JPH0625170B2 - ピラジンアミドの製造法 - Google Patents

ピラジンアミドの製造法

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JPH0625170B2
JPH0625170B2 JP60253571A JP25357185A JPH0625170B2 JP H0625170 B2 JPH0625170 B2 JP H0625170B2 JP 60253571 A JP60253571 A JP 60253571A JP 25357185 A JP25357185 A JP 25357185A JP H0625170 B2 JPH0625170 B2 JP H0625170B2
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cyanopyrazine
pyrazine
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は2−シアノピラジンを出発原料としたピラジン
アミドの製造法に関する。
詳しくは、2−シアノピラジンをアルカリ性触媒(但
し、アンモニアを除く)の存在下、限定されたpHの範囲
で加水分解することにより、高純度、高収率でピラジン
アミドを得ることを特徴とするピラジンアミドの製造法
である。
従来の技術並びに本発明が解決しようとする問題点 ピラジンアミドは抗結核菌作用のある医薬用成分として
重要な物質である。従来この物質は、キノキサリンを過
マンガン酸カリウム等の酸化剤により酸化して得られる
ピラジン−2,3−ジカルボン酸を脱カルボオキシル化
及びエステル化することにより、ピラジンカルボン酸メ
チルエステルに変え、更にこれをアンモニア分解するこ
とにより製造されていた。しかしながら、この方法はキ
ノキサリンを酸化する工程において事実上使用される酸
化剤が過マンガン酸カリウムであるため、その反応の副
産物である二酸化マンガンが6倍量生成し、これの廃棄
及び廃水処理に十分な注意が必要であるという技術上の
問題点を有していた。
他方、2−シアノピラジンを出発原料としてこれの加水
分解によりピラジンアミドを製造する方法がある。この
方法としては、特開昭57−11971号公報に2−シアノピ
ラジンと28%−アンモニア水溶液を80〜90℃、1
時間半加熱することによりピラジンアミドを得る方法が
記されている。この方法によると上記の様な酸化剤を使
用する必要がなく、より有利に目的物を得ることができ
る。しかし、この方法は反応容器中にアンモニアガスを
常時吹込みながら、アンモニア水濃度を飽和溶解度を示
す濃度に維持して反応する必要があり原料の2−シアノ
ピラジンに対して6〜20倍量のアンモニア水溶液が必
要である。
さらに不純物により製品の着色があり、高純度のピラジ
ンアミドを得るには多くの問題点を有し、工業的いは不
利である。
また、特開昭59−175474号公報には、2−シアノピラジ
ンと約4倍量の濃硫酸を25℃、4時間反応せしめた
後、氷水中にて反応液を水酸化アンモニアで中和し、ピ
ラジンアミドを生成せしめる方法がある。この方法では
ピラジンアミドの収率は良いが、原料の2−シアノピラ
ジンに対し多量の濃硫酸を使用することと、さらに生成
したピラジンアミドに対し約5倍量の硫酸アンモニアが
副生する等の問題点を有し、工業的には決っして有利な
方法とは言えない。
問題点を解決するための手段 本発明者らはこれらの問題点を解決すべき、工業的によ
り有利な2−シアノピラジンからのピラジンアミドの合
成法について鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。
一般にニトリルの加水分解反応における触媒としては、
酸、アルカリ、金属酸化物等が用いられるが、本反応に
於いても上記文献に記載されているごとく、アンモニア
或は硫酸を触媒とすることができる。しかるに、より一
般的な加水分解反応触媒である水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物又は水酸化マグ
ネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属の水
酸化物又はアミン類等を触媒に用いた反応例は具体的に
記載されている文献はない。これは本発明者らの研究に
よると、2−シアノピラジンの加水分解反応が、上記ア
ルカリ性触媒によって容易に加速されるためで、実際2
−シアノピラジンに対し該触媒を少し多く用いたり濃度
を上げたり、又反応の温度が高かったり、反応時間が長
い等の条件によりピラジンカルボン酸まで容易に加水分
解され、実用上高収率でピラジンアミドを得る方法とし
ては不適切であると思われる。
ところが、本発明者らは該触媒を用いた2−シアノピラ
ジンの加水分解反応の研究過程に於いて、意外にも該触
