JPH06501689A - 腫瘍及びhiv感染の治療に有用な植物タンパク - Google Patents

腫瘍及びhiv感染の治療に有用な植物タンパク

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JPH06501689A
JPH06501689A JP3517306A JP51730691A JPH06501689A JP H06501689 A JPH06501689 A JP H06501689A JP 3517306 A JP3517306 A JP 3517306A JP 51730691 A JP51730691 A JP 51730691A JP H06501689 A JPH06501689 A JP H06501689A
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ホワン,ピーター
ホワン,ヘンリー・アイ
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 腫瘍及びHIV感染の治療に有用な植物タンパク技術の分野 ウィルス学及び腫瘍学の分野の本発明は、Momordica charant iaの植物抽出物から精製されるタンパクであるMAP30並びに腫瘍及びHI V感染の治療におけるその使用に関する。
発明の背景 ガン及びその治療へのアプローチ ガンは、正常な細胞が新生物性のトランスフォーメーションを起こし、悪性腫瘍 に発展して生成する。このトランスフォーメーションは、遺伝子の変性に起因す る。ガン遺伝子は、正常細胞の成長の中心的調節因子として働くプロトオンコシ ンと呼ばれる正常遺伝子の変化した形と考えられている。放射線や化学発ガン物 質のような発ガン性の物質が、細胞の標的遺伝子のDNAを損傷した場合にガン が発生しつる。一旦、突然変異によって活性化されると、ガン遺伝子は過剰なも しくは統制のとれない細胞の増殖を促進することがある。ある種のガン遺伝子は 、正常細胞に作用して、細胞の増殖を促進するよりもむしろそれを抑制する。細 胞からこの種の増殖抑制遺伝子が消失すると、細胞増殖の正常な抑制が取り除か れて統制のとれない増殖が起こり、やがてガンに至りつる。
ガンの発生を防ぎ、あるいは阻止することのできる治療を発見するための大きな 努力が、現在なされつつある。歴史的に見て、それらの努力は、外科手術、放射 線治療、及び様々な形の化学療法を用いて、腫瘍組織を除去又は破壊する治療に 焦点をあわせて来た。
細胞毒による方法は、それらが特異性を欠いているために厳しく限定されている 。
イムノトキシン及びその限界 イムノトキシン(immunotoxins)は、標的を定めた腫瘍治療のため に、タンパクトキシンを腫瘍特異性モノクローナル抗体に、リンカ−によって結 合させることにより開発されて来た(Vitetta。
E、 S、 et、al、、 Ann、 Rev、 Immunol、 3:1 97−212(1985)) e原理としては、注射したイムノトキシンは血流 に乗って輸送されて標的腫瘍組織に至り、この組織に浸透して個々の腫瘍細胞に 結合するので、トキシンが非常に局所的に作用して、結合した腫瘍細胞のみを破 壊する。このコンジュゲートの3つの構成成分は、全て細胞毒性を特異的に送達 するために重要である:抗体は、細胞表面の特定の抗原に結合することによりこ のコンジュゲートが標的組織に保持されることを可能にし、標的細胞による取り 込みを強化する。リンカ−は、循環している間はトキシンを抗体に結合させ、ト キシンを不活性に保つが、標的細胞の内部においては、活性なトキシンを迅速に 放出させる。トキシンは、細胞のタンパク合成を阻害することにより、又はいく つかの他の関連機序によって細胞を死滅させる。
公知の最も細胞毒性の物質のいくつかは、細菌及び植物由来のタンパクトキシン である(Frankel、 A、 E、 et al、、 Ann、 Rev、  Med。
37:125−142(1986))。これらの分子の細胞毒性作用は2つの段 階を含む。すなわち、細胞表面に結合すること及び細胞のタンパク合成を阻害す ることである。最も一般的に用いられる植物トキシンは、リシンとアブリン(a brin)である:最も一般的に用いられる細菌性トキシンは、ジフテリアトキ シン及びシェードモナスエキソトキシンAである。
リシン及びアブリンにおいては、結合及び毒性の機能は2つの別々のタンパクサ ブユニットに含まれ、それらはA鎖及びB鎖である。リシンB鎖は細胞表面の炭 水化物に結合して、細胞内へのりシンA鎖の取り込みを促進する。一旦細胞内に はいると、リシンAllは真核細胞リポソームの60Sサブユニツトを不活性化 することによってタンパク合成を阻害する(Endo、 Y、 et al、、  J、 Biol。
Chem、 262:5908−5912(1987))。
ジフテリアトキシン及びシュードモナスエキソトキシンAは単一鎖のタンパク質 であって、その結合及び毒性の機能は同一のタンパク鎖中の異なるドメイン中に 存在する。ジフテリアトキシンにおいては、C末端のドメインが、延長因子EF 2のADP−リボシル化によるタンパク合成を阻害する。2つの活性は別々のも のであって、トキシンは、2つのドメインの間がタンパク分解的に切断された後 にのみ、その活性を充分に発揮する。シュードモナスエキソトキシンAはジフテ リアトキシンと同様な触媒作用を有する。
ジフテリアトキシンをベースにしたイムノトキシンの使用は、多くの人々がジフ テリアトキシンに対する免疫ができているという事実により限定を受けている。
リシンをベースとしたイムノトキシンもまた、これらのイムノトキシンが、高濃 度においてはB鎖の結合部に対して細胞表面の炭水化物と競合するラクトースの 存在下でのみ特異的毒性を示すことから、やはり使用は限られる。代替的に、イ ムノトキシン製造の際にリシンA鎖又は「一本領リポソーム不活性化タンパクJ  (SCRIP)を用いる試みがなされて来た。
一本領リポソーム不活性化タンパク(SCRIP)類及び腫瘍治療における可能 な応用 5CRIPは、無細胞系においてリポソームを不活性化することに関して非常に 活性であるが、完全な形の細胞に対しては比較的毒性が低い。多様なこの種の分 子が植物中に見出されている。
これらは、アメリカヤマゴボウ(pokeweed)抗ウイルス性タンパク、麦 芽タンパク、ゲロニン、ジアンチン類、モモシカリン類(momorchari ns)、トリコサンチンその他の多くを含む(Strip、 F。
et al、、 FEBS Lett、 195:1−8(1986))。これ らの5CRIP類のいくつかは、イムノトキシン製造において利用されて来た。
一旦細胞中に入ると、それらの細胞毒性は、それらの天然の「ホロ(holo) 4体の毒性より驚(はど高い。多(のこれらの5CRIP類は抗ウィルス剤であ って、いくつかは特異的な抗腫瘍活性をも示す。
HIV感染とAIDS AIDS(後天性免疫不全症候群)の原因であるヒト免疫不全ウィルス(HI  V)は、レトロウィルスの亜科であるレンチウィルスの仲間である。多くのレト ロウィルスは、良く知られた発ガン物質である。HIVそれ自体は、人間又は他 の動物においてガンを引き起こすとは知られていないが、しかしその宿主(ホス ト)に対して恐ろしい攻撃を行う。HIVは、その遺伝情報を宿主のゲノムに組 み込む、このウィルスのゲノムは、ウィルスが、休止期及び分裂期の両方の細胞 においてウィルス複製の速度を調節することを可能にする多くの調節要素を有し ている。もっとも重要なことは、HIVが免疫系細胞に感染、侵入することであ る。このウィルスは人体の免疫系を破壊し、患者を、日和見感染しやすくしたり 、新生物に影響されやす(する。免疫の欠如は進行性かつ不可逆的と思われ、数 年にわたって100%に近い高い死亡率を示している。
HIVは非経口的接種及び/又は親密な性的接触により伝染する。米国内では約 200万の人々が今日HIVに感染しており、世界中で500万〜1.000万 の人々が感染していると見積もられている。最近の予測は、現在感染している人 々の多くがその後7年以内にAIDSを発病することを示している。1989年 だけで、13万件以上のAIDSの例が米国内で報告されており、それらの患者 の半分以上が死亡している。1990年末までにさらに20万件が米国内で診断 されるであろうと見積られている。世界保健機構の報告は、少なくとも100万 件の新たなAIDSの例が世界中で今後5年以内に見出されるであろうと示唆し ている。
AIDSが米国ならびに世界の健康問題上、前例のない恐怖であることは明らか である。AIDS治療のための効果的療法の探索が非常に重要である。
HI V−1は、細胞表面に分化抗原CD4 (OKT4、T4及び1eu3と しても知られる)を発現している免疫系の細胞であるT4リンパ球を栄養とし、 かつそれを細胞変性させる性質がある。
ウィルスの向性は、ウィルスのエンベロープの糖タンパク質であるgp120と 細胞表面のCD4分子との相互作用に起因する(Dalgleish、 A、  G、 et al、、 Nature 312ニア63−767(1984))  −これらの相互作用は、感染しやすい細胞へのHIVの感染を媒介するのみで なく、感染及び非感染のT細胞のウィルスによって引き起された融合の原因でも ある。この細胞融合により、AIDS患者においては巨大多核シンシチウム(s yncytia)の生成、細胞死及びCD4細胞の漸進的涸渇が起きる。これら の出来事は、HIVによる免疫抑制及びそれに続く後遺症、日和見感染及び新生 物へと発展する。
CD49T細胞に加えて、HIVの宿主範囲には、血液中の単球、組織中のマク ロファージ、皮膚のランゲルハンス細胞及びリンパ節内の樹状小網細胞のような 単核の食細胞系の細胞が含まれる(Dalgleish、 A、 G、 et  al、、前出)。
また、HIVは、神経栄養的でもあって、中枢神経系中の単球及びマクロファー ジに感染して、神経系の重篤な損傷をもたらすことができる。マクロファージ/ 単球は、HIVの主な貯蔵体である。
これらはCD4を担持するT細胞と相互作用してそれを融合し、T細胞の涸渇を 起こし、それによりAIDSの発病に寄与する。
抗HIV薬 HIV感染者の臨床症状の進展を予防し、または妨げる治療を開発する集中的な 努力が今日なされている。大部分においてこの努力はAZT (アジドチミジン )のようなヌクレオシド類似体の薬剤の使用及びその他の、たとえばddA%d dT、ddI及びddCのようなジデオキシヌクレオシド誘導体に焦点をあてて 来た。これらの薬剤は、ウィルスの酵素である逆転写酵素を阻害することにより 新たな細胞感染を阻害する。しかし、一旦細胞内でウィルス感染がおきてしまう と、ウィルスの複製は宿主細胞の酵素を使用する。
かくして、逆転写酵素のみを阻害する薬剤の効果は、限られたものとなることが 予測される。生物体内の遊離のウィルスの拡散は防止できるかもしれないが、合 胞体(シンシチウム)形成や直接的な細胞間での拡散を通じた発病は残存する。
非常に少数のHIV感染T細胞は、ウィルス表面抗原の発現に基づ(機構により 、多数の非感染T細胞と融合して、最終的にはそれを殺すことができる。試験管 内の実験においては、長期間の培養においてヌクレオシド類似体の連続的存在下 においてさえも、HIVが複製されることが証明されている。ウィルスの他のプ ロセスを標的とした薬剤、たとえばウィルスの結合を阻害する可溶性CD4及び 硫酸デキストラン、ウィルスの出芽を阻害するインターフェロン類及び「アンブ リゲン(Ampligen) J及びウィルスの糖タンパク質のプロセシングを 阻害するカスタノスペルミンなどの薬剤もまた開発されている。これらの薬剤は 未だ実験的段階の初期にある。HIVの細胞内複製及びタンパク合成の実際のプ ロセスは、未だに特異的に標的とされておらず、それは、これらのウィルスの機 能が、宿主の機構を通じての正常な宿主のプロセスの単なる乗っ取りを反映して いるだけであると考えられていたからである。
近年、M、 S、 McGrathら(Proc、 Natl、 Acad、  Sci、 USA 86:2844−2848(1989) )は、中国の薬用 植物であるTrichosanthiskirilowiiから単離された5C RIPであるGLQ223が、HIV複製を選択的に阻害することを報告した。
この化合物は、急性及び慢性的に感染したT細胞ならびに単球/マクロファージ において用量依存の抗HIV活性を示した。この発見により、GLQ223の抗 AIDS薬としての臨床試験が迅速に行われた。細胞のGLQ223処理は、ウ ィルスのDNA%RNA及びタンパクの合成を選択的に阻害したが、m合成には ほとんど又は全(影響がなかった。GLQ223によるウィルス複製の阻害は、 感染していない細胞に検知可能な影響を何ら与えない濃度において起こった。
