JPH06341879A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計

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JPH06341879A
JPH06341879A JP5156100A JP15610093A JPH06341879A JP H06341879 A JPH06341879 A JP H06341879A JP 5156100 A JP5156100 A JP 5156100A JP 15610093 A JP15610093 A JP 15610093A JP H06341879 A JPH06341879 A JP H06341879A
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厚之 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クーラント液の流量を正確かつ応答性よく計
測すると共に耐久性のある熱式流量計を提供すること。 【構成】 熱式流量計10は、基板11上に形成された
薄膜パターンで構成される発熱抵抗センサ8を流体通路
中に配設して流体の速度を検出することにより流量を計
測するものであって、電気鋳造により側壁の厚みが0.
2mm以下になるように製造され、発熱抵抗センサ8が
内部に収納される銅ケース14を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の流速を検出する
ことにより流量を計測する熱式流量計に関し、さらに詳
細には、金属加工機械等の切屑や切粉である金属粉を含
む研削液や切削液(いわゆるクーラント液)の流量を計
測する熱式流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より液体の管路内に2つの検出体を
設置し、検出体の温度差を熱電対により計測して液体の
流速および流体の流量を計測する熱式流量計が使用され
ている。このとき、検出体を液体から保護するために検
出体を金属薄板で覆うことが特公昭57−51052号
公報で開示されている。すなわち、図9に示すように、
導線55が接続したヒーター53が絶縁物52により覆
われており、さらに外側に金属薄板51がスポット溶接
により固定されている。また、金属薄板51には、上流
側と下流側とに各々熱電対54が取り付けられている。
【0003】上記構成を有する熱式流量計の作用を説明
する。金属薄板51は、ヒーター53により一定温度に
上昇される。このとき、液体が流れていない状態では、
上流側の熱電対と下流側の熱電対の温度は等しいため、
熱起電力は発生しない。そして、液体が流れると、金属
薄板51が冷却され、それを介して上流側の熱電対が冷
却され、上流側の熱電対と下流側の熱電対とに温度差が
発生し、その温度差に比例した電流が発生する。その電
流値を計測することにより、液体の流速が計測される。
【0004】一方、上記熱電対を使用する熱式流量計で
は、応答速度が遅いため、速い応答性を必要とする場合
に、熱式流量計として熱線流速計により流速および流量
を計測することが行われている。ここで、熱式流速計
は、電流を流して一定温度に加熱した抵抗線を流体中に
置き、流速を増すと奪い去られる熱量が多くなるので、
熱線の温度が下がり、その結果抵抗値が減少する。この
熱線の微小抵抗変化をブリッジ回路により検出して流速
および流量を計測する。
【0005】そして近年、より実用的には熱線の代わり
に、絶縁体の表面に白金で抵抗パターンによるブリッジ
回路を形成したセンサが熱式流量計として使用されてい
る。すなわち、1つの発熱抵抗が常時流体温度より一定
温度だけ高くなるように加熱されている。ここで、流速
を増すと奪い去られる熱量が多くなるので、抵抗パター
ンの温度が下がり、その結果抵抗値が減少する。この抵
抗パターンの微小抵抗変化をブリッジ回路により検出し
て流速および流量を計測する。この熱式流量計によれ
ば、熱電対を使用する方法より正確かつ応答性よく流量
