JPH06307428A - プロペラシャフトおよびその製造方法 - Google Patents

プロペラシャフトおよびその製造方法

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JPH06307428A
JPH06307428A JP5094346A JP9434693A JPH06307428A JP H06307428 A JPH06307428 A JP H06307428A JP 5094346 A JP5094346 A JP 5094346A JP 9434693 A JP9434693 A JP 9434693A JP H06307428 A JPH06307428 A JP H06307428A
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JP
Japan
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main body
cfrp
body cylinder
propeller shaft
joint
Prior art date
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Pending
Application number
JP5094346A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Toyoda
靖之 豊田
Kazuo Oyori
和男 大依
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】CFRP製本体筒と金属製継手との接合強度の
温度依存性が小さいプロペラシャフトおよびその製造方
法を提供する。 【構成】端部にCFRPからなる外部補強層1をもつC
FRP製本体筒2の端部内側に、その本体筒2の内径よ
りも大きな外径を有し、かつ、内側にCFRP製補強筒
3が圧入されている金属製継手4を圧入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車等のプロペラ
シャフトおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等のプロペラシャフトは、ほとん
どが金属製であるが、近年、車両重量を軽減して燃費を
向上させる目的で、CFRP(炭素繊維強化プラスチッ
ク)製のものが検討されるようになってきた。そのよう
なCFRP製プロペラシャフトは、CFRP製本体筒の
端部に、駆動軸や従動軸と連結してトルクを伝達するた
めの金属製継手を接合した構造になっている。
【0003】ところで、自動車のプロペラシャフトは、
エンジンから発生する大きなトルクを伝達する必要があ
ることから、150〜400kgf ・m 程度の静的なねじ
り強度を必要とする。
【0004】このねじり強度は、本体筒と、本体筒と金
属製継手との接合部の双方に要求されるが、本体筒のね
じり強度は、炭素繊維の配列や層構成、肉厚等を適当に
設計することで容易に達成できる。したがって、問題
は、本体筒と金属製継手との接合部にある。この接合に
関して、特開昭56−44622号公報や特開昭64−
49719公報は、CFRP製本体筒の端部内側に金属
製継手を圧入することを提案している。しかしながら、
金属製継手を単に圧入したのでは、以下において述べる
ような問題がでてくる。
【0005】すなわち、自動車のプロペラシャフトは、
車両の床下に装着されるが、自然条件や、排気管、触媒
装置等の放熱によって−40〜150℃程度の環境に晒
される。これに対して、CFRP製本体筒の継手圧入部
における径方向の熱線膨脹係数は、炭素繊維の配列や層
構成等にもよるが−2×10-6〜2×10-6/℃程度で
あり、金属製継手のそれは、材質等にもよるが8×10
-6〜23×10-6/℃程度と両者の熱線膨脹係数に大き
な差があるため、ねじり強度は温度による影響を受けや
すい。すなわち、高温になると、本体筒よりも金属製継
手のほうが大きく膨脹するので圧入による締付け力が大
きくなり、ねじり強度も高くなるが、低温になると、本
体筒はほとんど収縮しないのに金属製継手は大きく収縮
するので締付け力が低下し、ねじり強度が低下してくる
のである。特に、理由は必ずしも明らかでないが、15
0℃程度の温度に長期間保持した後のねじり強度は大き
く低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来のCFRP製プロペラシャフトの上述した問題点を解
決し、CFRP製本体筒と金属製継手との接合強度の温
度依存性が小さいプロペラシャフトおよびその製造方法
を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、CFRP製本体筒の端部内側に、その
本体筒の内径よりも大きな外径を有し、かつ、内側にC
FRP製補強筒が装着された金属製継手が圧入されてい
ることを特徴とするプロペラシャフトを提供する。ま
た、この発明は、CFRP製本体筒の端部内側に、その
本体筒の内径よりも大きな外径を有し、かつ、内側にC
FRP製補強筒を装着した金属製継手を圧入することを
特徴とするプロペラシャフトの製造方法を提供する。本
体筒の上記端部には、好ましくはCFRPからなる外部
補強層が設けられている。
【0008】さて、本体筒は、CFRPで構成されてい
る。この本体筒は、特に自動車のプロペラシャフトにお
いては、高速で回転することから曲げ共振における危険
速度を高くすることが必要で、そのために必要な軸方向
弾性率が発現されるよう、炭素繊維の±5〜20°のヘ
リカル巻による単一構成とするか、±5〜20°のヘリ
カル巻と±75〜90°のヘリカル巻とを併用したハイ
ブリッド構成にするのが好ましい。±5°未満でも±2
0°を超えても、軸方向弾性率は低くなる。また、±2
0°を超えると、本体筒の外径が大きくなって自動車の
限られた床下空間への配置が難しくなる。もっとも、こ
れ以外の角度で配列された炭素繊維を含んでいてもよ
く、また、他の補強繊維、たとえばガラス繊維やポリア
ラミド繊維が併用されていてもよい。
【0009】本体筒の肉厚は、特に自動車用プロペラシ
ャフトにおいては、静的なねじり強度が150〜400
kgf ・m 程度、ねじり剛性が5〜20kgf ・m /deg ・
m 程度であることが要求されることから、1.5〜4.
