JPH062626B2 - 緩効性窒素肥料の製造方法 - Google Patents

緩効性窒素肥料の製造方法

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JPH062626B2
JPH062626B2 JP61066543A JP6654386A JPH062626B2 JP H062626 B2 JPH062626 B2 JP H062626B2 JP 61066543 A JP61066543 A JP 61066543A JP 6654386 A JP6654386 A JP 6654386A JP H062626 B2 JPH062626 B2 JP H062626B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は水稲などの比較的短期作物を対象とした窒素肥
料として好適な肥効を示す尿素・ホルムアルデヒド縮合
物よりなる緩効性窒素肥料の製造方法に関するものであ
る。
〈従来の技術〉 緩効性窒素肥料としての尿素・ホルムアルデヒド縮合物
は一般に次の方法によって製造されている。
すなわち、ホルムアルデヒド水溶液にホウ酸ソーダ、苛
性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ等のアルカリ触媒を添
加してそのpHを7〜10程度の範囲にしておき、これに
尿素を加えて尿素/ホルムアルデヒドのモル比を約1〜
3の範囲内とし、温度30〜80℃程度の条件下にメチ
ロール化反応を行なわせる。次いで得られたメチロール
尿素液に硫酸、塩酸、リン酸等の酸触媒を添加してその
pHを3〜5に低下させ、温度30〜100℃程度の条件
下にメチレン化反応を行なわせて縮合物を取得する。メ
チレン化反応は反応時のpHが低く温度が高い程縮合度の
高いものが得られる。
このようにして得られた尿素・ホルムアルデヒド縮合物
は、一般式 H(NHCONHCH−NHCONH で示されるが、その製造法の如何に拘らず、上記一般式
のnは種々の値をもった縮合物の混合物であるため、製
品の性質がきわめて複雑である。
緩効性窒素肥料としての尿素・ホルムアルデヒド縮合物
のこのような複雑な性質にある程度の基準を与えるため
の分析方法がA,O,A,C(メソッド・オブ・アナリシス・
オブ・アソシエーション・オブ・ザ・オフィシャル・ア
グリカルチュラル・ケミスト:Methods of Analysis of
Association of the Official Agricultural Che-mist
s)に記載されている。
この分析方法によれば、WIN(25±2℃の水に不溶性の窒
素。前記一般式においてnが3以上の縮合物に含まれる
窒素がほぼこれに該当する)と、HWIN(100℃、pH7.5の緩
衝液に不溶性の窒素。前記一般式においてnが5以上の
縮合物に含まれる窒素がほぼこれに該当する)を定量し
そしてWINからHWINを除いた物(以下WIN−HWINと称す
る。前記一般式においてnが3以上5以下の縮合物中に
含まれる窒素がほぼこれに該当する)が緩効性窒素とし
て有効であることを示している。
本発明者等は従来の方法で、例えば特公昭46−31345の
明細書の実施例Bに示されている方法で製造した尿素・
ホルムアルデヒド縮合物の窒素成分別に分離し、この内
水溶性窒素(以降WSNと称す)、WIN−HWIN,HWINなら
びに尿素のそれぞれについて土壌中での無機化速度(有
機態窒素が土壌中において無機態窒素に変化していく速
度)を畑状態、温度30℃で測定したところ次のような
結果を得た。
すなわち、尿素の無機化速度は極めて速く5〜10日で
完全に無機化し、WNも同様に速く15日で80〜10
0重量%が無機化する。またWIN−HWINは若干緩効性で
20日で約40重量%、30日で約70重量%、40日
で90〜100重量%が無機化するが、HWINは非常
に遅効性で70日で10〜15重量%、105日で15〜
20重量%が無機化するにすぎないことが認められた。
そのため、水稲やそ菜類等のように比較的栽培期間の短
い作物に対しては、WIN-HWINが緩効性窒素肥料として有
効であり、HWINにはほとんど肥効がないものと判断
された。
前記特公昭46-31345実施例Bの方法で、例えば濃度約3
7重量%のホルムアルデヒド水溶液にホウ酸ソーダを添
加してそのpHを8.7とし、これに尿素を加えて温度55
℃の条件下に30分間メチロール化反応を行なわせた
後、硫酸を添加してそのpHを4.0に低下させ、温度55
℃でメチレン化反応を行なわせて得た尿素・ホルムアル
デヒド縮合物は、尿素/ホルムアルデヒドのモル比が1.
