JPH06322477A - 湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進展特性に優れる鋼材 - Google Patents

湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進展特性に優れる鋼材

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JPH06322477A
JPH06322477A JP10897093A JP10897093A JPH06322477A JP H06322477 A JPH06322477 A JP H06322477A JP 10897093 A JP10897093 A JP 10897093A JP 10897093 A JP10897093 A JP 10897093A JP H06322477 A JPH06322477 A JP H06322477A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】湿潤硫化水素環境下で使用されたときに疲労亀
裂が進展しにくい特性をもつ鋼材の提供。 【構成】(1) C:0.01〜0.2 %、Si:0.1〜0.6 %、Mn:
0.3〜2.0 %、sol.Al:0.01〜0.1 %を含む鋼材であっ
て、その組織はフェライトの第一相ならびにベイナイト
および/またはパーライトの第二相の混合組織からな
り、前記フェライトの平均粒径が20μm 以下である。上
記の鋼材は、下記の二つの群の一方または双方から選ん
だ1種以上の成分を含んでいてもよい。 第1群・・Cu:0.1〜1.0 %、Cr:0.1〜2.0.%、Ni:0.05
〜0.5 %、Mo:0.01〜0.5 %。 第2群・・Nb:0.01〜0.1 %、Ti:0.01〜0.1.%、V:
0.01〜0.1 %。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫化水素を含む原油あ
るいはガスを輸送するラインパイプやタンカー用の鋼
板、さらに、硫化水素を含む原油あるいはガスを精製す
る塔、槽などの構造材として、湿潤硫化水素環境下で用
いるのに好適な、疲労亀裂進展特性に優れる鋼材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上記のような用途に用いられる鋼材にお
いては、水素誘起割れ(HIC)あるいは硫化物応力割
れ(SSC)が問題となることは既に衆知の事実であ
り、その防止に関しては数多くの研究がなされ、幾多の
対策が提案されている。
【0003】HICは外部応力のない状態で、SSCは
静的な応力下で、それぞれ鋼材に生じる割れである。H
ICやSSCは、湿潤硫化水素環境で鋼が腐食したとき
に発生する水素が鋼中に侵入することによって生じる水
素脆化であり、鋼の脆化現象の一つである。
【0004】一方、繰り返し応力がかかる状態で生じる
疲労破壊および腐食疲労破壊も、鋼のもう一つの大きな
脆化現象である。
【0005】波浪による繰り返し応力がかかる船舶ある
いは海洋構造物、自動車のホイールやクランク軸、さら
には歯車用材料などの疲労および腐食疲労についてもま
た、数多くの研究例がある。
【0006】最近、ラインパイプの分野では輸送効率向
上のための操業圧力の高圧化、タンカーなどでは大型化
やコストダウンの観点から、高張力鋼の使用が広がって
来ている。その場合、鋼材にはこれまで以上の応力がか
かることになり、割れ以外に疲労の問題が懸念されるよ
うになってきた。ところが、先に述べたような湿潤硫化
水素環境に曝されるラインパイプ、タンカー、石油精製
装置などに用いられる鋼材について、湿潤硫化水素環境
下の疲労挙動を調査した例は少ない。
【0007】Corrosion NACE、vol.32、No.12 (Decemb
er、1976) のO.VOSHIKOVSKI による「Fatigue Crack Gr
owth in an X65 Line-Pipe Steel in Sour Crude Oil」
と題する報告には、硫化水素濃度が高くなると疲労亀裂
