JPH06507546A - チーズの調製のための方法および装置 - Google Patents

チーズの調製のための方法および装置

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JPH06507546A
JPH06507546A JP4510390A JP51039092A JPH06507546A JP H06507546 A JPH06507546 A JP H06507546A JP 4510390 A JP4510390 A JP 4510390A JP 51039092 A JP51039092 A JP 51039092A JP H06507546 A JPH06507546 A JP H06507546A
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ペデルセン,ポール・ヨハネス
ペデルセン,エリク・エレベツク
オツトセン,ニールズ・クラウセン
オステルランド,ニールズ
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アー・ペー・ベー・パシラツク・アー/エス
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、牛乳および乳製品を基にしたチーズの調製のための方法であって、そ の原料の低温殺菌及びある程度の冷却後、当該物質を膜濾過、更なる冷却、レン ネットとスターターと随意使用してよい添加物との被配給、混合、鋳造、その後 の後処理及び保蔵・処理に供する方法、並びに、その方法を実行する際に使用す る装置に関する。
本発明は、いわゆる「鋳造型」チーズの調製の改良法であって、牛乳もしくは乳 製品をまず最初に膜濾過により濃縮し、その後に実際のチーズ作成を、レンネッ ト及びスターターを添加することにより実行する改良法に関する。
背景となる技術 鋳造型チーズの調製法は1969年以来知られており、その例は、米国特許明細 書第4.205.090 (Maubo i set a+、)である。一般原 則として、この方法は、限外濾過(UF)のような膜濾過による乳製品の、濾液 (浸透液)と液体保留物とへの分離により特徴付けられる。カゼインとは別に、 保留物も、可溶性蛋白質、つまり、グロブリン及びアルブミンを含むいわゆる乳 漿蛋白質を保有するが、一方で、乳糖及び非蛋白質性窒素化合物(N P N) は浸透液中に残存する。
この保留物は、実質的には、完成チーズと同一の乾燥物質含有率を有する。チー ズを作成するためには、この保留物にチーズレンネット及びスターターを添加し 、その後、結果として生じる産物をチーズ型に入れて鋳造し、食塩水で塩分を添 加し、保蔵処理をすることにより当該保留物を処理する。
上記鋳造型チーズ調製方法の開発例には、英国特許出願番号第2゜105.16 7 (Qvist et al、)、(Maubois et al、)におい て開示されている技術がある。先の明細書において開示されている方法はいずれ も、約38重量%もしくはそれを上回る範囲の乾燥物質濃縮物を有する濾過保留 物を使用してはいない。先の明細書の実施例に従う保留物は、それぞれ、約30 重量%、及び、20重量%の乾燥物質含有率を有する。
英国特許明細書第2.101.866 (Rubin etal、)は、牛乳の 、ダイアフィルトレージタン(DA)と組み合わせた限外濾過及びその後の蒸発 によるいわゆるチーズベースを調製するための方法を開示している。保留物を、 蒸発の前及び後にスターターで接種させている。この方法は、加工型チーズの調 製のために適する生の物質を調製するのに使用される。しかしながら、この方法 は、古典的な、半硬チーズの調製には不適切である。
先の米国特許明細書第4,205.090 (Mauboi set al、) に従う既知の方法は、比較的低い乾燥物質含有率を有するチーズの調製のために 広く用いられている。この方法は、例えば、フェタチーズを調製する場合には商 業的に成功している。しかしながら、この方法は、いわゆる半硬黄色チーズの調 製のためには無益である。半硬黄色チーズとは、20+チーズ(つまり、脂肪が 総乾燥物質含有率の20重量%にあたるチーズ)の場合、少なくとも38重量% 、あるいは、30+、45+、もしくは、50+チーズの場合には、それぞれ、 少なくとも41,3.46.3、もしくは、48重量%の乾燥物質含有率を有す る半硬チーズを意味する。既知の方法が、これまでに、半硬黄色チーズの調製の ために利用できるものでなかった理由は、つまり、膜濾過の保留物がより高い乾 燥物質含有率を有するために、40℃以下の温度に冷却した場合に、粘性が非常 に高くなるためである。その結果、後続の、スターター及びレンネットの添加を 充分に実行することが困難になる。
混合がしばしば不十分となり容認できない産物を生じる結果となるが、これは、 凝集が一様でないためである。その結果、過剰凝集の領域が形成され、それによ り、いわゆるオニオンリングが形成される危険性が出てくる。これは、チーズが まとまらないで、裂ける傾向があることを意味する。更に、その結果、望ましく ない乳漿分離を生じ、従って、当該乳漿中の貴重な蛋白質が無駄になる。高粘性 の結果、更に、使用する生産設備についての負荷の増大を生じ、更に、多大な起 電圧の損失を引き起こす。
微生物の不必要な増殖を避けるために、加熱処理をできる限り後に実行すること が望ましいことが知られている。従って、加熱処理を、スターター及びレンネッ トを添加する直前に実行することが最も望ましい。しかしながら、保留物を加熱 処理に供する場合には、このことにより、更に粘性を増大させる結果になり、従 って、粘性の増大に関連した先の問題点を亢進させることがある。更に、当業者 は、一般的に、保留物のこのような加熱はチーズの品質に有害な効果を及ぼし、 苦いチーズを結果として生じるという見解を持ち続けていた。
