JPH06208266A

JPH06208266A - 記録媒体搬送装置、記録媒体搬送方法および電子写真プリンタ

Info

Publication number: JPH06208266A
Application number: JP5002416A
Authority: JP
Inventors: Yoshihiro Tamura; 佳弘田村; Noboru Azuma; 昇吾妻; Kiyoshi Kato; 清加藤
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 1993-01-11
Filing date: 1993-01-11
Publication date: 1994-07-26

Abstract

(57)【要約】【目的】プリント中の記録媒体を一次的に収容してお
く余分なスペースをとらず、プリント手順に関する自由
度がある両面プリント用の記録媒体搬送装置、記録媒体
搬送方法および電子写真プリンタを提供する。【構成】記録媒体を搬送する主搬送路71と、記録媒体
を反転させて主搬送路へ戻すバイパス搬送路72とを備え
ている記録媒体搬送装置70。正逆回転自在な搬送手段71
ａを備えた主搬送路によって記録媒体を表を向けて搬送
した後、バイパス搬送路により記録媒体を反転させて主
搬送路へ戻し、裏を向けて再度主搬送路を搬送する記録
媒体搬送方法。感光体11と、感光体上にプリント情報に
基づく静電潜像を形成する露光手段80と、感光体上の静
電潜像をトナー現像してトナー像となす現像手段20と、
感光体に圧接され、感光体上のトナー像が転写される中
間転写媒体30と、中間転写媒体に記録媒体を介して圧接
される定着ロール51と、中間転写媒体と定着ロールとの
間に記録媒体を搬送する記録媒体搬送装置70とを有し、
記録媒体に両面プリント自在な電子写真プリンタ１。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体搬送装置、記
録媒体搬送方法および電子写真プリンタに関し、さらに
詳しくは、紙等の記録媒体の片面のみならず両面にプリ
ントする際に使用する記録媒体搬送装置、記録媒体搬送
方法および電子写真プリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】電子
写真プリンタは、感光体上に形成された静電潜像をトナ
ーによって現像し、このトナー像を加熱ロール等の定着
手段により紙等の記録媒体に加熱・加圧して定着するも
のである。このような電子写真プリンタにおいて、記録
媒体の両面にトナー像をプリントするとき、従来は、例
えば、記録媒体の搬送及び構成上の単純化のため、記録
媒体の表面にプリントした後、この片面にプリントされ
た記録媒体の表裏を反転して中間トレイに一次的に収容
しておき、残った裏面にプリントするときに、中間トレ
イから引き出して裏面にプリントを行う方式が一般的で
ある。

【０００３】特に、電子写真プリンタにおいて、カラー
像を作成する場合には、例えば、マゼンタの色相に対応
する静電潜像を感光体上に形成し、この静電潜像をマゼ
ンタの液体トナーで現像した後、感光体に圧接されてい
る中間転写手段、例えば中間転写ドラムにマゼンタのト
ナー像を転写する。以下同様にして、シアン、イエロー
のトナー像を中間転写ドラムに順次積層転写して多色ト
ナー像を形成する。ついで、加熱ロールを中間転写ドラ
ムに圧接し、中間転写ドラムに積層転写した多色トナー
像を紙等の記録媒体に一括転写して定着させ、カラー像
を作成している。

【０００４】このため、カラー像に関する両面プリント
を多数行う場合には、表面のみを必要枚数分だけプリン
トして中間トレイ内に一次的に収容しておき、その後に
裏面のプリントを行うのが普通で、１枚毎に両面プリン
トを行う方式のものはなかった。したがって、従来の電
子写真プリンタにおいては、別途中間トレイが必要とな
って、余分なスペースがとられるという問題があり、複
数の記録媒体に同一の両面プリントを行う上でプリント
手順が制約されて自由度がないことから、このような両
面プリント方式に用いる記録媒体搬送装置、記録媒体搬
送方法および電子写真プリンタの提供が望まれていた。

【０００５】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、プリント中の記録媒体を一次的に収容しておく余分
なスペースをとらず、プリント手順に関する自由度があ
る両面プリント用の記録媒体搬送装置、記録媒体搬送方
法および電子写真プリンタを提供することを目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の記録媒体搬送装置によれば、記録媒体を搬送す
る主搬送路と、前記記録媒体を反転させて前記主搬送路
へ戻すバイパス搬送路とを備えている構成としたのであ
る。好ましくは、前記主搬送路には、正逆回転自在な搬
送手段が設けられ、前記バイパス搬送路は、前記主搬送
路に並列に配置され、入り口側には記録媒体の搬送方向
を切り替える切替手段が、中間には前記記録媒体を搬送
する搬送手段が、出口側には記録媒体を案内する案内手
段がそれぞれ設けられている構成とする。

