JPH06312962A - 1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電子写真感光体 - Google Patents

1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電子写真感光体

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JPH06312962A
JPH06312962A JP5123106A JP12310693A JPH06312962A JP H06312962 A JPH06312962 A JP H06312962A JP 5123106 A JP5123106 A JP 5123106A JP 12310693 A JP12310693 A JP 12310693A JP H06312962 A JPH06312962 A JP H06312962A
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bis
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Yoshimasa Matsushima
義正 松嶋
Hiroshi Sugiyama
弘 杉山
Toshimitsu Hagiwara
利光 萩原
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Takasago International Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニ
ル)ベンゼン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電
子写真感光体。 【構成】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 及びR2 は相異なる低級アルキルを示し、
Meはメチル基を示す。)で表される1,4−ビス
(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体、該
誘導体を含有する電荷輸送材料及び該電荷輸送材料を電
荷輸送層に含有する電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、次の一般式(1)
【化2】 (式中、R1 及びR2 は相異なる低級アルキル基を示
し、Meはメチル基を示す。)で表される新規化合物
1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼ
ン誘導体及びこれを含有する電荷輸送材料、さらにこの
電荷輸送材料を電荷輸送層に含有する電子写真感光体に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無機系の光導電性材料としては、
アモルファスシリコン、アモルファスセレン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛等が用いられているが、製造が困難で
あるため高価であったり、毒性があり環境保護の観点か
ら問題の有る場合がある。一方、有機系の光導電体とし
ては、特に、光導電体を電荷発生材料と電荷輸送材料と
に機能分離した形態が盛んに提案されている(例えば、
米国特許第3791826 号)。この方式においては、キャリ
ア(キャリアとは電荷を示す、以下同様)の発生効率の
大きい物質を電荷発生材料として用い、かつ電荷輸送能
力の高い物質を電荷輸送材料として組み合わせることに
よって高感度の電子写真感光体が得られる可能性があ
る。
【0003】このうち電荷輸送材料に要求されること
は、電界印加下で光照射により電荷発生材料において発
生したキャリアを効率良く受取り、感光体層内を速く移
動させ、表面電荷を速やかに消滅させることである。キ
ャリアが単位電界当りに移動する速さをキャリア移動度
と呼ぶ。キャリア移動度が高いということはキャリアが
電荷輸送層内を速く移動するということである。このキ
ャリア移動度は電荷輸送物質固有のものであり、したが
って、高いキャリア移動度を達成するためにはキャリア
移動度の高い材料を使用する必要があるが、未だ十分な
レベルに達しているとはいえないのが現状である。
【0004】一方、キャリア移動度は電荷輸送物質の濃
度にも依存しているので、電荷輸送層内の電荷輸送物質
の濃度を高くする方法がとられる。電荷輸送物質の濃度
が最大になるのは電荷輸送物質のみで電荷輸送層を形成
した場合であり、これは蒸着法などによって作成され
る。例えば有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子
等はこの方法を用いて作成している(Tang,C.W. and Va
nSlyke,S.A.,Appl.Phys.Lett.,51,913(1987))。
【0005】しかしながら、薄膜そのものが電荷輸送物
質のみからなる蒸着膜の場合には特に結晶の析出やピン
ホールが生成しやすく均質な層を形成することが難し
い。また、電荷輸送物質を結着剤ポリマーとともに有機
溶剤に高濃度に溶解させ塗布して用いる場合にも、塗膜
において結晶の析出やピンホールの生成のない均質な有
機薄膜を形成する必要がある。これは得られた薄膜に高
電界を印加するため微結晶やピンホールが生成したとこ
ろで絶縁破壊が起きたり、ノイズの原因となるからであ
る。また、電荷発生物質および電荷輸送物質、両者の特
性が良くても、電荷発生物質から電荷輸送物質へのキャ
リアの注入、すなわち、電荷発生層から電荷輸送層への
電荷の注入が効率よく行われることが重要である。この
電荷の注入は電荷発生物質(または電荷発生層)と電荷
輸送物質(または電荷輸送層)の界面の特性によるもの
であって各種物質間で一様ではない。以上のように電荷
輸送材料には種々の条件が要求される。
【0006】従来、電荷輸送材料としては例えば、特開
昭63-269158 号公報には次の一般式(2)
【化3】 (式中、Ar1 〜Ar4 は独立してアルキル基、アラル
キル基、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基、又は
置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示し、Aは
それぞれ置換基を有してもよいアルキル基、アラルキル
基、アリ−ル基又は複素環基を示す。)で表されるジス
チリル化合物が提案されている。
【0007】また、特開平3-11355 号公報には次の一般
式(3)
【化4】 (式中、R3 、R4 、R8 、R9 は独立してそれぞれ置
換基を有していてもよいアルキル基、アラルキル基、ア
リ−ル基を示し、R5 、R7 、R10は独立して水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、
6 、R11はアルキル基又はアルコキシ基を示し、l、
nは1〜3の整数、mは0〜2の整数を示す。)で表さ
れるジスチリル化合物が提案されている。
【0008】しかしながら、上述の化合物は、両末端に
置換するジアルキルアミノ基が同一のものであり、結着
