JPH0651106A - 光線屈折型採光板 - Google Patents
光線屈折型採光板Info
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- JPH0651106A JPH0651106A JP20259792A JP20259792A JPH0651106A JP H0651106 A JPH0651106 A JP H0651106A JP 20259792 A JP20259792 A JP 20259792A JP 20259792 A JP20259792 A JP 20259792A JP H0651106 A JPH0651106 A JP H0651106A
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Abstract
線屈折型採光板に関し、特に採光の機能のみならず、道
路や線路側からこの採光板を通して外部の景色等を透視
することもできるものを提供する。 【構成】 透明樹脂製の板材1の片面に、曲面レンズの
一部を使用したレンズ素子2、2・・を並設して形成し
た光屈折部3を、上下方向に所定の間隔を隔てて設け
る。この光屈折部3、3間の板材平坦部分を透視部4と
し、採光板Pを形成する。この採光板Pの一方からの入
射光線N1 〜N10のうち、N5 とN6 以外は一定の範囲
内の角度で屈折した透過光線T1 〜T10となるが、N5
とN6 の透過光線T5 とT6 は直進する。
Description
速鉄道等の高架建造物の、該道路や鉄道の両脇に沿って
設置し、これらの高架建造物によって日陰区域となると
ころに太陽光を当てる為の透視性光線屈折型採光板に関
する。
高架建造物の、該道路や鉄道の両脇に沿って設置し、こ
れらの高架建造物によって日陰区域となるところに太陽
光を当てる為の採光板としては、特開昭63−2780
1号公報に記載された光線屈折型採光板が知られてい
る。
に、曲面レンズの一部を使用したレンズ素子を連続的に
多数配置して太陽光線を屈折させ、日陰区域にも光を当
てるようにしたものである。
は(ロ)に示すように、透明板aの表面(片面または両
面)に、曲面レンズの一部を使用して形成したレンズ素
子b、b・・を連続配置したものであって、何れのレン
ズ素子bも、同じ形状のものを同じ向きになるようにし
て並設されている。そして、同図(イ)に示すものは、
入射光線を下向きに屈折させるものであり、同図(ロ)
は入射光線を上向きに屈折させるものである。
を、防音壁兼用として道路高架橋cの片側の脇に沿って
設置した例を示している。入射光線のうち、採光板dを
通過した入射光線N1〜N3は、採光板dの各レンズ素
子b、b・・により屈折した透過光線T1〜T3となっ
て、日陰区域eに太陽光線が当たるようにしている。な
お、図5(ロ)に示したものは、入射光線が上向きに屈
折した透過光線となるので、家屋の窓等に採用して、部
屋の奥に太陽光線が入るようにする場合等に用いるので
ある。
レンズの、色帯分光が発生しないという特性を巧みに生
かした技術として評価されるものであり、この光線屈折
型採光板は一部で実用化されているのである。
採光板は、曲面レンズの一部を使用してなるレンズ素子
が一面に設けられたものであるから、高速道路を走る車
や高速鉄道の乗客等は、この採光板を通して外部の景色
を見ることは当然不可能である。
転の見地からすれば、このように脇見運転ができないよ
うな構造、機能を具備した採光板の方が好ましいという
見方も出来ないではないが、全く外部の景色が見えず、
あたかも照明の効いたトンネル内を通行しているような
錯覚を起こす環境であるから、ドライバーや同乗者にと
っては爽快な気分が得られず、特にドライバーにとって
最適の環境とは言えないし、またドライバーが外部の景
色等により現在の走行位置を確認することが出来ないの
で、必要以上にスピードを出す傾向があり、適正な運転
操作に支障を来す場合もある。
した採光板を得る為になされたものであって、日陰区域
に対する太陽光線が確保でき、しかも、ドライバー等が
