JPH0646863U - スパナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボルト、ナット等の被締付け体箇所から外れ
ないスパナを提供することを目的とする。 【構成】 スパナ本体１ａに設けたボルト、ナット等の
被締付け体Ｎに嵌める係合部２近傍に、被締付け体Ｎの
端面ｎ′に当接する外れ止片３を係離可能に設けたスパ
ナ１。 【効果】 被締付け体箇所に装着したスパナの外れ止片
が被締付け体の端面に当接して抜けないため、該締付け
体を締付け弛緩する度毎にスパナを用意する必要がなく
作業性に富むものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はボルト、ナット等の被締付け体を締付け、弛緩するスパナに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

ボックススパナ、モンキースパナ等の通常の締付け工具でボルト、ナットを締 付け弛緩する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の締付け工具による締付け弛緩作業においては、作業後に工具を他所 に置き忘れることが多々あり、その後の作業に支障を来たすもので、殊に酸素溶 接器の酸素ボンベ交換作業における調整器の着脱は、溶接作業が屋外作業である ことと、溶接器を移動させることが多いことから、前記脱着作業時毎に工具を捜 すこととなり煩雑であった。

【０００４】 本考案は前記に鑑み、器具の脱着作業において締付け弛緩箇所から外れないス パナを提供することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を充足するスパナにはスパナ本体に設けたボルト、ナット等の被締付 け体に嵌める係合部近傍に、被締付け体の端面に当接する外れ止片を係離可能に 設けたものである。

【０００６】

【作用】

スパナ本体に設けた外れ止片を離反操作して、ボルト、ナット等の被締付け体 に係合部を嵌め通し、しかる後該係合部を被締付け体から抜き出す際に、外れ止 片が被締付け体の端面に当接するように係合操作することにより該スパナを被締 付け体箇所に装着する。

【０００７】

【効果】

被締付け体箇所に装着したスパナの外れ止片が被締付け体の端面に当接して抜 けないため、該締付け体を締付け弛緩する度毎にスパナを用意する必要がなく作 業性に富むものである。

【０００８】

【実施例】

【０００９】

【実施例１】 図１乃至図４は本考案に係るスパナの第１実施例を示すもので、図１は正面図 、図２は溶接器に配設した状態を示す図、図３は同一部拡大図、図４は図３のＸ −Ｘ断面図で、以下各図にもとづき説明する。◆ 図中符号１はスパナを示し、該スパナ１はスパナ本体１ａの一方端を回動ハン ドル１ｂとし、他方端にボルト、ナット等の被締付け体Ｎの角形部ｎに嵌める係 合部２を穿設すると共に、スパナ本体１ａの平面部１ｃの係合部２近傍に外れ止 片３を配装してなり、外れ止片３は基部３ａを螺子４，４で螺着し、先端側は段 差を設けて前記係合部２と間隔を存して対面すると共に、被締付け体Ｎの端面ｎ ′に当接する阻止部３ｂを備え、該阻止部３ｂには被締付け体Ｎの螺孔若くは螺 杆からなる螺子部ｎ″の逃げ凹部３ｃを設けたものである。

【００１０】 該実施例は上述の構成からなるもので、スパナ本体１ａに螺着した外れ止片３ の螺子４，４を緩めて該外れ止片３を外した状態で係合部２を被締付け体Ｎに嵌 めて調整器Ｋ側の連結螺杆Ｋ′に通し、しかる後調整器Ｋ側から前記外れ止片３ の逃げ凹部３ｃと螺子部ｎ″を合せて螺着する。しかして調整器Ｋを酸素ボンベ Ｂに装着する場合は、係合部２を被締付け体Ｎに嵌めて締付けて装着するが、該 調整器Ｋを酸素ボンベＢから外しても外れ止片３の阻止部３ｂが被締付け体Ｎの 端面ｎ′に当接するものである。◆ 該実施例は酸素ボンベに調整器を装脱する場合を示すが、同様の態様であるか ぎり他の締付け弛緩作業に適応できることはいうまでもない。

【００１１】 該実施例によれば、酸素ボンベから調整器を外しても、調整器側に配設したス パナは外れ止片の阻止部が該締付け体の端面に当接して抜けないため、該酸素ボ ンベの装脱作業において、その都度スパナを用意する必要がなく作業性に富むも のである。

【００１２】

【実施例２】 図５は第２実施例を示すもので、スパナ本体１ａの平面部１ｃでしかも係合部 ２の近傍に略中間部位３′ｂが前記係合部２にわずかに懸る外れ止片３′を配設 し、外れ止片３′は一方端を螺子４′で螺着し、他方端にはスパナ本体１ａ側方 向に突起３′ｄを設けて、スパナ本体１ａの透孔１ｄに嵌合したもので、当該他 方側を螺着すること及び、一方端の螺着のみでも可能であることはいうまでもな い。

【００１３】 該実施例は外れ止片３′の螺子４′を緩めて突起３′ｄを透孔１ｄから外し、 螺子４′を支点に該外れ止片３′を円弧動させて中間部位３′ｂを係合部２から ずらし、該ずらした状態で係合部２を被締付け体Ｎに嵌めて調整器Ｋ側の連結螺 杆Ｋ′に通し、しかる後外れ止片３′を元の状態に戻し螺子４′で締付け固定す るもので、該外れ止片３′の中間部位３′ｂが被締付け体Ｎの端面ｎ′に当接し て抜けないこととなり、第１実施例における阻止部に相当し、外れ止片３′の係 合部２への係離操作が簡便である。

【００１４】

【実施例３】 図６は第３実施例で、上記第１、２実施例がボックススパナ式であるが、該実 施例は開口式のスパナの例を示すものである。

【００１５】 しかして該スパナ１′はスパナ本体１ａの一方端に被締付け体に嵌める開口し た係合部２′を設けると共に、該係合部２′の開口両端２′ａ，２′ｂ間に外れ 止片３″を架設したもので、外れ止片３″の両端を螺子４″，４″で螺着し、中 間部位３″ｂが係合部２′にわずかに懸り被締付け体Ｎの端面ｎ′に当接するも のである。

【００１６】 該実施例は、外れ止片３″の一方の螺子４″を外し、他方を緩めて係合部２′ を開口した状態で調整器Ｋ側の連結螺杆Ｋ′に該係合部２′を嵌め、しかる後前 記外れ止片３″の一方を元に戻して螺子４″，４″を締付け固定するもので、装 着初期において係合部２′を被締付け体Ｎに嵌め合せることなく調整器Ｋに装着 できるので簡便である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るスパナの第１実施例を示す正面
図。

【図２】溶接器に配設した状態を示す図。

【図３】図２の一部拡大図。

【図４】図３のＸ−Ｘ断面図。

【図５】第２実施例を示す正面図。

【図６】第３実施例を示す正面図。

【符号の説明】

１ スパナ １ａ スパナ本体 ２ 係合部 ３ 外れ止片 Ｎ 被締付け体 ｎ′ 被締付け体の端面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スパナ本体に設けたボルト、ナット等の
   被締付け体に嵌める係合部近傍に、被締付け体の端面に
   当接する外れ止片を係離可能に設けたスパナ。