JPH06319739A - 超音波診断装置の座標変換処理方式 - Google Patents

超音波診断装置の座標変換処理方式

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JPH06319739A
JPH06319739A JP5109289A JP10928993A JPH06319739A JP H06319739 A JPH06319739 A JP H06319739A JP 5109289 A JP5109289 A JP 5109289A JP 10928993 A JP10928993 A JP 10928993A JP H06319739 A JPH06319739 A JP H06319739A
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ultrasonic diagnostic
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Yoshirou Kou
義朗 紅
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芳孝 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波診断装置の座標変換処理方式に関し、
低コストでエコー信号を格納するアドレスに対応するサ
ンプル番号と走査線番号とをリアルタイムで求め、超音
波画像を表示することを目的とする。 【構成】 TVアドレス演算手段10は、画像クロック
TCLKを受けて、表示装置のTVアドレスTVAを求
めて出力する。軸距離演算手段20は、TVアドレス演
算手段10から出力されたTVアドレスTVAの他に、
原点アドレスORG及び表示倍率PWRを受けて、原点
アドレスORGからの軸距離DSTを求めて出力する。
サンプル番号演算手段30は、軸距離演算手段20から
出力された軸距離DSTを受けて、サンプル番号SPN
及びサンプル補間係数SPMを求めて出力する。走査線
番号演算手段40は、軸距離演算手段20から出力され
た軸距離DSTを受けて、走査線番号SCN及び走査線
補間係数SCMを求めて出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波を被検体に照射
して診断部位からのエコー信号により超音波画像を表示
する超音波診断装置の座標変換処理方式に関し、特にセ
クタまたはコンベックス型画像を表示する超音波診断装
置の座標変換処理方式に関する。
【0002】近年のエレクトロニクスの発展は医学の分
野にも大きな影響を及ぼし、診断治療に対して新しい手
法が導入されつつある。この新しい手法の一つとして、
超音波診断装置を用いた超音波診断がある。例えば、X
線を使用するレントゲンでは検出が困難であった人体内
の結石や結晶が、超音波診断装置では鮮明な画像で表示
することができるため、超音波診断によって医師は病気
の有無を的確に診断することができるようになった。
【0003】この超音波診断装置は装置内で発生させた
超音波を人体等の被検体へ照射し、主として診断部位か
らの反射波(エコー信号)を使用して超音波画像を表示
する装置である。一般に、使用する超音波の周波数は数
〜数十〔MHz〕であり、その強度は数〔mW〕である。
したがって、超音波を被検体へ照射することによって発
生する障害はほとんどないほど安全性が高く、また動態
観察ができるという特長がある。
【0004】
【従来の技術】従来の超音波診断装置では、表示装置へ
表示するTV画像として画像メモリへ格納するアドレス
を補間処理により求めている。このため、画像メモリの
アドレス対するサンプル番号及び走査線番号を求める必
要がある。
【0005】図20は従来の超音波診断装置の座標変換
処理部の構成を示す図である。従来の超音波診断装置の
座標変換処理方式は、X方向カウンタ610、Y方向カ
ウンタ620及び座標変換テーブル630の各要素から
構成される。
【0006】X方向カウンタ610及びY方向カウンタ
620は、それぞれTVメモリのX軸及びY軸方向のア
ドレスを発生する。通常、X方向カウンタ610は画像
クロックTCLKのパルスの立ち上がりを受けて1ずつ
カウントアップし、X方向カウンタ610のカウント値
をTVアドレスTVAx として出力する。なお、X方向
カウンタ610は最大のTVアドレスTVAx を超えた
とき、すなわち表示装置に表示される表示領域の右端に
達した後、カウント値をゼロに初期化する。
【0007】また、Y方向カウンタ620はTVアドレ
スTVAx を受けて、TVアドレスTVAx がゼロにな
ったとき1ずつカウントアップし、Y方向カウンタ62
0のカウント値をTVアドレスTVAy として出力す
る。なお、Y方向カウンタ620は最大のTVアドレス
TVAy を超えたとき、すなわち表示装置に表示される
表示領域の下端に達した後、カウント値をゼロに初期化
する。
【0008】そして、座標変換テーブル630は例えば
EPROM等のROMによって構成され、上記TVアド
レスTVAx 及びTVアドレスTVAy の他に、プロー
ブコードPD及び表示倍率PWRをROMのアドレスと
して受けて、このアドレスに存在するサンプル番号SP
N及び走査線番号SCNを出力する。
【0009】また、座標変換テーブル630はマイクロ
プロセッサとRAM等によって構成することも可能であ
る。上記と同様に、TVアドレスTVAx及びTVA
y,プローブ・コードPD及び表示倍率PWRをデータ
として受け、それに対応するサンプル番号SPN,及び
走査線番号SCNをマイクロプロセッサで計算し、その
結果を上記と同様にRAMに格納する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超音波
診断装置の座標変換処理部では、表示装置の画面上で自
在に対象物を移動させるパンニング表示、対象物の一部
分を拡大縮小するズーム表示、複数のプローブに対応し
て表示する場合等、表示装置で表示するためのフォーマ
ット分のROMデータが必要である。このため、コスト
が高くなるという問題点があった。
【0011】また、マイクロプロセッサ等を用いて画像
メモリに対するサンプル番号及び走査線番号を計算する
のは、処理量が膨大なためにリアルタイムで行うことは
難しいという問題点があった。
【0012】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、低コストでエコー信号を格納するアドレスに
対応するサンプル番号と走査線番号とをリアルタイムで
