JPH06240209A - 接着剤組成物およびその製造方法 - Google Patents

接着剤組成物およびその製造方法

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JPH06240209A
JPH06240209A JP6239493A JP6239493A JPH06240209A JP H06240209 A JPH06240209 A JP H06240209A JP 6239493 A JP6239493 A JP 6239493A JP 6239493 A JP6239493 A JP 6239493A JP H06240209 A JPH06240209 A JP H06240209A
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cyanoacrylate
fine particles
monomer
rubber
adhesive composition
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JP6239493A
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Hiroyuki Mikuni
博之 三国
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ThreeBond Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接着成分であるシアノアクリレートポリマー
の本来有する物性を保持した上、剪断接着強度、剥離強
度、衝撃強度などの接着性能が顕著に優れているという
特長を有しているシアノアクリレート系接着剤を提供す
る。 【構成】 シアノアクリレートに溶解性を有さないゴム
微粒子を、シアノアクリレートに溶解性を有する熱可塑
性樹脂と溶融・混練りし、ゴム微粒子を前記熱可塑性樹
脂に均一に分散させた組成物を得、この組成物をシアノ
アクリレートに添加して、前記熱可塑性樹脂をシアノア
クリレートに溶解させることによりゴム微粒子がシアノ
アクリレート中に均一に分散した接着剤組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−シアノアクリレー
ト系接着剤組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】α−シアノアクリレート系接
着剤は、被着体表面に吸着されている微量の水分により
急速に重合、硬化し、ポリエチレン、テフロン等の一部
の不活性材料を除くほとんど全ての材料を、短時間で極
めて強固に接着することから、常温一液型の瞬間接着剤
として、金属、プラスチック、ゴム、木材などの接着に
広く利用されている。
【0003】しかしながら、剥離強度や衝撃強度に劣る
ために、α−シアノアクリレート系接着剤は、仮止め接
着剤として位置づけられてきた。このような欠点を改善
する方法として、シアノアクリレートとゴム成分とのア
ロイ化が検討され、例えばエラストマーを添加する方法
(特公昭59−500132)、コアーシェル型ゴム粒
子である強化剤と、シアノアクリレートおよび強化剤に
相溶する接続剤からなる組成物(特開昭60−1187
79)、非水系ディスパージョン法により合成された架
橋高分子微粒子を含む組成物(特開平2−31158
3)等が提案されている。
【0004】上記の従来技術のうち、エラストマーを添
加する方法では、シアノアクリレートとエラストマーは
ある程度相溶することが必要であり、従ってエラストマ
ーは成分的に限定されてしまう。またシアノアクリレー
トとエラストマーはある程度相溶することから、本来シ
アノアクリレートが有する弾性率を著しく低下させるば
かりでなく、ガラス転移温度も低下させてしまう。さら
にマクロ的にはエラストマーがシアノアクリレートに溶
解した組成物が得られるが、剥離強度や衝撃強度向上に
効果的なエラストマーの添加量は、シアノアクリレート
とエラストマーの相溶範囲を大きく越えており、ミクロ
的にはエラストマーがシアノアクリレート中に分散した
