JPH064006U

JPH064006U - パンティストッキング

Info

Publication number: JPH064006U
Application number: JP4978392U
Authority: JP
Inventors: 隆国領
Original assignee: Okamoto Corp
Current assignee: Okamoto Corp
Priority date: 1992-06-22
Filing date: 1992-06-22
Publication date: 1994-01-18

Abstract

(57)【要約】【目的】パンティストッキングの前後位置を誤ることな
く常に正しく保って手早く穿く。【構成】パンティストッキングの爪先部３から踵部４間
における足底側１もしくは甲側２の生地に識別マークＡ
を設ける。爪先部３から踵部４間における生地の編組織
を、脚部５と同一編組織部分の生地と異なる編組織とし
たり、あるいはパンティストッキング本体の生地とは異
なる別材とし、この部分を識別マークとする。着用時踵
部分より前側を見るだけでパンティストッキングの足底
側１と甲側２とを区別でき、それによりパンティストッ
キングの前後位置を識別することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、着用の際、踵部分より前側を見るだけで足底側と甲側とを区別でき、それによって上下位置を確認しながら、前後位置を正しく保って穿けるパンティストッキングに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

多くのパンティストッキングは、脚部より下方を、図７に示すように、平編組織Ｆとし、特に図１の３で示す爪先部は、さらに平編組織に補強糸を編み込んでいる。ここで、編組織とは糸と糸との編み方による編目構造を呼ぶものとする。

【０００３】パンティストッキングを着用するには、普通、両手で腰部を持って広げた状態とし、爪先部３や踵部４を凝視しながら脚部５から上の部分を手繰り寄せ、その手繰り寄せた部分を手の中に持った状態でまず足先を挿入し、その後体の下の方から順に着用していく。一方、効率的に着用できるようにするために、図１に示すように、パンティストッキングの腹部に前後位置を識別する識別マークＢを編み込んだものが考案されている（実開平１−２２７１１号公報参照）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

パンティストッキングの腰部を両手で持って脚部５から上の部分を手繰り寄せるとき、脚部５は捩れ易い。そのため、パンティストッキングの爪先部分の生地を見ただけでは、パンティストッキングの前後を正しく合わせて手に持っているかどうかが非常に分りにくいのみならず、パンティストッキングを穿いていく段階で前後位置が横方向にずれたり、反対向きになったりすることもある。また、パンティストッキングは、穿き付けると型崩れを起こして踵部が分り難くなり、足底側と甲側の上下位置が判別し難くなるものもある。したがって、腹部に識別マークＢを設けるだけでは、パンティストッキングの前後位置を正しく認識して穿くということが非常に難しく、Ｂで示す識別マークでは甚だ不充分と言わざるを得ない。

【０００５】本考案は、着用時に、踵部分より前側を見るだけで足底側と甲側とを区別でき、それによって上下位置を確認して、前後位置を誤ることなく穿けるパンティストッキングを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本パンティストッキングは、足底側１と甲側２のいずれか一方の生地に、識別マークＡを設けて、足底側１と甲側２の上下位置を確認できるようにする。

【０００７】爪先部３から踵部４間における生地の編組織を、脚部５と同一編組織部分の生地の編組織と異ならしめ、この異なる編組織部分を識別マークＡとするとよい。

【０００８】また、爪先部３から踵部４間における足底側１と甲側２のいずれか一方の生地の編目に添え糸Ｅを編み込み、この部分を識別マークＡとしてもよい。

【０００９】

【作用】

パンティストッキングの爪先部３から踵部４間における識別マークＡを見るだけで足底側１と甲側２とを区別することができ、この識別マークＡによってパンティストッキングの上下位置を確認しながら脚部５から上の部分を手繰り寄せていくと、パンティストッキングの脚部５は、大きく捩れることがない。従って、パンティストッキングの前後位置を正しく保ったままパンティストッキングを短時間で苦もなく穿くことができる。

【００１０】

【実施例】

本考案パンティストッキングの実施例を添付図面に基づいて説明する。本考案は、パンティストッキングの爪先部３から踵部４間における足底側１もしくは甲側２に識別マークＡを設け、着用時にパンティストッキングの前後位置が識別できるようにしたものてある。

【００１１】図１に示す実施例は、生地の編組織を、パンティ部６を除いて図７に示す平編組織Ｆとし、爪先部３の平編組織Ｆにさらに補強糸を編み込んだパンティストッキングにおいて、足底側１の爪先部３後側の一部を前記平編組織Ｆと異なる他の編組織とし、この異なる編組織を識別マークＡとしたものである。さらに、平編組織Ｆと異なる編組織としたこの識別マークＡを、足底側１の爪先部３後側から踵部４付近まで形成した実施例を図２に、また、前記識別マークＡを甲側２の爪先部３後側の一部に形成した実施例を図３に示す。支障がなけれは、足の甲側２全体に識別マークＡを形成してもよい。