求め、超音波画像を表示する超音波診断装置の座標変換
処理方式を、提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は上記目的を達成す
る本発明の第1の原理説明図である。本発明の超音波診
断装置の座標変換処理方式は、TVアドレス演算手段1
0、軸距離演算手段20、サンプル番号演算手段30及
び走査線番号演算手段40の各要素から構成される。
【0014】TVアドレス演算手段10は、画像クロッ
クTCLKを受けて、表示装置のTVアドレスTVAを
求めて出力する。軸距離演算手段20は、TVアドレス
演算手段10から出力されたTVアドレスTVAの他
に、原点アドレスORG及び表示倍率PWRを受けて、
原点アドレスORGからの各軸サンプル数PRx,PR
yを求めて出力する。サンプル番号演算手段30は、軸
距離演算手段20から出力された各軸サンプル数PR
x,PRyを受けて、サンプル番号SPN及びサンプル
補間係数SPMを求めて出力する。走査線番号演算手段
40は、軸距離演算手段20から出力された各軸サンプ
ル数PRx,PRyを受けて、走査線番号SCN及び走
査線補間係数SCMを求めて出力する。
【0015】また、図2は本発明の第2の原理図であ
る。図1に示す第1の原理説明図と異なるのは、図1の
サンプル番号演算手段30に代えて、線距離演算手段3
0a及びデータ分離手段30bから構成されている点で
ある。
【0016】線距離演算手段30aは、軸距離演算手段
20から出力された各軸サンプル数PRx,PRyを受
けて、TVアドレスTVAと原点アドレスORGとの間
の線分距離サンプル数Roを求めて出力する。データ分
離手段30bは、線距離演算手段30aから出力された
線分距離サンプル数Roを受けて、サンプル番号SPN
とサンプル補間係数SPMとにデータ分離して出力す
る。
【0017】さらに、図3は本発明の第3の原理図であ
る。図1に示す第1の原理説明図と異なるのは、図1の
走査線番号演算手段40に代えて、角度演算手段40a
及びデータ分離手段40bから構成されている点であ
る。
【0018】角度演算手段40aは、軸距離演算手段2
0から出力された各軸サンプル数PRx,PRyを受け
て、TVアドレスTVAと原点アドレスORGとの間の
角度DEGを求めて出力する。データ分離手段40b
は、角度演算手段40aから出力された角度DEGを受
けて、走査線番号SCNと走査線補間係数SCMとにデ
ータ分離して出力する。
【0019】
【作用】画像クロックTCLKを受けたTVアドレス演
算手段10は、表示装置のTVアドレスTVAを求めて
出力する。このTVアドレスTVA、原点アドレスOR
G及び表示倍率PWRを受けた軸距離演算手段20は、
原点アドレスORGからの各軸サンプル数PRx,PR
yを求めて出力する。その後、軸距離演算手段20から
出力された各軸サンプル数PRx,PRyを受けて、サ
ンプル番号演算手段30はサンプル番号SPN及びサン
プル補間係数SPMを求めて出力し、走査線番号演算手
段40は走査線番号SCN及び走査線補間係数SCMを
求めて出力する。
【0020】また、軸距離演算手段20から出力された
各軸サンプル数PRx,PRyを受けた線距離演算手段
30aは、線分距離サンプル数Roを求めて出力する。
この線分距離サンプル数Roを受けたデータ分離手段3
0bは、サンプル番号SPNとサンプル補間係数SPM
とにデータ分離して出力する。
【0021】さらに、軸距離演算手段20から出力され
た各軸サンプル数PRx,PRyを受けた角度演算手段
40aは、角度DEGを求めて出力する。この角度DE
Gを受けたデータ分離手段40bは、走査線番号SCN
と走査線補間係数SCMとにデータ分離して出力する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。まず、超音波診断装置の全体構成及び座標変換
処理のための演算方法等について説明する。
【0023】図4は超音波診断装置の全体構成図であ
る。超音波診断装置は、制御信号発生器1、座標変換処
理部2、パルス発生器3、探触子4、反射波受信器5、
画像メモリ6及び表示装置7の各要素から構成される。
【0024】制御信号発生器1は画像クロック等を含む
制御信号CSを発生して出力する。座標変換処理部2は
制御信号発生器1から出力された制御信号CSを受け
て、画像メモリ6のアドレスADRを出力する。パルス
発生器3は制御信号発生器1から出力された制御信号C
Sを受けて、超音波Wを被検体8に照射するための出力
パルスPOを出力する。
【0025】探触子4には後述するセクタ型探触子又は
コンベックス型探触子が使用され、パルス発生器3から
出力された出力パルスPOに従って超音波Wを照射方向
DIRへ向けて照射するとともに、被検体8の診断部位
から反射したエコー信号PIを検知して出力する。な
お、照射方向DIRは上記出力パルスPOに従い、探触
子4を中心とする所定の角度をなす扇形領域内で所定の
時間間隔ごとに、例えば図面左部から右部へ向かって微
小角度ずつ変化する。
【0026】反射波受信器5は探触子4から出力された
エコー信号PIを受けて、その強度をディジタルデータ
DATに変換し、座標変換処理部2によって指定された
画像メモリ6のアドレスADRへ格納する。
【0027】こうして、画像メモリ6に格納されたディ
ジタルデータDATは、一定周期ごとに図示されていな
い画像制御プロセッサによって表示装置7に表示され
る。したがって、リアルタイムに被検体8の診断部位の
画像を表示装置7で見ることができる。
【0028】図5は図4の探触子4の構成を示す図であ
って、図5(A)にはセクタ型探触子を、図5(B)に
はコンベックス型探触子を、それぞれ示す。図5(A)
において、セクタ型探触子4aの照射面Faは直線状に
形成され、この照射面Faに沿ってn個の圧電素子4a
1,4a2,・・・,4anが配列されている。このような
構成において、図4のパルス発生器3から出力された出
力パルスPOを受けて、超音波Wを照射方向DIRaへ
向けて照射する。すなわち、n個の圧電素子4a1,4a
2,・・・,4anは出力パルスPOを異なるタイミング
で受け、そのパルス波によってそれぞれの圧電素子が超
音波Wを照射する。具体的には、圧電素子4a1側を最も
早く、圧電素子4a2,・・・,4an側へ移るにつれてタ
イミングが遅くなるような出力パルスPOである場合、
合成された超音波Wは照射方向DIRaへ向かう一つの
超音波と同等になる。
【0029】図5(B)において、コンベックス型探触
子4bの照射面Fbはゆるやかな凸面状に形成され、こ
