JPH06231362A - キャッシュレジスタを利用した現金集計システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 中小規模店舗におけるキャッシュレジスタを
利用した現金集計システムにおいて、現金集計作業を迅
速且つ正確に行うこと。 【構成】 バーコードスキャナ５を含むキャッシュレジ
スタ１に、金種別の硬貨を積層して硬貨数等に対応する
バーコードを指示するコインカウンタ７を設け、この硬
貨数等対応のバーコードをバーコードスキャナにより読
取ってキャッシュレジスタ１に入力し、該キャッシュレ
ジスタ１が硬貨金額の集計処理を行う様に構成する。 【効果】 手作業による売上金の集計違いを防止し、且
つ集計業務の効率化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金銭の授受を行うキャ
ッシュレジスタを利用した現金集計システムに係り、特
に商品名等のバーコード読取り機能付きキャッシュレジ
スタを利用して紙幣・硬貨の集計を容易に行うことがで
きる現金集計システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にキャッシュレジスタを利用した店
舗等における現金の集計は、まず、集計者がキャッシュ
レジスタ内の全現金を紙幣，硬貨及び金額の金種別に仕
分けし、各金種別に紙幣枚数及び硬貨個数を手で数えて
その枚数及び個数を入金票に記録し、ソロバンや電卓等
を用いて各金種別の金額を計算し、この金額を入金票に
記入した後に現金の全合計を計算している。次に集計者
は、この現金の合計金額とレジスタに登録されている当
日の現金在高とをチェックし過不足金処理を行なってい
た。このように従来技術によるキャッシュレジスタを利
用した現金の集計は、現金を人手により集計していた。

【０００３】また、この現金集計を容易にするため顧客
が購入した物品の金額及び商品を入力してカードに印字
する複数の登録部と、この登録部からのカードを基に顧
客が入金した紙幣及び硬貨を識別して釣銭処理等を行う
清算部とを別設した電子式キャッシュレジスタシステム
が特開昭６２−１１７０９８号公報にて提案されてい
る。また、金額データの入力処理方式に関する技術が記
載された文献としては、例えば特開昭６１−１５１７８
０号公報が挙げられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述の人手によってキ
ャッシュレジスタの現金集計を行う従来の現金の集計方
法は、複数種類の紙幣及び硬貨現金を手で数えていたた
め、集計作業が繁雑であり集計時間が冗長になると共
に、誤集計が発生する可能性が大きいと言う不具合を招
いていた。特に硬貨を数える作業は、硬貨の数が多く手
間がかかっていた。また後述の各公報記載の装置は現金
の自動集計を行うことができるものの、そのシステム構
成が大規模であり中小規模の店舗への導入が困難であっ
た。

【０００５】本発明の目的は、前記従来技術による不具
合を除去することであり、現金集計作業を効率化して迅
速且つ正確に行うことができるキャッシュレジスタを利
用した現金集計システムを提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、バーコードスキャナを備えるキャッシュレジ
スタを利用した現金集計システムにおいて、金種別の硬
貨を配列する複数の硬貨配列部，該硬貨配列部と併設し
て硬貨枚数に応じた複数のバーコードを記載したバーコ
ードスケール，及び該バーコードスケールを平行移動す
ることによって硬貨枚数に応じたバーコードを指示する
可動片とを含むコインカウンタと、前記金種別の硬貨配
列部のバーコードスケールのバーコードを読取ってキャ
ッシュレジスタに入力するバーコードスキャナとを備
え、前記可動片により指示されたバーコードスケールの
バーコードによって金種別の硬貨金額を演算することを
特徴とする。

【０００７】

【作用】前記本発明による現金集計システムは、硬貨の
集計を行う場合、前記コインカウンタの金種別硬貨配列
部に配列された硬貨に可動片を位置付け、該可動片が指
示したバーコードスケールの硬貨枚数に応じたバーコー
ドをバーコードスキャナが読取り、該バーコードにより
キャッシュレジスタが金種別に硬貨金額を演算すること
により、硬貨金額の現金集計作業を迅速且つ正確に行う
ことができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例によるキャッシュレ
ジスタを利用した現金集計システムを図面を参照して詳
細に説明する。まず本実施例による現金集計システム
は、図１に示す如く、商品に貼付されたバーコードを読
取ることによりその金額及び品名等を入力するバーコー
ドスキャナ５と、該スキャナ５から読取った金額等を表
示するディスプレイ２と、受取り金額等を入力するキー
ボード４と、顧客からの紙幣及び硬貨を収納する現金収
納部６と、硬貨の計数を行うコインカウンタ７と、集計
結果の入力伝票等及びレシートを発行するプリンタ３と
から構成される。本現金集計システムは、前記コインカ
ウンタ７以外のハード構成は通常のキャッシュレジスタ
１であり、本実施例においては前記コインカウンタ７が
金種別に収納した硬貨の計数及びバーコード入力を行い
且つキャッシュレジスタ１のバーコード認識回路が硬貨
の枚数他を認識可能に構成していることを特徴とする。

