JPH06323317A

JPH06323317A - Ｕナット

Info

Publication number: JPH06323317A
Application number: JP6046593A
Authority: JP
Inventors: Michael G Gagnon; ジー．ギャノンマイケル
Original assignee: Illinois Tool Works Inc
Current assignee: Illinois Tool Works Inc
Priority date: 1993-02-24
Filing date: 1994-02-22
Publication date: 1994-11-25
Anticipated expiration: 2010-10-09
Also published as: JPH0792102B2; CA2113307A1; MX9401376A; US5423646A; CA2113307C

Abstract

(57)【要約】【目的】樹脂パネル等の脆弱パネルにも予め簡単に摩
擦係合し、次いで隔離ねじをねじ込んで該パネルを他の
パネルに締めつけても脆弱パネルを損傷しない改良した
Ｕナットを提供する。【構成】Ｕナット１０は、雌ねじ筒２６を有する第１
脚２０、孔を有する第２脚２２、二つの脚を結合するブ
リッジ、二つの脚とブリッジとに配置されたばね指４０
を含む。先ずパネル３６を二つの脚間に小さな押込力で
摩擦係合させ、次いで隔離ねじ３４を他のパネル７０の
孔と第２脚２２の孔に通して雌ねじ筒２６の雌ねじにね
じ込む。隔離ねじ３４の肩６６は第１脚の孔回りの水平
端縁に係合して所定の間隔６８が保持され、パネル３６
は損傷なく他のパネル７０に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パネル等のシート材料
へ摩擦装着して保持され、該シート材料を他のパネル、
枠等の物体へ固定するのに使用される改良された金属ば
ね板製のＵナットに関する。

【０００２】

【従来の技術】物体をシート材料へ固定するために自動
車産業で現在使用されるＵナットは、シート材料がその
間に配置される２つの結合された脚を有する。代表的
に、一方の脚は、孔を有し、他方の脚は、ナットとして
役立つ一体に形成された雌ねじ筒を有している。半円形
の舌片が該一方の脚から他方の脚へ向って延びてシート
材料に摩擦係合する。この舌片は、雌ねじ筒と２つの脚
の孔との間の領域に入り込む。舌片は円形孔を有し、雄
ねじボルトを雌ねじ筒に挿入する際にボルトは舌片の円
形孔を貫通する。この周知のＵナットは、米国特許第
３，４２６，８１８号に記載されている。他のＵナット
ないしＪナットは、米国特許第３，２２９，７４３号に
記載されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この通常のＵナットを
改良した米国特許第４，７２９，７０６号、米国特許第
４，８９７，００５号のＵナットは、これ等の問題を処
理するために提案された。しかしながら、古いＵナット
又は改良されたＵナットのいずれのものもＵナットが望
ましいあらゆる場合に使用できる訳ではない。

【０００４】特に、周知のＵナットのどれも隔離ねじと
組合せて使用できない。隔離ねじは、締付け力をパネル
に加えると破砕してしまう様な樹脂パネルにＵナットを
取付けるのに適している。しかし従来のＵナットの舌片
は、隔離ねじのスペーサ部に干渉するのである。かとい
って、舌片を省略すると、Ｕナットは、ねじで締付ける
以前にパネルへ摩擦で假装着できなくなる。