GLQ223の選択的抗HIV活性の機序は不明である。この活性が、この化合 物のリポソーム不活性化活性に関連するか、それとも不稔化(abortifa cient)活性に関連するのかは確立されていない。ただちに明らかな2つの あり得る機序がある。感染細胞によるGLQ223の選択的な結合又は取り込み が、その選択的な感染細胞に対する作用に関係している可能性がある。一旦感染 細胞に入れば、この化合物は非特異的に、そのリポソーム不活性化機能によって 作用しつる。そうでない場合は、この薬品の選択性は、ウィルス成分と細胞成分 とに対する異なる作用に起因し、それにより細胞のではな(ウィルスの核酸及び タンパク合成の阻害をひきおこす可能性がある。
Lifsonらは米国特許第4,795,739号(1989年1月3日発行) において、トリコサンチン並びにアルファ及びベータモモルカリン(Momor charin) (Momorcharin A及びBとして、又はMCA及び MCBとしても知られている)のような植物タンパクが、HIV感染細胞におけ るウィルス抗原の発現を減少させ、HIV感染細胞に対して選択的に毒性である ことを開示した。これらのタンパクは、ヒトにおけるHIV感染の治療に有用で あるといわれている。
発明の概要 前述した従来技術の欠点を克服することが、本発明の目的の一つである。
植物Momordica charantiaの果実及び種子から得られ、抗腫 瘍活性及び抗HIV活性を有する、植物由来の他の夾雑物を実質的に含まないタ ンパク質又はその機能的誘導体を提供することは、本発明の目的の一つである。
ある態様においては、このタンパク質は植物材料から精製される。別の方法では 、組換えDNA技術によって生産される。
好ましい態様においては、このタンパク質、MAP30は、SDSポリアクリル アミドゲル電気泳動による測定において分子量約30KDであって、以下のN末 端アミノ酸配列を有する:Hz N−Asp−Va l −Asn −Phe− Asp −Leu −S er−Thr−A 1a−Thr−A la−Lys −Th秩|Tyr Thr−Lys−Phe−I 1e−G lu−Asp−Phe−Arg−Al a−Thr−Leu−Pro−Phe−5er−HisLys −Val −T yr−Asp −I 1 e−Pro −Leu−Leu−Tyr−Ser−T hr −I 1 e−Ser−As吹@− Pro−COOH 本発明はまた、植物Momordica charantiaの果実又は種子か ら、抗腫瘍活性及び抗HIV活性を有するタンパク質を精製するための、以下の 工程を含む方法を提供する:(a)該果実又は種子をホモジナイズしてホモジネ ートにす(b)該ホモジネートを少なくとも1回遠心し、上清を回収する:及び (c)該上清を分画し、タンパク質を回収する。
本発明は、さらに、上記のタンパク質又はその機能的誘導体のアミノ酸配列をコ ードし、実質的に他のDNA配列を含まないDNA配列に向けられている。該D NA配列は、好ましくは発現性ビイ−クルを含む。
本発明はまた、上記のDNAでトランスフオーム又はトランスフェクトされた原 核細胞性及び真核細胞性の宿主細胞を提供する。
また、原核細胞性又は真核細胞性宿主において発現される、上記DNAによって コードされた実質的に純粋なタンパク質をも提供する。
本発明は、HI V−1感染又は腫瘍を有する個体を治療する改良された方法を も提供する。より詳細には、本発明は、HIV−1感染個体を治療するための、 該個体に有効量の本発明のタンパク質又はその機能的誘導体を投与することを特 徴とする方法に向けられている。
本発明は、HIV−1感染又は腫瘍を有する個体を、公知の抗AIDS治療剤、 例えばAZT、ddI、可溶性CD4、ddClddA及びGLQ223等のう ち一つ又はそれ以上との組み合せでMAP30タンパク質を投与することにより 治療する方法にも向けられている。
本発明の治療法はまた、HI V−1感染個体に、MAP30と可溶性CD4又 はCD4誘導体、あるいはCD4又はHIVにコードされた糖タンパク質、例え ばgp120及びgp41に対して特異的な抗体とのコンジュゲートを投与する ことをも含む。
本発明はまた、有効量の本発明のタンパク質又はその機能的誘導体を単独で、あ るいは好ましくは腫瘍特異的抗体又は他の腫瘍向性の薬剤との組み合せで投与す ることを特徴とする、腫瘍を有する個体の治療法をも提供する。
図面の簡単な説明 図1は、果実のある植物Momordica charantiaの写真である 。
パネルAは、特徴的な緑色をした未熟な果実を示す。パネルBは、明るいオレン ジ色の外皮と赤い種子を有する熟した果実を示す。
図2Aは、Momordica charantia種子抽出物からのMAP3 0の精製を表すグラフである。粗MAPの精製は、CM−セファロース CL6 Bを用いて行った。工程1の試料を15.000xgで30分遠心し、透析中に 生じた沈殿物を除去した。この試料(153mg)を、次いで50mMリン酸ナ トリウム、pus、 3 (溶液B)で平衡化したCM−セファロース CL6 B (ファルマシアーLKB製)のカラム(1,5X34cm)にかけた。カラ ムを溶液Bで洗浄し、結合していない不純物を除去した。一方、MAP30は、 CM−Sに結合し、したがってカラム上に保持された。流速36m1/時間で6 1!llのフラクションを集めた。溶出は、280nmでの吸光度(A、、。) によってモニターした。溶液B洗浄のベースライン吸光度に達したら、次いでカ ラムを、240m1の溶液Bと0.2MNaC1を含有する240m1の緩衝液 Bからなる連続勾配で溶出した。各ピークのフラクションをプールし、濃縮して 緩衝液をPBSに交換し、抗HIV活性及びリポソーム不活性化活性に関して検 定した。バルクの抗HIV活性は、60〜70mMNaC1で溶出されたビーク 2に見い出された。
図2Bは、セファデックスゲルろ過によるMAP30のさらなる精製を表すグラ フである。CM−セファロース CL6B工程のビーク2からプールしたタンパ ク質試料(14,5+ng)を、2On+Mリン酸ナトリウム緩衝液、pH6, 3におけるセファデックスG75スーパーフアインカラム(1,5X110cm )上でのゲルろ過により、さらに精製した。溶出をA1.。でモニターした。流 速は31lal/時間であり、1.5mlフラクションを集めた。均質なMAP 30が、約0.45カラム容積でフラクション54〜58の単一ピークとして溶 出された。
図3は、還元剤2−メルカプトエタノールの存在又は不存在下での粗MAP30 及び純粋MAP30のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAG E)のゲルパターンを表す。電気泳動は、トラッキング色素(ブロモフェノール ブルー)がゲル下端から2cmに達するまで、80Vの定電圧で6時間行った。
レーン1〜5は、2−メルカプトエタノールで処理した試料である=1、分子量 スタンダード、各2μg、2、粗MAP30.100μg(30〜60%飽和硫 酸アンモニウム分画);3、粗MAP30゜100μg (2,0容量のアセト ンによる沈殿):4及び5、均質なMAP30、各レーン8μg、各々レーン2 及び3から精製したもの。レーン6〜10はレーン1〜5の試料と同じ対応する 試料であり、2−メルカプトエタノール処理なしのものである。
図4は、感染細胞センター(IOC)検定におけるシンシチウム形成単位(SF U)によって評価した、MAP30のHIV感染性に対する効果を示すグラフで ある。ウェル当りのシンシチウムの結果を、%対照群として表す。実験条件は表 1の凡例に記載した。
実験エラーを、エラーパーで示す。
図5は、ウィルスのコアタンパク質P24の産生及びウィルスRT活性によって 評価した、MAP30のHIV複製に対する効果を示すグラフである。%阻害を 、MAP30濃度の関数としてプロットした。不確実性を、エラーパーで示す。
実験条件は、表2の凡例に記載した。
図6は、真核細胞の翻訳に対するMAP30の効果を示すグラフである。MAP 30のリポソーム不活性化活性を、網状赤血球ライゼート翻訳キット(デュ・ポ ン/ニューイングランドヌクレア製)を用いて試験した。タンパク質生合成は、 酸可溶性産物中への[3H]ロイシンの取り込みによって測定した。MAP30 の阻害効果を、MAP30濃度の関数として[3H]ロイシンの取り込みで表し た。
図7は、MAP30のN末端の44アミノ酸の配列と、Zhangら(Natu re 321:477−478.1986)により報告されたトリコサンチン( Tri−1)及びリシンA鎖(Ric A)残基7〜51の配列との比較を示す 。四角で囲んだ部分は、これらの植物タンパク質の同−又は保存されたアミノ酸 である。同様の物理化学的性質を有するアミノ酸による置換は、SerとThr 、 Val 、 Leu及びIle、AspとGluに関して、保存されている とみなした。
工五立二胆皇韮囚 GLQ223と異なる本発明の植物タンパク質は、リポソーム不活性化タンパク 質族(ファミリー)に属する。
MubieまたはMCとしても公知のMomordica charatLaは 、MAP30タンパク質の単離のための原料である。この植物の果実および種子 はそれぞれ“Kugua”および“Kuguazi”として知られている。Mo mordica charatiaは4月から9月にかけて中国南部及び東部に 広範に成育し、真夏に収穫のピークを迎える。
Momordica charatiaには多数の品種が存在し、そのいくつか は主に薬として栽培され、他のものは食用の野菜および果実として役立つ。MA P30は医薬用品種中に最も豊富に含まれているが、これらは米国では天然で入 手できるものではなかった。
実験用原料を一定かつ十分量供給するために、本発明者等は、選択した種子から 医薬用品種を植え、栽培し始めた。
種子は植えつけると14〜20日後に発芽する。60〜80日後に植物は実を結 び始め、果実はおよそ90〜120日までには熟する。種々の成熟段階で植物の 種々の部分、特に果実および種子から抽出物を調製する。強力な抗HIV活性成 分が果実および種子中に存在し、その含量は果実および種子の成熟に伴って有意 に増大する。成長中のMomordica charatia果実を図IAに示 す;果実は緑色である。果実が熟すると色は淡黄色に変化し、完熟すると最後に は明檀色となる。この段階までに収穫されなければ、果実は自然に開裂して、図 IBに示すように成熟した赤色種子を露出する。自然に熟した果実および種子が MAP30の調製には好ましい。
「抗腫瘍活性」という語は、生体内または生体外の腫瘍細胞の成育を阻害し、被 験動物において生体内の腫瘍形成性トランスフォーメーシジンを蒙った腫瘍細胞 からのもしくは動物中に移植された腫瘍細胞からの生体内の腫瘍の発達を阻害す る能力を意味する。この語は、腫瘍形成性になるための細胞の事実上のガン形成 性トランスフォーメーション、ならびに腫瘍細胞が身体の別の部位に転移するか またはそれを浸油する能力を含む。
モモルカリン(momorcharin)族タンパク質の抗腫瘍活性は、別々の 試験で確証されており、この種の活性は当業界で十分公知である。
MAP30タンパク質は、単独で、あるいはAZT、ddClddA、ddT% ddI%GLQ 223のような薬剤を用いる化学療法を含む当業界で公知の他 のモードの療法、又は例えば可溶性CD4を用いる生物学に基づく療法と組み合 わせて、HIV感染の治療に用いる。
「抗HIV活性」という語は、細胞へのウィルス付着、細胞へのウィルスの侵入 、ならびにウィルスの複製、産生および放出を可能にする細胞の代謝を阻害する 能力を意味する。さらにウィルスの細胞間の蔓延の阻害を意味する。本用語は、 ウィルス抗原の合成および細胞発現、逆転写酵素およびプロテアーゼのようなウ ィルスにコード化された酵素の活性、ならびに例えば免疫抑制のようなすべての 公知のHIV病原性作用の阻害を包含する。したがって、これらのいずれかの機 序を阻害する傾向を有する活性はすべて「抗HIV活性」である。
「機能的誘導体」という語は、MAP30の「断片」、「変異体」、「類似体」 または「化学的誘導体」を意味する。これらの語は以下で定義する。機能的誘導 体は、本発明に従って使用し得るMAP30の機能の少なくとも一部分を保持す る。
MAP30の「断片」は、分子の任意のサブセット、すなわちより短いペプチド を示す。
MAP30の「変異体」は、全ペプチドまたはその断片と実質的に同様の分子を 示す。変異体ペプチドは、当業界で十分公知の方法を用いて変異体ペプチドの直 接化学合成により調製するのが便利である。
あるいは、合成ペプチドをコードするDNAの突然変異により、ペプチドのアミ ノ酸配列変異体を調製し得る。このような変異体としては、例えばアミノ酸配列 内の残基からの欠失、あるいは残基の挿入または置換が挙げられる。最終構築物 が所望の活性を有するのであれば、欠失、挿入および置換の任意の組み合わせを 作って最終構築物としてもよい。明らかに、変異体ペプチドをコードするDNA 中に作られる突然変異は、リーディングフレームを変えてはならず、好ましくは 二次m RN A構造を産生し得る相補的領域を作らない(欧州特許第75,4 44号参照)。
