JPH0647524A - 鋳物の中子取出装置 - Google Patents
鋳物の中子取出装置Info
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- JPH0647524A JPH0647524A JP20211892A JP20211892A JPH0647524A JP H0647524 A JPH0647524 A JP H0647524A JP 20211892 A JP20211892 A JP 20211892A JP 20211892 A JP20211892 A JP 20211892A JP H0647524 A JPH0647524 A JP H0647524A
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- hammer
- machine
- sand
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 砂の排出性、装置の耐久性及び生産性を向上
させ、コストを低減させることが可能な鋳物の中子取出
装置を提供する。 【構成】 鋳物を振動させるためのハンマ機10と、ハ
ンマ機10を傾斜させるための変位機20とで構成さ
れ、ハンマ機10は、フレーム11と、フレーム11の
下部11bに回動可能に支持されたテーブル12と、テ
ーブル12を駆動するモータ13と、フレーム11の上
部11aにテーブル12に向かって延設されたエアハン
マ14とを備え、変位機20は、シャフト23によって
ハンマ機10を支える支柱21と、シャフト23を回動
させるためのモータ22とを備え、モータ22とシャフ
ト23にチェーン24を掛けた。モータ13によってテ
ーブル12が回転し、モータ22によってハンマ機10
が傾斜する。
させ、コストを低減させることが可能な鋳物の中子取出
装置を提供する。 【構成】 鋳物を振動させるためのハンマ機10と、ハ
ンマ機10を傾斜させるための変位機20とで構成さ
れ、ハンマ機10は、フレーム11と、フレーム11の
下部11bに回動可能に支持されたテーブル12と、テ
ーブル12を駆動するモータ13と、フレーム11の上
部11aにテーブル12に向かって延設されたエアハン
マ14とを備え、変位機20は、シャフト23によって
ハンマ機10を支える支柱21と、シャフト23を回動
させるためのモータ22とを備え、モータ22とシャフ
ト23にチェーン24を掛けた。モータ13によってテ
ーブル12が回転し、モータ22によってハンマ機10
が傾斜する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋳物内に存在する中子
を崩壊させて取り出すための鋳物の中子取出装置に関す
る。
を崩壊させて取り出すための鋳物の中子取出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、鋳物は、金属や合金を溶
解炉で溶融させ、溶融金属を鋳型の中に鋳込むことによ
り作製される。鋳物を作製するには鋳物に応じた形状の
金型を必要とし、鋳物の形状・寸法及び鋳込まれる金属
や合金の種類に応じて湯口、湯道、堰、押湯、揚り及び
鋳込時間等が決定される。鋳型は上型と下型で構成さ
れ、この上下の型によって形成される空隙に湯口から湯
道を通じて溶融金属が流し込まれる。
解炉で溶融させ、溶融金属を鋳型の中に鋳込むことによ
り作製される。鋳物を作製するには鋳物に応じた形状の
金型を必要とし、鋳物の形状・寸法及び鋳込まれる金属
や合金の種類に応じて湯口、湯道、堰、押湯、揚り及び
鋳込時間等が決定される。鋳型は上型と下型で構成さ
れ、この上下の型によって形成される空隙に湯口から湯
道を通じて溶融金属が流し込まれる。
【0003】ところで、鋳物の内部に空洞や孔のような
中空部分が在る場合には、その中空部分に溶融金属が侵
入しないように、中子と呼ばれる砂型が中空部分に挿入
される。中子自身を製作するためには、中子用の木型又
は金型が必要であり、この中子用の型に、結合剤(例え
ば樹脂)を混入させた砂を充填し、これを固めることで
所定形状の中子を作製する。
中空部分が在る場合には、その中空部分に溶融金属が侵
入しないように、中子と呼ばれる砂型が中空部分に挿入
される。中子自身を製作するためには、中子用の木型又
は金型が必要であり、この中子用の型に、結合剤(例え
ば樹脂)を混入させた砂を充填し、これを固めることで