この採光板を通して外部の景色をみることができる透視
性光線屈折型採光板を提供することを目的としてなされ
たものである。
らなる板材の表面に、光屈折部と透視部とが上下方向に
交互に設けられ、光屈折部は、曲面レンズの一部からな
るレンズ素子を用いて形成され、透視部は、板材の平坦
な表面そのものから形成されていることを特徴とする透
視性光線屈折型採光板」をその要旨とするものである。
部を使用したレンズ素子の単一もの、或いは該レンズ素
子の多数を集めたレンズ素子群からなる光屈折部と、こ
のレンズ素子構造となされていない平坦な部分からなる
透視部とを、上下方向に交互に設けて、光屈折部では太
陽光線の屈折による日陰区域の照明度向上を図り、透視
部では、主として外部の景色等を眺めることができるよ
うにすることを狙いとするものである。無論、太陽光線
の屈折機能を優先するとともに、その為に、日陰区域の
必要な照明度の確保に支障をきたさない範囲で、透視効
果をも具備させたものである。
ネート、ポリエステル等の透明な材質からなる合成樹
脂、強化ガラス等が挙げられる。本発明の透視性光線屈
折型採光板において、光屈折部は透明板材の上下方向
に、所定の間隔を隔てて設けられ、横縞模様状に多数本
設ける場合は、通常一定のピッチで、一定の幅を持って
配設される。
しこれを板材の水平方向(横方向)に配設すると、透視
部が縦縞模様状に配設されることになり、ドライバー等
がこれを通して外部の景色を見た場合に、チカチカする
ので、いらいらした感覚を与えるからである。
て、曲面レンズそのものではなく、その一部を使用した
理由は、もし曲面レンズそのものを用いた場合は、レン
ズを透過した屈折光線が多方面に分散され、不必要な方
向にまで進行するので、日陰区域における照度の低下が
著しくなり効果的でないからである。
しては、例えば、断面形状が長手方向で変化しない棒状
レンズ、つまり円管体の一部を切り出したような棒状の
ものが挙げられ、プリズムのように上下方向にのみ屈折
するのが特徴である。
同じ形状のものを、ほぼ同じ向きに揃えて並設しない
と、透過光線の屈折方向として統一されたものが得られ
ず、所期の効果を期待することができない。
ンズ素子の単一もの、即ち、一個のレンズ素子からなる
もの、或いは該レンズ素子の多数を集めたレンズ素子群
からなるものの両方があり、更に、レンズ素子の形状や
数、その配列の仕方等により各種のものがある。
体的に成形したものが一般的であるが、透明板材と別体
に設けてこれを透明板材に透明な接着材を用いて積層し
たものであってもよい。また、光屈折部は、透明板材の
片面のみならず両面に設けたものであってもよい。
て、透視部は光屈折部を交互に配置することにより、自
ずからその間が透明板材そのものとなるから、この部分
を透視部とすることができる。
は、透視部のピッチ、幅、及び採光板全体の面積に占め
る透視部の面積比率の大小等によって決定される。一般
にピッチが小さくなると全景(全体像)が見えるように
なり、幅や面積比率が大きい程透視できる部分の鮮明度
がよくなる。
面積比率等は採光板を設置しようとする場所や周囲の環
境等により、日陰区域の位置や面積、並びにこれに対応
して採光板の高さ、設置場所等が決定されるのであるか
ら、あらゆる角度から検討して最も適した値を算定し設
計すればよく、一概には言えない。しかしながら、通常
透視部のピッチは20〜100mm、幅は5〜20mm
程度である。
質からなる板材の表面に、光屈折部と透視部とが上下方
向に交互に設けられ、光屈折部は、曲面レンズの一部か
らなるレンズ素子を用いて形成され、透視部は、板材の
平坦な表面そのものから形成されているので、光屈折部
に投射された入射光線は、屈折した透過光線となる。
する透視部は、平坦且つ透明であるから、この透視部に
投射された入射光線は、屈折しないで直進する。
ついて詳細に説明する。図1は、本発明の透視性光線屈
折型採光板の一実施例を示す図面であって、同図(イ)
はその一部切欠正面図であり、同図(ロ)は同上の左側
面図である。
もしくはガラス製の透明な板材、2、2・・はこの板材
の片面に多数並設されたレンズ素子である。このレンズ
