JPH0639588A - 安定な低ヒュームステンレス鋼溶接電極 - Google Patents
安定な低ヒュームステンレス鋼溶接電極Info
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- JPH0639588A JPH0639588A JP8343291A JP8343291A JPH0639588A JP H0639588 A JPH0639588 A JP H0639588A JP 8343291 A JP8343291 A JP 8343291A JP 8343291 A JP8343291 A JP 8343291A JP H0639588 A JPH0639588 A JP H0639588A
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- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
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- B23K35/30—Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
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- B23K35/308—Fe as the principal constituent with Cr as next major constituent
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ステンレス鋼を溶接するのに好適な被覆電極
を提供すること。 【構成】 本発明の被覆電極は、ステンレス鋼コアワイ
ヤを使用する。フラックスは、重量％でアルカリ土類金
属フッ化物とフッ化アルミニウムとの合計０〜１４．
５、フッ化セリウム約０．５〜１２．５、アルカリ土類
金属炭酸塩と炭酸マンガンとの合計約 １０〜３０、酸
化セリウムプラスジルコニウム約２〜２５、クロム約０
〜２５、マンガン約０〜１０、全金属フッ化物約５〜１
５およびルチル（残部）を含有する。結合剤は、フラッ
クスをステンレス鋼コアに保持する。
を提供すること。 【構成】 本発明の被覆電極は、ステンレス鋼コアワイ
ヤを使用する。フラックスは、重量％でアルカリ土類金
属フッ化物とフッ化アルミニウムとの合計０〜１４．
５、フッ化セリウム約０．５〜１２．５、アルカリ土類
金属炭酸塩と炭酸マンガンとの合計約 １０〜３０、酸
化セリウムプラスジルコニウム約２〜２５、クロム約０
〜２５、マンガン約０〜１０、全金属フッ化物約５〜１
５およびルチル（残部）を含有する。結合剤は、フラッ
クスをステンレス鋼コアに保持する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接電極、詳細には、
改善されたアーク安定性および六価クロムの低い発煙性
を有する溶接棒に関する。
改善されたアーク安定性および六価クロムの低い発煙性
を有する溶接棒に関する。
【０００２】
【従来の技術】現在、ナトリウムおよびカリウム化合物
は、しばしば、アーク安定性を制御するためにフラック
ス成分に配合されている。アーク安定性は、交流（Ａ
Ｃ）操作性、低直流（ＤＣ）操作性およびアウト−オブ
−ポジション（out-of-position)溶接にとって重大であ
る。ナトリウムおよびカリウム化合物は、以前から、溶
接アークを安定化して溶接操作性を増大するために使用
されてきた。ナトリウムおよびカリウムを含有する溶接
フラックスの場合の問題は、六価クロムヒュームの生成
をクロムまたはクロム化合物の存在下での溶接時に促進
することであると言われている。六価クロムヒューム
は、望ましくなく且つ好ましくはできるだけ低い水準に
維持されている。
は、しばしば、アーク安定性を制御するためにフラック
ス成分に配合されている。アーク安定性は、交流（Ａ
Ｃ）操作性、低直流（ＤＣ）操作性およびアウト−オブ
−ポジション（out-of-position)溶接にとって重大であ