を計測することができるため、最近広く使用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
熱式流量計には以下のような問題があった。 (1) 平面研削盤や円筒研削盤等の金属加工機械で使
用された金属屑や金属粉の含まれている切削液や研削液
(いわゆるクーラント液)の流量を計測する場合に、流
体が研磨性を有するため、絶縁体の表面に白金で抵抗パ
ターンによるブリッジ回路を形成した熱式流量計を使用
するときに外側を金属薄板等で保護する必要があった。
しかし、従来のように外側を厚い金属板等で保護する
と、応答性が悪くなり流体の流量を正確に計測すること
ができないという問題があった。すなわち、従来の熱式
流量計では、クーラント液の供給が停止されたときに、
5〜10秒経過しないとクーラント液の供給停止を検出
することができなかった。金属加工機械においてクーラ
ント液は、切削工具等を冷却して焼付けが発生するのを
防止する機能を有しているため、クーラント液の供給が
5秒間も停止すると、工具の焼付けが発生する問題があ
った。
【0007】応答性を良くするためには、金属薄板を使
用して金属ケースを製造し、金属ケース内部に感温抵抗
素子を収納する構成を採用したいのであるが、金属薄板
を溶接すると変形して目的の形を形成することができな
かった。また、溶接では、飛び散った火花が金属薄板の
内部に溶着し突起を形成し、センサ基板を組み込んだと
きに回路パターンに食い込んで回路パターンを断線させ
る恐れがあった。また、金属薄板を銀や銅でロー付けし
て金属ケースを製造することは、ローが溶融浸透し内部
に付着し突起を形成し、センサ基板を組み込んだときに
回路パターンに食い込んで回路パターンを断線させる恐
れがあった。また、深絞りプレス加工により金属ケース
を成形することは、矩形断面を有し狭い幅で深い絞り孔
を成形することが技術的に困難であった。
【0008】(2)従来、熱線式流量計は、気体用流量
計として使用され、また保護薄板を使用する熱電対流量
計は液体用流量計として使用されていた。すなわち、気
体用流量計は、応答性が高いことが必要であり、液体用
流量計は液体の衝突に耐える強度が必要とされていた
が、強度と応答性とを兼ね備えた流量計がないため、気
体用流量計と液体用流量計とは別々のものとして構成さ
れていた。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、クーラント液の流量を正確かつ
応答性よく計測すると共に耐久性のある熱式流量計を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の熱式流量計は、基板上に形成された薄膜パ
ターンで構成される感温抵抗素子を流体通路中に配設し
て流体の速度を検出することにより流量を計測する熱式
流量計であって、電気鋳造により側壁の厚みが0.2m
m以下になるように製造され、感温抵抗素子が内部に収
納される金属ケースを有している。
【0011】また、熱式流量計は、上記したものにおい
て、金属ケースが感温抵抗素子を収納する凹部の周囲に
鍔を有し、金属ケースが熱式流量計本体ケースに接合さ
れるときに、鍔部においてロー付け、または溶接で接合
される。また、熱式流量計は、上記したものにおいて、
金属ケースの外表面にハードクロムメッキ、ニッケルリ
ンダイヤモンドメッキ、テフロン焼付コート、またはガ
ラス焼付コートのうちのいずれかの表面処理を施してい
る。
【0012】
【作用】上記の構成よりなる本発明の熱式流量計は、一
定の断面積を有する流体通路中に配設され、流体の流速
を計測することにより流体の流量を計測する。ここで、
絶縁体の表面に白金で抵抗パターンによるブリッジ回路
を形成したセンサである2以上の感温抵抗素子は、1つ
の発熱抵抗が常時流体温度より一定温度だけ高くなるよ
うに加熱されている。そして、流速を増すと奪い去られ
る熱量が多くなるので、抵抗パターンの温度が下がり、
その結果抵抗値が減少する。この抵抗パターンの微小抵
抗変化をブリッジ回路により検出して流速を計測する。
【0013】金属ケースは、電気鋳造により製造される