更に、膜濾過によるチーズの調製法に関連する数多くの論説が発表されている。
R,de Boer andP、F、C,Nooy of Niederlandisches In5titutfur Milchwi rtschaftlicheForschungen、Ede、Nether  1ands :「限外濾過済み牛乳からの低脂肪半硬チーズ」、Nordeur opaisk Mejeritidsskrift、第3/1980、は、限外濾過による半硬 チーズの調製法を開示している。この論説においては、2人の蕃者が、高蛋白室 含有率の脱脂乳濃縮物の粘性について言及している。「約20%に及ぶ蛋白質含 有率を有するこのような濃縮物の粘性についての研究により、擬プラスチック動 態が示されている。この擬プラスチック動態は、剪断率により多大な影響を受け る。、、J(58ページと59ページにまたがる段落)。この論説は、脱脂乳の 限外濾過及びその後の蒸発によるチーズの調製中における粘性に関連する問題点 を論議している。31%の蛋白質含有率については、拘摸ガラス表面をもつ蒸留 器における適切な温度調節が、ゲル化を避けるためには必要であることが記載さ れている。凝固温度にまで冷却する際に粘性が増大する。特定の剪断率において は、粘性されている。従って、レンネット及びスターター濃縮物の充分な混合は 、充分に高い剪断率により実行することができる。この方法は複雑である。その 理由は、かなり濃縮されたクリームを後に添加するので、2つの高粘性産物ライ ンが関係するからである。一つは脱脂乳のもので一つはかなり濃縮されているク リームのものである。他の享柄のなかでもこのことは、より複雑にこの方法をコ ントロールしなければならないという結果を生じている。更に、かなり濃縮され たクリーム、つまり、脂肪が70−80重量%であるクリームを作用させる場合 、乳化相が逆転しく水中油型から油中水型へ)、それによりバターが産生される 危険性が存在する。
米国特許明細書策4.355.048 (Schaap etal、)は、脱脂 乳を限外濾過にかけ、31.7から32.4%の範囲内のような、少なくとも3 1.5%の乾燥物質含有率を有する保留物を取得することによる、ゴーダチーズ 及びエダムチーズのような半硬チーズの調製法を開示している。その後、この保 留物を、慣用的な方法において、乳脂肪のような脂肪を混合し、レンネット及び スターターを添加し、それから、結果として生じる物質を鋳造し、圧縮し、塩添 加し、更に、保蔵処理する。鋳造の前に、脂肪の添加に起因し、20+チーズに ついては38重量%の、更に、50+チーズについては48重量%の乾燥物質含 有率が得られる。従って、開示されている方法においては、後続する脂肪添加に より高い乾燥物質含有率が得られ、更に、最終乾燥物質含有率を有する保留物は 、限外濾過によっては調製されない。ここでもやはり、2つの高い粘性産物種が 関連している。更に、保留物の加熱処理は行わない。
R,Delbeke of GovernmentDairy Re5earc h 5tation、Mille。
Belgium、の論説である「限外濾過を利用する牛乳の完全濃縮によりセン トポーリンを作成する実験」、Milchwissenschaft42 (4 )1987、p、222−225、は、牛乳の限外濾過により46%の平均乾燥 物質含有率を有し、その21%が蛋白質でありかつ21%が脂肪である保留物を 取得するセントポーリンチーズの調製法に関連する実験を開示している。この保 留物は、結果的には、乳漿の流出を伴わずに、4週間後に50%の乾燥物質含有 率を有するチーズを生じた。特に、この論説により、最終産物におけるこの方法 の様々な変数、特に、カルシウム含有率、pH値、緩衝能力、乳糖及び灰含有率 、前(プレ)酸性化及び塩化すトリウム処理の影響が示されている。0.5%の 塩化ナトリウムの添加を組み合わせた、乾燥物質含有率の約45%の脂肪含有率 についての比較的低い乾燥物質含有率(46%)においては、この方法は、因習 的には、粘性の問題点を生じないという結果になる。当然、保留物を加熱処理に 供しないことも有力な因子である。この方法は、タンクにおける酸性化を必要と し、従って、継続的に実行するのは困難である。
H,Gouderanche、J、L、Mauboiset al、による論説 「半硬チーズを作成するための新しい無機性tJF−膜の限外濾過J、Desa l 1nat ion。
35 (1980) 、pp、234−258、は、膜濾過による、21%の蛋 白質含有率及び45%の乾燥物質含有率を有する、セントポーリンのような半硬 チーズの調製法を開示している。
この方法は、無機性UF−膜の用途に基づいている。脂肪を標準化しである牛乳 を、約21%の蛋白質含有率及び約45%の乾燥物質含有率になるまで限外濾過 及びダイアフィルターにかける。その後、保留物を30℃に冷却し、更に、慣用 的なもしくは凍結乾燥したスターターのいずれかを添加する。約5.2のpH値 において、最初に1.0%の塩化ナトリウムを、次に、100kgの保留物毎に 約40m1の量でレンネットを添加する。この方法においては、粘性に関連する 問題点は、pH減少及び塩添加のために、より容易に克服することができる。し かしながら、先の方法は、酸性化の方法を確実に行うためのタンク内での期間を 必要とする。先の方法は、従って、むしろ複雑な方法であり、これを継続的に実 行するのは困難である。
P、Due rue t、J、−L、Maubo i s、HoGoudedr anche and R,Pannetier。