剤ポリマ−への溶解性の点で満足できなかったり、また
溶解したとしても製膜化した時に結晶化、ピンホ−ル生
成、膜の白色化、またはもろくなり、結果的に、得られ
る画像に欠陥が生じるといった問題があり、従って添加
量に制限があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、電荷輸送材料において、結着剤ポリマ−への溶解性
が良く、添加量を増やしても製膜化したときに安定で、
そのため高いキャリア移動度が発現でき、しかも電子写
真感光体を形成したときの諸特性においても優れている
新しい素材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者らは様々な化合物について鋭意研究を行っ
た結果、両末端にそれぞれ異なるジアルキルアミノ基を
有する次の一般式(1)
【化5】 (式中、R1 及びR2 は相異なる低級アルキル基を示
し、Meはメチル基を示す。)で表される1,4−ビス
(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体が上
記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0011】即ち、本発明者らは、1,4−ビス
(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体
(1)が、結着剤ポリマ−への溶解性が良く、高濃度に
溶解させても結晶の析出やピンホ−ルの生成が起こら
ず、そのため高いキャリア移動度を発現出来、また、こ
れを使用した感光体は高感度にして残留電位が低いこと
を見出した。したがって、本発明は、前記一般式(1)
で表される新規な1,4−ビス(2′,2′−ジフェニ
ルビニル)ベンゼン誘導体、一般式(1)の化合物を含
有する電荷輸送材料及び該電荷輸送材料を電荷輸送層に
含有する電子写真感光体に関する。
【0012】本発明化合物(1)のR1 及びR2 は相異
なる低級アルキル基を示し、特に限定されないが、好ま
しいものとして炭素数1〜4個の低級アルキル基、具体
的にはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基
等が挙げられる。本発明化合物(1)についてのさらに
好ましい具体例としては、以下の表1に示される化合物
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0013】
【表1】 表 1 ──────────────────────── 例示化合物 R1 2 ──────────────────────── 1 Me Et 2 Me Pr 3 Me Bu 4 Et Pr 5 Et Bu 6 Pr Bu ──────────────────────── (表中、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prは
プロピル基を、Buはn−ブチル基を示す。)本発明の
1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼ
ン誘導体(1)は、例えば、次の反応式1に従って合成
することができる。
【0014】
【化6】 (式中、R1 、R2 及びMeは前記と同じ意味を示
す。)
【0015】すなわち、i)1,4−ビス(2,4−ジ
メチルベンゾイルメチル)ベンゼン(4)及び、1−ジ
アルキル−4−ブロモベンゼンから得られる第1のグリ
ニア試薬(5)を反応させ、ii) 次いで必要に応じて、
酸触媒の存在下で脱水反応させて、モノケトン化合物
(6)を得る。iii)このモノケトン化合物(6)と第2
のグリニア試薬(8)とを反応させ、iv) 次いで必要に
応じて、酸触媒の存在下で脱水反応させることにより、
容易に1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)
ベンゼン誘導体(1)を得ることができる。
【0016】ここで、出発化合物の1,4−ビス(2,
4−ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼン(4)は、例
えば、K,Sakamotoら、Bulletin of the Chemical Socie
ty of Japan , vol.46,p270-275(1973) の方法に示され
るように、次の反応式2に従って容易に合成できる。
【化7】 すなわち、p−フェニレン2酢酸に塩化チオニルを反応
させて酸塩化物(9)を得、これとm−キシレンとをフ
リ−デルクラフト反応させて容易に得ることができる。
【0017】上述のようにして得られる本発明化合物
(1)の有用性について述べる。特開昭63ー2691
58号公報等に記載された従来の化合物は、化合物の両
末端にそれぞれ同一のジアルキルアミノ基を有してお
り、このような両末端にそれぞれ同一のジアルキルアミ
ノ基を有する1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビ
ニル)ベンゼン化合物は結晶性が高く、蒸着などの方法
で形成された化合物そのものからなる分子性薄膜におい
ても、あるいは、結着剤ポリマーとともに用いる高濃度
分散性薄膜においても微結晶の析出が起こり、画像の欠
陥の原因になる。
【0018】しかしながら、上記のようにして得られる
本発明化合物(1)、すなわち、両末端にそれぞれ相異
なるジアルキルアミノ基を有する1,4−ビス(2′,
2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体は蒸着などの
方法で形成された化合物そのものからなる分子性薄膜に
おいても、あるいは、結着剤ポリマーとともに用いる高
濃度分散性薄膜においても微結晶の析出がなく、得られ
た薄膜は均質で安定である。
【0019】このような結晶性の差は、例えば示差走査
熱量計(DSC)を用いた測定において明らかにされ
る。即ち、示差走査熱量計(DSC)により測定された
ガラス転移温度(Tg)、結晶化温度(Tc)、融点
(Tm)において以下のようなことを全体として兼ね備
えていることが結晶化しにくい条件となる。1.結晶化
温度(Tc)が測定できない(すなわち結晶化しな
い)、あるいは結晶化温度(Tc)が高ければ高い程、
結晶化が起こりにくい。2.結晶化温度とガラス転移温
度の差(Tc−Tg)が大きい程、結晶化が起こりにく
い。3.融点と結晶化温度の差(Tm−Tc)が小さい
程、結晶化が起こりにくい。4.ガラス転移温度(T
g)が高ければ高い程、結晶化が起こりにくい。つま
り、後述する試験例1から理解されるように、従来の両
末端にそれぞれ同一のジアルキルアミノ基を有する1,
4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン化
合物は、DSC分析において温度上昇にともなってガラ
ス転移温度、結晶化温度、融点が認められ、ガラス転移
温度に比較して結晶化温度が低く、すなわち、分子性固
溶体として安定な温度領域が狭いことがわかる。
【0020】しかしながら、本発明化合物の両末端にそ
れぞれ相異なるジアルキルアミノ基を有する1,4−ビ