5の場合には全窒素中の約21重量%、さらに尿素/ホ
ルムアルデヒドのモル比が2.0の場合は約9重量%のH
WINが生成する。
換言すれば、このような量の窒素が施肥作物に利用され
る機会がないことになる。このために緩効性窒素肥料と
しての尿素・ホルムアルデヒド縮合物中のHWINを減
少するために尿素/ホルムアルデヒドのモル比をさらに
増大するとか、メチレン化反応時のpHを中性付近にする
とか、反応温度を下げる等の方法が行なわれているが、
その場合には遊離の尿素が増大するという欠点を生ず
る。
また尿素/ホルムアルデヒドのモル比を小さくして遊離
の尿素を減少しようとすればHWINが増大するため施肥作
物に利用される機会のない窒素が増大するという問題点
がある。また、かりにWIN-HWINのみを抽出して利用しよ
うとしても、このものの土壌中での無機化速度が必ずし
も満足すべきものでなく、例えば、水稲栽培に利用して
田植期に施肥しても、最高分けつ期〜伸長期に役立つ程
度であって、出穂期前後に慣用される追肥を省略するこ
とはできないという問題点がある。
従って、尿素・ホルムアルデヒド縮合物を上述の追肥を
省略することのできるような緩効的肥効性の高い窒素肥
料とすることは、その性質上極めて困難であるのが実情
である。そこで従来よりほとんど肥効がないものと判断
されてきたHWINに肥効を与えるような尿素・ホルム
アルデヒド縮合物の製造法について本発明者等は先に特
開昭60−264384号を提案した。
この方法によればHWINが土壌中において比較的短期
間に高率に無機化するので、短期作物を対象とした緩効
性窒素肥料として好適なものを得ることができる。
しかしながら、この方法で得られた尿素・ホルムアルデ
ヒド縮合物は長期間の貯蔵安定性が充分でないことが判
明して来た。
〈発明が解決しようとする問題点〉 本発明の目的は、尿素・ホルムアルデヒド縮合物から成
る緩効性肥料の製造法において、水稲のような栽培期間
の作物に対して追肥を要しない肥効を有する、つまり尿
素・ホルムアルデヒド縮合物中のHWINに肥効を持た
せた、そして長期に貯蔵しても肥効が減少しない肥料の
製造法を提供することである。
〈問題を解決するための手段〉 すなわち、本発明は尿素とホルムアルデヒドとを、アル
カリ触媒を用いてアルカリ性下にメチロール化反応を行
なわせ、次いで酸触媒を用いて酸性下にメチレン化反応
を行なわせて尿素・ホルムアルデヒド縮合物からなる緩
効性窒素肥料を製造するに当り、尿素/ホルムアルデヒ
ドのモル比を1.0〜1.8とし、アルカリ触媒としてヘキ
サメチレンテトラミンとホウ酸ナトリウムを用い、酸触
媒として無機酸を用いることを特徴とする尿素・ホルム
アルデヒド縮合物よりなる緩効性窒素肥料の製造方法で
ある。
次に本発明の方法について具体的に説明する。
尿素、ホルムアルデヒドとも一般工業用のもので十分で
あり特に限定はない。アルカリ触媒として用いるヘキサ
メチレンテトラミン、ホウ酸ナトリウムも一般工業用の
ものでよい。固体のものは、固体のままで用いることも
できるし、液体のものは液体のまま用いることもでき
る。単独又は2種以上の併用も可能である。
メチロール化反応は水溶液で行うのが一般的である。
尿素、ホルムアルデヒド、アルカリ触媒の添加方法、添
加順序、添加時期などに特に制約はない。例えばホルム
アルデヒドの水溶液に上記のアルカリ触媒を添加してア
ルカリ性とし、これに固体又は水溶液の尿素を添加して
反応せしめる。又アルカリ触媒を尿素に混入しておいて
用いることも可能である。
尿素とホルムアルデヒドの比率は、尿素/ホルムアルデ
