JPH06243721A - 高誘電率誘電体磁器組成物 - Google Patents

高誘電率誘電体磁器組成物

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JPH06243721A
JPH06243721A JP3067922A JP6792291A JPH06243721A JP H06243721 A JPH06243721 A JP H06243721A JP 3067922 A JP3067922 A JP 3067922A JP 6792291 A JP6792291 A JP 6792291A JP H06243721 A JPH06243721 A JP H06243721A
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JP
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dielectric
composition
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dielectric constant
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JP3067922A
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Shoichi Iwatani
Nobuaki Kikuchi
Tadashi Ogasawara
正 小笠原
昭一 岩谷
信明 菊地
Original Assignee
Tdk Corp
ティーディーケイ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は高誘電率誘電体磁気組成物に関し、
その組成にビスマスを含有せず、広い温度範囲にわたっ
て静電容量の温度変化率の変動が少なく、誘電体損失の
小さい高誘電率誘電体磁気組成を提供することを目的と
する。 【構成】 主成分としてBaTiO3 を94.0〜99.0
モル%、Nb2 5 を0.5〜3.0モル%、ZnOを0.5
〜3.0モル%に対して、添加物としてCaZrO3 、S
rZrO3 、BaZrO3 のうち1種類以上を0.2〜
7.0重量%含有するよう構成する。さらに必要に応じて
La2 3 、Nd2 3 、Pr6 11のうち1種類以上
を0.5重量%以下含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高誘電率誘電体磁気組成
物に係り、特に広い温度範囲(−55℃〜+150℃)
にわたって誘電率の変化が小さく、かつ誘電体損失の小
さい優れた高誘電率誘電体磁気組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電率が高く、その温度変化の小さな誘
電体磁気組成物として、従来、チタン酸バリウム(Ba
TiO3 )にビスマス化合物、例えばBi2 3 ・Sn
2 やBi2 3 ・ZrO2 とTa2 3 やSm2 3
等を添加してその温度変化率を小さくしたものが使用さ
れていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらの成分
を含む組成物では誘電率を高くすると、静電容量の変化
率が大きくなり、実用に適さなくなるため、誘電率を大
きくするにはおのずと限界があった。
【0004】このため、これらの組成物をコンデンサに
使用した場合、小型で大容量のコンデンサを得ることは
困難であった。
【0005】また、前記の如くビスマス化合物をその組
成に含むものは、焼成時にビスマス成分が蒸発し、磁気
組成物素体に屈曲を生じたりする問題があった。
【0006】さらにビスマスを含有するチタン酸バリウ
ム積層型磁気コンデンサを作成した場合、内部電極であ
るパラジウム、または銀─パラジウム合金と誘電体の成
分であるビスマスが反応を起こし、電極としての機能を
失ってしまう。そのため内部電極としてビスマスと反応
しない、高価な白金等の貴金属を使用しなければなら
ず、これが積層型磁気コンデンサのコストアップの要因
になっていた。
【0007】従って本発明の目的はその組成にビスマス
を含有せず広い温度範囲にわたって誘電率の温度変化が
少なく、誘電体損失の小さい優れた特性を有する高誘電
率誘電体磁気組成物を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者等は鋭意研究の結果、主成分として BaTiO3 : 94.0〜99.0モル% Nb2 5 : 0.5〜 3.0モル% ZnO : 0.5〜 3.0モル% に対して、添加物として、CaZrO3 、SrZr
3 、BaZrO3 のうち一種類以上を0.2〜7.0重量
%含有することにより、キュリー点が高温側へシフトす
ることを見出した。これにより、高温側の誘電率変化率
を抑制することができる。
【0009】また、必要に応じてLa2 3 、Nd2
3 、Pr6 11のうち一種類以上を0.5重量%以下含有
することにより、焼結性等の特性が優れることを見出し
た。
【0010】さらにこれら組成物にMnOを0〜0.3重