所定形状の中子を作製する。
【0004】中子を入れた金型を用いて鋳物を作製する
場合、鋳物に内包されている中子を取り出すのは面倒な
作業である。特に、例えば昨今の自動車のエンジンに関
連するアルミ部品の形状は複雑且つ多様化しており、こ
のアルミ部品を鋳造した場合、鋳物から中子を取り出す
のは非常に苦労する。このため、通常は中子取出装置が
使用される。この装置は、例えば図10に示すような構
造であり、中子を有する鋳物を振動させて中子を崩壊さ
せ、崩壊した砂を鋳物から排出させるものである。この
装置50は、全体を支えるフレーム51と、フレーム5
1の下部51bに固定されたテーブル52と、フレーム
51の上部51aにテーブル52に向かって下方に延設
されたエアハンマ53とを備える。
場合、鋳物に内包されている中子を取り出すのは面倒な
作業である。特に、例えば昨今の自動車のエンジンに関
連するアルミ部品の形状は複雑且つ多様化しており、こ
のアルミ部品を鋳造した場合、鋳物から中子を取り出す
のは非常に苦労する。このため、通常は中子取出装置が
使用される。この装置は、例えば図10に示すような構
造であり、中子を有する鋳物を振動させて中子を崩壊さ
せ、崩壊した砂を鋳物から排出させるものである。この
装置50は、全体を支えるフレーム51と、フレーム5
1の下部51bに固定されたテーブル52と、フレーム
51の上部51aにテーブル52に向かって下方に延設
されたエアハンマ53とを備える。
【0005】この装置50は、テーブル52に載置・固
定した鋳物(特に鋳物の湯口部分)にエアハンマ53に
よって連続的に衝撃を与え、これによって鋳物を激しく
振動させ、鋳物内の中子を崩して、砂を鋳物の湯口から
排出させるものである。場合によっては、砂を取り出し
易くするために、鋳物を振動させる前に再加熱して樹脂
を溶解させておくこともある。
定した鋳物(特に鋳物の湯口部分)にエアハンマ53に
よって連続的に衝撃を与え、これによって鋳物を激しく
振動させ、鋳物内の中子を崩して、砂を鋳物の湯口から
排出させるものである。場合によっては、砂を取り出し
易くするために、鋳物を振動させる前に再加熱して樹脂
を溶解させておくこともある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の取出装置では、ハンマ53の打撃中は鋳物
はテーブル52に固定されると共に、フレーム51も固
定されるため、即ちハンマ53以外は全て固定状態にあ
るため、砂を効率良く排出し難いだけでなく、テーブル
52や鋳物を固定する治具等の部品も鋳物と共に振動す
るため、部品の摩耗が激しい。
ような従来の取出装置では、ハンマ53の打撃中は鋳物
はテーブル52に固定されると共に、フレーム51も固
定されるため、即ちハンマ53以外は全て固定状態にあ
るため、砂を効率良く排出し難いだけでなく、テーブル
52や鋳物を固定する治具等の部品も鋳物と共に振動す
るため、部品の摩耗が激しい。
【0007】又、この種の装置では、ハンマ53で鋳物
を激しく叩くため、相当な騒音・塵埃が発生し、これを
防ぐために通常は装置50は防音ボックス(図示せず)
内に設置され、防音ボックス内で中子の取り出しが行わ
れる。しかし、鋳造ラインを自動化するためには、ハン
マ作動中に鋳物移送装置をも防音ボックス内に入れた上
で、鋳物を固定する必要があり、その場合に装置50の
みならず移送装置にも故障が頻繁に起こり、移送装置の
摩耗も著しい。
を激しく叩くため、相当な騒音・塵埃が発生し、これを
防ぐために通常は装置50は防音ボックス(図示せず)
内に設置され、防音ボックス内で中子の取り出しが行わ
れる。しかし、鋳造ラインを自動化するためには、ハン
マ作動中に鋳物移送装置をも防音ボックス内に入れた上
で、鋳物を固定する必要があり、その場合に装置50の
みならず移送装置にも故障が頻繁に起こり、移送装置の
摩耗も著しい。
【0008】一方、テーブル52が水平状態で不動であ
るため、テーブル52上に落ちた砂をテーブル52から
噴き払うようにハンマの作動中にノズルからエアを噴出
させている。しかも、鋳物の各部を満遍なく振動させる
ために、2〜4本のハンマを備え付けてあり、砂が鋳物
内に残留しないようにしてある。これらのことは、装置
の高コスト化や信頼性の低下につながる。更には、従来
は鋳物の形状に応じてそれ専用の装置を使用しているた
め、鋳造スペースが狭隘になり、作業環境が悪化するば
かりか、生産性も悪い。