rElements de Fabrication defromages  a pate demi−dure eta ouverture propi oniqueselon Ie procede MMVJ、LaTechni que La1tiere No、957、September 1981、j ll13−16頁、は、Goudedranche et al、に従う先の技 術の更なる開発を開示している。しかしながら、ここでは塩添加は使用していな い。保留物の乾燥物質含有率は、45−47重量%である。保留物の加熱処理は 行わず、充分に低い粘性を確保するために、凝固を40−45℃において実行す るが、これは、特別な好熱性スターター培養物の利用を必要とする。更に、Du cruetは前酸性化を利用しており、スターターをレンネットの30分前に添 加している。このことは、この方法を継続的に実行するのを困難にしている。
加熱処理に供されかなり濃縮した保留物の欠点を回避するために、42℃のよう な上昇させた温度においてスターターとレンネットとを混合させるという試みが 行われ、それにより粘性を減少させた。しかしながら、このような温度の上昇は 慣用的なスターター培養物の使用を妨げ、そのために研究者は、特別な好熱性培 養物を頼みにする必要があるのである。これらの特別な培養物は、通常は、完成 チーズの味及び構造が普通とは異なるといった結果を生じ、これは、ある種の熟 成型チーズには望ましくないことである。
より多くの水を添加することにより、スターター及びレンネット混合物の量を増 加させる試みも行われている。この方法も同様に適当なものではない。それは、 産物を希釈してしまうためである。従って、予め決められた量の乾燥物質含有率 を有する完成チーズを得ることが望ましい場合には、乾燥物質含有率が増大する ように膜濾過を実行することが必要である。その結果、乾燥物質含有率の増大の 結果として、膜濾過能力を増大させる必要があり、更に、取得される保留物は粘 性の増大を示す。
驚くべきことに、慣用的な半硬チーズの内の一つに相当する乾燥物質含有率を有 する鋳造チーズを調製することが可能であることを発見したが、それはつまり、 最初に牛乳を凝固させ、その後に、先の問題点を生じることなく、慣用的なレン ネット及び慣用的なスターターの利用により乳漿を分離することにより調製され るチーズであり、この方法により良好な品質、味、及び、粘稠度を取得すること ができる。このためには、膜濾過から得られる保留物を、粘性の増大という問題 点に直面することなく、レンネット及びスターターの混合(配給)の直前に加熱 処理に供することが可能であることを発見したということを付は加える必要があ る。
本発明の開示 従って、本発明は、牛乳及び乳酸物を基にしたチーズの調製のための方法及び装 置であって、原料の低温殺菌及びある程度の冷却の後に、当該原料を膜濾過、更 なる冷却、レンネットとスターターと随意用いてよい他の添加物の被配給、混合 、鋳造、その後の後処理及び保蔵・処理に供する一方法において、膜濾過を実行 してX重量%の乾燥物質含有率を有する保留物を取得し[Xは、38+1/3  (y−20)と44+1/3 C’l−20)との間であり、更に、yは、乾燥 物質含有率に関連して算出される重量%での脂肪含有率である]、保留物を64 −70℃における加熱処理に10−40秒間供し、レンネットとスターターと随 意用いてよい他の添加物を配給する前にこの保留物を、40℃以下まで冷却し、 更に、この方法を、時間及び剪断力に関しては、配給を開始する際にその物質の 粘性が60.000cPを上回らないという条件において実行するという特徴を 有する、牛乳及び乳酸物を基にしたチーズの調製のための方法及び装置に関する 。
本発明は、高い乾燥物質含有率及び係留物熱処理を作用させることに関連する問 題点を回避しているという点で驚くべきものである。今回回避できた特別の問題 点は、膜濾過からレンネット及びスターターの配給までの進行過程における、保 留物の粘性の制御しがたい増加である。特に、放置させた場合に、蛋白質に富む 保留物は、粘性が増大するような構造を発達させる。これは、時間及び剪断力に 関しては、配給の開始時に、D=12sec−’の剪断力及び35℃において測 定した場合、その原料の粘性が60.000cPを上回らないという条件におい てこの方法を実行することにより回避する。高い乾燥物質含有率及び保留物の熱 処理を作用させることの利点はさて置き、本発明は、更に、レンネットとスター ターとの添加(配給)及び後続の混合中に、40℃以上の温度を保持する必要が もはやないという点で有利である。その結果、特別で普通とは異なる好熱性スタ ーター培養物を頼みにする必要がない。古典的な半硬チーズの調製において使用 されるもののような慣用的なスターター培養物を使用することが可能である。こ のことは、消費者により評価される良好な粘稠度及び味を有する完成チーズの前 提条件の内の一つである。
当業者の見解は、保留物の後期熱処理は品質を破損しかつチーズを苦くするとい うものであるが、本発明での、それ自体は利点をもつ後期熱処理がチーズの品質 には損害を及ぼすような影響を与えないということは、非常に驚くべきものとし て特徴付ける必要がある。本発明の方法により作成されたチーズは、粘稠度及び 味に関しては普通では考えられない程良好な品質のものであることを発見した。
この品質は、既知のチーズ産物とは直接比較することができないほどのものであ る。従って、新しい魅力的な種類のチーズが取得された。
配給から鋳造までの時間経過を約30秒、例えば20秒と40秒との間に保つこ とも利点である。
粘性の不必要な増加を避けるために、膜濾過の終了時から配給までの過程は、原 料が常時移動しているという条件下において有利に実行することができる。
本発明の方法に関しては、膜濾過の終了時から鋳造までの過程を継続的に実行し て、粘性の不必要な増加を回避し、がっ、潤滑な進行過程を確保することが有利 な点である。
本発明は叉、本発明の方法を実行する際に使用される装置であって、先行する低 温殺菌及びある程度の冷却のためのユニット、並びに、後続の後処理及び保蔵の ためのユニットを含む装置にも関する。本発明の装置は、 a)ダイアフィルト1ノーシツンユニツトと組み合わせた限外線通ユニットであ って、1つもしくは複数の最終ループに対して押し込みポンプが接続されている 、限外濾過ユニット、b)保留物送り込みポンプ、 C)加熱処理及び冷却用ユニット、 d)スターターとレンネットと他の随意用いてよい添加物との継続的な混合のた めの配給用機関、及び、e)混合装置、を含むという特徴を有する。