進展速度が著しく加速されることが明らかにされてお
り、湿潤硫化水素環境下の疲労に及ぼす環境効果は、決
して無視できない問題であると考えられる。この硫化水
素によると思われる亀裂進展速度の加速は、水素脆性と
重畳したためと考察されている。しかしながら、湿潤硫
化水素環境下の疲労に及ぼす材料因子について詳細に研
究した例は少なく、具体的な対策も見出されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、使用環境の
過酷化と、鋼材の高強度化に伴って頻発することが予想
される湿潤硫化水素環境下での疲労破壊に対処すること
を課題としてなされたものである。
【0009】本発明の具体的な目的は、タンカーやライ
ンパイプ用をはじめとする前記のような各種の用途に使
用されるYS (降伏応力 )20〜45kgf/mm2 、TS (引張
強さ) 35〜60kgf/mm2 級の鋼材であって、湿潤硫化水素
環境下で使用されたときに疲労亀裂が進展しにくい特性
を有する鋼材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は下記の
(1)〜(5) の鋼材にある。
【0011】(1) 質量%で、C:0.01〜0.2 %、Si:0.1
〜0.6 %、Mn:0.3〜2.0 %およびsol.Al:0.01〜0.1 %
を含み、残部は不可避不純物とFeからなる鋼材であっ
て、その組織はフェライトの第一相ならびにベイナイト
および/またはパーライトの第二相の混合組織からな
り、前記フェライトの平均粒径が20μm 以下であること
を特徴とする湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進展特性に優
れる鋼材。
【0012】(2) 質量%で、C:0.01〜0.2 %、Si:0.1
〜0.6 %、Mn:0.3〜2.0 %およびsol.Al:0.01〜0.1 %
を含み、残部は不可避不純物とFeからなる鋼材であっ
て、その組織はフェライトの第一相ならびにベイナイト
および/またはパーライトの第二相の混合組織からな
り、前記第二相間の平均距離が20μm 以下であることを
特徴とする湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進展特性に優れ
る鋼材。
【0013】(3) 上記(1) または(2) に記載の成分に加
えてさらに、質量%で、Cu:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜2.0
%、Ni:0.05〜0.5 %およびMo:0.01〜0.5 %の1種ま
たは2種以上を含む上記(1) または(2) に記載の湿潤硫
化水素環境で疲労亀裂進展特性に優れる鋼材。
【0014】(4) 上記(1) または(2) に記載の成分に加
えてさらに、質量%で、Nb:0.01〜0.1 %、Ti:0.01〜
0.1.%およびV:0.01〜0.1 %の1種または2種以上を
含む上記(1) または(2) に記載の湿潤硫化水素環境で疲
労亀裂進展特性に優れる鋼材。
【0015】(5) 上記(1) または(2) に記載の成分に加
えてさらに、質量%で、Cu:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜2.0
%、Ni:0.05〜0.5 %およびMo:0.01〜0.5 %の1種ま
たは2種以上、ならびにNb:0.01〜0.1 %、Ti:0.01〜
0.1.%およびV:0.01〜0.1 %の1種または2種以上を
含む上記(1) または(2) に記載の湿潤硫化水素環境で疲
労亀裂進展特性に優れる鋼材。
【0016】
【作用】本発明は、従来ほとんど行われていなかった湿
潤硫化水素環境下の疲労挙動に及ぼす材料因子について
検討した結果に基づいてなされたものである。以下、
「疲労亀裂」を単に「亀裂」ともいう。
【0017】後の実施例でも明らかにするが、湿潤硫化
水素環境下の疲労挙動を調査すると、ΔK(最大応力拡
大係数と最小応力拡大係数の差)の大きい、すなわち、
塑性変形域が広くなる応力状態で、亀裂進展速度が著し
く加速されている。一方、ΔKの小さい応力状態では、
