JPH0624555B2 - 女性の衛生用品タンポンの製造方法および製造装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は女性の衛生用品タンポンに関し、このタンポン
はランダムに配置された天然および／または合性繊維か
ら成りかつタンポンの長さに大体匹敵する幅を有する一
定の長さの不織リボン部材と、その不織リボン部材の一
端に固定された液体浸透性で少なくとも部分的に熱可塑
性の材料のストリップ部材とから構成され、この不織リ
ボン部材それ自体を巻き上げて、取出し用ひもを有しか
つその円周上にストリップ部材が巻かれたタンポン素材
を作り、そしてこのタンポン素材を実質的に半径方向に
プレスしてタンポンの最終形体を得るものである。

上記の型のタンポンおよびそれらの製造機械は例えば独
国特許第915382号，同第1491162号，同第1491200号，同
第1938942号および同第2135495号の各明細書により知ら
れている。この型のタンポンは吸水力が大きいばかりで
なく、タンポンが液体で濡れた場合に優れた膨張性を有
し、使用者に月経期間の確かな保護を与えるので、実際
に効果的であることが立証されている。これらの特性と
共にこの型のタンポンは大量生産で、すなわち高品質の
ものを大量に製造することができるという技術的利点も
有している。

スイス国特許第635508号明細書は巻き上げられかつプレ
スされた不織リボン部材から成り、取出し用ひもが特別
の方法で取付けられた女性用タンポンを開示している。
特定の生理学的前提条件により、タンポンを体腔に挿入
する場合や特に体腔から取り出す場合などのこの種のタ
ンポンの使用中に繊維が分離するのを完全に防ぐことは
不可能であり、それ故にこのタンポンは例えば不織材料
から成る包装によって包囲されている。このタンポンを
製造する場合、不織リボン部材よりも実質的に幅の広い
包装部材が吸収材料から成る不織リボン部材の一端に固
定される。不織リボン部材を包装部材と共に巻き上げた
後ではこの包装部材の両端がそれぞれタンポン素材の両
端を越えて突き出ており、従ってタンポン素材をタンポ
ンの最終形体へとプレスする前に、これらの円筒形包装
末端をその吸収材料の層の中央間隙に挿入しなければな
らない。不織リボン部材の一端に包装部材を固定するだ
けのこのゆるやかなタンポン包装方法は、タンポン材料
と包装との間にすき間を作る危険性が生じ、それにより
タンポンを使用する場合に望まれる液体のすみやかな吸
収が妨げられる。なぜなら、吸収にとって欠くことので
きない繊維質タンポン材料の毛管作用が包装材料を通っ
てその外面にまで効果的に連続し得ないからである。こ
のことは、タンポンの吸水力やその結果としての迅速な
膨張がタンポンの保護作用において決定的な役割を演ず
るにもかかわらず、これらを損なうことになる。さら
に、タンポン素材のタンポン材料の両末端からスリーブ
の形で突き出ている包装材料の末端をタンポン素材の端
面に挿入する場合に製造上の問題が生ずる。と言うの
は、この操作を実施するのが比較的難しく、必然的に製
造速度が遅くなり、その結果既知タンポンの製造コスト
が増大するからである。

米国特許第3523535号明細書は医療または外科手術用の
タンポンを開示している。このタンポンは厚さが６〜８
mmの木材パルプ繊維の空気含有層を、熱可塑性不織材料
の液体浸透性連続シートの上面に貼ることにより製造さ
れる。２つの層から成るこのシートは次に成形機を通し
て延伸し、この際２つの層から成るシートの縦方向の外
縁をその頂部で互いに重ねて円筒形を作り、そして熱お
よび圧力の作用により互いを接合する。その後、縦方向
に延びた円筒形の材料を所望の長さのタンポンに切断す
る。この型のタンポンは女性用タンポンとして不適当で
あり、その結果この目的のためにそれらを実際に都合よ
く使用することができなかった。その理由は、他の理由
も多々ある中で、この既知タンポンが膨張し得ないとい
うことである。これは円筒形ストランドの円周方向に重
なり合う不織材料の両末端が互いに溶接される前に、木
材パルプ繊維の軽い半径方向の圧縮が延伸ダイにおいて
行われるからである。木材パルプ繊維は非常に弾力性が
乏しく、タンポンを体腔内に容易に挿入するのに必要と
される安定性すなわち曲げ強さをタンポンに付与しな
い。液体で濡れた場合に木材パルプ繊維はばらばらに崩
壊し、こうしてこのタンポンは寸法的に安定でない。

本発明の目的は、従来技術の紹介のところで述べた既知
の型のタンポンを改良して、繊維毛羽が分離するのを保
護しまたタンポンを体腔内に穏やかにかつ滑らかに挿入
できるような表面構造をそれに付与しつつタンポンの吸
収性、吸水力および大切な膨張性を損うことがないよう
にすることである。同時に、この改良にもかかわらず、
タンポンを大量生産で経済的に、しかも高品質を保ちつ
つ製造することを可能にするものである。

本発明の目的は、液体浸透性の熱可塑性ストリップ部材
をタンポン素材の円周の長さに大体匹敵する長さにわた
って不織リボン部材の外面にヒートシールによって接合
し、そして不織リボン部材の末端を越えて突き出でてい
るストリップ部材の外端を、不織リボン部材に接合され
たストリップ部材の一部分の外面に溶接するという事実
によって達成される。このストリップ部材は都合のよい
ように不織リボン部材の幅よりも狭くなっており、従っ
て導入端において排他的に存在する（すなわちストリッ
プ部材が存在しない）不織リボン材料を圧縮成形するこ
とができ、この圧縮部は液体のすみやかな吸収に役立
つ。ストリップ部材の不織材料は有利には二成分繊維、
すなわちその外被が繊維芯よりも低い融点をもつものか
ら構成される。こうして大量生産にとって必要な速い製
造速度でさえも、一方ではストリップ部材の不織リボン
部材への接合が確実に達成され、他方では不織ストリッ
プ部材の構造が保持される。

本発明によるタンポンは、一定の長さの液体浸透性熱可
塑性不織材料のストリップ部材を、タンポンの長さに大
体匹敵する幅を有する一定の長さの不織リボン部材の後
方末端の外面に溶接する方法を用いて有利に製造するこ
とができ、この際不織リボン部材には取出し用ひもが付
けられ、そしてタンポン素材の円周上にストリップ部材
が広がるように不織リボン部材それ自体を巻き上げてタ
ンポン素材を形成し、その後このタンポン素材をプレス
してタンポンの最終形体を得る。本発明タンポンを製造
するために、この種の方法は、タンポン素材の円周の長
さに大体匹敵する長さにわたって不織リボン部材に熱可
塑性ストリップ部材を接合し、そして不織リボン部材を
巻き上げてタンポン素材を作った後に、その不織リボン
部材を越えて突き出ている接合されていない末端を熱お
よび圧力を加えることによりストリップ部材に溶接すべ
く開発されたものである。