の照射面Fbに沿ってn個の圧電素子4b1,4b2,・・
・,4bnが配列されている。このような構成において、
図4のパルス発生器3から出力された出力パルスPOを
受けて、超音波を照射方向DIR1 ,DIR2 ,・・
・,DIRn へ向けて照射する。すなわち、上記セクタ
型探触子とは異なり、n個の圧電素子4b1,4b2,・・
・,4bnが同一のパルス波の出力パルスPOを順次受
け、そのパルス波によってそれぞれの圧電素子が超音波
を照射する。具体的には、まず圧電素子4b1が出力パル
スPOを受けて超音波を照射方向DIR1 へ照射する。
次に圧電素子4b2出力パルスPOを受けて超音波を照射
方向DIR2へ照射する。以下、同様に超音波を照射す
る圧電素子は、圧電素子4b3,・・・,4bnへ移る。こ
のように、照射方向DIR1 ,DIR2 ,・・・,DI
Rn へ向けて照射される範囲が、上述した所定の角度を
なす扇形領域となる。
【0030】上記の例は基本的な動作についてのみ記述
しており、実際の送受信タイミングを細かく制御する。
次に、これらのセクタ型探触子4a又はコンベックス型
探触子4bが超音波を被検体に照射して、診断部位から
のエコー信号をディジタルデータとして格納する画像メ
モリのアドレス、すなわちサンプル番号及び走査線番号
を決定するための座標変換処理について、図6及び図7
を用いて説明する。
【0031】図6及び図7は走査線と表示領域との関係
を示す図であって、図6は照射領域全体と座標系との関
係を示し、図7は特に表示領域における照射領域と座標
系との関係を示す。なお、図に示すXY平面座標系は、
図面右部へ向かって正の値をとるX軸と、表示装置の描
画方向と一致させるために図面下部へ向かって正の値を
とるY軸とからなる。また、数値xをパラメータとして
受けて正接角を算出する数学関数をatan(x)と表記す
る。
【0032】図6において、全走査角度θmax をなす扇
形領域の原点O(Ox,Oy) には、図4に示す探触子4の位
置を示す。この探触子4から超音波として照射されるn
本の走査線SC1,SC2,・・・,SCnは、走査線
SC1と走査線SC2との間,走査線SC2と走査線S
C3との間,・・・,走査線SC(n-1) と走査線SCn
との間はいずれも走査線間角度Δθをなす。また、表示
領域100は図1の表示装置7に表示する画面枠を示
す。
【0033】ここで、サンプル番号及び走査線番号を決
定する対象となる現在位置をピクセルPi(Px,Py)とする
と、X軸距離DSTx 及びY軸距離DSTy は次式
(1),(2)によって求められる。
【0034】
【数1】 DSTx = Px − Ox ・・・(1)
【0035】
【数2】 DSTy = Py − Oy ・・・(2) また、表示倍率PWRと、上記X軸距離DSTx 及びY
軸距離DSTy とから、X軸サンプル数PRx 及びY軸
サンプル数PRy は次式(3),(4)によって求めら
れる。なお、X軸方向の表示倍率をPWRx 、Y軸方向
の表示倍率PWRy とする。
【0036】
【数3】 PRx =DSTx /PWRx ・・・(3)
【0037】
【数4】 PRy =DSTy /PWRy ・・・(4) さらに、原点OBからピクセルPi までの線分距離PR
は次式(5)によって求められる。
【0038】
【数5】PR=(PRx*PRx +PRy*PRy )1/2 ・・・(5) こうして求められた線分距離PRの整数部がサンプル番
号SPNになり、線分距離PRの小数部がサンプル補間
係数SPMになる。なお、X軸方向の表示倍率PWRx
を負の値にすると通常の走査方向とは逆方向に走査する
こととなり、表示装置7へ表示する画像を左右反転させ
ることができる。同様に、Y軸方向の表示倍率PWRy
を負の値にすると、画像を上下反転させることができ
る。
【0039】次に、Y軸正方向(図面下部方向)を基準
角度として0〔度〕とし、ピクセルPi を通過する走査
線SCmとY軸正方向との角度Pθは次式(6)によっ
て求められる。
【0040】
【数6】 Pθ=atan(PRx /PRy ) ・・・(6) 一方、超音波が走査される全走査角度θmax にはn本の
走査線SC1,SC2,・・・,SCnが走査されるの
で、走査線間角度Δθと全走査角度θmax との間の関係
は次式(7)のようになる。
【0041】
【数7】 Δθ=θmax /(n−1) ・・・(7) したがって、現在走査線番号SCは次式(8)によって
求められる。
【0042】
【数8】 SC=SSC+(Pθ/Δθ) ・・・(8) ここで、基準走査線番号SSCは基準となる走査線番号
であって、通常はY軸正方向を走査する走査線の走査線
番号、すなわち走査線本数nの半分の数値をとる。こう
して求められた現在走査線番号SCの整数部が走査線番
号SCNになり、現在走査線番号SCの小数部が走査線
補間係数SCMになる。なお、基準走査線番号SSCを
変化させると、基準線となるY軸正方向を変化させるこ
とになり、表示装置7へ表示する画像を回転させること
が可能となる。
【0043】図7において、ピクセルPi を通過する走
査線SCmにおいて、現在位置のピクセルPi に対応す
るサンプル番号をサンプル番号SPNi とする。同様
に、ピクセルPi-1,Pi+1,Pi+2,Pi+3 に対応するサン
プル番号を、それぞれサンプル番号SPNi-1,SPNi+
1,SPNi+2,SPNi+3 とする。
【0044】このとき、ピクセルPi-1 とピクセルPi
との間,ピクセルPi とピクセルPi+1 との間,ピクセ
ルPi+1 とピクセルPi+2 との間,ピクセルPi+2 とピ
クセルPi+3 との間の線分距離はいずれもΔrである。
この線分距離Δrは、後述する超音波クロック発生器か
ら出力される超音波クロックの周波数fによって変化
し、次式(9)のようになる。なお、照射する超音波の
伝搬速度をOSとする。
【0045】
【数9】 Δr=OS/f ・・・(9) したがって,超音波の伝搬速度OSは温度によって僅か
ながら変化するが、ほぼ一定値と考えることができるの
で、超音波クロックの周波数fを調整して、線分距離Δ
rを例えば1〔cm〕のように、所定の線分距離Δrを
設定することができる。
【0046】次に、本発明の具体的な実施例について説
明する。図8は本発明の実施例を示す図である。本発明
の超音波診断装置の座標変換処理方式は、X方向カウン
タ11、Y方向カウンタ12、減算器21,22、超音
波クロック発生器23、X方向倍率発生器24、Y方向
倍率発生器25、乗算器26,27、サンプル番号算出
器300及び走査線番号算出器400の各要素からな