素子2は、同じ形状のものを同じ向きに揃えて形成され
ている。
して示すように、断面形状が長手方向で変化しない棒状
レンズ状のものであり、押出一体成形方法により透明な
板材1と一体に透明な異形板体として成形されたもので
ある。また、その曲率半径は2.56cmのものであ
る。
に示すように、横長方向に配置されこのレンズ素子2を
4本上下方向に並設してその幅が2cmの光屈折部3を
形成している。
置する平坦な透明板材のみからなる透視部であって、そ
の厚みは0.5〜0.7cmである。
を、高速道路に沿って用いた場合の機能について、図2
により説明する。図2は図1に示す実施例の採光板を拡
大してその要部を示す図であって、透視部4の上方に位
置する光屈折部3の、各レンズ素子2、2を通過する入
射光線N 1 、N2 、N3 、N4 は、それぞれ、採光板P
を透過し、屈折して透過光線T1、T2 、T3 、T4 と
なる。また、透視部4を通過する入射光線N5 、N
6 は、透過光線T5 、T6 となって直進する。
わりに同じような光屈折部が設けられていたならば、透
過光線T6 は仮想線で示した方向に進む筈である。光の
エネルギーは一定であるから、平坦面Hに日陰区域Sを
設定した場合、S1 に相当する区域はその分だけ照度が
不足する筈であるが、実際は、透視部4の上方に位置す
る光屈折部3の、各レンズ素子2からの屈折光線T1 〜
T4 の投射区域の一部であるばかりでなく、透視部4の
下方に位置する光屈折部3の、各レンズ素子2からの透
過光線T7 〜T10の投射区域の一部でもあり、しかも太
陽光線の照射角度は、時間、日時、季節の変化に応じて
絶えず変化しているので、上記照度不足は、日陰区域S
1 の日照確保の点で実用上全く支障がない程度である。
光屈折部としては、上記実施例では、円管体の一部から
なるような同じ形状をしたレンズ素子2、2・・を4本
並設した例を示したが、その他に、例えば、図4(イ)
に示すように、プリズム状の横断面を有する形状のレン
ズ素子5、5・・を用いたもの、同図(ロ)に示すよう
に、レンズ素子2の一個で光屈折部6を形成したもの、
同図(ハ)に示すように、上下方向に、大きさの大きい
ものから小さいものの順にレンズ素子7、7a、7bを
並設して光屈折部8を形成したもの、同図(ニ)に示す
ように、その逆に並設して光屈折部9を形成したもの、
同図(ホ)に示すように、種々の大きさのレンズ素子1
0、10a、10b・・をアトランダムに並設して光屈
折部11を形成したもの等が挙げられる。
4の寸法が異なる4種類の資料を作成した。 .板全体の寸法=1m×2m .板材の材質=ポリカーボネート .光屈折部;レンズ素子として、図3に示すものを4
本並設状態で透明板材と一体成形により形成して光屈折
部3とし、これを採光板P一枚につき10箇所設けた。 .透視部;光屈折部と光屈折部の間に設定(計9個
所、板厚=5mm) .資料設置場所;幅7m道路の片側に、4種類の資料
からなる採光板を、1種類につきそれぞれ8枚づつ連続
して並設した。
ついて上記時間中、観察試験を行った。その結果を表1
に示す。この表1からも判るように、同じ設置場所で
も、透視部の寸法如何により透視効果、屈折効果が異な
り、その場所に最も適した設計をする必要がある。本実
験例では、屈折効果を優先しつつ透視効果も備えたもの
という評価尺度から見れば、資料番号4のものが最も適
正なものと言える。しかし、他の資料がすべて不適正と
いうわけではなく、評価尺度如何によって変わるもので
ある。
明な材質からなる板材の表面に、光屈折部と透視部とが
上下方向に交互に設けられ、光屈折部は、曲面レンズの
一部からなるレンズ素子を用いて形成され、透視部は、
板材の平坦な表面そのものから形成されているので、光
屈折部に投射された入射光線は、屈折した透過光線とな
る。
する透視部は、平坦且つ透明であるから、この透視部に
投射された入射光線は、屈折しないで直進する。従っ
て、屈折効果と透視効果を兼備した透視性光線屈折型採
光板となり、高速道路を走る車や高速鉄道の乗客等は、
この採光板を通して外部の景色を見ることができ、特に