ス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体
(1)は、DSC分析において結晶化温度が認められな
い場合もあり、またはガラス転移温度に比較して結晶化
温度が高く、分子性固溶体として安定な温度領域が広い
ことがわかる。このため前述したように本発明化合物
(1)を高濃度に含有する薄膜においても結晶の析出の
ない、安定で均質な薄膜を形成することができるのであ
る。
【0021】上述の本発明化合物(1)は電荷輸送材料
として優れた性質を持ち、これを用いれば、キャリア移
動度が高く、高感度で残留電位のない電子写真感光体を
得ることができる。具体的には、導伝性支持体上に電荷
発生層と電荷輸送層を含む感光層を設けた電子写真感光
体において、電荷輸送材料として本発明化合物(1)を
電荷輸送層に用いることによる。
【0022】本発明における電荷輸送層は本発明化合物
(1)のみをそのまま蒸着させるか、本発明化合物
(1)を適当な溶剤に溶かした溶液を塗布、乾燥して本
発明化合物(1)の分子性薄膜を形成することができ
る。あるいは、機械的強度などを必要とする場合には、
電荷輸送層は、本発明化合物(1)と結着剤を適当な溶
剤に溶解させた溶液を、導伝性支持体又は電荷発生層に
塗布し,乾燥させることにより形成される。
【0023】ここに結着剤としては,例えばポリアクリ
レート、ポリアミド、ポリメタクリレート、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリスチレンあるい
はこれらの共重合体を挙げることができる。また,この
ような絶縁性ポリマーの他にポリビニルカルバゾール、
ポリビニルアントラセンやポリビニレンなどの有機光導
電性ポリマーも使用できる。
【0024】これらの結着剤と本発明化合物(1)との
配合割合は、特に限定されず任意の割合で良いが、本発
明化合物(1)を可能なかぎり多く用いることが望まし
い。具体的には、結着剤100重量部当たり本発明化合
物(1)を10〜1000重量部添加することができ
る。すなわち、従来は結着剤1重量部に対し、約2重量
部以上添加すると膜の安定性に問題があったが、本発明
化合物(1)を用いれば結着剤1重量部に対し、約10
重量部添加しても安定である。
【0025】用いる溶剤としては、特に限定されないが
有機溶剤が好ましく、具体的には、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド
などのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテ
ル類、酢酸エチル、酢酸メチルなどのエステル類、塩化
メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、ジ
クロロエチレン、四塩化炭素、トリクロロエチレンなど
の脂肪族ハロゲン化炭化水素あるいはベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなど
の芳香族化合物、およびこれらの混合物を用いることが
できる。
【0026】本発明の感光体に用いられる導電性支持体
としては、銅、アルミニウム、銀、鉄、亜鉛、ニッケル
等の金属や合金の箔ないしは板をシート状またはドラム
状にしたものが使用され、あるいはこれらの金属をプラ
スチックのフィルムや円筒等に真空蒸着、電解メッキし
たもの、あるいは導電性ポリマー、酸化インジウム、酸
化スズ等の導電性化合物の層をガラス、紙あるいはプラ
スチックフィルムなどの支持体状に塗布もしくは蒸着に
よって設けられたものが用いられる。
【0027】塗布は、浸漬塗工法、スプレーコーティン
グ法、スピンナーコーティング法、ワイヤ−バ−コ−テ
ィング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティ
ング法、カーテンコーティング法などのコーティング法
を用いて行うことができる。乾燥は、室温における乾燥
の後、加熱乾燥する方法が好ましい。加熱乾燥は30〜
200℃の温度で5分〜2時間の範囲で無風または送風
下で行うことが好ましい。
【0028】さらに、本発明における電荷輸送層には必
要に応じて種々の添加剤を含有させて用いることができ
る。例えば、ビフェニル、ジブチルフタレ−トなどの可
塑剤、シリコンオイル、グラフト型シリコンポリマ−、
各種フルオロカ−ボン類などの表面潤滑剤、ジシアノビ
ニル化合物、カルバゾ−ル誘導体などの電位安定剤、
1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、2−
tert−ブチル−4−メトキシフェノ−ルなどのモノフェ
ノ−ル系酸化防止剤、ビスフェノ−ル系酸化防止剤、ア
ミン系酸化防止剤、サリチル酸系酸化防止剤などを挙げ
ることができる。また、他の電荷輸送材料を添加するこ
ともできる。得られる電荷輸送層の膜厚は一般に2〜4
0μmであるが、好ましい範囲は5〜30μmである。
【0029】上述のようにして得られる電荷輸送層は、
電荷発生層と電気的に接続されることにより、電界の存
在下で電荷発生層から注入されたキャリアを受け取ると
共に、これらのキャリアを感光層の表面まで輸送する機
能を有することができる。この際、この電荷輸送層は導
電性支持体上において、電荷発生層の上に積層されてい
ても良く、またその下に積層されていても良いが、電荷
発生層の上に積層されていることが望ましい。この様に
作られた層上に、必要に応じて保護層を塗布することに
より感光層を形成することができる。
【0030】本発明における電荷発生層としては、セレ
ン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機
の電荷発生材料、ピリリウム塩系染料、チアピリリウム
塩系染料、アズレニウム塩系染料、チアシアニン系染
料、キノシアニン系染料などのカチオン染料、スクアリ
ウム塩系顔料、フタロシアニン系顔料、アントアントロ
ン系顔料、ジベンズピレンキノン系顔料、ピラントロン
系顔料などの多環キノン顔料、インジゴ系顔料、キナク
リドン系顔料、アゾ顔料、ピロロピロール系顔料などの
有機電荷発生物質から選ばれた材料を単独ないしは組み
合わせて用い、蒸着層あるいは塗布層として用いること
ができる。これ以外でも、光を吸収し高い効率で電荷を
発生する材料であれば、いずれの材料であっても使用す
ることができる。
【0031】以上のようにして本発明化合物の1,4−
ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体
(1)を電荷輸送層に含有する電子写真感光体を得るこ
とができる。本発明の1,4−ビス(2′,2′−ジフ
ェニルビニル)ベンゼン誘導体(1)は安定なアモルフ
ァスの薄膜を形成することが出来、高いキャリア移動度
を有することを利点としており、電子写真感光体のみな
らず、有機エレクトロルミネッセンス(EL)などの電
荷輸送材料としても広く用いることができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例中において用いる測定機器及び測定条件
を以下に示す。 (1) 1H−NMR 機器:ブルッカー社製、AM-400
