JPH0642871Y2

JPH0642871Y2 - 隠蔽情報所持体

Info

Publication number: JPH0642871Y2
Application number: JP1986186508U
Authority: JP
Inventors: 秀仁菅原
Original assignee: トッパン・ムーア株式会社
Priority date: 1986-12-03
Filing date: 1986-12-03
Publication date: 1994-11-09
Anticipated expiration: 2001-12-03
Also published as: JPS6393175U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、他人に知られたくない秘匿すべき文字、数
字、記号、マーク、図柄等で表された情報、例えば、預
金残高、診断結果、あるいはクイズの解答等、を隠蔽し
た隠蔽情報所持体に関する。ここにおいて情報所持体と
は、葉書、各種帳票類、解答例を記載した問題用紙、あ
るいは身分証明カード、会員カード等の各種カード類を
いう。

（従来の技術）上記、秘匿すべき情報を隠蔽するには、情報を表示した
帳票等の情報所持体を封筒内に挿入密封して行うほか、
情報所持体の秘匿すべき情報を表示した部分にラベルを
接着したり、スクラッチインクを塗布することによって
行うのが一般的である。

（考案が解決しようとする問題点）秘匿すべき情報を表示した情報所持体を封筒内に挿入密
封して隠蔽した場合は、情報を伝達するために郵送する
にあたって、封書としての郵送料が必要となるので、葉
書と比較して郵送料が嵩み、不経済であるという欠点が
ある。

また、情報所持体の秘匿すべき情報を表示した部分にラ
ベルを接着したり、スクラッチインクを塗布して隠蔽す
ると、郵送に際しては葉書の郵送料で足りるという利点
はあるものの、それぞれ次のような欠点を有している。
まず、ラベルを用いる場合には、接着力が弱いとラベル
が帳票等の情報所持体から容易に離脱して目的を達しな
い一方、接着力を強くすると、ラベルを剥がすときに情
報所持体の表面も一緒に剥ぎ取られて情報の判読が不能
になってしまうものである。次に、スクラッチインクを
用いる場合には、これを削り取る際に、表示された情報
も一緒に削り取ってしまう恐れがあり、この削り取り作
業に注意力を要するものである。

本考案は、このような欠点を解消した隠蔽情報所持体を
提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）透視可能、すなわち透明もしくは半透明な２枚のシート
を互いに、あるいは１枚のシートを折り曲げて、例え
ば、押圧密着して剥離自在に密着させたり、剥離容易か
つ再接着不能なノンタック型粘着剤で接着させる等の各
種手段によって、剥離可能に接着させるとともに、透視
可能なシートの接着面とは反対側の各面には、秘匿すべ
き隠蔽情報を表示した、例えば折り曲げられた１枚のシ
ート、あるいは別個の２枚のシートが、その隠蔽情報表
示面において粘着剤を介して貼着されたものである。

（作用）隠蔽情報所持体に表示された隠蔽情報を見るには、透視
可能なシートと隠蔽情報を表示したシートとを剥がすこ
となく、互いに剥離可能に接着されている透視可能なシ
ートを剥離すればよいので、隠蔽情報を表示したシート
の隠蔽情報表示面が剥ぎ取られて隠蔽情報の判読が不可
能になることはない。

（実施例）以下、本考案を葉書に適用した場合の好適な実施例を添
付図面に基づいて詳細に説明する。

ここにおいて、第１図は第１実施例を示す概略的な断面
図、第２図は同じく葉書用シートの表面側を示す平面
図、第３図は同じく互いに接着された透明シートを剥離
した状態を示す平面図、第４図は第２実施例を示す概略
的な断面図、第５図は第３実施例を示す概略的な断面図
である。