保留物送り込みポンプは、都合のよいことに、保留物の乾燥物質含有率を調節す るための制御用手段として機能する押し込みポンプであることができる。
加熱処理及び冷却用ユニットの壁に保留物が沈着するのを予防するために、その ユニットは、都合のよいことに、拘摸ガラス表面の熱交換機を含む。
保留物流液中において、レンネットとスターターの良好な均一拡散を確保するた めに、配給用手段は、都合のよいことに、その手段が保留物を流すためのバイブ ラインと、スターターとレンネツトの添加用に流すための注入用開口部とを含み 、その開口部が実質的に保留物流液の中間部で開口しているという方式で組み立 てられている。
この注入用開口部が、配給用流液の注入を、保留物流液と同し方向(下流方向) にするように組み立てられているのは、特に有利である。実際に、このような設 計は、2本の流液間の最高の均一混合物を提供することが発見されている。
有利な実施態様においては、混合用手段は、静止的なもしくは動的な混合用手段 である。
本発明の応用の更に別の範囲は、本明細書においてこれ以降に提供される詳細な 説明から明らかにされるものと思われる。
しかしながら、詳細な説明及び具体的な実施例は、本発明の好ましい実施態様を 示してはいるものの、単なる説明として提供されているとして了解すべきであり 、それは、本発明の精神及び範囲内における様々な変更及び改変が、この詳細な 説明から、当業者には明らかになるものと思われるためである。
本発明を実行するための最善の方法 本発明の方法により、以前に使用されていた限外濾過保留物と比較してより高い 乾燥物質含有率を有する保留物を作用させることが可能である。乾燥物質含有率 に対する実際的な限界は脂肪含有率に依存し、それは、乾燥物質中の脂肪含有率 が高くなるにつれて、より高い総乾燥物質含有率を保持することが可能になるた めである。乾燥物質含有率についての下限は、慣例的には、例えば、チーズをス ライスできるようにさせるというような、適切な堅さを取得するための要望によ り指図される。
」〕限は実用的な考慮により指図され、それは、極端に高い乾燥物質含有率は、 粘性の問題の危険性、更にそのことに関連する、程よい限外濾過能力、充分な加 熱処理、及び、レンネットとスターターの均一な混合を確実にするという課題を 意味することがあるためである。
20+チーズ(つまり、総乾燥物質含有量に対し20%脂肪を有するチーズ)に ついては、保留物の乾燥物質含有率の下限は38%、好ましくは39%であり、 例えば40%などである。
実際には、ト限は約44重量%、好ましくは42重量%であり、例えば42重量 %などである。
30+チーズについては、乾燥物質含有率は、少なくとも41.3重量%、好ま しくは少なくとも42重量%であり、例えば少なくとも43重量%などであり、 かつ、47.3重量%を越えず、好ましくは46重量%を越えず、例えば44重 量%を越えないようにすべきである。
45+チーズについては、乾燥物質含有率は、少なくとも46.3重量%、好ま しくは少なくとも47重量%であり、例えば少なくとも48重量%などであり、 かつ、52.3重量%を纏えず、好まり、 <は50重量%を越えず、例えば4 9重量%を越えないようにすべきである。
最後に、50+チーズについての乾燥物質含有率は、少なくとも48重量%、好 ましくは少なくとも49重量%であり、例えば少なくとも50重量%などであり 、かつ、54重量%を越えず、好ましくは52重量%を越えず、例えば51重量 %を越えないようにすべきである。
膜濾過により取得される保留物の乾燥物質含有率は、都合の良いことに、保留物 送りポンプとしての押し込みポンプを使用することにより調節することができる 。限外濾過装置の個々の再循環ループ内の希望する流量を保持するために必要な 動力は、乾燥物質含有率に直接依存する。従って、最終ループ内でのポンプから の、動力(kW単位)のための測定用シグナルを、加熱処理及び冷却用ユニット への送すボンブの速度を調節するための調節シグナルとして使用することができ る。
膜濾過の終了時から鋳造までの過程が比較的短期間のうちに行われ、そのため高 すぎる粘性が生じないということが、本発明の主要な特色である。従って、この 部分の過程の間には、作業が継続的に行われ、かつ、緩衝液容器を使用しないと いうことが利点であると思われる。結局のところ、留置もしくは「待機」期間を 利用する必要がある場合には、保留物は揺変性を有するため、保留物を動かし続 けることが重要である。当然のことながら、揺変性という粘性特性は剪断力とい う手段により破壊することができ、これにより、保留物は、レンネット及びスタ ーターの配給直前には望ましい低粘性を獲得する。従って、厳密な理論に添って 述べると、膜濾過の終了時からレンネット及びスターターの配給直前までの過程 を継続的に実行することは必ずしも絶対に必要ではなものの、当然のことながら 、この部分の過程を継続的に実行することが最も実際的であるとして了解する必 要がある。
レンネット及びスターターの配給直前に、保留物を、加熱処理及び後続の冷却に 供するということが、本発明の主要な特色でもある。この方法の間で、できる限 り後期に実行するこのような加熱処理は、細菌の不必要な増殖の危険性を低減さ せる。
例えば20秒間加熱することにより実行する。加熱処理は、慣例的には、淘摸ガ ラス表面の熱交換機システム内において実行し、この場合熱交換機システムは、 加熱のため、及び、40℃を越えない凝固温度への原料の後続冷却のための両方 に使用される。
レンネット及びスターターの添加以前に、保有物は、D=12sec−’及び3 5℃の温度において測定される場合、60.0OOcPを越えない粘性を有する 必要がある。粘性測定は、Rheomat 30、C0ntraVe8%を使用 して実行する。