亀裂がどこから発生するかによらず、粒界、特に第一相
のフェライトと第二相の相界面付近に亀裂が達した場
合、亀裂伝進展速度が低下し、特に、亀裂寸法が小さい
場合は亀裂進展が停止することが判明した。
【0018】ただし、亀裂はフェライト粒内で優先的に
発生するため、この亀裂進展停留効果はフェライト粒内
を進展する亀裂についての場合が多い。
【0019】湿潤硫化水素環境下の疲労では、硫化水素
濃度が高いほど亀裂進展速度が大きい。硫化水素濃度が
高いほど、腐食に伴って発生する水素原子の中で鋼中に
侵入して固溶する水素濃度が高くなるので、水素濃度が
高いほど亀裂進展速度が加速されると考えられること、
また、塑性変形域が広くなる応力状態で亀裂進展速度が
著しく加速されることから、この疲労挙動には水素脆性
が大きく関与していると推定される。すなわち、前述し
た結晶粒界あるいは相界面付近での亀裂の停留は、亀裂
先端における塑性変形の抑制にともなう水素濃度の局所
的な集中が緩和されるためであると考えられる。
【0020】本発明者らが検討した結果、前記のよう
に、第一相のフェライトと第二相のベイナイトおよび/
またはパーライトからなる混合組織において、第一相で
あるフェライト粒径を一定値以下に抑制した場合、もし
くは第二相であるベイナイトおよび/またはパーライト
の相間の距離を一定値以下に制御した場合には、発生し
た亀裂は、その成長量が少ない段階で、すなわち、ΔK
の小さい応力状態で、粒界および相界面に到達する。そ
の結果、亀裂先端における塑性変形が抑制されることが
明らかとなった。また、鋼材の組織に相界面を多く形成
させた場合、特に亀裂進展の停留効果が大きいこともわ
かった。
【0021】さらに、このような疲労亀裂は主にフェラ
イト粒内を進展する確率が高く、塑性変形の大きい領域
で亀裂進展速度が大きいことに注目すると、フェライト
粒の塑性変形挙動が疲労挙動に強く関与しているものと
推察される。
【0022】本発明者らがさらに検討した結果、Nb、Ti
およびVの中の1種以上を添加するとフェライト粒を細
粒化させるだけでなく、炭化物を生成させ、フェライト
粒を強化することもでき、フェライト粒内を進展する亀
裂進展速度も低下することが判明した。そのうえ、硫化
水素および水を含んだ原油中で耐食性を向上させる効果
を有するCu、Cr、NiおよびMoの中の1種以上を添加する
ことで、腐食速度を低下させ、鋼の固溶水素濃度を低減
させると、より一層の亀裂進展特性の改善が達成される
ことも明らかとなった。
【0023】以下、本発明の鋼材の化学組成およびその
組織の限定理由を、作用効果とともに説明する。%は質
量%を意味する。
【0024】1)鋼材の化学組成 Cは、鋼の強度を高める成分である。前記の強度レベル
を保持するためにCの含有量を0.01%以上とした。これ
を下回ると本発明の鋼材の用途に必要な強度を確保する
のが困難である。一方、本発明の鋼材の主要な用途で
は、多くの場合溶接施工を受けるので、鋼の溶接性を良
好に保つために、C含有量の上限は 0.2%とした。
【0025】C含有量が 0.2%を上回ると、溶接時に鋼
中に溶け込んだ水素が原因で、溶接熱影響部の硬化部に
溶接後しばらくして割れを生じる、いわゆる溶接割れが
発生しやすい。溶接割れには溶接熱影響部の硬さが大き
く影響し硬いほど割れやすくなる。C含有量の高い材料
ほど硬化しやすいから、これを防ぐにはC含有量が低い
方がよい。望ましいC含有量の範囲は0.03〜0.18%であ
る。
【0026】Siは、鋼の脱酸および湿潤硫化水素環境で
の疲労亀裂進展特性の改善のために必要な成分である。
Siの含有量が 0.1%未満では、これらの効果が期待でき
ない。一方、Siが 0.6%を超えると鋼の靱性が損なわれ
る。望ましいSi含有量の範囲は0.25〜0.5 %である。
【0027】Mnも、鋼の強度を向上させる成分である。
0.3%未満では本発明の鋼材の用途に必要な強度を確保
するのが困難である。しかし、MnもCと同様、溶接熱影
響部を硬化させ溶接割れをもたらす成分であるから、そ
の含有量には上限がある。すなわち、 2.0%を上回ると
溶接割れが発生しやすくなる。望ましいMnの含有量は0.