遺伝子レベルでは、これらの変異体は、通常はペプチド分子をコードするDNA 中のヌクレオチドの部位特定突然変異誘発(Adelman et al、、  DNA 2:183 (1’13)により例示されている)、それによる変異体 をコードするDNAの製造、およびその後の組換え体細胞培養中でのDNAの発 現により調製される。変異体は、一般に、非変異体ペプチドと同一の定性的生物 学的活性を示す。
MAP30の「類似体」は、全分子またはその断片と実質的に同様の非天然分子 を示す。
MA P 30の「化学的誘導体」は、通常はペプチドの一部でない付加的化学 的部分を含有する。ペプチドの共有結合修飾は、本発明の範囲内である。このよ うな修飾は、ペプチドの標的アミノ酸残基を、選択された側鎖または末端残基と 反応し得る有機誘導化剤と反応させることにより、分子中に導入し得る。
システイニル残基は、最も普通にはりコロ酢酸またはクロロアセトアミドのよう なアルファーハロアセテート(および対応するアミン)と反応させてカルボキシ メチルまたはカルボキシアミドメチル誘導体を生成する。システイニル残基は、 プロモトリフルオロアセトン、アルファープロモーベーター(5−イミドジイル )プロピオン酸、クロロアセチルホスフェート、N−アルキルマレイミド、3− ニトロ−2−ピリジルジスルフィド、メチル2−ピリジルジスルフィド、p−ク ロロメルクリベンゾエート、2−クロロヌルクリ−4−ニトロフェノール、また はクロロ−7−ニドロベンゾー2−オキサ−1,3−ジアゾールと反応させるこ とによっても、誘導化される。
ヒスチジル残基は、pH5,5〜7.0でジエチルプロカーボネートと反応させ て誘導化するが、これはこの薬剤がヒスチジル側鎖に比較的特異的であるためで ある。パラブロモフェナシルプロミドも有用である。反応は、好ましくはpH6 ,0の0.1Nすトリウムカコジレート中で実施する。
リジニルおよびアミノ末端残基は、無水コへり酸または他の無水カルボン酸と反 応させる。これらの薬剤による誘導化は、リジニル残基の電荷を逆転する作用を 有する。アルファーアミノ含有残基を誘導化するのに適した他の試薬としては、 イミドエステル、例えばメチルビコリンイミデート;ビリドキサールホスフェー ト:ビリドキt−ル:クロロポロヒドリド;トリニトロベンゼンスルポン酸;0 −メチルイソウレア:2.4−ペンタンジオン;およびグリオキシレートを用い るトランスアミナーゼ触媒反応が挙げられる。
アルギニル残基は、1つまたはいくつかの慣用的試薬との反応により修飾される が、その試薬としては、フェニルグリオキサール、2.3−ブタンジオン、1, 2−シクロヘキサンジオンおよびニンヒドリンが挙げられる。アルギニン残基の 誘導化は、グアニジン官能基が高pKaであるために、アルカリ条件下で反応を 実施する必要がある。さらに、これらの試薬はりシンの各基ならびにアルギニン のイプシロン−アミノ基と反応し得る。
チロシル残基それ自体の特異的修飾は、広範に研究されており、芳香族ジアゾニ ウム化合物またはテトラニトロメタンとの反応によりチロシル残基にスペクトル (spectral)標識を導入することに特に関心が集まっている。最も一般 的には、N−アセチルイミジゾールおよびテトラニトロメタンを用いてそれぞれ 0−アセチルチロシル種および3−ニトロ誘導体を生成する。
カルボキシル側鎖基(アスパルチルまたはグルタミル)は、カルボジイミド(R ′−N−C−N−R’ ) 、例久ばl−シクロへキシル−3−(2−モルホリ ニル−(4−エチル)カルボジイミドまたは1−エチル−3−(4−アゾニア− 4,4−ジメチルペンチル)カルボジイミドとの反応により、選択的に修飾され る。さらに、アスパルチルおよびグルタミル残基は、アンモニウムイオンとの反 応によりアスパラギニルおよびグルタミル残基に転化する。
グルタミニルおよびアスパラギニル残基は、しばしば対応するグルタミルおよび アスパルチル残基に脱アミド化される。あるいは、これらの残基を弱酸性条件下 で脱アミド化する。いずれの形態のこれらの残基も、本発明の範囲内である。
二官能性剤による誘導化は、ペプチドを水不溶性支持マトリックスまたは他の高 分子担体に架橋するのに有用である。一般に用いられる架橋剤としては、例えば 1,1−ビス(ジアゾアセチル)−2−フェニルエタン、ゲルタールアルデヒド 、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、例えば4−アジドサリチル酸とのエ ステル、3.3°−ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)のようなジ スクシンイミジルエステル、などのホモニ官能性イミドエステル、およびビス− N−マレイミド−1,8−オクタンのような二官能性マレイミドが挙げられる。
メチル−3−[(p−アジドフェニル)ジチオ]プロピオイミデートのような誘 導化剤は、光の存在下で架橋を生成し得る光活性化性中間生成物質を生じる。あ るいは、シアノゲンブロミド活性化炭水化物のような反応性水不溶性マトリック ス、および米国特許第3,969,287号、第3,691゜016号、第4, 195,128号、第4,247,642号、第4.229,537号、および 第4,330,440号に記載の反応性基質をタンパク質固定化に用いる。
その他の修飾としては、プロリンおよびリジンのヒドロキシ化、セリルまたはス レオニル残基のヒドロキシル基のリン酸化、リジン、アルギニンおよびヒスチジ ン側鎖のアルファーアミノ基のメチル化(T、 E、 Creighton、  Proteins: 5tructure and Mo1eculePro  erties、 W、 H,Freeman k Co、San Franci sco 、 79−8613))、N−末端アミンのアセチル化、ならびにい( つかの場合においてはC−末端カルボキシル基のアミド化が挙げられる。
このような誘導化部分は、溶解性、吸収性、生物学的半減期等を改良しつる。あ るいは、このような部分はタンパク質の望ましくないあらゆる副作用等を排除し 、または減衰させる。このような作用を媒介し得る部分は、例えばReming ton’s PharmaceuticalSciences、 16th e d、、 Mack Publishing Co、、 Easton、 PA  (1980)に開示されている。
本発明のMAP30タンパク質の精製のためには、適切な抽出操作後にCM−セ ファロース CLSB上でのクロマトグラフィー(「工程2」)を用いることが できる。当業者には容易に明らかであるように、有効な分画化は、交換器の容量 、カラムの大きさ、試料の量および溶出条件に関する実験条件を最適にすること によってなされる。
例えば、出発物質100gに対しては、約1.5x40cm(70ml)のカラ ムサイズを用いるのが好ましい。カラムは、出発緩衝液Bで平衡化する。同緩衝 液中の試料を、透析または保存中に生じたあらゆる沈殿物を除去するために遠心 分離により透明にする。吸光度の読み値が基底線に達するまでカラムを出発緩衝 液で洗浄する。
溶出液をAo。でのU■吸収によってモニターする。
次に、溶液B 240m1と0.2M NaC1を含む溶液B240m1から成 る直線勾配を用いる。フラクションコレクターを用いて6mlの分画を集める。
本明細書に記載されているように、分画をその抗HIV活性に関して検査する。
MAP30は、60〜70mMの塩濃度で溶出された。活性分画をプールし、緩 衝液を取り換えて、セントリコン(Centricon) 10 (Amico n、10 、 OOOMr排除)により濃縮する。
次いで、20mM リン酸ナトリウム、p)16.3中のセファデックス(Se phadex) G 75 スーパーファイン (Superfine)を用い て、カラムサイズ1.5xllOcmでゲルろ過を実施する。工程2からの試料 を、20mMリン酸ナトリウム、pH6,3に緩衝液交換し、セントリコン−1 で濃縮して約2mlとした後、カラムにかける。カラムを同一緩衝液で溶出する 。この方法で、抗HIV活性が単一ピークとして溶出される(実施例参照)。
均質な試料は、トリプシン分析、アミノ酸シーケンシング、抗体産生、ならびに インビトロタンパク質合成阻害(リポソーム不活性化)といったような生物学的 活性、および抗HIV複製による構造的および機能的特性づけに用いる。
Momordica charatiaからのSCRI Pをコードするゲノム またはcDNAクローンを、部分的アミノ酸配列の知識に基づいてクローニング する。これらの配列から設計されたオリゴヌクレオチドブライマーをポリメラー ゼチェーン反応(PCR)に用いて、2つの方法で5CRIP遺伝子を特異的に 増幅する。
第一の方法では、5CRIPペプチドの両端をコードする2つのプライマーを、 鋳型としてポリ(A” )mRNAおよびゲノムDNAを用いるPCHに用いる 。オリゴヌクレオチドブライマーの5°末端に付加された制限部位を用いて、こ のように増幅されたゲノムまたはcDNAフラグメントをプラスミドpUC18 中にクローニングする。この方法は、鋳型として使用する出発物質を非常に少量 しか必要としない。
第二の方法では、単一の特異的プライマーを用いる。ゲノムDNAまたはcDN Aから作成されたラムダファージライブラリーを、鋳型として用いる。特異的ク ローンを増幅するためにPCR反応を用いると、標識オリゴヌクレオチドにより プレートにまいたライブラリーを直接スクリーニングするよりも高感度である。
ライブラリーからのファージDNAをプレートのライゼートから調製し、その混 合液をPCRで鋳型として用いる。プライマーの1つはSCRI Pの特異的ア ミノ酸配列から設計し、もう1方のプライマーはクローニング部位の一端近くの ラムダファージベクターと相補的である。PCR条件に適切な強度(strin gency)を用いる場合は、少数の特異的クローンしか増幅されない。この方 法では、ある特異的プライマーのみが必要である。
高分子ゲノムDNAをMomordica charatiaから単離する。手 順は、Momordica charatia果実および種子の新鮮なもの及び 凍結したものについて、同様である。
植物組織からの核酸の単離に特有のいくつかの問題が存在する。
先ず、植物細胞壁は、高分子DNAを剪断せずに破裂させることが難しい。第二 に、粗製植物抽出物は大量の多糖類、タンニンおよび色素を含有し、これが核酸 と一緒に精製されてその後の分析および酵素的操作を妨害する。
凍結組織は、液体窒素の存在下でワーリングブレングー中で乾燥粉末にブレンド することにより、高分子DNAを損傷することなくホモジナイズできる。例えば 、ゲノムDNAを単離するためには、粉末植物組織5gを、100mM)リス− HCl、pH8,0,0,7M NaC1,10mM EDTA、1% 2−メ ルカプトエタノールおよび1%(W/V)セチルトリアンモニウムプロミド(C TAB)から成る抽出緩衝液50m1中に再懸濁して、55℃で30分インキュ ベートする。界面活性剤CTABは細胞壁を有効に破裂させ、高濃度の塩(0, 7M NaC1)の存在下で核酸との可溶性複合体を生じる。次に、その混合物 を室温に冷却して、クロロホルム/イソアミルアルコールで2回抽出する。水性 層を155xgで10分間遠心分離して、沈殿物をすべて捨てる。次いで、上清 を100mM)リスHC1,pH8,0,10mM EDTA、および1%CT ABから成る等容量の沈殿緩衝液で希釈して、室温で1時間放置する。塩濃度が 0.4M NaC1未満に下がると、CTAB−核酸複合体が沈殿し、溶液中に 多糖類およびその他の夾雑物が残される。次に混合物を155xgで30分間遠 心分離する。
ペレットを、10mM)リス、1mM EDTA (TE)に再懸濁して、フェ ノール/クロロホルムで2回、クロロホルム/イソアミルアルコールで1回抽出 する。酢酸ナトリウムで溶液を0.3Mとし、3容量のエタノールを上面に重層 する。滅菌ガラス棒で攪拌して溶液からゲノムDNAを巻き取る。DNAを70 %エタノールで洗浄して、手順に乾燥し、1 mg/mlでTE中に再懸濁する 。アガロースゲル電気泳動により、この方法で調製されたDNAの大きさは20 kbを超えるものであると確定されていた。出発物質5gからの収量は、Mom ordica charatiaの果実では1mg、種子では1.5mgである ことが判明した。