【０００５】本発明の目的は、従来技術の問題を回避し
て、隔離ねじに使用できる様に構成され、しかも好まし
くは低い押込み力によってパネルへ摩擦で假装着できる
改良されたＵナットを提供することである。本発明の目
的は、ＵナットがＵナットの有効性の可成りな変化なし
に厚さの所定の範囲のパネルへ装着される様に構成され
ることである。本発明の目的は、パネルを損傷する鋭い
突起を有さないＵナットを提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の一実施例による
Ｕナットは、雌ねじ筒を有する第１脚と、孔を有する第
２脚と、此等２つの脚を結合するブリッジ内に配置され
るパネルに摩擦係合するばね指とを備えている。ばね指
は、一方の脚からブリッジに沿って他方の脚へ延びる。
好適実施例では、ばね指は、二つの脚及びブリッジの断
面形状にほゞ合致する様に成形され、第２脚の孔とブリ
ッジとの間に配置される第２脚との結合個所から雌ねじ
筒とブリッジとの間で第１脚に配置される自由端まで一
体に延びる。ばね指は、雌ねじ筒と孔との間の領域に入
り込まず、従って、隔離ねじと干渉しない。好ましく
は、ばね指は、二つの脚及びブリッジの各一部分を切除
して形成する。ばね指の長さは、低い押込み力を与える
ために望ましい充分なばね特性をばね指に与えるのに充
分である。第１脚の内側面は、隔離ねじの肩を支えるた
めに雌ねじ筒の開口部のまわりに水平な端縁を備え、従
って、隔離ねじと、Ｕナットとの組合せは、Ｕナットの
二つの脚の間に所定の間隔を与える。

【０００７】上述のものに加えて本発明のその他の目
的、側面及び特徴を添付図面を参照して以下、説明す
る。

【０００８】

【実施例】図中同じ符号が同じ要素を示す図１から図６
に本発明の一実施例による改良されたＵナット１０を示
す。Ｕナット１０は、金属ばね板からなる一体の第１脚
２０と、第２脚２２と、脚２０，２２を結合するブリッ
ジ２４と、ばね指４０とを備えている。

【０００９】第１脚２０は、脚２０と一体に形成された
雌ねじ筒２６を有している。雌ねじ筒２６は、深絞りさ
れて脚２０から外方へ突出する。雌ねじ筒２６は、好ま
しくは脚２０の内側面２９の開口部３０のまわりに水平
の端縁２８を有し、該端縁で雌ねじ筒２６は脚２０に結
合する。

【００１０】第２脚２２は、雌ねじ筒２６に軸方向に整
合する孔３２を有し、これにより、隔離ねじ３４を、孔
３２を経て筒内にねじ込み、図６に示す様にねじ係合す
る。

【００１１】好ましくは、第１脚２０と、第２脚２２
と、ブリッジ２４とは、ほゞ平らなボデーを有し、これ
により、Ｕナット１０は、こゝに述べる様な特徴を有す
る一連の平らな要素を備えている。脚２０，２２は、図
５，図６に示す様に離れ、その間にパネル３６を収容す
る。

【００１２】好ましくは、第１脚２０は、外方へ傾斜す
る先導端縁３８を有し、これによってＵナットをパネル
３６に装着する際にＵナットがパネル３６に自動整合を
なすためのガイドを与え、パネル３６へのＵナット１０
の装着の容易さを改善する。

【００１３】ばね指４０は、孔３２と雌ねじ筒２６との
間に広がる領域４２に入り込まない。ばね指４０が領域
４２に入り込まないことは、後述する様に、本発明のＵ
ナット１０を隔離ねじ３４に使用するのを可能にする。
ばね指４０は、脚２０，２２の間に装入されるパネル３
６に摩擦係合して保持する。

【００１４】ばね指４０は、好ましくは脚２０，２２及
びブリッジ２４の中心部分４４に配置される。２つの脚
２０，２２を結合するブリッジ２４におけるばね指の配
置は、ばね指４０が領域４２に入り込まずにパネル３６
に作用できる様にする。

【００１５】ばね指４０は、第１，第２の脚２０，２２
及びブリッジ２４の断面形状にほゞ沿っている。好まし
くは、ばね指４０は、第２脚２２との結合個所４６（図
２）から一体に延びる。結合個所４６は、好ましくは孔
３２とブリッジ２４との間に位置する。ばね指４０は、
第１脚２０の雌ねじ筒２６とブリッジ２４との間に位置
する自由端４８まで延びる。

