JPH0640841U - 曲げ試験機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持台の清掃および試験片の回収を簡易にか
つ迅速に行う。 【構成】 互いに離接可能に対向して設けられた一対の
支持台３ａ、３ｂで試験片を負荷する曲げ試験機におい
て、各支持台３ａ、３ｂに支持された試験片を押出ロッ
ド１５ａ、１５ｂで取り除く押出装置１３ａ、１３ｂ
を、これら支持台３ａ、３ｂにそれぞれ連動して移動す
るように設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、一対の支持台により試験片を支持してこの試験片を負荷する曲げ試 験機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の曲げ試験機は、試験機本体のクロスヘッド側に設けられた加圧ポンチ と、本体テーブル側に互いに離間、接近可能に設けられた一対の支持台とを備え 、これら支持台上に試験片の両端をそれぞれ載架して加圧ポンチを下降させ、加 圧ポンチを試験片に押圧することにより曲げ試験を行う。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の曲げ試験機にあっては、曲げ試験を行って試験 片を負荷すると、その支持台上に試験片の破片が付着することがあった。試験片 の破片が付着したままで次の試験片の曲げ試験を行うと、試験片が規定通りの状 態で支持台上に載架されずに試験データに影響を及ぼすおそれがあるため、支持 台を清掃して適宜破片を取り去る必要がある。また、曲げ試験により試験片が破 断されれば試験片はそのまま自由落下して支持台上から離脱するが、試験片が破 断されないときは試験片が支持台上に残るため、次の試験片の曲げ試験までに破 断されずに残った試験片を支持台から回収する必要がある。 従来、支持台に付着した破片あるいは破断されずに残った試験片は、操作者が 手作業で清掃しまたは回収していたため、手間と時間がかかっていた。

【０００４】 本考案の目的は、支持台の清掃および試験片の回収を簡易にかつ迅速に行うこ との可能な曲げ試験機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、互いに離接可能に対向して設けられた一対の支持台で試験片を負荷 する曲げ試験機に適用され、そして、上述の目的は、前記一対の支持台にそれぞ れ連動して移動し、各支持台に支持された試験片を押出ロッドで取り除く押出装 置を設けることにより達成される。 ここで、前記押出ロッドに支持台清掃用ブラシを設けてもよい。

【０００６】

【作用】

試験片の破片が支持台に残った場合や試験片が破断されずに支持台に残った場 合は、押出装置の押出ロッドによりこの試験片およびその破片が支持台から取り 除かれる。

【０００７】

【実施例】

図１〜図４は、本考案による曲げ試験機の一実施例を示す図であって、図１は 要部のみを示した斜視図、図２は支持台を中心とした概略正面図、図３は同平面 図、図４は同側面図である。

【０００８】 これらの図において、曲げ試験機の本体テーブル１上には支持台ベース２が載 置され、この支持台ベース２の上には一対の支持台３ａ、３ｂが設けられている 。より詳細には、図１に示すように、支持台ベース（図１において不図示）２上 には一対のレール４が平行に敷設され、これらレール４間には一対の可動板５ａ 、５ｂが架設されてこのレール４の敷設方向に沿って移動可能に支持されている 。支持台３ａ、３ｂは、各可動板５ａ、５ｂの上にそれぞれ固設され、かつ、レ ール４の敷設方向に沿って相対向して設けられている。支持台３ａ、３ｂは、可 動板５ａ、５ｂに固設される基部６ａ、６ｂと、この基部６ａ、６ｂから上方に 突出する楔状の支持部７ａ、７ｂとを備えている。 各可動板５ａ、５ｂには、互いに螺進方向の異なるねじ孔が穿設された一対の 螺合筒８ａ（図１では一方の袋ナット８ａのみ図示）が取付部材１７ａ、１７ｂ を介して固設されており、これら螺合筒８ａには、各螺合筒８ａに螺着する螺進 方向を有する（すなわち互いに螺進方向の異なる）一対のねじ棒９ａ、９ｂがそ れぞれ螺着されている。各ねじ棒９ａ、９ｂはカプラ１０を介して連結されてお り、一方のねじ棒９ｂの端部にはモータ１１の駆動軸が連結されている。したが って、モータ１１によりねじ棒９ｂを回転駆動するとねじ棒９ａ、９ｂは一体に 回転し、これらねじ棒９ａ、９ｂの螺進方向は互いに異なることから、螺合筒８ ａを介して可動板５ａ、５ｂが離間し、または接近する方向に移動する。これに より支持台３ａ、３ｂは互いに離接可能とされる。