液体窒素の存在下で凍結組織を粉末にブレンドし、グアニジンインチオシアネー ト、SDSおよびフェノールを含有する市販抽出剤であるR N A z o  l (Cinna/Biotecx、 Texas) 10重量容積中で粉末を ホモジナイズすることにより、これらの植物組織からRNAを調製する。ホモジ ネートは、多糖類を含有すると予測されるので、4℃で2000xgで30分間 遠心分離する。上清を注意深く除去して、後にゼラチン軟塊を残す。上清を等容 量のクロロホルムで2回抽出する。DNAとタンパク質は、界面で不溶性複合体 を生じる。インプロパツールを用いて水性1からRNAを沈殿させる。
ペレットを再懸濁し、フェノール:クロロホルムで抽圧して、エタノールで沈殿 させて、全細胞RNAを得る。この方法を用いると、出発物質10gからの収量 は、Momordica charatiaの果実では約1mg、種子では0. 5mgであった。A、、、/A、、。比は1.9〜2.0であることが分かった 。
ポリ(A” )RNAを、オリゴdTセルロース上でのクロマトグラフィーによ り単離する。得られるRNAの収率は、通常2〜5%である。
確立された方法を用いて、cDNAおよびゲノムライブラリーをラムダgtll ベクター中にクローニングする。gtllのEcoRI部位を用いると、クロー ニング部位に隣接するβ−ガラクトシダーゼ遺伝子と相補的なあるプライマーを 使用できて、特定の遺伝子、この場合は5CRI Pと相補的な別のプライマー を用いて特定のクローンを増幅できるという、特別な利益がもたらされる。
cDNA合成は、GublerとHoffman (Gene 25 :263 (1983) )の手法に従って実施した。鋳型としてポリ(A” )RNAを 用い、プライマーとしてオリゴ−dT、マウスモロニー白血病ウィルス逆転写酵 素を用いて、第−II CD N Aを合成した。第二鎖CD N Aは、RN アーゼ Hの存在下でDNAポリメラーゼIおよび旦。
coliリガーゼを用いて作製した。二本鎖cDNAをT4ポリメラーゼで平滑 末端化し、その結果生じたcDNAをEcoRIメチラーゼで処理した。次に、 EcoRIリンカ−を付加し、cDNAをラムダgtllアームに連結して、フ ァージ中にパックした。
ゲノムDNAを、MBoIで部分的に消化し、分離用アガロースゲル電気泳動に より15〜23kbの断片をサイズ選択した。次いで、これらの断片を平滑末端 化し、EcoRIメチラーゼで処理して、EcoRIリンカ−を用いてラムダg tll中にクローニングした。
5CRIPのアミノ酸配列から、PCR用のオリゴヌクレオチドブライマーを設 計する。遺伝暗号の縮重は各位置で考えられるコドン選択数を増大するため、す べての可能性を説明するためには、オリゴヌクレオチドブライマーの混合物を用 いる。これらのプライマーの1つは、その領域の遺伝子と正しく相補的である。
あるいは、プライマーを長めに作れば、各可能性は説明の用がない。この後者の 場合、プライマーの長さと各コドンの最初の2つの塩基が必要な特異性を付与す る。遺伝子とまったく相補的なものは存在しないが、プライマーはPCRで使用 するのに十分に特異的である。
1024またはそれ未満の縮重を伴う。クローニングに用いるために、Hind llIIのような制限フラグメント認識部位を含有するヘキサヌクレオチドをプ ライマーの5′末端に付加する。
以下の17塩基オリゴヌクレオチドブライマーまたはプローブを、MAP30の N−末端アミノ酸配列情報に基づいて設計した。
これらのオリゴヌクレオチドは64の縮重を有する:残基 Asp−Val−A sn−Phe−Asp−Leu5° GAT−GTT−AAT−TTT−GAT −CT 3゜CCCC 3° (:TA−CAA−TTA−AAA−(:TA−GA 5’GGGG EcoRIクローニング部位付近のβ−ガラクトシダーゼ遺伝子と相補的な下記 の24塩基オリゴヌクレオチドを、PCHにおけるプライマーとして用いたニ ラムダ l 5°GGTGGCGACGACTCCTGGAGCCCG 3’ラ ムダ 2 5’TTGACACCAGACCAACTGGTAATG 3’単単 一列特異的プライマーとともに、これらのラムダプライマーを用いてゲノムおよ びcDNAライブラリーからの特異的クローンを増幅し、同時に公知のヌクレオ チド配列の外側の領域をコードする重複クローンを得た。ホスホラミデート法を 用いて、アブライドバイオシステムズ(Applied Biosystems ) 380 B型シンセサイザーでオリゴヌクレオチドを合成し、HPLCを用 いて精製する。T4キナーゼを用いて5° リン酸基を付加する。
2プライマーのアプローチを用いて、5CRIPペプチドの別々の部分をコード するように両オリゴヌクレオチドを設計する。鋳型は、ゲノムDNAかまたはc DNAである。1プライマー法を用いた場合、他方のプライマーはラムダプライ マーであり、鋳型はライブラリーから単離したファージDNAの混合物である。
ポリメラーゼチェーン反応に関する総説は、Mullis、 K、 B。
(Cold Spring Harbor Symp、 Quant、 Bio l、 51 :263−273(1986)) ;5aiki、 R,K、、  et al、、 (Bio/Technology 3 :1008−1012 (1985))およびMullis、 K、 B、 et al、、 (Met 、 Enzymol、 155 :335−350(1987) )に示されて いる。
PCR反応条件の変数としては、アニーリング温度、重合時間および鋳型対プラ イマー比が挙げられる。ある態様においては、cDNA 1100n、あるいは 全ゲノムDNA 又は混合ファージライブラリーDNA 1μgを鋳型として用 いる。次いで、プライマーの縮重に依って、オリゴヌクレオチドブライマー 5 〜10100p 1を用いる。プログラム可能な温度サイクラ−中でPCR反応 を実施する。
典型的サイクルは、最初の20サイクルに関しては94℃変性1分、45℃アニ ーリング2分、および72℃重合3分で、その後さらに20サイクルを実行する が、この間各サイクルで2秒だけ重合時間が次第に増大され、5゜反応生成物は 、500bp〜数キロ塩基の物質に関しては従来のアガロースを用いて、100 bp〜2kbの物質に関してはニューシーブ(Nusieve)アガロースを用 いて、アガロースゲル電気泳動法により分析する。
このようにして増幅されたゲノムまたはcDNAを、オリゴヌクレオチドブライ マーの5′末端に付加された制限部位を用いてクローニングする。PCR反応生 成物を制限酵素で消化し、適切な部位で線状化し、子牛腸ホスファターゼで処理 したpuc 18ベクター中にクローニングする。次に、主要なPCR生成物に 対応する放射能標識されたゲル精製DNAを用いて、これらのクローンをスクリ ーニングする。
これらのクローンを用いて、重複クローンに関してゲノムおよびcDNAラムダ ファージライブラリーをスクリーニングする。さらに、これらのクローンからの 配列情報を用いて、ファージライブラリーからの単一プライマーPCR増幅のた めに新規のプライマーを設計する。あるいは、これらのクローンから得られる配 列を用いたプライマー延長を用いて、全長cDNAクローンを生成する。
このようなオリゴヌクレオチドの合成方法は、例えばWu、 R,、etal、 、 Prog、 Nucl、 Ac1d、 Res、 Mo1ec、 Biol 、 21 :10101−141(197にも開示されている。上記の方法に従 って組換え体分子を構築するための手順は、Sambrook、 J、 T、  et al、、 Mo1ecular Cloning : ALaborat ory Manual、 5econd Ed、、 Co1d Spring  Harbor Press。
Co1d Spring Harbor、 NY(1984)に開示されている 。これら2つの参考文献は参照により本明細書中に含めるものとする。
MC1,MCA、MCBおよびMAP30に関するクローン化遺伝子は、当業界 で公知の原核細胞性発現ベクター中で、または真核細胞性発現ベクター中で発現 し得る。
「発現ベクター」は、(適切な転写および/または翻訳制御配列の存在により) ベクター中にクローニングされたDNA (またはCDNA)分子を発現できて 、それによりポリペプチドまたはタンパク質を生成できるベクターである。クロ ーン化配列の発現は、発現ベクターが適切な宿主細胞中に導入された時に起こる 。原核細胞性発現ベクターを用いる場合には、適切な宿主細胞は、クローン化配 列を発現できる任意の原核細胞である。同様に、真核細胞性発現ベクターを用い る場合には、適切な宿主細胞はクローン化配列を発現できる任意の真核細胞であ る。重要なことは、真核細胞性DNAは介在配列を含有しつるので、そしてこの ような配列は原核細胞中では正しくプロセッシングされないので、原核細胞性ゲ ノム発現ベクターライブラリーを作るためには本発明の植物タンパク質を発現し 得る細胞からのcDNAを用いるのが好ましい。cDNAの調製方法およびゲノ ムライブラリー作製方法は、Sambrook等(前出)が開示している。
DNAのような核酸分子は、転写および翻訳調節情報を含むヌクレオチド配列を 含有し、このような配列がポリペプチドをコードするヌクレオチド配列と「操作 可能的に連鎖」している場合には、ポリペプチドを「発現できる」と言われる。
操作可能な連鎖は、調節DNA配列および発現されることがめられるDNA配列 が遺伝子発現を可能にするような方法で結合される連鎖である。遺伝子発現に必 要な調節領域の明確な性質は、生物体ごとに変化し得るが、しかし概して、原核 細胞では、プロモーター(RNA転写の開始を指示する)ならびにRNAに転写 された場合にタンパク質合成の開始を知らせるDNA配列とを含有するプロモー ター領域を含む。このような領域は、通常は転写および翻訳の開始に関与する5 ′−非コード配列、例えばTATAボックス、キャップ配列、CAAT配列等を 含む。
所望により、タンパク質をコードする遺伝子配列に対して3′側の非コード領域 が、上記の方法によって得られる。この領域は、停止およびポリアデニル化のよ うなその転写停止調節配列のために保持されつる。したがって、タンパク質をコ ードするDNA配列に自然に連続する3′領域を保持することに、より、転写停 止信号が提供される。転写停止信号が発現宿主細胞中で十分に機能しない場合に は、その宿主細胞で機能する3′領域で置換してもよい。
2つのDNA配列(例えばプロモーター領域配列と所望のタンパク質をコードす る配列)は、2つのDNA配列間の連鎖の性質が、(1)フレームシフト変異の 導入を引き起こさず、(2)発現される遺伝子の転写を指示するプロモーター領 域配列の能力を妨害せず、または(3)プロモーター領域配列により転写される という、発現されるべき遺伝子配列の能力を妨害しない場合には、「操作可能的 に連鎖」していると言われる。プロモーター領域は、プロモーターがそのDNA 配列の転写に作用し得た場合には、DNA配列と操作可能的に連鎖しているであ ろう。したがって、タンパク質を発現するためには、適切な宿主によって認識さ れる転写および翻訳信号が必要である。
プロモーターは、RNAポリメラーゼを結合でき、「操作可能的に連鎖した」核 酸配列の転写をプロモートすることのできる二本鎖DNAまたはRNA分子であ る0本明細書中で用いる場合、「プロモーター配列」とはRNAポリメラーゼに より転写されるDNAまたはRNAのその紙上に見いだされるプロモーターの配 列である。
「プロモーター配列相補体」とは、その配列が「プロモーター配列」の相補体で ある核酸分子である。したがって、−重鎮「プロモーター配列相補体」に隣接す るプライマーDNAまたはRNAの、あるいは「プロモーター配列」の延長時に 、その延長が「プロモーター配夕1月または「プロモーター配列相補体」に向か って進む場合には、機能的プロモーターを含有する二本鎖分子が作られる。
この機能的プロモーターは、「プロモーター配列」を含有する二本鎖分子のその 鎖と操作可能的に連鎖する(が、「プロモーター配列相補体」を含有する分子の 鎖とは連鎖しない)核酸分子の転写を指示する。
ある種のRNAポリメラーゼは、このようなプロモーターに対して高い特異性を 示す。バクテリオファージT7、T3および5P−6のRNAポリメラーゼは、 特に十分に特性化されていて、高いプロモーター特異性を示す。これらのRNA ポリメラーゼの各々に特異的なプロモーター配列は、さらに、ポリメラーゼが二 重DNA鋳型の2本の鎖の1本のみを利用する(すなわち転写する)よう指示す る。転写される鎖の選択はプロモーター配列の配向により決まる。この選択は、 RNAはヌクレオチド5′ホスフエートの3′ヒドロキシル末端への付加のみに より酵素的に重合されるため、転写の方向を決定する。
本発明のプロモーター配列は、原核細胞性、真核細胞性またはウィルス性のどれ であってもよい。好適なプロモーターは、抑制可能であるか、さらに好ましくは 構成性(constitutive)である。好適な原核細胞性プロモーターの 例としては、T4 (Malik、 S、 et al、。
