JPH06301224A - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体の製造方法

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JPH06301224A
JPH06301224A JP8737993A JP8737993A JPH06301224A JP H06301224 A JPH06301224 A JP H06301224A JP 8737993 A JP8737993 A JP 8737993A JP 8737993 A JP8737993 A JP 8737993A JP H06301224 A JPH06301224 A JP H06301224A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性支持体上に、少なくとも電荷移動材
料、バインダー樹脂及び溶剤を含有する感光層形成用塗
布液を塗布し、塗布膜を乾燥して感光層を形成する電子
写真感光体の製造方法において、該感光層の膜厚が27
μm以上であり、該乾燥における塗布膜への供給熱量を
乾燥初期に比べ乾燥途中で多く電子写真感光体の製造方
法。 【効果】 塗布後の感光体の乾燥において発生する泡由
来の重大な欠陥を抑制させ、膜の摩耗および残留電位蓄
積に由来する悪影響を最小限に抑え、高品質且つ耐刷性
にすぐれた電子写真感光体を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体の製造方
法に関するものである。詳しくは膜厚が27μm以上の
感光層を有する耐刷性に優れた電子写真感光体の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術は、即時性、高品質の画像
が得られることなどから、近年では複写機の分野にとど
まらず、各種プリンターの分野でも広く使われ応用され
てきている。電子写真技術の中核となる感光体について
は、その光導電材料として従来からのセレン、ヒ素−セ
レン合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛といった無機系の
光導電体から、最近では、無公害で成膜が容易、製造が
容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を使用
した感光体が開発されている。
【0003】有機系感光体の中でも電荷発生層及び電荷
移動層を積層した、いわゆる積層型感光体が考案され研
究の主流となっている。積層型感光体は、それぞれ効率
の高い電荷発生物質及び電荷移動物質の組合せることに
より高感度な感光体が得られること、材料の選択範囲が
広く安全性の高い感光体が得られること、また塗布の生
産性が高く比較的コスト面でも有利なことから、感光体
の主流になる可能性も高く鋭意開発されている。通常の
積層型感光体においては、電荷発生層は0.5μm程
度、電荷移動層は10〜20μm程度で設けられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在一般に使
用されている積層型感光体はその耐久性においてはまだ
無機系感光体に劣っており、比較的低級機種に限って使
用されているのが現状である。この耐久性が劣る大きな
原因の一つとして、電子写真プロセスのクリーニング工
程における感光層の摩擦による膜の摩耗が挙げられてい
る。すなわち膜が摩耗することにより帯電電位が下がり
画像上のコントラストが低下するためである。
【0005】この様な膜の摩耗を少なくするためには、
感光層表面の耐摩耗性を向上させることが重要である
が、一方感光層の膜厚を厚くすることも有力な手段の一
つと考えられる。こうすることにより膜の摩耗の絶対量
は同じでも、相対的な膜の摩耗の変化量は小さくなり帯
電電位や感度の変動を少なく抑えることができるためで
ある。
【0006】こうした厚膜化により膜の摩耗による帯電
電位や感度の変動を抑制することができるが、一方感光
体の製造工程での自然乾燥又は強制乾燥時に感光層中に
泡が発生する。この泡は、画像上大きな欠陥となると共
に感光体の製造歩留りを大きく低下させる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、感光層形成用塗布液中
の溶剤等の乾燥において、塗布膜への供給熱量を乾燥途
中で増大せしめることにより、重大な欠陥となる泡の発
生を大幅に抑制せしめ、画像および耐刷性に優れた電子
写真感光体を容易に製造し得ることを見い出し本発明に
到達するに至った。
【0008】即ち本発明の要旨は、導電性支持体上に、
少なくとも電荷移動材料、バインダー樹脂及び溶剤を含
有する感光層形成用塗布液を塗布し、塗布膜を乾燥して
感光層を形成する電子写真感光体の製造方法において、
該感光層の膜厚が27μm以上であり、該乾燥における
塗布膜への供給熱量を乾燥途中で増大せしめることを特
徴とする電子写真感光体の製造方法に存する。
【0009】以下本発明を詳細に説明する。本発明方法
に用いる導電性支持体としては、例えばアルミニウム、
ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料、表面にアル
ミニウム、銅、パラジウム、酸化すず、酸化インジウム
等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、紙等の絶
縁性支持体が挙げられる。なかでもアルミ等の金属のエ
ンドレスパイプが好ましい支持体である。
【0010】導電性支持体と感光層の間には通常使用さ
れているような公知のバリアー層が設けられていてもよ
い。バリアー層としては、例えばアルミニウム陽極酸化
