JPH06228517A - タイル張り外壁材の製造方法 - Google Patents

タイル張り外壁材の製造方法

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JPH06228517A
JPH06228517A JP2001693A JP2001693A JPH06228517A JP H06228517 A JPH06228517 A JP H06228517A JP 2001693 A JP2001693 A JP 2001693A JP 2001693 A JP2001693 A JP 2001693A JP H06228517 A JPH06228517 A JP H06228517A
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JP
Japan
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adhesive
wall
inorganic filler
chloroprene
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001693A
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English (en)
Inventor
Nami Hirata
奈美 平田
Tadayoshi Matsunaga
忠與 松永
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH06228517A publication Critical patent/JPH06228517A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】少なくともクロロプレンラテックスと無機フィ
ラーの混合物からなる接着剤によって、タイルを外壁基
材に直接接着して一体としたタイル張り外壁材の製造方
法の提供。 【構成】少なくともクロロプレンラテックスと無機フィ
ラーの混合物からなる接着剤によって、タイルを外壁基
材に直接接着して一体としたタイル張り外壁材の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタイルを外壁基材に直接
接着して一体としたタイル張り外壁材の製造方法に関す
るものである。さらに詳しくは、少なくともクロロプレ
ンラテックスと無機フィラーの混合物からなる水系接着
剤を使用してタイルを外壁基材に直接接着する方法で作
られた工場施工型の優れた外壁材の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の外壁材には、木造モルタル塗り、
スレート、セメントサイディングボード、石綿サイディ
ングボードなどが使用されている。これらはそれぞれに
特徴を持つ優れた外壁材であるが、実用性のみが重視さ
れてまったく意匠性に欠けるものであった。近年、住宅
やビルなどの建築物は単に居住するためのものという概
念には止まらず、ライフスタイルを表現するものの一つ
になろうとしている。しかし、当然のこととして実用性
の低下は許されない。それらの理由から、デザイン性や
カラーリング性、そして構造材料としての優れた特徴を
有するタイルを外壁材として用いることを望む割合が飛
躍的に大きくなってきた。
【0003】しかしながら、現在までの方法でタイル張
りの外壁材を得ようとすると、外壁を作った後セメント
モルタルでタイルを一枚づつ塗り込めてゆき、乾燥して
から目地を埋めるという湿式工法を取らざるを得なかっ
た。この方法は特定の技術を有する技能者を必要とする
がそれらの人は急激な減少傾向にあり、このことが非常
なコスト高を招いてタイル張り外壁の普及を大きく妨げ
ている。
【0004】また、タイルを塗り込めてしまわなくては
いけないことから、どうしてもそのセメントモルタル塗
り厚みを十分取らなくてはならず外壁一定面積における
重量が非常に大きくなってしまう。これは住宅の構造設
計上非常に問題であり、意匠性を付与するに大きな障害
となる。しかも最も重要な問題はタイルの接着性がその
技能者の能力に大きく左右され、タイル剥がれなどの不
良工事が少なくないという点にあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の要求に対応する
ため、本発明は、特殊技能である塗り込めを必要とせ
ず、かつ、優れたタイル張り外壁材の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、下記の構成を有する。
【0007】「少なくともクロロプレンラテックスと無
機フィラーの混合物からなる接着剤によって、タイルを
外壁基材に接着して一体とするタイル張り外壁材の製造
方法。」以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】上記本発明の構成において最も重要である
のは外壁基材とタイルを接着する際に、セメントもしく
はモルタルでの塗り込めを行わず、接着剤での接着をす
ることである。このことにより、壁塗り技能を必要とす
ることなく機械的に簡易に、しかも強力にタイルと外壁
材を接着し一体化することが可能になった。その上、別