【０００９】 可動板５ａ、５ｂには、ブラケット１２ａ、１２ｂを介して試験片押出装置１ ３ａ、１３ｂが取り付けられている。左右の押出装置１３ａ、１３ｂの構成は全 く同一であるため、以下では図中左側の押出装置１３ａについて代表して説明す る。押出装置１３ａは、エアシリンダ１４ａと、このエアシリンダ１４ａの作動 ロッドである押出ロッド１５ａと、押出ロッド１５ａの先端に設けられたブラシ １６ａとを備えている。押出ロッド１５ａは、共通の可動板５に固設された支持 台３ａから十分離れた曲げ試験に邪魔にならない位置（図１に示す位置）から、 この支持台３ａの先端（上端）Ｔの上に載置された試験片を押出ロッド１５ａに より押し出せる位置まで伸長可能とされている。このとき、ブラシ１６ａがこの 支持部７ａの先端Ｔと摺接するように毛の長さ等が選定されている。エアシリン ダ１４ａには不図示の制御装置から圧縮空気が供給され、そのロッドである押出 ロッド１５ａの伸縮が制御される。

【００１０】 図２〜図４に戻って、２０は試験機本体のクロスヘッド側に昇降可能に設けら れた加圧ポンチ、２１は支持台ベース２の前方（図４の左方）に配置された試験 片回収箱である。

【００１１】 以上のような構成の曲げ試験機を用いて曲げ試験を行うには、まず、モータ１ １を回転させて支持台３ａ、３ｂ間の距離を調整した後、図２〜図４に示すよう にこれら支持台３ａ、３ｂの支持部７ａ、７ｂ上に試験片ＴＰを載架して試験片 ＴＰの両端を支持台３ａ、３ｂにより支持する。次いで、加圧ポンチ２０を下降 させて試験片ＴＰの中央部を押圧し、試験片ＴＰを負荷すればよい。この後、曲 げ荷重により試験片ＴＰが破断して支持部７ａ、７ｂの先端Ｔ付近に試験片ＴＰ の破片が付着したら、押出装置１３ａ、１３ｂのエアシリンダ１４ａ、１４ｂに 圧縮空気を供給して押出ロッド１５ａ、１５ｂを図１、図４に矢印Ａで示す方向 に伸長し、ブラシ１６ａ、１６ｂと支持部７ａ、７ｂの先端Ｔとを摺接させてこ の先端Ｔ付近の清掃を行う。また、試験片ＴＰが破断せずに支持台３ａ、３ｂ間 に残っているときも、同様に押出装置１３ａ、１３ｂのエアシリンダ１４ａ、１ ４ｂに圧縮空気を供給して押出ロッド１５ａ、１５ｂを伸長し、この押出ロッド １５ａ、１５ｂにより試験片ＴＰを前方に押し出して回収箱２１内へ落とし込む （図４の矢印Ｂ）。

【００１２】 したがって、本実施例によれば、試験片ＴＰの破片が支持台３ａ、３ｂに付着 した場合や試験片ＴＰが破断せずに支持台３ａ、３ｂに残った場合、押出ロッド １５ａ、１５ｂを伸長させて支持台３ａ、３ｂの清掃および試験片ＴＰの回収を 行うことができるので、簡易かつ迅速に支持台清掃および試験片回収を行うこと ができる。

【００１３】 なお、本考案の曲げ試験機は、その細部が上述の一実施例に限定されず、種々 の変形が可能である。一例として、一実施例は３点曲げ試験機に適用したもので あったが、４点曲げ試験機等に適用してもよい。また、一実施例においてエアシ リンダと押出ロッドとの間にモータを介装し、試験片押出時、支持台清掃時にブ ラシを回転させれば清掃効果がより高まる。さらに、引張試験機のつかみ歯に一 実施例の押出装置を設ければ、引張試験後の試験片取出およびつかみ歯の歯面清 掃を同時に行うことができ、便利である。

【００１４】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案によれば、試験片の破片が支持台に付着し た場合や試験片が破断せずに支持台に残った場合、押出装置の押出ロッドにより 支持台の清掃および試験片の回収を行うことができるので、簡易かつ迅速に支持 台の清掃および試験片の回収を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である曲げ試験機を示す図で
あって、要部のみを示す斜視図である。

【図２】一実施例の曲げ試験機の支持台付近を示す正面
図である。

【図３】同平面図である。

【図４】同右側面図である。

【符号の説明】

Ｔ 先端 ＴＰ 試験片 ３ａ、３ｂ 支持台 ７ａ、７ｂ 支持部 １３ａ、１３ｂ 押出装置 １４ａ、１４ｂ エアシリンダ １５ａ、１５ｂ 押出ロッド １６ａ、１６ｂ ブラシ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに離接可能に対向して設けられた一
   対の支持台で試験片を負荷する曲げ試験機において、前
   記一対の支持台にそれぞれ連動して移動し、各支持台に
   支持された試験片を押出ロッドで取り除く押出装置を備
   えたことを特徴とする曲げ試験機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の曲げ試験機において、
   前記押出ロッドには支持台清掃用ブラシが設けられてい
   ることを特徴とする曲げ試験機。