ヒドのモル比で1.0〜1.8、好ましくは1.2〜1.5であ
る。1.0より少いと肥効が小さくなり、1.8を越えると
緩効性成分が少くなって好ましくない。
アルカリ触媒において、ヘキサメチレンテトラミンとホ
ウ酸ナトリウムの併用割合は、一般的には重量比でヘキ
サメチレンテトラミン:ホウ酸ナトリウム=1:5〜
5:1好ましくは1:3〜3:1である。
なお、アルカリ触媒の添加量は、原料ホルムアルデヒド
に対し約0.5重量%〜20重量%程度である。添加量が
0.5重量%より少い場合には緩効性を有する窒素化合物
部分の生成が少くなり好ましくない。又、20重量%を
越えて多く入れることは緩効性窒素肥料成分でない物が
多く混入することになるので好ましくない。
メチロール化反応の温度は40〜70℃、好ましくは5
0〜60℃である。温度が40℃より低すぎると反応速
度が遅くなるので工業的に不利となり、温度が70℃よ
り高すぎるとメチロール尿素液中のホルムアルデヒドお
よびヘキサメチレンテトラミンに由来するアンモニアの
揮散が激しくなり本発明の目的とする尿素・ホルムアル
デヒド縮合物が得られ難くなるので好ましくない。反応
時間は温度によっても変わるが10分〜1時間程度であ
る。
この様にして生成させたメチロール尿素液は次に酸触媒
を添加してメチレン化反応を行なわせる。酸触媒として
は無機酸を用いる。
この場合の酸触媒の無機酸としては、硫酸、塩酸、硝
酸、リン酸等が挙げられる。好ましい無機酸としては硫
酸、塩酸が使用される。これら無機酸は単独のもの、ま
たは予め水に溶解または希釈したものが用いられる。あ
るいは無機酸同士を併せて用いることもできる。添加方
法については特に制約されることはないが、例えば生成
メチロール尿素液にそのまま、あるいは水溶液としたも
のを添加して所望のpHに調整する方法が最も一般的に行
なわれる。添加量はメチロール尿素液の性状ならびに使
用する無機酸の種類および性状によって異なるが、メチ
ロール尿素液のpHを2.5〜4.5、好ましくは3.0〜4.0
に調整する範囲内において適宜調節される。pHが2.5よ
り低いと縮合反応が激しくなりHWIN含量が増大すると共
にこのHWINが土壌中で無機化し難くなり、pHが4.5より
高いと逆に縮合反応が遅くなりWIN含量が増大し、緩効
性窒素含量が減少するので好ましくない。
このメチレン化反応は、メチロール尿素液の温度が40
〜70℃、好ましくは50〜60℃の条件下において行
なわれる。温度を40℃より低くして反応させると縮合
反応が遅くなって固化し難くなり、工業的に不利とな
る。温度を70℃より高くして反応させると前記に示し
たようなメチロール尿素液への悪影響および縮合反応が
激しくなってHWIN含量が増大すると共にこのHWI
Nが土壌中で無機化し難くなるので好ましくない。
反応終了後、尿素・ホルムアルデヒド縮合物は常法によ
り乾燥され、次いで粉砕、篩別され粒状または粉末状の
製品を得る。
〈発明の効果〉 本発明方法によって得られる尿素・ホルムアルデヒド縮
合物の土壌中での無機化速度は適度に緩慢であり、従来
よりほとんど肥効がないものと判断されてきたHWIN
も土壌中において極めて高率に無機化して肥効を示す。
従って、緩効的肥効性の高い、例えば水稲などの比較的
短期作物に対して好適な肥効を示す尿素・ホルムアルデ
ヒド縮合物よりなる緩効性窒素肥料が得られる。しかも
長期間貯蔵してもその肥効が変わらず安定したものであ
るように本発明方法によれば、尿素・ホルムアルデヒド
縮合物中のHWINが土壌中において極めて高率に無機
化するので尿素/ホルムアルデヒドのモル比を1.0〜1.