ので、側面の厚さが0.2mm以下で均一に形成される
ため、クーラント液の温度を迅速かつ正確にセンサに伝
導することができる。また、金属ケースはクーラント液
の流れの中にあって、センサを保護している。さらに、
金属ケースの外表面に処理されているハードクロムメッ
キ等は、高い硬度を有するため、クーラント液による摩
耗から金属ケースを保護している。また、金属ケースが
凹部周囲に形成された二段の鍔の第一鍔部で熱式流量計
本体ケースにロー付けされているので、ロー付け加工の
ときに飛散したロー等が金属ケースの内部に侵入するこ
とが防止される。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例である熱
式流量計10について図面を参照して説明する。図1に
熱式流量計10の構成を断面図で示す。熱式流量計10
には、流体温度補償センサ9と発熱抵抗センサ8とが流
れの方向に並列にホルダ15に取り付けられ充填用樹脂
17により埋め込まれている。流体温度補償センサ9と
発熱抵抗センサ8とは、同一な構造を有している。すな
わち、絶縁体である基板11上に白金薄膜パターン12
が形成され、その表面に図示しない絶縁膜が被覆されて
いる。基板11は、白金薄膜パターン12が各々外側に
向く位置で金属ケースである銅ケース14の凹部に装着
されている。銅ケース14には、熱伝導性グリス13が
満たされている。
【0015】銅ケース14の詳細な構造を図3に示す。
図3の(a)は、正面図であり、(b)は、その中央断
面図である。狭い幅の略矩形の断面と広い横幅を有する
外形を持ち、凹部14cの周囲には、第一段鍔14aと
第二段鍔14bが形成されている。凹部14cの先端部
の幅Haは、凹部14cの上部の幅Hbより少し狭く形
成されている。本実施例では、Ha=0.6mm,Hb
=1mmであり、また、凹部14cの深さDは、D=
3.3mmとしている。銅ケース14は銅製であり、そ
の厚みtは、t=0.2mm以下の所定の値としてい
る。本実施例では、0.1mmとしている。銅ケース1
4は、第一段鍔14aが底面に当接してホルダ15の孔
に装着され、第一鍔14aの全周に渡って銀ローにより
ロー付けされている。
【0016】基板11の上に形成される白金薄膜パター
ン12の詳細な構造を図4に示す。基板11の表面に
は、4列の白金薄膜パターンが形成されており、両側の
パターンが感温抵抗パターン45を形成し、中央のパタ
ーンが発熱抵抗パターン46を形成している。すなわ
ち、感温抵抗パターン45は、細い幅で往復して形成さ
れる感温抵抗部45aにより接続されている。また、発
熱抵抗パターン46は、太い幅の発熱抵抗部46aによ
り接続されている。また、感温抵抗パターン45の上部
には感温抵抗電極19aが形成され、発熱抵抗パターン
46の上部には発熱抵抗電極19bが形成されている。
【0017】次に、熱式流量計10の製造方法を説明す
る。 (1)基板11上に白金をスパッタ蒸着して膜厚0.3
μ以下の白金薄膜を形成する。そして、白金薄膜を熱処
理する。 (2)フォトリソグラフにより不必要な白金薄膜を除去
して感温抵抗パターン45および発熱抵抗パターン46
を形成する。 (3)基板11、感温抵抗パターン45および発熱抵抗
パターン46の上に、ガラス系またはポリイミド系の材
料を蒸着法または浸積法により付着させ絶縁膜を形成す
る。これにより、感温抵抗素子および発熱抵抗素子が製
造される。
【0018】(4)一方、銅ケース14は、電気鋳造法
により製造される。電気鋳造法は、周知なので詳細な説
明は省略し簡単に説明する。銅ケース14の内側と同一
形状の型および銅を銅イオンを含む水溶液中に保持し、
型をマイナスとし銅をプラスとして直流電圧を負荷す
る。これにより、銅が溶解して型の周囲に付着され薄膜
が形成される。直流電圧を負荷する時間をコントロール
することにより任意の厚さの銅ケース14を製造するこ
とが可能である。銅を使用しているのは、熱式流量セン
サでは、熱伝導性が良いことが第一条件だからである。
【0019】ここで、型の先端部の厚さが側面部の厚さ
