JPH06317682A - 磁気計測用磁気シールドルーム - Google Patents

磁気計測用磁気シールドルーム

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JPH06317682A
JPH06317682A JP10804793A JP10804793A JPH06317682A JP H06317682 A JPH06317682 A JP H06317682A JP 10804793 A JP10804793 A JP 10804793A JP 10804793 A JP10804793 A JP 10804793A JP H06317682 A JPH06317682 A JP H06317682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
room
squid
measurement
magnetometer
Prior art date
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Pending
Application number
JP10804793A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Sakuma
学 佐久間
Keita Yamazaki
慶太 山崎
Toshitami Ro
俊民 呂
Kenichi Unno
健一 海野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁界計測手段として一次微分型SQUID磁
力計を用いた場合に、磁気遮蔽効果が最も大きい地点に
SQUID磁力計が設置される磁気計測用磁気シールド
ルームを提供する。 【構成】 外部の磁界の室内に対する影響を排除する磁
気シールドルームの内部において、磁気シールドルーム
内の水平平面における中央部の天井に架台吊り下げ用レ
ールが設置される。架台吊り下げ用レールは、SQUI
D架台を吊り下げ、SQUID架台は、一次微分型SQ
UID磁力計を保持する。よって、一次微分型SQUI
D磁力計は、磁気シールドルーム内の水平平面における
中央部で使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の発生する磁界を
検出する等のために用いられるものであって、その内部
にSQUID磁力計が設置され、外部の磁界から内部を
遮蔽する磁気計測用磁気シールドルームに関する。
【0002】
【従来の技術】人体の脳の疾患の原因を探るために、脳
が発生する磁界を非接触で測定する脳磁界(MEG)計
測が有力視されつつある。脳磁界計測には、SQUID
(超伝導量子干渉素子)磁力計が用いられる。図7は、
種々のタイプのSQUID磁力計のうちの一次微分型S
QUID磁力計の概略構成を示す構成図である。
【0003】図7に示すように、SQUIDは、超伝導
線のリング11にショセフソン接合12が接続されたも
のである。SQUID磁力計は、リング11の中に入る
磁束が変化するとSQUIDの特性が変化することを利
用している。すなわち、その変化を入力コイル13およ
び距離dだけ離れて設けられている2つの検出コイル1
4,15を用いて取り出すことにより、磁束密度を計測
する。計測の分解能は、10-10 〜10-12 T程度であ
る。
【0004】一次微分型SQUID磁力計は、2つの検
出コイル14,15に流れる電流の向きが逆になるよう
に構成されている。このように差動型の構成にすること
により、周囲環境の雑音磁界の影響を低減することがで
きる。
【0005】脳が発生する磁界は極めて小さいので、S
QUID磁力計を用いて脳磁界計測を行うときには、人
体以外による磁界の影響を排除するために磁気遮蔽を施
す必要がある。よって、SQUID磁力計は磁気シール
ドルーム内に設置され、脳磁界計測は、磁気シールドル
ーム内で実行される。
【0006】図8は従来の磁気シールドルームを示す平
面図である。磁気シールドルーム1は、少なくとも表面
が強磁性体であるパネルで各面が覆われたものであり、
その一面に扉2が設けられている。磁気シールドルーム
1の内部の天井には、架台吊り下げ用レール3が取り付
けられている。そして、SQUID架台4が架台吊り下
げ用レール3から吊り下げられ、SQUID架台4は、
SQUID磁力計を保持する。また、SQUID架台4
は、SQUID磁力計の水平移動、水平前後回転移動、
回転正逆移動、上下移動を行うことができる構造になっ
ている。
【0007】なお、このような磁気シールドルーム1
は、社団法人電気学会マグネティックス研究会資料「生
体磁気計測用磁気シールドルームの設計施工(資料番号
MAG−92−85)」(1992年3月10日発行)
に記載されている。
【0008】磁気シールドルーム1内のSQUID架台
4の設置位置は、磁気遮蔽効果が大きい地点であること
が望ましい。そこで、磁気シールドルーム1内の磁気遮
蔽効果の分布を測定する性能試験が必要となる。従来
は、取扱いが容易である等の理由により、フラックスゲ
ート型磁力計によって磁束を測定する方法が実行されて
いた。しかし、フラックスゲート型磁力計の分解能は1
-10 T程度であり、磁気シールドルーム1の磁気遮蔽
性能が向上すると、磁気シールドルーム1内の磁束の測
定が不可能であった。そこで、強制的に磁気シールドル
ーム1の外で磁界を発生させた状態で磁気シールドルー
ム1内の磁束を測定し、磁気シールドルーム1の磁気遮
蔽性能を評価する試験が行われていた。
【0009】ところが、そのような試験では、SQUI
D磁力計による実際の磁気計測の際の環境における磁気