J、 Biol、 CheIn、 263 :1174−1181(1984)  ; Rosenberg、 A、 H,etal、、 Gene 59 :1 91−200(1987);Shinedling、 S、 Et al、、  J、 Mo1ec。
Biol、 195 :471−480 (1987); Hu、 M、 et  al、、 Gene 42 :2l−20(1986)) 、 T 3、Sp 6およびT 7 (ChaIIlberrlin、 M、 et al、。
al、、 Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 (USA)旦:2 035−2039 (19841)ポリメラーゼを認識可能なプロモーター;バ クテリオファージラムダのP、lおよびPLプロモーター(rThe Bact eriophage LambdaJ 。
Hershey、A、D、、Ed、、Co1d Spring Harbor  Press、、 Cdd SpringHarbor、NY(19701) ;  rLambdaII J、 Hendrix、 R,W、 Ed、、 Col dSpring Harbor Press) Co1d Spring Ha rbor、 NY(1980)) ;旦0皿のtr工、recAヒートショック および1 acZプロモーター;a−アミラーゼ(Ulmanen、 1.、  et al、、 J、 Bacteriol、 162 +176−182(1 985) ) )及び13.5ubtilisの5−28特異的プロモーター( Gliman、 M、 Z、、 et al、、 Gene 32 :1l−2 0(1984) ) ; Bacillusのバクテリオファージのプロモータ ー(Gryczan、 T、 J、、 In : r TheMokecula r Biology of the Bacilli J 、 Academi c Press、 Inc、。
NY (1982) ) ; 粘二二堕シニ凹プロモーター(Ward、 J、  M、、 et al、。
アセチルトランスフェラーゼ遺伝子CATプロモーター等が挙げられる。原核細 胞性プロモーターについては、G11ck、 B、 R,、(J。
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et al、、 Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 (USA) 旦:5951−5955(19g4))が挙げらオ]る。1−証の参考文献はす べて、参照により本明細書中に含めるものとする。
昆虫におけろ本発明の植物タンパク質またはその機能的誘導体の産生は1例えば 、昆虫宿主を、当業者に公知の方法により目的の遺伝子を発現するよ)処理され たバキュロウィルスに感染させることにより達成される。したがって、ある態様 では、MAP30をコードする配列は、ウィルスポリヘトリンタンパク質の調節 領域に操作可能的に連鎖される(Jasny、 5cience 238 :  1653 (1987) ) a組換え体バキュロウィルスに感染させると、培 養昆虫細胞または生きた昆虫自体が、全タンパク質産生量の20へ一50%とい う量でMAP30タンパク質を産生じ得る。生きた昆虫を用いる場合、本発明に よる大規模タンパク質産生には、目下毛虫が好ましい。
強いプロモーターが、本発明の最も好ましいプロモーターである。このような好 ましいプロモーターの例としては、T3、SF3及びT7ボリメラーゼプロモー ター;バクテリオファージラムダのPtプロモーター ;recAプロモーター 及びマウスメタロチオネインエ遺伝子のプロモーターなどがある。
本発明のタンパク質をコードするクローニングされた遺伝子の発現により、活性 タンパク質の大規模生産が可能となる。このとき、ウィルス又は腫瘍に対して活 性である分子の部分のみを用いて、宿主細胞に対する毒性が低減し、抗腫瘍及び /又は抗・フィルス活性が強くなった状態で、新しいキメラ分子を作り出すこと ができる。
例えば、本発明の植物タンパク質は、制限的な意味無くリシンA鎖、シュードモ ナストキシン、ジフテリアトキシン及び腫瘍ネクローシス因子を含む抑制的性質 及び細胞毒性を有するその他のタンパク質とカップリングさせつる。抗体又はそ の他のリガンドにコンジュゲートされたトキシンが、当該技術分野において知ら れている(例えば、01snes、 S、 et al、、 Immunol  Today 10 :291−295(19g9)参照のこと)。このようなカ ップリングは、化学的手段又は、MAP30をコードするDNAをもう1つの毒 性タンパク質、CD4分子又はフラグメント、単りローン性抗体鎖又はH鎖可変 領域などの断片をコードするDNAと連結する組換えDNA技術によって達成し つる。
5CRIPは、2gs rRNA上の特異的部位A 4 m 24でアデニンと リボースの間でのグリコシド連鎖の加水分解的な切断によりタンパク質合成を阻 害して、RNA骨格のホスホジエステル結合は無傷の状態で残す。この反応は、 結果としてRNAの安定性の減少をもたらし、このRNAにpH4,5でのアニ リン処理に対する感受性を与え、約450個のヌクレオチドフラグメントを切断 時点に解放する。これらと同じ結果が、未変性リボ核酸タンパク質粒子又は裸の 28s rRNAのいずれの処理においても見られた。裸のrRNAと5CRI  Pのこの直接的相互作用は、5CRI P処理の時点での細胞のRNAの安定 性に影響を及ぼす。
本発明の範囲内で考慮されているMAP30の別のコンジュゲート又はその機能 的誘導体には、腫瘍特異性抗原又はgp120もしくはgp41のようなHIV 抗原に対して特異的な抗原とのコンジュゲート(Matsushita、 S、  et al、、 AIDS Res、 Hum。
Retroviruses 6 :193−203(1990) 、これは参照 により本明細書中に含まれる)CD4分子又は可溶性CD4断片とのコンジュゲ ートなどが含まれる。このようなコンジュゲートは、HIV抗原を発現している 細胞といったような目的部位へのMAP30の標的の定まった送達を可能にし、 かくしてさらに大きな特異性及びさらに低い非特異的毒性を達成するであろう。
本発明は、同様に、MAP30のインシトゥ(in 5itu)発現のためのA IDS患者の細胞の組換え工学のための方法をも提供する。
HIV LTRの指示下にMAP30遺伝子又はそのフラグメントを含むハイブ リッドプラスミドを、レトロウィルスベクター中に挿入することができる。レト ロウィルスベクターの製造及び発現に関する方法の論述については、例えば、本 明細書に参照により含まれる、Palmer、 T、 D、 et al、、  Proc、 Nat’l、 Acad、 Sci、 USA 84 :1055 −1059(1987); Wilson、 J、 M、 et al、、 P roc、 Nat’l、 AcadSci、 USA 85 :3014−30 18(1988); Zwiebel、 J、 A、 et al、。
5cience 243:220−222(1989)を参照されたい。組込ま れたHIV−MAP30プラスミドを含むトランスフェクションを受けた細胞は 、きわめて低いレベルのMAP30を構成的に発現する。しかしながら、HIV 感染に伴うトランス活性化作用の時点で、MAP30の産生は効果的に誘発され ることになる。内在的に供給されるMAP30の連続的存在は、タンパク質の従 来の投与によって達成されるものを超える治療上の利益をもたらす可能性がある 。
本発明による植物タンパク質を用いて腫瘍を有する患者を治療するためには、約 1ng〜約50mg、より好ましくは約1μg〜約10mgの範囲内の一日あた りの服用量でMAP30又はその機能的誘導体が患者に投与される。最適用量は 、その患者の体調、体重及び治療に対する応答に部分的に基づいて、臨床医によ って最もうまく決定されつる。
代替的には、同じ用量でGLQ223を交互に用いて上述のようにMAP30又 はその機能的誘導体を投与する。この組合せ治療は、栄養芽細胞層の腫瘍につい て効果的であることがわかっている。
患者体内のHIV感染を処置するには、lng〜約50mg、より好ましくは約 1μg〜約10mgの範囲内の一日当りの用量で患者に対してMAP30又はそ の機能的誘導体を投与する。
MAP30及びその機能的誘導体の用量は、受容者の年令、性別、健康状態及び 体重、場合によって存在する現在の治療の種類、治療の頻度及び望まれる効果の 性質によって左右されることになるということがわかる。ここで提供された有効 用量の範囲は、発明者を制限する目的をもつものではなく、好ましい用量範囲を 表わしている。しかしながら、必要以上に実験せずとも、当業者であれば理解し 確認できるように、最も好ましい用量は、個々の患者に合わせて決定される。
代替的には、HIV感染者又はAIDS患者は、例えば、これらに限らないが、 AZT、ddI、ddA%ddC,GLQ223又は可溶性CD4などの他の既 知の治療剤と合わせて上述の量の植物タンパク質で治療される。好ましくは、各 々推奨された量で一日交替で薬剤を投与する。
MAP30は、意図された目的を達成するのに有効な量で植物タンパク質が含ま れている組成物を含む組成物の形で投与される。
有効量の決定は、十分に当業者の技術の範囲内である。
MAP30又は本発明の医薬組成物は、その意図された目的を達成するあらゆる 手段によって投与されつる。例えば、投与は、皮下、静脈内、皮内、筋肉内、腹 腔内、鞘内、経皮又は舌下経路を含む非経口経路を通して行うことができる。代 替的に又は同時に、経口又は直腸経路で投与を行うことができる。タンパク質及 び医薬組成物は、巨丸剤(bolus)注射又は経時的漸進的かん流により、非 経口的に投与されつる。
MAP30又はその機能的誘導体に加えて、これらの医薬組成物は、医薬的に用 いることのできる調製物の形への活性化合物の処理を容易にするような賦形剤及 び補助剤を含む好適な医薬的に受容できる担体を包含していてもよい。好ましく は、調製物、特に錠剤、糖衣丸及びカプセルなどの好ましい投与タイプのために 用いることができ、又経口投与できる調製物、及び生薬といった直腸経由で投与 できる調製物ならびに注射又は経口で投与するための好適な溶液は、賦形剤と共 に約0.1〜99%、好ましくは約25〜85%の活性化合物を含んでいる。
本発明の医薬組成物は、それ自体既知の要領で、例えば従来の混合、造粒、糖衣 剤製造、溶解又は凍結乾燥などの方法を用いて製造される。従って、経口使用の ための医薬調製物は、固体賦形剤と活性化合物を組合せ、場合によっては、望ま しいか又は必要である場合には適当な補助剤を付加した後、結果として得られた 混合物を粉砕し、顆粒の混合物を処理し、錠剤又は糖衣剤コアを得ることによっ て、得られる。
好適な賦形剤としては、特に、乳糖、ショ糖、マンニトール又はソルビトールと いった糖などの充てん剤;リン酸三カルシウム又はリン酸水素、カルシウムなど のリン酸カルシウム及び/又はセルロース調製物;ならびに、例えばコーンスタ ーチ、小麦でんぷん、米でんぷん、じゃがいもでんぷん、ゼラチン、トラガカン トガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシ メチルセルロースナトリウム、及び/又はポリビニルピロリドンなどを用いて作 られたでんぷんペーストといった結合剤がある。
望ましい場合には、上述のでんぷんならびにカルボキシルメチルでんぷん、架橋 ポリビニルピロリドン、寒天又はアルギニン酸もしくはアルギニン酸ナトリウム といったその塩などの崩壊剤も付加することができる。
本発明による組成物中に使用できる補助剤としては、流量調節剤及び潤滑剤、例 えばシリカ、タルク、ステアリン酸もしくはその塩、及び/又はポリエチレング リコールなどが含まれる。
糖衣剤のコアには、望ましい場合、胃液に対する耐性をもつ適切なコーティング が備えられる。この目的で、場合によってはアラビアゴム、タルク、ポリビニル ピロリドンなどを含んでいてもよい濃縮した糖溶l夜を使用することができる。
同様に、本発明の範囲内に含まれるのは、MAP30に対し特異的又はその権能 的誘導体に対して特異的である抗体である。
ここで「抗体」という語は、実質的に均質な集団であるモノクローナル抗体及び 不均質な集団であるポリクローナル抗体の両方なら調製される。特定の抗原に対 するモノクローナル抗体(mAbs)は、当業者に既知の方法により得ることが できる。例えば、にohler及びMilsteinのNature 256  :495−497(1975)及び米国特許第4,376.110号を参照され たい。このような抗体は、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDを含むあら ゆる免疫グロブリンクラス及びそのあらゆるサブクラスのものであってよい。