形で存在しているため、経時的に分散したエラストマー
同志の凝集が起こり、性能の低下や最も悪い場合は相分
離を起こす。このような欠点を改良する方法として、エ
ラストマー成分としてシアノアクリレートに溶解性を有
さないゴム微粒子を、シアノアクリレート中に分散する
方法が挙げられ、シアノアクリレートポリマーの本来の
物性を低下させることなく、剥離強度や衝撃強度を向上
させるとともにエラストマー同志の凝集を防ぐことがで
きる。
【0005】このような観点から、前記非水系ディスパ
ージョン法により合成された架橋高分子微粒子を含む組
成物が提示されている。この方法によれば、チクソトロ
ピー性の耐水性の改善された接着剤組成物が得られてい
るが、衝撃強度や剥離強度に対する効果については明示
されていない。また、高分子微粒子が一次粒子の状態で
分散した接着剤組成物を得るために、高分子微粒子を製
造した系でin Situにシアノアクリレート系接着
剤組成物を調製することから、高分子微粒子の製造法
は、非水系ディスパージョン法に限定される。また高分
子微粒子を形成する成分と、この高分子微粒子製造時に
使用する有機溶剤の間で溶解性をコントロールする必要
があることから、高分子微粒子の成分がある程度限定さ
れてしまう。さらに、製造時に使用する有機溶剤から微
量水分を除去する工程の必要性は、工業的に考えると好
ましくなく、また系から有機溶剤を除去する処理は、最
終的に得られる接着剤組成物の保存安定性を著しく損な
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ゴム
微粒子を一次粒子の形でシアノアクリレート中に分散す
ることにより、シアノアクリレートポリマーの本来有す
る物性を低下させることなく、剪断接着強度、剥離強
度、衝撃強度などの接着性能が改善されたα−シアノア
クリレート系接着剤組成物を提供すること、および製造
法を問わず、市販されている多次凝集ゴム微粒子を一次
粒子の形で分散した前記α−シアノアクリレート系接着
剤組成物を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【問題を解決するための手段】本発明は第1に、(a)
シアノアクリレートモノマー、(b)シアノアクリレー
トモノマーに対し1〜50重量部の、シアノアクリレー
トに溶解性を有さず、平均粒径が0.01〜50μmで
あり、ガラス転移温度が0℃以下であるゴム微粒子、お
よび所望により(c)前記ゴム微粒子に対し20〜50
0重量部のシアノアクリレートに溶解性を有し、ガラス
転移温度が室温以上である熱可塑性樹脂からなることを
特徴とする接着剤組成物に関する。
【0008】本発明は第2に、シアノアクリレートに溶
解性を有さないゴム微粒子を、シアノアクリレートに溶
解性を有する熱可塑性樹脂と溶融・混練りし、ゴム微粒
子を前記熱可塑性樹脂に均一に分散させた組成物を得、
この組成物をシアノアクリレートに添加して、前記熱可
塑性樹脂をシアノアクリレートに溶解させることを特徴
とするゴム微粒子がシアノアクリレート中に均一に分散
した接着剤組成物の製造方法に関する。
【0009】以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】本発明にいうシアノアクリレートとはα−
シアノアクリレートであり、下記化学構造式
【0011】
【化1】
【0012】ここでRは、アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル
基、フェニル基等のエステル残基である、を有する。
【0013】本発明の接着剤組成物はシアノアクリレー
ト中に、好ましくは該シアノアクリレートに溶解性を有
する熱可塑性樹脂の共存下、該シアノアクリレートに溶
解性のないゴム微粒子を一次粒子の形で均一に分散して
なるものであり、シアノアクリレートポリマーの本来有
する物性を保持した上、剪断接着強度、剥離強度、衝撃
強度などの接着性能が顕著に優れているという特長を有
している。
【0014】一般に微粒子が単独に一次粒子の形で存在
した場合、粉塵爆発の危険性があるため、微粒子は各種
分散媒に分散されたゾルあるいはエマルジョンの状態、