本発明タンポンの製造装置は、適当には作業方向の順に
配置された以下の装置類： 天然および／または合成繊維の連続不織リボンのための
ストックロール； 不織リボンのための弱化ステーション； 不織リボンのための輸送装置； 不織リボン部材を連続切断するための不織リボン切断装
置； 取出し用ひもの取付け−−結び目作成装置； 不織リボン部材を巻き上げてタンポン素材を作るための
巻取ステーション； 不織リボンの輸送平面において前後に移動することがで
きかつ各回ごとに１枚の不織リボン部材を切断し得る輸
送−−切断トング； タンポン素材をプレス機に移すための装置（このプレス
機においてタンポン素材は実質的に半径方向にプレスさ
れてタンポンの最終形体となる）；および タンポンの導入端を形成するための装置；から成り立っ
ている。本発明によるタンポンを製造するために、この
型の装置は液体浸透性熱可塑性不織材料の連続ストリッ
プのためのストックロールを備えており、このストック
ロールの次には連続ストリップを一定の長さの部材に大
きく切断するための切断ステーションが配置され、その
後にはストリップ部材のための分離−−輸送装置が配置
され、その次には熱可塑性ストリップ部材を不織リボン
の外面に接合するための接合ステーションが続き、その
下流には不織リボンをそれに接合されたストリップ部材
と共に不織リボン切断装置に連続輸送するための装置が
配置され、そして巻取ステーションが、不織リボン部材
の後方末端を越えて延びているストリップ部材の接合さ
れていない自由末端を、不織リボン部材に接合されたス
トリップ部材へプレスするための加熱し得る溶接−−平
滑化装置と連絡していることに特徴がある。

液体浸透性の熱可塑性材料は不織リボンに固定されるの
で、不織リボンとストリップ部材との間にすき間が生ず
ることはない。同時に、プレスされたタンポンの膨張性
および吸水性が十分に保護される。タンポン円周上の熱
可塑性材料はタンポンの体腔内への挿入に対して実質的
に抵抗が少ないので、使用者にとってはタンポンの挿入
が一層快適でかつ容易なものとなり、同時にタンポンを
挿入しまた取出す際に繊維がばらばらに分離する可能性
がなくなる。熱可塑性ストリップ部材と不織リボン部材
とのしっかりした接合は、タンポンの完全でかつ滑らか
な外形を保証し、またこのことはタンポンを挿入する際
の快適さを増すことに寄与する。さらに、驚くべきこと
には、非常に速い製造速度においてでさえも、熱可塑性
ストリップ部材を不織リボン部材へ、好適にはストリッ
プ部材の構造を保持したまま接合することができるとい
うことがわかった。その結果、直接には予期されないこ
とであるが、不織ストリップ部材はそれに（とりわけそ
の接合されていない自由末端に）遠心力がかかるにもか
かわらず、不織リボン部材を巻き上げてタンポン素材を
作る場合に、その不織リボン部材にしっかりと固定され
たままになっている。ストリップ部材と不織リボンとの
間のこのしっかりした接合の結果として、体液を吸収し
て膨張したタンポンが取出し用ひもによって体腔から再
び取出される場合に、熱可塑性材料はその平滑面を保持
する。このストリップ部材を用いることにより達成され
た体腔壁に対する一層低い摩擦は、膨張したタンポンの
繊維構造がタンポン素材に大体一致するその形体を確実
に保持するのに役立つ。

本発明はその具体例を示す図面を参照しながら以下に詳
しく説明する。図面において： 第１〜６図は本発明によるタンポンの製造工程を示し； 第７図は本発明によるタンポンの製造装置の概略図であ
り；第８図は第７図の装置の改良された具体例を示し；
そして第９図ははさんだ状態の輸送−−切断トングの平
面図である。

第６図は女性用タンポン10を示し、これはランダムに配
置された天然および／または合成繊維から構成されかつ
おおよそタンポン10の長さに匹敵する幅を有するカレン
ダー圧延された不織リボン30(第１，２，３および８図)
の一定の長さの部材11(第３図参照)から成っている。こ
の不織リボン部材11それ自体を不織リボン部材11の縦中
心の外側でその縦方向に対して横方向に置いた軸の回り
に巻き上げてタンポン素材12を作り、同時に取出し用ひ
も13を付ける。このタンポン素材12を巻取軸に対して実
質的に半径方向にプレスしてタンポン10の最終形体を得
る。圧力を加えた結果として、タンポンは等しい、円周
角度で分配されたプレスノッチ(刻み目)を有する。タン
ポン10の導入端10ａは丸いドーム状の圧縮部としてデザ
インされる。

本発明によれば、液体浸透性の熱可塑性材料から成るス
トリップ部材15を不織リボン部材11の一部に熱および圧
力を加えることにより接合してタンポン10の円周表面を
形成する。この際上記ストリップ部材はタンポン素材12
の円周よりも長くする。

第２〜４図は熱可塑性ストリップ部材15が不織リボンの
縦方向と鋭角を形成する溶接シーム79（互いに平行であ
りかつ互いに離れている）の手段によって不織リボン30
にしっかりと接合されることを示す。それぞれの溶接シ
ーム間の距離は溶接シームと溶接シームの間のストリッ
プ部材15の液体浸透性材料が不織リボン材料の上に接近
して載るような距離である。このことはタンポンの円周
表面上のストリップ部材15に直面する液体が、そのスト
リップ部材の下にある不織リボン部材11の繊維材料の毛
管作用によってタンポン内部にすみやかに吸収されるこ
とを保証するものである。

ストリップ部材15の外端15ａは不織リボン部材11の外端
11ａを越えて延びており、熱および圧力を加えることに
より不織リボン部材11に接合されたストリップ部材15の
一部分の外面に溶接される。

液体浸透性の熱可塑性ストリップ部材15は不織リボン部
材11の幅よりも狭いが、不織リボン部材11の縦方向の外
縁11ｂとは平らにそろっていてタンポン10の取出し端10
ｃを形成することが明らかである。タンポン10の導入端
10ａを形成する不織リボン部材11の縦方向の外縁11ｃ
は、タンポン10の導入端10ａにおけるドーム状圧縮部10
ｂの高さに大体匹敵する幅にわたって液体浸透性の熱可
塑性ストリップ部材15の関連した外縁15ｃを越えて突き
出ている。液体浸透性ストリップは少なくとも主に熱可
塑性の不織繊維材料で構成されており、例えばポリエス
テルの芯部と高圧法ポリエチレンの外被とから成る二成
分繊維から作られるのが好ましい。高圧法ポリエチレン
がポリエステルよりも低い融点をもつ場合は特に好適で
ある。熱可塑性ストリップ部材15の自由外端15ａは不織
リボン部材11に接合されたストリップ部材15のその長さ
の部分の外面に溶接されるので、そのストリップ部材15
はタンポン素材12の円周方向に包装を形成し、この包装
はタンポン素材にしっかりと接合され、包装の外径はタ
ンポン素材12の外径に一致する。この包装は不織リボン
30の繊維材料にしっかりと溶接されるので、包装を介し
ての繊維材料の優れた毛管作用が保証される。従って、
例えば独国特許 第1491161号明細書に記載されるような
星形に配置されたジョー(jaw) を備えたプレス機でプレ
スした後に、タンポン10は対応する非包装タンポンと同
じ吸水力および吸水性を有し、一方では繊維の分離およ
びそのスパイラル形のゆるみに対して保護されている。