被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機
層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デ
ンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有
機層が使用される。
【0011】感光層としては、電荷発生物質等の光導電
材料粒子がバインダー樹脂、電荷移動物質等からなるマ
トリックス中に分散されてなる分散型感光層、並びに電
荷発生層及び電荷移動層を積層した積層型感光層のいず
れでも採用し得る。しかし、本発明は特に膜厚27μm
以上の電荷移動層を有する積層型感光層に有用であるの
で、以下、この感光層について説明する。
【0012】電荷発生層に用いられる電荷発生物質とし
ては、セレン及びその合金、ヒ素−セレン、酸化カドミ
ウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電物質、フタロシア
ニン、アゾ色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウ
ム塩、チアピリリウム塩、インジゴ、チオインジゴ、ア
ントアントロン、ピラントロン、ジアニン等の各種有機
顔料、染料が使用できる。
【0013】中でも無金属フタロシアニン、銅塩化イン
ジウム、塩化ガリウム、錫、オキシチタニウム、亜鉛、
バナジウム等の金属又は、その酸化物、塩化物の配位し
たフタロシアニン類、モノアゾ、ビスアゾ、トリスア
ゾ、ポリアゾ類等のアゾ顔料が好ましい。電荷発生層は
これらの物質の均一層或いはバインダー樹脂中に微粒子
分散した状態で使用される。
【0014】そのバインダー樹脂としては、ポリビニル
アセテート、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリル
酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビ
ニルアセタール、ポリビニルプロピオナール、ポリビニ
ルブチラール、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、セルロ
ースエステル、セルロースエーテル、ウレタン樹脂など
がある。
【0015】電荷発生層の膜厚としては通常、0.1μ
m〜1μm、好ましくは0.15μm〜0.6μmが好
適である。またここで使用される電荷発生物質の含有量
は、バインダー樹脂100重量部に対して20〜300
重量部、好ましくは30〜200重量部の範囲で用いら
れる。電荷移動層中の電荷移動材料としては、例えばポ
リビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリアセナ
フチレン等の高分子化合物または各種ピラゾリン誘導
体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベ
ン誘導体、アミン誘導体等の低分子化合物が使用でき
る。
【0016】これらの電荷移動材料とともにバインダー
樹脂が配合される。好ましいバインダー樹脂としては、
例えばポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポ
リスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、および
その共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリ
スルフォン、ポリエーテル、ポリケトン、フェノキシ、
エポキシ、シリコーン樹脂等が挙げられ、またこれらの
部分的架橋硬化物も使用される。またこれらの電荷移動
材料の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して
通常30〜200重量部、好ましくは50〜150重量
部の範囲で用いられる。更に電荷移動層には成膜性、可
とう性等を向上するために酸化防止剤、増感剤、レベリ
ング剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。電荷移動層
の膜厚は27μm以上、より好ましくは30μmから5
0μmで使用される。
【0017】感光層形成用塗布液としては、少なくとも
電荷移動材料、バインダー樹脂及び溶剤を含有してお
り、更に必要に応じて電荷発生物質等の光導電材料粒
子、酸化防止剤、増感剤、レベリング剤等を含んでいて
もよい。溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチル
ケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、シクロペンタノン、ペントキソンアセ
チルアセトン等のケトン類、酢酸メチル、プロピオン酸
エチル酢酸イソペンチル、乳酸メチル、メチルセルソル
ブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、乳酸エチル、3−メトキシブチルアセテ
ート、マロン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、アセト酢
酸メチル等のエステル類、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール等のアルコール類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメトキシメタン、ジメトキシ
エタン、エチルセルソルブ、イソプロピルセルソルブ、
アニソール等のエーテル類、四塩化炭素、クロロホル
ム、塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエチレ
ン等のハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、
ジメチルスルホキシド等がある。これらの溶剤は、単独
として、或いは混合して使用しても良い。
【0018】感光層の塗布方法としては、スプレー塗布
法、スパイラル塗布法、リング塗布法、浸漬塗布法等が
ある。スプレー塗布法としては、エアスプレー、エアレ
ススプレー、静電エアスプレー、静電エアレススプレ
ー、回転霧化式静電スプレー、ホットスプレー、ホット
エアレススプレー等があるが、均一な膜厚を得るための
微粒化度、付着効率等を考えると回転霧化式静電スプレ
ーにおいて、再公表平1−805198号に開示されて
いる搬送方法、すなわち円筒状ワークを回転させながら
その軸方向に間隔を空けることなく連続して搬送するこ
とにより、総合的に高い付着効率て膜厚の均一性に優れ
た電子写真感光体を得ることができる。
【0019】スパイラル塗布法としては、特開昭52−
119651号公報に開示されている注液塗布機または
カーテン塗布機を用いた方法、特開平1−231966
号公報に開示されている微小開口部から塗料を筋状に連
続して飛翔させる方法、特開平3−193161号公報
に開示されているマルチノズル体を用いた方法等があ
る。
【0020】以下、浸漬塗布法について説明する。上述
した電荷移動材料、バインダー等の塗布用材料、溶剤を
用いて全固形分濃度が25%以上、より好ましくは25
%以上40%以下で、かつ粘度が通常50センチポアー
ズ〜300センチポアーズ以下、好ましくは100セン
チポアーズ〜200センチポアーズ以下の感光層形成用
塗布液を調整する。ここで実質的に塗布液の粘度はバイ
ンダーポリマーの種類及びその分子量により決まるが、
あまり分子量が低い場合にはポリマー自身の機械的強度
が低下するためこれを損わない程度の分子量を持つバイ
ンダーポリマーを使用することが好ましい。この様にし
て調整された塗布液を用いて浸漬塗布法により感光層で
ある電荷移動層が形成される。
【0021】電荷移動層の膜厚は乾燥後に27μm以
上、より好ましくは30μmから50μmとなる様に塗
布速度を調整しなければならない。ここで塗布速度とは
液面に対する被塗布体の引上げ速度のことであり、およ
そ30〜80cm/分が適当である。塗布速度がこれよ
り遅い場合には非常に生産性が悪くなり、速い場合には
塗布装置の振動等に影響されやすくなり均一な塗布膜が
得にくくなる。
【0022】その後塗布膜を、溶剤蒸発が実質的に完了
するまで乾燥させるが、乾燥方法としては、熱風乾燥
器、上記乾燥器、赤外線乾燥器及び遠赤外線乾燥器等を
用いる。重大な欠陥となる泡の発生を抑制しつつ、必要
且つ充分な乾燥を行なうには乾燥において、溶剤等を含
有する塗布膜への供給熱量を乾燥初期に比べ乾燥途中で
多くすることが必要である。ここで乾燥初期とは乾燥温
度、使用した溶剤の種類、等にもよるが、普通、乾燥開
始後数分ないし数十分程度以内の乾燥経過時間と言う。
【0023】塗布膜への供給熱量を増大せしめるには、
乾燥温度(導電性基体上の塗布膜の周囲の雰囲気温度)
を高くする方法、熱風量あるいは蒸気量を多くする方
法、赤外線等の熱供給量を増加する方法などがあるが、
通常乾燥温度を高くする方法、あるいは、赤外線等の供
給熱量を増加する方法が好ましい。乾燥温度としては通
常、30〜250℃好ましくは40〜180℃より好ま
しくは50〜150℃の範囲である。
【0024】供給熱量の増加は1回もしくは2回以上の
複数回にわたり段階的に行っても良く、又、連続的に行
っても良い。又、増加せしめる程度も具体的な乾燥態様
や条件によって広い範囲から選択される。例えば、温度
の変化によって供給熱量を増加せしめる場合は、乾燥開
始時乾燥温度は、通常30℃ないし150℃の範囲から
選択され、好ましくは40℃ないし130℃より好まし
くは50℃ないし120℃の範囲であり、乾燥終了時の
乾燥温度は80℃ないし250℃の範囲から選択され、
好ましくは90℃ないし180℃より好ましくは100
℃ないし150℃の範囲である。
【0025】乾燥温度が異なる複数の乾燥区画もしくは
工程を組合せる場合においては、n回目の区画もしくは
工程(nは2以上の整数)の乾燥温度は(n−1)回目
の区画もしくは工程の乾燥温度よりも高く設定し、乾燥
途中で溶剤を含む塗布膜への供給熱量を増加せしめるこ
とが好ましい。1回に上昇させる温度幅は通常数℃以上
であって50℃以下の範囲から選択されるが10℃以上
であって、40℃以下がより好ましい。あるいは、乾燥
途中において乾燥温度を時間と共に漸次上昇させていく
こともできる。
【0026】本発明の方法を用いて作製した電子写真感
光体は、電気特性等に対して悪影響を及ぼさずに欠陥
(泡由来)を無くすことができる。このような欠陥の発
生は発光層中の溶剤が急激に蒸発することによって生じ
ると考えられ、熱容量の大きな導電性支持体を用いると
より多発するのでこうした場合に本発明による製造方法
を採用することは、より効果的である。従って、導電性
支持体としてアルミニウムシリンダーを用いる場合に
は、肉厚2mm以上の場合により効果が顕著となる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 次式(1)で表されるビスアゾ化合物10重量部を15
0重量部の4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2に
加え、サンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行なっ
た。ここで得られた顔料分散液をポリビニルブチラール
(積水化学工業(株)製、商品名BH−3)の5%ジメ
トキシエタン溶液に加え、最終的に固形分濃度4.0%
の分散液を作製した。
