JPH0625963U - シュート型コインセレクター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 投入コインに付着しているゴミ，油等が、レ
ール表面上に堆積し難いシュート型コインセレクターを
提供すること。 【構成】コインを転動させて所定方向に導くコイン転動
面を形成してなるレール部を有し、レール部は、少なく
ともコインが転動可能な径を有する堆積物落下穴を、穿
設してなるシュート型コインセレクター。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、スロットマシン等のゲーム機に投入される硬貨やメダル等のような コインを選別するために用いられるシュート型コインセレクターに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のシュート型コインセレクターは、実開平３−５８４８９号公報 に開示されるように、図１４および図１５を参照して、投入コインＡを受け入れ るコイン入口１が設けられた一端から、受入コイン出口２が設けられた他端に向 け、水平に対して下方に傾斜したシュート状コイン通路３が、互いに実質的に平 行に離間した案内側板と可動側板４，５との間に設けられている。

【０００３】 可動側板５は、上端ヒンジ部８により、下方に対して解放可能に軸支されてい る。コイン通路３内にコインＡが保留されている場合、押しボタン等の外部操作 により、上部ヒンジ部８を中心に、可動側板５は回動し、可動側板５と一体に取 り付けたリジェクトアーム１１によって、コインＡが押されてコイン通路３から 可能に落下されて、返却口（図示せず）に戻される。

【０００４】 一方、案内側板４は、投入コインＡがコイン通路３内を、案内側板４にもたれ て案内されるよう、垂直に対して傾斜して設けられている。案内側板４の下端縁 ６は、コイン通路側に直角に折曲げられて、コイン転動面を有するレール７を形 成している。さらに、案内側板４には、窓９が設けられ、この窓９の上端側には 、コインＡの上部側を支えるために、レール７と平行にコインガイド１０が設け られている。

【０００５】 この構成により、コイン通路３を通過するコインＡを、レール７上で転動させ 、レール７のコイン転動面と窓９の上端側に配されたコインガイド１０との間隔 寸法に応じて、コインの直径が選別される。

【０００６】 次に、従来のシュート型コインセレクターは、図１６に示すように、コインガ イド１０のａ点と、可動側板５に設けられたドア５０のｂ点と、案内側板４のｃ 点と、レール７のｄ点等の４か所で、コインＡを通過させていた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来のシュート型コインセレクターにおいては、投入 コインに付着しているゴミ，油等が、コインからはがれてコイン転動面であるレ ール表面上に短期間に粘土状に堆積し、レールのコイン転動面とコインガイドと の間隔寸法を実質的に狭めてしまい、コイン直径選別精度に悪影響を及ぼすとい う問題があった。

【０００８】 また、投入コインの使用頻度が激しい場合には、レールの表面を常に掃除しな ければならない煩わしさがある。

【０００９】 しかも、コイン転動面を有するレールは、案内側板の下端縁に対して直角であ るため、直角部に付着したゴミ，油等の掃除は容易ではなく、手間がかかるとい う問題もあった。

【００１０】 一方、上述した従来のシュート型コインセレクターにおける可動側板に設けら れたドアは、コイン厚さ方向を規定するものでもあるが、薄い厚さのコインに対 しては、コイン通路幅が大きすぎて、コインの振動が収まらず、上述した案内側 板のｃ点から浮いて通過する場合が生じる。このため、コインがキャンセルした り、通過速度が落ちて、噛み込み減少が生じる問題がある。

【００１１】 また、コインの厚さ寸法の精度を上げても、選別機を各店舗ごとに合わせて調 整しなければならず、現実的に不可能である。

【００１２】 そこで、本考案の第１の技術的課題は上記欠点に鑑み、投入コインに付着して いるゴミ，油等が、レール表面上に堆積し難いシュート型コインセレクターを提 供することである。