【００１６】ばね指４０に隣接する第１脚２０、ブリッ
ジ２４及び第２脚２２の諸部分は、ばね指４０と第１，
第２の脚２０，２２及びブリッジ２４との間に間隙５０
（図２，図３）を与える様に切除される。これは、ばね
指４０のばね弾性を増大する。

【００１７】ばね指４０の全長は、Ｕナット１０を低い
押込み力でパネル３６（図５，図６）に装着できる様な
ばね特性を有するように定めている。ばね指４０は、第
１脚２０と同じ平面内のばね指部分だけではなく、その
全長によって所望の低い押込み力を得る。図示の好適実
施例に関して説明した様に、ばね指の長さは、Ｕナット
１０の断面の輪郭をたどる様にばね指４０を形成するこ
とによって達成される。これは、ばね指４０が隔離ねじ
３４（図６）の使用を妨げずに手際良く詰め込まれる組
立体に組合わされる長い「ばね腕」の望ましい結果を達
成する。

【００１８】好ましくは、ばね指４０は自由端４８に、
内向きのリップ５２を備えている。リップ５２は、図５
に示す様にＵナット１０の脚２０，２２の間に挿入され
るパネル３６に摩擦係合する。パネル３６が適当な位置
に凹み又はスロットを備えていれば、リップ５２は、降
下して凹みに着座する。この様な凹み装置は、パネルの
特定の位置にＵナットを配置するのに有用であり、パネ
ル孔とのＵナットの整合を改善し得る。

【００１９】本発明のＵナットは、パネルや、保護被膜
をえぐる鋭い端縁を排除する。これは、パネルの完全さ
を保護し、しかも依然としてパネルに摩擦装着可能なＵ
ナットを得るために金属パネルと、樹脂パネルとの双方
に望ましい。Ｕナットのリップ５２は、好ましくは図示
の様にＵナットがパネル３６へ円滑に装着できる様にす
る比較的幅が広い平坦な勾配付き領域を有している。

【００２０】上述の様に、ばね指４０は、雌ねじ筒２６
と孔３２との間の領域４２に入り込まない。従って、Ｕ
ナットには、図６に示す様に、頭部６２に隣接する大径
部６０と、大径部６０に隣接した雄ねじを有する小径部
６４とを備えた隔離ファスナ３４が使用できる。小径部
６４は、雌ねじ筒２６に噛合わされる様にねじ込まれ
る。ねじ３４の肩６６は、大径部６０と小径部６４との
間に位置する。肩６６は、ねじ３４の小径部６４がＵナ
ット１０の雌ねじ筒２６にねじ込まれたとき、第１脚２
０の内面２９（図４）の水平の端縁２８に当接して支え
られる。隔離ねじ３４の肩６６は、内面２９に対して着
座し、従って、脚２０，２２の間の間隔６８を選択され
る間隙幅に制限する。選択される間隙幅は、隔離ねじ３
４の大径部の長さと、頭部が当接する他のパネル７０の
厚さによって定められる。整合的な間隙幅は、パネルを
過度に圧縮するのを防止し、大きい圧縮荷重を受けると
損傷する樹脂パネルに歪、撓み及び破砕が生じるのを防
ぐ。

【００２１】図６に示す様に、こうして、Ｕナット１０
は、他のパネル７０又は枠組の様な他の物体にパネル３
６を固定するために隔離ねじ３４と組合せて使用でき
る。尚、パネル３６，７０には隔離ねじを通すため第２
脚２２の孔３２と整合する孔が図６に示す様に開設して
ある。

【００２２】従って、本発明は、望ましい低い押込み力
と、パネルへ摩擦装着される性能とを有するＵナットを
提供する。又、Ｕナットは、Ｕナットを装着するパネル
に対し過度な圧縮力を回避して該Ｕナットと共に隔離ね
じを使用できる様にする。

