JPH063267A - 有機化合物の検出方法およびその装置 - Google Patents

有機化合物の検出方法およびその装置

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JPH063267A
JPH063267A JP18632092A JP18632092A JPH063267A JP H063267 A JPH063267 A JP H063267A JP 18632092 A JP18632092 A JP 18632092A JP 18632092 A JP18632092 A JP 18632092A JP H063267 A JPH063267 A JP H063267A
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sample
thin film
infrared rays
detecting
infrared
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JP18632092A
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Masahiko Ikeda
昌彦 池田
Hiroshi Uchihara
博 内原
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Horiba Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 微量成分をも高感度分析が可能な有機化合物
の検出方法および構成が簡単で、安価な有機化合物の検
出装置を提供すること。 【構成】 液体クロマトグラフィー1のカラム6からの
溶出液を撥水性の薄膜18上に滴下し、この薄膜18上
で凝集濃縮した有機物の試料21に対して赤外線を照射
して、そのとき得られる反射赤外線を検出し、その吸収
の度合いを測定することにより、有機物の存在とその濃
度を検出するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機化合物の検出方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】微量な混合試料をHPLC(高速液体ク
ロマトグラフィー)のカラムを用いて分離する方法にお
いて、有機化合物の分離手段として、UV検出器(紫外
線検出器)、RI検出器(示差屈折計)、IR検出器
(赤外線検出器)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記UV検出器は、最
も一般的な検出器であり、この検出器は、紫外領域に特
徴的な強い電子スペクトルを示す共役二重結合を有する
化合物や芳香属化合物などについての検出や定量に好適
であるが、紫外発色団を持たない化合物には全く適応不
能であると云った欠点がある。また、前記RI検出器
は、溶媒中の溶質の屈折率の変化を検出するものであ
り、紫外吸収のない試料の検出に用いられるが、感度が
極めて悪いといった欠点がある。そして、前記IR検出
器は、微量成分の吸収が溶媒の吸収に比べて極めて弱い
ので、殆ど実用されていない。
【0004】ところで、最近、FTIR(フーリエ変換
赤外線分光光度計)が広く普及するようになってから、
前記HPLCからの溶出液の溶媒を除去して、これをF
TIRにおける試料として使用する所謂HPLC/FT
IRが実用化に向けて提案されている。
【0005】上記HPLC/FTIRとして測定する手
法として、例えば、 順相モードで溶出液を加熱濃縮除去した後、溶質を
拡散反射法または透過法で測定する手法、 逆相モードでは、2.2−Dimethoxypropaneと酸と
で、水をアセトンとメタノールに変換して加熱し、溶媒
を蒸発除去した後、溶質を拡散反射法または透過法で測
定する手法、 順相モードでは吸収領域が比較的狭いクロロフォル
ムまたはジクロルメタンで溶媒抽出し、液体のままで透
過法で測定するか、溶媒を蒸発除去した後、溶質を拡散
反射法または透過法で測定する手法、 などがある。
【0006】上記手法の手法は何れも、試料に赤外線を
照射し、分子振動の内双極子モーメントの変化を起こす
振動に起因する吸収を測定するものである。これらの手
法では、赤外吸収の特徴として有機官能基に特有な吸収
波長域を有し、有機官能基の定性定量類似化合物の判
別、反応機構の解明、構造解析に応用でき、さらに、数
種類以上の多成分系の分析を行うことができる。しかし
ながら、感度が数100ngで、微量成分の測定には不
向きであると云った欠点があると共に、HPLCと専用
のFTIRが必要であり、装置が大掛かりかつ高価とな
る。
【0007】本発明は、上述の事柄に留意してなされた
もので、その目的とするところは、微量成分をも高感度
分析が可能な有機化合物の検出方法および構成が簡単