または多次凝集された状態で市販されている。この微粒
子凝集体から一次粒子の形で微粒子を樹脂中に分散する
には、その凝集力より高い剪断応力を加えることによっ
て凝集を破壊することが必要である。粒子に加わる剪断
応力をτとすれば、τは次式で表される。 τ=η×γ ここでηは分散媒、すなわち樹脂の粘度、γは剪断速度
である。従って剪断応力τを大きくするには、分散する
樹脂の粘度ηと剪断速度γの双方を大きくすればよい。
【0015】一方、分散する樹脂としてシアノアクリレ
ートを考えると、この樹脂の粘度は非常に低い(2〜4
mPa・s)ので、粒子にその凝集力より高い剪断応力
が加わらないことから、粒子が均一に分散された組成物
を得ることができない。
【0016】そこで本発明者が鋭意研究した結果、次の
ような方法によってこの問題を解決できることを見い出
した。まず、シアノアクリレートに溶解性を有さないゴ
ム微粒子を、シアノアクリレートに溶解性を有する熱可
塑性樹脂と溶融・混練りし、ゴム微粒子を前記熱可塑性
樹脂に均一に分散させた組成物を得る。すなわち、分散
する樹脂として、シアノアクリレートに溶解性を有する
熱可塑性樹脂を用いることにより、溶融・混練り時にゴ
ム微粒子に十分に高い剪断応力が加わることから、その
凝集体が破壊され、ゴム微粒子は一次粒子の形で樹脂中
に分散される。次いで、得られたゴム微粒子の分散して
いる熱可塑性樹脂組成物を、必要であれば適当な大きさ
に粉砕した後シアノアクリレートに所定量加え、好まし
くは50℃程度の加熱下に攪拌する。するとマトリック
スを形成している熱可塑性樹脂は、シアノアクリレート
に徐々に溶解していくことから、その中に分散している
溶解性を有さないゴム微粒子は、同時にシアノアクリレ
ート中に放出、分散していき、最終的に、ゴム微粒子が
均一に分散したα−シアノアクリレート系接着剤組成物
が得られる。
【0017】シアノアクリレートに溶解性を有さないゴ
ム微粒子とは一般には架橋されたゴム微粒子であるが、
その成分によっては必ずしも架橋している必要はない。
具体的にはポリシロキサンゴム、ウレタンゴム、エチレ
ン−プロピレンゴム、ジエン系ゴム、アクリレート系ゴ
ム、これらの混合物あるいはこれらゴム成分をコアとし
たコアーシェルポリマー微粒子等を挙げることができ
る。これらゴム微粒子は、一般には水を分散媒とした乳
化重合によって製造することができる。ゴム微粒子は単
独、あるいは2種以上のゴム微粒子を組み合わせて用い
られる。また粒系の異なるゴム微粒子を組み合わせて用
いることもできる。
【0018】例えばポリシロキサンゴムはヘキサメチル
シクロヘキサトリシロキサンやオクタメチルシクロテト
ラシロキサンのようなシクロオルガノシロキサンと、架
橋剤として少量のポリアルコキシシランを含む溶液をア
ルキルベンゼンスルホン酸やアルキルスルホン酸等の乳
化剤の水溶液に分散させてエマルジョンを得る。次いで
このエマルジョンを数時間から数日間熟成してオルガノ
シロキサンを重合させれば、ポリシロキサンゴムのラテ
ックスが得られる。そして懸濁液をスプレードライヤー
により水分蒸発させる、あるいは懸濁液を漉過するなど
の方法によりポリシロキサンゴム微粒子を回収する。
【0019】例えばウレタンゴムは、直鎖状のイソシア
ネート末端ウレタンプレポリマーと、架橋剤として少量
の多官能イソシアネート化合物をトルエンやキシレン等
の有機溶剤に溶解させ、ついでこの溶液を乳化剤の水溶
液に分散させてウレタンプレポリマーエマルジョンを得
る。このエマルジョンを数時間から数日間熟成して、水
を鎖伸長剤としてプレポリマーを重合させれば、ウレタ
ンゴムのラテックスが得られる。そして懸濁剤から同様
の処理によってウレタンゴム微粒子を回収する。
【0020】ジエン系ゴムの主成分としてはブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン類が用い
られる。またアクリレート系ゴムの主成分としてアルキ
ル基の炭素数が2〜8であるアルキルアクリレートが用
いられ、例えばエチルアクリレート、プロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる。