と比較して厚くなる傾向があるが、感温抵抗パターン等
に熱を伝達するのは、主として側面部であるので、先端
部の厚さが少し厚くなっても問題はない。また、厚くな
りすぎた場合は、先端部を少し削ることで対策すること
も可能である。電気鋳造により製造しているので、銅ケ
ース14を0.1mmの厚さで正確に製造することがで
きる。また、凹部14cの先端部Haと上部Hbとで差
を設けているので、型から銅ケース14を容易に抜くこ
とができる。また、型の表面が滑らかに仕上げられてい
るので、凹部14cの表面も滑らかに仕上げられるた
め、感温抵抗素子および発熱抵抗素子を装着するときに
接触した場合でも、感温抵抗素子等が損傷を受けること
がない。
【0020】(5)2個の銅ケース14をホルダ15の
底部に並列に設けられた孔に装着する。このとき、銅ケ
ースの第一段鍔14aがホルダ15の底部と当接する。
この第一段鍔14aとホルダ15とを全周に渡って銀ロ
ーでロー付けする。本実施例では、銀ローを使用してい
るが銅ローを使用しても良いし、ビーム溶接により接合
しても良い。また、測定対象である流体が導電性でない
場合は、高分子接着剤により接合しても良い。ここで、
接合部から流体がセンサ内部に漏れて流入させないよう
に、しっかり接合することが重要である。
【0021】また、ロー付け、ビーム溶接で発生する火
花等が銅ケース14内部に侵入すると、感温抵抗素子等
の表面に形成された白金薄膜パターン12が損傷される
恐れがあるが、本実施例の銅ケース14は第二段鍔14
bを有しているので、火花等が凹部14cに侵入するこ
とが防止される。次に、銅ケース14の外側表面をハー
ドクロムメッキ処理する。本実施例では、ハードクロム
メッキしているが、ニッケルリンダイヤモンドメッキ、
テフロン焼付コート、またはガラス焼付コートのうちの
いずれかの表面処理を施しても良い。
【0022】(6)白金薄膜パターン12が形成された
基板11の電極部の感温抵抗電極19aに2本のリード
線18を接続して、流体温度補償センサ9が形成され
る。また、白金薄膜パターン12が形成された基板11
の感温抵抗電極19aおよび発熱抵抗電極19bに4本
のリード線18を接続して、発熱抵抗センサ8が形成さ
れる。流体温度補償センサ9を図1の左側の銅ケース1
4の凹部14cに、基板11の先端部が凹部14cに突
き当たる位置に装着し、発熱抵抗センサ8を右側の銅ケ
ース14の凹部14cに、基板11の先端部が凹部14
cに突き当たる位置に装着する。次に、基板11または
白金薄膜パターン12と凹部14cとの隙間に熱伝導率
の高い熱伝導性グリスを注入する。次に、充填用樹脂1
7を注入し冷却して、熱式流量計が完成する。
【0023】次に、上記構成を有する熱式流量計10の
使用状態を図5に示す。ここで、流体温度補償センサ9
が発熱抵抗センサ8とは、並列に配設されている。これ
により、流体温度補償センサ9と発熱抵抗センサ8とが
同一条件で流体と接触する。熱式流量計10はクーラン
ト液Fの流れの中に装着されている。このとき熱式流量
計10が配設されているボディ部23の熱式流量計10
を含む流路の断面積は一定に構成されている。また、ボ
ディ部23においてクーラント液Fの流れが層流状態と
なるように構成されている。
【0024】従って、流速を計測すれば、流速と断面積
との積を計算することにより容易に流量を計測すること
ができる。ホディ部23の両端には、配管22がネジに
より連結されている。熱式流量計10の上部には、熱式
流量計10を制御するための制御部21が付設されてい
る。
【0025】次に、上記構成を有する熱式流量計10の
作用について説明する。本実施例では、クーラント液の
1つである平面研削盤の研削液の流量を検出している。
研削液中には、液本体に研削された金属粉や研削砥石の
砥粒が多数混在している。これらの金属粉や砥粒は、濾
過装置により大部分は濾過されるが、全てを濾過するこ
とはコスト的に困難であり、一部の金属粉や砥粒は研削
液と共に濾過装置から研削盤に送られる。近年、平面研
削の加工精度に対する要求が飛躍的に高まり、それと共
に研削液の流量を正確かつ応答性よく制御することが望