り、いずれもハードウェアのロジック回路によって構成
される。
【0047】なお、X方向カウンタ11及びY方向カウ
ンタ12は、図1のTVアドレス演算手段10に相当す
る。また、減算器21,22、超音波クロック発生器2
3、X方向倍率発生器24、Y方向倍率発生器25及び
乗算器26,27は、軸距離演算手段20に相当する。
さらに、サンプル番号算出器300はサンプル番号演算
手段30に相当し、走査線番号算出器400は走査線番
号演算手段40に相当する。そして、画像クロックTC
LKは図4の制御信号発生器1から出力される制御信号
CSに含まれる信号の一つであり、原点アドレスORG
x,ORGy 及び表示倍率PWRは図示されていない画像
処理プログラムをマイクロプロセッサが実行することに
よって出力されるデータ信号である。
【0048】ここで、X方向カウンタ11及びY方向カ
ウンタ12は、それぞれTVメモリのX軸及びY軸方向
のアドレスを発生する。通常、X方向カウンタ11は画
像クロックTCLKのパルスの立ち上がりを受けて1ず
つカウントアップし、X方向カウンタ11のカウント値
をTVアドレスTVAx として出力する。なお、X方向
カウンタ11は最大のTVアドレスTVAx を超えたと
き、すなわち表示装置7に表示される表示領域の右端に
達した後、カウント値をゼロに初期化する。
【0049】また、Y方向カウンタ12はTVアドレス
TVAx を受けて、TVアドレスTVAx がゼロになっ
たとき1ずつカウントアップし、Y方向カウンタ12の
カウント値をTVアドレスTVAy として出力する。な
お、Y方向カウンタ12は最大のTVアドレスTVAy
を超えたとき、すなわち表示装置7に表示される表示領
域の下端に達した後、カウント値をゼロに初期化する。
【0050】減算器21はTVアドレスTVAx 及びX
軸方向の原点アドレスORGx を受けて、式(1)に示
すようにTVアドレスTVAx からX軸方向の原点アド
レスORGx を減算し、X軸方向の軸距離DSTx とし
て出力する。同様に、減算器22はTVアドレスTVA
y 及びY軸方向の原点アドレスORGy を受けて、式
(2)に示すようにTVアドレスTVAy からY軸方向
の原点アドレスORGyを減算し、Y軸方向の軸距離D
STy として出力する。
【0051】超音波クロック発生器23は図7に示す線
分距離Δrを決定する超音波クロックすなわち、サンプ
リング・クロックを発生する。X方向倍率発生器24は
上記表示倍率(1/PWR)及び超音波クロック周波数
データOCLKDを受けて、X軸方向の表示倍率(1/
PWRx )を出力する。同様に、Y方向倍率発生器25
上記表示倍率(1/PWRy)及び超音波クロック周波
数データOCLKDを受けて、Y軸方向の表示倍率PW
Ry を出力する。
【0052】乗算器26,27は、いずれも2の補数形
式のデータを処理可能な乗算器である。乗算器26は上
記X軸方向の軸距離DSTx 及びX軸方向の表示倍率
(1/PWRx )を受けて、式(3)に示すようにX軸
方向の軸距離DSTx からX軸方向の表示倍率PWRx
を乗算したX軸サンプル数PRx を出力する。同様に、
乗算器27は上記Y軸方向の軸距離DSTy 及びY軸方
向の表示倍率(1/PWRy )を受けて、式(4)に示
すようにY軸方向の軸距離DSTy からY軸方向の表示
倍率(1/PWRy )を乗算したY軸サンプル数PRy
を出力する。
【0053】サンプル番号算出器300は上記X軸サン
プル数PRx 及びY軸サンプル数PRy を受けて、サン
プル番号SPN及びサンプル補正係数SPMを式(5)
等により求めて出力する。また、走査線番号算出器40
0上記X軸サンプル数PRx及びY軸サンプル数PRy
を受けて、走査線番号SCN及び走査線補正係数SCM
を式(6)〜(8)等により求めて出力する。
【0054】次に、上記構成における座標変換処理方式
の動作について説明する。まず、画像クロックTCLK
を受けたX方向カウンタ11及びY方向カウンタ12は
カウントアップを行なって、TVアドレスTVAx ,T
VAy を出力する。減算器21,22は、それぞれTV
アドレスTVAx ,TVAy から原点アドレスORGx
,ORGy を減算して、軸距離DSTx ,DSTy を
出力する。
【0055】また、超音波クロック発生器23から出力
された超音波クロック周波数データOCLKDを受けた
X方向倍率発生器24及びY方向倍率発生器25は、そ
れぞれ表示倍率PWRx ,PWRy を出力する。
【0056】この表示倍率(1/PWRx ),(1/P
WRy )は、1サンプル当たりのピクセル数を表すデー
タである。例えば、超音波クロックOCLKの周波数f
がα〔Hz〕であるとき、表示装置7へ表示する画像を2
倍に拡大する場合、一般的には周波数fを2倍(すなわ
ち、2α〔Hz〕)にすればよい。この場合、表示倍率
(1/PWRx),(PWRy)は1.0のままでよ
い。しかし、表示倍率(1/PWRx ),(1/PWR
y )に対応する超音波クロックOCLKの周波数fを超
音波クロック発生器23で調整することができない場合
に、X方向倍率発生器24及びY方向倍率発生器25に
よって任意の倍率の表示倍率(1/PWRx),(1/
PWRy )を出力する。例えば画像を1.5倍に拡大す
る場合、超音波クロックOCLKの周波数fを1.5の
〔Hz〕にすれば、表示倍率(1/PWRx),(1/
PWRy)は1.0でよいが、希望の周波数fが発振で
きない場合、表示倍率(1/PWRx),(1/PWR
y)は(1/1.5)にする。このような構成によっ
て、画像の拡大縮小を行う際の表示倍率を、任意の倍率
で細かく制御することが可能となる。
【0057】そして、表示倍率(1/PWRx ),(1
/PWRy )を受けた乗算器26,27は、それぞれ軸
距離DSTx ,DSTy に乗じて軸サンプル数PRx ,
PRy を出力する。この表示倍率(1/PWRx ),
(1/PWRy )は2の補数形式で表わされており、表
示倍率(1/PWRx )を負の値にすることによって表
示装置7へ表示する画像を左右反転させ、表示倍率(1
/PWRy )を負の値にすることによって表示装置7へ
表示する画像を上下反転させることができる。
【0058】こうして得られた軸サンプル数PRx ,P
Ry を受けたサンプル番号算出器300及び走査線番号
算出器400は、サンプル番号SPN、サンプル補正係
数SPM、走査線番号SCN及び走査線補正係数SCM
を求めて出力する。なお、これらの一連の処理は計算量
が少ないので、リアルタイムに実行することができる。
【0059】次に、サンプル番号算出器300及び走査