5 〜1.8 %である。
【0028】Alは、鋼の脱酸のために、sol.Alとして0.
01%以上となるように含有させる必要がある。ただし、
sol.Alの含有量が 0.1%を上回ると鋼の清浄度および靱
性が損なわれる。望ましいsol.Al含有量の範囲は0.01〜
0.05%である。
【0029】本発明の鋼材の一つは、上記の成分の外、
残部が不可避不純物とFeからなるものである。不純物の
中、PとSはそれぞれ 0.025%以下、 0.020%以下に抑
えるのが望ましい。
【0030】本発明の鋼材は、上記の成分に加えてさら
に次の二つの群の成分の中の1種以上を含むものであっ
てもよい。
【0031】第1群・・Cu:0.1〜1.0 %、Cr:0.1〜2.0.
%、Ni:0.05〜0.5 %、Mo:0.01〜0.5 %。
【0032】第2群・・Nb:0.01〜0.1 %、Ti:0.01〜
0.1.%、V:0.01〜0.1 %。
【0033】第1群の成分は、前記のように鋼の耐食性
を向上させるものである。
【0034】Cuは、湿潤硫化水素環境での疲労亀裂進展
特性の改善のために必要な成分である。ただし、Cu含有
量が 0.1%未満ではその効果が小さい。一方、Cuは溶接
割れを誘発し、また、高温で融解し鋼の粒界強度を下げ
て熱間圧延途中に割れや傷を発生させやすくするから、
その含有量は 1.0%までにとどめるべきである。望まし
いCu含有量の範囲は 0.2〜0.5 %である。
【0035】Crは、 0.1%以上の含有量で湿潤硫化水素
環境での疲労亀裂進展特性の一層の改善に有効である。
ただし、CrもCおよびMnと同様に溶接熱影響部を硬化さ
せ溶接割れをもたらす成分であるから、添加する場合は
含有量の上限を 2.0%とすべきである。Crの望ましい含
有量の範囲は 0.5〜1.5 %である。
【0036】Niは、0.05%以上の含有量で湿潤硫化水素
環境での疲労亀裂進展特性の一層の改善に有効である。
ただし、NiもCr、CおよびMnと同様に溶接熱影響部を硬
化させ溶接割れをもたらす成分であるから、添加する場
合は含有量の上限を 0.5%とすべきである。Niの望まし
い含有量の範囲は 0.1〜0.3 %である。
【0037】Moは、0.01%以上の含有量で湿潤硫化水素
環境での疲労亀裂進展特性の一層の改善に有効である。
ただし、MoもNi、Cr、CおよびMnと同様に溶接熱影響部
を硬化させ溶接割れをもたらす成分であるから、添加す
る場合は含有量の上限を 0.5%とすべきである。Moの望
ましい含有量の範囲は 0.1〜0.3 %である。
【0038】第2群の成分は、フェライト粒の細粒化お
よびその強化によって亀裂進展特性を改善する作用をも
つ。
【0039】Nb、TiおよびVのいずれも、その含有量が
0.01%未満では上記特性の改善効果が乏しい。一方、そ
れぞれの含有量が 0.1%を超えると効果が飽和し、鋼の
強度が上昇しすぎて靱性を損なう。いずれの成分も、望
ましい含有量の範囲は0.02〜0.05%である。
【0040】前記の第1群および第2群の一方または双
方から1種以上の成分を選んで、前記含有量の範囲で添
加することもできる。
【0041】2)鋼材の組織 上記の化学組成をもつ鋼材は、通常の溶製、鋳造(連続
鋳造またはインゴット鋳造)の後、熱間鍛造または熱間
圧延を行い、必要に応じて熱処理を施して、板、管、フ
ランジ等の製品とする。
【0042】本発明の鋼材は、その組織が第一相(フェ
ライト)と第二相(ベイナイトおよびパーライト、また
はベイナイト、またはパーライト)からなる混合組織を