【００１３】 また、本考案の第２の技術的課題は、レール表面上に堆積したゴミ，油等を容 易に掃除し得るシュート型コインセレクターを提供することである。

【００１４】 また、本考案の第３の技術的課題は、コインとの接触点であるドアのｂ点の位 置を、コインの厚みに合わせて自動的に調整するシュート型コインセレクターを 提供することである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】

本発明によれば、投入コインを受け入れるコイン入口が設けられた一端から受 入コイン出口が設けられた他端に向け水平に対し傾斜したシュート状コイン通路 が互いに実質的に平行に離間した側板間に設けられ、投入コインがコイン通路内 を一方の案内側板にもたれて案内されるよう一方の案内側板が垂直に対して傾斜 して設けられ、案内側板の下端縁がコイン通路側に折曲げられてコイン転動面を 有するレールが設けられたシュート型コインセレクターにおいて、前記レールに その長さ方向に沿って複数個の穴を離間させて設けたことを特徴とするシュート 型コインセレクターが得られる。

【００１６】 また、本発明によれば、コインを転動させて所定方向に導くコイン転動面を形 成してなるレール部を有するシュート型コインセレクターにおいて、前記レール 部は、少なくとも前記コインが転動可能な径を有する堆積物落下穴を、穿設して なることを特徴とするシュート型コインセレクターが得られる。

【００１７】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記堆積 物落下穴は、前記コイン転動面に穿設されてなることを特徴とするシュート型コ インセレクターが得られる。

【００１８】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記レー ル部は、前記コイン転動面に連続する角部を有し、前記前記堆積物落下穴は、前 記角部に穿設されてなることを特徴とするシュート型コインセレクターが得られ る。

【００１９】 また、本発明によれば、投入コインを受け入れるコイン入口が設けられた一端 から受入コイン出口が設けられた他端に向け水平に対し傾斜したシュート状コイ ン通路が互いに実質的に平行に離間した側板間に設けられ、投入コインがコイン 通路内を一方の案内側板にもたれて案内されるよう一方の案内側板が垂直に対し て傾斜して設けられたシュート型コインセレクターにおいて、前記案内側板の下 側縁の少なくとも一部の下側に下端縁に沿って平行に延びるローラーが回転自在 に設けられ、コイン通路内に通過するコインがローラーの表面上をローラー軸線 方向に転動するように構成したことを特徴とするシュート型コインセレクターが 得られる。

【００２０】 また、本発明によれば、コインを転動させて所定方向に導くコイン転動面を形 成してなるレール部を有するシュート型コインセレクターにおいて、前記レール 部は、前記コインの外周面と点接触する点接触外周面を有する回転自在な堆積物 落下ローラを有することを特徴とするシュート型コインセレクターが得られる。

【００２１】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記堆積 物落下ローラは、前記コイン転動面に配され、前記堆積物落下ローラの回転軸は 、前記レール部の延在方向と平行であることを特徴とするシュート型コインセレ クターが得られる。

【００２２】 また、本発明によれば、投入コインを受け入れるコイン入口が設けられた一端 から受入コイン出口が設けられた他端に向け水平に対し傾斜したシュート状コイ ン通路が互いに実質的に平行に離間した側板間に設けられ、投入コインがコイン 通路内を一方の案内側板にもたれて案内されるよう一方の案内側板が垂直に対し て傾斜して設けられたシュート型コインセレクターにおいて、前記案内側板にコ イン通路の長さ方向に延びる複数の溝穴を互いに平行に設け、これらの溝穴を経 てコイン通路内に案内ローラー外周面の一部が突出するように案内ローラーを回 転自在に案内側板に支持させて設けたことを特徴とするシュート型コインセレク ターが得られる。

【００２３】 また、本発明によれば、転動するコインを所定方向に導くコイン通路を形成し て、前記コインをもたれ受けて前記コインの一面と接触する案内側板を有するシ ュート型コインセレクターにおいて、前記案内側板は、前記コインの一面と接触 する案内外周部を有する回転自在な案内ローラを有することを特徴とするシュー ト型コインセレクターが得られる。