【０００９】このコインカウンタ７は、図２に示す様に
硬貨種類に応じた１円，５円，１０円，５０円，１００
円，５００円の６つの硬貨配列部１０と、該硬貨配列部
１０に積層した硬貨量に応じて移動可能な可動片８と、
該可動片８を硬貨配列部１０と平行に案内し、且つ一枚
毎の硬貨に対応した硬貨バーコード１３（各硬貨毎にコ
ードを指定したバーコード）を書込んだバーコードスケ
ール９とから構成され、前記硬貨配列部１０に積層した
硬貨に可動片８を位置付けることによって、可動片８が
その硬貨対応の硬貨バーコード１３指定するものであ
る。この可動片８は、図３及び図４に示す如く硬貨種類
を示すバーコードをエッジキャラクタ１１として記載さ
れ、且つバーコードスケール９の硬貨バーコード１３が
目視可能に開口されたエッジ窓１２が開口さられてい
る。この硬貨バーコード１３は、積層された硬貨３０毎
のコードを指定するものであり、前記可動片８を先端の
硬貨３０に位置付けることによって、最上段の硬貨３０
の硬貨バーコード１３がエッジ窓１３を通してエッジキ
ャラクタ１１に含まれる様に構成されている。従って、
この硬貨配列部１０は積層した硬貨に可動片８を位置付
けることによって、可動片８に硬貨種を示すエッジキャ
クタ１１及び硬貨対応の硬貨バーコード１３を表示す
る。また、バーコードは流通業界で最も使われているＪ
ＡＮコードを用い、キャッシュレジスタ１のバーコード
認識回路が前記エッジキャラクタ１１のバーコードによ
って硬貨種類を識別し、且つ硬貨バーコード１３により
硬貨の枚数他を認識可能に構成している。

【００１０】さて、この様に構成された現金集計システ
ムは、図５のフローに示す如く、集計者が前記現金収納
部６から紙幣のみを取り出してその枚数を数えてキーボ
ード４により金額を入力（ステップ２０１）した後、硬
貨を金種別に前記コインカウンタ７の各硬貨配列部１０
に積層して配列し（ステップ２０２）、可動片８を先端
の硬貨３０に位置付けることによってバーコードスケー
ル９のその硬貨に応じた硬貨バーコード１３がエッジ窓
１２を通してエッジキャラクタ１１と共に指示される。
集計者が各硬貨種毎のエッジキャラクタ１１及び硬貨バ
ーコード１３をバーコードスキャナ５によって読みこむ
ことによってレジスタ１は、硬貨の集計を行う（ステッ
プ２０３）と共に、業務中にバーコードスキャナ５等か
ら入力された取引金額と前記ステップ２０１及び２０３
で入力した現金集計金額を計数する（ステップ２０
４）。

【００１１】次にレジスタ１は、前記ステップ２０４で
集計した取引金額から最初に現金収納部６に収納した金
額を除算した登録残高金額と前記現金集計金額とを比較
し（ステップ２０５）、一致していれば入金金額，取引
金額，残高等を印字した入金／出金伝票をプリンタ３に
より発行して処理を終了し（ステップ２０７）、一致し
ていない場合はディスプレイ２上に登録残高金額と現金
集計金額との過不足金額を表示した後に前記入金／出金
伝票をプリンタ３により発行して処理を終了する（ステ
ップ２０６）。この様に本実施例による現金集計システ
ムは、現金のうち紙幣金額をキーボード４により入力す
ると共に硬貨金額をコインカウンタ７及びバーコードス
キャナ５によって入力して現金の集計を行うため、従来
の人手により現金集計をしていた場合に比べて現金集計
作業を効率化して迅速且つ正確に行うことができ、例え
ば硬貨入金機などの自動機を導入できない中小規模店舗
に好適である。

