JPH06181320A - 量子干渉トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

量子干渉トランジスタ及びその製造方法

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JPH06181320A
JPH06181320A JP33274892A JP33274892A JPH06181320A JP H06181320 A JPH06181320 A JP H06181320A JP 33274892 A JP33274892 A JP 33274892A JP 33274892 A JP33274892 A JP 33274892A JP H06181320 A JPH06181320 A JP H06181320A
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well region
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JP33274892A
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Satoshi Endo
聡 遠藤
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 量子干渉トランジスタ及びその製造方法に関
し、電子が非弾性散乱を受けることなく、電子波の干渉
効果が得られるのは勿論のこと、簡単な手段を採ること
で、その電子波を充分に変調して顕著な干渉効果が得ら
れるようにする。 【構成】 半絶縁性GaAs基板21上に延在するAl
GaAsバリヤ領域23AとAlGaAsグレーデッド
領域23BとGaAs井戸領域23CとAlGaAsバ
リヤ領域23DとGaAs井戸領域23CとAlGaA
sグレーデッド領域23EとAlGaAsバリヤ領域2
3Fとからなる電子走行層23と、その上に在るn型A
lGaAs電子供給層24と、電子供給層24と電子走
行層23との界面近傍の電子走行層23側に生成される
二次元キャリヤガス層に接続したソース電極26及びド
レイン電極27と、GaAs井戸領域23CとAlGa
Asバリヤ領域23DとGaAs井戸領域23Cの直上
方に在るゲート電極28とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アハロノフ・ボーム
(Aharonov−Bohm)効果(以下、AB効果
とする)を利用した量子干渉トランジスタ及びその製造
方法の改良に関する。
【0002】近年、半導体分野に於ける微細加工技術は
大きく進歩し、サブミクロンの加工が容易に実現できる
ようになった。このような加工技術に依って現出される
微細な空間に於いては、電子の量子力学的な波の性質が
顕在化する。この現象は、既存の半導体装置の性能向上
を阻害する懸念もあるが、電子の波として性質を積極的
に利用して新たな半導体装置を開発することが試みられ
ている。
【0003】現在、電子計算機などの電子機器につい
て、更なる高速化、情報処理能力の増大などが要求さ
れ、そして、この要求は将来に亙って絶えることなく引
き継がれてゆくものと考えられる。これを実現する為の
半導体装置の一つとして量子干渉トランジスタが大いに
期待されているのであるが、その実用化には未だ多くの
改良が必要である。
【0004】
【従来の技術】量子干渉トランジスタでは、電子が波と
しての性質をもつことから、二つのチャネルを通過した
電子が電場や磁場の影響を受けて互いに位相差を生じて
干渉し合う際、量子力学的な干渉の効果としてAB効果
が現れるのである。
【0005】図19は従来例を解説する為のAB効果を
利用した量子干渉トランジスタの要部斜面図である(要
すれば「S.Datta,Superlattices
and Microstructures,6,83
(1989).」を参照)。図に於いて、1は半絶縁性
GaAs基板、2はi−GaAsバッファ層、3はi−
GaAs能動層、4はn型AlGaAs電子供給層、5
はソース電極、6はドレイン電極、7はゲート電極をそ