る。ナトリウムおよびカリウム化合物は、以前から、溶
接アークを安定化して溶接操作性を増大するために使用
されてきた。ナトリウムおよびカリウムを含有する溶接
フラックスの場合の問題は、六価クロムヒュームの生成
をクロムまたはクロム化合物の存在下での溶接時に促進
することであると言われている。六価クロムヒューム
は、望ましくなく且つ好ましくはできるだけ低い水準に
維持されている。
【０００３】ナトリウムおよびカリウム化合物を溶接フ
ラックスおよび結合剤成分から排除することによって上
記問題を解決しようとする試みがなされている。この技
術は、六価クロム生成の量を成功裡に限定するが、溶接
操作性を大幅に犠牲にしている。これらのナトリウムお
よびカリウムを含まない溶接棒は、望ましいアーク安定
性に比べて低いアーク安定性を有していて不良なアウト
−オブ−ポジション溶接、不良なＡＣ操作性および不良
な低ＤＣ電流操作性を生ずる。ベントナイト、タルク、
およびナトリウム、カリウムおよびリチウムのケイ酸塩
は、有利には、コーティングの割れを生ずることなく焼
成できる電極を作るために使用されている。一旦焼成し
たら、電極は、輸送にも耐えうるように靱性をもたせる
ための適当なコーティングを有していなければならな
い。ケイ酸カリウムおよびケイ酸ナトリウムを含まない
電極は、典型的には、非常に靱性が乏しい。
ラックスおよび結合剤成分から排除することによって上
記問題を解決しようとする試みがなされている。この技
術は、六価クロム生成の量を成功裡に限定するが、溶接
操作性を大幅に犠牲にしている。これらのナトリウムお
よびカリウムを含まない溶接棒は、望ましいアーク安定
性に比べて低いアーク安定性を有していて不良なアウト
−オブ−ポジション溶接、不良なＡＣ操作性および不良
な低ＤＣ電流操作性を生ずる。ベントナイト、タルク、
およびナトリウム、カリウムおよびリチウムのケイ酸塩
は、有利には、コーティングの割れを生ずることなく焼
成できる電極を作るために使用されている。一旦焼成し
たら、電極は、輸送にも耐えうるように靱性をもたせる
ための適当なコーティングを有していなければならな
い。ケイ酸カリウムおよびケイ酸ナトリウムを含まない
電極は、典型的には、非常に靱性が乏しい。
【０００４】ヒドロキシエチルセルロースおよび他の同
様の有機物は、２０４〜２４６℃以上で焼成され尽くさ
ないならば、ナトリウムおよびカリウムを概ね含まない
強靱なコーティングを与えるために使うことができる。
これよりも高い温度への暴露は、これらの有機化合物を
破壊して強度のないコーティングを残すであろう。靱性
のための２３２〜２６０℃での焼成は、典型的には、溶
接物中に０．６％よりも多い水分および気孔率を有する
コーティングを生ずるであろう。
様の有機物は、２０４〜２４６℃以上で焼成され尽くさ
ないならば、ナトリウムおよびカリウムを概ね含まない
強靱なコーティングを与えるために使うことができる。
これよりも高い温度への暴露は、これらの有機化合物を
破壊して強度のないコーティングを残すであろう。靱性
のための２３２〜２６０℃での焼成は、典型的には、溶
接物中に０．６％よりも多い水分および気孔率を有する
コーティングを生ずるであろう。
【０００５】溶接安定性に加えて、フラックスは、数種
の性質を有するスラグも調製できなければならない。ス
ラグは、溶接物に支持を与え且つ傾斜面上、特に上向き
(overhead)表面上に溶接する時にスラグを所定位置に保
持するために迅速に凝固しなければならない。更に、ス
ラグは、表面から容易にクリーニングまたは除去できな
ければならない。フッ化物が、適当な流動性をスラグに
加え且つ溶接部をクリーニングするために溶接フラック
スに加えられる。普通の融剤は、流動性を溶接物に加え
る氷晶石（Ｎａ3 ＡｌＦ6 ）であるが、氷晶石も、六価
クロムヒュームの生成を促進するナトリウムを導入す
る。かくて、氷晶石を排除するか氷晶石の使用をできる
だけ低い水準に限定することが望ましい。
の性質を有するスラグも調製できなければならない。ス
ラグは、溶接物に支持を与え且つ傾斜面上、特に上向き
(overhead)表面上に溶接する時にスラグを所定位置に保
持するために迅速に凝固しなければならない。更に、ス