上記タンポンの製造方法は以下の工程から成り、第１〜
６図を参照しながら説明する。天然および／または合成
繊維をランダムに配置したものからなりかつタンポン10
の長さに匹敵する幅を有するカレンダー圧延された不織
リボン30を連続供給し、そしてタンポン10の製造に必要
な長さの部材11の間でその縦方向に対して横方向に例え
ば孔あけの結果として、いわゆる弱化地点31によって弱
化する。また、この弱化は不織リボン30の延伸の結果と
しても達成でき、こうして延伸区域または弱化地点31の
ところで不織リボン30が薄くなってその横断面積が減少
するが、不織リボン30の切断は起こらない。不織リボン
は矢印Ｘの方向にさらに連続移動する。これと大体同時
に、熱可塑性液体浸透性不織材料の連続供給ストリップ
32を各回ごとに切断し、そして第５図に示すタンポン素
材12の円周を越える長さのストリップ部材15を作る。そ
の後この液体浸透性の熱可塑性ストリップ部材15を、不
織リボン30の移動方向Ｘの後方でかつ弱化地点31の前方
に位置する不織リボン30の一定領域の外面に、不織リボ
ン30の縦方向に対して斜め方向に延びる平行な溶接シー
ム79に沿って熱および圧力を加えることにより接合す
る。不織リボン30の上面にあるストリップ部材15は、不
織リボン30の移動方向Ｘの後方に、ストリップ部材15の
外端15ａ(第３図)が不織リボン30の弱化地点31を越えて
自由に、すなわち接合されないで延びるように配置され
る。次いで弱化地点31のところで不織リボン30を切断し
て不織リボン部材11を得る。

その後、第５図に示すタンポン素材12を得るために、不
織リボン部材11それ自体をその縦方向に対して横方向に
延びる軸（第３図参照）のまわりに巻取マンドレル33を
使って巻き上げ、これを第４図に従って行う。不織リボ
ン部材11は巻き上げられた不織リボン部材11の外層の一
端11ａが、タンポン素材12の円周方向において下側に位
置する巻き上げられた不織リボン部材11の層の他端11ｄ
（第３図および第５図参照）に重なり合うように巻き上
げられる。その結果、一層均質な材料の分布とタンポン
素材12の実質的円筒形状とがその外周上に得られる。

第５図から明らかなように、液体浸透性の熱可塑性スト
リップ部材15の長さは意図する幅にわたるタンポン素材
12の円周をそのストリップ部材が完全に包囲するような
ものであり、初めのうちは接合されていない自由外端15
ａが外側にまだ突き出ている。このストリップ部材15の
接合されていない自由外端15ａが不織リボン部材11に接
合された熱可塑性ストリップ部材15の一部分（タンポン
素材12の円周方向において不織リボン部材11の外端に隣
接するその部分）に熱および圧力を加えることにより接
合されると、巻取作業が完了する。溶融繊維の高圧法ポ
リエチレン面はこの期間中互いによりかかるようになる
ので、接合のための圧力はストリップ部材15と不織リボ
ン30との従来の接合のときのように高い圧力を必要とし
ない。

第３図によれば、巻取作業の前に取出し用ひも13を不織
部材11の縦方向に対して横方向にその部材11をぐるりと
回って配置し、その後好ましくはその自由末端で結び目
を作る。次に完成したタンポン素材12を星形に配置され
たプレスジョーから成る独国特許第149161号明細書記載
のプレス機に送り、ここでタンポン素材12を半径方向に
プレスして第６図に示す最終形状のタンポン10を得る。
その後体腔内へのタンポンの導入を容易にするために、
タンポンの導入端10ａをドーム状圧縮部10ｂの形に成形
する。本方法にとっては、取出しひもがどこにまたどの
ように詳細に使用されるかについては重要なことでな
い。

ストリップ部材15の長さがタンポン素材12の最終直径に
よって定まることは言うまでもない。ストリップ部材15
の接合されずに突き出ている自由外端15ａの長さもこれ
によって定まり、通常は10〜50mmである。

第２〜６図から明らかなように、不織リボン30の外面
は、不織リボン30の縦方向の外縁11ｂ（タンポン10の取
出し端10ｃを形成する）から延びて不織リボン部材11の
縦方向の外縁11ｃ（タンポン10の導入端10ａを形成す
る）に近接する一定幅の液体浸透性の熱可塑性ストリッ
プ部材15で被覆される。熱可塑性ストリップ部材15で被
覆されない不織リボン30の外縁11ｃはかなり広いので、
タンポン10の最終形体を得るためにタンポン素材12をプ
レスした後に、このストリップ部材15を成形してタンポ
ン10の導入端10ａのドーム状圧縮部10ｂを形成し得る。
このことは同時にストリップ部材15の存在しない導入端
10ａが吸収されるべき体液に直接さらされ、その結果タ
ンポンがすみやかに膨張し、それによってその十分な吸
収性を発揮しかつ使用者に対してその完全な保護機能を
達成し得ることを保証するものである。その低い摩擦係
数ゆえに、熱可塑性不織材料はタンポンの体腔内への導
入を容易にし、またタンポンの体腔内への導入またはそ
こから取り出しの際に繊維が分離しないように保護す
る。さらに、タンポン円周上のストリップ部材15の不織
材料と比較してその滑動力が実質的に大きいので、使用
後体腔から取り出す場合にタンポンがそのスパイラル形
をゆるめる傾向を本質的に防ぐことができる。

第７図は上記方法を使用して本発明タンポンを製造する
ための装置を示す。図面の左側はストックロール50から
弱化ステーション（weekening station) 51 へ移動方向
Ｘで連続供給される不織リボン30を示す。弱化ステーシ
ョン51は支持ローラー52が先に配置され、不織リボン30
の移動方向に一対の孔あけ−−締付ローラー53および一
対の延伸ローラー54を有する。孔あけ−−締付ローラー
53は延伸時に不織リボンを延伸ローラー54の前に保持
し、かつ延伸ローラー54がそれらの延伸ジョー54ａの手
段によりそれらではさんだ不織リボンを移動方向Ｘに加
速させるので、不織リボン30は孔あけ−−締付ローラー
53と延伸ローラー54との間の区域が薄くなり、すなわち
その区域の横断面積が減少し、こうして弱化地点31が作
られる。続いて、弱化ステーション51には不織リボンの
移動経路の上側に輸送ローラー55が、そしてその下側に
輸送ローラー55の下に位置する前方の伝動−−張力ロー
ラー56ａともう１つの偏向ローラー56ｂとを回って誘導
されるエンドレス移動ベルト56が配置される。