車のドライバーの神経を和らげ、また走行中の位置確認
もできる。
することになり、ドライバーに対しても単に外の景色が
見えるばかりでなく、それが柔らかく映るので、この点
からも圧迫疲労感を与えないものとなっている。
ては、高速道路や高速鉄道等の高架建造物に沿った日陰
区域の採光用として使用できる他、一般建造物の採光用
としても使用することができる。
一部切欠正面図、(ロ)はその左側面図である。
である。
を形成するレンズ素子の一つを取り出して示す斜視図で
ある。
例を示す一部切欠側面図である。
る。
ある。
速鉄道等の高架建造物において、該道路や鉄道の両脇に
沿って設置し、これらの高架建造物によって日陰区域と
なるところに太陽光線を当てるための光線屈折型採光板
に関するものである。
高架建造物において、該道路や鉄道の両脇に沿って設置
し、これらの高架建造物によって日陰区域となるところ
に太陽光線を当てるための採光板としては、特開昭63
−27801号公報に記載された光線屈折型採光板が知
られている。
に、曲面レンズの一部を使用したレンズ素子を連続的に
多数配置して太陽光線を屈折させ、日陰区域にも光を当
てるようにしたものである。
と、図5(イ)或いは(ロ)に示すように、透明板aの
表面(片面又は両面)に、曲面レンズの一部を使用して
形成したレンズ素子b、b・・を連続配置したものであ
って、いずれのレンズ素子bも、同じ形状のものを同じ
向きになるようにして並設されている。そして、同図
(イ)に示すものは、入射光線を下向きに屈折させるも
のであり、同図(ロ)は入射光線を上向きに屈折させる
ものである。
を、防音壁兼用として道路高架橋cの片側の脇に沿って
配置した例を示している。入射光線のうち、採光板dを
通過した入射光線N1 〜N3 は、採光板dの各レンズ素
子b、b・・により屈折した透過光線T1 〜T3 となっ
て、従来道路高架橋cにより遮られて日陰となっていた
日陰区域eにも太陽光線が当たるようにしている。なお
図5(ロ)に示したものは、家屋の窓等に採用して、部
屋の奥に太陽光線が入るようにする場合等に用いるので
ある。
分光が発生しないという曲面レンズの特性を巧みに生か
した技術として評価されるものであり、この光線屈曲型
採光板は一部で実用化されているのである。
採光板は、上記の如く、従来道路高架橋cにより遮られ
て日陰となっていた日陰区域eにも太陽光線が当たるよ
うになされているが、レンズ素子bによる屈折のため、
従来太陽光線が当たっていたT0 とT1 との区域、すな
わち採光板dの上方を通過する光線T0 と採光板dの上
端に入射して屈折された通過光線T1 との間が新たに日
陰となる問題があった。
ズの一部を使用してなるレンズ素子が一面に設けられた
ものであるから、高速道路を走る車や高速鉄道の乗客等
は、この採光板を通して外部の景色を見ることは当然不
可能であった。
いう点については、高速道路を走る車にとって、安全運
転の見地からすれば、このように脇見運転ができないよ
うな構造、機能を具備した採光板の方が好ましいという
見方も出来ないではないが、全く外部の景色が見えず、
あたかも照明の効いたトンネル内を通行しているような
錯覚を起こす環境であるから、ドライバーや同乗者にと
っては爽快な気分が得られず、特にドライバーにとって
最適の環境とは言えないし、またドライバーが外部の景
色等により現在の走行位置を確認することが出来ないの
で、必要以上にスピードを出す傾向があり、適正な運転
操作に支障を来す場合がある。
した採光板を得るためになされたものであって、日陰区
域を少なくして太陽光線を確保し、しかもドライバー等
がこの採光板を通して外部の景色を見ることができる光
線屈折型採光板を提供することを目的としてなされたも
のである。
に、本発明では次のような構成としている。すなわち、
この発明に係る光線屈折型採光板は、透明な材質からな
る板材の表面に、曲面レンズの一部からなるレンズ素子
を用いて形成した光屈折部と、透明な平面部とが、交互
に配設されたことを特徴としている。
に、曲面レンズの一部を使用したレンズ素子の単一も
の、或いは該レンズ素子の多数を集めたレンズ素子群か