で、安価な有機化合物の検出装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願においては、次のような手段を採用している。
第1発明および第2発明は、有機化合物の検出方法であ
り、第3発明および第4発明は、前記第1発明および第
2発明に係る検出方法を実施するための装置である。
【0009】より具体的には、第1発明に係る有機化合
物の検出方法は、液体クロマトグラフィーのカラムから
の溶出液を撥水性の薄膜上に滴下し、この薄膜上で凝集
濃縮した有機物の試料に対して赤外線を照射して、その
とき得られる反射赤外線を検出し、その吸収の度合いを
測定することにより、有機物の存在とその濃度を検出す
るようにしている。
【0010】第2発明に係る有機化合物の検出方法は、
液体クロマトグラフィーのカラムからの溶出液を撥水性
の薄膜上に滴下し、この薄膜上で凝集濃縮した有機物の
試料に対して赤外線を照射して、そのとき得られる透過
赤外線を検出し、その吸収の度合いを測定することによ
り、有機物の存在とその濃度を検出するようにしてい
る。
【0011】第3発明に係る有機化合物の検出装置は、
液体クロマトグラフィーのカラムと、このカラムからの
溶出液を滴下させる装置と、表面に撥水性の薄膜を形成
したサンプル台を備え、これを一定速度で一定方向に搬
送するサンプラーと、前記薄膜上において凝集濃縮した
試料に対して赤外線を照射する赤外線照射部と、前記赤
外線の照射により前記サンプル台側から反射してくる赤
外線を検出する赤外線検出部とから構成されている。
【0012】第4発明に係る有機化合物の検出装置は、
液体クロマトグラフィーのカラムと、このカラムからの
溶出液を滴下させる装置と、表面に撥水性の薄膜を形成
したサンプル台を備え、これを一定速度で一定方向に搬
送するサンプラーと、前記薄膜上において凝集濃縮した
試料に対して赤外線を照射する赤外線照射部と、前記赤
外線の照射により前記試料およびサンプル台を透過して
くる赤外線を検出する赤外線検出部とから構成されてい
る。
【0013】
【作用】上記第1発明および第2発明においては、液体
クロマトグラフィーのカラムからの溶出液は、撥水性の
薄膜上において凝集濃縮されて拡がりが小さくて厚みの
ある凝縮された試料となる。そして、この試料に赤外線
を照射し、そのときの赤外線の吸収の度合いを測定する
ことによって、有機物の存在とその濃度を検出すること
ができる。
【0014】上記第3および第4発明においては、専用
のFTIRを使用するものではないから、構成が簡単に
なると共に、装置全体が安価になる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。図1〜図3は、本発明の第1実施例に係る
有機化合物の検出装置の構成を概略的に示す。まず、図
1において、1は液体クロマトグラフィーで、溶離液タ
ンク2、ポンプ3、シリンジ4を備えたサンプルインジ
ェクター5、カラム6、UV検出器7などよりなる。8
はカラム6とUV検出器7との間に介装される分流器
で、カラム6からの溶出液をUV検出器7と後述するマ
イクロ分光分析装置11とに適宜の分流比(例えば1
9:1)で分割するものである。9は分流器8に接続さ
れる溶出液流路で、その先端には滴下装置10(図2参
照)が設けられている。なお、前記UV検出器7は、図
外のコンピュータなどのデータ演算処理部に接続されて
いる。
【0016】11はマイクロ分光分析装置で、次のよう
に構成されている。まず、12はササンプラーで、駆動
プーリー13と従動プーリー14間に掛けわたされ、一
定方向に一定の速度で移動するエンドレスの搬送ベルト
15と、この搬送ベルト15の上面に固定的に設けられ
るサンプル台16とからなる。このサンプル台16は、
図3に示すように、搬送ベルト15の上面に固定された
サンプリングプレート17の上面に薄膜18を形成して
なる。
【0017】この実施例においては、サンプリングプレ
ート17は、赤外線を反射するように、例えば100μ
m程度の薄いステンレス鋼板よりなる、また、薄膜18
は、撥水性に富む例えばフッ素系樹脂を例えば0.1μ
m程度の厚さに形成してなるものである。そして、この
薄膜18の上面には、例えば錐先によって直径が200
μm程度(これよりも小さくてもよい)のピンホール1
9が適宜の等間隔(例えば8〜10mm間隔)で形成さ
れている。
【0018】今、液体クロマトグラフィー1のカラム6
から毎分1mlの溶出液が排出され、分流器8のUV検
出器7側とマイクロ分光分析装置11側との分流比が1
9:1であると、溶出液流路9には毎分50μl流れ
る。そして、滴下装置10からの一滴の溶液20の量が
10μlであるとすると、毎分5滴の滴状溶液20がサ
ンプル台16上に落下する。そこで、搬送ベルト15を
毎分50mmの速度で図2において矢印で示す方向に移
動させればよい。このようにすることにより、サンプル
台16上には、図2および図3に示すように、ピンホー
ル19上に滴状溶液20が落下する。