るため、テーブル52上に落ちた砂をテーブル52から
噴き払うようにハンマの作動中にノズルからエアを噴出
させている。しかも、鋳物の各部を満遍なく振動させる
ために、2〜4本のハンマを備え付けてあり、砂が鋳物
内に残留しないようにしてある。これらのことは、装置
の高コスト化や信頼性の低下につながる。更には、従来
は鋳物の形状に応じてそれ専用の装置を使用しているた
め、鋳造スペースが狭隘になり、作業環境が悪化するば
かりか、生産性も悪い。
【0009】従って、本発明の目的は、上記種々の問題
点に鑑み、砂の排出性、装置の耐久性及び生産性を向上
させ、コストを低減させることが可能な鋳物の中子取出
装置を提供することである。
点に鑑み、砂の排出性、装置の耐久性及び生産性を向上
させ、コストを低減させることが可能な鋳物の中子取出
装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の鋳物の中子取出装置は、フレームと、フレ
ームの下部に回動可能に支持され、鋳物を載せるテーブ
ルと、テーブルを回動駆動するモータと、フレームの上
部にテーブルに向かって延設され、テーブル上の鋳物を
振動させるハンマとを有するハンマ機と、ハンマ機全体
を傾斜可能に支持する支柱と、ハンマ機を傾斜駆動する
モータとを有する変位機と、を備えることを特徴とす
る。
に、本発明の鋳物の中子取出装置は、フレームと、フレ
ームの下部に回動可能に支持され、鋳物を載せるテーブ
ルと、テーブルを回動駆動するモータと、フレームの上
部にテーブルに向かって延設され、テーブル上の鋳物を
振動させるハンマとを有するハンマ機と、ハンマ機全体
を傾斜可能に支持する支柱と、ハンマ機を傾斜駆動する
モータとを有する変位機と、を備えることを特徴とす
る。
【0011】
【作用】ハンマ機において、ハンマで鋳物を振動させて
いる最中に変位機によってハンマ機が傾斜し、鋳物は傾
きながら振動する。これと同時に、モータによってテー
ブルが回転し、更に鋳物は傾斜状態で回転する。このテ
ーブルの回転及びハンマ機の傾斜により、鋳物は隅々ま
で効率良く振動し、中子が崩壊し易くなると共に、崩壊
した砂が素早く排出される。
いる最中に変位機によってハンマ機が傾斜し、鋳物は傾
きながら振動する。これと同時に、モータによってテー
ブルが回転し、更に鋳物は傾斜状態で回転する。このテ
ーブルの回転及びハンマ機の傾斜により、鋳物は隅々ま
で効率良く振動し、中子が崩壊し易くなると共に、崩壊
した砂が素早く排出される。
【0012】なお、本発明の装置において、テーブルは
一方向に1回転以上回転させてもよいが、実際には90
〜180°の回転角度内で回転させ、ハンマ機は90°
まで傾斜させれば、鋳物内の中子の崩壊・砂出し作用は
十分である。
一方向に1回転以上回転させてもよいが、実際には90
〜180°の回転角度内で回転させ、ハンマ機は90°
まで傾斜させれば、鋳物内の中子の崩壊・砂出し作用は
十分である。
【0013】
【実施例】以下、本発明の鋳物の中子取出装置を実施例
に基づいて説明する。その一実施例に係る装置の全容の
概略構成図を図1に示す。この装置は、鋳物に振動を与
えるハンマ機10と、ハンマ機10を傾斜させる変位機
20とを備える。ハンマ機10は、コ形状のフレーム1
1と、フレーム11の下部11bに回動可能に支持さ
れ、鋳物を載せる平面U字状のテーブル12(図2参
照)と、フレーム11の底部に取付けられ、テーブル1
2を駆動するモータ13と、フレーム11の上部11a
にテーブル12に向かって延設され、テーブル12上の
鋳物を振動させるエアハンマ14とを有する。エアハン
マ14は、周知のようにポンプシリンダで圧縮空気を作
り、この圧縮空気をピストンシリンダに送り込み、圧縮
空気によってハンマ14の打撃を得るものである。
に基づいて説明する。その一実施例に係る装置の全容の
概略構成図を図1に示す。この装置は、鋳物に振動を与
えるハンマ機10と、ハンマ機10を傾斜させる変位機
20とを備える。ハンマ機10は、コ形状のフレーム1
1と、フレーム11の下部11bに回動可能に支持さ
れ、鋳物を載せる平面U字状のテーブル12(図2参
照)と、フレーム11の底部に取付けられ、テーブル1
2を駆動するモータ13と、フレーム11の上部11a
にテーブル12に向かって延設され、テーブル12上の
鋳物を振動させるエアハンマ14とを有する。エアハン
マ14は、周知のようにポンプシリンダで圧縮空気を作