線番号算出器400の詳細な構成について説明する。図
9はサンプル番号算出器300の構成を示す図である。
サンプル番号算出器300は、乗算器31,32、加算
器33、平方根算出部34、整数部抽出回路35及び小
数部抽出回路36の各要素からなり、いずれもハードウ
ェアのロジック回路によって構成される。なお、乗算器
31,32、加算器33及び平方根算出部34は図2の
線距離演算手段30aに相当し、整数部抽出回路35及
び小数部抽出回路36はデータ分離手段30bに相当す
る。
【0060】乗算器31,32及び加算器33は、いず
れも2の補数形式のデータを処理可能な乗算器及び加算
器である。乗算器31はX軸サンプル数PRx の二乗を
演算して出力する。乗算器32はY軸サンプル数PRy
の二乗を演算して出力する。加算器33は乗算器31の
出力結果と乗算器32の出力結果との平方和Ri を求め
て出力する。この処理により、(PRx*PRx +PRy*
PRy )が求められる。
【0061】また、平方根算出部34は例えば数値演算
プロセッサからなり、加算器33から出力された平方和
Ri を受けて、その平方根Ro を求めて出力する。そし
て、整数部抽出回路35は平方根Ro を受けて整数部の
みを抽出し、この整数値をサンプル番号SPNとして出
力する。同様に、小数部抽出回路36は平方根Ro を受
けて小数部のみを抽出し、この小数値をサンプル補間係
数SPMとして出力する。具体的には、例えば平方根R
o が固定小数点方式による16〔ビット〕のデータであ
るとき、上位10〔ビット〕のデータをサンプル番号S
PNとして出力し、下位6〔ビット〕のデータをサンプ
ル補間係数SPMとして出力する。
【0062】図10はサンプル番号算出器300の他の
構成を示す図である。図9と異なるのは、減算器37を
新たに設けた点である。この減算器37は、上記図9の
整数部抽出回路35の出力と、コンベックス型探触子の
照射面半径に対応するコンベックス・サンプル番号CB
Rとを受けて、整数部抽出回路35の出力からコンベッ
クス・サンプル番号CBRを減じた数値をサンプル番号
SPNとして出力する。
【0063】したがって、コンベックス型探触子を使用
しても、正確に画像メモリ6のアドレスに対応するサン
プル番号SPNを求めることができる。なお、コンベッ
クス・サンプル番号CBRを「0」とすることによっ
て、セクタ型探触子を使用することもできる。
【0064】上記平方根算出部34は数値演算プロセッ
サで構成して平方根Ro を求めたが、ロジック回路で構
成して直線補間処理により平方根Ro を求める他の方法
について、図11〜図13を用いて説明する。
【0065】図11は平方根算出部34の構成を示す図
であり、図12及び図13は平方根の算出方法を示す図
である。図11において、平方根算出部34は、平方根
データテーブル341、比率算出部342、乗算器34
3,345、減算器344及び加算器346の各要素か
ら構成される。
【0066】平方根データテーブル341は例えばRO
Mで構成され、上記平方和Ri をアドレスデータとして
受けて、平方和Ri に対応する根係数a,b及び平方係
数Ra ,Rb を出力する。ここで、根係数a,bは平方
根データテーブル341に格納された数値のうち、a<
bであって、かつ、平方和Ri の平方根値に最も近い数
値である。同様に、平方係数Ra ,Rb は平方根データ
テーブル341に格納された数値のうち、平方和Ri に
最も近い数値である。
【0067】また、比率算出部342は平方和Ri 及び
平方係数Ra ,Rb を受けて、次式(10)によって比
率Rαを求めて出力する。
【0068】
【数10】 Rα=(Ri−Ra)/(Rb −Ra ) ・・・(10) さらに、減算器344は数値「1」から上記比率Rαを
減じて出力する。乗算器343は平方根データテーブル
341から出力された根係数bと、比率算出部342か
ら出力された比率Rαとを受けて、これらの積を求めて
出力する。同様に、乗算器345は平方根データテーブ
ル341から出力された根係数aと、減算器344の出
力結果とを受けて、これらの積を求めて出力する。加算
器346は乗算器343の出力結果と乗算器344の出
力結果との和を演算して、平方根Ro として出力する。
これの一連の処理は次式(11)を実行するものであ
る。
【0069】
【数11】 Ro =a*(1−Rα)+b*Rα・・・(11) 図12において、平方根データテーブル341には、離
散的な入力値Rx に対応する出力値(平方根値)Ry が
ペアで、所定のデータ形式によって格納されている。例
えば、(Rx,Ry )=(4,2),(Rx,Ry )=
(8,81/2 ),(Rx,Ry )=(12,121/2 ),
(Rx,Ry )=(16,4)が格納されている。
【0070】ここで、例えば平方和Ri が「10」であ
るとき、この平方和Ri を入力値Rx として入力する
と、平方根データテーブル341に格納されている数値
であって、かつ、平方和Ri に最も近い数値は「8」と
「12」であり、これらの平方根は「81/2 」と「12
1/2 」であるので、根係数aが「81/2 」、根係数bが
「121/2 」、平方係数Ra が「8」、平方係数Rb が
「12」になる。また比率Rαは、 (10−8)/(12−8)=0.5 となり、平方根Roは、 (8)1/2 ×0.5+(12)1/2 ×0.5 で得られる。
【0071】こうして、平方和Ri を受けて、直線補間
処理により平方根Ro を求めることができる。また、平
方根データテーブル341に格納する数値は、求める平
方根Ro の精度に応じて最小限のデータを格納すればよ
いので、平方根データテーブル341にROMで構成し
た場合にはこのROMの数を低く抑えることができる。
このため、生産コストを低く抑えることができる。
【0072】また、図12に示すように入力値Rx は必
ずしも等間隔の数値である必要はなく、図13に示すよ
うな2の階乗の離散的な間隔であってもよい。すなわ
ち、(Rx,Ry )=(1,1),(Rx,Ry )=(4,
2),(Rx,Ry )=(9,3),(Rx,Ry )=(1
6,4)等を格納してもよい。さらに、入力値Rx が平
方根のカーブ上にある必要はなく、近似の誤差が最小に
なるようにデータを選択することもできる。こうするこ
とによって、格納すべきデータのデータ数が減り、より
ROMの数を低く抑えることができる。
【0073】図14は平方根算出部の他の構成を示す図
である。平方根算出部34は、平方根データテーブル3
41、比率算出部342、減算器347、乗算器348
及び加算器349の各要素から構成される。なお、図1
