JPH0652604U - リヤシートのバックフレーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】パイプ状の横方向に沿う上部フレームと、この
上部フレームの両端から下方向へ折曲してなるパイプ状
の側部フレームと、この側部フレームの各下部を圧潰し
且つく字状に折曲してなる平板状部と、この平板状部の
上部間を連結するパイプ状の補強フレームと、この補強
フレームに両端を固定したＵ字状の形状出しワイヤとか
らなり、前記一方の平板状部の下部を車体に回動可能に
軸着し、前記一方の平板状部側の側部フレームの上部
に、車体に固定したストライカに係脱可能に係止するフ
ックを軸着してなるリヤシートのバックフレームにおい
て、一方の側部フレームの強度が向上することである。 【構成】前記形状出しワイヤの一方の端部を延出形成し
て延出部を設け、この延出部の端部を前記車体に軸着し
た一方の側部フレームに固定し、この一方の側部フレー
ムを補強したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、リヤシートのバックフレーム、詳しくは、枠状のバックフレームを 形成する一方の側部フレームの上部と下部とを車体に固定してなるリヤシートの バックフレームに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種、従来のリヤシートのバックフレームには、図４乃至図６に示すように 、パイプ状の横方向に沿う上部フレーム１と、この上部フレーム１の両端から下 方向へ折曲してなるパイプ状の側部フレーム２、３と、この側部フレーム２、３ の各下部を圧潰し且つく字状に折曲してなる平板状部４、５と、この平板状部４ 、５の上部間を連結するパイプ状の補強フレーム６と、この補強フレーム６に両 端を固定したＵ字状の形状出しワイヤ７とからなるものがある。形状出しワイヤ ７は、表皮の端末を結着するためのものである。

【０００３】 このバックフレームは、一方の平板状部５の下部に固定した回動軸１５を車床 ８に固定したブラケット９に回動可能に軸着し、一方の平板状部５側の側部フレ ーム３の上部に、車体８に固定したストライカ１０に係脱可能に係止するフック １１が軸着している。

【０００４】 バックフレームの他方の平板状部４は、隣接する隣接バックフレーム１２の平 板状部１３にパイプ杆１４により連結している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

かかるバックフレームは、図５に示すように、上部フレーム１に乗員が着座し た際の後方向への荷重Ｆが生じると、一方の側部フレーム３の上部がフック１１ によって車体８のストライカ１０に係止し、一方の側部フレーム３の下部に形成 した平板状部５の下部が車体８に固定したブラケット９に回動可能に軸着してい るので、図６に示すように、補強フレーム６に矢印方向の回転力が生じ、一方の 側部フレーム３に左、右方向の力が生じ、その結果、補強フレーム６の上部の一 方の側部フレーム３の箇所Ａにねじりや開きによる種々の応力が集中する。

【０００６】 その為、図５、６に示すように、一方の側部フレーム３における補強フレーム ６の上部の箇所Ａに、前述のような種々の応力に耐えられず、亀裂が生じるおそ れがあった。

【０００７】 そこで、本考案は、上記不具合を解消すべくなされたものであり、一方の側部 フレームにおける補強フレームの上部に応力が集中しても、十分耐えられること ができる強度を有するリヤシートのバックフレームを提供することを目的とする 。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成すべく、本考案にかかるリヤシートのバックフレームは、形状 出しワイヤの一方の端部を延出形成して延出部を設け、この延出部の端部を車体 に軸着した一方の側部フレームに固定したものである。

【０００９】

【作用】

形状出しワイヤの延出部を一方の側部フレームに固定しているので、延出部に よって側部フレームが補強される。

【００１０】

【実施例】

本考案にかかる一実施例を、図１乃至図３に基づいて説明するが、従来品とは 形状出しワイヤの構成を異にしているので、形状出しワイヤについて説明し、他 は従来品と同一符号を付し、その説明を省略する。

【００１１】 形状出しワイヤ７には、その一方の端部１７を延出形成して延出部１６が設け られている。

【００１２】 延出部１６はＬ字状からなり、その端部１８が補強フレーム６の上部の側部フ レーム３に溶接固定している。

【００１３】 形状出しワイヤ７は、その端部１７が後側から補強フレーム６に溶接固定し、 形状出しワイヤ７の延出部１６の端部１８が後側から側部フレーム３に溶接固定 し、側部フレーム３を補強している。

【００１４】 上記バックフレームは、形状出しワイヤ７の端部１７を延出形成して延出部１ ６を設け、この延出部１６の端部１８を側部フレーム３に固定しているので、従 来のように、補強フレーム６の上部における側部フレーム３に荷重Ｆによる応力 が生じても、形状出しワイヤ７の延出部１６における端部１８によって側部フレ ーム３が補強され、側部フレーム３の強度が向上し、応力による側部フレーム３ の亀裂発生が防止できる。

【００１５】 又、形状出しワイヤ７の端部１７に、延出部１６を形成するだけで、側部フレ ーム３が補強されるので、側部フレーム３を補強するための部材を形状出しワイ ヤ７とは別に設ける必要もなく、容易に側部フレーム３の補強ができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、形状出しワイヤの一方の端部を延出形成して延出部を設け、 この延出部の端部を車体に軸着した一方の側部フレームに固定しているので、形 状出しワイヤの延出部によって一方の側部フレームを補強することができる。

【００１７】 従って、一方の側部フレームにおける補強フレームを固定した上部の箇所に、 後方向の荷重による応力が集中して生じても、十分耐えられる強度となり、応力 集中による亀裂発生が防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案を用いたリヤシートにおけるバックフレー
ムの部分斜視図である。

【図２】図１に示すバックフレームの正面図である。

【図３】図２に示すバックフレームの側面図である。

【図４】従来のリヤシートのバックフレームの斜視図で
ある。

【図５】図４に示すバックフレームの側面図である。

【図６】図５に示すバックフレームの部分斜視図であ
る。

【符号の説明】

７ 形状出しワイヤ １６ 延出部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パイプ状の横方向に沿う上部フレーム
   と、この上部フレームの両端から下方向へ折曲してなる
   パイプ状の側部フレームと、この側部フレームの各下部
   を圧潰し且つく字状に折曲してなる平板状部と、この平
   板状部の上部間を連結するパイプ状の補強フレームと、
   この補強フレームに両端を固定したＵ字状の形状出しワ
   イヤとからなり、 前記一方の平板状部の下部を車体に回動可能に軸着し、
   前記一方の平板状部側の側部フレームの上部に、車体に
   固定したストライカに係脱可能に係止するフックを軸着
   してなるリヤシートのバックフレームにおいて、 前記形状出しワイヤの一方の端部を延出形成して延出部
   を設け、この延出部の端部を前記車体に軸着した一方の
   側部フレームに固定し、この一方の側部フレームを補強
   したことを特徴とするリヤシートのバックフレーム。