り、この圧縮空気をピストンシリンダに送り込み、圧縮
空気によってハンマ14の打撃を得るものである。
【0014】変位機20は、ハンマ機10を傾斜可能に
支持する支柱21と、ハンマ機10を駆動するモータ2
2とを有する。ハンマ機10と変位機20はシャフト2
3で連結され、シャフト23は支柱21に回動可能に軸
支される。シャフト23の一端はハンマ機10に固定さ
れ、シャフト23の他端とモータ22の回転軸との間に
はチェーン(ベルトでも可)24が掛けられている。
支持する支柱21と、ハンマ機10を駆動するモータ2
2とを有する。ハンマ機10と変位機20はシャフト2
3で連結され、シャフト23は支柱21に回動可能に軸
支される。シャフト23の一端はハンマ機10に固定さ
れ、シャフト23の他端とモータ22の回転軸との間に
はチェーン(ベルトでも可)24が掛けられている。
【0015】図2に、ハンマ機10の主要部分の斜視図
を示す。この例では、フレーム11の下部11bにて支
持されたテーブル12は、その下周囲にギア15を有
し、このギア15にモータ13の回転軸に取付けたギア
(図示せず)が歯合し、モータ13の回転がギア15に
伝えられ、テーブル12が90〜180°の範囲で正逆
方向に回転する。テーブル12上には、鋳物70を支え
ると共にエアハンマ14による衝撃を受け止める受け具
16がエアハンマ14に対向して設けられ、一端に沿っ
て鋳物70を支持する鋳物把持具17が取付けられてい
る。
を示す。この例では、フレーム11の下部11bにて支
持されたテーブル12は、その下周囲にギア15を有
し、このギア15にモータ13の回転軸に取付けたギア
(図示せず)が歯合し、モータ13の回転がギア15に
伝えられ、テーブル12が90〜180°の範囲で正逆
方向に回転する。テーブル12上には、鋳物70を支え
ると共にエアハンマ14による衝撃を受け止める受け具
16がエアハンマ14に対向して設けられ、一端に沿っ
て鋳物70を支持する鋳物把持具17が取付けられてい
る。
【0016】図2には特に示していないが、鋳物把持具
17は鋳物70の形状に応じた相補形を持ち、鋳物70
の凹凸が把持具17側の凹凸に嵌合するようになってお
り、これにより鋳物70が把持具17でもって動かない
ように支持される。そして、受け具16と鋳物把持具1
7によって、鋳物70はテーブル12から浮いた状態に
保持される。鋳物把持具17を脱着可能にしておけば、
鋳物の形状に適応した鋳物把持具に交換することで、ど
のような形状の鋳物であってもテーブル12上に載置す
ることができる。従って、予め種々の鋳物把持具を用意
しておけば、1台の装置で多品種の鋳物に対応すること
ができる。
17は鋳物70の形状に応じた相補形を持ち、鋳物70
の凹凸が把持具17側の凹凸に嵌合するようになってお
り、これにより鋳物70が把持具17でもって動かない
ように支持される。そして、受け具16と鋳物把持具1
7によって、鋳物70はテーブル12から浮いた状態に
保持される。鋳物把持具17を脱着可能にしておけば、
鋳物の形状に適応した鋳物把持具に交換することで、ど
のような形状の鋳物であってもテーブル12上に載置す
ることができる。従って、予め種々の鋳物把持具を用意
しておけば、1台の装置で多品種の鋳物に対応すること
ができる。
【0017】又、フレーム11の上部11aに取付けら
れたエアハンマ14は、テーブル12上の受け具16に
向かって延び、鋳物の高さに応じて上下の位置を変える
ことができるようになっており、圧縮空気によって上下
動する。エアハンマ14のセット位置は、ハンマ14の
先端と鋳物70との間に僅かな間隙が生じる程度が好ま
しく、間隙を設けておくことは、ハンマ14による衝撃
が鋳物70全体の大きな振動に効率良く変換されるので
好都合である。なお、モータ13は制御回路に適当なケ
ーブルによって接続され、エアハンマ14にはチューブ
を介して圧縮空気が送られる。
れたエアハンマ14は、テーブル12上の受け具16に
向かって延び、鋳物の高さに応じて上下の位置を変える
ことができるようになっており、圧縮空気によって上下
動する。エアハンマ14のセット位置は、ハンマ14の
先端と鋳物70との間に僅かな間隙が生じる程度が好ま
しく、間隙を設けておくことは、ハンマ14による衝撃
が鋳物70全体の大きな振動に効率良く変換されるので
好都合である。なお、モータ13は制御回路に適当なケ
ーブルによって接続され、エアハンマ14にはチューブ
を介して圧縮空気が送られる。