接合ステーション60は不織リボン30の移動経路の下に位
置する圧力ローラー57を有し、このローラーの車軸58は
その両末端が上下に移動できるガイド59に据え付けら
れ、そして各末端が圧縮ばね61の上に支持される。この
ばね荷重式圧力ローラー57はガイド59の手段により接合
ローラー62の方向に断続的に（例えば図示されていない
コントロールカムの手段により）移動できる。接合ロー
ラー62は適当な方法で(例えば抵抗加熱器を用いて)加熱
することができ、かつ時計の針と反対の方向へ動かすこ
とができる。さらに、大きい偏向ローラー63および小さ
い偏向ローラー64が接合ローラー62に割り当てられる。
小さい偏向ローラー64は不織リボン30の移動方向Ｘで大
きい直径の偏向ローラー63の後方のそれよりも高い位置
に配置される。接合ローラー62および２つの偏向ローラ
ー63，64の回りにエンドレス接合テープ65を配置し、こ
のテープは接合ローラー62の温度に対して耐熱性である
がその熱をエンドレス接合テープ65の外面に伝達できる
ものである。接合テテープ65に使用する好適な材料は、
接合ローラー62から熱可塑性ストリップ部材15への優れ
た熱伝達と長い寿命とを保証するシリコンゴムまたはみ
がき帯鋼(strip steel) である。接合テープ65の表面
は、不織リボン30とストリップ部材15との間の溶接地点
が互いに離れるように(第３図の溶接シーム79を参照)、
所望の接合パターンに従って外形を描くことができる。

接合ステーション60の前方で、不織リボン30および弱化
ステーション51の上方に液体浸透性の熱可塑性不織繊維
材料の連続ストップ32のためのストックロール66が存在
することは明らかであり、この連続ストップは偏向ロー
ラー67を経て切断ステーション70に供給される。

切断ステーション70はストリップ32の上および下に配置
されて互いに反対方向に回転する一対の輸送ローラー68
と、これらの後ろに配置されて同様に反対方向に回転す
る一対の切断ローラー69，69a とから成り、このうちブ
レードローラー69には円周ラインの実質的部分にストリ
ップ15を大きく切断するための切断刃がついている。輸
送ローラー68および切断ローラー69，69a の周速度は不
織リボン30の輸送速度のおおよそ半分に相当し、従って
ストリップ32は使用すべき不織材料のストリップ部材15
の長さに相当する速度で矢印ｙの方向にストックロール
66から連続して引き出すことができる。

切断ローラー69はストリップ32を横方向に完全に切断す
るのではなく、その実質的部分を切断するので、その結
果形成されたストリップ部材15はいくつかの小さないわ
ゆるウェブによってその後に続くストリップとまだつな
がっている。

切断ステーション70の後方には真空ローラー71（この構
造的デザインを第８図に詳しく示す）が配置され、この
ローラーについては第８図に示す改良具体例の説明と関
連させて以下に詳細に記述する。真空ローラー71の上面
には小さい直径の加速ローラー72が設置され、これは不
織材料を真空ローラー71に押しつけるのに役立つ。真空
ローラー71と加速ローラー72の周速度は不織リボン30の
輸送速度に一致する。真空ローラー71はその円周表面上
に複数の孔を有しており、真空ローラーの中空内部は接
続および分離が可能な真空源(図示されない)に連結され
る。その結果、切断ステーション70からのストリップ部
材15は真空ローラー71の円周面に吸いつけられ、そして
広がった状態で真空ローラー71と加速ローラー72とによ
って形成されたローラー間隙に時計の針と同じ方向で送
られる。ストリップ部材15の前方末端が真空ローラー71
と加速ローラー72との間のローラー間隙に入るや否や、
このストリップ部材15はその速度を２倍に加速し、とり
わけ不織リボンの速度に加速し、そしてその結果切断ス
テーション70で作った切断領域において後方の不織スト
リップ32から完全に引き裂かれる。

今や、真空ローラー71は吸引によってその円周に付着さ
れたストリップ部材15を、真空ローラー71と接合ローラ
ー62上のエンドレス接合テープ65とが形成する間隙に運
ぶ。真空ローラー71は接合ローラー62の上方かつ前方で
斜めにエンドレス接合テープ65と接触し、この地点で真
空ローラー71の回転方向に真空がしゃ断される（これに
ついては以下に詳細に説明する）ので、熱可塑性ストリ
ップ部材15は付着の結果として出来るだけ早い瞬間に接
合ローラー62および加熱されたエンドレス接合テープ65
によって受け取られ、そして加熱される。その結果、接
合ローラー62と真空ローラー71との間のローラー間隙を
通ってさらに運ばれる場合、ストリップ部材15はそれが
不織リボン30の表面に当たるときエンドレス接合テープ
65によって予備加熱され、こうしてストリップ部材15の
溶融繊維は圧力ローラー57と接合ローラー62とのローラ
ー間隙の領域で溶融され、そして圧力および温度を正し
く設定することにより不織リボン表面上へ繊維が密接に
接合される。

上方の接合テープ65の領域には、不織リボン30の移動経
路の下に、偏向ローラー74（本明細書において「偏向(d
eflection)とはリボンの進行経路の直角方向に圧力を加
えることを意味する）を回って誘導されるエンドレスコ
ンベヤーベルト73も存在し、前記偏向ローラー74は不織
リボンの移動方向Ｘの前方にありかつ圧力ローラー57の
後方でしかも不織リボン30の下にわずかに離れて配置さ
れる。コンベヤーベルト73は不織リボンとそれに接合さ
れた不織材料のストリップ部材15とを接合テープ65の大
きい偏向ローラー63に対して押しつける。なぜなら、下
方のエンドレスコンベヤーベルト73の偏向ローラー75が
大きい偏向ローラー63とそれより後方でしかもそれより
高い位置にある小さい偏向ローラー64との間隙に押しつ
けられるからである。コンベヤーベルト73は別の偏向ま
たは張力ローラー76を回って不織リボン30に対して大体
横方向に下方に誘導される。エンドレステープ65および
エンドレスベルト73は時計の針と同じかまたは反対の方
向に連続運転されるので、不織リボンとそれに接合され
た熱可塑性ストリップ部材15とは一定してさらに輸送さ
れる。先に述べた偏向の結果として、不織リボン部材11
とそれに接合されたストリップ部材とを接合テープ65か
ら好適に離すことが保証される。適当には偏向ローラー
63,64を冷却することができる。