【0019】前記サンプル台16の撥水性に富む薄膜1
8上のピンホール19の位置に落下した滴状溶液20
は、図4(A)に示すように、その拡散が制限されて表
面張力で球形を保持する。そして、溶液20中の溶媒を
自然蒸発またはヒータ(図外)で強制蒸発させると、溶
液20は球形を維持しつつ凝縮して、同図(B)に示す
ように、縮径された状態となり、ついには、同図(C)
に示すような凝集濃縮した試料21になる。つまり、薄
膜18上に滴下された溶液20は、薄膜18に形成され
た凝縮用の核としてのピンホール19を中心にして凝集
濃縮するのである。
【0020】上述のようにサンプル台16上において凝
集濃縮した試料21に、赤外線を照射し、そのときの反
射赤外線を検出する装置について説明すると、再び図1
において、22は赤外線照射部で、赤外光源23、フィ
ルター24、集光部25などからなる。また、26は赤
外線検出部で、集光部27、IR検出器28、増幅器2
9などからなる。なお、増幅器29の出力側は前記UV
検出器7と同様にデータ演算処理部に接続されている。
また、図1において、30は赤外線照射位置、31はサ
ンプル台16を洗浄する装置である。
【0021】上記構成の有機化合物の検出装置の動作に
ついて説明する。まず、液体クロマトグラフィー1にお
いては、ポンプ3によって溶離液タンク2中の溶離液が
サンプルインジェクター5に供給されると共に、シリン
ジ4によってサンプル液がサンプルインジェクター5に
導入される。そして、前記サンプルは、溶離液と共にカ
ラム6に導入され、所定の分離処理を受ける。そして、
このカラム6から排出される溶出液の大部分は、分流器
8を経てUV検出器7に至り、これによって、このUV
検出器7からは後述するクロマトグラムが出力される。
【0022】一方、前記溶出液の一部は、分流器8を経
て溶出液流路9に入り、この流路9を経て滴下装置10
に至る。そして、この溶出液は、前記滴下装置10によ
ってサンプル台16上に滴下され、搬送ベルト15によ
って赤外線照射位置30まで搬送される。そして、上述
したように、溶出液は、マイクロ分光分析装置11の赤
外線照射位置30に至るまでの間に蒸発して、所定の形
状の凝集濃縮した試料21となる。この試料21に対し
て、赤外光源23からの赤外線が照射される。そして、
試料21に照射された赤外線は、試料21を貫通しその
下方のサンプリングプレート17によって反射され、こ
の反射赤外線は集光部27を経てIR検出器28に入光
する。これによって、試料21および薄膜18を通って
サンプリングプレート17によって反射された赤外線の
スペクトルが測定され、IR検出器28からは後述する
クロマトグラムが出力される。
【0023】上述のようにして、サンプル台16上の試
料21に赤外線が照射されるが、この赤外線照射済みの
試料21を載置したサンプル台16は、図1において矢
印で示される方向に移動する搬送ベルト15によって洗
浄装置31に至り、この装置によって洗浄され、次の溶
液の滴下に対応する。
【0024】図5は、従来方法におけるクロマトグラム
と本発明方法におけるクロマトグラムとを対比して示す
もので、この図(A)は、従来の液体クロマトグラフィ
ーのUV検出器によって得られるクロマトグラム、同図
(B)は、本発明における液体クロマトグラフィー1の
UV検出器7によって得られるクロマトグラム、同図
(C)は、本発明におけるマイクロ分光分析装置11の
IR検出器28によって得られるクロマトグラムをそれ
ぞれ示している。
【0025】今、前記溶出液中にA〜Eの5つの物質が
含まれているものとし、物質Bのみ紫外線に吸収のない
物質とした場合、従来方法によれば、前記図(A)に示
すように、物質Bを除く他の4つの物質A,C,D,E
に対応したピークを持つクロマトグラムが得られる。こ
れに対して、本発明においては、液体クロマトグラフィ
ー1のUV検出器7によって得られるクロマトグラム
は、従来方法と同様のものしか得られないが、マイクロ
分光分析装置11のIR検出器28によって得られるク
ロマトグラムには、5つの物質A〜Eのそれぞれに対応
するピークが現れる。つまり、本発明によれば、従来方
法では困難であった有機化合物の存在を検知することが
でき、液体クロマトグラフィー1のクロマトグラムにお
ける保持時間から物質を推定することができるのであ
る。
【0026】なお、上記図5に示すクロマトグラムにつ
いて、若干補足的に説明を加えると、カラムの保持時間
は溶質とカラムと分離条件により決定され、同一条件な
らばUV検出器7とIR検出器28は同一の保持時間を
示す。但し、UV感度とIR感度の相関性は必ずしも一
致しないため、前記物質AはIR検出器28における吸
収感度が強くなることがある。
【0027】上記実施例においては、次のような効果が
ある。すなわち、滴下装置10によって撥水性の薄膜1
8上に溶液20を滴下し、溶媒を蒸発させるようにして
いるので、迅速な測定が行なえる。図6は、トリトンを
