JPH0618805B2 - 乳化重合用乳化剤 - Google Patents

乳化重合用乳化剤

Info

Publication number
JPH0618805B2
JPH0618805B2 JP29518685A JP29518685A JPH0618805B2 JP H0618805 B2 JPH0618805 B2 JP H0618805B2 JP 29518685 A JP29518685 A JP 29518685A JP 29518685 A JP29518685 A JP 29518685A JP H0618805 B2 JPH0618805 B2 JP H0618805B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
alcohol
acid
emulsifier
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29518685A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62153304A (ja
Inventor
浩 森田
英一 廣田
康雄 石崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP29518685A priority Critical patent/JPH0618805B2/ja
Priority to DE19863618517 priority patent/DE3618517A1/de
Publication of JPS62153304A publication Critical patent/JPS62153304A/ja
Priority to US07/568,670 priority patent/US5144060A/en
Publication of JPH0618805B2 publication Critical patent/JPH0618805B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、乳化重合用乳化剤に関し、特にエマルジョン
が低泡性で泡切れがよく、しかも耐水性、透明性および
平滑性にすぐれた皮膜を形成する高分子エマルジョンを
製造するのに好適な乳化重合用乳化剤に関する。
〔従来技術〕
従来から、不飽和単量体を乳化重合して高分子エマルジ
ョンを製造する際に用いられる乳化重合用乳化剤とし
て、各種の界面活性剤が使用されている。なかでも、カ
チオン界面活性剤として、アルキルトリメチルアンモニ
ウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ポリオキ
シエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキ
ルトリメチレンジアミン、ポリオキシエチレンアルキル
メチルアンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルジ
メチルトリメチレンアンモニウム塩、2−アルキル−N
−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリ
ウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシエチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、N−ア
ルキルジメチルアミンオキシドなどが使用されている。
しかし、これらを乳化剤として用いた場合、重合物中に
生成する凝集物の量が多く、また、生成する高分子エマ
ルジョンの粒径が大きくなってしまう。しかも、得られ
た高分子エマルジョンの機械的安定性、化学的安定性、
貯蔵安定性にも悪影響を及ぼし、さらに、高分子エマル
ジョンを塗料や接着剤として用いた場合には、その性能
をも左右するのが通例であった。
一方、これらの問題点を解決するカチオン界面活性剤と
して分解型のグリシンベタインアルキルエステルが提案
されている(Angew.Chem.,71,604(1959))。しかしなが
ら、このグリシンベタインアルキルエステルを乳化剤と
して使用した場合も、生成する高分子エマルジョンを用
いて形成させた皮膜が耐水性、透明性および平滑性に劣
るという問題があった。
また、これら問題点を解決する乳化剤として、本発明ら
は、ポリオキシアルキレンエーテル含有ベタインエステ
ルおよび/またはポリオキシアルキレンアルキルフェニ
ルエーテル含有ベタインエステルを提案した(特願昭60
−120975号特開昭61−278503号)。しかしながら、これ
らベタインエステルを乳化剤として使用した場合、エマ
ルジョンの起泡性が大きく、かつその泡が消え難いた
め、重合反応中の撹拌時、未反応の不飽和単量体を除去
する時、及び種々の用途に使用する時に、作業性が悪い
等の問題があった。
〔目的〕 本発明は、耐水性、透明性、および平滑性にすぐれた皮
膜を形成することができ、しかもそれ自体低泡性で泡切
れの良好な高分子エマルジョンを製造することができる
乳化重合用乳化剤を提供するものである。