れぞれ示している。尚、図示していないが、i−GaA
s能動層3とn型AlGaAs電子供給層4とで形成さ
れるヘテロ界面に於ける近傍のi−GaAs能動層3側
には二次元電子ガス層が生成されていることは勿論であ
る。
【0006】この従来例を動作させるには、例えば、ソ
ース電極5を接地し、ドレイン電極6に正電圧を印加す
ると、ソース側から注入された電子は二次元電子ガス層
を通ってドレイン側に到達するのであるが、途中のリン
グ状部分の入口において二つの経路に分岐し、リング状
部分の出口に於いて再び合流する。
【0007】ここで、リング状部分の一方の経路上に形
成されているゲート電極7に電圧を印加すると、リング
状部分の二つの経路に流れる電子波間に位相差が生じ、
これら電子波の干渉に依ってドレイン電極6に達する電
子の数が変化する。従って、ゲート電極7に印加するゲ
ート電圧の如何に応じてドレイン電流を変化させること
ができるのである。
【0008】図19について説明した量子干渉トランジ
スタに於いては、電子波を実空間上で分岐し、また、合
流させることに依って、電子は非弾性散乱を受けること
なく良好な干渉効果が得られている。然しながら、この
量子干渉トランジスタを実現するには、電子波を分岐及
び合流させる為のリング状部分が必要であり、これは通
常の半導体装置には普遍的な形状・構造ではないことか
ら、高集積化には向かない旨の問題があった。
【0009】そこで、本発明者は、図19について説明
した従来例の欠点を解消する為、波数空間(逆空間)で
電子波の分岐及び合流を行う量子干渉トランジスタを実
現させた(要すれば、特願平4−46548号を参
照)。
【0010】図20は本発明者の発明に係わる既出願の
量子干渉トランジスタを表す要部説明図である。図に於
いて、(A)は平面、(B)は要部切断側面、11は半
絶縁性GaAs基板、12はアンドープGaAsバッフ
ァ層、13は13A,13B,13C,13D,13E
からなる電子走行層、13AはアンドープAl0.1 Ga
0.9 Asバリヤ領域、13BはアンドープAlGaAs
グレーデッド領域、13CはアンドープGaAs井戸領
域、13DはアンドープAlGaAsグレーデッド領
域、13EはアンドープAl0.1 Ga0.9 Asバリヤ領
域、14はn型Al0.3 Ga0.7 As電子供給層、15
は絶縁膜、16はゲート電極、17はソース電極、18
はドレイン電極をそれぞれ示している。
【0011】この量子干渉トランジスタでは、電子走行
層13と電子供給層14とはヘテロ界面を生成し、その
ヘテロ界面近傍に於ける電子走行層13側には二次元電
子ガス層を生成させなければならない。従って、同じA
lGaAsを用いているバリヤ領域13A及び13Eと
電子供給層14とはAlのx値を相違させてヘテロ接合
を生成できるようにしてあり、また、グレーデッド領域
13B及び13Dは、Alのx値を0.1→0、或い
は、0→0.1に変化させるものであるから、問題なく
電子供給層14との間でヘテロ接合を生成することがで
きる。
【0012】図21は図20について説明した量子干渉
トランジスタのエネルギ・バンド・ダイヤグラムであ
り、図20に於いて用いた記号と同記号は同部分を表す
か或いは同じ意味を持つものとする。尚、このエネルギ
・バンド・ダイヤグラムでは、簡明にする為、伝導帯の
底EC のみを表してある。
【0013】図から明らかなように、ソース電極17か
らアンドープAl0.1 Ga0.9 Asバリヤ領域13Aに
対して注入された電子は電子波となってアンドープAl
0.1Ga0.9 Asバリヤ領域13Eに向かって進行する
のであるが、途中のアンドープAlGaAsグレーデッ
ド領域13B、アンドープGaAs井戸領域13C、ア
ンドープAlGaAsグレーデッド領域13Dに於いて
エネルギ(波数)的に分岐して二つのエネルギ準位を生
成する。尚、この二つのエネルギ準位のうちの一方は量
子準位である。
【0014】さて、各領域13A乃至13Eではエネル
ギが保存されるので、領域13B,13C,13Dに於
いては、領域13A或いは領域13Eに於ける電子波の
波数よりも高い波数の電子波と低い波数の電子波の二つ
に分かれることになる。従って、領域13B,13C,