8の範囲内において変えることにより、種々の緩効度を
有する尿素・ホルムアルデヒド縮合物が得られる。また
本発明方法は尿素とホルムアルデヒドから単に緩効的肥
効性の高い尿素・ホルムアルデヒド縮合物を製造するに
止らず、このような縮合物を生成させ利用する反応系に
おいても随意に実施することができる。
本発明方法によって得られる尿素・ホルムアルデヒド縮
合物中のHWINが、土壌中においてなぜ高率に無機化
するかについては明らかではないが、アルカリ触媒とし
てヘキサメチレンテトラミン及びホウ酸ソーダを用いて
メチロール化させたものが、次の酸触媒を用いて、メチ
レン化反応を行わせると、このメチレン化反応が徐々に
進み、これにより土壌中において無機化し難いような高
縮合物の生成が抑制され、よって得られた尿素・ホルム
アルデヒド縮合物中のHWINは土壌中において極めて
高率に無機化するものと推察される。
また、本発明方法によって得られる尿素・ホルムアルデ
ヒド縮合物の肥効が長期間の貯蔵中においても低下しな
いことについても明らかではないが、本発明方法による
ものはメチレン化反応後において、その該縮合物のpHが
徐々に上昇して行き、最終的に、アルカリ性を示すため
に長期間の貯蔵中においてもメチレン化反応が抑制され
るものと思われ、これによりHWINが増大しないもの
と推察される。
〈実施例〉 以下、本発明方法を実施利により説明するが、本発明方
法はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
また、実施例中に示した%、部は特記しない限りすべて
重量%、重量部である。
尚、実施例中に示した無機化率の測定は、次の方法によ
る。
風乾細土50gをポリプロピレン製200mビーカー
にとり窒素量が10mgに相当する試料を添加し、更に土
壌水分が最大容水量の60%となるように水分を補給し
て畑状態とした後、良く混合する。水分蒸発防止のた
め、ポリプロピレン製ロートを逆に差し込み、80℃の
培養室で一定期間培養する。1週間に1回減量水を補給
する。予め定められた期間経過後ビーカーを培養室より
取り出し、次の順序に従って無機化率を測定する。
先ず、ビーカー中に水分量が125gになるまで水を追
加して乾土に対する水の重量比を1:2.5としpHを測定
する。pH測定後1%カリウム−アラム液で抽出し、アン
モニア態窒素(NH3:N)は、ケルダール蒸留法、硝酸態窒
素(NO3:N)は、フェノール硫酸法で定量する。
無機化窒素は、乾土50g中のNH3:NとNO3:Nの合計
として実測される。また試料を添加しない土壌につき同
じ方法で測定し、ブランクとする。データは2つのテス
トの平均値である。土壌は新居浜市内の沖積土を使用し
た。次いで、無機化率を以下の式に算出する。
縮合物中の窒素含有量はAOAC法に準じて測定した。
実施例1 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液827gに結晶状
のヘキサメチレンテトラミン(純度99%)8.3gと、
結晶状のホウ酸ナトリウム10水和物(純度99%)8.
3gを添加混入して溶解させたものに、粒状尿素(純度
99.5%)827gを尿素/ホルムアルデヒド(ヘキサ
メチレンテトラミン中のホルムアルデヒドを含む)のモ
ル比が1.3になるように混入して溶解し、温度55℃の
条件下で1時間メチロール化反応を行なわせた。得られ
たメチロール尿素液のpHは8.9であった。次いでこの温
度55℃のメチロール尿素液に硫酸の20%水溶液を添
加してそのpHを3.5に調整し、メチレン化反応を行なわ
せて尿素・ホルムアルデヒド縮合物を得た。メチレン化
反応時の最高温度は68℃、メチレン化反応時から全体
固化迄の経過時間は約30分であった。この後、冷却し
て取り出し温度80℃で乾燥して製品とした。得られた製
品は1000gであり、このものの分析値は次の通りであっ
た。
TN(全窒素、以下同じ)=38.71%、 WIN=20.04%、HWIN=10.84%、HWIN/TN=28.