型装置(400MHz) 溶剤:CDCl3 内部標準物質:テトラメチルシラン (2)IR 機器:IR−810型赤外分光光度計
(日本分光工業株式会社製) (3)MASS 機器:日立 M−80B(株式会社
日立製作所製) イオン化室温度:200℃ イオン化電圧:20eV (4)示差走査熱量計(DSC) 機器:SSC-5220装置(セイコー電子工業株式会社製)
【0033】実施例1 1,4−ビス(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチ
ル)ベンゼンの合成 pーフェニレン二酢酸20g(0.103mol)、塩化チオニル
40ml(0.551mol)、塩化メチレン200ml の混合溶液を24
時間還流撹拌し、冷却後ろ過して未反応のpーフェニレ
ン二酢酸を除去した。濾液を濃縮した後、濃縮物を塩化
メチレン100mlにとかした(この溶液を溶液1とす
る)。500ml の反応フラスコに塩化メチレン100ml を取
り、ここへ無水塩化アルミニウム32g(0.24mol )を0
℃、30分で加えた。続いてmーキシレン22g(0.207mo
l)を同温度で滴下し、さらに先の溶液1を0〜5℃で3
0分で加えた。この溶液をさらに同温度で1時間、室温
で30分反応させた後、氷水にあけ、ベンゼンで抽出、ソ
ーダ灰水にて洗浄、乾燥、濃縮し、35gの粗生成物を得
た。エタノールから再結晶化させて14gの1,4−ビス
(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼンの
結晶を得た(理論収率36.4%)。 m.p.94〜96℃ IR(cm-1):1680
【0034】実施例2 1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジプロピルアミノフェニル)ビニル〕−4−
(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼン、
及び1,4−ビス〔β−(2′,4′−ジメチルフェニ
ル)−β−(4′−ジプロピルアミノフェニル)ビニ
ル〕ベンゼン(比較化合物1)の合成 5リットルの反応フラスコに窒素雰囲気下でマグネシウ
ム33.64 g(1.384mol)、乾燥テトラヒドロフラン(T
HF)50mlを仕込み、ヨウ素と臭化エチル少量を加え
た。反応開始を確認した後、ここへN,N−ジプロピル
−p−ブロモアニリン337.69g(1.305mol)と乾燥TH
F1268mlの混合液を25〜35℃、2時間で滴下した。
その後室温で18時間反応させグリニア試薬を調製した。
【0035】次いでこの反応溶液に、実施例1で合成し
た1,4−ビス(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチ
ル)ベンゼン199.32g(0.514mol)と特級トルエン1318
mlの混合液を23〜35℃、2時間で滴下した。続いて室温
で3時間撹拌し、81℃で25時間還流させた後、トル
エン2リットルを加え、THFを常圧(沸点〜104 ℃、
2リットル)で除去した後、107 ℃で16時間加熱撹拌し
た。反応溶液を冷却後、氷冷した5%塩化アンモニア水
溶液2961g中へ注入し、冷却下で30分撹拌した。その
後、ここへトルエン2リットルを加え、セライトろ過
し、分液、食塩水で洗浄(1.5リットル、2回、洗浄後
pH7)とし、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濃縮
し、粗モノオ−ル体A(1−〔2−ヒドロキシ−2−
(2′,4′−ジメチルフェニル)−2−(4′−ジプ
ロピルアミノフェニル)エチル〕−4−(2′,4′−
ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼン)及び粗ジオ−ル
体A(1,4−ビス〔2−ヒドロキシ−2−(2′,
4′−ジメチルフェニル)−2−(4′−ジプロピルア
ミノフェニル)エチル〕ベンゼン)の混合物443.44gを
得た。
【0036】
【化8】
【0037】5リットルの反応フラスコに、上記の様に
して得た混合物443.44g、トルエン1330ml、p−トルエ
ンスルホン酸(PTSA)22.2gを仕込み、還流(112
℃)下で4時間共沸脱水反応させた。反応液を冷却後、
食塩水で洗浄(2.5リットル、2回、洗浄後のpH
4)、5%ソーダ灰水(2.5リットル)で洗浄、食塩水
で洗浄(2.5リットル、3回、洗浄後のpH7)、乾燥
(無水硫酸ナトリウム)、濃縮し、粗モノケトン体A
(1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジプロピルアミノフェニル)ビニル〕−4−
(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼン)
及び粗ジエン体A(1,4−ビス〔β−(2′,4′−
ジメチルフェニル)−β−(4′−ジプロピルアミノフ
ェニル)ビニル〕ベンゼン)の混合物424.07gを得た。
【0038】
【化9】
【0039】この混合物をビグロー付きクライゼンにて
蒸留(沸点〜87℃/1mmHg、浴温〜160 ℃)し、N,N−
ジプロピルアニリン80.12 gを除去し、残渣315.17gを
得た。これにエタノール2521mlを加え、79℃で白熱灯照
射下で3時間還流撹拌した。熱時減圧ろ過してジエン体
A103.42gの結晶をろ別した(この結晶を第1結晶とす
る)。この第1母液よりシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ−(溶離液:ベンゼン)にて精製し、基質に対して
グリニア試薬が1モルだけ反応して生成した目的化合物
であるオイル状のモノケトン体A(1−〔β−(2′,
4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジプロピルア
ミノフェニル)ビニル〕−4−(2′,4′−ジメチル
ベンゾイルメチル)ベンゼン)を85.27 g(理論収率2
8.0%)を得た。
【0040】MASS(m/z):529(M+ ) IR(neat,cm-1):1680(C=O)1 HーNMR(400MHz、δppm ,CDCl3 ;0.91(6
H, t, J = 7.4Hz ), 1.60 (4H,m),2.01(3H,s),2.33(3H,
s),2.37(3H,s),2.41(3H,s),3.23(4H,t, J = 7.6Hz ),
4.07(2H,s),6.56(2H,d,J = 8.9Hz),6.85(2H,d,J = 8.2H
z),6.89(1H,s),6.96(2H,d,J = 8.2Hz),6.97-7.05(5H,
m),7.15(2H,d,J = 8.9Hz),7.60(1H,d,J = 8.4Hz)
【0041】ろ別した第1結晶をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(溶離液:ベンゼン)にて精製し、さら
にエタノール334ml から再結晶して94.94 gのジエン体
Aを得た。さらに第1母液からシリカゲルカラムクロマ
トグラフィ−(溶離液:ベンゼン)にて精製し、再結晶
して38.19 gのジエン体Aを得た。よって、合計133.13