「抗体」という語は、同様に、無傷の分子と共に、例えば抗原を結合することの できるFab及びF(ab′)zといったその断片をも含む。Fab及びF(a b′)z断片は、無傷の抗体のFc断片が欠如しており、無傷の抗体に比べて、 より急速に循環から除かれ、非特異的組織結合がより低い可能性がある(Wah l et al、、 J。
Nucl、 Med、 24 :316−325(1983))。
Fab及びF(ab′)z並びに本発明において役立つ抗体のその他の断片を、 無傷の抗体と同じ要領でMAP30の検出及び測定のために用いることができる ということがわかるだろう。このような断片は、パパイン(Fab断片を生成す るため)又はペプシン(F(ab’)2断片を生成するため)といった酵素を用 いてタンノくり質分解的な切断によって、標準的に生成される。
ある抗体がある分子を「結合できる」というのは、その抗体がその分子と特異的 に反応してその分子をその抗体に結合させることができる場合に言えることであ る。「エピトープ」という語は、ある抗体によって結合されることができ、かつ この抗体によって認識されつるあらゆる分子の部分のことを意味する。エピトー プ決定基は、通常、アミノ酸又は糖の側鎖といった分子の化学的に活性な表面群 で構成されており、特定の電荷特性と同様に特定の三次元構造特性を有する。
「抗原」というのは、ある抗体によって結合されつる分子又はその一部分であっ て、さらに、その抗原のエピトープに対して結合することのできる抗体を生成す るよう動物を誘導することができるもののことである。抗原は、単数又は複数の エピトープを有する可能性がある。上述の特異的反応とは、その他の抗原によっ て誘発されつる多数の他の抗体とではなく、その対応する抗体ときわめて選択的 な形で抗原が反応することを示すものである。
本発明において役立つ抗体又は抗体の断片は、MAP30の存在を量的又は質的 に検出するのに用いることができる。例えば、治療的用量のタンパク質を受けて いる者の循環系内又は組織内のMAP30のレベルを監視することが有益であろ う。か(して、本発明において役立つ抗体(又はその断片)を1MAP30の存 在を検出又は視覚化するために組織学的に利用することが可能である。
MAP30に関する検定には、標準的に、MAP30を識別することのできる検 出可能な形で標識された抗体又は抗体断片の存在下で被験者からの生物学的試料 をインキュベートすること、及び試料中で結合されている抗体を検出することが 含まれる。
か(して、本発明のこの態様においては、生物学的試料をニトロセルロース、又 は細胞、細胞粒子もしくは可溶性タンパク質を固定化することのできるその他の 固体支持体で処理することが可能である。次に、支持体を好適な緩衝液で洗浄し 、それに続いて検出可能な形で標識されたMAP30特異的抗体で処理すること ができる。
固相支持体を、次にもう一度緩衝液で洗浄し、未結合の抗体を除去することがで きる。前記固体支持体上に結合した標識の量を、次に従来の手段で検出すること ができる。
「固相支持体」というのは、抗原又は抗体を結合することのできるあらゆる支持 体のことを言う。周知の支持体、っまり担体としては、ガラス、ポリスチレン、 ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然又 は改質セルロース、ポリアクリルアミド、アガロース、及び磁鉄鉱などがある。
担体の性質は、本発明においては、ある程度可溶性であってもよいし、或いは又 不溶性であってもよい。支持体の材料は、カップリングした分子が抗原又は抗体 と結合できるかぎり、考えられるほぼあらゆる構造的形態を有することができる 。
抗MAP30抗体の結合活性は、周知の方法、例えば酵素免疫検定法(E I  A)又は放射線免疫検定法(RI A)に従って測定できる。当業者ならば、日 々の実験を利用して各測定についての作業上の最適な検定条件を決定することが できるだろう。
EIAのためには、抗体は酵素に連結させることによって検出可能な形で標識さ れる。一方、この酵素は、後にその基質に露呈された時点で、例えば分光光度法 、蛍光光度法又は目視手段により検出されつる化学的部分を生成するような形で 基質と反応することになる。抗体を検出可能な形で標識するのに使用可能な酵素 としては、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌性ヌクレアーゼ、デルタ−■ −ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、アルファーグリ セロリン酸デヒドロゲナーゼ、三炭糖リン酸イソメラーゼ、ホースラディツシュ ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオ キシダーゼ、ベーターガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタ ラーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ及びアセ チルコリンエステラーゼが含まれるが、これらに制限されるわけではない。
抗体又は断片を放射線標識することにより、RIAを用いてMAP30に対する 結合を検出することが可能である。RIAに関する優れた記述は、Work、  T、 S、 et al、、 North HollandPublisMng  Company、 N、Y、 (197g)による「分子生物学における実験 室技術及び生化学」に見出すことができ、特に、本明細書に参照により含まれる Chard、 T、による「放射性免疫検定及びその関連技術入門」という題の 章を参照されたい。
放射性同位元素は、ガンマカウンター又はシンチレーションカウンターの使用と いった手段により、あるいはオートラジオグラフィにより検出することができる 。
蛍光化合物で抗体を標識することも同様に可能である。蛍光標識された抗体が適 切な波長の光に露呈された場合、その存在は、蛍光によって検出することが可能 となる。最も一般的に利用されている蛍光標識化合物の中には、フルオレセイン イソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフ ィコシアニン、旦−フタルアルデヒド及びフルオレサミンなどがある。
抗体は、同様に””Eu又はランタニド系のその他のものといった螢光発光金属 を用いて検出可能な形で標識されつる。これらの金属は、ジエチレントリアミン ペンタ酢酸(DTPA)又はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)といった金属 キレート剤を用いて抗体に付着させることができる。
抗体は、同様に、化学発光化合物にそれをカップリングさせることによっても、 検出可能な形で標識することができる。このとき、化学発光標識抗体の存在は、 化学反応の間に発生する発光の存在を検出することによって測定できる。特に有 用な化学螢光標識化合物例としては、ルミノール、イソルミノール、テロマチイ ック(theromatic)アクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリ ジニウム塩及びシュウ酸エステルなどがある。
同様にして、本発明の抗体を標識するために生物発光化合物を用いることも可能 である。生物発光というのは、触媒タンパク質が化学発光反応の効率を増大させ る生物学的系の中に見られる1タイプの化学発光である。生物発光タンパク質の 存在は、発光の存在を検出することによって測定できる。標識のための重要な生 物発光化合物は、ルシフェリン、ルシフェラーゼ及びエクオリンである。
以下の例は、本発明を例示するためのものであり、本発明を制限する意味をもつ ものではない。
例1 邑■ユ堡1卦 MAP30の日常的調製には、1oo〜2oogのMomordicaChar antiaの種子を使用した。種子を、まず剥皮し粉末化した。
次に5分間組織ブレンダー内でホモジナイズすることによって、氷冷した0、1 5MNaC1(溶液A)を種子1g当り5〜6mlの溶液Aの割合で用いて、種 子粉末を抽出した。抽出物のpHは、lNHClで3.6に調整した。4℃で1 5分間混合物をおだやかに撹拌した。細胞破片を、2層のチーズクロスでのろ過 、及びそれに続(30分間、12,000xgでの遠心分離により除去した。
結果として得られた上清は、往々にして種子脂肪層を含み、これは0.45μm のフィルターを通してミリボアろ過によって効果的に除去した。透明化された上 清を、次に0〜30%、30〜60%及び60〜9o%飽和の硫酸アンモニウム での沈殿によって分画した。抗HTV活性は、30〜60%飽和の硫酸アンモニ ウム沈殿物中に発見された。別の付加的な実施態様においては、冷(−20℃) アセトン0.8及び2.0体積を用いて粗抽出液を分画することができる。
2.0体積のアセトンを添加することによって形成された沈殿物中に、MAP3 0が発見された。これらの手順の両方が同じ収量のMAP30を与える。
沈殿物をpH6,3の50mMのリン酸ナトリウム(溶液B)中に溶解し、同じ 緩衝液に対して、十分に透析した。この材料は、「工程1の試料」と呼ばれ、C M−セファロースCLSB上のクロマトグラフィによりさらに精製された。透析 中に形成されたあらゆる沈殿物を除去するべく、工程1の試料を30分間、15 .OOOxgで遠心分離し、溶液Bで平衡化したCM−セファロースCL6Bカ ラム(1,5X34cm)上にかけ、基線吸光度に達するまでこのカラムを溶液 Bで洗浄した。夾雑するタンパク質の約60〜70%が除去され、一方、MAP 30はCM−セファロースCL6Bに結合されてカラム上に保持された。
次に、このカラムを、200mMNaC1を含む溶液B240m1と溶液B24 0+alから成る線形勾配で溶出した。典型的な溶出パターンを図2Aに示す。
主要な5つのタンパク質ピークをMOmOrdiCa仙arantia抽出物か ら分離した。これらのタンパク質の各々をさらに均質になるまで精製した。そつ サイズ及び生物活性も同様に調べた。5DS−PAGEによって測定されるよう に、ビーク1.2.3.4及び5に見られるタンパク質の分子量はそれぞれ32 .30.29.23及び22KDである。これらのタンパク質は全て、種々の程 度の真核細胞性の翻訳阻害を示した。抗HIV活性の大部分は、MAP30に相 応するビーク2に見られた。29KDの分子に対応する小さい方のタンパク質ピ ークであるビーク3は、HIV感染細胞におけるp24発現及びRT産生の阻害 を示した。
そのN末端39アミノ酸配列は、MAP30のものと同一である。
32KD、23KD及び22KDのタンパク質は、上述の検定条件下でHIV感 染又は複製に対する比較的低い効果を示す。これらのタンパク質は文具なるアミ ノ酸配列を有し、MAP30に対するいかなる相同性も見出されなかった。最も 重要なことに、その他の植物タンパク質が毒性をもつのに対し、MAP30は無 傷細胞に対し無毒である。
抗HIV活性の大部分は60〜70mMのNaC1で溶出されたビーク2に見ら れた。この材料は「工程2の試料」と呼ばれ、さまざまなサイズの不純物を含ん でいた。これらの夾雑物を、pH6,3の20dリン酸ナトリウム緩衝液中でセ ファデックスG75(スーパーファイン)上でのゲルろ過によって除去した。図 2Bに示されているように、MAP30は、約0.45のカラム容積で単一のビ ーク内で溶出された。
MAP30のサイズ、均質性及びサブユニット構造を、2−メルカプトエタノー ルの存在及び不存在下での5DS−PAGEによって決定した。これらの結果は 図3に示されている。還元剤の存在下(レーン4及びS)及び不存在下(レーン 9及び10)の両方で、MAP30について30KDに相当する分子量をもつ単 一バンドが得られた。これはこのタンパク質が一本領ボリベブチドから成ること を示している。レーン4及び9が、30〜60%硫酸アンモニウム沈殿物から調 製された純粋なMAP30を含んでいたのに対し、レーン2及び7は粗MAP3 0を含んでいた。レーン5及び10がアセトン沈殿物(2体積)から調製された 純粋なMAP30を有していたのに対し、レーン3及び8は粗MAP30が装荷 されていた。
例■ MAP30(7)HIV’ A、」詔j韮 細胞1は二社仁上ス マイクロタイターシンシチウム形成検定のための指示単層細胞としてCD4陽性 T細胞株CEM−ssを用いた。p24発現及びウィルス関連RT活性の検定の ための懸濁培養には、H99細胞を用いた。HIV−1ウィルス株は、R,Ga 1loから得た。ウィルスは、以前に記述されたとおりに調製し保存した(Na ra et al、、 AIDSRes Hum、 Retroviv、 3+  283−302 (1987)e細胞株は、ペニシリン−ストレプトマイシン (100μ/m1)及び10%の熱非働化ウシ胎児血清を含むRPMI−164 0(完全培地)中に維持した。