〔構成〕 本発明によれば、下記一般式(I)、一般式(II)及び一般
式(III)で示されるカルボン酸エステルから選ばれる少
なくとも1種を主成分とすることを特徴とする乳化重合
用乳化剤が提供される。
(R1,R2;炭素数6〜20のアルキル基 R3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または-C2H4
OHであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
l;平均付加モル数を示す1〜30の実数 X;無機酸アニオンまたは有機酸アニオン) (R3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または-C2H4
OHであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
8;水素または炭素数1〜20のアルキル基 X;無機酸アニオンまたは有機酸アニオン) Y; X;1〜5の整数 R9,R10;炭素数1〜20のアルキル基または水素 Z;炭素数3〜8のアルキレン基、酸素、イオウまたは
カルボニル基 3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または l;平均付加モル数を示し、1〜30の実数 m;8〜20の整数 P;2〜5の整数 X;無機酸アニオンまたは有機酸アニオン 本発明で用いられるカルボン酸エステルは、下記一般式
(I)〜(III)で示されるものである。
(ポリオキシアルキレンジアルキルフェニルエーテル含
有ベタインエステル、以下、DAPEBという。) (2個以上のベンゼン核を有するポリオキシアルキレン
フェニルエーテルエーテル含有ベタインエステル、以
下、DBPEBという。) (ポリオキシアルキレン多価アルコールエーテル含有ベ
タインエステル、以下、APOEBという。) (式中、CmH2m+2-pは、多価アルコール残基を示し、ま
たR1,R2,R3,R4,R5,R6,R7,R7,l,m,p,X,Yはそれぞれ次の
ものを表わす) R1,R2;炭素数6〜20のアルキル基 R3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または−C2H
4OHでありそれぞれ同一でも異なってもよい。
8;炭素数1〜20のアルキル基または水素 l;平均付加モル数を示し、1〜30の実数 m;8〜20の整数 p;2〜5の整数 X;無機アニオンまたは有機アニオン Y; x;1〜5の整数 R9,R10;炭素数1〜20のアルキル基または水素 Z;炭素数3〜8のアルキレン基、酸素、イオウまたは
カルボニル基 一般式(I)において、R1およびR2は直鎖状でも分枝鎖
状でもよく、好ましくは炭素数8〜18のものである。ま
た一般式(II)におけるR8がアルキル基のとき、R8は直
鎖状でも分枝鎖状でもよく、好ましい炭素数は1〜12で
ある。また一般式(III)におけるCmH2n+2-Pは、直鎖状
でも分枝鎖状でもよく、好ましくはm=10〜18、p=2
〜3のものである。
部分は、長鎖ジアルキルフェノール残基、2個以上のベ
ンゼン核を有するフェノール残基および多価アルコール
残基にエチルオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシドなどの1種または2種以上、好ましくはエチル
オキシドを付加重合することにより導入される単位であ
る。2種以上のアルキレンオキシドを付加させる場合の
付加形式は問わずランダム付加、ブロック付加のいずれ
でもよい。アルキレンオキシドの好ましい平均付加モル
数は1〜20である。
Xの無機酸アニオンとしてはCl、Brなどのライ
ドが、また、有機酸アニオンとしてはCH3COO-、CH3SO3O
-、C2H5SO3O-などが代表例として挙げられる。
このようなDAPEB、DBPEBおよびAPOEBは、種々の調製方
法により得ることができ、例えば、一般式(A)、(B)およ
び(C) (但し、R1,R2,R8,Y,mおよびpは前記の通りである。) で示される長鎖ジアルキルフェノール、2個以上のベン
ゼン核を有するフェノールおよび多価アルコールを出発
原料としてアルキレンオキシドを付加してアルコキシレ
ートとし、ついで、このアルコキシレートを低級ハロア
ルキルカルボン酸によりエステルとし、さらに、トリメ
チルアミン、トリエチルアミンなどの低級トリアルキル
アミンと反応させることにより得ることができる。また
必要に応じて、イオン交換法等により上記一般式(I)、
(II)および(III)のX を有機酸アニオンにすることも
できる。
一般に、乳化重合は乳化、重合および熟成の3工程に分
けられる。この場合、本発明で用いるポリオキシアルキ
レンジアルキルフェニルエーテル、2個以上のベンゼン
核を有するポリオキシアルキレンフェニルエーテルおよ
びポリオキシアルキレン多価アルコールエーテル含有ベ
タインエステルは、乳化性に優れ、乳化工程で不飽和単
量体と水とをミクロ乳化することができ、さらに、重
合、熟成工程でベタインエステル含有一部が分解し、生
成した分解物がコーサーファクタント(共活性剤)とし
て協奏的に作用し、重合安定性に優れ、しかも、耐水
