JPH06338959A - 非常灯点検装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 停電時にエレベーターの乗りかご７内を照明
する非常灯１０を通電するスイッチリレー１４と、監視
センター１側から電話回線２を通じて前記スイッチリレ
ー１４を遠隔操作する入力スイッチ１８と、前記非常灯
１０の通電電流を検出する変流器２１と、前記検出通電
電流を判定しその結果を前記監視センター１に送信する
自己解析手段１７とを備えた。 【効果】 監視センター１側で短時間に集中的に点検す
ることができ、技術者がエレベーター号機別に巡回する
必要がなく、異常信号を受信した限定されたもので済
み、その結果、保守点検の効率を著しく向上でき、点検
回数も最適に実施することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エレベーターの乗り
かごに設けられた非常灯の点検を監視センターからの遠
隔操作により実施することができる非常灯点検装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に実施されている遠隔監視装置（監
視センター）は、エレベーターの運転状態を監視して、
もし異常が発生した場合はその異常を自己検出し、電話
回線を通じて当該の遠隔監視装置へ自動通報する。

【０００３】従来の非常灯点検装置について図４及び図
５を参照しながら説明する。図４は、従来の非常灯点検
装置を含むエレベーター周辺の構成を示す図である。ま
た、図５は、従来の非常灯点検装置の電気回路を示す図
である。

【０００４】図４及び図５において、１はエレベーター
側と後述する電話回線を通じて接続されている監視セン
ター、２は電話回線、３は監視センター１に接続された
電話機、４は建物の屋上に設置されたエレベーターの機
械室、５は機械室４内に設置された通信制御装置、６は
同じく機械室４に設置された制御装置、７は乗りかご、
８は照明電源、９は停電時においても一定の照度を保つ
照明装置、１０は乗りかご７の上部に設置され照明装置
９に接続された非常灯（Ｌ）、１１は照明装置９に接続
された点検スイッチ、１２は照明電源８から自動充電さ
れる蓄電池である。なお、照明装置９は、図示したよう
に自動充電式直流電源が一般に用いられている。

【０００５】つぎに、前述した従来の非常灯点検装置の
動作を説明する。非常灯１０とその照明装置９の点検
は、専門の技術者によって定期的に実施されている。点
検時には、蓄電池１２の充電状態から照明電源８の入力
側を切り、正常に動作するか、あるいは非常灯１０が点
灯するかどうかが確かめられている。

【０００６】上述した点検手段として、点検スイッチ１
１が設けられている。また、この点検スイッチ１１は乗
りかご７内に設けられ、技術者が直接的に手動操作して
点検を実施している。

【０００７】点検スイッチ１１を手動操作するために、
技術者が直接、繰り返しエレベーターの乗りかご７に出
向いて実施することから、保守点検の効率が悪いという
問題点があった。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
非常灯点検装置では、技術者が直接的に手動操作して点
検を実施しているので、保守点検の効率が悪いという問
題点があった。

【０００９】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、短時間に集中的に点検でき、保守
点検の効率を向上することができる非常灯点検装置を得
ることを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明に係る非常灯点
検装置は、次に掲げる手段を備えたものである。 〔１〕 停電時にエレベーターの乗りかご内を照明する
非常灯を通電するスイッチ手段。 〔２〕 監視センター側から電話回線を通じて前記スイ
ッチ手段を操作する遠隔操作手段。 〔３〕 前記非常灯の通電電流を検出する電流検出手
段。 〔４〕 前記検出通電電流を判定しその結果を前記監視
センターに送信する自己解析手段。

【００１１】

【作用】この発明に係る非常灯点検装置においては、ス
イッチ手段によって、停電時にエレベーターの乗りかご
内を照明する非常灯が通電される。また、遠隔操作手段
によって、監視センター側から電話回線を通じて前記ス
イッチ手段が操作される。さらに、電流検出手段によっ
て、前記非常灯の通電電流が検出される。そして、自己
解析手段によって、前記検出通電電流が判定されその結
果が前記監視センターに送信される。

【００１２】

【実施例】

実施例１．この発明の実施例１の構成を図１及び図２を
参照しながら説明する。図１及び図２は、この発明の実
施例１の全体及び要部の構成を示す図であり、監視セン
ター１、電話回線２、電話機３、機械室４、通信制御装
置５、制御装置６、乗りかご７、照明電源８等は上述し
た従来装置のものと同様である。なお、各図中、同一符
号は同一又は相当部分を示す。

【００１３】図１及び図２において、９Ａは照明装置、
１３は非常灯１０を点検する出力線（ケーブル線から構
成される。）であって、通信制御装置５と後述するスイ
ッチリレーを接続する。また、１４は非常灯１０の回路
を通電するスイッチリレー、１５は点検用のスイッチリ
レー１４の接点回路線であって、スイッチリレー１４と
照明装置９Ａとを接続する。さらに、１６は検出電流を
入力する入力線であって、照明装置９Ａと自己解析手段
１７とを接続する。なお、自己解析手段１７は、通信制
御装置５に内蔵されている、例えばソフトウエアであ
る。