【００１２】上記の場合において、脚部５の生地の平編組織Ｆと異なる識別マークＡの編組織としては、図４に示すフロート編組織Ｃや、あるいは、図５に示すタッグ編組織Ｄを挙げることができる。

【００１３】このように、パンティストッキングの爪先部３から踵部４間における足底側１もしくは甲側２の生地を、フロート編組織Ｃもしくはタッグ編組織Ｄとすると、これら２つの編目は、脚部５と同一編組織部分における平編組織の編目とは、一見して明瞭に相違するのが分る。従って、支障のない限り足底側１もしくは甲側２に占める識別マークＡの面積は、例えば、図２に示すように、広い方が効果的である。

【００１４】本考案は、本考案の要旨を変更しない範囲で識別マークを種々の形状として爪先部３から踵部４間の任意位置に形成したり、識別マークの生地を脚部５と同一編組織である平編組織と異なる編組織であって、実施例以外の他の編組織としてよいこと勿論である。

【００１５】一方、従来品の足底側１もしくは甲側２の平編組織に、絹などの天然繊維あるいはナイロン、ポリウレタンなどの合成繊維からなる糸を、図６に示すように、単に添え糸Ｅとして編み込み、この部分を識別マークＡとしてもよい。そして、この添え糸Ｅを、編み込む生地と異なる色糸や太さとすると、足底側１と甲側２の上下位置はより判別し易いものとなる。また、パンティストッキング本体の生地とは異なる別生地の片を形成し、これを足底側１もしくは甲側２に固着してこれを識別マークＡとしたり、アクセサリー代りにもなる飾り片を爪先部３から踵部４間における足底側１もしくは甲側２に取り付けてこれを識別マークＡとしてもよい。

【００１６】なお、図１に示す実施例は、腹部にパンティストッキングの前後位置を識別する識別マークＢを編み込み、パンティ部６をずり落ち防止のため平編組織とは異なる、伸縮率の小さい編組織としたものであるが、このようにして、本考案における識別マークＡと従来の腹部に編み込んだ識別マークＢとを併用するとパンティストッキングの上方と下方とを一見するだけで前後位置を上側および下側の２個所で識別できるので好都合である。

【００１７】本考案品は、着用時識別マークで足底側と甲側の上下位置を確認しながら、脚部５を大きく捩ることなく手繰り寄せることができるので、パンティストッキングの前後位置が横にずれることがなくパンティストッキングの前後を誤ることなく短時間で穿くことができる。パンティストッキングの脚部５を手繰り寄せる際に使用者の手の癖によりその部分が捩れる可能性が考えられるが、捩れの角度が１８０度以内であれば、前後位置を誤ることなく正しくパンティストッキングを穿くことができる。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１〜３記載の考案によると、着用時パンティストッキングの足底側と甲側との上下位置を識別マークで確認しながら脚部から上の部分を手繰り寄せることができるので、パンティストッキングの前後位置を常に誤ることなく心理的に余裕をもって手早く穿くことができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案パンティストッキングの実施例を示す概
略図、

【図２】本考案パンティストッキングの他の実施例を一
部を切欠して示す概略図、

【図３】本考案パンティストッキングの他の実施例を一
部を切欠して示す概略図、

【図４】識別マーク生地の編組織を他の部分と異ならし
めた実施例において、その編組織の１つであるフロート
編組織を示す概略図、

【図５】識別マーク生地の編組織を他の部分と異ならし
めた実施例において、その編組織の１つであるタッグ編
組織を示す概略図、

【図６】本体生地の平編組織に添え糸を編み込み、この
部分を識別マークとする実施例を示す概略図、

【図７】パンティストッキング本体生地の平編組織を示
す概略図である。

【符号の説明】

Ａ，Ｂ…識別マーク、Ｃ…フロート編組織、Ｄ…タ
ッグ編組織，Ｅ…添え糸、Ｆ…平編組織、１…足底
側、２…甲側、３…爪先部、４…踵部、５…脚
部、６…パンティ部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】着用時の前後位置を識別すべく、爪先部３
から踵部４間における足底側１と甲側２のいずれか一方
の生地に識別マークＡを設けたことを特徴とするパンテ
ィストッキング。
【請求項２】着用時の前後位置を識別すべく爪先部３か
ら踵部４間における足底側１と甲側２のいずれか一方の
生地の編組織を脚部５と同一編組織部分の生地の編組織
と異ならしめ、この異なる編組織部分を識別マークＡと
したことを特徴とするパンティストッキング。
【請求項３】着用時の前後位置を識別すべく爪先部３か
ら踵部４間における足底側１と甲側２のいずれか一方の
生地の編目に添え糸Ｅを編み込み、この部分を識別マー
クＡとしたことを特徴とするパンティストッキング。