らなる光屈折部と、透明な平面部とを、交互に配設する
ことにより、光屈折部では太陽光線を屈折させて従来日
陰となっていた区域への照明度向上を図ると共に、前記
平面部では太陽光線を略直進させて前記光屈折部の屈折
で新たに生じる日陰区域にも太陽光線を当て、もって光
屈折部と平面部との相乗効果により、日陰となる区域を
出来るだけ少なくすることを狙いとするものであり、ま
た併せて該平面部により外部の景色等も眺めることがで
きるようにして透視性を向上させることも狙いとするも
のである。
ート、ポリエステル等の透明な材質からなる合成樹脂、
強化ガラス等が挙げられる。また本発明の光線曲折型採
光板において、光屈折部を単一のレンズ素子から設ける
場合は、所定の間隔を隔てて複数の光屈折部を前記透明
板材の表面に配設し、前記光屈折部間に透明な平面部を
交互に配設すればよく、また光屈折部を多数本の縞模様
状のレンズ素子群から設ける場合は、一定のピッチ毎に
透明な平面部を形成しつつレンズ素子群を透明板材の表
面に配設すればよい。なお前記光屈折部と透明な平面部
とは、透明板材の片面のみならず両面に設けたものであ
ってもよい。
向に交互となるように配設するのが好ましい。その理由
は、光屈折部と平面部とを交互に配設するのは、日陰区
域の解消を第一の狙いとするものであるが、第二の狙い
として、もし光屈折部と透明な平面部とを、長手方向に
交互となるように配設すると、該平面部が縦縞模様状に
配設されることになり、ドライバー等がこれを通して外
部の景色を見た場合に、チカチカするので、いらいらし
た感覚を与えるからである。勿論、上記透視性を無視し
て日陰区域の解消のみを図るのならば、光屈折部と透明
な平面部とを長手方向に交互となるように配設してもよ
い。
として、曲面レンズそのものではなく、その一部を使用
した理由は、もし曲面レンズそのものを用いた場合は、
レンズを透過した屈折光線が多方面に分散され、不必要
な方向にまで進行するので、日陰区域における照度の低
下が著しくなり効果的でないからである。
限定されるものではないが、例えば断面形状が長手方向
で変化しない棒状レンズ、つまり円管体の一部を切り出
したような棒状のものが挙げられる。かかる形状のレン
ズはプリズムのように上下方向にのみ屈折するので好ま
しい。さらに該レンズ素子は、同じ形状のものをほぼ同
じ向きに揃えて並設しないと、透過光線の屈折方向とし
て統一されたものが得られず、所期の効果を期待するこ
とができない。
る光屈折部は、後述するようにレンズ素子の単一もの、
すなわち一個のレンズ素子からなるもの、或いは該レン
ズ素子を多数集めたレンズ素子群からなるものの両方が
あり、更にレンズ素子の形状や数、その配列の仕方等に
より各種のものがある。また該光屈折部は、透明板材と
一体的に成形したものが一般的であるが、透明板材と別
体に設けてこれを透明板材に透明な接着剤を用いて積層
したものであってもよい。
な平面部は、別体の透明平板等で形成されたものを透明
な接着剤を用いて透明板材に積層して形成されていても
よいが、通常は前記透明板材の平坦な表面そのものが平
面部とされる。かようになされていると、透明板材に複
数の光屈折部を所定の間隔を隔てて配設すれば、自ずか
らその間が透明な平面部となるので製作が容易である。
消と外部景色の透視性は、平面部のピッチ、幅、及び採
光板全体の面積に占める平面部の面積比率の大小によっ
て決定される。一般にピッチが小さくなると光屈折部に
よる屈折光線と平面部による略直線光とが丁度効果的に
分散されて日陰区域が一様に解消されて照度が均一化さ
れると共に、全景(全体像)もよく見えるようになり、
幅や面積比率が大きい程透視できる部分の鮮明度がよく
なる反面、屈折光線によって照射される区域の照度が低
下する。
チ、幅、面積比率等は採光板を設置しようとする場所や
周囲の環境等により、日陰区域の位置や面積、並びにこ
れに対応して採光板の高さ、設置場所等が決定されるの
であるから、あらゆる角度から検討して最も適した値を
算定して設計すればよく、一概には言えない。しかしな
がら、通常平面部のピッチは20〜100mm、幅は5