媒の限定された濃度範囲pH8以上のpH範囲、さらに好ま
しくはpH8以上13以下の限定された範囲で高収率でピラ
ジンアミドを得ることが出来、しかもピラジンカルボン
酸の生成を押えることが可能であることを見い出した。
即ち、上記pH範囲で範囲を行なうことにより高収率かつ
高純度でピラジンアミドを得ることが出来る。
本反応を任意の時点で停止させる方法として例えば塩酸
等の酸を添加することにより反応液を中和すれば、この
時点で反応の進行は止まり、ピラジンアミドがさらに加
水分解されてピラジンカルボン酸になるのを防ぐことが
できる。
上記反応で生じたピラジンアミドは通常の操作で分解精
製することができ、たとえば、反応液を冷却し、析出し
た結晶を過、乾燥することによりピラジンアミドを得
ることができる。
本発明を実施するに於いて用いられるアルカリ性触媒と
しては、前記の様に反応終結直前の反応液の液性をpH8
以上に保てる物質ならば利用できる。例えば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウムの様なアルカリ金属の水酸化物又はアルカ
リ土類金属の水酸化物、更にはトリエチルアミンの様な
アミン類及びその塩基性4級塩又更には陰イオン交換樹
脂などが利用できる。
一方、本発明で使用されるアルカリ性触媒の使用量の必
要最低量としては、反応終結直前の反応液の液性をpH8
以上に保つに最低必要な量であり、これ以下では反応結
果は好ましくない。逆に必要以上に使用するならば、ピ
ラジンカルボン酸への反応を促進し、又経済的にも不利
である。
反応温度は40℃以上、特に好ましくは60〜90℃で
あり、触媒の使用量により適当な温度条件を適宜選ぶこ
とが好ましい。
反応時間は、触媒使用量及び反応温度により異なるが約
1時間以内が好ましい。
反応後、用いたアルカリ性触媒と当量の酸、たとえば塩
酸を加え、中和したのち、冷却、晶出、別、乾燥の通
常の操作によりピラジンアミドを得る。
発明の効果 上記の様に、本発明によれば2−シアノピラジンから簡
単な操作によりピラジンアミドを収率は合計で98%、
選択性が高いため純度99%以上の白色結晶高純度ピラ
ジンアミドを容易に得ることができ副生物も食塩の様な
無害な無機物が極く少量生成するだけであるから、工業
的にも非常に有利な方法である。
実施例 次に本発明をさらに詳しく説明するため、実施例により
説明する。
実施例1 温度計及び攪拌器の付いた500m四つ口フラスコ
に、2−シアノピラジン20gと水200gを入れ温水浴
にて加熱する。2−シアノピラジン水溶液が90℃にな
ったところで、水酸化ナトリウム0.24gを添加する。こ
の時内容液のpH値は10であった。直ちに反応が始ま
り、内温が上昇するので湯浴を外し、約10分後反応が
収まったところで(この時のpH値は9を示していた)1
N塩酸規定液6mを加え反応液を中和した。次に反応
液を20℃まで冷却し晶出した結晶を別、乾燥した。
収量20.6g。この結晶の融点は190〜191℃であ
り、赤外吸収スペクトルでピラジンアミドであることを
確認した。液中よりピラジンアミドが2.4g回収され
たのでピラジンアミドの収率の合計は98.1%であった。
実施例2 実施例1と同様の装置に、2−シアノピラジン20g、
水200g及び水酸化ナトリウム0.08gを入れpH値を測
ったところ10であった。この混合液を60℃にて30
分間攪拌し、反応液のpH値を測定すると9だったので、
1N塩酸規定液2mを加え反応液を中和した後、実施
例1と同様の処理を行ったところピラジンアミド結晶を
19.5g得た。この結晶の融点は190〜191℃であ
り、赤外吸収スペクトルでピラジンアミドであることを
確認した。又、液中よりピラジンアミドの結晶が2.5
g回収されたので収率の合計は93.9%であった。
実施例3 実施例2において、水酸化ナトリウム0.08gのかわりに
トリエチルアミン1.6gを使用した以外は同様に行な
い、溶液のpH値は11.8であった。70℃にて30分間攪
拌したのち反応液のpHは8.8であり、1N塩酸規定液15.
8mを加え反応液を中和した。その後実施例2と同様
の処理を行ない得た結晶を100gの水で再結し、ピラ
ジンアミド20.0gを得た。(収率85%)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2−シアノピラジンから水溶液中、加水分
    解によりピラジンアミドを製造する方法において、アル
    カリ性触媒(但し、アンモニアを除く)の存在下、反応
    液のpHを8以上13以下とすることを特徴とするピラジ
    ンアミドの製造法。
JP60253571A 1985-11-12 1985-11-12 ピラジンアミドの製造法 Expired - Lifetime JPH0625170B2 (ja)

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