gのジエン体A、すなわち1,4−ビス〔β−(2′,
4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジプロピルア
ミノフェニル)ビニル〕ベンゼン(比較化合物1)を得
た(理論収率37.2%)。
【化10】
【0042】m.p.172〜173℃ MASS(m/z):688,3581 HーNMRスペクトル(400MHz,δppm ,CDCl
3 );0.90(12H, t, J =7.4Hz ), 1.58 (8H,m),1.98(6
H,s),2.36(6H,s),3.21(8H,t, J = 7.7Hz ), 6.53(4H,d,
J = 9.1Hz),6.64(4H,s),6.80(2H,s),6.95(2H,d,J = 7.7
Hz),6.99(2H,d,J= 7.8Hz),7.03(2H,s),7.10(4H,d,J =
9.1Hz)
【0043】実施例3 1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジプロピルアミノフェニル)ビニル〕−4−
〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′
−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕ベンゼン(例示化
合物4)の合成 2リットルの反応フラスコに、窒素雰囲気下でマグネシ
ウム7.12g(0.292mol)、乾燥THFとトルエンの混合
溶媒(容量比405:111 )9mlを仕込み、ここへヨウ素と
臭化エチル少量を加えた。反応開始を確認した後、N,
N−ジエチルp−ブロモアニリン64.38 g(0.282mol)
と上記混合溶媒507ml の混合液を25〜45℃、0.5 時
間で滴下した。その後、45℃で3時間反応させグリニア
試薬を調製した。
【0044】次いで、この反応溶液に、実施例2で合成
したモノケトン体A(1−〔β−(2′,4′−ジメチ
ルフェニル)−β−(4′−ジプロピルアミノフェニ
ル)ビニル〕−4−(2′,4′−ジメチルベンゾイル
メチル)ベンゼン)を67.09 g(0.105mol)と乾燥トル
エン134ml の混合液を23〜30℃、0.5時間で滴下し、続
いて室温で19時間反応した後、氷冷した5%塩化アンモ
ニウム水溶液603 g中へ注入した。この溶液を30分撹
拌した後、分液、食塩水で洗浄、乾燥(無水硫酸マグネ
シウム)、濃縮し、粗モノオール体B(1−〔β−
(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジプ
ロピルアミノフェニル)ビニル〕−4−〔2−ヒドロキ
シ−2−(2′,4′−ジメチルフェニル)−2−
(4′−ジエチルアミノフェニル)エチル〕ベンゼン)
106.92gを得た。
【0045】
【化11】
【0046】1リットルの反応フラスコに、この粗モノ
オール体B106.9 g、トルエン427.68ml、PTSA2.12
gを仕込み、還流(112 ℃)下で2時間共沸脱水反応さ
せた。これを冷却後、食塩水で洗浄、1%ソーダ灰水で
洗浄、再度食塩水で洗浄した後、乾燥、濃縮し、粗生成
物101.25gを得た。この粗生成物をビグロー付きクライ
ゼンにて蒸留(沸点〜96℃/1mmHg、浴温〜160 ℃)して
N,N−ジエチルアニリン11.19 gを除去し、残査85.7
1 gをシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液:
ベンゼン)にて精製し、次いで熱酢酸エチル106ml に加
熱溶解させ、さらに熱エタノール424ml を加え放冷して
再結晶をし、24.39 gの1−〔β−(2′,4′−ジメ
チルフェニル)−β−(4′−ジプロピルアミノフェニ
ル)ビニル〕−4−〔β−(2′,4′−ジメチルフェ
ニル)−β−(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニ
ル〕ベンゼン(例示化合物4)を得た。
【0047】m.p.136〜137℃ MASS(m/z):660(M+ 1 H−NMR(400MHz、δppm 、CDCl3 );0.90
(6H, t, J = 7.4Hz ),1.14(6H, t, J = 7.0Hz ),1.58(4
H, q, J = 7.5Hz ),1.98(6H,s),2.36(6H,s),3.21(4H,q,
J = 7.5Hz ),3.33(4H,q, J = 7.0Hz ), 6.53(2H,d,J =
9.0Hz),6.57(2H,d,J = 9.0),6.64(4H,s),6.80(2H,s),
6.95(2H,d,J = 7.7Hz),6.99(2H,d,J = 7.8Hz),7.03(2H,
s),7.11(2H,d,J = 9.0Hz),7.12(2H,d,J = 9.0Hz) また、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液:
ベンゼン)にて精製し、モノケトン体A32.76 gを回収
した。
【0048】実施例4 1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジプロピルアミノフェニル)ビニル〕−4−
〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′
−ジメチルアミノフェニル)ビニル〕ベンゼン(例示化
合物2)の合成 0.5リットルの反応フラスコに、窒素雰囲気下でマグネ
シウム1.9g(0.0792mol )、乾燥THF20mlを仕込
み、少量のヨウ素と臭化エチルを加えた。反応開始を確
認した後、N,N−ジメチル−p−ブロモアニリン15.5
2g(0.0776mol) を乾燥トルエン100ml に溶かした溶液を
室温で1時間で滴下してグリニア試薬を調製した。
【0049】次いで、この反応溶液に、実施例2で合成
したモノケトン体A(1−〔β−(2′,4′−ジメチ
ルフェニル)−β−(4′−ジプロピルアミノフェニ
ル)ビニル〕−4−(2′,4′−ジメチルベンゾイル
メチル)ベンゼン)20.5g(0.0388mol )の乾燥トルエ
ン200ml 溶液を室温下2時間で滴下した。滴下後、18
時間、室温で撹拌反応させ、実施例3と同様に後処理し
て粗生成物4.41gを得た。これを酢酸エチルから再結晶
して3.98gの1−〔β−(2′,4′−ジメチルフ
ェニル)−β−(4′−ジプロピルアミノフェニル)ビ
ニル〕−4−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)
−β−(4′−ジメチルアミノフェニル)ビニル〕ベン
ゼン(例示化合物2)を得た。
【0050】m.p.190〜191℃ MASS(m/z);632(M+ 1 H−NMR(400MHz、δppm 、CDCl3 );0.90
(6H, t, J = 7.4Hz ),1.58(4H,m),1.96(3H,s) ,1.97(3
H,s),2.36(3H,s),2.37(3H,s),2.93(6H,s),3.21(4H,t, J
= 7.7Hz ), 6.53(2H,d,J = 9.0Hz),6.63(2H,d,J = 9.