さらにこれら共役ジエンやアルキルアクリレートと共重
合可能なモノマー、例えばスチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン等の芳香族ビニル、芳香族ビニリデ
ン化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
シアン化ビニル、シアン化ビニリデン化合物、メチルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート等のアルキルメタ
クリレート等を共重合させることもできる。架橋剤とし
ては2個以上の反応性の等しい不飽和結合を有するモノ
マー、例えばジビニルベンゼン等の芳香族ジビニル化合
物、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリ
レート、ヘキサンジオールジメタクリレート、オリゴエ
チレングリコールジアクリレート、オリゴエチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート等のアルカンポリオールポリアクリレートやアルカ
ンポリオールポリメタクリレートを挙げることができ
る。これら共役ジエン、アルキルアクリレート、共重合
可能なモノマーと架橋剤を乳化剤の水溶液に分散させ
て、ラジカル重合開始剤の存在下これらをラジカル重合
させることにより共役ジエン系ゴムあるいはアクリレー
ト系ゴムのラテックスが得られ、懸濁液から前述のよう
な処理によってゴム微粒子を回収する。
【0021】シアノアクリレートに溶解性を有する熱可
塑性樹脂としては、従来よりシアノアクリレート系接着
剤の増粘剤として用いられているポリマーが挙げられ、
例えばポリメチルメタクリレート、ポリブチルアクリレ
ート、ポリ(メチルメタクリレート−co−エチルメタ
クリレート)、ポリ(メチルメタクリレート−co−ブ
チルメタクリレート)、ポリ(メチルメタクリレート−
co−イソブチルメタクリレート)、ポリビニルエーテ
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセテート、ポ
リアクリロニトリル、ポリスチレン、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニト
リル−スチレン(AS)樹脂等がある。特に好ましいの
はメタクリル酸メチルとそれ以外のメタクリル酸エステ
ルまたはアクリル酸エステルとの共重合体である。
【0022】ゴム微粒子を熱可塑性樹脂に一次粒子の状
態で均一に分散させるための溶融・混練り装置として
は、ポリマーブレンドに用いられている混練り押出機を
使うことができ、単軸押出機、非噛合異方向回転二軸押
出機、噛合異方向回転二軸押出機、噛合同方向回転二軸
押出機等がある。溶融・混練り条件は用いる熱可塑性樹
脂の種類によって異なり、あまり温度が高い条件では溶
融粘度が低くなりすぎ充分な剪断力が得られなかった
り、樹脂の熱分解が起こるため好ましくない。また温度
が低すぎると、熱可塑性樹脂の溶融が不充分なためにゴ
ム粒子の分散が均一に行われない。従って、用いる熱可
塑性樹脂の種類とゴム粒子の添加量によって、温度条
件、スクリュー回転数、L/D(混練り部の長さと径の
比)等をコントロールして最適条件を見いだすことが必
要である。
【0023】また混練り押出機から押し出されたものは
スパゲッティ状であるため、これをシアノアクリレート
に溶解し易い大きさに粉砕することが好ましい。粉砕に
は一般に使われている粉砕機を使用することができる
が、水槽コールドカットにより粉砕したゴム分散樹脂を
シアノアクリレートに添加した場合、シアノアクリレー
ト組成物の保存性を損なう可能性があることから、非水
系での粉砕が好ましい。
【0024】実施例 以下に実施例および比較例をあげて本発明を説明する
が、本発明はこれら実施例により何ら限定されるもので
はない。
【0025】なお、実施例、比較例中の「部」および表
中の数値は、重量部を表す。
【0026】〔ゴム微粒子/熱可塑性樹脂組成物の製造
および粉砕〕 [実施例1〜3]ゴム微粒子としてコア部が架橋ポリ
(ブチルアクリレート)、シェル部が架橋ポリ(メチル