【０００７】好ましくは、前記記録媒体搬送装置は、前
記主搬送路の前記記録媒体搬送方向において、前記記録
媒体の供給位置から前記案内手段までの長さが、少なく
とも前記記録媒体の搬送方向における長さ以上とする。
また、本発明の記録媒体搬送方法によれば、正逆回転自
在な搬送手段を備えた主搬送路によって記録媒体を表を
向けて搬送した後、バイパス搬送路により前記記録媒体
を反転させて前記主搬送路へ戻し、裏を向けて再度前記
主搬送路を搬送する構成としたものである。

【０００８】好ましくは、反転された前記記録媒体が前
記主搬送路へ戻る前に、前記搬送手段の搬送方向を逆転
させる。さらに、本発明の電子写真プリンタによれば、
感光体と、この感光体上にプリント情報に基づく静電潜
像を形成する露光手段と、前記感光体上の静電潜像をト
ナー現像してトナー像となす現像手段と、前記感光体に
圧接され、前記感光体上のトナー像が転写される中間転
写媒体と、前記中間転写媒体に記録媒体を介して圧接さ
れる定着ロールと、前記中間転写媒体と前記定着ロール
との間に記録媒体を搬送する搬送装置とを有し、前記搬
送装置は、記録媒体を搬送する主搬送路と、前記記録媒
体を反転させて前記主搬送路へ戻すバイパス搬送路とを
備えている構成とする。

【０００９】好ましくは、前記主搬送路には、正逆回転
自在な搬送手段が設けられ、前記バイパス搬送路は、前
記主搬送路に並列に配置され、入り口側には記録媒体の
搬送方向を切り替える切替手段が、中間には前記記録媒
体を搬送する搬送手段が、出口側には記録媒体を案内す
る案内手段がそれぞれ設けられている構成とする。また
好ましくは、前記主搬送路の前記記録媒体搬送方向にお
いて、前記記録媒体の供給位置から前記案内手段までの
長さが、少なくとも前記記録媒体の搬送方向における長
さ以上とする。

【００１０】さらに好ましくは、前記現像手段は、色分
解されたプリント情報に対応する色相のトナーをそれぞ
れ収容した複数個の現像ユニットを有し、色分解された
プリント情報に基づく前記感光体上の静電潜像を前記各
現像ユニットにより順次トナー像となすとともにそのト
ナー像を前記感光体上から前記中間転写媒体上に転写す
る工程を色分解されたプリント情報に対応する色数分順
次繰り返して多色トナー像を前記中間転写媒体上に形成
し、その多色トナー像を前記記録媒体上に転写，定着す
る構成とする。

【００１１】また好ましくは、前記現像手段は、液体ト
ナーで静電潜像を現像する湿式現像手段とする。

【００１２】

【作用】本発明の記録媒体搬送装置、記録媒体搬送方法
および電子写真プリンタにおいては、記録媒体を主搬送
路に沿って搬送すれば片面プリントとなり、主搬送路に
沿って搬送してから、バイパス搬送路に搬送し、再度主
搬送路に沿って搬送すれば、両面プリントの何れとする
こともできる。

【００１３】とりわけ、両面プリントの際は、所望に応
じて必要枚数の記録媒体全体を主搬送路に沿って搬送し
て片面だけプリントした後、この記録媒体を裏返して再
度主搬送路に沿って搬送することにより残る片面をプリ
ントしたり、あるいは、１枚毎に主搬送路で表面をプリ
ントした後、バイパス搬送路に搬送して再度主搬送路へ
搬送することにより裏面をプリントする両面プリントす
ることもできる。

【００１４】このとき、前記主搬送路に、正逆回転自在
な搬送手段を設け、前記バイパス搬送路は、前記主搬送
路に並列配置され、入り口側には搬送される記録媒体の
搬送方向を切り替える切替手段、中間には前記記録媒体
を搬送する搬送手段、および出口側には記録媒体の搬送
を案内する案内手段をそれぞれ設けると、両面プリント
の際の記録媒体の搬送および反転作動が円滑となるう
え、装置の簡略化が可能となる。