性、透明性、平滑性が良好な高分子エマルジョンが得ら
れる。
さらに、このようなコーサーファクタントとDAPEB、DBP
EBおよびAPOEBから選ばれるベタインエステルと予め組
合せて乳化剤として使用することにより、上記協奏効果
をさらに有効に活用して、生成する高分子エマルジョン
の粒子径をよりいっそう小さくすることができる。コー
サーファクタントとしては、以下一般式(IV)、(V)およ
び(VI)で表わされるポリオキシアルキレンジアルキルフ
ェニルエーテル、2個以上のベンゼン核を有するポリオ
キシアルキレンフェニルエーテルおよびポリオキシアル
キレン多価アルコールエーテルの少なくとも1種以上が
用いられる。
(式、R1,R2,R3,R8,l,m,pおよびYは前記の通りであ
る。) (a)DAPEB、DBPEBおよびAPOEBから選ばれるベタインエス
テルと、(b)ポリオキシアルキレンジアルキルフェニル
エーテル、2個以上のベンゼン核を有するポリオキシア
ルキレンフェニルエーテルおよびポリオキシアルキレン
多価アルコールエーテルから選ばれるアルコキシレート
は、重量比で(a)/(b)=99/1〜6/4、好ましくは98/2〜65
/35の範囲で用いることが適当である。この比率が99/1
〜6/4の範囲外であると、乳化工程でのミクロ乳化の生
成に欠ける。
上記(a)成分と(b)成分とはそれぞれ別途に用意して配合
してもよく、また、(b)成分が(a)成分のベタインエステ
ルの製造原料であることから、(a)成分のベタインエス
テルの製造時に(b)成分が未反応分として残るように条
件を設定して製造し、本発明の乳化剤を得ることもでき
る。(b)成分であるポリオキシアルキレンジアルキルフ
ェニルエーテル、2個以上のベンゼン核を有するポリオ
キシアルキレンフェニルエーテルおよびポリオキシアル
キレン多価アルコールエーテルとしては使用されるDAPE
B、DBPEBおよびAPOEBのアルコール部またはフェノール
部と構造的に近似していることが好ましい。即ち、乳化
剤としてDAPEBを用いる場合はポリオキシアルキレンジ
アルキルフェニルエーテルが、DBPEBを用いる場合は2
個以上のベンゼン核を有するポリオキシアルキレンフェ
ニルエーテルが、また、APOEBを用いる場合はポリオキ
シアルキレン多価アルコールエーテルが好ましい。
本発明のDAPEB、DBPEBおよびAPOEBは、単独で乳化重合
用乳化剤としての機能を十分に発揮するものであるが、
必要に応じて、非イオン界面活性剤や高分子エマルジョ
ンの保護コロイドとして働く高分子物質などを併用する
こともできる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルトリメチレ
ンジアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリ
オキシプロピレン−ポリオキシエチレングリコール(プ
ルロニック型界面活性剤)などが使用可能であり、特
に、1個の活性水素に対しエチレンオキシドの平均付加
モル数が5〜80、好ましくは8〜60のポリオキシエチレ
ン系非イオン性界面活性剤が適している。
また、水溶性高分子物質としては、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロースなどが使用できる。非
イオン性界面活性剤および/または水溶性高分子物質を
併用して用いる場合は、DAPEG、DBPEGおよびAPOEGから
選ばれるベタインエステル1重量部あたりそれぞれ0.05
〜1.0重量部とするのが適当である。
本発明の乳化剤は各種不飽和単量体の1種または2種以
上の乳化重合に使用することができる。不飽和単量体と
して、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
クロロプレン、シクロペンタジエン、ヘキサジエンなど
の脂肪族多不飽和炭化水素;該炭化水素のハロゲン置換
体;ジビニルベンゼン、ジイソプロピルベンゼンなどの
芳香族多不飽和炭化水素;エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール−ポリプロピレン
グリコールブロック共重合体、1,3−ブチレングリコー
ル、水素化ビスフェノールAなどの如き2価アルコール
と(メタ)アクリル酸またはクロトン酸とのジエステル
化合物;該2価アルコールと(メタ)アリルアルコール
またはクロトンアルコールとのジエーテル化合物および
ジビニルエーテル化合物;グリセロール、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトールなどの如き多価アル
コールと(メタ)アクリル酸またはクロトン酸とのポリ
エステル化合物;該多価アルコールと(メタ)アクリル
アルコールまたはクロトンアルコールとのポリエーテル
化合物およびポリビニルエーテル化合物;マグネシウ
ム、カルシウムなどの金属と(メタ)アクリル酸または
クロトン酸との金属塩化合物;(メタ)アクリル酸また
はクロトン酸と(メタ)アリルアルコールまたはクロト
ンアルコールとのエステル化合物およびビニルエステル
化合物;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シュ