レンネット及びスターターの混合後、鋳造の前にはほんの短い時間のみが経過し 、従って、この過程は、慣例的に、この期間を、20秒と40秒との間、例えば 25秒と35秒との間、特に約30秒続くという方式で制御するということが、 本発明の主要な特色である。
添加と鋳造との間の短い期間を確実にするために、鋳造を、2つもしくはそれを 上回る数の注入用短柄を使用して行い、これにより流液の停止を回避することが できる。
本発明の方法を実行する際に使用される有用なスターター培養物の例には、0培 養物R−603と混合したBD培養物B−11のような、中温性酸性化剤がある 。これらのスターター培養物は、Chr、Hansens Laborator ium社、HorsholmSDenmark、から入手することができる。異 なる中温性アロマ培養物を、有利なことに、スターター培養物と一緒に使用する ことができる。
やはりChr、Hansens Laboratorium社から入手すること ができ、1:15,000の凝固性を有する標準的なレンネット、あるいは、そ れに相当するレンネットを使用することができる。凝固性は、1リツトルのレン ネットが35℃において40分間で凝集することができる牛乳のリブトル数を表 示する。
保留物内へのレンネット及びスターターの配給を、レンネットとスターターとを 公平かつ迅速に分散させるというような方式で行うことが重要である。これは、 保留物流液の中央に位置している注入用開口部を通してレンネット及びスタータ ーの配給用流液を保留物流液のためのパイプライン中へ導入することにより、都 合よく実行できる。この注入用開口部は、保留物の流れに対抗する向き(上流方 向)にすることができるが、実際は、これは粗悪な混合結果を招くことが発見さ れている。それは、比較的低い粘性の添加用流液が保留物流液の面から圧縮され 、そのため、その中に完全に混合してゆかないためである。
従って、慣例的に、配給用流液が、保留物流液と同じ方向(下流方向)に導入さ れるような方式で注入用開口部の位置を設定するのが都合がよく、これにより、 配給用溶液は、保留物流液の面に対してより均一に分散し、かつ、流動中の保留 物流液と混合するのである。
後続の混合手段は、慣用的な静止的混合手段、つまり、例えば、流液中に導入さ れる一式のプロペラ攪拌機のような形態をとる手段であることができる。しかし ながら、いわゆる静止的混合手段、つまり、流液を完全に混合させるために流れ の向きを充分に変えることを強制するそらせ板付きの一本のチューブを使用する ことも可能である。
本発明の方法は、6.3と6.8との間のp H値、しかしながら、好ましくは pH6,5〜6.7の牛乳もしくは乳産物を使用して実行することができる。2 0+及び30+のような低脂肪チーズの場合には、蛋白質のゲル化という問題点 が、pH値6.5以下の保留物の加熱処理に関連して生じてくることがある。こ れは、このような保留物が比較的高い蛋白質含有率を有するためである。従って 、このような種類のチーズに関しては、pHは、6.5を越えるように保持する べきであり、一方、前述したように、より高い脂肪含有率の場合には、おおよそ 、pH÷6.3まで下げることが可能である。
図面の簡単な説明 本発明の方法を、鋳造型黄色チーズの調製法を説明するブロック図を示す一枚の 図に関して、以下により詳細に記載する。
生の牛乳及び再構成した乾燥乳を始めとする生牛乳の−っもしくは複数の分画を 、出発原料として使用する。この出発原料を最初に標準化させて、出発原料が均 一でありかつ所望チーズの種類による所望脂肪含有率を有することを確実にする 。出発原料として生の牛乳を使用する場合には、クリームは通常標準化過程中に 分離する。標準化孔を、70−75℃、好ましくは72℃に、通常は約15秒間 の、充分な細菌低減を確保するのに充分な期間加熱することによる慣用的な方式 において低温滅菌する。この低温滅菌混合物を10℃以下、低温滅菌孔を保存す る場合には通常は約6℃に冷却する。この牛乳を、約45−55℃、好ましくは 50℃の温度に再加熱し、これからこの牛乳を膜濾過に供する。低温滅菌後に膜 濾過温度を下げ、保存過程の介在なしで膜濾過を実行することも可能である。
膜濾過は、ダイアフィルトレージタン(DF)と組み合わせた継続的な限外濾過 (UF)により実行し、完成チーズの所望の乾燥物質含有率に実質的に相当する 乾燥物質含有率を有する保留物を取得する。乳糖の量をダイアフィルトレージタ ンにより低減する。当該量を、チーズの保蔵及び熟成の間にスターター培養物が 充分な乳糖を利用できるということを確実にする、予め決定された価に調節する が、それは例えば、約0.8−1.9重量%の乳糖である。最適乳糖量は所望チ ーズの種類に依存する。低脂肪含有率、及び、それによる比較的高い蛋白質含有 率の場合には、比較的高い乳糖量を使用する必要がある。
45+チーズのための乳糖含有率は、慣例的には約1.1%であるが、一方で、 20+チーズのためには、乳糖含有率は、慣例的に約1.6%である。
膜濾過により取得される保留物を加熱処理に供するが、この場合、保留物を64 −70℃、特に65−69℃、例えば約69℃に、10−30秒、好ましくは約 20秒間加熱して、それからこれを、40℃を越えない、好ましくは35℃を越 えない温度、例えば約31℃に直ちに冷却し、それから、レンネット及びスター ター培養物を激しい震盪下で、依然として継続的かつ迅速に混合する。
上記の程度の加熱処理は低温殺菌に相当するものと仮定され、これを、牛乳のア ルカリ性フォスファターゼ酵素が失活する加熱処理として定義する。