シールドルーム1の磁気遮蔽性能とは異なる性能が確認
される可能性がある。すなわち、そのような試験によっ
て得られた磁気シールドルーム1内の磁気遮蔽効果の分
布は正確ではない可能性があり、そのような分布にもと
づいてSQUID磁力計を設置すると、磁気遮蔽効果が
最適ではない地点に設置してしまうという可能性があ
る。
【0010】一方、扉2の付近は磁気遮蔽効果が小さい
ということは、容易に想起される。そこで、従来は図8
に示すように、扉2からできるだけ離れた位置にSQU
ID架台4が設置されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのような扉
2からできるだけ離れた位置が、磁気遮蔽効果が最も大
きい地点であるということは実証されていない。経験的
に、扉2からできるだけ離れた位置がSQUID架台4
の適性設置位置であるとされているに過ぎない。また、
実際に脳磁界計測に用いられるSQUID磁力計のタイ
プが異なると、磁気シールドルーム1内のSQUID磁
力計適性設置位置が異なってくることも予想される。
【0012】そこで、本発明は、磁界計測手段として一
次微分型SQUID磁力計を用いた場合に、磁気遮蔽効
果が最も大きい地点にSQUID磁力計が設置される磁
気計測用磁気シールドルームを提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気計測用
磁気シールドルームは、室内に対する外部の磁界の影響
を排除する磁気シールドルームと、磁気シールドルーム
内の中央部に位置するように設置されている一次微分型
SQUID磁力計とを備えたものである。
【0014】
【作用】磁気シールドルーム内に一次微分型SQUID
磁力計を設置して脳磁界計測等の磁界計測を行う際に、
一次微分型SQUID磁力計を磁気シールドルーム内の
中央部に設置すると、その一次微分型SQUID磁力計
は、外部の磁界の影響を最も受けにくいことが確認され
た。本発明に係る磁気計測用磁気シールドルームは、そ
の確認結果にもとづいて構成されたものであり、外部の
磁界の影響を最も効果的に排除した状態で磁界計測を行
うことができる空間を提供する。
【0015】
【実施例】本願発明の発明者は、自由に移動できる一次
微分型SQUID磁力計によって、磁気シールドルーム
1の磁気遮蔽効果の分布を調査した。まず、磁気シール
ドルーム1内の所定の位置に一次微分型SQUID磁力
計を設置し、X軸、Y軸、Z軸方向の磁束密度を計測し
た。ここで、X軸の方向は扉2が設置されているパネル
と直交するパネルの水平方向と同じ方向である。また、
Y軸の方向は扉2が設置されているパネルの水平方向と
同じ方向である。Z軸の方向は磁気シールドルーム1の
高さ方向である(図8参照)。
【0016】図1は計測結果を示したものである。図に
おいて、横軸は対数目盛りによる磁束密度を示す。S
(X)はX軸方向の磁束密度、S(Y)はY軸方向の磁
束密度、S(Z)はZ軸方向の磁束密度を示している。
各方向について場所を変えて17回の計測を行い(図
2,図4におけるA1〜D4,P点において)、図1には、各
計測値をヒストグラムで示した。すなわち、図中、1つ
の矩形は、その範囲内に計測値があったことを示してい
る。
【0017】各計測値の平均と標準偏差をとると、X軸
方向について、平均μX は1.32pT、標準偏差σX
は1.18pTである。また、Y軸方向ついて、平均μ
Y は2.06pT、標準偏差σY は1.22pTであ
る。そして、Z軸方向について、平均μZ は1.84p
T、標準偏差σZ は0.795pTである。
【0018】同時に、磁気シールドルーム1の外の所定
の位置における磁束密度を計測した。なお、その計測に
は、フラックスゲート型磁力計を用いた。図1におい
て、G(X)は磁気シールドルーム1の外のX軸方向の
磁束密度、G(Y)はY軸方向の磁束密度、G(Z)は
Z軸方向の磁束密度を示している。各測定値の平均と標
準偏差をとると、X軸方向について、平均7.71n
T、標準偏差1.21nTである。また、Y軸方向つい
て、平均3.14nT、標準偏差0.577nTであ
る。そして、Z軸方向について、平均4.09nT、標
準偏差0.597nTである。
【0019】磁気遮蔽効果は、磁気シールドルーム1の
外の磁束密度と内部の磁束密度との比で評価できる。そ
こで、遮蔽効果を(外の磁束密度)/(内部の磁束密
度)で定義する。すると、X軸方向の遮蔽効果SX は、
(7.71×10-9)/(1.32×10-12 )=53
56、Y軸方向の遮蔽効果SY は、(3.14×1
-9)/(2.06×10-12 )=1524、Z軸方向
の遮蔽効果SZ は、(4.09×10-9)/(1.84
×10-12 )=2223である。
【0020】脳磁界計測では、一般に、Z軸方向の磁界
の大きさが計測される。そこで、磁気シールドルーム1
内において、Z軸方向の遮蔽効果の最も大きい地点を探
すことが重要である。そこで、Z軸方向の磁束密度のば
らつき(標準偏差)σZ について実験計画法の手法を適
用し、一元配置を用いて距離rの水準でばらつきを分解
し検定および推定を試みた。X軸の距離rは、図2に示
すように、0.5m、1.0m、1.25m、1.5
m、2.0mである。推定の結果を図3に示す。
【0021】X軸については危険率1%で検定して有意
であった。よって、遮蔽効果の推定結果より、X軸の最
適水準はr=1.25〔m〕である。また、遮蔽効果の
母平均の95%信頼限界は5660±1960.83で
あった。
【0022】Y軸の距離rは、図4に示すように、0.
5m、1.0m、1.25m、1.5m、2.0mであ