ウ酸、コハク、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸などの如き二塩基酸と(メタ)アリルアルコー
ルまたはクロトンアルコールとのジエステル化合物およ
びジビニルエステル化合物;トリメリット酸、ピロメリ
ット酸などの如き多塩基酸と(メタ)アリルアルコール
またはクロトンアルコールとのポリエステル化合物およ
びポリビニルエステル化合物;マグネシウム、カルシウ
ムなどの如き金属とビニルスルホン酸またはスチレン−
P−スルホン酸との金属塩化合物;(メタ)アクリル
酸、クロトン酸などの如き不飽和−塩基酸;マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸などの如き不飽和二塩基酸;
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、ブチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、ドデシルアルコール、ステアリルアルコール、フェ
ニルアルコール、ベンジルアルコールなどの如き1価ア
ルコールと不飽和二塩基酸とのモノエステル化合物;エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、トリプロピレングリコールの如き2価アルコ
ールとメチルアルコール、エチルアルコール、ブチルア
ルコールの如き低級1価アルコールとのモノエーテルと
不飽和二塩基酸とのモノエステル化合物;(メタ)アリ
ルアルコール、クロトンアルコールなどの如き不飽和ア
ルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、水酸化ビスフェノールA、
グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトールなどの如き多価アルコールのビニルエーテル化
合物;多価アルコールと(メタ)アリルアルコールまた
はクロトンアルコールとのエーテル化合物;多価アルコ
ールと(メタ)アクリル酸またはクロトン酸とのモノエ
ステル化合物;メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、2−エチ
ルヘキシルアルコール、ドテシルアルコール、ステアリ
ルアルコール、フェニルアルコール、ベンジルアルコー
ルなどの如き1価アルコールと(メタ)アクリル酸また
はクロトン酸とのエステル化合物;1価アルコールとマ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸の如き
不飽和二塩基酸とのジエステル化合物;エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール
などの如き2価アルコールとメチルアルコール、エチル
アルコール、ブチルアルコールの如き1価アルコールと
のモノエーテル化合物と(メタ)アクリル酸またはクロ
トン酸とのエステル化合物;モノエーテル化合物と不飽
和二塩基酸とのジエステル化合物;エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレン、オクテン、イソオクテ
ン、デセン、ドデセンなどの如きオレフィン系炭化水
素;スチレン、クロルスチレン、2−メチルスチレン、
ビニルトルエン、ビニルキシレン、ビニルナフタレンな
どの芳香族ビニル炭化水素;弗化ビニル、塩化ビニル、
臭化ビニルなどの如きハロゲン化ビニル;弗化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン、臭化ビニリデンなどの如きハロゲ
ン化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル、クロトン
ニトリル、2−シアノエチルアクリレート、2−クロル
アクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどの如き不飽
和シアン化合物;酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリン
酸、ステアリン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、バーサティック酸(BERSATIC AC ID)など如き1価カ
ルボン酸のビニルエステル化合物;1価カルボン酸と
(メタ)アリルアルコールまたはクロトンアルコールと
のエステル化合物;メチルアルコール、エチルアルコー
ル、プロピルアルコール、ブチルアルコール、2−エチ
ルヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、ステアリ
ルアルコール、フェニルアルコール、ベンジルアルコー
ルの如き1価アルコールのビニルエーテル化合物;1価
アルコールと(メタ)アリルアルコールまたはクロトン
アルコールとのエーテル化合物;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコールなどの如き2価アルコールと炭素数1
〜4個の脂肪族1価アルコールとのモノエーテル化合物