【0018】このように構成された取出装置は、前述し
たように通常は防音ボックス内に設置されるが、防音ボ
ックスは例えば図3(正面図)及び図4(側面図)に示
すようなものである。この防音ボックス80は、制御盤
81と操作盤82を備え、内部に取出装置を設置するス
ペース83が設けられている。スペース83内には、取
出装置に鋳物が搭載されているか否かを検知するセンサ
が配置されている(図3の点線部分参照)。なお、防音
ボックス80の側面には、横ドア84がスライド可能に
取付けられており、防音ボックス80の点検修理を容易
に行えるようになっている。更に、鋳造ラインを自動化
する場合、防音ボックス80の天井を部分的に切欠き、
この切欠きにて移送装置を自由に動かせるように構成し
ておけば、ハンマ作動中に移送装置は防音ボックス80
の外部で待機することが可能となり、移送装置に振動の
影響が及ぶ恐れがなくなる。
たように通常は防音ボックス内に設置されるが、防音ボ
ックスは例えば図3(正面図)及び図4(側面図)に示
すようなものである。この防音ボックス80は、制御盤
81と操作盤82を備え、内部に取出装置を設置するス
ペース83が設けられている。スペース83内には、取
出装置に鋳物が搭載されているか否かを検知するセンサ
が配置されている(図3の点線部分参照)。なお、防音
ボックス80の側面には、横ドア84がスライド可能に
取付けられており、防音ボックス80の点検修理を容易
に行えるようになっている。更に、鋳造ラインを自動化
する場合、防音ボックス80の天井を部分的に切欠き、
この切欠きにて移送装置を自由に動かせるように構成し
ておけば、ハンマ作動中に移送装置は防音ボックス80
の外部で待機することが可能となり、移送装置に振動の
影響が及ぶ恐れがなくなる。
【0019】次に、取出装置の動作について述べる。図
5〜図9にその一連の動作を示す。但し、図では装置を
簡略化し、ハンマ機10のみを示してある。まず、図5
において、移送装置によって移送されて来た鋳物70
は、テーブル12上にて鋳物把持具17によって支持さ
れると共に、受け具16でも支えられる。ここで、エア
ハンマ14が所定位置(ハンマ14と鋳物70との間に
僅かな間隙が生ずる位置)にセットされた後、圧縮空気
によって激しく上下動する。このハンマ14の打撃によ
り、鋳物70が振動する。振動に連れて鋳物70内の中
子が徐々に崩壊していく。
5〜図9にその一連の動作を示す。但し、図では装置を
簡略化し、ハンマ機10のみを示してある。まず、図5
において、移送装置によって移送されて来た鋳物70
は、テーブル12上にて鋳物把持具17によって支持さ
れると共に、受け具16でも支えられる。ここで、エア
ハンマ14が所定位置(ハンマ14と鋳物70との間に
僅かな間隙が生ずる位置)にセットされた後、圧縮空気
によって激しく上下動する。このハンマ14の打撃によ
り、鋳物70が振動する。振動に連れて鋳物70内の中
子が徐々に崩壊していく。
【0020】次いで、変位機20が作動することによっ
て、即ち変位機20のモータ22によってハンマ機10
は90°傾斜する(図6参照)。図6では、図面の手前
側にハンマ機10が90°横倒しになった状態を示す。
ハンマ機10が傾く過程で、鋳物70内の砂Sは鋳物7
0の湯口からテーブル12上に落ち、更にテーブル12
の傾斜角度が大きくなるに連れて砂Sがテーブル12上
から落下する。
て、即ち変位機20のモータ22によってハンマ機10
は90°傾斜する(図6参照)。図6では、図面の手前
側にハンマ機10が90°横倒しになった状態を示す。
ハンマ機10が傾く過程で、鋳物70内の砂Sは鋳物7
0の湯口からテーブル12上に落ち、更にテーブル12
の傾斜角度が大きくなるに連れて砂Sがテーブル12上
から落下する。
【0021】ハンマ機10が90°傾いた後、今度はテ
ーブル12がモータ13の作動によって一方向(矢印方
向)に回転する。テーブル12が90°回転した状態を
図7に示す。当然、テーブル12の回転中もハンマ14
によって鋳物70は振動しているため、鋳物70内の砂
Sが別の湯口から排出される。この実施例では、テーブ
ル12は180°まで回転し、この状態を図8に示す。
テーブル12が180°回転すれば、テーブル12の向
きが当初とは反対になり、砂Sの排出が続行される。
ーブル12がモータ13の作動によって一方向(矢印方
向)に回転する。テーブル12が90°回転した状態を