1と同一の要素には同一番号を付し説明を省略する。
【0074】減算器347は平方根データテーブル34
1から出力された根係数a,bを受けて、根係数bから
根係数aを減じて出力する。乗算器348は減算器34
7の出力結果と、比率算出部342から出力された比率
Rαとを受けて、これらの積を求めて出力する。加算器
349は平方根データテーブル341から出力された根
係数aと、乗算器348の出力結果との和を演算して、
平方根Ro として出力する。これの一連の処理は次式
(12)を実行するものである。
【0075】
【数12】 Ro =a+(b−a)*Rα ・・・(12) この構成では、図11の構成と比較して乗算器が一つ不
要になるので、回路規模が小さくて平方根Ro を求める
ことができ、より製造コストを抑えることができる。
【0076】次に、走査線番号算出器400の詳細な構
成について説明する。図15は走査線番号算出器400
の構成を示す図である。走査線番号算出器400は、比
較器41、セレクタ42a,42b、絶対値算出器43
a,43b、逆数算出器44、乗算器45,47、正接
角算出器46、加算器48、整数部抽出回路49a及び
小数部抽出回路49bの各要素からなり、いずれもハー
ドウェアのロジック回路によって構成される。なお、比
較器41、セレクタ42a,42b、絶対値算出器43
a,43b、逆数算出器44、乗算器45及び正接角算
出器46は図3の角度演算手段40aに相当し、乗算器
47、加算器48、整数部抽出回路49a及び小数部抽
出回路49bはデータ分離手段40bに相当する。
【0077】比較器41は図1の軸距離演算手段20か
ら出力されたX軸方向の軸サンプル数PRx及びY軸方
向の軸サンプル数PRyを受けて、後述する正接角算出
テーブルに対応する領域番号Ax を出力する。また、比
較器41は上記X軸方向の軸サンプル数PRxの絶対値
とY軸方向の軸サンプル数PRyの絶対値とを比較し
て、いずれか大きい値を示す方を選択する選択信号Sma
x と、いずれか小さい値を示す方を選択する選択信号S
min とを出力する。
【0078】セレクタ42aはX軸方向の軸サンプル数
PRx、Y軸方向の軸サンプル数PRy及び選択信号S
min を受けて、選択信号Smin に従っていずれか小さい
値を示す方を選択し、軸距離DSTa として出力する。
同様に、セレクタ42bはX軸方向の軸サンプル数PR
x、Y軸方向の軸距離軸サンプル数PRy及び選択信号
Smax を受けて、選択信号Smax に従っていずれか大き
い値を示す方を選択し、軸距離DSTb として出力す
る。
【0079】絶対値算出器43aはセレクタ42aから
出力された軸距離PRaを受けて、この絶対値|PRa
|を求めて出力する。同様に、絶対値算出器43bはセ
レクタ42bから出力された軸距離PRbを受けて、こ
の絶対値|PRb|を求めて出力する。したがって、上
記選択信号Smax,Smin を考慮すると、必ず|PRa|
≦|PRBb |となる。
【0080】逆数算出器44は例えばROMで構成さ
れ、絶対値算出器43bから出力された絶対値|PRb
|をアドレスとして受けて、この逆数を出力する。乗算
器45は絶対値算出器43aの出力結果と逆数算出器4
4の出力結果との積を求めて出力する。この結果、乗算
器45から出力される値を正接比Ti とすると、次式
(13)が成り立つ。
【0081】
【数13】 Ti =|PRa /|PRb |・・・(13) 正接角算出器46は例えば数値演算プロセッサからな
り、比較器41から出力された領域番号Ax と、乗算器
45からの出力された正接比Ti とを受けて、その正接
角To を求めて出力する。すなわち、領域番号Ax によ
って後述する正接角算出テーブルから求めるべき角度の
算出式が分かり、この角度の算出式によおて正接角To
を求める。なお、正接角To は角度Pθに相当し、式
(6)を演算して角度Pθを求めたことになる。
【0082】乗算器47は上記正接角To と走査線間角
度Δθの逆数SAとを受けて、これらの積を演算して出
力する。また、加算器48は乗算器47の出力結果と基
準走査線番号SSCとを受けて、これらの和を演算して
現在走査線番号SCとして出力する。この乗算器47及
び加算器48の処理は式(8)を実行するものである。
なお、上記走査線間角度Δθの逆数SA及び基準走査線
番号SSCは、図示されていない画像処理プログラムを
マイクロプロセッサが実行することによって出力される
データ信号である。
【0083】そして、整数部抽出回路49aは加算器4
8から出力された現在走査線番号SCを受けて整数部の
みを抽出し、この整数値を走査線番号SCNとして出力
する。同様に、小数部抽出回路49bは現在走査線番号
SCを受けて小数部のみを抽出し、この小数値を走査線
補間係数SCMとして出力する。具体的には、例えば現
在走査線番号SCが固定小数点方式による16〔ビッ
ト〕のデータであるとき、上位10〔ビット〕のデータ
を走査線番号SCNとして出力し、下位6〔ビット〕の
データを走査線補間係数SCMとして出力する。なお、
基準走査線番号SSCを変化させると、基準線となるY
軸正方向を変化させることになり、表示装置7へ表示す
る画像を回転させることが可能となる。
【0084】上記正接角算出器46は数値演算プロセッ
サで構成して正接角To を求めたが、ロジック回路で構
成して直線補間処理により正接角To を求める他の方法
について、図16〜図18を用いて説明する。
【0085】図16は正接角算出器46の構成を示す図
であり、図12は正接角を算出する場合の領域分割方法
を示す図であり、図13は正接角を算出する場合の条件
と角度を示す図である。
【0086】図16において、正接角算出器46は、正
接角データテーブル461、減算器462、乗算器46
3,464及び加算器465の各要素から構成される。
正接角データテーブル461は例えばROMで構成さ
れ、上記比較器41から出力された領域番号Ax と、乗
算器45からの出力された正接比Ti をアドレスデータ
として受けて、正接比Ti に対応する角係数aa,bb
を出力する。ここで、角係数aa,bbは正接角データ
テーブル461に格納された数値のうち、aa<bbで
あって、かつ、正接比Ti の正接角値に最も近い数値で
ある。
【0087】なお、角係数aa,bbは図11で説明し
た平方根データテーブル341における根係数a,b及
び平方係数Ra ,Rb の離散的なデータと同様に、等間
隔又は不等間隔のデータである。また、これらの一連の
処理は次式(14)を実行するものである。
【0088】