量%、SiO2 を0〜0.3重量%含有することにより焼
結性がよくなり、特性が一層向上するものとなった。
【0011】
【作用】本発明の組成の誘電体磁気組成物を用いること
により、常温での非誘電率が2000〜4700という
高誘電率値を有し、誘電体損失(tan δ)は1.2%以下
という小さい値であり、静電容量の温度変化はEIAJ
(日本電子工業工業会規約)に規定する×7R特性(−
55℃〜+125℃の温度範囲で静電容量の変化率が2
5℃を基準にして±15%以内)を満足し、更に×8R
特性(−55℃〜+150℃の温度範囲で、静電容量の
変化率が25℃を基準にして±15%以内)を満足する
すぐれた特性の高誘電率誘電体磁気組成物を得ることが
できた。
【0012】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図3を用いて説明
する。
【0013】図1は本発明の高誘電率磁気組成物の主成
分の三元組成図、図2は本発明の高誘電率磁気組成物の
製造工程図、図3は磁気組成物の静電容量の温度特性カ
ーブを示す。
【0014】出発原料として、高純度のBaCO3 とT
iO2 を1:1のモル比で調合し、これに脱水乾燥する
(図2参照)。
【0015】次にこの出発原料を1000〜1200℃
で2時間安定にして化学反応を行わしめ、BaTiO3
を形成する仮焼成を行い、得られたBaTiO3 を例え
ばアトマイザー等で微粉砕する(図2参照)。
【0016】このようにして得られたBaTiO3
末、または溶液法で調整して得られたBaTiO3 粉末
と、Nb2 5 、ZnO、CaZrO3 、SrZr
3 、BaZrO3 、Nd2 3 、La2 3 、Pr6
11、MnO、SiO2 等を焼成後の組成が後掲の表1
〜表3に示すようになるよう秤量し、湿式混合する(図
2参照)。
【0017】これを脱水・乾燥する(図2参照)。
【0018】この組成物の原料に有機バインダを適当量
加え、約3トン/cm2 の成形圧力で成形し、直径16.5
mm、厚さ約0.6mmの円板状成形物を形成する。この成形
物を1240〜1360℃で2時間安定にして本焼成を
行う(図2参照)。
【0019】得られた磁気組成物素体の両端に銀電極を
焼付けてコンデンサとする(図2参照)。
【0020】これらのコンデンサの各電気特性のうち、
比誘電率(εs )、誘電体損失(tan δ)については周
波数1KHz、1V、室温20℃の条件で、また絶縁抵
抗(IR)については、D.C500V、室温20℃の
条件で測定した(図2参照)。
【0021】各測定結果を表1〜表4に示す。なお、表
1は各試料の主成分の組成、表2は表1に対応する試料
の添加物の組成、表3は表1、表2に対応する試料のそ
の他の添加物の組成と各試料の焼成温度と焼結性、表4
は表1〜表3に対応する各試料の電気的特性を示してお
り、表1〜表4の試料No.はすべて共通であり、同一の
試料No.は同一の試料を示す。
【0022】また、表中の×印を付与した試料No.のも
のは本発明の範囲外のものであり、本発明の実施例のも
のと比較のために提示する。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】表1〜表4から明らかな如く、本発明の誘
電体磁気組成物は、常温での誘電率が2000〜470
0程度と高誘電率であり、誘電体損失は1.2%以下とい
う小さい値であり、静電容量の温度変化率はEIAJに
規定する×7R特性、×8R特性を満足するすぐれた特
性を有する。
【0028】図1には主成分の組成を示す三元組成図を
示し、図1中の各点の番号は表1〜表4の試料No.と一
致する。なお、図1中の各試料の添加物は主成分の各組
成に対して試料No.3以外は前記の如き条件を満たすも
のとする。
【0029】次に本発明の組成範囲の限定理由を表1〜
表4を参照しつつ説明する。
【0030】BaTiO3 が94.00モル%未満である
と、比誘電率(εs )(以下誘電率という)が低く、実
用に適さない(例えば、表1〜表4の試料No.6参
照)。
【0031】BaTiO3 が99.0モル%を越えると誘
電体損失(tan δ)と静電容量の温度特性変化率(ΔC
/C:25℃)が大きくなり、焼結性も悪化する(例え
ば、表1〜表4の試料No.1参照)。
【0032】またNb2 5 が0.50モル%未満である
と、誘電体損失と静電容量の温度変化率(△ cC :2
5℃)が大きくなり、焼結性も悪化する(例えば、表1
〜表4の試料No.1参照)。
【0033】Nb2 5 が3.0モル%を越えると、誘電
率が低くなったり(例えば表1〜表4の試料No.6参
照)、静電容量の温度変化率(△ cC :25℃)が大
きくなる(例えば表1〜表4の試料No.8参照)。
【0034】ZnOが0.50モル%未満であると、誘電
体損失や静電容量の温度変化率(△cC :25℃)が
大きくなり、焼結性も悪化する(例えば、表1〜表4の
試料No.1参照)。
【0035】ZnOが3.0モル%を越えると、誘電率が
低くなったり(例えば、表1〜表4の試料No.6参
照)、静電容量の温度変化率(△ cC :25℃)が大
きくなったりする(例えば表1〜表4の試料No.10参
照)。
【0036】また、添加物としてCaZrO3 、SrZ