まれている。
【0026】クーラント液Fが配管22から右方向にボ
ディ部23に流入する。ボディ部23においてクーラン
ト液Fの流れは層流状態となっている。ここで、絶縁体
の表面に白金で抵抗パターンによるブリッジ回路を形成
したセンサである発熱抵抗センサ8は、発熱抵抗パター
ン46により常時クーラント液Fの温度より一定温度だ
け高くなるように加熱されている。そして、クーラント
液Fの流速が増すと奪い去られる熱量が多くなり、発熱
抵抗センサ8の感温抵抗パターン45の温度が下がり、
その結果感温抵抗パターン45の抵抗値が減少する。こ
の感温抵抗パターン45の微小抵抗変化を図6に示すブ
リッジ回路により検出して流速を計測する。
【0027】すなわち、発熱抵抗センサ8の感温抵抗パ
ターン45と流体温度補償センサ9の感温抵抗パターン
45と2つの固定抵抗R1,R2とによりブリッジ回路
が構成されている。ここで、流体温度補償センサ9が発
熱抵抗センサ8と共にクーラント液F中に配設されてい
るので、クーラント液F本体の温度変化による影響を正
確に排除できるため、熱式流量計の精度を高めることが
できる。本実施例の熱式流量計10によりクーラント液
Fの流量を計測した結果を図7および図8に示す。図7
は、縦軸に発熱抵抗センサ8の出力電圧を示し、横軸に
実際に流れた流量を示している。この図から感温抵抗パ
ターンの出力電圧とクーラント液Fの流量とが一対一の
対応関係にあることがわかる。また、このデータをテー
ブルとして記憶しておくことにより、感温抵抗パターン
の出力電圧よりクーラント液Fの流量を検出することが
可能である。
【0028】図8は、熱式流量計10の応答性を示すデ
ータである。縦軸は発熱抵抗センサ8の出力電圧値を示
し、横軸は時間経過(秒)を示している。クーラント液
Fを時間0から一定量流し始めたときのデータを41で
示し、一定量流れているクーラント液Fの流れを時間0
で遮断したときのデータを42に示している。一定流量
流れているクーラント液Fを遮断した場合、クーラント
液Fの流量は順次低下するため、出力電圧値も徐々に減
少するが、しきい値Sを2.7Vに取っておけば、1秒
後にクーラント液Fの供給停止を検出して、金属加工機
械を停止することがてき、工具等の破損を防止すること
ができる。
【0029】本実施例の熱式流量計によれば、感温抵抗
素子および発熱抵抗素子が収納される銅ケース14を電
気鋳造法で製造しているので、銅ケース14の厚さが
0.1mmで均一に形成されているため、クーラント液
Fの流速の変化に対して迅速に適応可能であり、クーラ
ント液Fの供給の停止等を速やかに検出でき、金属加工
機械を停止でき、工具等に焼付けが発生するのを防止で
きる。
【0030】また、クーラント液F中に残存している金
属粉や砥粒が、速い流速をもって流体温度補償センサ9
および発熱抵抗センサ8に衝突するが、流体温度補償セ
ンサ9および発熱抵抗センサ8は銅ケース14により保
護されているので、センサ部本体が損傷を受けることが
ないため、正確かつ安定してクーラント液Fの流量を計
測することができ、平面研削盤の加工精度が向上する。
また、銅ケース14の外側表面がハードクロムメッキさ
れているので、クーラント液F中の研削砥粒等により銅
ケース14が研削されることがなく、熱式流量計10の
耐久性を向上させることができ、熱式流量計のコストダ
ウンが可能となる。
【0031】本発明は、上記実施例に限定されることな
く色々な応用が可能である。すなわち、本実施例では、
銅ケース14を使用したが、電気鋳造法により製造され
た他の金属ケース等を使用しても良い。また、本実施例
では、クーラント液Fの供給停止を検出するためのセン
サとして説明したが、感温抵抗パターンの微小電流の変
化によりクーラント液Fの流量を計測し、ポンプ等によ
りクーラント液Fの流量を制御することもできる。本実
施例では、発熱抵抗センサ8と流体温度補償センサ9と
を流れに対して並列に配置したが、流れに対して直列に
配置しても良い。この場合、発熱抵抗センサ8の影響を
排除するため、流体温度補償センサ9を発熱抵抗センサ
8の上流側に配置すると良い。
