JPH06269800A - 泥状廃棄物固化剤 - Google Patents

泥状廃棄物固化剤

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JPH06269800A
JPH06269800A JP5059064A JP5906493A JPH06269800A JP H06269800 A JPH06269800 A JP H06269800A JP 5059064 A JP5059064 A JP 5059064A JP 5906493 A JP5906493 A JP 5906493A JP H06269800 A JPH06269800 A JP H06269800A
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JP
Japan
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solidifying agent
waste
reaction
product
ferric oxide
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Pending
Application number
JP5059064A
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English (en)
Inventor
Akira Nishida
章 西田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来品に比して驚くほど短時間に、種々の廃
棄物を疎水性固化物に変換せしめる廃棄物固化剤を提供
すること。 【構成】 純度95%以上で粒度100メッシュ以上の
生石灰を55〜65重量部、粒度100メッシュ以上の
炭酸カルシウムを35〜45重量部、酸化第二鉄を1〜
4重量部を、固化剤の必須成分として選択した。 【効果】 酸化第二鉄の添加により、廃棄物の脱水・固
化反応時の反応温度が格段に上昇し、固化剤と廃棄物と
を混練攪拌する処理時間のみならず、処理済物が完全固
化するのに要する時間も半減するため、各種廃棄物の処
理能率が大きく向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般廃棄物、産業廃棄
物等を短時間で水に不溶の物質に固化し無公害化するこ
とができる泥状廃棄物固化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は既に、生石灰および珪酸苦土
石灰に対し重質炭酸カルシウムを一定の比率で配合する
ことにより、生石灰と珪酸苦土石灰との発熱反応が抑制
されることを見出し、これを利用して、効能維持安定性
に優れ、且つ安価な高速脱水剤を開発している(特公昭
58−41918号;特許第1210536号参照)。
【0003】この高速脱水剤においては、粉末生石灰と
珪酸苦土石灰との配合割合を変えることにより、脱水処
理をする際の反応温度を調節することができ、この配合
調節により処理済物を疎水性にも親水性にも選択的に変
換できる利点を有している。廃棄物の処理目的に応じ
て、肥料として再利用するときは反応温度を低く抑え、
親水性固化物に変換し、廃棄するときは反応温度を高め
て疎水性固化物に変換するのである。
【0004】ところが、この脱水剤においては、廃棄物
と脱水剤とを混練攪拌して得た処理済物が完全に固化す
るまでに、4〜5時間かかり、反応温度が低い場合に
は、それ以上の時間を必要とした。脱水剤を用いた廃棄
物処理を実用化するためには、反応処理時間は勿論のこ
と、この固化時間が大変重要になり、この固化時間の更
なる短縮が望まれていたのである。
【0005】本発明者は、上記高速脱水剤を開発した
際、既に、処理反応温度を上昇させることにより反応処
理時間が短縮することを明らかにしているが、一方で高
速脱水剤の効能安定性等を考慮しなければならず、反応
温度は230℃程度が上限であった。この脱水剤の上記
構成素材の比率を変えることにより、処理剤の効能安定
性を確保しつつ、更に反応温度を上昇させることは非常
に困難であった。
【0006】
【解決すべき技術的課題】本発明は、従来の高速剤水剤
に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもの
で、何ら特別な物質を添加することなく、廃棄物を固化
する効能安定性を維持したまま、その反応温度が従来品
に比して格段に高い廃棄物固化剤、つまり従来品に比し
て頗る短時間に、各種廃棄物を疎水性固化物に変換せし
める廃棄物固化剤を提供することを技術的課題とするも
のである。
【0007】
【課題解決のために採用した手段】本発明者は、未だ推
定の域を出ない上記高速脱水剤の、疎水性あるいは親水
性物質への固化反応に関して、試行錯誤を繰り返しつつ
さらに種々研究を行なった結果、従来の高速脱水剤の主
構成素材である粉末生石灰、珪酸苦土石灰、及び重質炭
酸カルシウム中にも少量含まれていた酸化第二鉄が、脱
水・固化時の反応温度に与える影響が大であることを見
出し、このことを巧みに利用して遂に本発明を完成する
に到ったのである。
【0008】本発明の要旨とするところは、純度95%
以上で粒度100メッシュ以上の生石灰55〜65重量
部と、粒度100メッシュ以上の炭酸カルシウム35〜
45重量部と、酸化第二鉄1〜3重量部とを配合し混合
して得られる廃棄物固化剤にある。
【0009】上記の純度95%、粒度100メッシュ以
上の生石灰、及び粒度100メッシュ以上の炭酸カルシ
ウムは、一般に図1、図2に示す組成を有する。
【0010】生石灰と炭酸カルシウムの配合割合は、配
合して得られる固化剤の反応温度、固化剤の効能安定性
を考慮して決められる。つまり、生石灰65重量部に対
して炭酸カルシウムが35重量部程度から、生石灰55
重量部に対して炭酸カルシウムが45重量部程度が適当
である。反応温度を上昇させるには、生石灰の割合を大
きくした方が良いのであるが、上記割合以上では、生石
灰に対する炭酸カルシウムの発熱反応抑制効果が充分に
は発揮されなくなり、固化剤の効能安定性が損なわれて
しまう。また逆に炭酸カルシウムを過度に配合した場合
には、反応温度が低下してしまう。
【0011】生石灰と炭酸カルシウムに比し、少量添加
する酸化第二鉄は、脱水・固化反応に対し触媒的な働き
をするものと推定され、酸化第二鉄の配合量によって処
理時の反応温度が大きく左右される。また、酸化第二鉄
は、生石灰および炭酸カルシウム中にも含有されている
(図1、図2参照)ため、両者が含有する酸化第二鉄量