ラグは、表面から容易にクリーニングまたは除去できな
ければならない。フッ化物が、適当な流動性をスラグに
加え且つ溶接部をクリーニングするために溶接フラック
スに加えられる。普通の融剤は、流動性を溶接物に加え
る氷晶石（Ｎａ3 ＡｌＦ6 ）であるが、氷晶石も、六価
クロムヒュームの生成を促進するナトリウムを導入す
る。かくて、氷晶石を排除するか氷晶石の使用をできる
だけ低い水準に限定することが望ましい。
【０００６】混入元素として通常既知の硫黄およびリン
は、溶接デポジット(weld deposit)の性質に有害であ
る。これらの混入元素は、しばしば、フラックス成分中
の不純物から溶接物に導入される。マグネシウムおよび
マンガンが、しばしば、溶接物中の硫黄の有害な効果を
限定するために使用されている。リンは、典型的には、
溶接電極中のリンの厳重な限定によって制御される。こ
れらの混入元素の制御が、許容可能な性質をもつ溶接物
を調製するために必須である。
は、溶接デポジット(weld deposit)の性質に有害であ
る。これらの混入元素は、しばしば、フラックス成分中
の不純物から溶接物に導入される。マグネシウムおよび
マンガンが、しばしば、溶接物中の硫黄の有害な効果を
限定するために使用されている。リンは、典型的には、
溶接電極中のリンの厳重な限定によって制御される。こ
れらの混入元素の制御が、許容可能な性質をもつ溶接物
を調製するために必須である。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、改善
された溶接特性のために低い六価クロム発煙性および良
好なアーク安定性を有するステンレス鋼溶接電極を調製
することにある。本発明の更に他の目的は、迅速に凝固
し且つ容易にクリーニングされる溶接物を調製すること
にある。本発明の更に他の目的は、溶接物中の混入元素
の量を限定することにある。
された溶接特性のために低い六価クロム発煙性および良
好なアーク安定性を有するステンレス鋼溶接電極を調製
することにある。本発明の更に他の目的は、迅速に凝固
し且つ容易にクリーニングされる溶接物を調製すること
にある。本発明の更に他の目的は、溶接物中の混入元素
の量を限定することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、ステンレス鋼
を溶接するのに好適な被覆電極を提供する。被覆電極
は、ステンレス鋼コアワイヤを使用する。フラックス
は、重量％でアルカリ土類金属フッ化物とフッ化アルミ
ニウムとの合計０〜１４．５、フッ化セリウム約０．５
〜１２．５、アルカリ土類金属炭酸塩と炭酸マンガンと
の合計約１０〜３０、酸化セリウムプラスジルコニウム
約２〜２５、全金属フッ化物約５〜１５およびルチル
（残部）を含有する。結合剤は、フラックスをステンレ
ス鋼コアに保持する。
を溶接するのに好適な被覆電極を提供する。被覆電極
は、ステンレス鋼コアワイヤを使用する。フラックス
は、重量％でアルカリ土類金属フッ化物とフッ化アルミ
ニウムとの合計０〜１４．５、フッ化セリウム約０．５
〜１２．５、アルカリ土類金属炭酸塩と炭酸マンガンと
の合計約１０〜３０、酸化セリウムプラスジルコニウム
約２〜２５、全金属フッ化物約５〜１５およびルチル
（残部）を含有する。結合剤は、フラックスをステンレ
ス鋼コアに保持する。
【０００９】
【実施例】本発明は、改善された溶接特性を有するステ
ンレス鋼溶接電極を提供するものである。セリウム化合
物は、アウト−オブ−ポジション溶接、ＡＣ電流および
低ＤＣ電流において増大された溶接性のためにアーク安
定性を与えることが発見された。また、セリウム含量
は、スラグ除去およびスラグクリーニングに寄与するこ
とが見出された。更に、ステンレス鋼を溶接する時に、
セリウムは、六価クロムの生成を促進しないらしく且つ
硫黄と化合して溶接金属中の硫黄のピックアップを防止
する。セリウム化合物自体は、スラグに大部分限定さ
れ、且つ容易に検出可能な量のセリウムは、溶接金属に
は入らない。有利には、酸化セリウムおよびフッ化セリ
ウムの量は、スラグの性質を制御するために釣り合わさ
れる。このことは、溶接金属中の過剰のセリウムが可鍛