【００１５】また、前記主搬送路の前記記録媒体搬送方
向において、前記記録媒体の供給位置から前記案内手段
までの長さを、少なくとも前記記録媒体の搬送方向にお
ける長さ以上とすると、両面プリントをするときに、反
転された記録媒体が再度主搬送路へ確実に搬送される。
さらに、反転された前記記録媒体が前記主搬送路へ戻る
前に、前記搬送手段の搬送方向を逆転させると、両面プ
リントの際に、反転に伴うバイパス搬送路から主搬送路
への記録媒体の搬送方向の切替が円滑となる。

【００１６】また、前記電子写真プリンタは、感光体
と、この感光体上にプリント情報に基づく静電潜像を形
成する露光手段と、前記感光体上の静電潜像をトナー現
像してトナー像となす現像手段と、前記感光体に圧接さ
れ、前記感光体上のトナー像が転写される中間転写媒体
と、前記中間転写媒体に記録媒体を介して圧接される定
着ロールと、前記中間転写媒体と前記定着ロールとの間
に記録媒体を搬送する搬送装置とを有し、前記搬送装置
は、記録媒体を搬送する主搬送路と、前記記録媒体を反
転させて前記主搬送路へ戻すバイパス搬送路とを備えて
いる構成とすると、像流れのない鮮明な両面プリント像
が得られる。

【００１７】また、前記現像手段を、色分解されたプリ
ント情報に対応する色相のトナーをそれぞれ収容した複
数個の現像ユニットを有し、色分解されたプリント情報
に基づく前記感光体上の静電潜像を前記各現像ユニット
により順次トナー像となすとともに、そのトナー像を前
記感光体上から前記中間転写媒体上に転写する工程を色
分解されたプリント情報に対応する色数分順次繰り返し
て多色トナー像を前記中間転写媒体上に形成し、その多
色トナー像を前記記録媒体上に転写，定着するようにす
ると、記録媒体上に鮮明なカラー像が両面プリントされ
る。

【００１８】さらに、前記現像手段を、液体トナーで静
電潜像を現像する湿式現像手段とすると、解像力が高く
シャープな両面プリント像が得られる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の記録媒体搬送装置、記録媒体
搬送方法および電子写真プリンタの一実施例を添付図面
に基づいて詳細に説明する。先ず、本発明に係る電子写
真プリンタの全体構成を図１に基づいて説明すると、電
子写真プリンタ１は、感光手段１０、現像手段２０、中
間転写手段３０、クリーニング手段４０、転写手段５
０、補助スクイズローラ６０、転写紙搬送装置７０およ
び矢印Ａ方向から露光用の光を照射する露光手段８０を
備えており、図中に示す各矢印は各部材の回転方向なら
びに記録媒体の搬送方向を示している。

【００２０】感光手段１０は、感光ドラム１１、感光ド
ラム１１の残留電荷を除去する除電器１２および感光ド
ラム１１を一様に帯電させる帯電器１３を有しており、
残留電荷の除去に先立ってクリーニング手段４０によっ
て表面を清掃される。これらのクリーニング手段４０、
除電器１２および帯電器１３は、中間転写手段３０と現
像手段２０との間に感光ドラム１１の回転方向に沿っ
て、この順序で配置されている。

【００２１】感光ドラム１１は、円筒形のドラムの表面
に有機光電材料(OPC:organic phot-oconductor) からな
る感光層が形成されている。感光層の素材としては、Ｏ
ＰＣの他に例えば、セレン（Se）系やアモルファスシリ
コン（α−Si）等も使用できる。除電器１２は、ＬＥＤ
アレイや小形の白熱ランプで、感光ドラム１１の表面に
光を照射して残留潜像を消去する。帯電器１３は、コロ
ナ放電で発生させたイオンにより感光ドラム１１を均一
に帯電させる。

【００２２】現像手段２０は、ハウジング２１０の上部
に区画される第一現像ユニット２１〜第四現像ユニット
２４と、現像ユニット２１〜２４を一体として図中左右
方向に水平に移動させる駆動手段２５および各現像ユニ
ット２１〜２４に配置され、ハウジング２１０の各現像
ユニット２１〜２４に着脱自在なトナーカートリッジ２
６を備えている。駆動手段２５は、ボールネジ２５ａお
よび駆動モータ２５ｂを有している。第一現像ユニット
２１には、それぞれ現像ローラとスクイズローラとが所
定の間隔で平行に配置されている。