7mm程度とするのが好ましい。1.5mm未満ではねじり
強度、ねじり剛性ともに低くなるし、4.7mmを超える
とねじり強度やねじり剛性がオーバースペックとなって
材料のむだが多くなる。もちろん、肉厚は炭素繊維の配
列角度や層構成等にもよる。たとえば、ハイブリッド構
成を採るときは、±5〜20°のヘリカル巻層を1.5
〜4.0mmとし、±75〜90°のヘリカル巻層を0.
2〜0.7mmとする。
【0010】CFRP製本体筒のマトリクスを構成する
樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイ
ミド樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を使用
することができる。
【0011】本体筒は、いろいろな方法によって成形す
ることができる。たとえば、よく知られたフィラメント
ワィンディング法やシートワィンディング法、プルトル
ージョン法によることができる。
【0012】さて、本体筒は、継手が圧入される端部に
外部補強層を有しているのが好ましい。この外部補強層
は、継手を圧入するときに本体筒が割れたりするのを防
止するとともに十分に大きな締付け力を発生させ、ま
た、使用時にあっては本体筒の径方向における熱膨脹を
より小さくして本体筒と継手との接合強度の低下を小さ
くする。そのために、この外部補強層においてもまた、
炭素繊維を使用するのが好ましく、本体筒の少なくとも
継手が圧入される部分に、その本体筒の軸方向に対して
±75〜90°の角度で炭素繊維を配列するのが好まし
い。なお、この外部補強層は、上述した本体筒の成形と
同時に形成することができる。
【0013】本体筒の端部内側には、金属製の継手が圧
入される。したがって、継手は本体筒の内径よりも大き
な外径を有している。この圧入は、自動車用のプロペラ
シャフトにおいては、上述したように150〜400kg
f ・m 程度の静的ねじり強度が要求され、また、使用時
の負荷に対する十分な疲労強度が要求されることから、
本体筒の周方向に発生する引張歪みが0.1〜1.5%
程度になるように圧入するのが好ましい。引張歪みが
0.1%以下では十分な締付け力が発生しないし、1.
5%を超えると本体筒が破壊することがある。なお、圧
入に際して接着剤を併用してもよい。また、外側に本体
筒の軸方向に延びるスプラインを有する継手を使用して
もよい。
【0014】継手の内側には、CFRP製の補強筒が、
好ましくは圧入によって装着されている。この補強筒
は、低温域で金属製継手が収縮しようとするのを防止し
て本体筒と継手との接合強度が低下するのを防止する。
そのため、補強筒は径方向における熱線膨脹係数をでき
るだけ小さくするとともに大きな弾性率を発現できる構
成であるのが好ましく、軸方向に対して±75〜90°
の範囲に配列された炭素繊維を含むものであるのが好ま
しい。もちろん、他の角度で配列された炭素繊維、たと
えば、軸方向に対して0〜±45°の範囲で配列された
炭素繊維を含んでいてもよい。
【0015】補強筒は、温度が上昇したときの脱落を防
止できるよう、圧縮歪みが0.1%〜0.2%程度にな
るように圧入されているのが好ましい。もちろん、接着
剤を併用してもよい。
【0016】なお、特開昭53−78530号公報に記
載されているように、本体筒の、たとえば中央部の肉厚
が他の部分よりも厚くなるようにしておくと、危険回転
数を低下させることなくねじり強度を向上させることが
できるので好ましい。そのような厚肉部は、成形時に炭
素繊維等を軸方向に対して±75〜90°の範囲の角度
で配することで形成することができる。
【0017】
【実施態様】図1において、プロペラシャフトは、端部
にCFRPによる外部補強層1を有するCFRP製本体
筒2の端部内側に、その本体筒2の内径よりも大きな外
径を有し、かつ、内側にCFRP製補強筒3が圧入され
ている金属製継手4を圧入してなる。
【0018】
【実施例】フィラメントワインディング法によって、両
端部に外部補強層をもつCFRP製本体筒を成形した。
すなわち、東レ株式会社製炭素繊維“トレカ”T300
−12Kを6本引き揃え、硬化剤および硬化促進剤を含
むビスフェノールA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外
径70mm、長さ1,300mmのマンドレルにその軸方向
に対して±14°の角度で6層巻き付け、さらに両端部
130mmの部分に±85°の角度で6層巻き付けた後、
回転させながら180℃で6時間加熱してエポキシ樹脂
を硬化させ、マンドレルを引き抜き、両端部50mmの部
分を切断、除去し、外径76mm、内径70mm、長さ1,
200mmのCFRP製本体筒を得た。±14゜層の厚み
は3mmであり、±85゜層の厚みは3mmである。また、