00%、pH(製品試料10gを温度25℃の水100m
に溶解させた時のpH、以下同じ)=7.4 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第1表に示
す。
実施例2 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液736gに結晶状
のヘキサメチレンテトラミン(純度99%)3.7gと、
結晶状のホウ酸ナトリウム10水和物(純度99%)7.
4gを添加混入して溶解させたものに、粒状尿素(純度
99.5%)837gを尿素/ホルムアルデヒド’(ヘキサ
メチレンテトラミン中のホルムアルデヒドを含む)のモ
ル比が1.5になるように混入して溶解し、温度55℃の
条件下で1時間メチロール化反応を行なわせた。得られ
たメチロール尿素液のpHは9.0であった。次いでこの温
度55℃のメチロール尿素液に硫酸の20%水溶液を添
加してそのpHを3.5に調整し、メチレン化反応を行なわ
せて尿素・ホルムアルデヒド縮合物を得た。メチレン化
反応時の最高温度は68℃、メチレン化反応時から全体
固化迄の経過時間は約60分であった。この後、冷却し
て取り出し温度80℃で乾燥して製品とした。得られた製
品は1000gであり、このものの分析値は次の通りであっ
た。
TN=39.01%、WIN=17.00%、HWIN=8.64%、 HWIN/TN=22.15%、pH=7.6、このようにして得た製品の
土壌中での無機化率を畑状態、温度30℃の条件下で測定
した。結果を第1表に示す。
比較例1 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液813gに結晶状の
ヘキサメチレンテトラミン(純度99%)8.1gを添加混
入して溶解させたものに、粒状尿素(純度99.5%)8
13gを尿素/ホルムアルデヒド(ヘキサメチレンテト
ラミン中のホルムアルデヒドを含む)のモル比が1.3に
なるように混入して溶解し、温度55℃の条件下で1時
間メチロール化反応を行なわせた。得られたメチロール
尿素液のpHは8.4であった。次いでこの温度55℃のメ
チロール尿素液に硫酸の20%水溶液を添加してそのpH
を3.5に調整し、メチレン化反応を行なわせて尿素・ホ
ルムアルデヒド縮合物を得た。メチレン化反応時の最高
温度は68℃、メチレン化反応時から全体固化迄の経過
時間は約40分であった。この後、冷却して取り出し温
度80℃で乾燥して製品とした。得られた製品は1000g
であり、このものの分析値は次の通りであった。
TN=38.09%、WIN=22.69%、HWIN=14.40%、HWIN/TN=
37.81%、pH=5.7 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第1表に示
す。
比較例2 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液760gに結晶状の
ホウ酸ナトリウム10水和物(純度99%)7.6gを添
加混入して溶解させたものに粒状尿素(純度99.5%)
848gを尿素/ホルムアルデヒドのモル比が1.5にな
るよに混入して溶解し、温度55℃の条件下で1時間メ
チロール化反応を行なわせた。得られたメチロール尿素
液のpHは8.8であった。
次いでこの温度55℃のメチロール尿素液に硫酸の20
%水溶液を添加してそのpHを3.5に調整し、メチレン化
反応を行なわせて尿素ホルムアルデヒド縮合物を得た。
メチレン化反応時の最高温度は85℃、メチレン化反応
時から全体固化迄の経過時間は約3分であった。この
後、冷却して取り出し温度80℃で乾燥して製品とし
た。得られた製品は1000gであり、このものの分析
値は次の通りであった。
TN=39.37%、WIN=28.12%、HWIN=20.50
%、HWIN/TN=52.07%、pH=7.6 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第1表に示
す。
第1表に示すように、本発明方法によって得られた尿素
・ホルムアルデヒド縮合物は、土壌中での無機化速度は
適度に緩慢であり、従来方法によって得られた尿素・ホ
ルムアルデヒド縮合物に比し、従来よりほとんど肥効が
ないものと判断されてきたHWINも土壌中において比
較的短期間に高率に無機態窒素に分解することが明らか
である。
従って、本発明方法によって得られる尿素・ホルムアル