【００２４】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記案内 側板は、前記案内ローラを配する溝部を有することを特徴とするシュート型コイ ンセレクターが得られる。

【００２５】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記案内 ローラの回転軸は、前記コイン通路の延在方向と平行であることを特徴とするシ ュート型コインセレクターが得られる。

【００２６】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記案内 ローラ部の回転軸は、前記コイン通路の延在方向と斜交してなることを特徴とす るシュート型コインセレクターが得られる。

【００２７】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記案内 外周部は、テーパ面を有することを特徴とするシュート型コインセレクターが得 られる。

【００２８】 また、本発明によれば、投入コインを受け入れるコイン入口が設けられた一端 から受入コイン出口が設けられた他端に向け水平に対し傾斜したシュート状コイ ン通路が互いに実質的に平行に離間した固定および解放可能の可動側板間に設け られ、解放可能の可動側板が側方に回動されてコイン通路を解放し得るように上 端部で枢着されたシュート型コインセレクターにおいて、固定側板の下端縁に沿 って回転ローラーが回転自在に設けられ、コイン通路内に通過するコインが回転 ローラーの表面上をローラー軸線方向に転動するように構成し、ローラー軸上に ラチェットホイールが設けられ、このラチェットホイールの送り爪が、解放可能 の可動側板の下端部に設けられていることを特徴とするシュート型コインセレク ターが得られる。

【００２９】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記固定 側板の下端部にラチェットホイール逆転防止スプリングが設けられていることを 特徴とするシュート型コインセレクターが得られる。

【００３０】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記固定 側板の下端延長部にゴミかき落し片がローラー表面に掛合するよう固定して設け られていることを特徴とするシュート型コインセレクターが得られる。

【００３１】 また、本発明によれば、所定方向に延在してなるレール部と、該レール部を介 して、互いに離間して対向する案内側板及び可動側板とを有し、前記レール部と 前記案内側板及び前記可動側板とは共働して、転動するコインを前記所定方向に 導くコイン通路を形成し、前記可動側板は、前記レール部に対して近接離反する 方向で往復動可能に設けられているシュート型コインセレクターにおいて、前記 レール部は、回転自在な堆積物落下ローラを有し、該堆積物落下ローラは、前記 所定方向と平行な回転軸を有すると共に、該回転軸に接合されるラチェットホイ ールを有し、該ラチェットホイールは、前記可動側板が前記レール部に対して近 接する際に、前記可動側板に掛合う位置に配され、前記可動側板の往復動に応じ て回動することを特徴とするシュート型コインセレクターが得られる。

【００３２】 また、本発明によれば、前記シュート型コインセレクターにおいて、前記可動 側板は、弾性変形可能な送り爪を有し、該送り爪を介して、前記ラチェットホイ ールと掛合うことを特徴とするシュート型コインセレクターが得られる。

【００３３】 また、本発明によれば、コインをもたれ受ける案内側板と、該案内側板と離間 して対向し、前記案内側板と共働して、コインを所定方向に導くコイン通路を形 成する可動側板とを有するシュート型コインセレクターにおいて、前記可動側板 に穿設され、前記コイン通路を臨む押え窓と、前記可動側板に設けられ、前記押 え窓を通して、前記コインを前記案内側板側に押える押え部とを設け、該押え部 は、前記押え窓を臨む開口面を有する筺体と、前記案内側板に向かって、前記開 口面から自重により転げ落ちる転がり部材とを有することを特徴とするシュート 型コインセレクターが得られる。

【００３４】

【作用】

請求項１〜４：投入コインからはがれたゴミ，油等は、堆積物落下穴を介し て、落下し、レール上にゴミ，油等の堆積量が少なくなる。

【００３５】 請求項５〜７：堆積物落下ローラの外周面は、投入コインの外周面と点接触 するから、投入コインとの摩擦が少なく、投入コインからはがれたゴミ，油等は 、堆積物落下ローラの両側に落下し、堆積物落下ローラの外周面に付着しにくく なるから、投入コインの通過速度を速め、さらに、堆積物落下ローラを回転させ るだけで、ゴミ付着面を手前に位置させることができ、掃除が容易となる。