0),6.64(4H,s),6.80(1H,s),6.81(1H,s),6.95(2H,d,J =
7.6Hz),6.99(2H,d,J = 7.7Hz),7.03(2H,s),7.11(2H,d,J
= 9.0Hz),7.15(2H,d,J = 9.0Hz)
【0051】実施例5 1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕−4−
(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼン及
び1,4−ビス〔β−(2′,4′−ジメチルフェニ
ル)−β−(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕
ベンゼン(比較化合物2)の合成 2リットルの反応フラスコに、窒素雰囲気下でマグネシ
ウム9.8g(0.4 mol )、乾燥THF20mlを仕込み、ここ
へヨウ素と臭化エチル少量を加えた。反応開始を確認
し、N,N−ジエチル−p−ブロモアニリン91.2g(0.4
mol)の乾燥THF400ml の溶液を25〜35℃、2時間
で滴下した。その後、室温で18時間反応させグリニア試
薬を調製した。
【0052】次いで、この溶液に、実施例1で合成した
1,4−ビス(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチ
ル)ベンゼン74g(0.2mol)と乾燥トルエン400ml の混合
液を−30〜−40℃で、2時間で滴下し、続いて同温
で3時間反応させた。その後、反応溶液を5%塩化アン
モニウム水溶液中へ注入し、30分撹拌した。その後、
トルエンで抽出、食塩水で洗浄(1.5リットル、2回、
洗浄後のpH7)、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濃
縮し、粗生成物158gを得た。これをエタノール31
6gから再結晶(−20℃)し、53.1gの未反応の1,
4−ビス(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチル)ベ
ンゼンを除去した。残ったこの母液を濃縮し、PTSA
0.5g、トルエン500ml を加え、還流攪拌し共沸脱水を
2時間行った。この溶液を冷却後、食塩水で洗浄、5%
ソーダ灰水で洗浄、再度食塩水で洗浄、乾燥、濃縮し、
ビグロー付きクライゼンにて蒸留(沸点〜87℃/1mmHg、
浴温〜160 ℃)し、N,N−ジエチルアニリン52.4gを
除去して残査51.1gを得た。これをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィ−(溶離液:ベンゼン)にて精製し、4
gの1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β
−(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕−4−
(2′,4′−ジメチルベンゾイルメチル)ベンゼン
(オイル状)を得た。
【0053】 MASS(m/z);501(M+ ),368,133 IR(neat,cm-1);1680(C=O)1 HーNMR(400MHz、δppm ,CDCl3 );1.14
(6H,t,J = 7.1Hz),2.00(3H,s),2.32(3H,s),2.36(3H,s),
2.40(3H,s),3.33(4H,t,J = 7.6Hz),6.58(2H,d,J=8.9H
z),6.85(2H,d,J = 8.3Hz),6.89(1H,s),6.95(2H,d,J =
8.3Hz),6.98〜7.04(5H,m),7.16(2H,d,J = 8.9Hz),7.59
(1H,d,J = 8.4Hz)
【0054】また、さらに上述のシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(溶離液:ベンゼン)にて7.0 gの1,
4−ビス〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β
−(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕ベンゼン
(比較化合物2)の粗結晶を得た。これをエタノール−
酢酸エチルの混合溶媒から再結晶して3.9 gの1,4−
ビス〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕ベンゼン
(比較化合物2)を得た。
【0055】m.p.234〜236℃ MASS(m/z);632(M+ 1 HーNMR(400MHz、δppm 、CDCl3 );1.14
(12H, t, J = 7.0Hz ),1.98(6H,S),2.37(6H,s),3.33(8
H,q, J = 7.0Hz ), 6.57(4H,d,J = 9Hz),6.64(4H,S),6.
80(2H,s),6.95(2H,d,J = 7.6Hz),6.99(2H,d,J = 7.6H
z),7.12(4H,d,J = 7.0Hz)
【0056】実施例6 1−〔β−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−
(4′−ジエチルアミノフェニル)ビニル〕−4−〔β
−(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジ
メチルアミノフェニル)ビニル〕ベンゼン(例示化合物
1)の合成 200ml の反応フラスコに、窒素雰囲気下でマグネシウム
0.48g(20mmol)、乾燥THF5mlを仕込み、そこへヨ
ウ素と臭化エチル少量を加えた。反応開始を確認した
後、N,N−ジメチル−p−ブロモアニリン4.0g(20
mmol)と乾燥THF50mlを室温下0.5時間で滴下した
後、同温で3時間反応させグリニア試薬を調製した。
【0057】次いで、実施例5で合成した1−〔β−
(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジエ
チルアミノフェニル)ビニル〕−4−(2′,4′−ジ
メチルベンゾイルメチル)ベンゼン1.82g(4.28mmol)
と乾燥トルエン50mlの混合液を23〜30℃、0.5 時間で滴
下し、続いて室温で19時間反応した。その後、この溶液
を氷冷した5%塩化アンモニウム水溶液600g中へ注
入し、30分撹拌した後、分液、食塩水で洗浄、乾燥
(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、粗1−〔β−
(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジエ
チルアミノフェニル)ビニル〕−4−〔2−ヒドロキシ
−2−(2′,4′−ジメチルフェニル)−2−(4′
−ジメチルアミノフェニル)エチル〕ベンゼンを5.3g
得た。
【0058】
【化12】
【0059】これにトルエン100ml 、PTSA0.2 gを
仕込み、還流下で2時間共沸脱水反応させた。この溶液
を冷却後、食塩水で洗浄、1%ソーダ灰水で洗浄、再度
食塩水で洗浄、乾燥、濃縮し、残査4.4 gを得た。これ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(溶離液:ベン
ゼン)にて精製して2.0 gの粗生成物を得た。これをさ
らに酢酸エチルから再結晶して0.5gの1−〔β−
(2′,4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジエ
チルアミノフェニル)ビニル〕−4−〔β−(2′,
4′−ジメチルフェニル)−β−(4′−ジメチルアミ
ノフェニル)ビニル〕ベンゼン(例示化合物1)を得
た。
【0060】m.p.195〜196℃ MASS(m/z);604(M+ 1 HーNMR(400MHz、δppm 、CDCl3 ; 1.14(6
H, t, J = 7.0Hz) ,1.96(3H,s),1.98(3H,s),2.37(6H,