図7に示す。当然、テーブル12の回転中もハンマ14
によって鋳物70は振動しているため、鋳物70内の砂
Sが別の湯口から排出される。この実施例では、テーブ
ル12は180°まで回転し、この状態を図8に示す。
テーブル12が180°回転すれば、テーブル12の向
きが当初とは反対になり、砂Sの排出が続行される。
【0022】続いて、テーブル12は逆方向(矢印方
向)に180°回転し、図9の状態に戻る。勿論、この
間も鋳物70内に残っている砂Sの排出は続けられる
が、鋳物70内に在る砂の量が少なくなるに伴って、落
下する砂Sの量は徐々に減る。その後、再び変位機20
によってハンマ機10が元の水平状態に復帰する(図5
参照)。この時点で、砂の落下は完了しており、鋳物7
0内の砂は全て排出されている。
向)に180°回転し、図9の状態に戻る。勿論、この
間も鋳物70内に残っている砂Sの排出は続けられる
が、鋳物70内に在る砂の量が少なくなるに伴って、落
下する砂Sの量は徐々に減る。その後、再び変位機20
によってハンマ機10が元の水平状態に復帰する(図5
参照)。この時点で、砂の落下は完了しており、鋳物7
0内の砂は全て排出されている。
【0023】このように、テーブル12の回転及びハン
マ機10の傾斜を行いながら、エアハンマ14によって
鋳物70を振動させるため、鋳物70内の中子が崩壊し
易く、崩壊した砂も鋳物70から素早く排出され、砂の
残留等の不都合は殆ど起こらず、かなり複雑な形状の鋳
物内に存在する砂でも、短時間で完全に排出することが
できる。しかも、この実施例では、鋳物70は、従来の
ようにテーブル12にしっかりと固定されているのでは
なく、受け具16と鋳物把持具17でテーブル12から
浮いた状態で支えられているため、エアハンマ14によ
る振動が一層大きくなり、より早く完全に砂を取り出せ
るようになる。
マ機10の傾斜を行いながら、エアハンマ14によって
鋳物70を振動させるため、鋳物70内の中子が崩壊し
易く、崩壊した砂も鋳物70から素早く排出され、砂の
残留等の不都合は殆ど起こらず、かなり複雑な形状の鋳
物内に存在する砂でも、短時間で完全に排出することが
できる。しかも、この実施例では、鋳物70は、従来の
ようにテーブル12にしっかりと固定されているのでは
なく、受け具16と鋳物把持具17でテーブル12から
浮いた状態で支えられているため、エアハンマ14によ
る振動が一層大きくなり、より早く完全に砂を取り出せ
るようになる。
【0024】
【発明の効果】本発明の鋳物の中子取出装置は、以上説
明したように構成されるため、下記の効果を有する。 (1)テーブルの回転とハンマ機の傾斜との相乗作用に
より、鋳物内の中子が崩れ易く、崩れた砂も短時間に全
て排出される。従って、相当複雑な形状の鋳物内に存在
する中子であっても、鋳物から中子を素早く完全に取り
出すことができる。 (2)テーブル上に鋳物把持具を設け、この鋳物把持具
でもって鋳物をテーブルから浮かすように固定すること
で、ハンマによる鋳物の振動がより大きくなるため、中
子の取り出し能力が更に向上するばかりか、装置の振動
が少なくなるため、装置に設けられた種々の部品の摩耗
が少なくなる。 (3)テーブル上に鋳物把持具を脱着可能に設けておけ
ば、鋳物の形状に応じた鋳物把持具に取り替えるだけ
で、1台の装置で多品種の鋳物に対応することができ
る。例えば、テーブル上に4つの鋳物把持具を放射状に
配置しておけば、4種類の鋳物に対して鋳物把持具を交
換することなく対応可能となり、鋳物把持具を取り替え
る手間も要らない。 (4)砂の排出能力に優れているため、ハンマの数は1
本で十分であり、従来のように数本セットしておく必要
はない。 (5)ハンマと鋳物との間に僅かな間隙を設けること
で、ハンマの打撃による鋳物の振動が一層大きくなり、
鋳物内の中子の取り出し能力が更に高まる。 (6)砂の排出性が良いため、鋳造後に再加熱して樹脂
を溶解させる必要がなく、鋳造後に直ちに中子の取り出
しに移ることができる。 (7)ハンマ機の傾斜によってテーブルが傾くため、テ
ーブル上に落ちた砂を払うためのエア噴出は行わなくて
済み、エア噴出用のノズル等が不要である。 (8)(1)〜(7)より、総じて砂の排出性、装置の
耐久性及び生産性が向上し、コストも低減する。
明したように構成されるため、下記の効果を有する。 (1)テーブルの回転とハンマ機の傾斜との相乗作用に
より、鋳物内の中子が崩れ易く、崩れた砂も短時間に全
て排出される。従って、相当複雑な形状の鋳物内に存在