有するものである。
【0043】これは、第一相と第二相を形成させて、そ
の相界面において亀裂進展の停留効果を得るためであ
る。
【0044】このとき、第一相であるフェライトの平均
粒径が20μm 以下であれば、ΔKの亀裂発生下限界程度
の応力状態において亀裂進展の停留効果を発現させるこ
とができる。この平均粒径が20μm を超えると、上記の
効果が得られなくなる。
【0045】第二相間の平均距離が20μm 以下であれ
ば、ΔKの亀裂発生下限界程度の応力状態において亀裂
進展の停留効果が顕著になり、湿潤硫化水素環境での疲
労亀裂進展特性に優れた鋼材を得ることができる。この
平均距離が20μm を超えると、発生した亀裂が相界面に
遭遇することなく巨視的な程度になるまで成長する場合
があり、このような巨視的な亀裂は鋼材の破壊をもたら
すことになる。
【0046】第二相の組織をベイナイトおよびパーライ
ト、またはベイナイト、またはパーライトとする理由
は、次の通りである。
【0047】フェライトとフェライトと粒界でも亀裂停
留効果があるが、上記のような第二相組織では、フェラ
イトと第二相との相界面においての亀裂停留効果が著し
く大きい。これは、フェライトに比べ上記第二相の硬度
が高く、相界面をはさんで両相の硬度差が大きいため、
相界面に近づいた亀裂の先端における塑性変形が抑制さ
れるためである。
【0048】したがって、望ましいのは第二相がベイナ
イトになっている組織である。また、フェライト粒径お
よび第二相間距離がともに20μm 以下である組織であ
る。さらに第二相の分率が40%以上となることが最も望
ましい。「第二相の分率」とは、鋼材の任意の断面につ
いて研磨、エッチングなどを施し、画像解析などにより
測定した「全断面積に対する第二相の面積割合(百分
率)」で定義される値である。
【0049】上記のようなフェライト粒径が20μm 以下
の組織を得るためには、熱間圧延の仕上温度を低くする
こと、例えばAr3点程度とすることが有効である。第二
相間距離を20μm 以下にするには、鋼のC含有量を増加
させることが有効であり、例えば 0.1〜0.2 %とすれば
よく、この方法により第二相の分率も増加する。また、
熱間圧延後Ar3点以上から 400〜600 ℃の温度域までを
5〜25℃/sでの加速冷却を利用することにより、第二
相をベイナイト主体のものとすることも可能である。さ
らに、圧延終了後再加熱し、その後の冷却に加速冷却を
適用することでも同様の組織を得ることができる。
【0050】
【実施例】表1に、試験鋼の化学組成を示す。これらの
鋼を溶製し、連続鋳造で厚さ 240mmのスラブとし、これ
を1150℃に加熱して厚さ15mmの板に熱間圧延した。その
仕上温度を表2に示す。
【0051】次いで、表2に示す冷却条件で試験用鋼板
を製造した。すなわち、鋼材の組織制御は、主として鋼
のC含有量、仕上温度、加速冷却開始温度、加速冷却停
止温度および冷却速度を制御する方法によった。
【0052】以上のようにして得られた鋼板から、図1
(b) に示す試験片を採取し、同図(a) に示す装置で湿潤
硫化水素環境における疲労試験を行った。すなわち、図
1(a) に示すように、試験溶液槽2中で試験片1に油圧
シリンダー5により繰り返し応力を負荷した。図1(a)
において、3は溶液循環ポンプ、4はロードセル、6は
油圧源、7はサーボバルブ、8は波形発生器、9は負荷
制御器である。
【0053】疲労試験条件は次のとおりである。