【００１４】図２において、１８は監視センター１の指
令台にある入力スイッチ、１９は指令台にあり結果を表
示する表示装置、２０はスイッチリレー１４の接点、２
１は非常灯１０の回路に接続された変流器である。

【００１５】ところで、この発明に係るスイッチ手段
は、前述したこの発明の実施例１ではスイッチリレー１
４に相当し、この発明に係る遠隔操作手段は、この実施
例１では入力スイッチ１８及び通信制御装置５から構成
され、この発明に係る電流検出手段は、この実施例１で
は変流器２１に相当し、この発明に係る自己解析手段
は、この実施例１では自己解析手段１７に相当する。

【００１６】つぎに、前述した実施例１の動作を図３を
参照しながら説明する。図３は、この発明の実施例１の
動作を示すフローチャートである。

【００１７】いま、監視センター１において点検用の入
力スイッチ１８を操作すると、電話回線２を通じてエレ
ベーター側の通信制御装置５に点検モード信号が送信さ
れ、点検用のスイッチリレー１４が遠隔操作される。

【００１８】スイッチリレー１４が動作すると、接点２
０が閉じて非常灯１０の回路が蓄電池１２をもって通電
される。非常灯１０の点灯にともない通電電流が流れて
いるからこの電流を変流器２１で検出する。

【００１９】検出された電流は、入力線１６を通じて通
信制御装置５に内蔵された自己解析手段１７に入力され
る。この自己解析手段１７は、あらかじめ設定された規
定値以下の電流か否か、つまり、電流値が例えば少ない
と蓄電池１２の劣化を含め、異常と解析し、通信制御装
置５より発報信号を電話回線２を通じて監視センター１
の表示装置１９へ送信する。そして、表示装置１９の画
面は結果を表示する。

【００２０】ステップ３０〜３１において、監視センタ
ー１の指令台で当該エレベーターの番号を入力する。次
いで、点検作業である非常灯１０の点検モードの選択を
入力スイッチ１８で実施されて、点検モード指令が発せ
られる。

【００２１】ステップ３２〜３３において、通信制御装
置５がこの信号を受信して点検、自己診断開始となり、
スイッチリレー１４を付勢する。

【００２２】ステップ３４〜３８において、非常灯１０
の回路が通電され、変流器２１によって通電電流を検出
する。あらかじめ設定された規定値と、検出された電流
値を自己解析手段１７で解析し、その結果を監視センタ
ー１の表示装置１９の画面に表示する。

【００２３】すなわち、点検結果が異常の場合はその旨
が表示され、それを見た監視員から当該の技術者へ電話
機３によって通知される。もし、点検結果が異常でない
場合には、ＯＫ信号が出力発信され、ＯＫの表示がなさ
れる。

【００２４】この発明の実施例１は、前述したように、
停電時にエレベーターの乗りかご７内を照明する非常灯
１０を通電するスイッチリレー１４と、監視センター１
側から電話回線２を通じて前記スイッチリレー１４を遠
隔操作する入力スイッチ１８と、前記非常灯１０の通電
電流を検出する変流器２１と、前記検出通電電流を判定
しその結果を前記監視センター１に送信する自己解析手
段１７とを備えているので、監視センター１側で短時間
に集中的に点検することができ、技術者がエレベーター
号機別に巡回する必要がなく、異常信号を受信した限定
されたもので済み、その結果、保守点検の効率を著しく
向上でき、点検回数も最適に実施することができるとい
う効果を奏する。

【００２５】

【発明の効果】この発明に係る非常灯点検装置は、以上
説明したとおり、停電時にエレベーターの乗りかご内を
照明する非常灯を通電するスイッチ手段と、監視センタ
ー側から電話回線を通じて前記スイッチ手段を操作する
遠隔操作手段と、前記非常灯の通電電流を検出する電流
検出手段と、前記検出通電電流を判定しその結果を前記
監視センターに送信する自己解析手段とを備えたので、
短時間に集中的に点検でき、保守点検の効率を向上する
ことができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１の全体構成を示す図であ
る。

【図２】この発明の実施例１の要部を示す図である。

【図３】この発明の実施例１の動作を示すフローチャー
トである。

【図４】従来の非常灯点検装置を含む全体の構成を示す
図である。

【図５】従来の非常灯点検装置を示す図である。

【符号の説明】

１ 監視センター ２ 電話回線 ３ 電話機 ４ 機械室 ５ 通信制御装置 ６ 制御装置 ７ 乗かご ９Ａ 照明装置 １０ 非常灯 １４ スイッチリレー １７ 自己解析手段 １８ 入力スイッチ １９ 表示装置 ２１ 変流器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 停電時にエレベーターの乗りかご内を照
   明する非常灯を通電するスイッチ手段、監視センター側
   から電話回線を通じて前記スイッチ手段を操作する遠隔
   操作手段、前記非常灯の通電電流を検出する電流検出手
   段、及び前記検出通電電流を判定しその結果を前記監視
   センターに送信する自己解析手段を備えたことを特徴と
   する非常灯点検装置。