【００１２】次に本発明の第２の実施例による現金集計
システムを図６〜図１０を参照して説明する。本実施例
によるハード的なシステム構成は前記実施例と同様であ
り、相違点は本実施例においては紙幣の金種識別及び枚
数をバーコードスキャナを利用して読取る点である。こ
の紙幣金種読取りの原理は、予めレジスタのバーコード
スキャナの識別回路に金種毎に定められた金額表示欄の
金額表示パターンを登録しておき、これを識別すること
によって金種を判別するものであり、紙幣枚数読取りの
原理は紙幣を束にしておいてそのエッジ数を読取ること
によって枚数を計数するものである。これを具体的に説
明すると紙幣金種読取りは、図７の如く紙幣１４の上段
端部に印刷されている金額及びその下地模様からなる紙
幣金種情報１５を金種毎にバーコードスキャナの識別回
路に登録しておき、これをバーコードスキャナによって
読取って金種判別を行い、紙幣枚数の計数は図８の如く
各紙幣の端部が斜に成るように紙幣束１６を束ねてお
き、各紙幣のエッジ（端部）をバーコードスキャナが計
数することによって計数するものである。

【００１３】さて、この様に構成された現金集計システ
ムは、図６のフローに示す如く、集計者が前記現金収納
部６から紙幣のみを取り出して金種毎に図８の如く束ね
ておき、この束の紙幣金種情報１５をバーコードスキャ
ナで読取り（ステップ１００）、この紙幣束１６のエッ
ジも同様にバーコードスキャナで読取って紙幣枚数を計
数する（ステップ１０１）。次に集計者は前記実施例同
様に硬貨を金種別に前記コインカウンタ７の各硬貨配列
部１０に積層して配列し、可動片８を先端の硬貨３０に
位置付けてバーコードスケール９の金額に応じた硬貨バ
ーコード１３及びエッジキャラクタ１１バーコードスキ
ャナ５によって読みこむことによってレジスタ１が硬貨
の集計を行い（ステップ１０２）、業務中にバーコード
スキャナ５等から入力された取引金額と前記ステップ１
０１及び１０２で入力した現金集計金額を計数する（ス
テップ１０３）。

【００１４】次にレジスタ１は、前記ステップ１０３で
集計した取引金額から最初に現金収納部６に収納した金
額を除算した登録残高金額と前記現金集計金額とを比較
し（ステップ１０４）、一致していれば入金金額，取引
金額，残高等を印字した入金／出金伝票をプリンタ３に
より発行して処理を終了し（ステップ１０６）、一致し
ていない場合はディスプレイ２上に登録残高金額と現金
集計金額との過不足金額を表示した後に前記入金／出金
伝票をプリンタ３により発行して処理を終了する（ステ
ップ１０５）。この様に本実施例による現金集計システ
ムは、現金紙幣金額及び硬貨金額をバーコードスキャナ
５及びコインカウンタ７によって入力して現金の集計を
行うため、更に現金集計作業を効率化して迅速且つ正確
に行うことができる。

【００１５】さて、前記実施例においては図３及び図４
に示したバーコードスケール及び可動片によって硬貨の
集計を行う例を説明したが、本発明はこれに限られるも
のではなく、他の構造のバーコードスケール等によって
も硬貨数を計数することができる。以下、この実施例を
図９及び図１０を参照して説明する。本実施例によるコ
インカウンタ１８は、図９及び図１０に示す如く、硬貨
種類毎に配列された複数の硬貨配列部１０と、該硬貨配
列部１０に積層した最上段の硬貨に押し当てられる可動
片２１と、硬貨配列部１０に積層した硬貨積厚２０に応
じた硬貨枚数対応のバーコード及び硬貨種を示す硬貨金
種情報２２が記載されたバーコードスケール１９とを備
え、硬貨配列部１０に積層された硬貨の硬貨積厚２０に
応じた枚数をバーコードによるスケール１９に指示する
様に構成されている。

【００１６】前記硬貨積厚２０に応じた硬貨枚数対応の
バーコード及び硬貨種を示す硬貨金種情報２２が記載さ
れたバーコードは、バーコードの奇数パリティと偶数パ
リティの組み合わせによって硬貨金種情報を示してお
り、これをキャッシュレジスタのバーコードスキャナで
読むことにより硬貨金種を認識することができる。また
キャッシュレジスタには、あらかじめ６種類の硬貨金種
情報が登録されており、硬貨金種情報と一緒に読み込ん
だ硬貨枚数情報を集計するものである。