【００３６】 請求項８〜１３：案内側板に配された案内ローラは、投入コインとの摩擦が 少なく、投入コインからはがれたゴミ，油等が、案内側板に付着しにくくなるか ら、投入コインの通過速度を速め、さらに、案内ローラを回転させるだけで、ゴ ミ付着面を手前に位置させることができ、掃除が容易となる。

【００３７】 請求項１４〜１８：開放可能な可動側板が、レール部に対して近接離反する 方向で往復動可能に設けられ、可動側板が近接する際には、堆積物落下ローラの 回転軸に接合されるラチェットホイールに掛合うため、ラチェットホイールを介 して、堆積物落下ローラが回転する。このため、堆積物落下ローラは、キャンセ ル動作毎に、回転することになり、定期的なメンテナンスを省くことが可能とな る。

【００３８】 請求項１９〜２０：案内側板に向かって、開口面から自重により転げ落ちる 転がり部材を設け、この転がり部材により、コインを押さえるから、コインの振 動エネルギーを吸収することができる。

【００３９】

【実施例】

次に、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００４０】 （実施例１） 図１に示すように、１は投入コインＡを受け入れるコイン入口であり、コイン 入口１より投入された投入コインＡは、シュート状コイン通路３を通り、対向側 の受入コイン出口２より排出される。シュート状コイン通路３は、受入コイン出 口２に向けて、水平に対して下方に傾斜している。案内側板４と可動側板５とは 、互いに、実質的に平行に離間して対向してなり、その案内側板４と可動側板５ との間にシュート状コイン通路３を設けている。

【００４１】 案内側板４は、投入コインＡがコイン通路３内を案内側板４にもたれて案内さ れるように、垂直に対して傾斜して設けられている。案内側板４の下端縁６は、 コイン通路３側に直角に折曲げられて、コイン転動面を有するレール７を形成し ている。さらに、案内側板４には、選別窓９が設けられ、この選別窓９の上端側 には、コインＡの上部側を支えるために、レール７と平行にコインガイド１０が 上下方向に位置調整可能に設けられている。

【００４２】 コイン通路３を通過するコインＡは、その上端側をコインガイド１０に掛合わ せて、レール７上を転動する。レール７のコイン転動面と選別窓９の上端側に配 されたコインガイド１０との間に、調整可能な間隔寸法を有する選別穴が形成さ れる。可動側板５は、上端ヒンジ部８により、下方に対して解放可能に軸支され ている。可動側板５と一体にリジェクトアーム１１が、選別窓９を臨む方向に取 り付けられている。

【００４３】 いま、この間隔寸法より大きい直径を有するコインＡが、レール７上を転動す ると、その選別窓９を素通りして、コイン通路３を通過する。

【００４４】 一方、間隔寸法より小さい直径を有するコインは、コインガイド１０に掛合わ ずに、選別穴に傾倒して、コイン通路３内に保留される。押しボタン等の外部操 作により、上部ヒンジ部８を中心に、可動側板５を回動させて、可動側板５と一 体に取り付けたリジェクトアーム１１によって、コインを窓９から押出して、コ イン通路３より落下させ、返却口（図示せず）に戻す。

【００４５】 ここで、レール７の角部には、少なくとも投入コインＡがコイン転動面を転動 可能となるような寸法の径を有する複数の堆積物落下穴１８が、互い所定間隔を おいて、コイン通路３の延在方向に沿って、穿設されている。投入コインＡから はがれたゴミ，油等は、堆積物落下穴１８を介して、落下する。その結果、レー ル７上にゴミ，油等の堆積量が少なくなり、掃除等のメンテナンス頻度を軽減で きた。