る。検定および推定の結果を図5に示す。Y軸について
は危険率10%で検定して有意であった。よって、遮蔽
効果の推定結果より、Y軸の最適水準はr=1.25
〔m〕である。また、遮蔽効果の母平均の95%信頼限
界は5660±1915.55であった。
【0023】図3および図5に示す推定の結果より、X
−Y平面上で、扉2から離れるにつれて遮蔽効果が高い
という傾向があるものの、最も遮蔽効果の高い地点は、
図2,図4におけるP点(X−Y平面上の中央)である
ことがわかる。すなわち、一次微分型SQUID磁力計
によって磁界計測を行う場合には、一次微分型SQUI
D磁力計を磁気シールドルーム1のX−Y平面上の中央
に設置することが、外界の影響を最も受けない状態で計
測を遂行できる状態であることが確認された。
【0024】また、X軸およびY軸についての推定結果
から、Z軸方向についても、中央部が、最も遮蔽効果が
高いと考えられる。よって、磁気シールドルーム1の空
間の中央部に一次微分型SQUID磁力計を設置するこ
とが、最も正確な磁界計測を遂行できる状態である。
【0025】図6は、この確認結果にもとづいた本発明
の一実施例による磁気計測用磁気シールドルームの構成
を示す図であり、図6(A)は平面図、図6(B)はB
−B断面における断面図である。図に示すように、この
場合には、一次微分型SQUID磁力計5が、磁気シー
ルドルーム1の中央部に位置するように固定される。も
ちろん、診断を遂行するために、一次微分型SQUID
磁力計5は、水平移動、水平前後回転移動、回転正逆移
動、上下移動等を行うことができるように取り付けられ
る。
【0026】よって、磁気計測に際して、一次微分型S
QUID磁力計5は、磁気シールドルーム1の中央にお
いて使用されることになる。そのような配置によれば、
上記の検定および推定の結果より、最も周囲環境の影響
を受けない状態でZ軸方向の磁界計測が行える。
【0027】なお、図6に示す磁気計測用磁気シールド
ルームの構成は一次微分型SQUID磁力計に適した構
成であって、他のタイプのSQUID磁力計を適用する
場合には、かならずしもそのような構成が最適であると
は限らない。他のタイプのSQUID磁力計を適用する
場合に、単純に図6に示す構成を採用しても最適構成と
はならない可能性もある。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気計測用磁気シールドルームが、室内に対する外部の
磁界の影響を排除する磁気シールドルーム内の中央部の
位置に一次微分型SQUID磁力計が設置された構成で
あるから、外部の磁界の影響を最も効果的に排除した状
態で脳磁界計測等の微弱磁界の計測を行える空間を提供
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気シールドルーム内の各地点と外部における
磁束測定の結果を示す説明図である。
【図2】磁気シールドルーム内の遮蔽効果分布のX軸方
向の水準を示す説明図である。
【図3】X軸方向の遮蔽効果の推定結果を示す説明図で
ある。
【図4】磁気シールドルーム内の遮蔽効果分布のY軸方
向の水準を示す説明図である。
【図5】Y軸方向の遮蔽効果の推定結果を示す説明図で
ある。
【図6】図6(A)は本発明の一実施例による磁気計測
用磁気シールドルームの構成を示す平面図である。図6
(B)は図6(A)におけるB−B断面の断面図であ
る。
【図7】一次微分型SQUID磁力計の概略構成を示す
構成図である。
【図8】従来の磁気シールドルームを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 磁気シールドルーム 2 扉 5 一次微分型SQUID磁力計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海野 健一 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式会 社竹中工務店技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内に対する外部の磁界の影響を排除す
    る磁気シールドルームを備え、その室中で生体等の対象
    物が発生する磁界の計測処理が実行される磁気計測用磁
    気シールドルームにおいて、 前記磁気シールドルーム内の中央部の位置に、一次微分
    型SQUID磁力計が設置されていることを特徴とする
    磁気計測用磁気シールドルーム。
JP10804793A 1993-05-10 1993-05-10 磁気計測用磁気シールドルーム Pending JPH06317682A (ja)

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JP10804793A JPH06317682A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 磁気計測用磁気シールドルーム

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JP10804793A JPH06317682A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 磁気計測用磁気シールドルーム

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JPH06317682A true JPH06317682A (ja) 1994-11-15

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