【0032】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の熱式流量計によれば、電気鋳造により側壁の厚み
が0.2mm以下になるように製造され、前記感温抵抗
素子が内部に収納される金属ケースを有しているので、
クーラント液中に残存している金属粉や砥粒が、速い流
速をもって熱式流量計に衝突しても、熱式流量計は金属
ケースにより保護されているため、センサ部本体が損傷
を受けることがなく、正確かつ安定してクーラント液F
の流量を計測することができ、金属加工機の加工精度が
向上する。また、耐久性能が向上し、熱式流量計のコス
トダウンが可能となる。また、応答性と強度とを兼ね備
えているので、1つの熱式流量計により気体用流量計と
液体用流量計とのどちらにも使用することが可能であ
り、使い勝手がよい。
【0033】また、本発明の熱式流量計は、金属ケース
が感温抵抗素子を収納する凹部の周囲に鍔を有し、金属
ケースが熱式流量計本体ケースに接合されるときに、鍔
部においてロー付け、または溶接で接合されているの
で、熱式流量計を製造する工程で感温抵抗素子が損傷さ
れることがない。また、本発明の熱式流量計は、金属ケ
ースの外表面にハードクロムメッキ、ニッケルリンダイ
ヤモンドメッキ、テフロン焼付コート、またはガラス焼
付コートのうちのいずれかの表面処理を施しているの
で、金属ケースがクーラント液により損傷されることが
なく、熱式流量計の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である熱式流量計の構成を示
す断面図である。
【図2】本発明の一実施例である熱式流量計の側面図で
ある。
【図3】銅ケースの構造を示す正面図および中央断面図
である。
【図4】基板に形成される白金薄膜パターンを示す平面
図である。
【図5】本発明の一実施例である熱式流量計の使用状態
を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施例である熱式流量計の部分制御
回路図である。
【図7】本発明の一実施例である熱式流量計の実験結果
を示す第一データ図である。
【図8】本発明の一実施例である熱式流量計の実験結果
を示す第二データ図である。
【図9】従来の熱式流量計の構成を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
8 発熱抵抗センサ 9 流体温度補償センサ 10 熱式流量計 11 基板 12 白金薄膜パターン 13 熱伝導性グリス 14 銅ケース 14a 第一段鍔 14b 第二段鍔 14c 凹部 16 銀ロー 45 感温抵抗パターン 46 発熱抵抗パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された薄膜パターンで構成
    される感温抵抗素子を流体通路中に配設して流体の速度
    を検出することにより流量を計測する熱式流量計におい
    て、 電気鋳造により側壁の厚みが0.2mm以下になるよう
    に製造され、前記感温抵抗素子が内部に収納される金属
    ケースを有することを特徴とする熱式流量計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するものにおいて、 前記金属ケースが前記感温抵抗素子を収納する凹部の周
    囲に鍔を有し、 前記金属ケースが熱式流量計本体ケースに接合されると
    きに、前記鍔部においてロー付け、または溶接で接合さ
    れることを特徴とする熱式流量計。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載するもの
    において、 前記金属ケースの外表面にハードクロムメッキ、ニッケ
    ルリンダイヤモンドメッキ、テフロン焼付コート、また
    はガラス焼付コートのうちのいずれかの表面処理を施し
    たことを特徴とする熱式流量計。
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