添加は配給用流液の形態で行われるが、この配給用流液は、保留物が流れている パイプラインの中間部内に入って行くように開口していることが好ましい注入用 開口部を通して導入される。この配給用流液は、好ましくは、保留物流液の下流 、つまり、保留物流液と同じ方向に導入され、これにより、比較的低い粘性の配 給用流液が、係留物内に充分に混合されることなくパイプラインの面に圧縮され ることを回避する。レンネット及びスターター培養物は、保留物流液の体積の1 −1.5%の体積の水性懸濁液として導入される。
配給後、流液は混合用手段を通過する。この混合用手段は、静止的もしくは動的 混合用手段であることができる。静止的混合用手段は、そらせ板を有する一本の チューブからなることができ、当該そらせ板が流れの向きを変え、これにより流 液が通遇する際に流液が混合される。動的混合手段の例は、一つもしくは複数の 回転式攪拌手段が流液中に設置されているようなもので、例えば、プロペラ攪拌 機を含む。
膜濾過の終了時からレンネット及びスターターの配給までの進行過程を、配給及 び混合を困難にして不十分な不均一産物を生じる本質的粘性変化が保留物中に起 こらないような条件下で、行うことが必須である。従って、本発明においては、 これまで通常の実施法に反して、この過程の個々の段階の間に緩衝液容器を使用 しないですむことは、利点である。従って、膜濾過の終了時とレンネット及びス ターターの配給との間に経過する期間は、できる限り短く保つべきである。しか しながら、保留物を激しい震盪下において保持するというような方式で使用装置 を組み立てである場合には、粘性の増加を低減させることが可能であり、この場 合においては、経過時間は幾分長めになる。
いかなる状況においても、保留物の粘性は、レンネット及びスターター培養物が 配給される際には、60,000cPを上回るように増加するべきでない。保留 物は揺変性であるため、剪断力という手段により粘性を低減することが可能であ る。
混合後、原料を、例えば、自動鋳型注入により鋳造する。原料の粘性が配給後に 不可逆的に増加し始めるため、配給から鋳造までの過程を継続的かつ迅速に行う ということが本発明の方法の主要な特色である。
原料を鋳型に注入した後、この方法を、以下に示す方式で進行させることができ る。鋳造後、鋳型を3−10時間、例えば4時間放置させる。鋳造物である未保 蔵のチーズを鋳型から外し、酸性化及び食塩水用の棚上で酸性化させ、食塩水で 塩添加させる。その後、このチーズを少なくとも10時間放置させ、それからこ れらを再度塩添加させて、熟成させる。
本発明は、以下に示す実施例という手段により、これ以降更に詳しく説明される 。
実施例1 本発明に関連して、様々な継続的試験的操作を一時間当り250kgの前チーズ 処理の能力を有する予備的な生産設備を使用して実行していた。今日、工業工程 用生産設備を、一時間当り1000もしくは2000kgの前チーズ処理用に規 模を拡張した。
完成チーズにおいて取得できる乾燥物質含有率は、特に、希望する脂肪含有率及 び熟成法に依存する。脂肪含有率は、乾燥物質含有率に対する脂肪のパーセント 率として算出されるが、これは、10%を下回るものから50%まで、あるいは 、必要に応じてそれを上回る価にまで変わる。適切な熟成法は、表面熟成、ある いは、外皮のないチーズとしての熟成であることができる。
完成チーズ中の脂肪含有率と乾燥物質含有率との間の関係についての基準として 、45+の黄色鋳造型限外濾過式チーズは、慣例的に、食塩添加及び熟成前には 、新鮮なチーズとして48−49%の乾燥物質を含むことを記載することができ る。慣用的な表面熟成においては、5週間寝かせた45+チーズの乾燥物質含有 率は、典型的には、52−53%である。外皮のない45+チーズは、典型的に は、50−51%の乾燥物質を含む。
生産過程の個々の段階は、図から明らかになる。
牛乳の前処理 生産過程は、チーズの所望の脂肪含有率、及び、全ての乳漿蛋白質が本発明の方 法におけるチーズ蛋白質として作用するという事実を考慮に入れた、牛乳の蛋白 質含有率に関連した牛乳の脂肪標準化により開始される。このことは、更に、乳 漿蛋白質が、膜濾過過程中に膜濾過保留物中に残留するという事実に起因する。
従って、標準化した牛乳は、伝統的なチーズ乳のように、72℃において15秒 間低温殺菌し、この牛乳を直接膜濾過装置にポンプで送り出す場合には、50℃ の膜濾過温度に、あるいは、更に進んだ処理を行う前にこれを保存する場合には 、6℃、のいずれかに冷却する。
限外濾過による濃縮 牛乳が冷却されていた場合には、50℃に5分間前用熱した後、低温殺菌したチ ーズ乳を限外濾過装置に入れ、半硬の新鮮なチーズに相当する乾燥物質含有率、 例えば、45+チーズについては49%の乾燥物質、にまで継続的に濃縮する。
50℃において行われる限外濾過過程は、単なる乳脂肪及び蛋白質の濃縮過程の みではない。これは、限外濾過保留物の乳糖含有率をダイアフィルタレージジン により低減し、更に、の正確な新鮮チーズpHレベル5.2へ発酵させた後、乳 糖が新鮮なチーズ内に残存しなくなるような、予め決定されたレベルへ標準化さ せる過程でもある。
限外濾過保留物の処理 完全な濃縮後、高い粘性の保留物を、送りポンプという手段により限外濾過装置 の外に継続的に導き、更に、加熱処理のための、掬摸ガラス表面の熱交換機のシ ステムに通し、更に、発酵及び凝固温度に冷却する。加熱処理により、この保留 物を、69℃(±1/2℃)に、約20秒間加熱し、それから、これを直ちに3 1℃に冷却する。温度/時間関係は、保留物の更に先への処理に対して必須であ る。
チーズ作成 低温殺菌及び凝固温度への冷却の後、必要な添加物や、スターター、レンネット 、随意的な、窒素、塩化カルシウム、着色料、塩、及び、熟成用酵素をインライ ン配給し、更に、これらの添加物を保留物内に混合させる。混合後直ちに、この 原料を、特別に縮約させた鋳型注入用システム内に導き、ここでこの原料は、鋳 型、例えば、プラスティック製物質でできているもの、の中に継続的に注入され る。