まず、第１実施例を第１図乃至第３図に基づいて説明す
る。

はじめに、第２図に基づき葉書を作成するための葉書用
シート１について説明する。この葉書用シート１は、葉
書作成時に最上紙片となる宛名記入部２を有する葉書上
紙片３と、内側片となる隠蔽情報記入部４を有する葉書
中紙片５と、最下紙片となる同じく隠蔽情報記入部６を
有する葉書下紙片７とが、折り用ミシン目８、あるいは
切り取り用ミシン目９を境として連接されて構成され
る。また、前記葉書用シート１の両側端部には、これを
連続用紙として使用し、前記各記入部2,4,6に図示して
いないコンピュータに連繋されたプリンタで所望の可変
情報を印字し得るように、移送孔10が設けられたマージ
ナル部11が、切り取り用ミシン目12を境に設けられてい
る。さらに、葉書上紙片３と葉書中紙片５の裏面にはそ
れぞれ、通常の状態では接着することがなく、熱、圧等
の一定の条件を付与すると接着する接着剤13（第１図参
照）が設けられている。

次に、上述した葉書用シート１を用いて作成した、本考
案に係る隠蔽情報を有する葉書の構成について第１図に
基づき説明する。

図示していないプリンタによって、葉書上紙片３の宛名
記入部２には宛名が印字されるとともに、葉書中紙片５
と葉書下紙片７の各隠蔽情報記入部4,6には、宛名人に
対応した所望の隠蔽情報14,15が印字された葉書シート
１は、各切り取り用ミシン目9,12で切断され、各マージ
ナル部11が除去される一方、葉書下紙片７は葉書中紙片
５から切り離される。そして、葉書上紙片３と葉書中紙
片５は、折り用ミシン目８において互いの裏面どうしが
当接するよう折り曲げられ、熱、圧等の接着剤13の一定
の接着条件が付与されて接着される。一方、２枚の同一
大の透明シート16,17が押圧されて密着されることによ
り、一定以上の力を加えると剥離可能に互いの全面にお
いて接着され、これら透明シート16,17の接着面とは反
対側の面には、それぞれ粘着剤18,19を介して葉書中紙
片５と葉書下紙片７の隠蔽情報14,15を印字した各面が
接着されている。

本実施例は以上のように構成したので、各隠蔽情報14,1
5は外部からは見えない状態となる一方、葉書上紙片３
には宛名（図示せず）が印字されているので、葉書とし
て投函することが可能となる。また、図示してはいない
が、葉書下紙片７の裏面には、あらかじめ隠蔽情報14,1
5を見る方法が表示されている。したがって、葉書を受
領した宛名人は、各透明シート16,17を一定以上の力を
与えて剥離すれば、第３図に示したように、透明シート
16,17を通して隠蔽情報14,15を見ることができるもので
ある。

続いて、第２実施例を第４図に基づいて説明する。本実
施例は、葉書中紙片５と葉書下紙片７との境に、第１実
施例の切り取り用ミシン目９に換えて折り用ミシン目20
を設けたものであり、各折り用ミシン目8,20で葉書用シ
ート１をジグザグ状に三つ折りにしたうえ、前記葉書中
紙片５と葉書下紙片７との間に、上述した各透明シート
16,17を粘着剤18,19を介して接着したものである。本実
施例にあっては、各透明シート16,17を一定以上の力を
与えて剥離すれば、見開き状態で、各透明シート16,17
を通して隠蔽情報14,15を見ることができるものである
（第３図参照）。なお、本実施例の他の構成及び作用に
ついては、第１実施例と同様であるから、対応する構成
要素に同一符号を付するに止め、その説明は省略する。