メタクリレート)で、粒径が0.3μmであるコアーシ
ェルポリマー微粒子、IM−101(武田薬品工業
(株)製)と、平均分子量が93,000のポリ(メチ
ルメタクリレート−co−アルキルアクリレート)(ポ
リスチレン換算)であるスミペックスMH−G(住友化
学工業(株)製)を、射出成型機NN−50H((株)
新潟鉄工所)の射出筒を用いて、温度210〜240
℃、スクリュー回転数100rPmの条件で溶融・混練
りした。得られたスパゲッティ状の組成物をペレタイザ
ーで粗粉砕し、さらにこれを液体窒素に浸漬して冷却し
たものをターボミルで粉砕した。
【0027】
【表1】
【0028】[実施例4〜6]ゴム微粒子としてコア部
が架橋ポリ(ブチルアクリレート)、シェル部がスチレ
ン−アクリロニトリル共重合体で、粒径が0.3μmで
あるコアーシェルポリマー微粒子、IM−601(武田
薬品工業(株)製)を用い、実施例1〜3と同様に溶融
・混練りし、粉砕した。
【0029】
【表2】
【0030】[実施例7〜9]ゴム微粒子として粒径が
15μmであるウレタンアクリレートポリマー微粒子、
UPX−15(積水化成品工業(株)製)を用い、実施
例1〜3と同様に溶融・混練りし、粉砕した。
【0031】
【表3】
【0032】[実施例10〜12]ゴム微粒子として粒
径が5μmであるジメチルシロキサンポリマー微粒子、
KMP594(信越化学工業(株)製)と、平均分子量
が51,000のポリ(メチルメタクリレート−co−
スチレン)(ポリスチレン換算)であるダイヤナールB
R−50(三菱レイヨン(株)製)を、二軸押出機であ
るGT−40((株)プラスチック工学研究所製)を用
いて温度210〜240℃、スクリュー回転数60rp
mの条件で溶融・混練りし、これをペレタイザーで粉砕
した。
【0033】
【表4】
【0034】〔ゴム微粒子分散シアノアクリレート組成
物の製造と性能〕ゴム微粒子分散シアノアクリレート組
成物の接着性能は、次に示す方法により試験した。 引張りせん断接着強さ:JIS K 6861に従っ
て、接着部を#240のサンドペーパーで表面処理した
100mm×25mm×1.6mmの大きさの冷間圧延
鋼板を接着し、25±2℃、60±5RH%の条件下で
24時間養生後、接着強さを測定した。
【0035】はく離接着強さ:JIS K 6854に
従って、脱脂処理のみした150mm×25mm×0.
5mmの大きさの冷間圧延鋼板(SPCC−SD)のう
ち長さ100mmを接着し、25±2℃、60±5RH
%の条件下で24時間養生後、T型はく離接着強さを測
定した。
【0036】衝撃接着強さ:JIS K 6855に従
って、接着部を#240のサンドペーパーで表面処理し
た鉄の試験片を接着し、25±2℃、60±5RH%の
条件下で24時間養生後、接着強さを測定した。
【0037】[実施例13〜16、比較例1〜4]実施
例2で得られたIM−101/MH−G=50/50の
粉砕組成物を、ハイドロキノン1000ppmを添加し
たエチルα−シアノアクリレート(ECA)100部に
所定量添加し、50〜60℃で4時間攪拌してMH−G
を溶解させることにより、ゴム微粒子が均一に分散した
シアノアクリレート系接着剤組成物を得た。また比較例
として、ゴム微粒子を添加せず、実施例と同量のMH−
Gを加えたシアノアクリレート系接着剤組成物を調製
し、これらの接着剤としての性能を表5にまとめて示し
た。
【0038】
【表5】
【0039】[実施例17〜21]実施例3で得られた
IM−101/MH−G=75/25の粉砕組成物を、
ハイドロキノン1000ppmを添加したエチルα−シ
アノアクリレート(ECA)100部に所定量添加し、
50〜60℃で4時間攪拌してMH−Gを溶解させるこ
とにより、ゴム微粒子が均一に分散したシアノアクリレ
ート系接着剤組成物を得た。これらの接着剤としての性
能を表6にまとめて示した。
【0040】
【表6】
【0041】[実施例22〜24]実施例6で得られた
IM−601/MH−G=75/25の粉砕組成物を、
ハイドロキノン1000ppmを添加したエチルα−シ
アノアクリレート(ECA)100部に所定量添加し、
50〜60℃で4時間攪拌してMH−Gを溶解させるこ