デヒド縮合物は、比較的短期作物を対象とした緩効性窒
素肥料として、その効果を充分期待することができる。
実施例3 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液939gに結晶状の
ヘキサメチレンテトラミン(純度99%)18.8gと、結
晶状のホウ酸ナトリウム10水和物(純度99%)37.5
gを添加混入して溶解させたものに、粒状尿素(純度9
9.5%)746gを尿素/ホルムアルデヒド(ヘキサメ
チレンテトラミン中のホルムアルデヒドを含む)のモル
比が1.0になるように混入して溶解し、温度55℃の条
件下で1時間メチロール化反応を行なわせた。得られた
メチロール尿素液のpHは9.1であった。次いでこの温度
55℃のメチロール尿素液に硫酸の20%水溶液を添加
してそのpHを4.0に調整し、メチレン化反応を行なわせ
て尿素・ホルムアルデヒド縮合物を得た。メチレン化反
応時の最高温度は70℃、メチレン化反応時から全体固
化迄の経過時間は約40分であった。この後、冷却して
取り出し温度80℃で乾燥して製品とした。得られた製
品は1000gであり、このものの分析値は次の通りで
あった。
TN=35.39%、WIN=27.99%、HWIN=21.15 %、HWIN/TN=59.76%、pH=7.8 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第2表に示
す。
実施例4 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液627gに結晶状の
ヘキサメチレンテトラミン(純度99%)1.9gと、結晶
状のホウ酸ナトリウム10水和物(純度99%)6.3g
を添加混入して溶解させたものに、粒状尿素(純度99.
5%)848gを尿素/ホルムアルデヒド(ヘキサメチ
レンテトラミン中のホルムアルデヒドを含む)のモル比
が1.8になるように混入して溶解し、温度55℃の条件
下で1時間メチロール化反応を行なわせた。得られたメ
チロール尿素液のpHは9.1であった。次いでこの温度5
5℃のメチロール尿素液に塩酸の10%水溶液を添加し
てそのpHを3.5に調整し、メチレン化反応を行なわせて
尿素・ホルムアルデヒド縮合物を得た。メチレン化反応
時の最高温度は70℃、メチレン化反応時から全体固化
迄の経過時間は約20分であった。この後、冷却して取
り出し温度80℃で乾燥して製品とした。得られた製品
は1000gであり、このものの分析値は次の通りであ
った。
TN=39.44%、WIN=15.52%、HWIN=6.48%、HWI
N/TN=16.43%、pH=7.8 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第2表に示
す。
比較例3 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液987gに粒状の水
酸化ナトリウム(純度93%)19.7gと結晶状のホウ
酸ナトリウム10水和物(純度99%)39.5gを添加
混入して溶解させたものに、粒状尿素(純度99.5%)
734gを尿素/ホルムアルデヒドのモル比が1.0にな
るように混入して溶解し、温度55℃の条件下で1時間
メチロール化反応を行なわせた。得られたメチロール尿
素液のpHは12.7であった。次いでこの温度55℃のメ
チロール尿素液に硫酸の20%水溶液を添加してそのpH
を4.0に調整し、メチレン化反応を行なわせて尿素・ホ
ルムアルデヒド縮合物を得た。メチレン化反応時の最高
温度は95℃、メチレン化反応時から全体固化迄の経過
時間は約1分であった。この後、冷却して取り出し温度
80℃乾燥して製品とした。得られた製品は1000g
であり、このものの分析値は次の通りであった。
TN=34.08%、WIN=34.08%、HWIN=33.67%、HWIN/TN=
98.80%、pH=5.4 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第2表に示
す。
比較例4 濃度37%のホルムアルデヒド水溶液645gに粒状の水
酸化カリウム(純度85%)6.5gを添加混入して溶解
させたものに粒状尿素(純度99.5%)864gを尿素
/ホルムアルデヒドのモル比が1.8になるように混入し
て溶解し、温度55℃の条件下で1時間メチロール化反
応を行なわせた。得られたメチロール尿素液のpHは12.