性の損失および凝固割れの一因となるので、重要であ
る。
ンレス鋼溶接電極を提供するものである。セリウム化合
物は、アウト−オブ−ポジション溶接、ＡＣ電流および
低ＤＣ電流において増大された溶接性のためにアーク安
定性を与えることが発見された。また、セリウム含量
は、スラグ除去およびスラグクリーニングに寄与するこ
とが見出された。更に、ステンレス鋼を溶接する時に、
セリウムは、六価クロムの生成を促進しないらしく且つ
硫黄と化合して溶接金属中の硫黄のピックアップを防止
する。セリウム化合物自体は、スラグに大部分限定さ
れ、且つ容易に検出可能な量のセリウムは、溶接金属に
は入らない。有利には、酸化セリウムおよびフッ化セリ
ウムの量は、スラグの性質を制御するために釣り合わさ
れる。このことは、溶接金属中の過剰のセリウムが可鍛
性の損失および凝固割れの一因となるので、重要であ
る。
【００１０】本発明の広い範囲、中間範囲および最も好
ましい範囲を表１に示す。
ましい範囲を表１に示す。
【００１１】 表１ 広い範囲 中間範囲 最も好ましい範囲 アルカリ土類金属フッ化物＆ 0〜14.5 0〜10 0〜8 フッ化アルミニウム ＣｅＦ2 0.5〜12.5 1〜10 2〜8 アルカリ土類金属炭酸塩＆ 10〜30 15〜25 18〜22 炭酸マンガン ＣｅＯ2 ＆ＺｒＯ2 2〜25 2〜22 4〜20 ＣｅＯ2 0〜15 4〜10 ＺｒＯ2 0〜20 0〜15 ルチル 残部 20〜60 25〜50 ベントナイト 0〜10 2〜10 2〜7.5 タルク 0〜10 0〜8 0〜4 ＨＥＣ 0〜4 0.25 〜3 0.25 〜3 全金属フッ化物 5〜15 6〜12.5 6〜10
【００１２】アルカリ土類金属フッ化物（バリウム、カ
ルシウムおよびストロンチウム）およびフッ化アルミニ
ウムを、スラグ流動性を与え且つ調整し且つ溶接部をク
リーニングするために使用してもよい。フッ化アルミニ
ウム、フッ化バリウム、フッ化カルシウムまたはフッ化
ストロンチウムまたはそれらの組み合わせを、使用して
もよいことが認識される。フッ化セリウムも、スラグ流
動性および溶接部クリーニングに寄与する。過剰の全フ
ッ化物は、余りにも流動性のスラグを調製し、また不十
分なスラグは、スラグが不十分な流動性を有するように
させる。アルカリ土類金属炭酸塩または炭酸マンガン、
またはアルカリ土類金属炭酸塩と炭酸マンガンとの組み
合わせを、最適の操作性およびスラグ挙動を保証するた
めに添加してもよい。バリウム、カルシウム、マンガン
またはストロンチウムまたはそれらの組み合わせから形
成される炭酸塩を、使用してもよいことが認識される。
過剰の炭酸塩は、スラグを粉末状にさせ且つ除去を困難
にさせる。不十分な炭酸塩では、保護アークガスの損失
および不安定なアークを生ずる。酸化セリウムおよびジ
ルコニアは、フッ素を含有する化合物に由来する流動性
を減らすのに役立つ。ジルコニアは、酸化セリウムの部
分代替物として役立つ。ジルコニアは、酸化セリウムの
流動制御性に取って代わることのみに役立つ。ルチル
は、充填剤成分として役立つ。
ルシウムおよびストロンチウム）およびフッ化アルミニ
ウムを、スラグ流動性を与え且つ調整し且つ溶接部をク
リーニングするために使用してもよい。フッ化アルミニ
ウム、フッ化バリウム、フッ化カルシウムまたはフッ化
ストロンチウムまたはそれらの組み合わせを、使用して
もよいことが認識される。フッ化セリウムも、スラグ流
動性および溶接部クリーニングに寄与する。過剰の全フ
ッ化物は、余りにも流動性のスラグを調製し、また不十
分なスラグは、スラグが不十分な流動性を有するように
させる。アルカリ土類金属炭酸塩または炭酸マンガン、
またはアルカリ土類金属炭酸塩と炭酸マンガンとの組み
合わせを、最適の操作性およびスラグ挙動を保証するた
めに添加してもよい。バリウム、カルシウム、マンガン
またはストロンチウムまたはそれらの組み合わせから形
成される炭酸塩を、使用してもよいことが認識される。
過剰の炭酸塩は、スラグを粉末状にさせ且つ除去を困難
にさせる。不十分な炭酸塩では、保護アークガスの損失
および不安定なアークを生ずる。酸化セリウムおよびジ