【数14】 To =aa*(1−Ti )+bb*Ti・・・(14) 正接角データテーブル461には、離散的な入力値Ti
に対応する出力値(正接角値)To がペアで、所定のデ
ータ形式によって格納されている。全ての入力値Ti に
対応すれば、それだけデータ量が必要になり、格納する
ROMの数が増える。以下、正接角データテーブル46
1に最小限のデータを格納するための方法について説明
する。
【0089】図17のXY平面座標系において、図6と
同様にX軸を図面右部へ向かって正の値をとり、Y軸を
図面下部へ向かって正の値をとるものとする。また、Y
軸正方向を基準として反時計廻りに角度が増加し、その
角度は−180〔度〕以上、かつ、180〔度〕未満の
範囲と定義する。
【0090】ここで、角度を45〔度〕ごとに8つの領
域に分割し、分割する線分上もそれぞれ一つの領域とす
ると、全部で16の領域に分割することができる。例え
ば、図12に示すように−180〔度〕線分上(Y軸負
方向)を領域A0 、−180〔度〕から−135〔度〕
の範囲を領域A1 、−135〔度〕線分上を領域A2と
して、以下同様に領域A15まで設定する。このとき、0
〔度〕線分上(Y軸正方向)は領域A8 になり、90
〔度〕線分上(X軸正方向)は領域A12になる。
【0091】上記各領域A0 ,A1 ,・・・,A15は、
それぞれx座標値とy座標値との間に条件を付けること
ができる。すなわち、角度が−180〔度〕の領域A0
ではx座標値が「0」であり、かつ、y座標値が負の値
である。同様に、角度が−180〔度〕から−135
〔度〕の範囲の領域A1 ではx座標値及びy座標値とも
負の値であり、かつ、x座標値<y座標値である。この
ように、領域、角度及びx座標値とy座標値との間の条
件を表として示したのが、図18に示す正接角算出テー
ブル500である。
【0092】図18において、正接角算出テーブル50
0は領域、条件及び角度の項目について規定している。
正接角算出テーブル500の左欄にある「領域」は上記
領域番号Ax に相当する。また、中欄にある「条件」に
あるx座標値はX軸方向の軸サンプル数PRx に相当
し、y座標値はY軸方向の軸サンプル数PRyに相当す
る。
【0093】この正接角算出テーブル500において、
求める正接角To に必要な最小限の角度は、正接角関数
atanの性質を考慮すれば45〔度〕分の領域で十分であ
る。したがって、例えばROMとしての正接角データテ
ーブル461へ格納するための最小限のデータは、この
45〔度〕分でデータであればよい。こうすることによ
って、必要なROMの数を最小限に抑えることができる
ので、生産コストを低く抑えることができる。
【0094】図19は正接角算出器46の他の構成を示
す図である。正接角算出器46は、正接角データテーブ
ル461、乗算器466及び加算器467の各要素から
構成される。なお、図18と同一の要素には同一番号を
付し説明を省略する。
【0095】乗算器466は正接角データテーブル46
1から出力された角係数bbと正接比Ti とを受けて、
これらの積を求めて出力する。加算器349は正接角デ
ータテーブル461から出力された角係数aaと、乗算
器466の出力結果との和を演算して、正接角To とし
て出力する。これの一連の処理は次式(15)を実行す
るものである。
【0096】
【数15】 To =aa+bb*Ti ・・・(15) この構成では、図18の構成と比較して乗算器と減算器
とがそれぞれ一つずつ不要になるので、より速く正接角
To を求めることができ、より生産コストを抑えること
ができる。
【0097】上記の説明では、本発明を実施する全ての
構成要素はハードウェアのロジック回路で構成したが、
一部の構成要素を、又は全ての構成要素をソフトウェア
で同様に実施することができる。
【0098】また、整数部抽出回路35,49a及び小
数部抽出回路36,49bは固定小数点方式によって規
定されたデータのうち、所定のビット数を抽出するよう
に構成したが、浮動小数点方式によって規定されたデー
タから整数部又は小数部を抽出するように構成すること
もできる。
【0099】さらに、平方根データテーブル341及び
正接角データテーブル461はROMで構成したが、R
AM等の他の記憶装置で構成してもよい。そして、原点
アドレスORGx,ORGy 、表示倍率PWR、走査線間
角度Δθの逆数SA及び基準走査線番号SSC等のデー
タ信号は、マイクロプロセッサから出力されたデータ信
号であるように構成したが、これに限ることなく例えば
超音波診断装置に設けたスイッチ等からのデータ信号で
あるように構成することもできる。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、TVア
ドレス演算手段が画像クロックを受けてTVアドレスを
求めて出力し、軸距離演算手段がTVアドレス、原点ア
ドレス及び表示倍率を受けて軸距離を求めて出力し、サ
ンプル番号演算手段が軸距離を受けてサンプル番号及び
サンプル補間係数を求めて出力し、走査線番号演算手段
が軸距離を受けて走査線番号及び走査線補間係数を求め
て出力するように構成したので、セクタ型探触子又はコ
ンベックス型探触子で得られたエコー信号を基に表示装
置へ表示する画像を左右反転させ、又は上下反転させる
ことができる。
【0101】また、原点アドレス、表示倍率及び基準走
査線番号に応じて、表示装置に表示する画像を自在に拡
大縮小したり、表示画面上を移動させたり、回転させた
りすることができる。
【0102】さらに、平方根データテーブル及び正接角
データテーブルは、求める平方根及び正接角の精度に応
じて最小限のデータを格納するので、データを格納する
ROMの数を低く抑えることができる。このため、生産
コストを低く抑えることができる。
【0103】そして、これらの一連の処理は計算量が少
なく、全てロジック回路で構成したので、リアルタイム
に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の原理説明図である。
【図2】本発明の第2の原理説明図である。
【図3】本発明の第3の原理説明図である。
【図4】超音波診断装置の全体構成図である。
【図5】探触子の構成を示す図であって、(A)にはセ
クタ型探触子を示し、(B)にはコンベックス型探触子
を示す。
【図6】走査線と表示領域との関係を示す図である。
【図7】走査線と表示領域との関係を示す図である。
【図8】本発明の実施例を示す図である。
【図9】サンプル番号算出器の構成を示す図である。
【図10】サンプル番号算出器の他の構成を示す図であ
る。
【図11】平方根算出部の構成を示す図である。