次に、第３実施例を第５図に基づいて説明する。本実施
例は、折り用ミシン目を境に連接した四紙片3,5,21,7か
らなる葉書用シートの２つの葉書中紙片5,21の表面側に
隠蔽情報記入部（図示せず、第１図参照）を設け、四紙
片の各裏面側には第１実施例の接着剤13と同様の一定条
件を付与すると接着する接着剤13,22を塗布し、ジグザ
グ状に四つ折りにして、葉書上紙片３と葉書中紙片５と
の裏面どうし及び葉書中紙片21と葉書下紙片７との裏面
どうしをそれぞれ接着したうえ、前記各葉書中紙片5,21
の表面側の間に、第１実施例と同様の各透明シート16,1
7を接着剤18,19を介して接着したものである。本実施例
によれば、隠蔽情報14,15は各葉書中紙片5,21に記入さ
れ、各裏面側には葉書上紙片３と葉書下紙片７とが接着
されているから、隠蔽情報14,15はより確実に保護され
るものである。なお、本実施例の他の構成及び作用につ
いては、第１実施例と同様であるから、対応する構成要
素に同一符号を付するに止め、その説明は省略する。

なお、本考案は、上述した各実施例に限定されるもので
はなく、例えば透明シート16,17に換えて半透明なシー
トを用いてもよく、また、１枚のシートを折り曲げて用
いることもできる。さらに、シート16,17の材質、接着
面の平滑度により押圧接着が困難な場合には、剥離容易
かつ再接着不能ないわゆるノンタック型の粘着剤によっ
てシート16,17をその一部あるいは全面的に接着しても
よい。また、各シート16,17と各葉書中紙片5,21及び葉
書下紙片７の接着は第１図、第３図、第４図および第５
図に示す如くシート16、17を葉書中紙片５、21よりも短
寸にして、または葉書中紙片５、21および葉書下紙片７
よりも短寸にして接着してもよい。さらに、隠蔽情報1
4,15の記入はプリンタによる印字によらず手書き等他の
手段によってもよい。またさらに、本考案は葉書のほ
か、各種カード類や各種帳票類にも適用できることはも
ちろんである。さらにまた、本考案は隠蔽情報14,15が
特に秘匿性が要求されるものでなくても、例えば宣伝広
告情報の場合でも適用可能であり、この場合には隠蔽情
報所持体を開いてその情報内容を見るので受領人の興味
を引き、ダイレクトメール等として用いれば、宣伝効果
の一層の向上を図ることができる。

（効果）以上説明したところで明らかなように、本考案によれ
ば、物体に表示された秘匿すべき隠蔽情報を、通常状態
では外部から見えないように隠蔽できるほか、隠蔽情報
を見るには、互いに剥離自在に接着されている透視可能
なシートを剥離すればよいので、物体に対する接着力を
強固にしてもその情報表示面が剥ぎ取られて情報の判読
が不可能になることはなく、剥離後はシート上の表示情
報と隠蔽情報とが同一面上に表出し、隠蔽用のシート裏
面の隠蔽情報も見開き反転によりシート上の表示情報と
隠蔽情報と同一面側に位置させることができるので、三
つの情報の確認が大変行い易いものである。さらに隠蔽
情報は透視可能なシートで保持されているので改竄防止
にもなり、加えて隠蔽情報所持体を郵送する場合には葉
書として使用できるので経済的であるという効果を奏す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は第１実施例
を示す概略的な断面図、第２図は同じく葉書用シートの
表面側を示す平面図、第３図は同じく互いに接着された
透明シートを剥離した状態を示す平面図、第４図は第２
実施例を示す概略的な断面図、第５図は第３実施例を示
す概略的な断面図である。１……葉書用シート、３……葉書上紙片、5,21……葉書
中紙片、７……葉書下紙片、4,6……隠蔽情報記入部、1
4,15……隠蔽情報、16,17……透明シート、18,19……接
着剤

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】表示情報と第１の隠蔽情報とが同一面側に
設けられたシートと、第２の隠蔽情報が設けられた隠蔽
用のシートとが、第１と第２の隠蔽情報が対向されて重
ね合わされてなり、この重ね合わせ面のほぼ全面が、互
に剥離可能に接着された透視可能なシートを介して貼着
されてなることを特徴とする隠蔽情報所持体。