【００２３】この現像手段２０は、各現像ユニット２１
〜２４にイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン
（Ｃ）および黒（Ｂｋ）の各液体トナーを収容したトナ
ーカートリッジ２６がそれぞれ配置されており、現像開
始前の所期位置においては、感光ドラム１１の右方に配
置されている。そして、現像の際は、駆動手段２５によ
り現像ユニット２１、現像ユニット２２、現像ユニット
２３および現像ユニット２４の順で感光手段１０側へと
順次移動され、各色相に対応して形成された各静電潜像
が順次現像される。液体トナーは、液体キャリア中にそ
れぞれイエロー、マゼンタ、シアン等のトナー粒子を分
散させたものを使用する。

【００２４】ここで、他の現像ユニット２２〜２４は、
それぞれ第一現像ユニット２１と同様に構成されている
ので、図中対応する部分に対応する符合を付して詳細な
説明を省略する。中間転写手段３０は、中間転写ドラム
３１とこの中間転写ドラム３１の回転方向に沿って配置
された帯電器３２とを備えており、現像手段２０で順次
現像されたトナー像が中間転写ドラム３１上に順次積層
転写される。

【００２５】中間転写ドラム３１は、円筒形の金属ドラ
ムの表面に薄いシリコーン樹脂層を形成したもので、感
光ドラム１１に圧接され、現像手段２０で各色相のトナ
ー像が現像される度に、各トナー像が順次積層転写され
る。この中間転写ドラム３１は、記録媒体の大きさに応
じて適宜の直径のものが使用可能で、記録媒体、例え
ば、転写紙が大きいときは、図１に示したように感光ド
ラム１１よりも直径が大きくなる。

【００２６】帯電器３２は、感光手段１０の帯電器１３
と同様の原理で中間転写ドラム３１に帯電を施し、感光
ドラム１１から転写される色相の異なる次のトナー像が
転写され易いように、前のトナー像の影響を打ち消すと
同時に、すでに中間転写ドラム３１上に転写されたトナ
ー像が感光ドラム１１上に戻ることを防ぐものである。

【００２７】そして、中間転写手段３０においては、感
光ドラム１１に現像されたトナー像が、帯電器３２によ
り帯電されながら中間転写ドラム３１に順次積層転写さ
れる。この転写に際し、感光ドラム１１には中間転写ド
ラム３１に転写されなかった僅かなトナー像や液体トナ
ーが残るが、これらはクリーニング手段４０により清掃
される。

【００２８】このとき、感光ドラム１１上には、前記イ
エロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）および黒
（Ｂｋ）の各液体トナーのうちイエロー（Ｙ）が最初に
現像されるので、転写紙上では最上層にイエローのトナ
ー像が定着される。したがって、イエローのトナーは、
他の色相のトナーに比べて光透過性が高いことから、得
られる多色トナー像が鮮明となり、画像品質の向上が図
られる。また、イエローのトナー像は、中間転写ドラム
３１上では、転写されるトナー像のうちでは最下層に位
置し、転写紙に転写されずに中間転写ドラム３１上に残
る可能性が最も高いが、イエローのトナー像は他の色相
のトナー像に比べて余り目立たないので、残留していて
も次の画像への影響が小さい。

【００２９】クリーニング手段４０は、カートリッジ４
１内にクリーニングローラ４２が設けられ、電子写真プ
リンタ１に装着すると、クリーニングローラ４２が感光
ドラム１１の表面に当接する。このクリーニング手段４
０は、中間転写ドラム３１に転写を終えて感光ドラム１
１に残ったトナー像や液体トナーの残滓をクリーニング
ローラ４２で静電的に吸着して集め、これをウレタンゴ
ム等からなるゴムブレードでかき取ってトナー回収容器
に回収する。