【００４６】 なお、本実施例における堆積物落下穴１８は、ゴミ，油等の堆積物を落下せし めるものであれば、網状、切欠状等のいかなる形状のものをも含むことは、本考 案の趣旨に添うものである。

【００４７】 （実施例２） 次に、本考案の第２の実施例を説明する。 図２及び図３に示すように、本実施例では、実施例１に示したレール７に代え 、堆積物落下ローラである金属製ローラー１３を設けている。すなわち、案内側 板４の下端に、一対の軸受孔を有する一対の軸受突耳１２を設け、例えば、直径 ６ｍｍ程度の金属製ローラー１３の両端軸部１４を一対の軸受孔に挿入して、回 転自在に支承してなる。

【００４８】 金属製ローラー１３の回転軸は、コイン通路３の延在方向と平行であることか ら、金属製ローラー１３の外周面は、投入コインＡの外周面と点接触するから、 投入コインＡとの摩擦が少なく、投入コインＡからはがれたゴミ，油等は、金属 製ローラー１３の両側に落下し、その外周面に付着しにくくなる。

【００４９】 その結果、投入コインＡの通過速度を速め、さらに、金属製ローラー１３を回 転させるだけで、ゴミ付着面を手前に位置させることができ、掃除が容易となる 。

【００５０】 （実施例３） 次に、本考案の第３の実施例を説明する。 図４及び図５に示すように、本実施例では、案内側板４に、コイン通路３の長 さ方向に延びる複数の溝穴３０，３０を互いに平行に設け、これらの溝穴３０， ３０を経てコイン通路３内に案内ローラー３１，３１を回転自在に支持している 。

【００５１】 案内ローラー３１は、溝穴３０内において、その外周面の一部が、案内面３２ から突出してコインＡの一面と接触するように調整されている。

【００５２】 また、好ましくは、図６及ぶ図７に示すように、案内ローラー３１の回転軸３ ３を、コイン通路３の延在方向と斜交して配し、或いは、テーパーローラー３４ としても良い。コインＡが当接しやくすなるため、コインＡの回転が案内ローラ ー３１に伝達し易くなり、案内ローラー３１の回転を促進する。

【００５３】 （実施例４） 次に、本考案の第４の実施例を説明する。 図８及び図９に示すように、本実施例では、第２実施例で示したように、案内 側板４の下端に、一対の軸受孔を有する一対の軸受突耳１２を設け、直径６ｍｍ 程度の金属製ローラー１３が、一対の軸受孔に挿入され、回転自在に支承されて いる。

【００５４】 この金属製ローラー１３の回転軸の一端には、ラチェットホイール４０が、一 体に回転されるように固定されている。一方、可動側板５の下端部には、ラチェ ットホイール４０の歯と掛合し得る弾性送り爪４１が固定して設けられている。

【００５５】 いま、矢印Ａで示す可動側板５の開放時に、送り爪４１はラチェットホイール ４０の歯から外れ、可動側板５の閉止時に弾性変形されていた送り爪４１が、矢 印Ｂで示すように、元の湾曲状態に戻る。よって、再び、可動側板５が閉止時に 復帰すると、送り爪４１は次の歯と掛合して弾性変形しながら、ラチェットホイ ール４０を回動せしめ、金属製ローラー１３も回動する。

【００５６】 案内側板４の下端部には、ラチェットホイール４０の逆回転を防止するための 逆回転防止スプリング４２が設けられている。

【００５７】 図１０に示すように、フェルト製ゴミかき落し片４３を、軸受突耳１２に設け ても良い。フェルト製ゴミかき落し片４３は、金属製ローラー１３の表面に掛合 させて、その表面のゴミをかき落とす。