第２図はストリップ部材15を不織リボン部材11の特定後
方末端11a に接合した後の不織リボン30を示す。ストリ
ップ部材15の後方末端15a が不織リボン30の弱化地点31
を越えてその後の不織リボン部材11まで延びているが、
その不織リボン30には接合されていないことは明らかで
ある。このことを保証するために、ばね荷重式圧力ロー
ラー57を備えたガイド59が接合ローラー62の方向および
その反対方向に上下移動できるように設計され、そして
第７図に示す作業状態で圧力ローラー57が不織リボン30
と接触しないで下に位置を変えるように制御できる。そ
の結果、不織リボン30はコンベヤーベルト56および73の
間に垂れ下がってコンベヤーベルト73の上に支持され
る。コンベヤーベルト73の偏向ローラー74は、不織リボ
ン30を圧力ローラー57によって接合ローラー62にプレス
する場合、その不織リボン30の移動経路よりも低いとこ
ろに存在する。エンドレス接合テープ65の端部領域で
は、その温度がかなり低いのでストリップ部材15の接合
されない自由末端15a の繊維が軟化または溶融する可能
性はなく、この末端は不織リボン30の上に接合されない
ままで載っている。

エンドレステープ65およびエンドレスベルト73の後方に
は不織リボン30と一定の長さ間隔でそれに溶接されたス
トリップ部材15のための補整または解放領域77が存在す
る。この領域において不織リボンは上記２つのエンドレ
スコンベヤーベルトとガイドローラー78の間で垂れ下が
る。この補整領域は先行する連続作業をその後の断続作
業から分離するものである。

ガイドローラー78の後には不織リボン切断装置80が続
き、この装置は不織リボン30の移動経路の上および下で
前後にピボット回転できるように取り付けられた一対の
締付ジョー81を有している。締付ジョー81は、それぞれ
不織リボン30の前方に位置する不織リボン部材11に接合
されていないストリップ部材15の自由末端15a の後ろの
不織リボン30を締付け、これにより不織リボン30から不
織リボン部材11を切断することが可能になる。

締付ジョー81の後には取出し用ひもの取付け−結び目作
成装置90が続き、これは独国特許第1491160 号明細書に
従って設計することができるのでここではこれ以上詳し
く説明しない。取出し用ひも13をこの装置によって不織
リボン部材11の回りに配置して、以下に述べるように切
断−輸送トング110が不織リボン部材11 の前方に近づい
たときひもの自由末端を一緒に結ぶということを指摘す
れば十分である。取出し用ひも13はタンポン10の取出し
端10c を形成する不織リボン部材11の縦方向の外縁11b
からたれ下がる(図示されていない)。不織リボン部材11
は装置90 のオリフィス83を通って誘導される。

その後にタンポン素材12を製造するための巻取ステーシ
ョン100を配置し、続いて切断−輸送トング110を配置す
る。トング110は、巻取マンドレル33 がひっ込んだと
き、不織リボン30の移動方向およびその反対方向にその
移動経路の高さで装置90のオリフィス83を通って前後に
移動可能であり、これは独国特許第915382号明細書に記
載されている。これらの切断−−輸送トング110 は不織
リボン30の前方の自由末端11d をつかみ、そしてその不
織リボン30を弱化地点31で切断しながら、取出し用ひも
の取付け−−結び目作成装置90および巻取ステーション
100 の有効範囲内の、不織リボン30を締付けている締付
ジョー81の後方にそれを引張る。この際、形成された不
織リボン部材11は伸張した状態に保たれる。この時点
で、フォーク状の巻取マンドレル33が不織リボン30の移
動経路を外れた引っ込んだ位置から軸方向に前進し、そ
のフォークで不織リボン部材11の上および下を刺すこと
によりフォーク間隙に不織リボン部材11を位置づける。
巻取マンドレルは不織リボン部材11の幅を越えてわずか
に突き出ている。巻取マンドレル33が移動方向Ｘにおけ
る不織リボン部材11の縦中心より後ろの横断領域におい
てその不織リボン部材11とかみ合うので、不織リボン部
材11の後方末端11a (第３図)は、タンポン素材12の円周
方向に巻き上げる場合に、その不織リボン部材11の前方
末端11dと重なり合う。

被覆ジョー101(好適には抵抗加熱器で加熱できるもので
ある)は巻取マンドレル33の正反対側に巻取軸に対して
平行に配置され、そして制御装置(図示されていない)を
使って巻取軸に対して半径方向にタンポン素材12をプレ
スすることができる。この被覆ジョー101 を十分な温度
に加熱してストリップ部材15 の自由に突き出ている非
接合末端15aの重なっている繊維を溶融し、それによっ
て円周方向に連続した不織材料から成る密閉包装を作
る。従って、被覆ジョー101の温度および圧力は接合ロ
ーラー62 の温度および圧力よりも低くすることができ
る。

タンポン素材12のタンポンプレス機へのその後の輸送
は、独国特許第1938942 号明細書に記載されるような装
置を使って行うことができる。このプレス機は独国特許
第1491161号明細書に従って設計される。タンポン10の
導入端10aにおけるドーム状圧縮部10b は、プレス後に
独国特許第1491200号明細書に記載されるような加熱フ
ォーミングダイを用いて製造することができる。

第８図は第６図のタンポンの製造装置の改良具体例を示
す略図であり、第７図の具体例に関して変更されていな
い部品は同一の参照番号を有する。

圧力ローラー200 が弱化ステーション51のすぐ後ろに配
置される。第７図の具体例とは対照的に、第８図では接
合テープ65が示されていない。ここでは接合目的のため
に接合ローラー201(以下で詳しく説明する)のみが示さ
れている。

接合ローラー201 の高さでかつ不織リボン30の移動経路
の下側に、それぞれエンドレス誘導ベルト205 を有する
複数の前方伝動プーリー203および後方偏向プーリー204
から成るベルトコンベヤー202が配置される。

誘導ベルト205は支持ローラー206によってその上側が支
持され、その反対の不織リボン30の移動経路の上には直
径が実質的に大きい圧力ローラー207 が配置される。支
持ローラー206および圧力ローラー207は締付作用によっ
て互いに直面し、従って移動方向の後ろに位置する不織
リボン部材11がベルトコンベヤー202 の後ろに位置する
輸送−−切断トング110 によって輸送系から引き抜かれ
る場合に不織リボン30 が保持される。誘導ベルト205の
上側には偏向ローラー208が据え付けられ、ここから誘
導ベルト205の上側には偏向プーリー204 の方へ斜めに
下ってその向きを変える。