【0028】
【化1】
【0029】この様にして得られた分散液に、表面が鏡
面仕上げされた外径80mm、長さ340mm、肉厚
2.0mmのアルミシリンダーを浸漬塗布し、その乾燥
膜厚が約0.4μmとなるように電荷発生層を設けた。
次にこのアルミシリンダーを、次式(2)で表わされる
ヒドラゾン化合物95重量部と次式(3)で表わされる
シアノ化合物1.5重量部及びポリカーボネート樹脂
(三菱化成(株)製)バレックス7030A、粘度平均
分子量20,300)100重量部をテトラヒドロフラ
ン318重量部、1,4−ジオキサン171重量部の混
合溶剤に溶解させて得た塗布液(固形分濃度30%、粘
度163センチポアーズ)に浸漬塗布した後、室温で3
0分放置し、その後熱風恒温乾燥器で乾燥温度100℃
で24分間130℃で24分間乾燥させ、乾燥後の膜厚
が35μmとなるように電荷移動層を設けた。
【0030】
【化2】
【0031】この様に作製した感光体ドラム10本を市
販の複写機に装着して、コピー画像を調べたところ8本
は泡由来の欠陥のない画像が得られた。結果を表1に示
す。また、帯電−露光−除電のみの繰り返しサイクルを
60万回行ったところ帯電電位(Vo )、残留電位(V
r )、感度(VL )はほとんど変化がなく、繰り返し後
のコピー画像もカブリのない良好な画像が得られた。結
果を図1に示す。
【0032】ここで、各々の電位の測定法を簡単に説明
する。複写機の現像槽を取除き、その部分に電位計セン
サーをとり付けた。次に複写機の原稿台上に真白な原稿
と真黒な原稿を半々に置き、この原稿を複写した際の黒
地部の電位を帯電電位(Vo)、白地部の電位を感度
(VL )として測定した。除電後に残った電位を残留電
位(Vr )として測定した。
【0033】実施例2 熱風恒温乾燥器で乾燥温度80℃で15分、100℃で
15分、130℃で24分乾燥させた以外は、実施例1
と同様に行った。この様に作製した感光体ドラム10本
を市販の複写機に装着してコピー画像を調べたところ、
9本は泡由来の欠陥のない画像が得られた。結果を表1
に示す。繰り返し特性も良好であった。
【0034】実施例3 熱風恒温乾燥器で乾燥温度60℃で15分、80℃で1
5分、100℃で15分、130℃で24分乾燥させた
以外は、実施例1と同様に行った。この様に作製した感
光体ドラム10本を市販の複写機に装着して、コピー画
像を調べたところ、全ての感光体ドラムに泡由来の欠陥
のない画像が得られた。結果を表1に示す。
【0035】比較例1 熱風恒温乾燥器で、乾燥温度130℃で24分乾燥させ
た以外は、実施例1と同様に行った。この様に作製した
感光体ドラム10本を市販の複写機に装着してコピー画
像を調べたところ、全ての感光体ドラムに泡由来の多数
欠陥のある画像となった。結果を表1に示す。
【0036】比較例2 熱風恒温乾燥器で、乾燥温度120℃で24分乾燥させ
た以外は、実施例1と同様に行った。この様に作製した
感光体ドラム10本を市販の複写機に装着して、コピー
画像を調べたところ、1本は泡由来の欠陥のない画像が
得られた。結果を表1に示す。
【0037】以上の結果から本発明方法により、乾燥工
程で発生する泡由来の欠陥が抑制され、コピー画像上欠
陥のない良好な画像を有する電子写真感光体が得られる
ことが明らかである。
【0038】
【表1】 表1 感光体ドラム10本当りに泡由来 の欠陥が発生したドラム数 実施例1 2 〃 2 1 〃 3 0 比較例1 10 〃 2 9
【0039】
【発明の効果】本発明方法によれば、塗布後の感光体の
乾燥工程において発生する泡由来の重大な欠陥を抑制さ
せ、膜の摩耗および残留電位蓄積に由来する悪影響を最
小限に抑え、高品質且つ耐刷性にすぐれた電子写真感光
体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1での繰返しサイクルにおける帯電電位
(Vo )、残留電位(Vr )及び感度(VL )の変化
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 修 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、少なくとも電荷移動
    材料、バインダー樹脂及び溶剤を含有する感光層形成用
    塗布液を塗布し、塗布膜を乾燥して感光層を形成する電
    子写真感光体の製造方法において、該感光層の膜厚が2
    7μm以上であり、該乾燥における塗布膜への供給熱量
    を乾燥途中で増大せしめることを特徴とする電子写真感
    光体の製造方法。
JP08737993A 1993-04-14 1993-04-14 電子写真感光体の製造方法 Expired - Lifetime JP3335704B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6291120B1 (en) 1999-05-14 2001-09-18 Sharp Kabushiki Kaisha Electrophotographic photoreceptor and coating composition for charge generating layer

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US6291120B1 (en) 1999-05-14 2001-09-18 Sharp Kabushiki Kaisha Electrophotographic photoreceptor and coating composition for charge generating layer

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