〜20mm程度とされる。
なる板材の表面に、光屈折部と透明な平面部とが交互に
配設され、該光屈折部は、曲面レンズの一部からなるレ
ンズ素子を用いて形成されているので、該光屈折部に投
射された入射光線は、屈折した透過光線となる。また光
屈折部と光屈折部との間に位置する透明な平面部は、表
面が平坦であるから、この平面部に投射された入射光線
は、厳密には僅かに屈折されるものの、略直進する。
ついて詳細に説明する。図1は本発明に係る光線屈折型
採光板の一実施例を示す図面であって、同図(イ)はそ
の一部切欠正面図、同図(ロ)は左側面図である。なお
本実施例では、光屈折部と光屈折部とが上下方向に交互
に配設されている。
もしくはガラス製の透明な板材、2、2・・はこの板材
1の片面に多数並設されたレンズ素子である。このレン
ズ素子2は、同じ形状のものを同じ向きに揃えて形成さ
れている。
して示すように、断面形状が長手方向で変化しない棒状
レンズ状のものであり、押出一体成形方法により透明な
板材1と一体に透明な異形板体として成形されたもので
ある。又、その曲率半径は2.56cmのものである。
示すように長手方向に配置され、このレンズ素子2を4
本上下方向に並設してその幅が2cmの光屈折部3を形
成している。
置する透明な平面部であって、その厚みは0.5〜0.
7cmである。
型採光板を、高速道路に沿って用いた場合の機能につい
て、図2により説明する。図2は図1に示す光線屈折型
採光板を拡大してその要部を示す図であって、透明な平
面部4の上方に位置する光屈折部3の、各レンズ素子
2、2を通過する入射光線N1 、N2 、N3 、N4 は、
それぞれ採光板Pを透過し、屈折して透過光線T1 、T
2 、T3 、T4 となる。又、平面部4を通過する入射光
線N5 、N6 は、透過光線T5 、T6 となって略直進す
る。
わりに同じような光屈折部が設けられていたならば、透
過光線T6 は仮想線で示した方向に進む筈である。光の
エネルギーは一定であるから、平坦面Hに日陰区域Sを
設定した場合、S1 に相当する区域はその分だけ透過光
線が減少して照度が不足する筈であるが、実際は、平面
部4の上方に位置する光屈折部3の各レンズ素子2から
の屈折光線T1 〜T4の投射区域の一部であるばかりで
なく、平面部4の下方に位置する光屈折部3の、各レン
ズ素子2からの透過光線T7 〜T10の投射区域の一部で
もあり、しかも太陽光線の照射角度は、時間、日時、季
節の変化に応じて絶えず変化しているので、上記照度不
足は、日陰区域S1 の日照確保の点で実用上全く支障が
ない程度であり、かえって平坦面Hの照度が均一化され
るのである。
部3としては、上記実施例では、円管体の一部からなる
ような同じ形状をしたレンズ素子2、2・・を4本並設
した例を示したが、その他に、例えば図4(イ)に示す
ようにプリズム状の横断面を有する形状のレンズ素子
5、5・・を用いたもの、同図(ロ)に示すようにレン
ズ素子2の一個で光屈折部6を形成したもの、同図
(ハ)に示すように、上下方向に大きさの大きいものか
ら小さいものの順にレンズ素子7、7a、7bを並設し
て光屈折部8を形成したもの、同図(ニ)に示すよう
に、その逆に並設して光屈折部9を形成したもの、同図
(ホ)に示すように、種々の大きさのレンズ素子10、
10a、10b・・をアトランダムに並設して光屈折部
11を形成したもの等が挙げられる。
光板Pについて、平面部4の寸法が異なる4種類の資料
を作成した。 板材全体の寸法=1m×2m。 板材の材質=ポリカーボネート。 光屈折部;レンズ素子として、図3に示すものを4本
並設状態で透明板材と一体成形により形成して光屈折部
3とし、これを採光板P一枚につき10箇所設けた。平面部 ;光屈折部と光屈折部との間に設定(計9箇
所、板厚=5mm)。 資料設置場所;幅7m道路の片側に4種類の資料から
なる採光板を、1種類につきそれぞれ8枚づつ連続して
並設した。
(光屈折部で屈折した透過光線により照度が高められる
度合い)について観察試験を行い、その結果を表1に示
した。この表1からも判るように、同じ設置場所でも、