のビニルエーテル化合物;モノエーテル化合物と(メ
タ)アリルアルコールまたはクロトンアルコールとのエ
ーテル化合物;(メタ)アクロレイン、クロトンアルデ
ヒドなどの如き不飽和アルデヒド;ジエチルアミノメチ
ル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートなどの如きアミノ基含有(メタ)アク
リレートおよびこれらを塩化メチルでカチオン化した四
級塩;グリシジル(メタ)アクリレートなどの如き不飽
和グリシジルエステル;(メタ)アリルグリシジルエー
テルなどの如きグリシジルエーテル;(メタ)アクリル
アミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの如き不飽和
アミドおよびこれらの塩化メチルでカチオン化した四級
塩;メチロール化(メタ)アクリルアミド、これらアク
リルアミドの炭素数1〜4個のアルキルエーテル化合物
などの如き不飽和アミド誘導体などを挙げることができ
る。
本発明の乳化剤を用いて前記不飽和単量体を重合または
共重合させる場合、重合開始剤としては、カチオン性ま
たはノニオン性フリーラジカルを発生する化合物であれ
ばいずれも使用することが可能である。例えば、2,2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)の無機酸および有
機酸塩、過酸化水素あるいはこれと還元剤との組合せ、
キュメンハイドロパーオキサイドやtert−ブチルハイド
ロパーオキサイドやtert−ブチルハイドロパーオキサイ
ドあるいはこれらと還元剤との組合せが挙げられ、その
他公知の過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなども使
用可能である。
そして上記不飽和単量体を乳化重合させるに当っては、
従来の公知の乳化重合用乳化剤と全く同じ扱いで、本発
明の乳化剤を使用することができる。例えば、不飽和単
量体の0.1〜10重量%に相当する乳化剤の存在下に、単
量体を20〜70重量%の濃度に、典型的には水に乳化分散
させ、さらに不飽和単量体の0.1〜2重量%に相当する
重合開始剤を加えれば、乳化重合を遂行することができ
る。この場合、必要に応じてpH調整剤、重合度調節剤、
その他の補助添加剤が使用できることも従来通りであ
る。
〔効果〕
本発明の乳化重合用乳化剤は、従来のカチオン性乳化剤
に見られる欠点がなく、しかもカチオン性の分解型活性
剤であるため得られる高分子エマルジョンの形成皮膜
は、従来のアニオン性およびノニオン性乳化剤を用いて
得られるものに比較して、耐水性、透明性および平滑性
に著しくすぐれているとともに、エマルジョンが低泡性
で泡切れの良好なものである。さらに、良好な化学的安
定性、凍結安定性および貯蔵安定性を有する。
このため、本発明の乳化剤を使用して得られる高分子エ
マルジョンは塗料(特に焼付塗料)、接着・粘着剤、繊
維・紙加工などの通常の用途の他に、導電性皮膜の形成
にも好適である。この特性を利用して繊維、織布、不織
布、合成樹脂成形品などの帯電防止あるいは電子複写紙
や静電記録紙などの導電処理および、磁性材料、ファイ
ンセラミックス用成型助剤の用途に用いた場合には、従
来にない優れた効果を発揮する。
実施例1 温度計、撹拌機、還流冷却機および滴下ロートを備えた
ガラス製反応容器に第1表に示す乳化剤3重量部と水11
0重量部を仕込んで溶解し、系内を窒素ガスで置換し
た。別にアクリル酸エチル70重量部とメタクリル酸メチ
ル30重量部との不飽和単量体混合物を調製し、このうち
10重量部と2,2′−アゾビス(アミジノプロパン)ハ
イドロクロライドの5%水溶液5重量部を前記反応容器
に加え、60℃で重合を開始した。次いで、残部の不飽和
単量体90重量部を90分間にわたって反応器内に連続的に
滴下し、途中、不飽和単量体の半量を滴下し終った時点
で2,2′−アゾビス(アミジノプロパン)ハイドロク
ロライドの5%水溶液5重量部を加えた。不飽和単量体
の滴下終了後、60℃で90分間熟成した。
このようにして得られた高分子エマルジョンを6×8cm
のガラス板に流延し、室温にて風乾して厚さ0.2mmの皮
膜を形成させ、皮膜特性を測定した。
第1表に、高分子エマルジョンの皮膜特性の測定結果を
示したが、本発明の乳化剤を用いる場合、従来の乳化剤
を使用する場合に比較して耐水性、透明性および平滑性
が優れることが判る。
また、このようにして得られる試料No.1,2,3,4,5および
6のエマルジョンは、重合中の発泡性も極めて少ないこ
とを確認したが、参考までにエマルジョンの泡性状も第
1表に示した。
試料No.1,2,3,4,5,6,7および8は本発明の実施例であ
り、試料No.9,10,11および12は比較例である。第1表よ
り本発明の乳化剤を用いた場合、エマルジョンが低泡性
で泡切れがよく、形成する皮膜が耐水性、透明性および
平滑性にすぐれることが判る。
尚、皮膜特性および泡性状は以下の基準により評価し
た。
耐水性・・・風乾燥の皮膜をさらに160℃で4時間加熱
処理し、20℃の水を満たしたシャーレの中に浸漬して、
シャーレの下に敷いた8ポイントの新聞活字が判読不能