【００２３】前述の説明は、例示的であって本発明を制
限するものではなく、上述の好適実施例に対する種々な
変更及び変形は、この方面の技術者に明らかである。こ
の変更及び変形は、本発明の技術思想から逸脱すること
なく実施可能であり、従って、該変更及び変形は、特許
請求の範囲に包含される。

【００２４】以下に本発明の実施態様の幾つかを列挙す
る。（１）請求項９に記載のＵナットにおいて、第１脚、第
２脚及びブリッジが、ほゞ平坦なボデーを有するＵナッ
ト。（２）前項（１）に記載のＵナットにおいて、ばね指の
自由端部が、内向きのリップを有するＵナット。（３）前項（２）に記載のＵナットにおいて、第１脚の
内面が、該第１脚の雌ねじ筒の開口部のまわりに水平の
端縁を有するＵナット。（４）前項（３）に記載のＵナットにおいて、第１脚
が、外方へ傾斜する先導端縁を有するＵナット。（５）ファスナに対する固定のための雌ねじ筒を有する
第１脚と、該雌ねじ筒に整合する孔を有する第２脚との
２つの結合された脚を備え、該二つの脚が、パネルをそ
れ等の間に収容するために分離されているＵナットにお
いて、前記２つの脚の結合部分に配置されたばね指を備
え、該ばね指が、前記孔と前記雌ねじ筒との間の領域に
入り込まず、該ばね指が、前記二つの脚の間に配置され
るパネルに摩擦係合する様に構成されるＵナット。（６）前項（５）に記載のＵナットにおいて、前記ばね
指が、前記第１，第２の脚とこれ等の脚の間の前記結合
部分との断面形状にほゞ合致する様に形成されているＵ
ナット。（７）前項（５）に記載のＵナットにおいて、前記二つ
の脚及び結合部分の諸部分が、前記ばね指と該二つの脚
と結合部分との間に間隙を与える様に切除されているＵ
ナット。（８）前項（５）に記載のＵナットにおいて、Ｕナット
をパネルへ低い押込み力で装着できる選択されたばね特
性を有するようにばね指は選択された長さを有するＵナ
ット。（９）前項（６）に記載のＵナットにおいて、前記ばね
指の自由端部が、内向きのリップを有するＵナット。（10）雌ねじ筒を有する第１脚と、該雌ねじ筒に整合す
る孔を有する第２脚との２つの結合された脚を備え、該
二つの脚が、それ等の間にパネルを収容する様に分離さ
れ、更に、該２つの脚の間の結合部分に配置されたばね
指を備え、該ばね指が、前記孔と前記雌ねじ筒との間の
領域に入り込まず、該ばね指が、前記二つの脚の間に配
置されるパネルに摩擦係合する様に構成されるＵナット
と、頭部に隣接する大径部と、該大径部に隣接する小径
部とを備え、該小径部が、前記雌ねじ筒に噛合う雄ねじ
付きであり、更に、前記大径部と該小径部との間に配置
される肩を備え、前記二つの脚の間の間隙を選択される
間隙幅に制限する様に前記Ｕナットの雌ねじ筒に対して
固定されたとき、該肩が、前記第１脚の内面に当接する
隔離ねじファスナとを具備する組合せ。（11）前項（10）に記載の組合せにおいて、前記ばね指
が、前記第１，第２の脚と該二つの脚の間の前記結合部
分との断面形状にほゞ合致する様に形成されている組合
わせ。（12）前項（11）に記載の組合わせにおいて、前記第１
脚の内面が、前記隔離ねじの肩を支える様に該第１脚の
雌ねじ筒の開口分のまわりに適合する端縁を有する組合
わせ。

【００２５】

【発明の効果】以上説明した通り本発明のＵナットは樹
脂パネルの様な弱いパネルに対しても、予め簡単に該パ
ネルを傷つけずに摩擦装着し、次いで隔離ファスナを通
して他のパネルに締付け固定しても該樹脂パネルを破損
しない。又、従来のばね舌部に大きなボルト穴をあける
様な材料の無駄が少ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による改良されたＵナットの実施例の斜
視図である。