s),2.93(6H,s),3.33(4H,t, J = 7.0Hz ), 6.56(2H,d,J
=9.0Hz),6.63(2H,d,J=9.0Hz),6.64(4H,s),6.80(1H,s),
6.80(1H,s)6.95(2H,d,J = 7.6Hz),6.97(2H,d,J = 7.7H
z),7.03(2H,s),7.12(2H,d,J = 9.0Hz),7.15(2H,d,J =
9.0Hz)
【0061】試験例1 上記実施例で合成した例示化合物4、2、1及び比較化
合物1、2それぞれのガラス転移温度(Tg)、結晶化
温度(Tc)、融点(Tm)について、示差走査熱量計
(DSC)を用いて熱分析した。即ち、上記化合物をそ
れぞれ、5℃/分で昇温していくと融解による吸熱ピ−
クが見られる。このとき融解して得られた等方性液体を
液体窒素で急冷し、透明なガラス状化合物を形成した。
次いで、このガラス状化合物を再度5℃/分で昇温する
と、ガラス転移点が見られ、この時の温度をガラス転移
温度(Tg)とした。その後、昇温を続けると結晶化に
よる発熱ピ−クが見られ、この時の温度を結晶化温度
(Tc)とした。さらに昇温を続け、融解による吸熱ピ
−クが見られ、この時の温度を融点(Tm)とした。結
果を表2に示す。
【0062】この結果より、比較化合物1、2に比べ、
本発明化合物4、2、1は、Tc及び(Tc−Tg)の
値が大きく、また、(Tm−Tc)の値が小さいことが
わかる。すなわち、本発明化合物は製膜化する際に結晶
化が起こりにくいものであることがわかる。
【0063】応用例1、2 τ型無金属フタロシアニン1重量部とブチラール樹脂
(積水化学工業株式会社製ポリビニルブチラールBM−
1)1重量部をテトラヒドロフラン30重量部を溶剤と
してボールミルで5時間混練した。このようにして得ら
れた顔料分散液をポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上にアルミニウムを蒸着したシート上に塗
布し、100℃で2時間乾燥させた。さらに実施例3、
4において合成した例示化合物4、2をそれぞれ1重量
部、及びポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社
製ポリカーボネートZ)1重量部をジクロロエタン8重
量部中で混合溶解した。この溶液をドクターブレードで
電荷発生層上に塗布し、80℃で3時間乾燥させた。
【0064】このようにしてそれぞれ得られた電子写真
感光体の電子写真特性を静電記録試験装置SP-428型
(川口電機製作所製)を用いてスタティック方式により
電子写真特性を測定した。すなわち、前記感光体それぞ
れを6kVのコロナ放電を5秒間行って帯電せしめ、表面
電位V0 (単位ボルト)を測定し、これを暗所で5秒間
保持した後、タングステンランプにより照度5ルックス
の光を照射し、表面電位を半分に減衰させるに必要な露
光量すなわち半減電光量E1/2 (ルックス・秒)、およ
び照度5ルックスの光を20秒間照射後の表面残留電位V
R10 (ボルト)を求めた。この結果を表3に示した。応
用例3
【0065】τ型フタロシアニンをx型フタロシアニン
に代え、例示化合物4、2の代わりに実施例6で合成し
た例示化合物1を用いた以外は、応用例1、2と同様に
して電子写真感光体を作成し、電子写真特性を測定し
た。結果を表3に示した。以上の結果より、本発明化合
物を用いた応用例1〜3では、光を20秒間照射した後
の表面残留電位VR10 は全て0ボルトであり、本発明化
合物が電荷輸送能力において優れたものであることがわ
かる。
【0066】応用例4〜6 実施例3、4、6において合成した例示化合物4、2、
1をそれぞれ1重量部、及びポリカーボネート樹脂1重
量部をジクロロエタン8重量部中で混合溶解した。この
溶液をドクターブレードでポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム上にアルミニウムを蒸着したシート
上に塗布し、80℃で3時間乾燥させた。さらに電荷輸
送層上に半透明金電極を蒸着してキャリア移動度を測定
した。キャリア移動度の測定は、光源としてパルス半値
幅0.9nsec ,波長337nmの窒素ガスレーザーを用い、
Time-of-flight法(田中聡明、山口康浩、横山正明:電
子写真,29,p366(1990))にて行った。結果を表4に示し
た。この結果より、通常はキャリア移動度が8〜9×1
-6(cm2 /Vs)程度あれば優れたものであると考
えられるが、本発明化合物を用いればそれ以上のキャリ
ア移動度を得られることがわかる。
【0067】応用例7 実施例3で合成した例示化合物4を結着剤であるポリカ
ーボネート樹脂に溶解させるに際し、例示化合物4の重
量比が全体の30、50、70、80%となるようにそ
れぞれの割合で加え、さらにその固形物の4倍量(重
量)のジクロロエタンで混合溶解した。すべて均一に溶
解し、電荷輸送材料の溶解性は高かった。この溶液を、
τ型フタロシアニンをx型フタロシアニンに代え、電荷
輸送材料として上記混合溶解物を用いた以外は応用例
1、2と同様にしてポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上にアルミニウムを蒸着したシート上に塗
布し、80℃で3時間乾燥させた。このように電荷輸送
物質を高濃度に含有する電荷輸送層を形成しても、結晶
の析出やピンホールの生成のない均質な層を形成するこ
とができた。次いで電荷輸送層上に半透明金電極を蒸着
してキャリア移動度を測定した。その結果を表5に示し
た。
【0068】さらに、結着剤を加えない、100%の例
示化合物4を、その固形物の2倍量(重量)のジクロロ
エタンで混合溶解し、この溶液を上記シ−ト上にパスツ
ールピペットで滴下した。室温で乾燥した後、減圧下、
80℃で3時間乾燥させた。このように結着剤を加え
ず、電荷輸送物質のみからなる電荷輸送層を形成して
も、結晶の析出やピンホールの生成のない均質な層を形
成することができた。同様にキャリア移動度を測定し、
その結果を表5に示した。この結果からわかるように、
100%本発明化合物を用いた場合には、63×10-6
(cm2 /Vs)もの高いキャリア移動度を発現するこ
とができ、本発明化合物が極めて有用であることがわか
る。
【0069】応用例8 実施例4で合成した例示化合物2を結着剤であるポリカ
ーボネート樹脂に溶解させるに際し、例示化合物2の重
量比が全体の50、90%となるようにそれぞれの割合
で加え、さらにその固形物の4倍量(重量)のジクロロ
エタンで混合溶解した。すべて均一に溶解し、電荷輸送
材料の溶解性は高かった。この溶液を、τ型フタロシア
ニンをx型フタロシアニンに代え、電荷輸送材料として
上記混合溶解物を用いた以外は応用例1、2と同様にし
てポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に
アルミニウムを蒸着したシート上に塗布し、80℃で3
時間乾燥させた。このように電荷輸送物質を高濃度に含
有する電荷輸送層を形成しても、結晶の析出やピンホー
ルの生成のない均質な層を形成することができた。次い
で電荷輸送層上に半透明金電極を蒸着してキャリア移動
度を測定した。その結果を表6に示した。
【0070】比較例1 実施例2で合成した比較化合物1を結着剤であるポリカ
ーボネート樹脂に溶解させるに際し、比較化合物1の重
量比が全体の20、30、50、70%となるようにそ
れぞれの割合で加え、さらにその固形物の4倍量(重
量)のジクロロエタンで混合溶解した。この溶液を、τ
型フタロシアニンをx型フタロシアニンに代え、電荷輸
送材料として上記混合溶解物を用いた以外は応用例1、
2と同様にしてポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルム上にアルミニウムを蒸着したシート上に塗布
し、80℃で3時間乾燥させた。その結果、20、3
0、50%では均一な塗膜が得られたが、70%では塗
膜の全面に結晶が析出した。次いで電荷輸送層上に半透