MAP30の と、 づ番 クロマトグラフィ及び5DS−PAGEの条件は、図2及び図3の凡例に記され ている。Momordica charantiaの果実からのMAP30の調 製には、熟した果実2〜5kgを通常用いた。固体塩を添加することによって0 .15MNaC1に果汁を調整した。抽已、分画及び精製手順は上述のものと同 じであった。
マクロタイターシンシチウム乏 HIV−1の感染性に対するMAP30の効果を、Nara et al、。
(Nature 332: 469−470 (1988) )により開発され た定量マクロタイターシンシチウム形成感染細胞中心検定(SF/ICC)によ って評価した。ここでは、具体的な実験条件を簡単に記述する。完全RPMI培 地中の新鮮な指示細胞OEM−ss (シンシチウム感応性Leu−3陽性CE M細胞株)を、1ウェル当り50μm中so、ooo個の細胞の割合で、ポリL −リジンコーティングしたマイクロタイターウェル上に培養した。指示細胞を、 15秒又は90分間1.67.16.7.167及び1.670nM(0、05 〜50 μg/ml)の濃度のMAP30.50μmで予備処理した。これらの 時間の最後で、100シンシチウム形成単位(SFU)に相応する、Hx B  3 / H9細胞からの50μmの凍結予備滴定HIV株50μmを60分分間 中ェルに対して添加した。
MAP30及びウィルスを含む上清を、次に各ウェルから除去し、細胞を、残り のMAP30及びHIVを除去すべく完全培地で洗浄した。次に、ウェルに20 0μmの培地を充てんするか、又は元と同じ濃度でMAP30を含む培地を再度 補給した。プレート5%、Cotの加温されたインキュベーター内で37℃でイ ンキュベートした。単一の感染ウィルス粒子単位を表わすフォーカスのシンシチ ウム形成を、倒立顕微鏡の下での検査により、S白目(120時間後)に評価し た。
24 び 、 、 生体外でのHIV−1複製及び伝播に対するMAP30の効果を、HIV感染し たH9細胞の懸濁培養中のウィルスコアタンパク質p24発現及びウィルス逆転 写酵素(RT)活性を検定することによって(Hoffman、 A、 D、  et al、、 Virology 147 :326−335(1985)  )テストした。MOIo、005でH9/HTLV−II[Bの滴定され寒冷保 存されたウィルス株をH9細胞に接種した。ウィルス吸着を可能にするため、6 0分間37℃で、接種材料と共に5X10’/mlの割合で細胞をインキュベー トした。次に、未結合のウィルスを除去するため細胞を洗浄し、完全RPMI培 地中に再懸濁させた。これらの細胞を、実験の持続時間中さまざまな濃度でMA P30を添加しながら又は添加せずにlXl0’/mlの濃度で培養した。 M AP30は、10 ug/ml (334nM) 〜0 、 01μg/ml  (0,334nM)の連続的な10倍希釈した濃度で添加した。この検定におい ては、用いたMOIではウィルス産生は4日目にピークとなる。
したがって、924発現及びHIV関連RT活性は、4日目に集めた無細胞上清 において検定した。産生されたp24ウィルス抗原の量は、前出のNara e t al、 (1987)により記載されたようにRIAにより測定し、ng/ m1で表した。HIV−RT活性は、Hoffman etal、 (前出)に より記載されたように、標識したdTTPの取り込みによって測定し、cpm  x l O’/a+1で表した。
び MAP30の細胞毒性を、細胞のDNA及びタンパク質合成に対するその効果に よって測定した。p24産生及びHIV−RT検定に用いたのと同じ濃度(0, 01,0,1,1,0及び10μg/ml)のMAP30を、未感染細胞にも添 加して、その細胞のDNA又はタンパク質合成及び細胞生存率に対する効果を評 価した。これらの巨大分子の合成は、4日目に細胞を回収する8時間前に1μC Lの[”H]チミジン又は[1H]ロイシンで細胞をパルス標識することにより 測定した。TCA沈殿物中への標識前駆体の取り込みは、シンチレーションカウ ンターで測定した。
細胞生存率は、トリバンブルー染色法により測定した。
土Z旦土旦且皿挾互 真核細胞のインビトロ翻訳を阻害するMAP30の能力を、ウサギ網状赤血球系 におけるTCA不溶性産物中への[3H]標識ロイシンの取り込みによって測定 した。(Pelham、 R,B、 et al、、 Eur。
J、 Biochem、 67 :247−256(1976)) 、この系は 、デエボン一二二一イングランドヌクレア(Du Pont−New Engl and Nuclear)から入手した。反応混合物には、mRNA1μg、2 mMマグネシウムアセテート、80mMカリウムアセテート翻訳カクテル(2, 5+aMスペルミジン、34.5H/mlクレアチンホスフェート、26+g/ ml GTP。
250mM HEPESil衝液中) 及びlμC1(D [”Hl oイシン が含まれていた。
酸マグネシウム、80mMの酢酸カリウムのトランスレージ目ンカクテル(25 0mMのHEPES緩衝液内の2.5mMのスペルミジン、34 、5 mg/ mlの燐酸クレアチン、26 +mg/a+lのGTP)及び1μCiの[3H ]ロイシンを含んでいた。
B、■ シンシチウム乏 の 定量的マイクロタイター感染性検定により、HI V−1の感染性に対するMA P30の効果を測定した。この検定は、急性無細胞HIV−1感染を定量し、H IVエンベロープ遺伝子産物を発現する融合原性(fusigenic)ウィル ス感染細胞とCD4分子を担持する未感染隣接細胞の間の相互作用に基づ(もの である。単一の感染性ウィルス粒子単位を表わすフォーカスのシンシチウム形成 を、倒立顕微鏡の下での検査によって5日目(120時間後)に評価した。
2つの独立した実験の結果は、表1及び図4にまとめられている。
MAP30と共に指示細胞を90分間予備インキュベートした結果、HIV感染 及び複製の用量依存性の阻害がみられた。
1.67nM及び1,670nMで、MAP30は各々60%及び80%のシン シチウム形成を阻害した。これらの結果から、0.83nMのID、。が得られ た。同じ濃度で、15秒間の予備処理により、各々23%及び25%の特異的阻 害を示した。これらのどの条件下においても、観察した指示細胞に対するいかな る細胞毒性又は細胞増殖阻害効果もみられなかった。
HTV感染細胞培養中の120時間の連続的なMAP30の存在により、試験し た全ての濃度での阻害効果よりも高い効果、すなわち1.67nM及び16.7 nMで各々61%及び79%阻害がみられた。シンシチウム形成の完全な排除は 、167nMで観察された。これらの結果は、MAP30が初期のHIV感染、 並びに細胞の接触又は遊離粒子の放出を通じたウィルス遺伝子産物の伝播に影響 することを示唆する。
晟−ユ 予備インキュベーション nM (gg/ml) 15− 90′15− 90′15″ 90’0 (本 ) 94 94 100 100 − −1.67 (0,05171,743 5,417740−−16,7(0,5) 63,75 31.23 73 2 9 − −167 (5,0) 70,74 18.21 71 21 − − 1670 (50) 62,71 16.10 71 14 − −結果は、百 分率対照群の形で1ウエルあたりの5FU(シンシチウム形成単位)として表さ れている。各々のテストポイントは、重複して実施した。ウィルスに対する露呈 無しでMAP30を各濃度で含む指示細胞の一組のウェルを、MAP30の細胞 毒性の測定のために含み入れた。%ICC(感染細胞中心)は、V、/V、単位 (MAP30処理を受けた試料中の平均シンシチウム数/未処理対照群中の平均 シンシチウム数)で表わされている;値は、2つの独立した実験の平均である。
未処理対照群(*)において、ウェル1つあたりのシンシチウム数は101.9 2.96及び87の平均である。
ウィルスコアタンパク 24の の !!!濁培讐中のもう1つのヒトT細胞株に対するM A P 30の抗ウィル ス活性を評価するため、HrV感染したH9細胞において、ウィルスコアタンパ ク質p24発現及びウィルス関連RT活性を検査した、RIAを用いてp24の 発現を測定した。結果は表2に示されている。0゜334nMのMAP30の存 在下で924の発現は、未処理対照の29%にまで減少した。培養中のMAP3 0の濃度が増大するにつれて、p24の発現の阻害も同様に増大した。
33.4nM(1μg/ml)で実質的に完全な阻害が観察された。図5中に示 されているように、これらの結果は、同様に、MAP30の濃度の関数としてp 24産生の阻害%の形で表した。p24産土に対するID、、は約0.22nM であった。p24産主の減少は、細胞毒性又は細胞増殖阻害効果によるものでは なく、これらのMAP30濃度では、細胞性DNA又はタンパク質合成のいかな る減少も観察されなかった。
1工土玉ヱlヱユA二二皿省 ポリ(rA) ・p (dT)12−18を鋳型プライマーとして、又[3H] 標識したdTTPを基質として用いて、RT活性を測定した。結果は、cplf fl/ml単位でポリヌクレオチドへの[3H]標識の取り込みとして表される 。表2に示されているように、HIV−RT活性は、0.334.3.34.3 3.4及び334nMのMAP30で処理された細胞において、それぞれ対照活 性の52.25.13及び6%にまで減少した。こえらのデータは、同様に、M AP30の濃度の関数として、RT活性の阻害%の形で図5に示されている。活 性に対するIDS。は、ウィルス粒子産生の減少に起因する可能性があり、この ことはp24の発現の減少によっても立証される。
u HI V複製に刻するMAP30の効果:p24の発現及びRT活性 0 210B 100 806 100 100 100 1000.334  610 29 422 52 102 102 1013.34 11119  9 202 25 104 99 10233.4 42 2 108 13  96 101 98p、24の発現及びウィルスRT活性は、HIV感染したH 9細胞において評価した。MAP濃度は、0.01.0.1.1及び10pg/ mlに相当する。4日目に収穫した培養上清中のp24及びRTを測定した。示 されている値は重複実験の平均である。未処理未感染の対照群に対して%C(対 照の%)が表されている。p24は、ng/mlとして表され、HIV−RT活 性はcpm X 10 ”/mlとして表されている。トリパンブルー色素排除 を用いて細胞生存率を評価した。同位元素の取り込みは、 sH−チミジン又は 1H−ロイシンを示す。
産生されたp24ウィルス抗原の量は、RIAによって測定し、ng/ml単位 で表した。ウィルス関連RT活性は、鋳型プライマーとしてポリ(rA) −P  (dT) 1z−1−(ファルマシア製)を用いて、酸不溶性生成物中への[ 3H]チミジンの取り込みによって検定した。RT活性は、cpm X 10  ”/mlの単位で表した。細胞DNA又はタンパク質合成に対する効果は、収穫 より8時間前に1μC1(I Cf = 37GBg)の[”H]チミジン又は [3H]ロイシンで細胞をパルス標識することによって測定した。TCA沈降可 能な生成物中への標識された前駆物質の取り込みを、シンチレーションカウンタ ーによって測定した。結果は、MAP30無しの対照培養について得られたカウ ントに対して正規化されている。対照cpm:[3H]−チミジン−206,2 17; [” H]ロイシン−62,439゜細胞生存率はトリパンブルー色素 排除によって測定した。示されている値は、2つの独立した実験における重複の 平均である。誤差は、図5にエラーパーで示されているように6%以内である。
のインビトロ !の MAP30とこれらのリポソーム不活性化タンパク質の間の配列の相同性を考慮 して、ウサギ網状赤血球ライゼート系において、インビトロ真核細胞性翻訳に対 するMAP30の効果を検定した。
結果は図6に示されている。タンパク質生合成に対するMAP30の効果は、T CA不溶性生成物中への[3H]標識されたロイシンの取り込みとして表されて いる。MAP30は、無細胞翻訳の用量依存型抑制を示し、そのID−oは3. 3nMであった。
医一旦 MAP30は篭 に・する をもたtい。
臘胸亙ユ迭ユ MAP30の抗HIV活性がウィルス特異的であることを確認するために、未感 染H9細胞において、細胞性DNA又はタンパク質の合成に対するMAP30の 効果を測定した。パルス標識実験によって、トリクロロ酢酸(TCA)−沈降可 能DNA又はタンパク質中への[3H]チミジン又は[3H]ロイシンの取込み を測定した。これらの結果は、表2に示されている。0.3347〜33.4n Mでは、MAP30は標識されたチミジン又はロイシンの細胞取込みに対して検 出可能な効果を全(ひき起こさなかったが、大部分のp24及びHIV−RT産 生は阻害された。334nMにおいてさえ(rps。の1,000倍の範囲内) 、MAP30は、細胞性DNA又はタンパク質合成においてそれぞれ25%の減 少を生み出したにすぎなかった。これに対して、HIV感染したH9細胞におけ るp24及びHIV−RT生産は実質的に完全に阻害された。