【図２】図１のＵナットの底面図である。

【図３】図１のＵナットの平面図である。

【図４】図３の線４−４に沿う断面図である。

【図５】パネルへ装着されたＵナットを示す図１のＵナ
ットの側面図である。

【図６】Ｕナットへ固定されたファスナを示す図５のＵ
ナットの断面図である。

【符号の説明】

１０Ｕナット２０第１脚２２第２脚２４ブリッジ２６雌ねじ付きバレル２８端縁２９内側面３０開口部３２孔３４隔離ファスナ３６パネル３８外方へ傾斜する先導端縁４０ばね指４２領域４６結合個所４８自由端５０間隙５２リップ６０大きい直径の部分６２頭部６４小さい直径の部分６６肩６８間隙

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ファスナへ固定する雌ねじ付き装置を有
する第１脚と、孔を有する第２脚とを備え、該孔が、前
記雌ねじ付き装置に軸方向に整合し、更に、前記第１，
第２の脚を結合するブリッジと、該二つの脚及びブリッ
ジに配置されたばね指とを備え、該ばね指が、該二つの
脚の一方の脚と該ばね指との結合個所から他方の脚に位
置する自由端まで一体に延び、該結合個所及び自由端
が、前記雌ねじ付き装置とブリッジとの間及び前記孔と
ブリッジとの間の前記二つの脚の部分に配置されている
ことを特徴とするＵナット。
【請求項２】請求項１に記載のＵナットにおいて、Ｕ
ナットをパネルへ低い押込み力で装着できるばね特性を
有するようにばね指は充分な長さを有するＵナット。
【請求項３】請求項２に記載のＵナットにおいて、ば
ね指が、前記第２脚上の結合個所から前記第１脚上の自
由端まで延びているＵナット。
【請求項４】請求項３に記載のＵナットにおいて、前
記第１脚、前記第２脚及び前記ブリッジが、ほゞ平らな
ボデーを有するＵナット。
【請求項５】請求項４に記載のＵナットにおいて、ば
ね指が、第１脚、ブリッジ及び第２脚の断面形状にほゞ
合致する様に形成されているＵナット。
【請求項６】請求項５に記載のＵナットにおいて、ば
ね指に隣接する前記第１脚、ブリッジ及び第２脚の諸部
分が、該ばね指と該第１，第２の脚とブリッジとの間に
間隙を与える様に切除されているＵナット。
【請求項７】請求項６に記載のＵナットにおいて、前
記ばね指は自由端部に内向きのリップを有するＵナッ
ト。
【請求項８】請求項７に記載のＵナットにおいて、前
記第１脚が、外方へ傾斜する先導端縁を有するＵナッ
ト。
【請求項９】雌ねじ筒を有する第１脚と、孔を有する
第２脚とを備え、該孔が、前記雌ねじ筒に軸方向に整合
し、更に、前記第１，第２の脚を結合するブリッジと、
該二つの脚及びブリッジの中心部分に配置されるばね指
とを備え、該ばね指が、前記第１，第２の脚及びブリッ
ジの断面形状にほゞ合致する様に形成され、前記孔とブ
リッジとの間に配置される該第２脚と該ばね指との結合
個所から前記雌ねじ筒とブリッジとの間で該第１脚に位
置する自由端まで延び、これにより、該ばね指が、雌ね
じ筒と孔との間の領域に入り込まず、該ばね指に隣接す
る第１脚、ブリッジ及び第２脚の諸部分が、該ばね指と
該第１，第２の脚とブリッジとの間に間隙を与える様に
切除され、Ｕナットをパネルへ低い押込み力で装着でき
るばね特性を有るようにばね指に選択された長さを有す
るＵナット。