【００５８】 図１１に示すように、板バネ製のゴミかき落し片４４を軸受突耳１２に設けて も良い。

【００５９】 （実施例５） 次に、本考案の第５の実施例を説明する。 図１２及び図１３に示すように、本実施例では、可動側板５に穿設されたコイ ン通路３を臨む押え窓５１と、可動側板５に設けられ、押え窓５１を通して、コ インＡを案内側板側４に押える押え部５２とが設けられている。

【００６０】 押え部５２は、押え窓５１を臨む開口面を有する筺体５３と、案内側板４に向 かって、開口面から自重により転げ落ちる押えローラ５４とを有する。５５は、 押えローラ５４の開口面からの突出量、すなわち、コインの最大厚みを規定する 通路幅調整ビスである。押えローラ５４は案内側板４に向かって、開口面から自 重により転げ落ち、コインＡを押さえるから、コインＡの振動エネルギーを吸収 することができる。

【００６１】

【考案の効果】

以上の説明の通り、本考案によれば、投入コインからはがれたゴミ，油等は、 堆積物落下穴を介して、落下し、レール上にゴミ，油等の堆積量が少なくなる。

【００６２】 また、堆積物落下ローラの外周面は、投入コインの外周面と点接触するから、 投入コインとの摩擦が少なく、投入コインからはがれたゴミ，油等は、堆積物落 下ローラの両側に落下し、堆積物落下ローラの外周面に付着しにくくなるから、 投入コインの通過速度を速め、さらに、堆積物落下ローラを回転させるだけで、 ゴミ付着面を手前に位置させることができ、掃除が容易となる。

【００６３】 また、案内側板に配された案内ローラは、投入コインとの摩擦が少なく、投入コ インからはがれたゴミ，油等が、案内側板に付着しにくくなるから、投入コイン の通過速度を速め、さらに、案内ローラを回転させるだけで、ゴミ付着面を手前 に位置させることができ、掃除が容易となる。開放可能な可動側板が、レール部 に対して近接離反する方向で往復動可能に設けられ、可動側板が近接する際には 、堆積物落下ローラの回転軸に接合されるラチェットホイールに掛合うため、ラ チェットホイールを介して、堆積物落下ローラが回転する。このため、堆積物落 下ローラは、キャンセル動作毎に、回転することになり、定期的なメンテナンス を省くことが可能となる。

【００６４】 また、案内側板に向かって、開口面から自重により転げ落ちる転がり部材を設 け、この転がり部材により、コインを押さえるから、コインの振動エネルギーを 吸収することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す斜視図。

【図２】本発明の第２実施例を示す斜視図。

【図３】図２に示した第２実施例の断面図。

【図４】本発明の第３実施例を示す斜視図。

【図５】図４に示した第３実施例の断面図。

【図６】本発明の第３実施例の他の態様を示す断面図。

【図７】本発明の第３実施例のさらなる他の態様を示す
断面図。

【図８】本発明の第４実施例を示す斜視図。

【図９】図８に示した第４実施例の断面図。

【図１０】本発明の第４実施例の他の態様を示す断面
図。

【図１１】本発明の第４実施例のさらなる他の態様を示
す断面図。

【図１２】本発明の第５実施例を示す斜視図。

【図１３】図１２に示した第５実施例の断面図。

【図１４】従来のシュート型コインセレクターの斜視
図。

【図１５】図１４に示す従来例の断面図。

【図１６】従来の他のシュート型コインセレクターの断
面図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 実願平3−111531 (32)優先日 平３(1991)11月27日 (33)優先権主張国 日本（ＪＰ）