の場所で作成して完成したタイル一体型の外壁を建設現
場にて組み立てる工場施工型の外壁材を得ることが可能
になった。
【0009】クロロプレンラテックスは耐炎性、耐化学
薬品性、耐油性に優れ、また最も好ましいことは溶剤を
使用する事なく作業性に優れた汎用性の高い接着剤であ
る。ここで用いるクロロプレンラテックスは固体含有率
30重量%以上の水系エマルジョンが好ましい。クロロ
プレンはエマルジョン状態で流動性を持ち取扱可能な物
であるが、水分を奪われて架橋高分子化し、乾燥固化す
る。この際、固体含有率が低いと架橋しにくい状態にな
る。本発明においては、構造材である無機フィラーをク
ロロプレンが架橋した形態でつないで接着剤マトリック
スとしての能力を出すため、クロロプレンの量は、全量
の10重量%以上であることが好ましい。
【0010】ここで、本発明にはクロロプレンに化学修
飾をしたものももちろん使用できる。例えば、カルボキ
シル化クロロプレン、アルコール変性クロロプレン、ス
ルホン化クロロプレン、イソシアネート化クロロプレン
などがあげられるがこれらに限ったものではない。
【0011】また、使用条件によってそれらに粘着付与
樹脂を混合しても問題は無い。例えばアルキルフェノー
ル樹脂、クロマン−インデン樹脂、芳香族または脂肪族
炭化水素樹脂、テルペン樹脂、ピネン樹脂などを挙げる
ことができる。
【0012】本発明において、これらと共に無機フィラ
ーを混合することが必須である。無機フィラーは接着剤
マトリックスが構造材としての物性を発揮するために必
要であり、また、一部クロロプレンとキレート形成する
ものである。無機フィラーを混合することにより強度、
耐熱性、耐疲労性などの物性が本発明が目標とする実用
化レベルにまで向上する。
【0013】無機フィラーとして挙げられるのはケイ
砂、セメント、酸化物セラミック粒子、金属塩、炭素フ
ライアッシュなどである。そのうちでも酸化ケイ素と酸
化マグネシウムを混合したフィラーが好ましく用いられ
る。
【0014】これらの無機フィラーは接着剤全量中、4
0重量%以上、95%重量以下、とくに好ましくは50
重量%以上、80重量%以下の範囲で用いられることが
好ましい。無機フィラー混合割合が上記範囲を外れると
きは接着材マトリックスの強度が不十分となったり、接
着剤が増粘したり、またはクロロプレンと無機フィラー
との相溶性が不充分となり、無機フィラーの剥落が起こ
りやすいなどの傾向がある。
【0015】ここで、上記無機フィラーの粒径は、特に
限定されるものではないが、0.3mm以下が好まし
い。とくに好ましくは0.3〜0.01mmの範囲で正
規分布しているような粒径分布のものである。粒径はあ
まり小さすぎると接着剤が増粘する傾向があり、大きす
ぎると接着剤の流動性が悪くなったり無機フィラーの粒
子剥落がおきたりする傾向がある。また、適度に粒径分
布を持っていると大きい粒子間に小さい粒子がはまり込
むようなマクロ構造をとり、増粘することなく構造が緻
密化されて接着固化した際の強度も向上する。
【0016】ここで、クロロプレンと無機フィラーの相
溶性向上のために溶剤を添加しても良い。溶剤はとくに
限定は無いが、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロ
ヘキサンなどの芳香族、脂肪族炭化水素、アセトン、メ
チルエチルケトンなどのケトン類、またハロゲン炭化水
素類などがあげられる。しかし、施工性の面では溶剤を
添加することはあまり好ましくなく水系のままのほうが
良い。
【0017】本発明は少なくとも上記クロロプレンラテ
ックスと無機フィラーを混合した接着剤を外壁基材に塗
布し、その上にタイルを接触させて圧着することによっ
てタイル一体型の外壁材を得るものである。この外壁基
材は限定されるものではなく、窯業系であるスレート、
セメントサイディングボード、石綿サイディングボード
など、窯業系以外の木造板や合成樹脂板などがあげら
れ、またこれらに限るものではない。特に好ましくは、
本発明の接着剤との接着性能が高いことから窯業系材料
からなる外壁基材が良い。
【0018】本発明において接着剤を外壁材に塗布する
方法は任意であり、一般に広く用いられている方法を使
用して何等問題はない。例えばロールコーター法、ナイ
フコーター法、カーテンフローコーター法などであり、
また吹き付けが可能な粘度に調整してのエアースプレー
法などをとることもできるが、これらに限るものではな
い。
【0019】接着剤の塗布厚は0.1〜5mmの範囲が
好ましく、とくに好ましくは0.5〜2mmの範囲であ
る。これは塗布厚が薄すぎると接着固化後、外力を吸収
する接着層の伸びが不足してタイル剥落の懸念があり、
また塗布厚が厚すぎると単位面積あたりにかかる接着剤
量が増大して外壁基材に負担がかかることまたコスト高
になる傾向がある。
【0020】上記方法で外壁基材に接着剤を塗布してそ
の上にタイルを並べ置き、必要に応じてロールプレス法
や平面プレス法によって圧着し接着させる。その後必要
であれば温度をかけ、一定の固化時間を置いて、工場施
工型のタイル一体外壁材を得る。この際のタイルは陶器
・磁器その他どんなものでも良い。また、タイルの意匠
性を上げるための塗料やタイル強度を保持するための上
塗りなども可能である。
【0021】また、必要に応じてタイル接着面に先に接
着剤を塗布したり、あるいは、タイル面、外壁基材の両