とにより、ゴム微粒子が均一に分散したシアノアクリレ
ート系接着剤組成物を得た。これらの接着剤としての性
能を表7にまとめて示した。
【0042】
【表7】
【0043】[実施例25〜28、比較例5、6]実施
例2、5、8および11で得られたゴム微粒子/熱可塑
性樹脂=50/50の粉砕組成物を、ハイドロキノン1
000ppmを添加したエチルα−シアノアクリレート
(ECA)100部に所定量添加し、50〜60℃で4
時間攪拌して熱可塑性樹脂を溶解させることにより、ゴ
ム微粒子が均一に分散したシアノアクリレート系接着剤
組成物を得た。また比較例として、ECAおよびゴム微
粒子を添加せず実施例と同量のBR−50を加えたシア
ノアクリレート系接着剤組成物を調製し、これらの接着
剤としての性能を表8にまとめて示した。
【0044】
【表8】
【0045】[実施例29〜32]実施例3、6、9お
よび12で得られたゴム微粒子/熱可塑性樹脂=75/
25の粉砕組成物を、ハイドロキノン1000ppmを
添加したエチルα−シアノアクリレート(ECA)10
0部に所定量添加し、50〜60℃で4時間攪拌して熱
可塑性樹脂を溶解させることにより、ゴム微粒子が均一
に分散したシアノアクリレート系接着剤組成物を得た。
これらの接着剤としての性能を表9にまとめて示した。
【0046】
【表9】
【0047】[実施例33、34、比較例7〜11]実
施例21および24に示されたシアノアクリレート系接
着剤組成物の硬化物の動的粘弾性を、粘弾性スペクトロ
メータSDM5600(セイコー電子工業(株)製)を
用いて1Hzの条件で測定し、室温における貯蔵弾性率
(E’)とtanδのピークからガラス転移温度を求め
た。また比較例として、ECA、ゴム微粒子を添加せず
実施例と同量のMH−Gを加えたシアノアクリレート系
接着剤組成物およびエラストマーを添加したシアノアク
リレート系接着剤組成物の硬化物のE’とガラス転移温
度を測定し、これらを表10にまとめて示した。なおエ
ラストマーとして、NBR(ニトリルゴム)およびVa
macG(メチルアクリレートーエチレン共重合体、D
uPont社製)を用いた。
【0048】
【表10】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)シアノアクリレートモノマー、お
    よび(b)シアノアクリレートモノマーに対し1〜50
    重量部のシアノアクリレートに溶解性を有さず、平均粒
    径が0.01〜50μmであり、ガラス転移温度が0℃
    以下であるゴム微粒子とからなることを特徴とする接着
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 (a)シアノアクリレートモノマー、
    (b)シアノアクリレートモノマーに対し1〜50重量
    部の、シアノアクリレートに溶解性を有さず、平均粒径
    が0.01〜50μmであり、ガラス転移温度が0℃以
    下であるゴム微粒子、および(c)前記ゴム微粒子に対
    し20〜500重量部のシアノアクリレートに溶解性を
    有し、ガラス転移温度が室温以上である熱可塑性樹脂と
    からなることを特徴とする接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性樹脂が、メタクリル酸メチ
    ルとそれ以外のメタクリル酸エステルまたはアクリル酸
    エステルとの共重合体であることを特徴とする請求項2
    記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 シアノアクリレートに溶解性を有さない
    ゴム微粒子を、シアノアクリレートに溶解性を有する熱
    可塑性樹脂と溶融・混練りし、ゴム微粒子を前記熱可塑
    性樹脂に均一に分散させた組成物を得、この組成物をシ
    アノアクリレートに添加して、前記熱可塑性樹脂をシア
    ノアクリレートに溶解させることを特徴とするゴム微粒
    子がシアノアクリレート中に均一に分散した接着剤組成
    物の製造方法。
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