【００３０】転写手段５０は、ヒータ（図示せず）を内
蔵した加熱ロール５１を有しており、加熱ロール５１は
図示しない押圧機構により中間転写ドラム３１に圧接さ
れ、中間転写ドラム３１に積層転写された多色トナー像
を加熱・加圧して転写紙上に定着させる。ここで、前記
押圧機構は、感光ドラム１１から中間転写ドラム３１に
トナー像を転写するときには、加熱ロール５１を中間転
写ドラム３１から離間させておく。そして、４種類のト
ナー像うち最後のトナー像（Ｂｋ）の転写された部分が
到達するまでに、押圧機構により加熱ロール５１が中間
転写ドラム３１に所定の押圧力で押し付けられる。これ
により、加熱ロール５１は、中間転写ドラム３１に積層
転写された多色トナー像を加圧・加熱して転写紙搬送装
置７０から供給される転写紙上に転写させて定着する。

【００３１】補助スクイズローラ６０は、感光ドラム１
１との間に、例えば、３０μｍの間隔を保持して現像手
段２０と中間転写手段３０との間に配置され、トナー像
が現像された感光ドラム１１からこの間隔を超える過剰
の液体トナー、特に液体キャリアを除去する。尚、補助
スクイズローラ６０に代えて、帯電器を用いたスクイズ
コロナを使用しても同様の効果が得られる。

【００３２】転写紙搬送装置７０は、電子写真プリンタ
１において転写紙の両面プリントを可能とするもので、
上下２段に配置されたドロアＤ₁，Ｄ₂の一方から転写紙
を引き出して中間転写ドラム３１へ搬送する主搬送路７
１と、転写紙を反転させて主搬送路７１へ戻すバイパス
搬送路７２とを備えている。主搬送路７１は、転写紙の
搬送手段として、ドロアＤ₁，Ｄ₂側に正逆回転自在な複
数の可逆ローラ７１ａが、中間転写ドラム３１側から排
出側にかけて複数の正転ローラ７１ｂがそれぞれ設けら
れている。また、主搬送路７１は、中間転写ドラム３１
と加熱ロール５１とが圧接された下流側に、転写紙の搬
送を案内するガイド板７１ｃが設けられている。一方、
バイパス搬送路７２は、主搬送路７１に並列配置され、
中間転写ドラム３１側に位置する入り口側には、搬送さ
れる転写紙の搬送方向を切り替える切替爪７２ａ、中間
には転写紙を搬送する複数の搬送ローラ７２ｂ、および
主搬送路７１と再合流する出口側には転写紙の搬送を案
内する案内部材７２ｃがそれぞれ設けられている。

【００３３】ここで、主搬送路７１は、転写紙の搬送方
向において、各ドロアＤ₁，Ｄ₂からバイパス搬送路７２
出口側の案内部材７２ｃまでの長さが、少なくとも転写
紙の搬送方向における長さ以上となるように設定する。
これにより、両面プリントの際に、切替爪７２ａで反転
された転写紙が、バイパス搬送路７２から再度主搬送路
７１へ確実に搬送される。このとき、主搬送路７１は、
転写紙がバイパス搬送路７２から主搬送路７１へ戻る前
に、可逆ローラ７１ａの搬送方向を逆転させる。これに
より、両面プリントの際に、転写紙の反転に伴うバイパ
ス搬送路７２から主搬送路７１への転写紙の搬送方向の
切替が円滑となる。

【００３４】露光手段８０は、色分解されたプリント情
報に基づく静電潜像を感光ドラム１１の表面に形成する
レーザ光学系で、現像手段２０の直下に配置され、レー
ザ光源、液晶シャッタ等を有している。露光手段８０
は、カラー原稿の各色相に対応したプリント情報に基づ
いてレーザ光を矢印Ａ方向から感光ドラム１１上に照射
し、表面にプリント情報に対応した静電潜像を形成す
る。また、プリント情報を感光ドラム１１上に照射する
露光手段としては、ＬＥＤアレイを使用してもよい。

【００３５】本発明の電子写真プリンタ１は、以上のよ
うに構成され、以下のようにしてカラー像を作成する。
まず、クリーニング手段４０で清掃された感光ドラム１
１の表面から除電器１２で残留電荷を除去し、帯電器１
３で一様に帯電させる。つぎに、図中矢印Ａで示すよう
にレーザ光を照射し、色分解されたプリント情報に基づ
く静電潜像を感光ドラム１１の表面に順次形成する。こ
のレーザ光の照射による静電潜像は、イエロー、マゼン
タ、シアンおよび黒の色相に対応して合計４回形成され
る。