不織リボン30の移動経路の上に、同様にいくつかの偏向
プーリー210,211から成る誘導装置209が存在し、これら
のプーリーは軸的にずれておりまた互いに離れており、
そして軸的にずれるようにエンドレスベルト212 が配置
されており、これらはそれぞれ下方のベルトコンベヤー
202 の誘導ベルト205の上に配置される。誘導装置209の
前方の偏向プーリー210は圧力ローラー207の後ろに接近
して位置し、また後方の偏向プーリー211はベルトコン
ベヤー202の後方の偏向プーリー204の上に位置する。誘
導装置２０９のエンドレスベルト212の下側には、偏向
プーリー211の近くに偏向ローラー227 が配置され、こ
こからエンドレスベルトの下側は偏向プーリー211 の方
へ斜めに上ってその向きを変える。その結果、誘導ベル
ト205 の上側およびエンドレスベルト212の下側は、偏
向ローラー208,227の後ろに、不織リボン30の移動方向
において開口スリット228 を形成し、この中に切断−−
輸送トング110が取出し用ひもの取付け−−結び目作成
装置90のオリフィス83を通って移動し、それにより不織
リボン30の一定の前方末端を断続的にはさむことができ
る。

上方の誘導装置209または下方のベルトコンベヤー202の
後方の偏向プーリー211および204 は、それぞれ180゜に
わたって半径方向外側に延びる誘導セグメント213およ
び214を有しており、これらの誘導セグメントは互いに
同期回転して不織リボン30を運びまたは誘導する。この
時、輸送−−切断トング110 が不織リボン30の移動方向
Ｘとは反対に偏向プーリー211 および204の間のスリッ
ト228の方向へ移動し、そして不織リボン30の前方末端
をはさんで、不織リボンの輸送速度よりも速い速度で、
取出し用ひもの取付け−−結び目作成装置90 と巻取ス
テーション100との有効範囲にその不織リボンを引張
る。支持ローラー206 を有する圧力ローラー207は、不
織リボン30 の前方末端をつかむ輸送−−切断トング110
のためのスリット228から不織リボン部材11の長さより
長い距離で隔たっているので、不織リボン30の弱化地点
31は圧力ローラー207 および支持ローラー206の後ろに
位置し、従って輸送−−切断トング110が圧力ローラー2
07 の後ろの弱化地点31まで延びる不織リボン30の部材
を引張ってそれを弱化地点31で引き裂く。不織リボン部
材11の分離後に、輸送トング110 がそれを取出し用ひも
の取付け−−結び目作成装置90と巻取ステーション100
の領域に誘導する。第７図に関して延べた方法によって
取出し用ひも13を取付け、結び目を作成する間に、軸方
向に前後移動できかつ回転方向に駆動できる巻取マンド
レル33を巻取ステーション100に配置する。しかしなが
ら、第８図の巻取ステーション100 においては、ストリ
ップ部材15の突き出ている自由末端15a をタンポン素材
12に固定されたストリップ部材15の一部分へ接合するた
めの被覆ジョー215,216が異なるデザインになってい
る。

下側および上側の被覆ジョー215, 216は巻取マンドレル
33から半径方向に離れて関連しており、好ましくは下側
の被覆ジョー215 のみは加熱することができ、そして約
190〜 280゜の角度にわたって円の第３番目の四分円形
のところに広がっている。加熱し得る接合要素218 が、
下側の被覆ジョー215内の孔217を通って巻取マンドレル
33に関して前後移動でき、かつストリップ部材15のまだ
接合されていない後方末端15aをタンポン素材12 の円周
に固定されたストリップ部材15の一部分へ接合できるよ
うに配置される。接合要素218の端面218a は狭いので、
ストリップ部材15の自由末端15a の外縁のみを円周線に
沿ってタンポン素材12の円周に固定された同じストリッ
プ部材15の材料へ溶接することができる。

第９図は切断−−輸送トング110 の平面図を示し、トン
グ110の先端は３対の熊手110aから成り、これらの熊手
は、図に示すようなはさんだ状態において、誘導装置20
9 およびベルトコンベヤー202のそれぞれの誘導セグメ
ント213,214 の間に位置づけられかつその熊手に相当す
る空間の中に係合する。エンドレスベルト212 の下側お
よび誘導ベルト205 の上側は互いに離れて配置され、そ
こを通る不織リボン30は圧縮されず、実質的プレス作用
を受けずに単に輸送されるだけである。従って、不織リ
ボン部材11が上記の上側と下側の間で切断−−輸送トン
グ110 によって引張られ、その後に続く不織リボン30が
その弱化地点31のところで引き裂かれるであろうことは
確実である。

第８図の具体例において、熱可塑性ストリップ部材を供
給し、一定の長さに切断し、かつそれを真空ローラー71
に輸送するための装置は第７図の装置と同じである。第
８図では真空ローラー71のデザインのみがかなり詳しく
示される。真空ローラー71 の内部には約180゜のその円
周にわたって側面の吸引オリフィス220 を提供しかつ固
定されているスライド219が配置され、吸引オリフィス2
20はそれらに接続しかつ真空ローラー71の円周壁に位置
する小さい吸引オリフィス221を経て吸引作用を与え
る。

第８図は接合ローラー201 の特定のデザインを拡大表示
しており、この接合ローラー201 は、エンドレス接合テ
ープなしに、加熱し得る接合要素223, 224を使って接合
ローラーの一部の円周上で接合するのを可能にするもの
であり、これらの接合要素223,224は基体222上に互いに
正反対に配置されかつ溶接または接合パターンに従って
外形を描かれる。接合要素223および224の円周長さはそ
れぞれ不織リボン部材11に接合されるはずのストリップ
部材15の長さに正確に一致する。２つの加熱されない絶
縁要素225, 226が互いに正反対に位置する接合要素223,
224に対して90゜ずれて基体222 に固定される。これら
の絶縁要素225, 226の円周孤は接合要素223, 224の外面
と同じ半径を有し、従って同じ半径の扇形から構成され
る円周面が得られる。絶縁要素225, 226の配置は、接合
ローラー201 の回転方向とは反対の方向に接合要素223
または224を越えて突び出ている熱可塑性ストリップ部
材15の接合されない自由末端15a が、常に絶縁要素225,
226の一方の上に載るようになり、その結果不織リボン
30に接合されないであろうことを保証するものである。

熱可塑性不織材料から成るストリップ部材15がそれぞれ
の接合要素223および224の上に正確に載るのを保証する
ために、切断ローラー69はすでに上述したように真空ロ
ーラー71の周速度のおおよそ半分で回転される。切断ロ
ーラー69はストリップ32を大部分切断するが、完全に切
断するわけでなく、従ってこの切断口の両側において不
織材料ストリップ32が孔あけと類似した方法で材料のウ
ェブ（図示されていない）によってつながれたままであ
る。その後に続く加速ローラー72は真空ローラー71の周
速度、すなわち不織リボン30の輸送速度に相当する回転
速度で運転される。不織ストリップ材料32の前方末端が
加速ローラー72の有効範囲内に入るとき、この切断口の
前に位置する不織ストッリプ材料32の部材15が引き裂か
れて不織リボンの速度に加速される。こうして個々のス
トリップ部材15は回転方向の前方にある２つの接合要素
223,224のうちの一方の端部へ、互いから正確な距離だ
け離れて誘導される。