になるまでの時間を測定した(単位:時間)。
透明性・・・ヘイズメーターにて皮膜の曇り価を測定し
た。
平滑性・・・皮膜の表面状態を目視観察し、以下の判定
基準により評価した。
○・・・平滑で光沢のある皮膜 △・・・若干、シワ、ヒビのある皮膜 ×・・・シワ、ヒビが極端に多い皮膜 発泡性・・・エマルジョンを固形分濃度10%に希釈し、
この希釈エマルジョン30mlを直径25mm、高さ220mmの大
型試験管に入れて栓し、30秒間に100回上下に振った時
の泡高を測定してmlで表示した。
実施例2 乳化剤として第2表に示したジアルキルフェノール、ク
ミルフェノール、アラルキルフェノールおよびアルカン
ジオールのEO付加体(b)と、第2表に示した塩化グリシ
ンベタイン(a)とを、重量比で(a)/(b)=9/1の割合で配
合した乳化剤を用いる以外は、実施例1と同様にして高
分子エマルジョンを得た。ここで、上記乳化剤は、ジア
ルキルフェノール、クミルフェノール、アラルキルフェ
ノールおよびアルカンジオールのEO付加体(b)を原料に
して、(a)のベタインエステルを合成する際に、未反応
分として、ジアルキルフェノール、クミルフェノール、
アラルキルフェノールおよびアルカンジオールのEO付加
体(b)が上記割合で残存するように条件を設定し、反応
せしめ得た。
得られた高分子エマルジョンの粒子径をコールター・カ
ウンター(米国、コールター・エレクトロニクス社製)
で測定してその結果を第2表に示した。
次いで、実施例1と同様にして皮膜特性と泡性状を測定
して第2表に示した。
また、試料No13、16、17および18でコーサーファクタント
である(b)成分のアルコキシレートを用いない場合の高
分子エマルジョンの粒子径は、それぞれ0.18、0.21、0.
17および0.25μmであった。
第2表から、コーサーファクタントとして(b)成分を併
用することにより、得られる高分子エマルジョンの粒子
径が小さくなることが判る。
また、このようにして得られるエマルジョンは重合中の
発泡性も極めて少ないことが肉眼で確認できた。
実施例3 実施例1と同様に、第3表に示す種々のエチレンオキシ
ド平均付加モル数(EOP)のポリオキシエチレンジオクチ
ルフェニルエーテルの塩化グリシンベタインエステルを
重合用乳化剤として用い、アクリル酸エチルとメタクリ
ル酸メチルの乳化共重合を行った。
こうして得られた高分子エマルジョンの皮膜特性および
泡性状を測定した。結果を3表に示す。
試料No1、22、23および24は本発明の実施例であり、試
料No21および25は比較例である。第3表よりベタインエ
ステルの分子中のオキシエチレン基は1〜30が適当であ
ることが判る。
実施例4 実施例1と同様の反応器に第4表に示す乳化剤4重量部
と水110重量部を加えて溶解した。別にアクリル酸ブチ
ル50重量部とスチレン51重量部との不飽和単量体混合物
を調製し、このうち10重量部と2,2′−アゾビス(アミ
ジノプロパン)ハイドロクロライドの5%水溶液5重量
部を加えて、60℃に昇温し、重合を開始した。残りのモ
ノマー混合物90重量部を90分間にわたって反応容器内に
連続的に滴下し、途中、単量体の半量が滴下し終った時
点で2,2′−アゾビス(アミジノプロパン)ハイドロク
ロライドの5%水溶液5重量部を加えた。単量体の滴下
終了後、60℃で90分間熟成した。
前記重合により得られた高分子エマルジョンを用いて実
施例1と同様にして皮膜特性と泡性状を測定した。結果
を第5表に示す。
実施例5 第5表に示す乳化剤を用いて、実施例4と同様にして高
分子エマルジョンを調製し、皮膜特性と泡性状を測定し
た。結果を第5表に示す。
実施例6 第6表に示す乳化剤を用い、実施例1と同様にして、ア
クリル酸エチルとメタクリル酸メチルの乳化共重合を行
った。得られた高分子エマルジョンの泡性状および皮膜
特性を評価して第6表に示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)、一般式(II)及び一般式(II
    I)で示されるカルボン酸エステルから選ばれる少なくと
    も1種を主成分とすることを特徴とする乳化重合用乳化
    剤。 (R1,R2;炭素数6〜20のアルキル基 R3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または-C2H4
    OHであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。 l;平均付加モル数を示す1〜30の実数 X;無機酸アニオンまたは有機酸アニオン) (R3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または-C2H4
    OHであり、それぞれ同一でも異なっていてもよい。 R8;水素または炭素数1〜20のアルキル基 X;無機酸アニオンまたは有機酸アニオン) Y; X;1〜5の整数 R9,R10;炭素数1〜20のアルキル基または水素 Z;炭素数3〜8のアルキレン基、酸素、イオウまたは
    カルボニル基 3;炭素数2〜4のアルキレン基 R4;炭素数1〜5のアルキレン基 R5,R6,R7;炭素数1〜3のアルキル基または l;平均付加モル数を示し、1〜30の実数 m;8〜20の整数 p;2〜5の整数 X;無機酸アニオンまたは有機酸アニオン