凝固後、この鋳型を自動的に鋳型積み重ね用システムに移送され、ここで、チー ズは、鋳型を外す前に保蔵させる目的層、室温において数時間保存される。鋳型 取り外し過程は自動的に行オ)れ、更に、チーズは、やはり自動的に棚システム 上に置かれ、ここで、それらが酸性化を完了するまでそれらを保存する。
発酵過程は鋳型内及び棚システム上で行われ、これは、前チーズ内の高い緩衝能 力にもかかわらず、15時間を下回る時間を要し、この後のpHは5.2になる 。中温性DvSスターター(100kgの保留物当り20gのB−11及び20 gのR−603、Chr、HansensLaboratorium社から入手 することができる)を使用して、望ましい発酵過程を取得する。凝集のためには 、標準的なレンネット(凝固率1 :15,000,100kgの保留物当り2 0m1SChr、HansensLaboratorium社)を添加する。原 理的には、塩添加及び熟成条件は、慣用的なチーズ作成におけるものと同一であ る。
塩添加は、凝固後15時間より早い時間においてさえ開始することができ、それ は、pHが5.6−5.8である場合にはこのチーズを既に食塩水中に配置させ ることができるためである。このことは、チーズの品質には影響を与えない。
温度、湿度、及び、表面処理に関する熟成条件は、慣用処理のものに相当する。
チーズの品質 黄色鋳造型チーズは伝統的な半硬チーズではない。その理由は、20%の蛋白質 が乳漿蛋白質であり、これは、伝統的なチーズにおいてはこのような量では存在 しないものであるためであることを強調する。
他の中でもこのことは、黄色鋳造型チーズの外観が、伝統的なゴーダもしくはダ ンボチーズの外観と同じでないのは何故か、ということを説明する。慣例的に鋳 造型チーズにおいては穴の形成はされず、更に、色はもつと灰味を帯びる傾向に ある。熟成過程は、相関する、伝統的に産生されたチーズ程迅速には進行しない 。その理由の一部は、未変成の乳漿蛋白質は分解されず、従って、香料成分を発 達させないということであり、叉、他の部分的理由は、ベーターカゼイン酸の分 解速度がより遅いことである。従って、限外濾過熟成型チーズのより緩和な味は 、良く知られている現象である。4−6倍濃縮した保留物に、その後乳漿排出過 程を行って産生じたダンボ及びハヮルティチーズさえ、伝統的に産生されたダン ボ及びハヮルティよりも、より緩和な味を有することが、試験により示されてい る。
従って、本発明の方法により産生された黄色鋳造型チーズは、より緩和な味を有 するが、それは、この黄色鋳造型チーズが、7.5−8倍濃縮した限外濾過保留 物を基にして産生されているためであるということが明らかである。しかしなが ら、5週間寝かせた黄色鋳造型チーズにおける良好な、非常に緩和な、チーズ特 有の味を取得することが可能であることを強調する。Chr、Hansens  Laboratorium社、デンマーク、との密接な協力関係において、希望 であれば、黄色鋳造型チーズ用に特別に、Chr、HansensLabora torium社により開発された熟成用酵素を添加することにより、黄色鋳造型 チーズのチーズ特有の味を増加させることが可能であることを発見した。黄色鋳 造型チーズの粘稠度もやはり容認されるものであることを発見した。この粘稠度 は滑らかであり、同時に、このチーズを容易にスライスできる程充分な硬度があ る。
本発明の方法により、限外濾過という手段により完全な濃縮化を実行する技術に 基づいた半硬熟成型チーズを産生ずることが今や可能である。本発明の方法の開 発により、興味深いチーズ特性を有する、新しい種類の半硬熟成型チーズを産生 ずることが可能であり、それと同時に、非常に均一な化学組成及び重量のチーズ を産生ずる可能性と共に、絶対的な最適なチーズ産生率を取得する。本発明の方 法により、品質及び価格の両方とも非常に優れたチーズを産生ずることが可能で ある。
実施例2 本実施例は、タイプ45+の、つまり、乾燥物質含有率に関連して約45%の脂 肪を有する、チーズの産生法を記載する。
生の牛乳を、1.0倍の蛋白質%の脂肪含有率(脂肪%)に対して標準化し、更 に、プレート式熱交換機を使用して72℃に15秒間加熱することにより低温殺 菌し、それから、その牛乳を、プレート式熱交換機上で6℃に冷却する。その後 、この牛乳をプレート式熱交換機上で50℃に加熱し、ダイアフィルトレージタ ン付きの限外濾過システム(DDSプレート及びフレームシステム、モデル38 及びモデル37、DowDanmark A/S社、Nakskov、Denm ark)中における限外濾過に供して、48−49重量%の乾燥物質含有率及び 1.1重量%の乳糖含有率を有する保留物を取得する。
この保留物を、継続的に69℃に20秒間加熱し、更にその後、約31℃に冷却 する。レンネット(標準的レンネット、凝固率1、:15,000.100kg の保留物当り20m1)、及び、ス9−9− (100k g)保留物当す、2 0g+7)DVSB−11及び20gのDVS R−603)、及び、KNO3 (100kgの保留物当りLog)を、保留物の容積の1%の容積の水性懸濁液 の形態で混合する。混合後、結果として生じる産物を自動的に鋳造し、更に、そ のチーズを4時間放置し、それから、鋳型から取り外し、酸性化に供し、10時 間放置し、その後、食塩水での塩添加を行い、それから、そのチーズを放置して 熟成させる。5週間の熟成期間後、チーズは良好な粘稠度及び緩和なチーズ特有 の味を有した。
実施例3 本実施例は、20+種のチーズの産生法を説明する。
生の牛乳を、脂肪%=蛋白質%X0.27である脂肪含有率に標準化させ、更に 、プレート式熱交換機を使用して、72℃に15秒間加熱することにより低温殺 菌し、それから、それを6℃に冷却する。その後、この牛乳を、プレート式熱交 換機を使用して50℃に再加熱し、更に、ダイアフィルトレージタン付きの、プ レート及びフレーム型のDDS限外濾過装置内での限外濾過に供して、40−4 1重量%の乾燥物質含有率及び1.6重量%の乳糖含有率を有する保留物を取得 する。この保留物を継続的に65℃に30秒間加熱し、その後、約31℃に冷却 する。レンネット、スターター培養物、及び、KNO3(実施例2と同様)を、 保留物の体積の1%の体積である水性懸濁液の形態において混合する。混合、鋳 造、及び、後処理を、実施例2において記載したように実行する。熟成後、チー ズは満足のゆく粘稠度及び味を有した。