ルコニアは、フッ素を含有する化合物に由来する流動性
を減らすのに役立つ。ジルコニアは、酸化セリウムの部
分代替物として役立つ。ジルコニアは、酸化セリウムの
流動制御性に取って代わることのみに役立つ。ルチル
は、充填剤成分として役立つ。
【００１３】クロム、マンガン、モリブデン、銅、炭
素、ニッケル、窒素およびチタンの残部成分を、溶接デ
ポジットの組成を制御するためにフラックスに必要に応
じて加える。溶接デポジット中の元素の量は、主として
コアワイヤ中の元素の量によって制御する。残部成分
は、多数のステンレス鋼とぴったりとマッチさせるため
にフラックスに各種の量で添加してもよい。有利には、
被覆電極のコアワイヤは、溶接すべき材料の組成とマッ
チし且つ残部成分、例えば、クロム２５％までおよびマ
ンガン１５％までは、溶接時に失われる材料を補償する
ためにフラックスに加える。クロム、マンガンなどの金
属残部成分は、金属粉末または金属化合物粉末として加
えてもよいことが認識される。
素、ニッケル、窒素およびチタンの残部成分を、溶接デ
ポジットの組成を制御するためにフラックスに必要に応
じて加える。溶接デポジット中の元素の量は、主として
コアワイヤ中の元素の量によって制御する。残部成分
は、多数のステンレス鋼とぴったりとマッチさせるため
にフラックスに各種の量で添加してもよい。有利には、
被覆電極のコアワイヤは、溶接すべき材料の組成とマッ
チし且つ残部成分、例えば、クロム２５％までおよびマ
ンガン１５％までは、溶接時に失われる材料を補償する
ためにフラックスに加える。クロム、マンガンなどの金
属残部成分は、金属粉末または金属化合物粉末として加
えてもよいことが認識される。
【００１４】本発明の酸化セリウムおよびフッ化セリウ
ム成分の場合には、ナトリウムおよびカリウムを含有す
る化合物を、全部または一部分置き替えてもよい。特
に、酸化セリウムは、アーク安定性を与えるために霞石
閃長岩などのカリウムおよびナトリウム化合物に完全ま
たは部分的に取って代わってもよい。更に、フッ化セリ
ウムが流動性をスラグに加え且つ溶接部をクリーニング
するので、氷晶石などのフッ化物は、フッ化セリウムで
部分的または完全に置換してもよい。更にまた、酸化セ
リウムおよびフッ化セリウムは、溶接物中の硫黄ピック
アップを限定し且つＡＣおよびＤＣ溶接に優秀なアーク
安定性を与える。結合剤、好ましくはケイ酸塩結合剤
が、フラックスをコアワイヤに保持するために使用され
る。ヒドロキシエチルセルロース（ＨＥＣ）を、有利に
は、押出助剤として且つコアワイヤ上へのフラックスの
押出後にグリーン強度(green strength)を与えるために
加える。更に、ベントナイトを、有利には焼成後に強度
を与えるために加える。
ム成分の場合には、ナトリウムおよびカリウムを含有す
る化合物を、全部または一部分置き替えてもよい。特
に、酸化セリウムは、アーク安定性を与えるために霞石
閃長岩などのカリウムおよびナトリウム化合物に完全ま
たは部分的に取って代わってもよい。更に、フッ化セリ
ウムが流動性をスラグに加え且つ溶接部をクリーニング
するので、氷晶石などのフッ化物は、フッ化セリウムで
部分的または完全に置換してもよい。更にまた、酸化セ
リウムおよびフッ化セリウムは、溶接物中の硫黄ピック
アップを限定し且つＡＣおよびＤＣ溶接に優秀なアーク
安定性を与える。結合剤、好ましくはケイ酸塩結合剤
が、フラックスをコアワイヤに保持するために使用され
る。ヒドロキシエチルセルロース（ＨＥＣ）を、有利に
は、押出助剤として且つコアワイヤ上へのフラックスの
押出後にグリーン強度(green strength)を与えるために
加える。更に、ベントナイトを、有利には焼成後に強度
を与えるために加える。
【００１５】特に、表２のフラックスを、３０８、３０
９および３１０型ステンレス鋼電極の場合に使用するた
めに調製した。
９および３１０型ステンレス鋼電極の場合に使用するた
めに調製した。