を考慮しながら、添加する酸化第二鉄の配合量を適宜に
選択する。
【0012】上記三成分を上記割合で配合すると、混合
製造中の発熱反応を抑制するだけでなく、混合し得られ
た生成物も生石灰だけの場合と異なり、空気中に長期間
放置しても劣化せず、廃棄物固化剤として極めて優れた
安定性を備える。さらに本発明に係る泥状廃棄物固化剤
は、糞尿等の汚泥廃棄物に拘らず、無機質な各種産業廃
棄物をも、水に不溶の物質に固化し無公害化することが
できる。また、焼却灰や期限切れ薬品等のような粉体廃
棄物であっても、適宜に加水しさえすれば処理可能とな
る。この脱水・固化の反応過程はおよそ次のようなもの
と推定される。
【0013】即ち、本発明固化剤を含水廃棄物中に投入
し、混練攪拌すると、成分中で最も大量比をもつ酸化カ
ルシウム分が汚泥中の水分と反応して高熱と蒸気を発生
し、他の物質を熱交換してオルガノシラノールに類似し
た物質を合成すると共に、カルシウムやマグネシウムは
イオン的に活性化されたこのオルガノシラノールに吸着
される。このオルガノシラノールは立体的に格子様の構
造をもっており、これらがイオン交換反応をしつつ縮合
して最終的にオルガノポリシロキサン体に変わり、別の
経路で生成したコロイド形生成物と複合反応をしてゲー
レナイト化合物を合成し、ポゾラン質物質に変化する。
一方、発熱し尽くした生石灰分は、一旦消石灰に変化す
るが、更に進展して脱水傾向を辿り、塩類と反応してカ
ルシウム誘導体を生成し、疎水基を末端にもった化合物
を生成することになる。そして、これらの物質が複合化
することによって通常の状態では水に不溶の物質となる
と推定される。
【0014】
【実施例】以下、本発明を製造例および実施例に基づき
詳細に説明する。
【0015】『製造例』図1、図2に示す組成を有する
生石灰および炭酸カルシウムと酸化第二鉄とを所要の比
率で混合用ミキサーを用い混合することによって廃棄物
固化剤を得る。それぞれの配合率を有する第1実施例〜
第4実施例を、図3に示す。なお、混合中は発熱反応が
抑制されていると思われ、混合用ミキサー等の顕著な温
度上昇は認められない。
【0016】『使用例』上記製造例で製造された第1実
施例〜第4実施例の廃棄物固化剤を用いて、含水率85
%の汚泥を処理した結果を示せば、図4のとおりであ
る。なお、本発明の廃棄物固化剤は、水気に対し安定で
あり、廃棄物との攪拌により始めて脱水・固化反応が起
こる。
【0017】図4に示す結果より、酸化第二鉄の添加に
より、汚泥の脱水・固化反応時における反応熱が格段に
上昇し、従来の脱水剤では不可能であった反応温度28
0℃も達成できる。この高温処理によって、本発明に係
る固化剤と汚泥廃棄物との攪拌処理時間のみならず、攪
拌処理物の固化時間も約2時間となり、従来の半分程度
に短縮できる。また、この反応熱の最高温度280℃以
下においては、酸化第二鉄の添加量の他、生石灰と炭酸
カルシウムの配合割合により、反応温度が変化する。な
お、第3実施例、第4実施例に示すように、酸化第二鉄
の反応熱上昇に果たす役割は、実際の効果として限度が
あり、適量(本実施例においては2重量部)以上、添加
しても、反応熱の更なる上昇は認められない。
【0018】
【本発明の効果】以上、実施例に基づいて説明したよう
に、本発明の廃棄物固化剤にあっては、酸化第二鉄が、
廃棄物の脱水・固化反応時の温度上昇に寄与することを
積極的に利用しているので、従来、固化剤の効能安定性
の確保のため果たせなかった、高温処理も可能となっ
た。この高温反応によって固化剤と廃棄物とを混練攪拌
する反応処理時間のみならず、処理済物が完全に固化す
るのに要する時間も半減するので、当該廃棄物処理にお
ける処理能率を格段に向上させることができる。
【0019】また、本発明に係る廃棄物固化剤を製造す
るにあたって、特別な装置を必要とするものでなく、た
だ粉体を配合し混合するだけの至極簡単な作業で製する
ことができる。しかも得られた固化剤は、空気中の水分
等と簡単には反応せず、効能安定性が頗る高いので、こ
の固化剤の保存に苦労することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る泥状廃棄物固化剤の構成素材であ
る生石灰の成分比較図である。
【図2】本発明に係る泥状廃棄物固化剤の構成素材であ
る炭酸カルシウムの成分を示す成分比較図である。
【図3】第1実施例〜第4実施例の泥状廃棄物固化剤に
含有される各素材の比率を示す比率比較図である。
【図4】第1実施例〜第4実施例の泥状廃棄物固化剤の
特性を示す特性比較図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度95%以上で粒度100メッシュ以
    上の生石灰55〜65重量部と、粒度100メッシュ以
    上の炭酸カルシウム35〜45重量部と、酸化第二鉄1
    〜4重量部とを必須成分とすることを特徴とする泥状廃
    棄物固化剤。
JP5059064A 1993-03-18 1993-03-18 泥状廃棄物固化剤 Pending JPH06269800A (ja)

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JP5059064A JPH06269800A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 泥状廃棄物固化剤

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JP5059064A Pending JPH06269800A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 泥状廃棄物固化剤

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JP (1) JPH06269800A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008006434A (ja) * 2006-06-02 2008-01-17 Excelsior Inc 糞尿処理剤およびそれを用いた糞尿処理方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008006434A (ja) * 2006-06-02 2008-01-17 Excelsior Inc 糞尿処理剤およびそれを用いた糞尿処理方法

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