引裂き地点の後ろに位置するストリップ材料32は常に真
空ローラー71の吸引作用の結果として輸送方向において
平らでありかつ広がっている。切断されたストリップ部
材15は非常に軽い質量であるので、これは不織リボンの
速度に急激に加速され、従ってこのストリップ部材15は
常に真空ローラー71の上に正確に位置ずけることができ
る。

第８図から明らかなように、真空ローラー71のスライド
219のスリット219aは、真空ローラー71と接合ローラー2
01とが形成するローラー間隙の直前で終っている。真空
ローラー71 と接合ローラー201との間のローラー間隙の
領域において、熱可塑性ストリップ部材15はそれが延性
かつ粘着性になる程度に加熱され、その結果接合ローラ
ー201 に付着して、滑ることなく運ばれる。しかしこの
ストリップ部材15が接合後には不織リボン部材11によっ
て受け取られかつ確実に運ばれるであろうことは保証さ
れる。

それ故に、第８図の装置が不織リボン30を取出し用ひも
の取付け−−結び目作成装置90または巻取ステーション
100 まで連続輸送でき、かつ不織リボン30を輸送する装
置類のうち切断−−輸送トング110のみが前後移動を行
い、他の装置は全て一方向に定速回転することが先の記
載より明らかである。また、上記装置類を使用すること
により、大量生産に必要とされる速い製造速度が達成さ
れるばかりでなく、女性の衛生用品として実質的に改良
されたタンポンの経済的量産が結果的に高品質を保ちつ
つ得られることも明らかである。