方に接着剤を塗布して、接着しても何等問題は無い。
【0022】以下に実施例を示すが本発明はこれらに限
定されるものでは無い。
【0023】
【実施例】
実施例1 クロロプレンエマルジョン(商品名“ネオプレン”デュ
ポン社製:固体含有量40重量%)5重量部に、0.3
mmのシーブで振るい分けたケイ砂6号5重量部とポル
トランドセメント10重量部を混合した。使用した市販
のケイ砂は元素分析したところ、酸化ケイ素と酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウムなどを主成分としたもので
あった。
【0024】4.5cm角にカットした厚み7mmの磁
器タイルを厚み8mmのシリコンゴムで囲んだ枠を作り
その中に上記接着剤を塗布厚が1mmになるようにきっ
ちりと塗り、パルプ混入石綿セメント板(石綿サイディ
ングボード:厚さ10mm、10cm角)を置いてその
上から1kg/cm2 の圧力をかけて20℃で12時間置い
た後、圧と型枠を外してそのまま6日間養生させた。そ
の後、タイル上部にエポキシ樹脂でアタッチメントを取
り付け、サイディングボード側を固定して建研式接着強
力試験機(LPT−L1500)を用いて引っ張り試験
を行った。
【0025】つぎに、上記接着剤をシリコンゴムででき
た型枠に流し込み、1cm×1cm×18cmの接着剤
マトリックスの角柱に成型した。20℃、12時間で型
枠からはずし、そのまま6日間養生させた。この角柱を
多目的引張り圧縮試験機SDW−500S(今田製作所
製)を用いて3点曲げ試験を行い、曲げ強度を測定し
た。
【0026】これらの結果を表1に示す。
【0027】比較例1 クロロプレンエマルジョンを蒸留水に変えて、通常のモ
ルタルにした以外は実施例1と全く同様の試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0028】実施例2 クロロプレンエマルジョンを3重量部と蒸留水を2重量
部に変更する以外実施例1と全く同様の試験を行った。
その結果を表1に示す。
【0029】実施例3 ケイ砂6号5重量部とポルトランドセメント10重量部
を、ケイ砂6号1重量部とポルトランドセメント1重量
部に変更する以外は実施例1と全く同様の試験を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0030】実施例4 ケイ砂5号(粒径分布0.25〜0.5)を実施例1で
用いたケイ砂6号と変更する以外は実施例と全く同様の
試験を行った。その結果を表1に示す。
【0031】比較例2 パルプ混入石綿セメント板をステンレス板に変更する以
外は実施例1と全く同様の引っ張り試験を行った。その
結果を表1に示す。
【0032】
【表1】 これらの結果より、接着剤としての接着力と接着剤マト
リックスとしての層が構造的に実用化可能な強度を得る
ためには本発明の方法が非常に有効であることが分かっ
た。
【0033】
【発明の効果】本発明はタイルを少なくともクロロプレ
ンラテックスと無機フィラーの混合物からなる水系接着
剤を使用してタイルを外壁基材に直接接着して一体とし
たタイル張り外壁材を工場施工で簡単に作ることを可能
にし、従来の特殊技能者の現場施工という方法からくる
問題を解決した。このことによって、意匠性の高いタイ
ル張り外壁材の製造が低コストで可能となり、その普及
を大きく促進することができる。しかも、接着剤の性能
の高さから、タイル剥がれなど従来懸念されていた性能
上の問題をも解決し、非常に広範囲の要求に対応するこ
とが可能となった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともクロロプレンラテックスと無機
    フィラーの混合物からなる接着剤によって、タイルを外
    壁基材に接着して一体とするタイル張り外壁材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】該接着剤が水系である請求項1記載のタイ
    ル張り外壁剤の製造方法。
  3. 【請求項3】該接着剤全量中、該クロロプレンラテック
    スの固形部分が10重量%以上、該無機フィラーが40
    重量%以上である請求項1記載のタイル張外壁材の製造
    方法。
  4. 【請求項4】該無機フィラーの粒径が0.3mm以下で
    ある請求項1記載のタイル張り外壁材の製造方法。
  5. 【請求項5】該外壁基材が窯業系材料からなる請求項1
    記載のタイル張り外壁材の製造方法。
JP2001693A 1993-02-08 1993-02-08 タイル張り外壁材の製造方法 Pending JPH06228517A (ja)

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JP2001693A JPH06228517A (ja) 1993-02-08 1993-02-08 タイル張り外壁材の製造方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106590470A (zh) * 2016-12-09 2017-04-26 德阳力久云智知识产权运营有限公司 一种环保低成本胶粘剂及其制备方法

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