実施例4 本実施例は、30+種のチーズの産生法を説明する。
生の牛乳を、脂肪%=蛋白質%かけることの0.46であるような脂肪含有率に 対して標準化させ、更に、プレート式熱交換機を使用して、72℃に15秒間加 熱することにより低温殺菌し、それから、それを50℃に冷却し、更に、ダイア フィルトレージョン付きの、プレート及びフレーム型のDDS限外濾過装置内で 限外濾過に供して、42−43重量%の乾燥物質含有率及び1.4重量%の乳糖 含有率を有する保留物を取得する。
この保留物を継続的に65℃に30秒間加熱し、その後、約31℃に冷却する。
レンネット、スターター培養物、及び、KNO3(実施例2と同様)を、保留物 の体積の1%の体積である水性懸濁液の形態において混合する。更に先の処理は 、実施例2において記載したように実行する。粘稠度及び味に関する両方が良好 であるチーズが取得される。
実施例5 本実施例は、50+種のチーズの産生法を説明する。
生の牛乳を、脂肪%=蛋白質%Xi、25であるような脂肪含有率に標準化させ 、更に、プレート式熱交換機を使用して、72℃に15秒間加熱することにより 低温殺菌し、それから、それを6℃に冷却する。その後、この牛乳を、プレート 式熱交換機を使用して50℃に再加熱し、更に、ダイアフィルトレージョン付き の、プレート及びフレーム型のDDS限外濾過装置内で限外濾過に供して、50 −51重量%の乾燥物質含有率及び1.0重量%の乳糖含有率を有する保留物を 取得する。この保留物を継続的に69℃に20秒間加熱し、その後、約31℃に 冷却する。レンネット、スターター培養物、及び、KNO3(実施例2と同様) を、保留物の体積の1%の体積である水性懸濁液の形態において混合する。更に 進んだ処理は、実施例2において記載したように実行する。粘稠度及び味に関す る両方が魅力的な完全なりリーム状チーズが取得される。
本発明をこのように記載するが、同様のことを多くの方法において変更すること ができることは明らかである。このような変更は、本発明の精神及び範囲からの 逸脱であるとはみなされず、当業者にとって明らかであるものとしてのそのよう な変更の全ては、以下に示す請求の範囲の範囲内に含まれることが明示される。
国際調査報告 国際調査報告 PCT/DK 92100163 フロントページの続き (72)発明者 オツドセン、二−ルズ・クラウセンデンマーク国、デー・カー −8600・シルケポーグ、レセンブロ、スケルベツクベイ・(72)発明者  オスチルランド、ニールズデンマーク国、デー・カー−864トソリング、スコ レバツケン・35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.牛乳もしくは乳製品を基にするチーズの産生のため、原料の低温殺菌、ある 程度の冷却の後、当該原料を、膜濾過、更なる冷却、レンネットとスターターと 随意使用してもよい他の添加物との被配給、混合、鋳造、その後の後処理及び保 蔵・処理に供する方法において、膜濾過を実行して、x重量%の乾燥物質含有率 を有する保留物を取得し[この場合xは38+1/3(y−20)と44+1/ 3(y−20)との間であり、更に、yは、乾燥物質含有率に対して算出される 重量%における脂肪含有率である]、この保留物を64−70℃における熱処理 に10−40秒間供し、原料を、レンネットとスターターと他の随意使用してよ い添加物の配給以前に40℃以下温度に冷却し、更に、この方法を、原料の粘性 が配給を開始する際に60,000cPを越えないような、時間及び剪断力の条 件下において実行するという特徴を有する方法。
  2. 2.請求の範囲1の方法であって、配給から鋳造までの過程を、20−40秒の 間に実行するという特徴を有する方法。
  3. 3.請求の範囲1の方法であって、膜濾過の終了時から配給までの過程を、原料 が定常的に動いているという条件下において実行する方法。
  4. 4.請求の範囲1の方法であって、膜濾過の終了時から鋳造までの過程を、継続 的に実行する方法。
  5. 5.請求の範囲1の方法を実行する際に使用され、先行する低温殺菌及び冷却の ためのユニット、及び、後処理及び保蔵のためのユニットを含む装置において、 a)ダイアフィルトレーションユニットと組み合わせた限外濾過ユニットであっ て、1つもしくは複数の最終ループに対して押し込みポンプが接続されている、 限外濾過ユニット、b)保留物送り込みポンプ、 c)加熱処理及び冷却用ユニット、 d)スターター、レンネット及び他の随意使用してよい添加物の継続的な混合の ための配給用手段、並びに、e)混合装置、を含むという特徴を有する装置。
  6. 6.請求の範囲5の装置であって、保留物性入用ポンプが保留物の乾燥物質含有 率を調製するための調製用装置として作動する送りポンプであるという特徴を有 する装置。
  7. 7.請求の範囲5の装置であって、加熱処理及び冷却用ユニットが、掏摸ガラス 表面を有する熱交換機システムを含むという特徴を有する装置。
  8. 8.請求の範囲5の装置であって、配給用装置が保留物流液のためのパイプライ ンと、スターター及びレンネットの配給用流液のための注入用開口部とを含み、 この開口部は、実質的に保留物流液の中に開口しており、更に、この注入用開口 部が、好ましくは、保留物流液と同じ向きの配給用流液の注入を可能にするよう に形成されているという特徴を有する装置。
  9. 9.請求の範囲5の装置であって、混合用手段が、静止的もしくは動的混合用手 段であるという特徴を有する装置。
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