【0054】f(繰り返し速度)=30Hz R(応力比)=0.1 T(試験温度)=室温 用いた湿潤硫化水素環境は、10%の水を含む懸濁させた
原油に硫化水素濃度1%(残りは窒素)の混合ガスを試
験期間中常時吹き込むものである。
【0055】さらに、それぞれ別の引張試験片を採取し
て、機械的性質および組織を調査した。これらの試験結
果を表2および表3に示す。なお、鋼板のフェライト平
均粒径、第二相の組織、第二相の相間平均距離および第
二相の分率は、試験片をエポキシ樹脂に埋め込んで切断
研磨してエッチングを施した後、顕微鏡観察を行い、画
像解析を施して計算する方法により求めた。表3に示す
亀裂進展速度比は、ΔK=8 ksi√inのときの、湿潤硫
化水素環境中と大気中との速度の比である。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2(1)】
【0058】
【表2(2)】
【0059】
【表2(3)】
【0060】
【表3(1)】
【0061】
【表3(2)】
【0062】
【表3(3)】
【0063】図2は、試験No.1の場合の大気中および上
記の湿潤硫化水素環境における亀裂進展速度を示す図で
ある。縦軸のda/dN は亀裂進展速度で、応力サイクル1
回当たりの進展距離(mm)で表している。横軸のΔKは
最大応力拡大係数(Kmax)と最小応力拡大係数(Kmin)
の差、すなわち、ΔK=(Kmax −Kmin )である。
【0064】一般に、亀裂進展速度(da/dN)は、ΔKに
対して da/dN=C(ΔK) m の関係が広く認められるこ
とから、横軸にΔKをとった。なお、応力拡大係数と
は、腐食疲労現象を亀裂 (欠陥あるいは割れ) が存在す
るときの亀裂の寸法・形状、材料の寸法・形状、荷重条
件などの力学的境界条件を標準化して取り扱う破壊力学
において、応力に相当するパラメータとして取り扱われ
るものである。
【0065】図2から明かなように、大気中に比べ湿潤
硫化水素環境中では亀裂進展速度が大きい。特に、ΔK
の大きい領域(約 20ksi√in以上) で亀裂進展が加速さ
れている。そして、ΔK=8 ksi√in近傍が亀裂進展下
限界応力に近い低ΔK領域であり、上記の亀裂進展速度
比を用いて、微視的亀裂の進展の停留効果の有無を調査
するのに適していることがわかる。この理由でΔK=8
ksi√inのときの亀裂進展速度比を採用したのである。
【0066】表2および表3に示すように、本発明で定
める化学組成と組織の鋼材は、YSが20〜45kgf/mm2
TSが35〜60kgf/mm2 の、用途に適った良好な機械的性
質を有するものである。
【0067】表3に示す亀裂進展速度比からわかるよう
に、フェライトの平均粒径が20μm以下となっている試
験 No.25〜48では、湿潤硫化水素環境における亀裂進展
速度が大気中のそれの3倍以内に抑制されており、この
平均粒径を20μm 以下に制御する効果が明らかである。
【0068】第二相間の平均距離を20μm 以下に制御し
た試験No.1〜24でも、湿潤硫化水素環境における亀裂進
展速度が大気中のそれの3倍以内に抑制されており、こ
の平均距離を20μm 以下に制御する効果が明らかであ
る。
【0069】特にフェライトの平均粒径および第二相間
の平均距離を、いずれも20μm 以下に制御した試験No.
9、12および24の場合では、湿潤硫化水素環境における
亀裂進展速度が大気中のそれと変わらず、鋼材の組織制
御が極めて効果的であることがわかる。
【0070】一方、フェライトの平均粒径および第二相
間の平均距離が、いずれも20μm を超えている試験 No.