【００３６】ついで、ボールネジ２５ａが駆動モータ２
５ｂにより回転され、図中感光ドラム１１の右方に配置
されていた現像手段２０が感光ドラム１１側へ水平に移
動され、第一現像ユニット２１でイエローのトナー像
が、第二現像ユニット２２でマゼンタのトナー像が、以
下同様にして、シアンおよび黒のトナー像が順次現像さ
れる。このようにして、各現像ユニットで現像されたト
ナー像は中間転写ドラム３１へと順次転写され、中間転
写ドラム３１には４色のトナー像を積層した多色トナー
像が形成される。

【００３７】そして、第四現像ユニット２４で現像され
たトナー像の中間転写ドラム３１への転写と並行して、
前記押圧機構により加熱ロール５１が中間転写ドラム３
１に圧接される。これにより、中間転写ドラム３１上に
積層転写された多色トナー像が、転写紙搬送装置７０の
主搬送路７１を搬送されてくる転写紙上に加熱・加圧さ
れて一括して定着され、転写紙の片面にカラー像を形成
する１工程が終了する。

【００３８】ここで、転写紙の裏面にもカラー像をプリ
ントするときは、加熱ロール５１を中間転写ドラム３１
に圧接させて多色トナー像を定着した転写紙を、切替爪
７２ａを上方へはね上げることにより、バイパス搬送路
７２へ導くと共に紙面を反転させる。これにより片面に
カラー像が形成された転写紙は、バイパス搬送路７２を
複数の搬送ローラ７２ｂによって搬送され、案内部材７
２ｃを通って再度主搬送路７１へと搬送される。

【００３９】このとき、主搬送路７１では、転写紙がバ
イパス搬送路７２から主搬送路７１へ戻る前に、可逆ロ
ーラ７１ａの搬送方向が逆転され、表裏を反転された転
写紙は、これら可逆ローラ７１ａによって構成される転
写紙搬送路へ一次的に収容される。次に、前記のように
色分解されたプリント情報に基づいて感光ドラム１１上
に形成された静電潜像が現像手段２０で順次現像され、
中間転写ドラム３１上に積層転写された多色トナー像を
転写紙の裏面に転写するときに、転写紙は、一次的収容
されている前記転写紙搬送路から、再度、主搬送路７１
を通って中間転写ドラム３１へ搬送され、裏面に多色ト
ナー像が定着される。

【００４０】次いで、バイパス搬送路７２の切替爪７２
ａが下方に切り替えられた後、多色トナー像が両面にプ
リントされた転写紙は、主搬送路７１のガイド板７１ｃ
に案内されて、矢印で示すように電子写真プリンタ１の
外部へ排出され、排紙トレイ等に収容される。また、本
発明の電子写真プリンタ１においては、バイパス搬送路
７２を有する転写紙搬送装置７０を備えているため、同
一種類の両面プリントを複数プリントするときに、転写
紙１枚毎に表面および裏面をコピーしてもよいし、予め
必要枚数分の転写紙の表面に多色トナー像を形成した
後、これら片面プリントをした転写紙を、再度いずれか
一方のドロアＤ₁，Ｄ₂に戻して裏面にプリントをし、両
面プリントとすることも可能である。

【００４１】尚、本発明の電子写真プリンタにおいて
は、プリント情報をカラー原稿からの反射光とすれば、
カラー複写機として使用することができることは言うま
でもなく、さらにカラー像の作成のみならず単一色の像
の作成も可能である。

【００４２】

【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
記録媒体搬送装置、記録媒体搬送方法および電子写真プ
リンタによれば、記録媒体を主搬送路に沿って搬送すれ
ば片面プリントとなり、主搬送路に沿って搬送した後、
バイパス搬送路に搬送し、再度主搬送路に沿って搬送す
れば、両面プリントの何れとすることもでき、両面プリ
ントに際して記録媒体を一次的に収容しておく余分なス
ペースをとらず、電子写真プリンタを小型化できるう
え、両面プリントをする際のプリント手順に関する自由
度がある等の効果を奏する。

【００４３】とりわけ、両面プリントの際は、所望に応
じて必要枚数の記録媒体全体を主搬送路に沿って搬送し
て片面だけプリントした後、この記録媒体を裏返して再
度主搬送路に沿って搬送することにより裏面にプリント
したり、あるいは、１枚毎に主搬送路で表面をプリント
した後、バイパス搬送路に搬送して再度主搬送路へ搬送
することにより裏面をプリントする両面プリントをする
こともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の記録媒体搬送装置を組み込んで、本発
明の記録媒体搬送方法により記録媒体を搬送して両面プ
リントを実行する電子写真プリンタの一実施例を示す全
体構成図である。