各種の溶媒に溶解させた溶液を前記薄膜18上に滴下し
たときにおける蒸発時間の経過によるスポット直径の変
化を示すもので、曲線A,B,C,Dは、0.1μg/
mlの濃度となるように、トリトンを、常温の水、60
℃の水、常温のメタノール、常温のアセトニトリルにそ
れぞれ溶解した溶液をそれぞれ示す。なお、曲線Eは比
較例としての常温の水にトリトンを前記濃度で溶解した
溶液をステンレス鋼板上に滴下した場合を示す。
【0028】上記図6から、例えば水を溶媒とすると
き、その1μlならば常温で約7分、60℃で約2分で
それぞれ蒸発でき、同様に、メタノールまたはアセトニ
トリルの場合は、約2分で蒸発させることができること
が判る。
【0029】上述のように、本実施例においては、溶液
から溶媒を除去するようにしているので、赤外領域のど
の波長領域でも物質の赤外吸収スペクトルを直接測定で
きるようになった。そして、フッ素系樹脂はスペクトル
が少なくかつ撥水性を有するので、薄膜18として例え
ば1μm以下の厚みであっても、スペクトルにその影響
が及ぼされることはない。
【0030】そして、溶媒の蒸発除去に伴い、溶質がピ
ンホール19を中心に集中するので、赤外線照射面にお
いて試料21の存在密度が高くなり、吸収感度が高くな
る。表1は、常温で液体のトリトンと常温で固体の1.
5−Dihydroxynaphtalenを、メタノール、アセトニトリ
ル、水のそれぞれ1μlに100μg/mlの濃度で溶
解した溶液を、SUS(ステンレス鋼板)、CaF2
PFP(フッ素系樹脂)の基板上に窒素ガス中25℃の
雰囲気において滴下したときにおける凝集効果を示して
いる。なお、表1において、※は不溶を示す。
【0031】
【表1】
【0032】また、図7は、アセトニトリルとメタノー
ル中にそれぞれ溶質として、トリトンと1.5−Dihydr
oxynaphtalenとをそれぞれ溶解した溶液における濃度と
残滓の最終直径との関係を示すもので、この図におい
て、曲線Aはアセトニトリルにトリトンを、曲線Bはメ
タノールにトリトンを、曲線Cはアセトニトリルに1.
5−Dihydroxynaphtalenを、曲線Dはメタノールに1.
5−Dihydroxynaphtalenをそれぞれ溶解した場合を示
す。この図から、メタノールに1.5−Dihydroxynapht
alenを溶解した場合、200μgで約400μmの大き
さになることが判る。
【0033】図8は、本発明の第2実施例に係る有機化
合物の検出装置の構成を概略的に示すもので、この実施
例におけるマイクロ分光分析装置32は透過測定できる
ように構成されている。すなわち、前記サンプリングプ
レート17を、例えばNaClやCaF2 などのアルカ
リハライド系材料からなる結晶体やフィルムなどの赤外
線透過性材料から構成すると共に、搬送ベルト15を、
赤外線の透過を妨げないように形成している。そして、
試料21およびサンプリングプレート17を透過した赤
外線を受ける位置に設けられる位置にIR検出器33を
設けている。なお、34は増幅器である。この実施例に
おける動作は、前記第1実施例と同様であるので、その
詳細な説明は省略する。
【0034】本発明は、上記実施例に限られるものでは
なく、図1および図8において、UV検出器7に代え
て、RI検出器を用いてもよい。また、フィルター24
に代えて、分光素子を用いてもよい。そして、上記実施
例においては、薄膜18に滴下された溶液20の凝縮用
の核としてピンホール19を形成しているが、これに代
えて、薄膜18の所定箇所にレーザ光や紫外線を照射し
て微小領域の表面張力を低下させるようにしてもよい。
なお、この技術については、本願出願人が特願平4−7
9237号において特許出願している。
【0035】また、マイクロ分光分析装置11、32に
おいて赤外線を試料21に照射する場合、全領域の赤外
線を照射して特定の波長領域の吸収の度合いを調べるよ
うにしてもよく、また、これに代えて、特定の波長領域
の赤外線を照射してその強度変化を調べるようにしても
よい。例えば特定波長(例えばC−H伸縮による吸収バ
ンド3100〜2900cm-1やC−H変角振動や逆対
称変角振動に起因する1300〜1500cm-1の吸収
バンドは、吸収強度が非常に強い)吸収強度の変化を測
定するので、高感度で分析を行うことができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法によれ
ば、従来の手法では検出できなかった有機物の存在とそ
の濃度を検出することができるようになった。すなわ
ち、従来の手法では、その検出限界は1×10-6であっ
たが、本発明方法によれば、これが10×10-12 まで
に向上したのである。
【0037】また、本発明装置においては、従来のよう
に専用のFTIRを使用するものではないから、構成が
簡単になると共に、装置全体が安価になるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る有機化合物の検出装