2であった。次いでこの温度55℃のメチロール尿素液
に塩酸の10%水溶液を添加してそのpHを3.5に調整
し、メチレン化反応を行なわせて尿素・ホルムアルデヒ
ド縮合物を得た。メチレン化反応時の最高温度は84
℃、メチレン化反応時から全体固化迄の経過時間は約3
分であった。この後、冷却して取り出し温度80℃で乾
燥して製品とした。得られた製品は1000gであり、この
ものの分析値は次の通りであった。
TN=40.10%、WIN=14.87%、HWIN=9.17%、HWIN/TN=2
2.87%、pH=4.5 このようにして得た製品の土壌中での無機化率を畑状
態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第2表に示
す。
実施例5 実施例1で得た製品500gをポリエチレン袋に入れて
密封し、室内に室温状態で1年間放置した後、内容物を
取り出して分析した。分析値は次の通りであった。
〈製造直後品〉 〈1年間放置製品〉 TN 38.71% 38.71% WIN 20.04% 20.30% HWIN 10.84% 10.97% HWIN/TN 28.00% 28.34% pH 7.4 7.2 本製品は、上記分析値が示す如く長期間の貯蔵後におい
てもほとんど変化を示さず安定であった。
このようにして得た1年間放置後品の土壌中での無機化
率を畑状態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第
3表に示す。
比較例5 本発明者等が先に出願した特開昭60-264384の実施例1
で得た製品500gのポリエチレン袋に入れて密封し、
室内に室温状態で1年間放置した後、内容物を取り出し
て分析した。分析値は次の通りであった。
〈製造直後品〉 〈1年間放置後品〉 TN 37.13% 37.13% WIN 25.10% 27.26% HWIN 11.88% 14.81% HWIN/TN 32.00% 39.89% pH 4.4 4.5 本製品は、上記分析値が示す如く長期間の貯蔵後におい
て多少の変化を示し不安定であった。
このようにして得た1年間放置後品の土壌中での無機化
率を畑状態、温度30℃の条件下で測定した。結果を第
3表に示す。
実施例6 実施例4で得た製品500gをポリエチレン袋に入れて
密封し、室内に室温状態で6ケ月間放置した後、内容物
を取り出して分析した。分析値は次の通りであった。
〈製造直後品〉 〈6ケ月間放置後品〉 TN 39.44% 39.44% WIN 15.52% 15.36% HWIN 6.48% 6.32% HWIN/TN 16.43% 16.02% pH 7.8 7.8 本製品は、上記分析値が示す如く長期間の貯蔵後におい
てもほとんど変化を示さず安定であった。
このようにして得た6ケ月間放置後品の土壌中での無機
化率を畑状態、温度30℃の条件下で測定した。結果を
第3表に示す。
比較例6 比較例5に同じく特開昭60-264384の実施例12で得た
製品500gをピリエチレン袋に入れて密封し、室内に
室温状態で6ケ月間放置した後、内容物を取り出して分
析した。分析値は次の通りであった。
〈製造直後品〉 〈6ケ月間放置後品〉 TN 39.58% 39.58% WIN 15.98% 17.14% HWIN 4.82% 5.75% HWIN/TN 12.18% 14.53% pH 5.1 5.3 本製品は、上記分析値が示す如く長期間の貯蔵後におい
て多少の変化を示し不安定であった。
このようにして得た6ケ月間放置後品の土壌中での無機
化率を畑状態、温度30℃の条件下で測定した。結果を
第3表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尿素とホルムアルデヒドとを、アルカリ触
    媒を用いてアルカリ性下にメチロール化反応を行なわ
    せ、次いで酸触媒を用いて酸性下にメチレン化反応を行
    なわせて尿素・ホルムアルデヒド縮合物からなる緩効性
    窒素肥料を製造するに当り、尿素/ホルムアルデヒドの
    モル比を1.0〜1.8とし、アルカリ触媒としてヘキサメ
    チレンテトラミンとホウ酸ナトリウムを用い、酸触媒と
    して無機酸を用いることを特徴とする尿素・ホルムアル
    デヒド縮合物よりなる緩効性窒素肥料の製造方法。
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