明金電極を蒸着してキャリア移動度を測定した(70%
の場合は結晶が析出したため測定不可)。その結果を表
7に示した。この結果より、比較化合物1を用いた場合
には70%で結晶が析出してしまい、また50%までは
均一な塗膜が得られるものの、応用例7、8と比べ満足
できるキャリア移動度が得られないことがわかる。
【0071】比較例2 実施例5で合成した比較化合物2を結着剤であるポリカ
ーボネート樹脂に溶解させるに際し、比較化合物2の重
量比が全体の20、30、40、50、60、70、8
0%となるようにそれぞれの割合で加え、さらにその固
形物の4倍量(重量)のジクロロエタンで混合溶解し
た。この溶液を、τ型フタロシアニンをx型フタロシア
ニンに代え、電荷輸送材料として上記混合溶解物を用い
た以外は応用例1、2と同様にしてポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルム上にアルミニウムを蒸着し
たシート上に塗布し、80℃で3時間乾燥させた。その
結果、20〜70%では均一な塗膜が得られたが、80
%では塗膜の全面に結晶が析出した。次いで電荷輸送層
上に半透明金電極を蒸着してキャリア移動度を測定した
(80%の場合は結晶が析出したため測定不可)。その
結果を表8に示した。この結果より、比較化合物2を用
いた場合には80%で結晶が析出してしまい、また70
%までは均一な塗膜が得られるものの、応用例7、8と
比べ満足できるキャリア移動度が得られないことがわか
る。
【0072】
【表2】 表 2 ─────────────────────────────────── 例示 Tg Tc Tm Tc−Tg Tm−Tc 化合物 (℃) (℃) (℃) (℃) (℃) ─────────────────────────────────── 4 65.3 −1) 126.6 − − 2 67.0 149.7 185.0 82.7 35.3 1 76.9 160.7 186.9 83.8 26.2 比較化合物 1 58.9 125.2 166.3 66.3 41.1 2 74.5 77.3 223.5 2.8 146.2 ─────────────────────────────────── 1)結晶化温度は測定されなかった。すなわち結晶化し
なかった。
【0073】
【表3】 表 3 ──────────────────────────────── 応用例 V0 (V) VR10 (V) E1/2 (lux・ sec) ──────────────────────────────── 1 998 0 0.9 2 940 0 0.7 3 960 0 0.9 ────────────────────────────────
【0074】
【表4】 表 4 ───────────────────────────────── 応用例 例示化合物 キャリア移動度(10-6cm2 -1-1) ───────────────────────────────── 4 4 15.5 5 2 86.9 6 1 8.58 ─────────────────────────────────
【0075】
【表5】 表 5 例示化合物(4)の濃度に対する移動度変化 ───────────────────────────── wt% キャリア移動度(10-6cm2 -1-1) ───────────────────────────── 30 2.15 50 15.5 70 34.2 80 49.1 100 63.0 ─────────────────────────────
【0076】
【表6】 表 6 例示化合物2の濃度に対する移動度変化 ───────────────────────────── wt% キャリア移動度(10-6cm2 -1-1) ───────────────────────────── 50 86.9 90 91.6 ─────────────────────────────
【0077】
【表7】 表 7 比較化合物1の濃度に対する移動度変化 ───────────────────────────── wt% キャリア移動度(10-6cm2 -1-1) ───────────────────────────── 20 0.51 30 1.23 50 9.52 70 (結晶が析出) ─────────────────────────────
【0078】
【表8】 表 8 比較化合物2の濃度に対する移動度変化 ───────────────────────────── wt% キャリア移動度(10-6cm2 -1-1) ───────────────────────────── 30 1.17 40 4.43 50 11.7 60 16.0 70 18.3 80 (結晶が析出) ─────────────────────────────
【0079】
【発明の効果】上述のように、本発明の1,4−ビス
(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体
(1)は、溶解性が良く、その添加量を増やし高濃度に
して製膜化したときにも均質及び安定で、電荷輸送材料
としての性能に優れ、そのため電子写真感光体としたと
きに高いキャリア移動度を発現することができ、しかも
高感度で残留電位の無いといった諸特性も良好な、工業
的に優れた化合物である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1 及びR2 は相異なる低級アルキル基を示
    し、Meはメチル基を示す。)で表される1,4−ビス
    (2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の1,4−ビス(2′,
    2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体を含有するこ
    とを特徴とする電荷輸送材料。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電荷輸送材料を電荷輸送
    層に含有することを特徴とする電子写真感光体。
JP5123106A 1993-04-28 1993-04-28 1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電子写真感光体 Pending JPH06312962A (ja)

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JP5123106A JPH06312962A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 1,4−ビス(2′,2′−ジフェニルビニル)ベンゼン誘導体、それを用いた電荷輸送材料及び電子写真感光体
US08/233,433 US5521042A (en) 1993-04-28 1994-04-28 1,4-bis(2',2'-diphenylvinyl)benzene derivative and charge transporting material and electrophotographic photoreceptor using the same
US08/597,806 US5750785A (en) 1993-04-28 1996-02-07 1,4-bis(2', 2'-diphenylvinyl)benzene derivative and charge transporting material and electrophotographic photoreceptor using the same

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US5521042A (en) 1996-05-28
US5750785A (en) 1998-05-12

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