【００１６】 表２ 乾燥フラックス 粉末成分 公称重量％ フッ化セリウム（ＣｅＦ2 ） ４ フッ化カルシウム（ＣａＦ2 ） １０ 炭酸カルシウム ２０ 酸化セリウム（ＣｅＯ2 ） ６ ルチル（ＴｉＯ2 ） ４０ クロム ９ 電解マンガン ５ ベントナイト ５ ＨＥＣ ２ 結合剤 重量％ 成分 （フラックスに対して） ケイ酸カリウム ５．０ ポリケイ酸ナトリウムリチウム溶液 ０．５ ケイ酸ナトリウム １５．０ 水酸化カリウム ０．７５ 水 １．５
【００１７】使用した炭酸カルシウムは、大きさ７４〜
４２０μを有する粗粉末であった。当業者は、炭酸塩の
大きさが割れを生ずることなくフラックスの乾燥を容易
にするように調整されることを認識する。ケイ酸カリウ
ムは、Ｋ2 Ｏ １１．０％〜１３．０％、ＳｉＯ2 ２
５．７５〜２６．７５％、ＳｉＯ2 ＋Ｋ2 Ｏ２．０５〜
２．１５％の製造業者の仕様、２０℃での比重１．３７
〜１．４０ｇ／cm3 および２０℃での粘度６９５〜１３
９５センチポアズを有する液体であった。ポリケイ酸ナ
トリウムリチウム溶液は、Ｌｉ2 Ｏ １．７〜１．９
％、Ｎａ2 Ｏ １．１〜１．３％、ＳｉＯ2 １７．８
〜２２．２％の製造業者の仕様、pH１０．６〜１０．８
および２５℃での比重１．１９ｇ／cm3 を有する液体で
あった。また、ケイ酸ナトリウムは、ＳｉＯ2 ３１．
３〜３２．５％、Ｎａ2 Ｏ １０．５〜１１．５％およ
びＳｉＯ2 ＋Ｎａ2 Ｏ ２．８３〜２．９８％の製造業
者の仕様、２０℃での粘度７８０〜１１４０センチポア
ズおよび２０℃での比重約１．５９〜１．６７ｇ／cm3
を有する液体であった。ナトロゾル（Natrosol）Ｒブラ
ンドのヒドロキシエチルセルロース（ＨＥＬ）は、コア
ワイヤ上へのフラックスの押出を容易にし且つグリーン
強度を改善する市販の既製品である。次いで、結合剤と
フラックスを合わせ、直径０．３２cmのコアワイヤ上に
２８ＭＰａで液圧的にプレスし、次いで、３７０〜４５
０℃で焼成した。３０８、３０９および３１０ステンレ
ス鋼のコアワイヤを試験した。結合剤とフラックスは、
焼成後に電極の重量の約３０％を占めた。
４２０μを有する粗粉末であった。当業者は、炭酸塩の
大きさが割れを生ずることなくフラックスの乾燥を容易
にするように調整されることを認識する。ケイ酸カリウ
ムは、Ｋ2 Ｏ １１．０％〜１３．０％、ＳｉＯ2 ２
５．７５〜２６．７５％、ＳｉＯ2 ＋Ｋ2 Ｏ２．０５〜
２．１５％の製造業者の仕様、２０℃での比重１．３７
〜１．４０ｇ／cm3 および２０℃での粘度６９５〜１３
９５センチポアズを有する液体であった。ポリケイ酸ナ
トリウムリチウム溶液は、Ｌｉ2 Ｏ １．７〜１．９
％、Ｎａ2 Ｏ １．１〜１．３％、ＳｉＯ2 １７．８
〜２２．２％の製造業者の仕様、pH１０．６〜１０．８
および２５℃での比重１．１９ｇ／cm3 を有する液体で
あった。また、ケイ酸ナトリウムは、ＳｉＯ2 ３１．
３〜３２．５％、Ｎａ2 Ｏ １０．５〜１１．５％およ
びＳｉＯ2 ＋Ｎａ2 Ｏ ２．８３〜２．９８％の製造業
者の仕様、２０℃での粘度７８０〜１１４０センチポア
ズおよび２０℃での比重約１．５９〜１．６７ｇ／cm3
を有する液体であった。ナトロゾル（Natrosol）Ｒブラ
ンドのヒドロキシエチルセルロース（ＨＥＬ）は、コア
ワイヤ上へのフラックスの押出を容易にし且つグリーン
強度を改善する市販の既製品である。次いで、結合剤と
フラックスを合わせ、直径０．３２cmのコアワイヤ上に
２８ＭＰａで液圧的にプレスし、次いで、３７０〜４５
０℃で焼成した。３０８、３０９および３１０ステンレ
ス鋼のコアワイヤを試験した。結合剤とフラックスは、
焼成後に電極の重量の約３０％を占めた。
【００１８】試験した溶接電極は、低発煙性で良好な操
作性を有していた。ナトリウムおよびカリウムを完全に
は置き替えなかったが、それらは、常用されているフラ
ックスと比較して有意に減少した。この減少は、六価ク
ロム、カリウムおよびナトリウムヒュームの量を大幅に
減少させる。更に、アークは、改善されたアウト−オブ
−ポジション溶接、ＡＣ溶接および低電流ＤＣ溶接にお
いて安定であった。そのうえ、セリウムは、硫黄と化合
して溶接物中の硫黄ピックアップを限定した。溶接物中
に検出されたセリウムピックアップはなかった。有利に
は、溶接デポジット中のセリウムピックアップは、０．
０５重量％未満である。スラグは、迅速に凝固し且つ容