【符号の説明】

１電子写真プリンタ１０感光手段１１感光ドラム２０現像手段２１〜２４現像ユニット２５駆動手段２６トナーカートリッジ３０中間転写手段３１中間転写ドラム３２帯電器４０クリーニング手段５０転写手段５１加熱ロール（定着ロール）６０補助スクイズローラ７０転写紙搬送装置７１主搬送路７１ａ可逆ローラ７１ｂ正転ローラ７２バイパス搬送路７２ａ切替爪７２ｂ搬送ローラ７２ｃ案内部材８０露光手段Ｄ₁,Ｄ₂ ドロア

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｂ６５Ｈ 29/60 Ｃ 8709−3Ｆ 85/00 7612−3Ｆ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録媒体を搬送する主搬送路と、前記記
録媒体を反転させて前記主搬送路へ戻すバイパス搬送路
とを備えていることを特徴とする記録媒体搬送装置。
【請求項２】前記主搬送路には、正逆回転自在な搬送
手段が設けられ、前記バイパス搬送路は、前記主搬送路
に並列に配置され、入り口側には記録媒体の搬送方向を
切り替える切替手段が、中間には前記記録媒体を搬送す
る搬送手段が、出口側には記録媒体を案内する案内手段
がそれぞれ設けられている、請求項１の記録媒体搬送装
置。
【請求項３】前記主搬送路の前記記録媒体搬送方向に
おいて、前記記録媒体の供給位置から前記案内手段まで
の長さが、少なくとも前記記録媒体の搬送方向における
長さ以上である、請求項１または２の記録媒体搬送装
置。
【請求項４】正逆回転自在な搬送手段を備えた主搬送
路によって記録媒体を表を向けて搬送した後、バイパス
搬送路により前記記録媒体を反転させて前記主搬送路へ
戻し、裏を向けて再度前記主搬送路を搬送することを特
徴とする記録媒体搬送方法。
【請求項５】反転された前記記録媒体が前記主搬送路
へ戻る前に、前記搬送手段の搬送方向を逆転させる、請
求項４の記録媒体搬送方法。
【請求項６】感光体と、この感光体上にプリント情報
に基づく静電潜像を形成する露光手段と、前記感光体上
の静電潜像をトナー現像してトナー像となす現像手段
と、前記感光体に圧接され、前記感光体上のトナー像が
転写される中間転写媒体と、前記中間転写媒体に記録媒
体を介して圧接される定着ロールと、前記中間転写媒体
と前記定着ロールとの間に記録媒体を搬送する搬送装置
とを有し、前記搬送装置は、記録媒体を搬送する主搬送
路と、前記記録媒体を反転させて前記主搬送路へ戻すバ
イパス搬送路とを備えていることを特徴とする電子写真
プリンタ。
【請求項７】前記主搬送路には、正逆回転自在な搬送
手段が設けられ、前記バイパス搬送路は、前記主搬送路
に並列に配置され、入り口側には記録媒体の搬送方向を
切り替える切替手段が、中間には前記記録媒体を搬送す
る搬送手段が、出口側には記録媒体を案内する案内手段
がそれぞれ設けられている、請求項６の電子写真プリン
タ。
【請求項８】前記主搬送路の前記記録媒体搬送方向に
おいて、前記記録媒体の供給位置から前記案内手段まで
の長さが、少なくとも前記記録媒体の搬送方向における
長さ以上である、請求項６または７の電子写真プリン
タ。
【請求項９】前記現像手段は、色分解されたプリント
情報に対応する色相のトナーをそれぞれ収容した複数個
の現像ユニットを有し、色分解されたプリント情報に基
づく前記感光体上の静電潜像を前記各現像ユニットによ
り順次トナー像となすとともにそのトナー像を前記感光
体上から前記中間転写媒体上に転写する工程を色分解さ
れたプリント情報に対応する色数分順次繰り返して多色
トナー像を前記中間転写媒体上に形成し、その多色トナ
ー像を前記記録媒体上に転写，定着する、請求項６、７
または８の電子写真プリンタ。
【請求項１０】前記現像手段が、液体トナーで静電潜
像を現像する湿式現像手段である、請求項６、７、８ま
たは９の電子写真プリンタ。