Claims (20)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 投入コインを受け入れるコイン入口が設
   けられた一端から受入コイン出口が設けられた他端に向
   け水平に対し傾斜したシュート状コイン通路が互いに実
   質的に平行に離間した側板間に設けられ、投入コインが
   コイン通路内を一方の案内側板にもたれて案内されるよ
   う一方の案内側板が垂直に対して傾斜して設けられ、案
   内側板の下端縁がコイン通路側に折曲げられてコイン転
   動面を有するレールが設けられたシュート型コインセレ
   クターにおいて、 前記レールにその長さ方向に沿って複数個の穴を離間さ
   せて設けたことを特徴とするシュート型コインセレクタ
   ー。
2. 【請求項２】 コインを転動させて所定方向に導くコイ
   ン転動面を形成してなるレール部を有するシュート型コ
   インセレクターにおいて、 前記レール部は、少なくとも前記コインが転動可能な径
   を有する堆積物落下穴を、穿設してなることを特徴とす
   るシュート型コインセレクター。
3. 【請求項３】 請求項２記載のシュート型コインセレク
   ターにおいて、 前記堆積物落下穴は、前記コイン転動面に穿設されてな
   ることを特徴とするシュート型コインセレクター。
4. 【請求項４】 請求項２又は３記載のシュート型コイン
   セレクターにおいて、 前記レール部は、前記コイン転
   動面に連続する角部を有し、 前記前記堆積物落下穴は、前記角部に穿設されてなるこ
   とを特徴とするシュート型コインセレクター。
5. 【請求項５】 投入コインを受け入れるコイン入口が設
   けられた一端から受入コイン出口が設けられた他端に向
   け水平に対し傾斜したシュート状コイン通路が互いに実
   質的に平行に離間した側板間に設けられ、投入コインが
   コイン通路内を一方の案内側板にもたれて案内されるよ
   う一方の案内側板が垂直に対して傾斜して設けられたシ
   ュート型コインセレクターにおいて、 前記案内側板の下側縁の少なくとも一部の下側に下端縁
   に沿って平行に延びるローラーが回転自在に設けられ、
   コイン通路内に通過するコインがローラーの表面上をロ
   ーラー軸線方向に転動するように構成したことを特徴と
   するシュート型コインセレクター
6. 【請求項６】 コインを転動させて所定方向に導くコイ
   ン転動面を形成してなるレール部を有するシュート型コ
   インセレクターにおいて、 前記レール部は、前記コインの外周面と点接触する点接
   触外周面を有する回転自在な堆積物落下ローラを有する
   ことを特徴とするシュート型コインセレクター。
7. 【請求項７】 請求項６記載のシュート型コインセレク
   ターにおいて、 前記堆積物落下ローラは、前記コイン転動面に配され、 前記堆積物落下ローラの回転軸は、前記レール部の延在
   方向と平行であることを特徴とするシュート型コインセ
   レクター。
8. 【請求項８】 投入コインを受け入れるコイン入口が設
   けられた一端から受入コイン出口が設けられた他端に向
   け水平に対し傾斜したシュート状コイン通路が互いに実
   質的に平行に離間した側板間に設けられ、投入コインが
   コイン通路内を一方の案内側板にもたれて案内されるよ
   う一方の案内側板が垂直に対して傾斜して設けられたシ
   ュート型コインセレクターにおいて、 前記案内側板にコイン通路の長さ方向に延びる複数の溝
   穴を互いに平行に設け、これらの溝穴を経てコイン通路
   内に案内ローラー外周面の一部が突出するように案内ロ
   ーラーを回転自在に案内側板に支持させて設けたことを
   特徴とするシュート型コインセレクター。
9. 【請求項９】 転動するコインを所定方向に導くコイン
   通路を形成して、前記コインをもたれ受けて前記コイン
   の一面と接触する案内側板を有するシュート型コインセ
   レクターにおいて、 前記案内側板は、前記コインの一面と接触する案内外周
   部を有する回転自在な案内ローラを有することを特徴と
   するシュート型コインセレクター。
10. 【請求項１０】 請求項９記載のシュート型コインセレ
    クターにおいて、 前記案内側板は、前記案内ローラを配する溝部を有する