易に除去された。更に、溶接ビードは、外観が清浄で光
輝性であった。セリウム化合物を有するフラックスは、
より揮発性のナトリウムおよびカリウム化合物よりも少
ないヒュームしか生じなかった。３１６ステンレス溶接
電極を、ニッケルおよびモリブデンを加えかつ表１中の
フラックス中のクロムを減らして溶接金属組成を制御す
ることによって３０８コアを使って調製した。
作性を有していた。ナトリウムおよびカリウムを完全に
は置き替えなかったが、それらは、常用されているフラ
ックスと比較して有意に減少した。この減少は、六価ク
ロム、カリウムおよびナトリウムヒュームの量を大幅に
減少させる。更に、アークは、改善されたアウト−オブ
−ポジション溶接、ＡＣ溶接および低電流ＤＣ溶接にお
いて安定であった。そのうえ、セリウムは、硫黄と化合
して溶接物中の硫黄ピックアップを限定した。溶接物中
に検出されたセリウムピックアップはなかった。有利に
は、溶接デポジット中のセリウムピックアップは、０．
０５重量％未満である。スラグは、迅速に凝固し且つ容
易に除去された。更に、溶接ビードは、外観が清浄で光
輝性であった。セリウム化合物を有するフラックスは、
より揮発性のナトリウムおよびカリウム化合物よりも少
ないヒュームしか生じなかった。３１６ステンレス溶接
電極を、ニッケルおよびモリブデンを加えかつ表１中の
フラックス中のクロムを減らして溶接金属組成を制御す
ることによって３０８コアを使って調製した。
【００１９】酸化セリウムおよびフッ化セリウムを、ス
テンレス鋼溶接電極を形成するために他のフラックス成
分と共に成功裡に加えた。通常のナトリウム含有溶接成
分およびカリウム含有溶接成分の代わりにフッ化セリウ
ムおよび酸化セリウムを使用することは、改善された溶
接結果を与えた。カリウムおよびナトリウム化合物の代
わりにセリウム化合物をフラックスに加えることは、ア
ーク安定性を増大し、六価クロム、カリウムおよびナト
リウムの発煙を減らし且つスラグ除去の簡易化を促進す
ることが見出された。
テンレス鋼溶接電極を形成するために他のフラックス成
分と共に成功裡に加えた。通常のナトリウム含有溶接成
分およびカリウム含有溶接成分の代わりにフッ化セリウ
ムおよび酸化セリウムを使用することは、改善された溶
接結果を与えた。カリウムおよびナトリウム化合物の代
わりにセリウム化合物をフラックスに加えることは、ア
ーク安定性を増大し、六価クロム、カリウムおよびナト
リウムの発煙を減らし且つスラグ除去の簡易化を促進す
ることが見出された。
【００２０】法令の条項に従って、本発明の特定の態様
をここに例示し且つ説明したが、当業者は、特許請求の
範囲によってカバーされる本発明の形態内で変更を施す
ことができること、および本発明の或る特徴が他の特徴
の対応する使用なしに時には有利に使用できることを理
解するであろう。
をここに例示し且つ説明したが、当業者は、特許請求の
範囲によってカバーされる本発明の形態内で変更を施す
ことができること、および本発明の或る特徴が他の特徴
の対応する使用なしに時には有利に使用できることを理
解するであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート、アンソニー、ビシェル アメリカ合衆国ウェストバージニア州、ハ ンチントン、ウイロービー、アベニュ、 118
Claims (2)
- 【請求項１】クロム含有ステンレス鋼金属ベース材料、
および酸化セリウムとフッ化セリウムとを含有するフラ
ックスを含んでなることを特徴とする、クロム含有ステ
ンレス鋼金属を溶接するための溶接電極。 - 【請求項２】ステンレス鋼コアワイヤ、重量％でアルカ
リ土類金属フッ化物とフッ化アルミニウムとの合計約０
〜１４．５、フッ化セリウム約０．５〜１２．５、アル
カリ土類金属炭酸塩と炭酸マンガンとの合計約１０〜３
０、酸化セリウムプラスジルコニア約２〜２５、全金属
フッ化物約５〜１５およびルチル（残部）を含有するフ
ラックスコーティング、および前記フラックスを前記コ
アワイヤに保持するための結合剤を含むことを特徴とす
る、ステンレス鋼を溶接するのに好適な被覆電極。