平面部の寸法如何により透視効果、屈折効果が異なり、
その場所に最も適した設計をする必要がある。本実験例
において、透視効果を重視すれば資料番号3、4が好適
であり、又日陰区域を一様に解消して照度の均一化を図
ることを重視するならば、屈折効果をやや落とすと共に
平面部により透過光線を全区域に分散させた資料番号3
が好適であり、反対に屈折効果を重視するならば資料番
号4が好適である。しかし、他の資料が全て不適正とい
うわけではなく、評価尺度如何によって変わるものであ
る。
折型採光板は、透明な材質からなる板材の表面に、光屈
折部と透明な平面部とが交互に配設され、該光屈折部
は、曲面レンズの一部からなるレンズ素子を用いて形成
されているので、該光屈折部に投射された入射光線は、
屈折した透過光線となる。また光屈折部と光屈折部との
間に位置する透明な平面部は、表面が平坦であるから、
この平面部に投射された入射光線は、厳密には僅かに屈
折されるものの、略直進する。
屈折させて従来日陰となっていた区域への採光が図れる
と共に、前記平面部では太陽光線が略直進するので、前
記光屈折部の屈折で新たに生じる日陰区域にも太陽光線
を当たり、よって光屈折部と平面部との相乗作用により
日陰区域への採光が効果的に図れるものである。
眺めることができる透視性を有しているため、高速道路
を走る車や高速鉄道の乗客等は、この採光板を通して外
部の景色を見ることができ、特に車のドライバーの神経
を和らげ、また走行中の位置確認もできる。
することとなり、ドライバーに対しても単に外部の景色
を見えるばかりでなく、それが柔らかく映るので、この
点からも圧迫疲労感を与えないものとなっている。
ては、高速道路や高速鉄道等の高架建造物に沿った日陰
区域の採光用として使用できる他、一般建造物の採光用
としても使用することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 透明な材質からなる板材の表面に、光屈
折部と透視部とが上下方向に交互に設けられ、光屈折部
は、曲面レンズの一部からなるレンズ素子を用いて形成
され、透視部は、板材の平坦な表面そのものから形成さ
れていることを特徴とする透視性光線屈折型採光板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20259792A JP3241808B2 (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 光線屈折型採光板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20259792A JP3241808B2 (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 光線屈折型採光板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0651106A true JPH0651106A (ja) | 1994-02-25 |
JP3241808B2 JP3241808B2 (ja) | 2001-12-25 |
Family
ID=16460107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20259792A Expired - Lifetime JP3241808B2 (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 光線屈折型採光板 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3241808B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1992
- 1992-07-29 JP JP20259792A patent/JP3241808B2/ja not_active Expired - Lifetime
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