    ことを特徴とするシュート型コインセレクター
11. 【請求項１１】 請求項９又は１０記載のシュート型コ
    インセレクターにおいて、 前記案内ローラの回転軸は、前記コイン通路の延在方向
    と平行であることを特徴とするシュート型コインセレク
    ター。
12. 【請求項１２】 請求項９又は１０記載のシュート型コ
    インセレクターにおいて、 前記案内ローラ部の回転軸は、前記コイン通路の延在方
    向と斜交してなることを特徴とするシュート型コインセ
    レクター。
13. 【請求項１３】 請求項１１又は１２記載のシュート型
    コインセレクターにおいて、 前記案内外周部は、テーパ面を有することを特徴とする
    シュート型コインセレクター。
14. 【請求項１４】 投入コインを受け入れるコイン入口が
    設けられた一端から受入コイン出口が設けられた他端に
    向け水平に対し傾斜したシュート状コイン通路が互いに
    実質的に平行に離間した固定および解放可能の可動側板
    間に設けられ、解放可能の可動側板が側方に回動されて
    コイン通路を解放し得るように上端部で枢着されたシュ
    ート型コインセレクターにおいて、 固定側板の下端縁に沿って回転ローラーが回転自在に設
    けられ、コイン通路内に通過するコインが回転ローラー
    の表面上をローラー軸線方向に転動するように構成し、
    ローラー軸上にラチェットホイールが設けられ、このラ
    チェットホイールの送り爪が、解放可能の可動側板の下
    端部に設けられていることを特徴とするシュート型コイ
    ンセレクター。
15. 【請求項１５】 請求項１４記載のシュート型コインセ
    レクターにおいて、 前記固定側板の下端部にラチェットホイール逆転防止ス
    プリングが設けられていることを特徴とするシュート型
    コインセレクター。
16. 【請求項１６】 請求項１５記載のシュート型コインセ
    レクターにおいて、 前記固定側板の下端延長部にゴミかき落し片がローラー
    表面に掛合するよう固定して設けられていることを特徴
    とするシュート型コインセレクター。
17. 【請求項１７】 所定方向に延在してなるレール部と、
    該レール部を介して、互いに離間して対向する案内側板
    及び可動側板とを有し、 前記レール部と前記案内側板及び前記可動側板とは共働
    して、転動するコインを前記所定方向に導くコイン通路
    を形成し、 前記可動側板は、前記レール部に対して近接離反する方
    向で往復動可能に設けられているシュート型コインセレ
    クターにおいて、 前記レール部は、回転自在な堆積物落下ローラを有し、 該堆積物落下ローラは、前記所定方向と平行な回転軸を
    有すると共に、該回転軸に接合されるラチェットホイー
    ルを有し、 該ラチェットホイールは、前記可動側板が前記レール部
    に対して近接する際に、前記可動側板に掛合う位置に配
    され、前記可動側板の往復動に応じて回動することを特
    徴とするシュート型コインセレクター。
18. 【請求項１８】 請求項１７記載のシュート型コインセ
    レクターにおいて、 前記可動側板は、弾性変形可能な送り爪を有し、該送り
    爪を介して、前記ラチェットホイールと掛合うことを特
    徴とするシュート型コインセレクター。
19. 【請求項１９】 コインをもたれ受ける案内側板と、該
    案内側板と離間して対向し、前記案内側板と共働して、
    コインを所定方向に導くコイン通路を形成する可動側板
    とを有するシュート型コインセレクターにおいて、 前記可動側板に穿設され、前記コイン通路を臨む押え窓
    と、 前記可動側板に設けられ、前記押え窓を通して、前記コ
    インを前記案内側板側に押える押え部とを設け、 該押え部は、前記押え窓を臨む開口面を有する筺体と、
    前記案内側板に向かって、前記開口面から自重により転
    げ落ちる転がり部材とを有することを特徴とするシュー
    ト型コインセレクター。
20. 【請求項２０】 請求項１９記載のシュート型コインセ
    レクターにおいて、前記転がり部材は、振動吸収部材を
    有することを特徴とするシュート型コインセレクター。