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US496797 | 1983-05-23 | ||
| US49679790A | 1990-03-22 | 1990-03-22 | |
| US07/650,506 US5124530A (en) | 1990-03-22 | 1991-02-05 | Stable low fume stainless steel welding electrode |
| US650506 | 1991-02-05 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0639588A true JPH0639588A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=27052286
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8343291A Pending JPH0639588A (ja) | 1990-03-22 | 1991-03-22 | 安定な低ヒュームステンレス鋼溶接電極 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0450794A1 (ja) |
| JP (1) | JPH0639588A (ja) |
| CA (1) | CA2036834A1 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7906220B2 (en) | 2003-09-29 | 2011-03-15 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Steel/aluminum welded structure |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3765772B2 (ja) * | 2002-04-30 | 2006-04-12 | 株式会社神戸製鋼所 | ステンレス鋼溶接用フラックス入りワイヤ |
| CN1850420B (zh) * | 2006-04-28 | 2010-06-02 | 中国船舶重工集团公司第七二五研究所 | 表面覆层熔化极气体保护焊焊丝 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| BE520230A (ja) * | 1953-03-20 | |||
| GB1353610A (en) * | 1970-06-12 | 1974-05-22 | British Oxygen Co Ltd | Welding electrodes |
| GB1581182A (en) * | 1976-03-23 | 1980-12-10 | Kobe Steel Ltd | Coated welding electrode containing chromium |
-
1991
- 1991-02-21 CA CA 2036834 patent/CA2036834A1/en not_active Abandoned
- 1991-03-19 EP EP91302375A patent/EP0450794A1/en not_active Withdrawn
- 1991-03-22 JP JP8343291A patent/JPH0639588A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7906220B2 (en) | 2003-09-29 | 2011-03-15 | Nisshin Steel Co., Ltd. | Steel/aluminum welded structure |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0450794A1 (en) | 1991-10-09 |
| CA2036834A1 (en) | 1991-09-23 |
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