JP29518685A 1985-06-04 1985-12-27 乳化重合用乳化剤 Expired - Lifetime JPH0618805B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29518685A JPH0618805B2 (ja) 1985-12-27 1985-12-27 乳化重合用乳化剤
DE19863618517 DE3618517A1 (de) 1985-06-04 1986-06-02 Emulgiermittel zur emulsionspolymerisation
US07/568,670 US5144060A (en) 1985-06-04 1990-08-15 Betaine esters of polyoxyalkylene ether

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29518685A JPH0618805B2 (ja) 1985-12-27 1985-12-27 乳化重合用乳化剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62153304A JPS62153304A (ja) 1987-07-08
JPH0618805B2 true JPH0618805B2 (ja) 1994-03-16

Family

ID=17817319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29518685A Expired - Lifetime JPH0618805B2 (ja) 1985-06-04 1985-12-27 乳化重合用乳化剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0618805B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3191215B2 (ja) 1999-10-04 2001-07-23 株式会社三宅デザイン事務所 丸編による編物及び丸編による編物からの衣類の形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62153304A (ja) 1987-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2002057320A1 (fr) Tensioactifs
JP2892831B2 (ja) 脂肪アルコールアルコキシレート
EP1760095B1 (en) Emulsifier for emulsion polymerization, production method of polymer emulsion and polymer emulsion
US5144060A (en) Betaine esters of polyoxyalkylene ether
JP4208462B2 (ja) 界面活性剤
JP6857640B2 (ja) 水分散体
JP2611772B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JPH0618805B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JPH0717687B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
FI73228C (fi) Foerfarande foer framstaellning av en steriskt stabiliserad vattenhaltig polymerdispersion.
JP2007077181A (ja) 乳化重合用乳化剤
JP2887551B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JPH0713083B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JPS6384625A (ja) 水性樹脂分散体用乳化剤
JPH0223562B2 (ja)
JPH075646B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JP4782481B2 (ja) 乳化重合用乳化剤
JP2006273880A (ja) 乳化重合用乳化剤
JP2596442B2 (ja) 水性樹脂分散体用乳化剤
JP6852210B1 (ja) 水分散体、金属用コーティング剤及び塗膜
JP2006273882A (ja) 乳化重合用乳化剤
JPH0718009A (ja) 乳化重合用乳化剤
JPS6312334A (ja) 乳化重合用乳化剤
JP2007154075A (ja) 乳化重合用乳化剤、ポリマーエマルションの製造方法及びポリマーエマルション
JP2002047355A (ja) 無機質繊維補強難燃性樹脂形成用組成物及び無機質繊維補強難燃性樹脂複合体