JPH06331175A - 空気調和機の室外ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 降雨時等において、室外ユニットの前面パネ
ル1cの外面を伝って降下してきた水滴がベルマウス13の
内周面に入りここで氷結するのを防止する。 【構成】 ベルマウス13の上方の所定範囲に亘ってスリ
ット穴17を設け、前面パネル1cの外面を伝って降下する
水滴をスリット穴17から器筐１内のベルマウス13の外周
面側に導き、外周面を伝ってその下部から落下させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は空気調和機の室外ユニッ
トに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の室外ユニットの１例
が図２に示されている。室外ユニットの器筐１の内部は
仕切板２によって左右に仕切られ、その片側に機械室３
が、他側に熱交換器室４が形成されている。

【０００３】機械室３内には圧縮機５等が配設され、熱
交換器室４内にはＬ字形の熱交換器９、送風フアン10等
が配設されている。

【０００４】このＬ字形熱交換器９は器筐１の背面1aに
形成された空気取入口11及び左側面1bに形成された空気
取入口12に対向せしめられている。また、送風フアン10
は器筐１の前面パネル1cと一体成形されたベルマウス13
内に設置されている。なお、14は送風フアン10を駆動す
るためのモータ、15は器筐１の底板1dの下面に取り付け
られた据付用脚である。

【０００５】送風フアン10をモータ14によって回転駆動
すると、外気が空気取入口11、12から熱交換器室４内に
吸入され、熱交換器９を流過する過程で冷媒と熱交換す
ることによって昇温又は降温した後、送風フアン10に付
勢されて排出される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の室外ユニッ
トにおいては、空気調和機の暖房運転時雨が降ると、前
面パネル1cの外面を伝って降下してきた水滴がベルマウ
ス13の内周面に入り、内周面に付着している間に熱交換
器９を流過することによって冷却された空気によって冷
やされて氷結する。そして、この氷は次第に成長して送
風フアン10に当たって異音を発生したり、送風フアン10
を停止させたり、破損させたりするおそれがあった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために発明されたものであって、その要旨とすると
ころは、器筐内に熱交換器を配設するとともに上記器筐
の前面パネルと一体成形されたベルマウス内に送風フア
ンを配設してなる空気調和機の室外ユニットにおいて、
上記ベルマウスの上方の所定範囲に亘って上記前面パネ
ルの外面を伝って降下する水滴を上記器筐内のベルマウ
スの外周面側に導くスリット穴を設けたことを特徴とす
る空気調和機の室外ユニットにある。

【０００８】ベルマウスのまわりに器筐の外側へ立ち上
る立上り部を形成し、この立上り部にスリット穴を設け
ることができる。

【０００９】ベルマウスの内端を放射方向へ弯曲させる
ことによってこのベルマウスの外周面に凹溝を形成する
ことができる。

【００１０】

【作用】本発明においては、上記構成を具えているた
め、前面パネルの外面を伝って降下してきた水滴はスリ
ット穴から器筐内のベルマウスの外周面側に導かれ、ベ
ルマウスの外周面を伝ってその下部から落下する。

【００１１】

【実施例】本発明の実施例が図１に示されている。ベル
マウス13のまわりにはその全周に亘って前面パネル1cの
外面側に立上る立上り部18が形成されている。そして、
ベルマウス13の内端19をその全周に亘って放射方向に弯
曲することによってベルマウス13の外周面に凹溝20が形
成されている。そして、ベルマウス13の上方の立上り部
18の上壁面には所定の範囲Ｌに亘ってスリット穴17が形
成されている。他の構成は図２に示す従来のものと同様
であり、対応する部材には同じ符号が付されている。

【００１２】しかして、降雨時等において前面パネル1c
の外面を伝って降下してきた水滴はスリット穴17を通っ
て器筐１内のベルマウス13の外周面側に導かれてその凹
溝20に入り、この凹溝20を通ってその下部から落下す
る。

【００１３】かくして、水滴がベルマウス13の内周面に
入ることがないので、暖房運転時において冷風がベルマ
ウス13を流過してもベルマウス13の内周面、即ち、風路
に氷が付着することがない。

【００１４】上記実施例においては、送風フアン10によ
って付勢された空気は器筐１の外に排出されるようにな
っているが、器筐１の内部に吸入されるようにすること
もできる。また、前面パネル1cは鉛直に立設されている
が若干傾斜しても良い。

【００１５】

【発明の効果】本発明においては、ベルマウスの上方の
所定範囲に亘ってスリット穴を設けたため、前面パネル
の外面を伝って降下する水滴はスリット穴から器筐内の
ベルマウスの外周面側に導かれ、ベルマウスの外周面を
伝ってその下部から落下する。この結果、極めて簡単な
構成であるにも拘わらずベルマウスの内周面、即ち、風
路に氷結するのを防止できるので、送風フアンが氷と接
触することにより異音が発生したり、送風フアンが停止
したり、破損したりするのを防止できる。

【００１６】ベルマウスのまわりに前面パネルの外面側
へ立ち上がる立上り部を形成し、この立上り部にスリッ
ト穴を設ければ、前面パネルの外面を伝って降下する水
滴をスリット穴内に確実に導くことができ、従って、水
滴がスリット穴を越えてベルマウスの内周面に入るのを
防止できる。

【００１７】ベルマウスの内端を放射方向へ弯曲するこ
とによってこのベルマウスの外周面に凹溝を形成したと
すれば、ベルマウスの外周面に導かれた水がベルマウス
の内端からベルマウスの内周面に入るのを確実に防止で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示し、(A) はベルマウスの
正面図、(B) は(A) のＢ−Ｂ矢に沿う縦断面図である。

【図２】従来の空気調和機の室外ユニットの略示的構成
を示し、(A) は正面図、(B) は側面図、(C) は平面図で
ある。

【符号の説明】

１ 器筐 1c 前面パネル 13 ベルマウス 18 立上り部 10 送風フアン 17 スリット穴

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 隆之 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町三丁目 １番地 三菱重工業株式会社エアコン製作 所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 器筐内に熱交換器を配設するとともに上
   記器筐の前面パネルと一体成形されたベルマウス内に送
   風フアンを配設してなる空気調和機の室外ユニットにお
   いて、上記ベルマウスの上方の所定範囲に亘って上記前
   面パネルの外面を伝って降下する水滴を上記器筐内のベ
   ルマウスの外周面側に導くスリット穴を設けたことを特
   徴とする空気調和機の室外ユニット。
2. 【請求項２】 上記ベルマウスのまわりに上記前面パネ
   ルの外面側へ立ち上る立上り部を形成し、この立上り部
   に上記スリット穴を設けたことを特徴とする請求項１記
   載の空気調和機の室外ユニット。
3. 【請求項３】 上記ベルマウスの内端を放射方向へ弯曲
   することによってこのベルマウスの外周面に凹溝を形成
   したことを特徴とする請求項１記載の空気調和機の室外
   ユニット。