Claims (26)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】製造すべきタンポン(10)の長さに大体匹敵
   する幅を有する一定の長さの不織リボン部材(11)の後方
   末端の外面に、液体浸透性熱可塑性不織ストリップ材料
   (32)の一定の長さの部分（ストリップ部材(15)）を該不
   織リボン部材より突き出るように融着し、該リボン部材
   (11)に取り出し用ひも(13)を取り付け、そして該不織リ
   ボン部材(11)それ自体を巻いてタンポン素材を形成し、
   該タンポン素材(12)をプレスしてタンポン(10)の最終形
   態を造り、その際、熱可塑性ストリップ部材(15)は不織
   リボン部材(11)のタンポン素材(12)の円周の長さに大体
   一致する長さにわたって接合され、不織リボン部材(11)
   を越えて突き出ている前記ストリップが接合されていな
   い末端(15a)を熱および圧力を加えることにより融着す
   ることからなるタンポンの製造方法であって、不織リボ
   ン(30)を連続供給し、タンポン(10)の製造に必要な長さ
   の部材を得るためにその縦方向に対して一定長さごとに
   横方向にそれを弱化し、その弱化地点(31)でそれを切断
   して不織リボン部材(11)を形成し、該不織リボン部材に
   (11)に取り出しひも(13)を取り付け、同時に該不織リボ
   ン部材(11)それ自体をその縦方向の中心の前方から開始
   して不織リボン(30)の移動方向に巻いてタンポン素材を
   得、それにより不織リボン部材(11)の両末端が円周方向
   において相互に重ね合わすことを特徴とする方法。
2. 【請求項２】特許請求の範囲第１項に記載の方法であっ
   て、熱可塑性ストリップ部材(15)を不織リボン(30)の上
   に接合するする場合に熱および圧力を、不織リボン部材
   (11)の外端(11a) を越えて自由に延びるストリップ部材
   (15)の非接合末端(15a)を不織リボン部材(11)上に接合
   されたストリップ部材(15)に融着する場合よりも強く加
   える方法。
3. 【請求項３】特許請求の範囲第１項または第２項に記載
   の方法であって、巻かれた不織リボン部材(11)の外端(1
   1a)を越えて延びるストリップ部材(15)の非接合末端(15
   a)の長さが10〜15mm)である方法。
4. 【請求項４】特許請求の範囲第１〜３項のいずれかの項
   に記載の方法であって、不織リボン(30)より狭く、かつ
   タンポン(10)の取り出し端(10c) を形成する不織リボン
   (30)の縦方向の外縁(11c) の近くまで延びる液体浸透性
   熱可塑性ストリップ(32)を使用する方法。
5. 【請求項５】特許請求の範囲第４項に記載の方法であっ
   て、熱可塑性ストリップ部材(15)で被覆されていないタ
   ンポン(10)の導入端(10a) が、タンポン素材(12)を半径
   方向にプレスした後、球状の帽子の形に変形される方
   法。
6. 【請求項６】特許請求の範囲第１〜４項のいずれかの項
   に記載の方法であって、不織材料を液体浸透性熱可塑性
   材料として使用する方法。
7. 【請求項７】特許請求の範囲第６項に記載の方法であっ
   て、二成分繊維からなる不織材料を使用する方法。
8. 【請求項８】特許請求の範囲第７項に記載の方法であっ
   て、ポリエステル繊維の芯部と高圧法ポリエチレン繊維
   の外板とを有する二成分繊維を使用する方法。
9. 【請求項９】作業方向に配置された、 天然および／または合成繊維の連続不織リボン(30)のス
   トックロール(50)； 不織リボン(30)のための弱化ステーション(51)； 不織リボン(30)のための輸送装置(55、56、56b)； 不織リボン(11)を連続切断するための不織リボン切断装
   置(80)； 取り出し用ひもの取り付け−結び目作成装置(90)； 不織リボン部材(11)を巻いてタンポン素材(12)を形成
   し、不織リボン部材(11)の両末端を重ね合わすための巻
   き取りステーション(100)； 不織リボン(30)の輸送平面において前後移動が可能であ
   り、移動の各回ごとに１枚の不織リボン部材(11)を切断
   する分離−輸送トング(110)； タンポン素材(12)を実質的に半径方向にプレスしてタン
   ポン(10)の最終形態を造るプレス機にタンポン素材(12)
   を移すための装置；および タンポンの導入端(10a) を形成するための装置； からなり、 不織リボン(30)よりも幅が狭い液体浸透性熱可塑性材料
   の連続ストリップ(32)のためのストックロール(66)を備
   えており、このストックロール(66)の次に連続ストリッ
   プ(32)を一定の長さの部材(15)に切断するための切断ス
   テーション(70)が配置され、その後にストリップ部材(1
   5)のための分離−輸送装置(71)が配置され、その次に熱
   可塑性ストリップ部材(15)とを不織リボン切断装置(80)
   へ連続輸送するための装置が配置され、そして巻き取り
   ステーション(100) が、不織リボン部材(11)の後方末端
   (11a)を越えて接合されずに自由に延びているストリッ
   プ部材(15)の末端(15a)を、不織リボン部材(11)に接合
   されたストリップ部材(15)に向けてプレスするための加
   熱し得る融着−平滑化装置と協同作動することを特徴と
   するタンポンの製造装置。
10. 【請求項１０】特許請求の範囲第９項に記載の装置であ
    って、液体浸透性熱可塑性ストリップ(15)のための切断
    ステーション(70)が一対のローラー(69、69a)からなり、
    これらのうちのブレードローラー(69)が円周線の実質的
    部分にストリップ(15)を切断する切断刃を備えており、
    切断ローラー(69、 69a) が熱可塑性不織繊維材料の連続
    ストリップ(32)の上側と下側の配置され、かつ、不織リ
    ボン(30)の輸送速度のおよそ半分に相当する周速度で運
    転される装置。
11. 【請求項１１】特許請求の範囲第９項に記載の装置であ
    って、液体浸透性熱可塑性ストリップ部材(15)ののため
    の分離−輸送装置(71)が真空ローラーであり、真空ロー
    ラー(71)の中空内部に真空ローラーにスライド(219) が
    配置され、該スライドは真空源に接続でき、かつ、その
    吸引オリフィス(220) が真空ローラー(71)の吸引オリフ
    ィスに接続できるものであり、真空ローラー(71)の円周
    上にストリップ部材(15)用の分離−加速ローラー(72)が
    切断ステーション(70)から離れて配置され、そして真空
    ローラー(71)および加速ローラー(72)が共に不織リボン
    (30)の輸送速度に相当する周速度で運転される装置。
12. 【請求項１２】特許請求の範囲第９項に記載の装置であ
    って、接合ステーション(60)が不織リボン(30)の移動経
    路の下側の圧力ローラー(57)と、その上側の加熱しうる
    接合ローラー(62、 201)とからなる装置。
13. 【請求項１３】特許請求の範囲第10項に記載の装置であ
    って、接合ローラー(62)がエンドレス接合ベルト(65)の
    ための偏向ローラーを形成し、該接合ベルトの材料は接
    合温度において耐熱性であり、そして該接合ベルトが別
    の偏向ローラー(63、 64)のまわりを回る装置。
14. 【請求項１４】特許請求の範囲第12項に記載の装置であ
    って、熱可塑性ストリップ部材(15)を融着するための圧
    力ローラー(62、 201) が不織リボン(30)の移動経路の下
    側の少なくとも一つのエンドレス輸送要素(73、 205) と
    挙動作動する装置。
15. 【請求項１５】特許請求の範囲第12項に記載の装置であ
    って、接合ローラー(62、 201) が不織リボン(30)の移動
    経路の下側の少なくとも一つのエンドレス輸送要素(73、
    205) と関連している装置。
16. 【請求項１６】特許請求の範囲第15項に記載の装置であ
    って、エンドレス輸送ベルト(73)のための偏向ローラー
    (75)が接合テープ(65)のための相互に対向する二つの偏
    向ローラー(63、 64)の間の空間で係合している装置。
17. 【請求項１７】特許請求の範囲第12項に記載の装置であ
    って、二つの加熱し得る被覆ジョー(101) がコントロー
    ル装置によって巻き取りマンドレル(33)の軸に対して実
    質的に半径方向に前後移動でき、それにより熱可塑性ス
    トリップ部材(15)の自由末端(15a) がタンポン素材(12)
    の上面に融着される装置。
18. 【請求項１８】特許請求の範囲第12項に記載の装置であ
    って、接合ローラー(201) の円周に加熱し得る接合要素
    (223、 224)と加熱し得ない絶縁要素(225、226)とが取付
    けられており、これらは接合ローラー(201) とが取り付
    けられており、これらが接合ローラー(201) の円周方向
    に交互に配置されている装置。
19. 【請求項１９】特許請求の範囲第18項に記載の装置であ
    って、接合要素(223、 224)の孤の長さが不織リボン(30)
    に接合されるストリップ部材(15)のその部分の長さにお
    およそ一致する装置。
20. 【請求項２０】特許請求の範囲第12項または第15項に記
    載の装置であって、接合ローラー(201) の下流でかつ不
    織リボン(30)の移動経路の上に圧力ローラー(207) が配
    置され、該圧力ローラー(207) は不織リボン(30)の移動
    経路の下に配置されるベルトコンベヤー(202) の上側部
    分の下に位置する支持ローラー(206) と協同作動する装
    置。
21. 【請求項２１】特許請求の範囲第20項に記載の装置であ
    って、不織リボン(30)のための誘導装置(209) と圧力ロ
    ーラー(207) の後方でかつ不織リボン(30)の移動経路の
    上に配置されている装置。
22. 【請求項２２】特許請求の範囲第20または第21項に記載
    の装置であって、誘導装置(209) がベルトコンヤー(20
    2)のエンドレス輸送要素(205)が取付けられているのと
    同じ平面内にあるプーリー(210、 211)のまわりを回る複
    数のエンドレスベルト(212)からなり、誘導装置(209)の
    輸送部分とが偏向ローラー(208、 227)を用いることによ
    り、出口側に不織リボン(30)の前方末端をはさむための
    分離−輸送トング(110) と係合する幅の広い間隙を形成
    する装置。
23. 【請求項２３】特許請求の範囲第20〜22項のいずれかの
    項に記載の装置であって、取り出すひもの取り付け−結
    び目作成装置(90)の位置する誘導装置(209)およびメル
    トコンベヤー(202)のプーリー(211、 204)が、それぞれ
    プーリー(211、 204)の円周の一部分にわたって広がりか
    つ不織リボン(30)または不織リボン部材(11)を誘導する
    ために相互に作用するところの半径方向外側に突き出た
    誘導セグメント(213、 214)を備えている装置。
24. 【請求項２４】特許請求の範囲第９項に記載の装置であ
    って、不織リボン(30)のための弱化ステーション(51)が
    接合ステーション(60)の蒸留に配置されかつ一対の孔あ
    け−締め付けローラー(53)と一対の延伸ローラー(54)と
    からなり、これらの一対づつのローラーが不織リボン(3
    0)の移動方向(ｘ)に順に配置されている装置。
25. 【請求項２５】特許請求の範囲第９または第24項に記載
    の装置であって、不織リボン(30)のためのエンドレス輸
    送ベルト(56)が弱化ステーション(51)の下流に配置さ
    れ、不織リボン(30)の輸送方向（ｘ）の前方にある輸送
    ベルト(56)用の伝動−張力ローラー(56a) が不織リボン
    (30)の上面に係合する輸送ローラー(56)と協働作動する
    装置。
26. 【請求項２６】特許請求の範囲第９項に記載の装置であ
    って、不織リボン切断装置(80)がピボット回転できる一
    対の締め付けジョー(81)からなり、これらの締め付けジ
    ョー(81)はそれぞれ取り出しひもの取り付け−結び目作
    成装置(90)の前方で不織リボン(30)の移動経路(ｘ)の上
    および下に配置され、そして不織リボン(30)から不織リ
    ボン部材(11)を切断するための分離−輸送トング(110)
    と相互作用する装置。