49〜72の場合では、湿潤硫化水素環境における亀裂進展
速度は大気中のそれの5 倍以上であり、亀裂進展特性は
何ら改善されていない。
【0071】本発明の鋼材を対象とした試験No.1〜48の
中でも、Cu、Cr、Ni、Mo、Nb、TiおよびVのうちの1種
または2種以上を含有させた試験No.2〜12、14〜24、26
〜36、38〜48の場合では、湿潤硫化水素環境における亀
裂進展速度が大気中のそれの約2倍以内に抑制されてい
ることからわかるように、いずれも含有させない試験N
o.1、13、25、37に比べると、上記成分を含有させるこ
とによる亀裂進展特性の改善効果が認められる。特に、
Cu、Cr、Ni、Mo、Nb、TiおよびVのうちの2種以上を複
合添加している試験No.9〜12、21〜24、33〜36、45〜48
の場合では、湿潤硫化水素環境における亀裂進展速度は
大気中のそれの1.5 倍以内に抑制されており、複合添加
が特に効果的であることがわかる。
【0072】このような、Cu、Cr、Ni、Mo、Nb、Tiおよ
びVのうちの1種または2種以上を含有させた場合の効
果は、フェライトの平均粒径および第二相間の平均距離
がいずれも20μm を超えている比較例の中でも、試験 N
o.50〜60、62〜70で亀裂進展速度が比較的低値になって
いるが、上記平均粒径および平均距離がいずれも20μm
を超えているため、本発明例との比較では亀裂進展特性
は改善されていない。
【0073】
【発明の効果】本発明の鋼材は、湿潤硫化水素環境での
疲労亀裂進展速度が著しく小さく、大気中における疲労
亀裂進展速度とほぼ同等の優れた特性を示す。湿潤硫化
水素環境に曝され、かつ繰り返し応力を受けるラインパ
イプ、タンカー、石油精製装置などの素材として好適な
ものである。その機械的性質も本発明の鋼材の用途に適
った良好なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は疲労試験装置の概要を示す図、(b) は試
験片の形状と寸法を示す図である。
【図2】試験No.1の場合の、大気中および湿潤硫化水素
環境における疲労試験結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 誉田 登 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量%で、C:0.01〜0.2 %、Si:0.1〜0.
    6 %、Mn:0.3〜2.0 %およびsol.Al:0.01〜0.1 %を含
    み、残部は不可避不純物とFeからなる鋼材であって、そ
    の組織はフェライトの第一相ならびにベイナイトおよび
    /またはパーライトの第二相の混合組織からなり、前記
    フェライトの平均粒径が20μm 以下であることを特徴と
    する湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進展特性に優れる鋼
    材。
  2. 【請求項2】質量%で、C: 0.01〜0.2 %、Si:0.1〜0.
    6 %、Mn:0.3〜2.0 %およびsol.Al:0.01〜0.1 %を含
    み、残部は不可避不純物とFeからなる鋼材であって、そ
    の組織はフェライトの第一相ならびにベイナイトおよび
    /またはパーライトの第二相の混合組織からなり、前記
    第二相間の平均距離が20μm 以下であることを特徴とす
    る湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進展特性に優れる鋼材。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の成分に加えてさ
    らに、質量%で、Cu:0.1〜1.0 %、Cr:0.1〜2.0.%、N
    i:0.05〜0.5 %およびMo:0.01〜0.5 %の1種または
    2種以上を含む請求項1または2に記載の湿潤硫化水素
    環境で疲労亀裂進展特性に優れる鋼材。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の成分に加えてさ
    らに、質量%で、Nb:0.01〜0.1 %、Ti:0.01〜0.1.%
    およびV:0.01〜0.1 %の1種または2種以上を含む請
    求項1または2に記載の湿潤硫化水素環境で疲労亀裂進
    展特性に優れる鋼材。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の成分に加えてさ
    らに、質量%で、Cu:0.1〜1.0 %、Cr:0.1〜2.0.%、N
    i:0.05〜0.5 %およびMo:0.01〜0.5 %の1種または
    2種以上、ならびにNb:0.01〜0.1 %、Ti:0.01〜0.1.
    %およびV:0.01〜0.1 %の1種または2種以上を含む
    請求項1または2に記載の湿潤硫化水素環境で疲労亀裂
    進展特性に優れる鋼材。
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