する中子であっても、鋳物から中子を素早く完全に取り
出すことができる。 (2)テーブル上に鋳物把持具を設け、この鋳物把持具
でもって鋳物をテーブルから浮かすように固定すること
で、ハンマによる鋳物の振動がより大きくなるため、中
子の取り出し能力が更に向上するばかりか、装置の振動
が少なくなるため、装置に設けられた種々の部品の摩耗
が少なくなる。 (3)テーブル上に鋳物把持具を脱着可能に設けておけ
ば、鋳物の形状に応じた鋳物把持具に取り替えるだけ
で、1台の装置で多品種の鋳物に対応することができ
る。例えば、テーブル上に4つの鋳物把持具を放射状に
配置しておけば、4種類の鋳物に対して鋳物把持具を交
換することなく対応可能となり、鋳物把持具を取り替え
る手間も要らない。 (4)砂の排出能力に優れているため、ハンマの数は1
本で十分であり、従来のように数本セットしておく必要
はない。 (5)ハンマと鋳物との間に僅かな間隙を設けること
で、ハンマの打撃による鋳物の振動が一層大きくなり、
鋳物内の中子の取り出し能力が更に高まる。 (6)砂の排出性が良いため、鋳造後に再加熱して樹脂
を溶解させる必要がなく、鋳造後に直ちに中子の取り出
しに移ることができる。 (7)ハンマ機の傾斜によってテーブルが傾くため、テ
ーブル上に落ちた砂を払うためのエア噴出は行わなくて
済み、エア噴出用のノズル等が不要である。 (8)(1)〜(7)より、総じて砂の排出性、装置の
耐久性及び生産性が向上し、コストも低減する。
【図1】本発明の一実施例に係る装置の全容を示す概略
構成図である。
構成図である。
【図2】図1に示す装置のハンマ機の主要部分を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】図1に示す装置を設置する防音ボックスの正面
図である。
図である。
【図4】図3に示す防音ボックスの側面図である。
【図5】図1に示す装置の動作を説明するための第1段
階の図である。
階の図である。
【図6】図1に示す装置の動作を説明するための第2段
階の図である。
階の図である。
【図7】図1に示す装置の動作を説明するための第3段
階の図である。
階の図である。
【図8】図1に示す装置の動作を説明するための第4段
階の図である。
階の図である。
【図9】図1に示す装置の動作を説明するための第5段
階の図である。
階の図である。
【図10】従来例に係る装置の概略構成図である。
10 ハンマ機 11 フレーム 12 テーブル 13,22 モータ 14 エアハンマ 20 変位機 21 支柱 70 鋳物 S 砂
Claims (1)
- 【請求項1】鋳物に内包される中子を崩壊させて取り出
すための装置であって、 フレームと、フレームの下部に回動可能に支持され、鋳
物を載せるテーブルと、テーブルを回動駆動するモータ
と、フレームの上部にテーブルに向かって延設され、テ
ーブル上の鋳物を振動させるハンマとを有するハンマ機
と、 ハンマ機全体を傾斜可能に支持する支柱と、ハンマ機を
傾斜駆動するモータとを有する変位機と、を備えること
を特徴とする鋳物の中子取出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20211892A JPH0647524A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 鋳物の中子取出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20211892A JPH0647524A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 鋳物の中子取出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0647524A true JPH0647524A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16452266
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20211892A Pending JPH0647524A (ja) | 1992-07-29 | 1992-07-29 | 鋳物の中子取出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0647524A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2348839A (en) * | 1999-04-17 | 2000-10-18 | Yoshitaka Aoyama | Casting sand shake-out |