少なくともi、oooという治療指数が観察された。
伍−N MAP30の ゛ MAP30は、生体外で腫瘍細胞に添加するか又は、生体内で腫瘍を有する動物 を処置するのに用いる。このタンパク質は、正常なヒト末梢血リンパ球に比較し て白血病細胞を殺す上で少な(とも10倍の効力を発揮することから、ヒト白血 病細胞に対する優先的細胞毒性をもつ。MAP30は又、マウスにおいても生体 内抗腫瘍活性を示す。例えば、腹腔内移植に先立ってMAP30で腫瘍細胞(例 えばp338又はL1210)を予備処置し、その後2週間に1回MAP30を 腹腔的注入する(約1〜100μgの用量で)ことにより、著しい抗腫瘍効果が 生み出され、処置を受けた動物は延命される。生体内処置のために用いられる濃 度は、処置期間全体にわたりマウスに対し毒性のないものである。
例V MAP30のN アミノ タ1 【丑丘近 MAP30のN末端アミノ酸配列を、オンラインPTH分析装置を伴うアブライ ドバイオシステムズ(Applied Biosystems)の470A型タ ンパク質シーケンサ−を用いて、自動化されたエドマン分解によって決定した。
MAP30のN 1 ダI N末端から最初の44アミノ酸の配列は、図7に示されている。
これは、植物Momordica charantiaからの最初のタンパク質 配列データを表わしている。EMBLタンパク質デー少データバンク索及びMA P30配列の構造的分析により、リシンA鎖及びトリコサンチンのN末端アミノ 酸配列との相同性が明らかにされている。
EMBLデータバンクは、同−残基及び保存された残基の両方が考慮された場合 、リシンA鎖に対する34%の相同性及びトリコサンチンに対する57%の相同 性を明らかにしている。同一残基のみが考慮された場合、相同性は、それぞれ2 5%及び43%に減少する。リシン及びトリコサンチンと同様に、MAP30は 真核細胞の生体外翻訳も阻害する。これらの化合物とは全(異なり、M A P 2Oは無傷の正常細胞に対し毒性をもたない。
リシンは、ジスルフィド架橋によって連結された2つの25kDaのサブユニッ ト(a及びB鎖)から成る植物性トキシンである。このトキシンのB鎖は、真核 細胞の表面に結合し、A鎖の進入を可能にする。A鎖は、内存化の時点で細胞内 のタンパク質合成を阻害する分子の触媒サブユニットである。MAP30は、そ れが一本領ポリペプチドであり、無傷細胞に対して毒性をもたないという点で明 らかにリシンと異なっている。
トリコサンチンは、Trichosantheの塊根から単離された26kDa の植物性タンパク質である。このタンパク質は、流産を誘発するため及び栄養芽 細胞層の腫瘍を処置するために用いられてきた(Qian、 R,Q、 at  al、、 Acta Chew、 5inica 39: 927−31 (1 981);Gu、、 Z、 et al、、 Acta CheIn、 5in ica 43: 943−945 (1984); Lan。
1、 F、、 et al、、 Contraception 21: 77− 86 (1980); Cheng、 K、 F、。
0bstet Gynecol、 59: 494−498 (1982);  Chan、 W、 Y、 et al、。
Contraception 29: 91−100 (1984)) aこの タンパク質は又、生体外でのタンパク質合成を阻害するものとしても知られてき た(Maraganore、 J、 M、et al、、J、 Biol、 C hew、262: 11628−11633(1987) )。最近、GLQ2 23と呼ばれるトリコサンチンが抗HIV活性をもつことが報告された(McG rath、 M、 S、 et al。、前出)、同一の検定条件下で、MAP 30がGLQ223に比べてはるかに細胞毒性が低いという点に留意することが 大切である。例えば、HIV−RT活性についてのID、。(90%阻害におけ る用量)で、GLQ223はDNA及びタンパク質の細胞合成に対しそれぞれ約 35%及び40%の阻害をひき起こすのに対し、同じ用量で、MAP30はこれ らの巨大分子の合成に対する検出可能な阻害を全く示さなかった(表2)。その ID、。の1o倍においてさえ、MAP30は、[3H]チミジン及びロイシン の細胞取り込みに対し、それぞれ25%及び28%の阻害しがひき起こさなかっ た。
従って、MAP30は、GLQ223よりも細胞毒性について少な(とも約1ケ タ低い、GLQ223の関連する毒性効果については充分な資料が提出されてお り、その臨床利用に関しては、重大な問題が提起されてきた。MAP30の生体 外細胞毒性の低さは、それがはるかに優れた治療指数をもち得ることを示してい る。
Moll1ordica charantiaからのその他の生物活性タンパク 質の分離も報告されてきており、そのうちのいくつかはリポソーム不活性化活性 を有し、他のものは動物体内の腫瘍の増大又は培養内のウィルス複製を阻害する ことができる。これらのタンパク質は23〜24kDaの分子量をもつMomo rdica charantia阻害剤(MCI)及びそれぞれ32 kDa及 び28kDaの分子量を持つモモルヵリン(momorcharin)アルファ 及びベータ(MCA及びMCB)と呼ばれている。MAP30の配列との比較を 可能にするようなアミノ酸配列データは、これらのタンパク質については利用不 可能である。
皿−工 MAP30の クローニング 調製した。上述のようにラムダgtllのc D N Aライブラリーを構築し た。MAP30のN末端アミノ酸配列から誘導されたオリューヌクレオチドブロ ーブを用いて、プラークハイブリダイゼーションによってライブラリーをスクリ ーニングした。これらのオリゴヌクレオチドについては前に述べた。いくつかの 陽性クローンが識別された。
MAP30遺伝子のヌクレオチド配列を決定し、これからMAP30タンパク質 のアミノ酸配列を決定するため、標準的な方法(上述)に従ってクローンの配列 決定をする。
上述の方法に従って、細菌及び真核細胞内で、クローニングされた遺伝子を発現 させる。
■−因 HIv へのMAP30の A ヘテロニ官能性試薬5PDP (N−スクシニミジル3− (2−ピリジルジチ オ)プロピオネート)を用いて、ヒト抗gp41及びヒト抗gp120モノクロ ーナル抗体に、MAP30を架橋させる。リン酸緩衝生理食塩水内の精製された 抗体を、室温で30分間、10〜15倍のモル余剰の5PDPで処理し、IgG 分子内に2−ピリジルジスルフィド基を導入する。透析によって遊離5PDPを 除去する。次に、試料を16時間4℃でMAP30(3倍のモル余剰)と混合す る。コンジュゲートを、セファクリルS−200カラム上でのゲルろ過により、 未結合MAP30から分離する。
コンジュゲートの細胞毒性効果を、上述のとおり、CEM、H9及びU1細胞に ついてテストする。コンジュゲートは、特異的細胞毒性活性を、HIV感染した 標的細胞に対して有するが、未感染榎的細胞に対しては有さないということがわ かっている。
上述のような投与により、HIV感染者又はAIDS患者を処置するために、こ のコンジュゲートが使用される。
本発明を完全に説明してきたが、ここで、当業者であれば、本発明の精神及び範 囲から逸脱することなく又必要以上に実験を行なうことなく、広い範囲の等価の パラメーター、濃度及び条件内で同じことを実施することができるということが わかるだろう。
本発明は、その特定の実施態様に関連して記載してきたが、さらに変更を加える ことも可能であることが理解できるだろう。本出願は、全体として本発明の原則 に従い、かつ本発明が関係する技術分野における既知の又は慣習的な実践方法の 範囲内に入り、しかも添付のクレームの範囲内で規定されている上述の基本的特 徴に応用しつるような本開示からの逸脱を含む、本発明のあらゆる変形態様、使 用又は適合化を網羅するものとして意図されている。
FIG、 IA FIG、 IB FIG、4 [Mnp 30] 、 IVI 予備インキュベーション時間 11.67 Cつ16.7 ■1670 FIG、5 MAP 30 (νg/ml)。
MAP30(pg/ml) し− 国際調査報告 11.1^、工w−m、PCT/US91107439フロントページの続き (51) Int、 C1,5識別記号 庁内整理番号A61K 37102  ADY CO7K 3/12 C12N 5/10 C12P 21102 ZNA C8214−4B//(C12P 21102 C12R1:91) (72)発明者 リ−・ホワン、シルヴイアアメリカ合衆国、ニューヨーク 1 0021、ニューヨーク、イー・69番ストリート(72)発明者 ホワン、フ ィリップ・エルアメリカ合衆国、マサチューセッツ 02114、ボストン、エマージン・ブレイス(72)発明者 ナラ、ピータ− ・エルアメリカ合衆国、メリーランド 21701、フレデリック、サンセット ・ドライブ I (72)発明者 クン、シアン−ツー アメリカ合衆国、メリーランド 21769、ミドルタウン、レッド・オーク・ コート(72)発明者 ホワン、ピーター アメリカ合衆国、ニューヨーク 10021、ニューヨーク、イー・69番スト リート(72)発明者 ホワン、ヘンリー・アイアメリカ合衆国、ニューヨーク  10021、ニューヨーク、イー・69番ストリートフロントベージの続き (72)発明者 チェン、ハオーチャ アメリカ合衆国、メリーランド 20854、ポトマック、ワン・バックスパー ク・コート(番地なし) (72)発明者 ホワン、ボール・エルアメリカ合衆国、マサチューセッツ 02114、ボストン、エマージン・ブレイス

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.植物Momordica charantiaの果実及び種子から得られ、 抗腫瘍活性及び抗HIV活性を有する、実質的に他のタンパク質又は糖タンパク 質を含まない、タンパク質又はその機能的誘導体。
  2. 2.SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動による測定において約30KDの分 子量を有する請求の範囲第1項記載のタンパク質。
  3. 3.以下のN末端アミノ酸配列: 【配列があります】 を有する請求の範囲第1項記載のタンパク質。
  4. 4.MAP30と命名される請求の範囲第3項記載のタンパク質。
  5. 5.植物Momordica charantiaの果実及び種子から得られ、 抗腫瘍活性及び抗HIV活性を有するタンパク質の精製方法であって、以下の工 程を含む方法。 (a)該果実又は種子をホモジナイズしてホモジネートを得る;(b)該ホモジ ネートを少なくとも1回遠心し、上清を回収する;及び (c)該上清を分画し、該タンパク質を回収する。
  6. 6.実質的に他の核酸分子を含まない、実質的に請求の範囲第1項記載のタンパ ク質をコードするDNA又はその機能的誘導体から成るDNA。
  7. 7.ゲノムDNA又はcDNA分子である請求の範囲第6項記載のDNA。
  8. 8.発現ピィークルを含む請求の範囲第6項記載のDNA分子。
  9. 9.請求の範囲第8項記載の分子を含む宿主細胞。
  10. 10.原核細胞である請求の範囲第9項記載の細胞。
  11. 11.細菌である請求の範囲第10項記載の細胞。
  12. 12.真核細胞である請求の範囲第9項記載の細胞。
  13. 13.酵母細胞又はほ乳類細胞である請求の範囲第12項記載の細胞。
  14. 14.請求の範囲第6項記載のDNAを発現させることにより生産される実質的 に純粋なタンパク質。
  15. 15.原核細胞性宿主において発現される請求の範囲第4項記載のタンパク質。
  16. 16.真核細胞性宿主において発現される請求の範囲第4項記載のタンパク質。
  17. 17.HIV−1感染個体を治療する方法であって、該個体に有効量の請求の範 囲第1項記載のタンパク質又はその機能的誘導体を投与することを特徴とする方 法。
  18. 18.該タンパク質を、AZT、ddI、ddC、ddA、GLQ223、可溶 性CD4及びそれらの混合物よりなる群から選択される薬剤との組み合わせで投 与する請求の範囲第17項記載の方法。
  19. 19.該タンパク質を、GLQ223との組み合わせで投与する請求の範囲第1 8項記載の方法。
  20. 20.腫瘍を有する個体を治療する方法であって、該個体に有効量の請求の範囲 第1項記載のタンパク質又はその機能的誘導体を投与することを特徴とする方法 。
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