両端部の外径は82mmである。
【0019】一方、同様に、外径56mmのマンドレルに
上記炭素繊維を上記エポキシ樹脂を含浸しながら±85
°の角度で7層巻き付け、回転させながら180℃で6
時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させ、マンドレルを引
き抜き、さらに外面を機械加工して、外径64.1mm、
内径54mm、長さ50mmのCFRP製補強筒を得た。次
に、上記補強筒を外径70.6mm、内径64mmの金属製
継手の内側に圧入し、さらに、継手を上記本体筒の端部
内側に圧入し(圧入長:50mm)、図1に示すようなプ
ロペラシャフトを得た。
【0020】図2は、このプロペラシャフトのねじり試
験の結果を、雰囲気温度T(℃)とねじり強度Q(kgf
・m )との関係で示すもので、○印で示すように、−4
0〜150℃の温度域において温度依存性が極めて小さ
いことがわかる。
【0021】また、上記プロペラシャフトを150℃の
雰囲気下に15日間保持した後に同様にねじり試験を行
ったところ、図2に●印で示す結果を得た。この図2か
ら、150℃で15日間保持した後におけるねじり強度
の低下は、極めて小さいことがわかる。
【0022】
【比較例】補強筒を有しない継手を使用したほかは実施
例と全く同様にしてプロペラシャフトを作り、実施例と
同様にねじり試験をした結果を図2に△印で示す。ま
た、150℃の雰囲気下に15日間保持した後における
ねじり試験の結果を▲印で示す。
【0023】これから、比較例のものは実施例のものに
くらべてもともとねじり強度が低いうえに、温度依存性
が極めて大きいことがわかる。
【0024】
【発明の効果】この発明は、CFRP製本体筒の端部内
側に、その本体筒の内径よりも大きな外径を有し、か
つ、内側にCFRP製補強筒が装着された金属製継手を
圧入してなるプロペラシャフトを、上記金属製継手を上
記本体筒の端部内側に圧入することによって得るもので
あるから、実施例と比較例との対比からも明らかなよう
に、CFRP製本体筒と金属製継手との接合強度の温度
依存性が小さく、全使用温度域において大きな接合強度
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施態様に係るプロペラシャフト
の概略縦断面図である。
【図2】実施例および比較例のプロペラシャフトについ
て、雰囲気温度T(℃)とねじり強度Q(kgf ・m )と
の関係を試験した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:外部補強層 2:本体筒 3:補強筒 4:継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:06 4F 31:08 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】CFRP製本体筒の端部内側に、その本体
    筒の内径よりも大きな外径を有し、かつ、内側にCFR
    P製補強筒が装着された金属製継手が圧入されているこ
    とを特徴とするプロペラシャフト。
  2. 【請求項2】本体筒の端部に、CFRPからなる外部補
    強層が設けられている、請求項1のプロペラシャフト。
  3. 【請求項3】CFRP製本体筒の端部内側に、その本体
    筒の内径よりも大きな外径を有し、かつ、内側にCFR
    P製補強筒を装着した金属製継手を圧入することを特徴
    とするプロペラシャフトの製造方法。
  4. 【請求項4】端部に外部補強層を有するCFRP製本体
    筒の端部内側に、その本体筒の内径よりも大きな外径を
    有し、かつ、内側にCFRP製補強筒を装着した金属製
    継手を圧入することを特徴とするプロペラシャフトの製
    造方法。
JP5094346A 1993-04-21 1993-04-21 プロペラシャフトおよびその製造方法 Pending JPH06307428A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100599238B1 (ko) * 2006-03-06 2006-07-19 서병옥 합성수지 샤프트 및 그 제조방법
KR101041448B1 (ko) * 2005-10-21 2011-06-16 세메스 주식회사 반송 샤프트 및 반송 샤프트의 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101041448B1 (ko) * 2005-10-21 2011-06-16 세메스 주식회사 반송 샤프트 및 반송 샤프트의 제조방법
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