rO3 、BaZrO3 、のいずれか一種類以上が0.2重
量%未満では、静電容量の温度特性変化率が大きくな
り、×8R特性を満足しなくなる(例えば、表1〜表4
の試料No.3、3−18、3−20参照)。
【0037】さらにこれらの添加物のいずれか一種類以
上が、7.0重量%を越えても、静電容量の温度変化率
(△ cC :25℃)が大きくなり、×8R特性を満足
しなくなる(例えば表1〜表4の試料No.3−4、3−
19、3−21参照)。
【0038】Nd2 3 、La2 3 、Pr6 11のう
ちいずれか一種類以上が上記組成に対して無添加でも、
実用上問題はないが(例えば表1〜表4の試料No.3−
7参照)、0.5重量%までの添加で焼結性がよくなる
(例えば、表1〜表4の試料No.3−8参照)。
【0039】また上記化合物の組成に対して0.5重量%
を越えると、静電容量の温度変化率が大きくなり、×8
R特性をはずれる(例えば表1〜表4の試料No.3−
9、3−22、3−23参照)。
【0040】さらにMnOの添加は無添加でも実用上問
題ないが(例えば表1〜表4の試料No.3−12参
照)、0.3重量%までの添加で誘電体の還元防止にな
り、誘電体損失(tan δ)が改善され、焼結性も向上す
る(例えば表1〜表4の試料No.3−13参照)。
【0041】しかし、MnOの添加が0.3重量%を越え
ると、静電容量の温度特性変化率が大きくなり、焼結性
は悪化し、緻密な磁気が得られなくなる(例えば表1〜
表4の試料No.3−14参照)。
【0042】また、SiO2 の添加は無添加でも実用上
問題はないが(例えば表1〜表4の試料No.3−15参
照)、0.3重量%までの添加で、焼結性がよくなる。
【0043】しかし、SiO2 の添加が0.3重量%を越
えると、静電容量の温度特性変化率が大きくなり、誘電
体損失(tan δ)も大きくなる(例えば表1〜表4の試
料No.3−17参照)。
【0044】また原料中に含まれるアルカリ金属酸化物
または製造工程中に混入する微量の不純物としてのSi
2 、Al2 3 は特性を著しく悪化させることはな
い。
【0045】図3に表1〜表4のいくつかの試料につい
て25℃における静電容量に対する温度変化率カーブを
示す。
【0046】図3において曲線Aは表1〜表4の試料N
o.1、曲線Bは同試料No.3−1、曲線Cは同試料No.
3−4に対応する。
【0047】図3から明らかな如く本発明の範囲内の組
成の磁気組成物(曲線B、即ち試料No.3−1)は静電
容量の温度変化率が広い温度範囲で小さく、×7R特
性、×8R特性を満足し、安定している。
【0048】
【発明の効果】本発明の誘電体磁気組成物は誘電率が約
2000〜4700という高い値を示し、誘電体損失
(tan δ)は1.2%以下という小さい値であり、静電容
量の温度変化率(△ cC :25℃)はEIAJに規定
する×7R特性、×8R特性をも満足する優れた特性を
有し、例えば自動車のエンジンルーム等に使用可能な高
誘電率誘電体磁気組成物を得ることができる。
【0049】さらに、この誘電体磁気組成物中にパラジ
ウムまたは銀─パラジウムと反応し易いビスマスを含有
しないため、この組成物を誘電体層として積層コンデン
サを製造する場合、内部電極としてパラジウム単独また
は銀─パラジウムの使用が可能となる。
【0050】従って、高価な白金または白金─パラジウ
ムを用いる必要がなく、製品の大幅なコストダウンが実
現出来、工業上の利益ははかり知れないものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高誘電率誘電体磁気組成物の主成分の
三元組成図である。
【図2】本発明の高誘電率誘電体磁気組成物の製造工程
説明図である。
【図3】高誘電率誘電体磁気組成物の静電容量の温度に
よる変化率特性カーブを示す図である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 高誘電率誘電体磁器組成物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分として、 BaTiO3 : 94.0〜99.0モル% Nb2 5 : 0.5〜 3.0モル% ZnO : 0.5〜 3.0モル% に対して、添加物としてCaZrO3 、SrZrO3
    BaZrO3 のうちいずれか一種類以上を0.2〜7.0重
    量%含有することを特徴とする高誘電率誘電体磁気組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記組成物にLa2 3 、Nd2 3
    Pr6 11のうちいずれか一種類以上を0.5重量%以下
    含有することを特徴とする請求項1記載の高誘電率誘電
    体磁気組成物。
  3. 【請求項3】 前記組成物にMnOを0.3重量%以下含
    有することを特徴とする請求項1、又は請求項2記載の
    高誘電率誘電体磁気組成物。
  4. 【請求項4】 前記組成物にSiO2 を0.3重量%以下
    含有することを特徴とする請求項1、又は請求項2、又
    は請求項3記載の高誘電率誘電体磁気組成物。
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