GB2385549A (en) * | 1999-04-17 | 2003-08-27 | Yoshitaka Aoyama | Casting sand shake-out apparatus |
CN105312545A (zh) * | 2014-12-16 | 2016-02-10 | 新兴重工湖北三六一一机械有限公司 | 一种用于清除大型铸件砂芯的清砂设备 |
CN107671264A (zh) * | 2017-10-17 | 2018-02-09 | 华南理工大学广州学院 | 一种低压铸造电机外壳螺旋水道砂芯清理机及其操作方法 |
WO2020234820A1 (en) * | 2019-05-22 | 2020-11-26 | O.M.Ler S.R.L. | De-coring machine for de-coring a plurality of foundry castings and method for de-coring |
WO2020234818A1 (en) * | 2019-05-22 | 2020-11-26 | O.M.Ler S.R.L. | De-coring machine for foundry castings with rotating housing for foundry castings and related method for de-coring foundry castings |
CN112427621A (zh) * | 2020-11-23 | 2021-03-02 | 宁波建新华谊铝业有限公司 | 一种全自动铸造件生产线 |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP20211892A patent/JPH0647524A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2348839A (en) * | 1999-04-17 | 2000-10-18 | Yoshitaka Aoyama | Casting sand shake-out |
GB2385549A (en) * | 1999-04-17 | 2003-08-27 | Yoshitaka Aoyama | Casting sand shake-out apparatus |
GB2348839B (en) * | 1999-04-17 | 2003-10-08 | Yoshitaka Aoyama | Casting sand shake-out method and its apparatus |
CN105312545A (zh) * | 2014-12-16 | 2016-02-10 | 新兴重工湖北三六一一机械有限公司 | 一种用于清除大型铸件砂芯的清砂设备 |
CN107671264A (zh) * | 2017-10-17 | 2018-02-09 | 华南理工大学广州学院 | 一种低压铸造电机外壳螺旋水道砂芯清理机及其操作方法 |
WO2020234820A1 (en) * | 2019-05-22 | 2020-11-26 | O.M.Ler S.R.L. | De-coring machine for de-coring a plurality of foundry castings and method for de-coring |
WO2020234818A1 (en) * | 2019-05-22 | 2020-11-26 | O.M.Ler S.R.L. | De-coring machine for foundry castings with rotating housing for foundry castings and related method for de-coring foundry castings |
CN112427621A (zh) * | 2020-11-23 | 2021-03-02 | 宁波建新华谊铝业有限公司 | 一种全自动铸造件生产线 |
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