【図12】平方根の算出方法を示す図である。
【図13】平方根の他の算出方法を示す図である。
【図14】平方根算出部の他の構成を示す図である。
【図15】走査線番号算出器の構成を示す図である。
【図16】正接角算出器の構成を示す図である。
【図17】正接角を算出する場合の領域分割法を示す図
である。
【図18】正接角を算出する場合の条件と角度を示す図
である。
【図19】正接角算出器の他の構成を示す図である。
【図20】従来の座標変換処理部の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 TVアドレス演算手段 20 軸距離演算手段 30 サンプル番号演算手段 31 線距離演算手段 32 データ分離手段 40 走査線番号演算手段 41 角度演算手段 42 データ分離手段

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を被検体に照射して、診断部位か
    らのエコー信号によりセクタまたはコンベックス型画像
    を表示する超音波診断装置の座標変換処理方式におい
    て、 画像クロック(TCLK)を受けて、表示装置のTVア
    ドレス(TVA)を求めて出力するTVアドレス演算手
    段(10)と、 前記TVアドレス(TVA)、原点アドレス(ORG)
    及び表示倍率(PWR)を受けて、前記原点アドレス
    (ORG)からの各軸サンプル数(PRx,PRy)を
    求めて出力する軸距離演算手段(20)と、 前記各軸サンプル数(PRx,PRy)を受けて、サン
    プル番号(SPN)及びサンプル補間係数(SPM)を
    求めて出力するサンプル番号演算手段(30)と、 前記各軸サンプル数(PRx,PRy)を受けて、走査
    線番号(SCN)及び走査線補間係数(SCM)を求め
    て出力する走査線番号演算手段(40)と、 を有することを特徴とする超音波診断装置の座標変換処
    理方式。
  2. 【請求項2】 前記軸距離演算手段(20)は、前記T
    Vアドレス(TVA)から前記原点アドレス(ORG)
    を減ずる減算器と、前記表示倍率(PWR)と前記減算
    器からの出力と乗ずる2の補数形式の乗算器と、を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置の座
    標変換処理方式。
  3. 【請求項3】 前記サンプル番号演算手段(30)は、
    前記各軸サンプル数(PRx,PRy)を受けて前記T
    Vアドレス(TVA)と前記原点アドレス(ORG)と
    の間の線分距離サンプル数(Ro)を求めて出力するサ
    ンプル演算手段(30a)と、前記線分距離サンプル数
    (Ro)を受けて前記サンプル番号(SPN)と前記サ
    ンプル補間係数(SPM)とにデータ分離して出力する
    データ分離手段(30b)と、を有することを特徴とす
    る請求項1記載の超音波診断装置の座標変換処理方式。
  4. 【請求項4】 前記線距離演算手段(30a)は、平方
    根データテーブルを基に直線補間により前記線分距離サ
    ンプル数(Ro)を求める平方根算出部(34)を有す
    ることを特徴とする請求項3記載の超音波診断装置の座
    標変換処理方式。
  5. 【請求項5】 前記平方根データテーブルは、不等間隔
    のデータによって構成したことを特徴とする請求項4記
    載の超音波診断装置の座標変換処理方式。
  6. 【請求項6】 前記データ分離手段(30b)は、コン
    ベックス型探触子の照射面半径に対応するコンベックス
    ・サンプル番号(CBR)を受けて、データ分離を行な
    ったデータから前記コンベックス・サンプル番号(CB
    R)を減じて前記サンプル番号(SPN)を出力する減
    算器を有することを特徴とする請求項3記載の超音波診
    断装置の座標変換処理方式。
  7. 【請求項7】 前記走査線番号演算手段(40)は、前
    記各軸サンプル数(PRx,PRy)を受けて前記TV
    アドレス(TVA)と前記原点アドレス(ORG)との
    間の角度(DEG)を求めて出力する角度演算手段(4
    0a)と、前記角度(DEG)を受けて前記走査線番号
    (SCN)と前記走査線補間係数(SCM)とにデータ
    分離して出力するデータ分離手段(40b)と、を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置の座
    標変換処理方式。
  8. 【請求項8】 前記角度演算手段(40a)は、前記各
    軸サンプル数(PRx,PRy)を軸方向ごとに比較す
    る比較器(41)と、前記比較器(41)からの指令を
    受けて前記軸距離(DST)のうち小さな軸距離を選択
    する第1のセレクタ(42a)と、前記比較器(41)
    からの指令を受けて前記各軸サンプル数(PRx,PR
    y)のうち大きな軸距離を選択する第2のセレクタ(4
    2b)と、逆数テーブルを基に直線補間により前記大き
    な軸距離の逆数を求める逆数算出器(44)と、前記比
    較器(41)からの指令を受けて正接角データテーブル
    を基に直線補間により前記角度(DEG)を求める正接
    角算出部(46)を有することを特徴とする請求項7記
    載の超音波診断装置の座標変換処理方式。
  9. 【請求項9】 前記角度演算手段(40a)は、走査線
    間の角度の逆数である走査線間角度逆数(SA)を受け
    て前記角度(DEG)に乗ずる乗算器を、さらに有する
    ことを特徴とする請求項8記載の超音波診断装置の座標
    変換処理方式。
  10. 【請求項10】 前記角度演算手段(40a)は、基準
    走査線番号(SSC)を受けて前記角度(DEG)に加
    える加算器を、さらに有することを特徴とする請求項8
    記載の超音波診断装置の座標変換処理方式。
  11. 【請求項11】 前記基準走査線番号(SSC)は、全
    走査線本数の半分であるようにしたことを特徴とする請
    求項10記載の超音波診断装置の座標変換処理方式。
  12. 【請求項12】 前記正接角データテーブルは、所定の
    領域に分割した角度データによって構成したことを特徴
    とする請求項8記載の超音波診断装置の座標変換処理方
    式。
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