【００１７】この様に構成された現金集計システムは、
前記実施例同様に、集計者が紙幣を手計算又はバーコー
ドスキャナで読取ってレジスタに入力すると共に、コイ
ンカウンタ１８の金種別の硬貨配列部１０に積層した硬
貨の最上段に可動片２１を押し当ててスケール１９に指
示された硬貨枚数を示すバーコードを読取ることによっ
て硬貨枚数をレジスタに入力し、該レジスタが業務中に
入力した取引金額と前記入力した現金集計金額とを用い
て入出金処理を行うことができる。また前記各実施例に
よる現金集計システムは、既存のキャシュレジスタにコ
インカウンタ及び金種判別用のバーコード認識データを
追加するだけで実施することができるため中小規模の店
舗での利用に好適である。

【００１８】尚、本実施例においてはスケールに硬貨積
厚に応じた硬貨枚数対応のバーコード及び硬貨種を示す
硬貨金種情報バーコードを記載する例を説明したが、硬
貨種別はキーボード他から入力し、スケールには硬貨積
厚に応じた硬貨枚数対応のバーコードのみを記載する様
に構成しても良く、また単に硬貨を積層しておいて全硬
貨をバーコードスキャナによりなぞって硬貨間の隙間を
検出して枚数を計数することによっても本発明を実施す
ることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上述べた如く本発明による現金集計シ
ステムは、硬貨の集計を行う場合、コインカウンタの金
種別硬貨配列部に配列された硬貨に可動片を位置付け、
該可動片が指示したバーコードスケールの硬貨枚数に応
じたバーコードをバーコードスキャナが読取り、該バー
コードによりキャッシュレジスタが金種別に硬貨金額を
演算することにより、硬貨金額の現金集計作業を迅速且
つ正確に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例によるキャッシュレジス
タを利用した現金集計システムの構成を示す図。

【図２】図１に示すコインカウンタの構成を示す図。

【図３】コインカウンタの可動片部及びバーコードスケ
ール部の拡大構成図。

【図４】コインカウンタの可動片部及びバーコードスケ
ール部の拡大構成図。

【図５】本発明の第１の実施例による現金集計システム
の集計動作を説明するための図。

【図６】本発明の第２の実施例による現金集計システム
の集計動作を説明するための図。

【図７】本発明の第２の実施例による現金集計システム
の紙幣金種判別原理を説明するための図。

【図８】本発明の第２の実施例による現金集計システム
の紙幣枚数判別原理を説明するための図。

【図９】本発明の第３の実施例によるコインカウンタの
構成を示す図。

【図１０】本発明の第３の実施例によるコインカウンタ
の可動片部及びバーコードスケール部の拡大図。

【符号の説明】

１：キャッシュレジスタ、２：ディスプレイ、３：プリ
ンタ、４：キーボード、５：バーコードスキャナ、６：
現金収納部、７：コインカウンタ、８：可動片、９：バ
ーコードスケール、１０：硬貨配列部、１１：エッジキ
ャラクタ、１２：エッジ窓、１３：硬貨バーコード、１
４：紙幣、１５：紙幣金種情報、１６：紙幣束、１７：
エッジ情報、１８：コインカウンタ、１９：スケール、
２０：硬貨積厚、２１：可動片、２２：硬貨金種情報。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 バーコードスキャナで商品価格等のバー
   コードを読取ることにより商品価格等の集計を行うキャ
   ッシュレジスタを利用した現金集計システムにおいて、
   金種別の硬貨を配列する複数の硬貨配列部，該硬貨配列
   部と併設して硬貨枚数に応じた複数のバーコードを記載
   したバーコードスケール，及び該バーコードスケールを
   平行移動することによって硬貨枚数に応じたバーコード
   を指示する可動片とを含むコインカウンタと、前記金種
   別の硬貨配列部のバーコードスケールのバーコードを読
   取ってキャッシュレジスタに入力するバーコードスキャ
   ナとを備え、前記可動片により指示されたバーコードス
   ケールのバーコードによって金種別の硬貨金額を演算す
   ることを特徴とするキャッシュレジスタを利用した現金
   集計システム。