置の構成を概略的に示す図である。
【図2】前記装置におけるサンプル台の一例を示す斜視
図である。
【図3】前記サンプル台の断面図である。
【図4】サンプル台上における溶液の凝集濃縮の過程を
模式的に示す図である。
【図5】(A)は、従来の液体クロマトグラフィーのU
V検出器によって得られるクロマトグラム、(B)は、
本発明における液体クロマトグラフィーUV検出器によ
って得られるクロマトグラム、(C)は、本発明におけ
るマイクロ分光分析装置IR検出器によって得られるク
ロマトグラムをそれぞれ示す図である。
【図6】トリトンを各種の溶媒に溶解させた溶液を撥水
性の薄膜上に滴下したときにおける蒸発時間の経過によ
るスポット直径の変化を示す図である。
【図7】アセトニトリルとメタノール中にそれぞれ溶質
として、トリトンと1.5−Dihydroxynaphtalenとをそ
れぞれ溶解した溶液における濃度と残滓の最終直径との
関係を示す図である。
【図8】本発明の第2実施例に係る有機化合物の検出装
置の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】 1…液体クロマトグラフィー、6…カラム、10…滴下
装置、12…サンプラー、16…サンプル台、18…薄
膜、21…試料、22…赤外線照射部、26…赤外線検
出部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体クロマトグラフィーのカラムからの
    溶出液を撥水性の薄膜上に滴下し、この薄膜上で凝集濃
    縮した有機物の試料に対して赤外線を照射して、そのと
    き得られる反射赤外線を検出し、その吸収の度合いを測
    定することにより、有機物の存在とその濃度を検出する
    ようにしたことを特徴とする有機化合物の検出方法
  2. 【請求項2】 液体クロマトグラフィーのカラムからの
    溶出液を撥水性の薄膜上に滴下し、この薄膜上で凝集濃
    縮した有機物の試料に対して赤外線を照射して、そのと
    き得られる透過赤外線を検出し、その吸収の度合いを測
    定することにより、有機物の存在とその濃度を検出する
    ようにしたことを特徴とする有機化合物の検出方法
  3. 【請求項3】 液体クロマトグラフィーのカラムと、こ
    のカラムからの溶出液を滴下させる装置と、表面に撥水
    性の薄膜を形成したサンプル台を備え、これを一定速度
    で一定方向に搬送するサンプラーと、前記薄膜上におい
    て凝集濃縮した試料に対して赤外線を照射する赤外線照
    射部と、前記赤外線の照射により前記サンプル台側から
    反射してくる赤外線を検出する赤外線検出部とからなる
    有機化合物の検出装置。
  4. 【請求項4】 液体クロマトグラフィーのカラムと、こ
    のカラムからの溶出液を滴下させる装置と、表面に撥水
    性の薄膜を形成したサンプル台を備え、これを一定速度
    で一定方向に搬送するサンプラーと、前記薄膜上におい
    て凝集濃縮した試料に対して赤外線を照射する赤外線照
    射部と、前記赤外線の照射により前記試料およびサンプ
    ル台を透過してくる赤外線を検出する赤外線検出部とか
    らなる有機化合物の検出装置。
JP18632092A 1991-10-05 1992-06-20 有機化合物の検出方法およびその装置 Pending JPH063267A (ja)

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DE4233231A DE4233231C2 (de) 1991-10-05 1992-10-02 Mikroanalyseverfahren, Probeplatte für dasselbe, Verfahren zum Ermitteln einer organischen Verbindung unter Verwendung des Mikroanalyseverfahrens und Gerät zum Ausführen desselben

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6662568B2 (en) 2001-06-29 2003-12-16 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Hollow structure with flange
WO2016158221A1 (ja) * 2015-04-02 2016-10-06 株式会社東レリサーチセンター マイクロ分光分析用試料台の作製方法
JP2017083281A (ja) * 2015-10-28 2017-05-18 株式会社東レリサーチセンター マイクロ分光分析用試料台の作製方法

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