13Dでの電子波の周期は領域13A及び領域13Eで
の周期に比較して大きいものと小さいものとに変化す
る。
【0015】図22は図20及び図21について説明し
た量子干渉トランジスタの動作を解説する為の電子波の
振幅対距離の関係を表す線図であり、図では、縦軸に電
子波の振幅(任意単位)を、また、横軸に距離をそれぞ
れ採ってある。図に於いて、(A)及び(B)はそれぞ
れ異なる事例を示し、何れも、電子波が干渉する状態を
説明する為に模式的に表したものである。
【0016】ここで、領域13B乃至領域13Dにゲー
ト電極16を利用して電場を印加すると電子波は変調さ
れる。二つに分かれた電子波の経路は空間的に同じ位置
にあるので、電場から同じ影響を受け、同じだけ波数が
変換する。然しながら、二つに分かれた電子波の波数の
値が異なっているので、印加された電場に応じた波数の
変化量に依って、合流した電子波の振幅を変化させるこ
とができる。
【0017】即ち、(A)の場合、合流位置での電子波
の両方の振幅が0であるから、合流した電子波は元の電
子波の状態、従って、領域13Aに於ける電子波の状態
に戻ることになる。(B)の場合、合流位置での電子波
の振幅は、両方とも0ではなく、しかも、同じ符号(マ
イナス)の振幅であることから、合流した電子波は、元
の電子波に比較すると振幅が大きくなる。
【0018】前記したように、図20及び図21に見ら
れる量子干渉トランジスタは、ゲート電極16に印加す
る電圧に応じて電子波の干渉状態が制御されてドレイン
電流が変化し、トランジスタ動作をすることができる。
【0019】図23は図20乃至図22について説明し
た量子干渉トランジスタのトランジスタ動作を説明する
為のゲート電圧対ドレイン電流の関係を表す線図であ
り、横軸にゲート電圧を、そして、縦軸にドレイン電流
をそれぞれ採ってある。図から明らかなように、ゲート
電圧を変化させることでドレイン電流が変化している。
尚、これは実験した際のデータであって、ゲート電圧を
周期的に変化させたので、ドレイン電流も周期的に変化
している。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】図20乃至図23につ
いて解説した量子干渉トランジスタに於いては、電子波
を波数空間(逆空間)で分岐及び合流させることで、電
子が非弾性散乱を受けることなく干渉効果が得られるの
であるが、量子井戸を用いている関係から、電子波が分
岐している領域を長くすることができず、従って、ゲー
ト電極に依って電子波の位相を大きく変調させることは
困難である。
【0021】本発明は、電子が非弾性散乱を受けること
なく、電子波の干渉効果が得られるのは勿論のこと、簡
単な手段を採ることで、その電子波を充分に変調するこ
とができるようにし、顕著な干渉効果を得ようとする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明では、電子波がエ
ネルギ的に二つに分岐して進行する領域を多重量子井戸
化することで従来の量子干渉トランジスタよりも長く
し、分岐された電子波の位相変調を充分に行って干渉効
果が大きく現れるようにすることが基本になっている。
【0023】前記したところから、本発明に依る量子干
渉トランジスタ及びその製造方法に於いては、 (1)面指数(100)から僅かな角度ずれた面を主面
とする化合物半導体基板(例えば半絶縁性GaAs基板
21)上に形成され且つ前記主面と平行する方向に順に
接して延在するアンドープのバリヤ領域(例えばアンド
ープAlGaAsバリヤ領域23A)及びアンドープの
グレーデッド領域(例えばアンドープAlGaAsグレ
ーデッド領域23B)及びアンドープの井戸領域(例え
ばアンドープGaAs井戸領域23C)及びキャリヤが
トンネル可能な厚さをもつアンドープのバリヤ領域(例
えばアンドープAlGaAsバリヤ領域23D)及びア
ンドープの井戸領域(例えばアンドープGaAs井戸領
域23C)及びアンドープのグレーデッド領域(例えば
アンドープAlGaAsグレーデッド領域23E)及び
アンドープのバリヤ領域(例えばアンドープAlGaA
sバリヤ領域23F)のそれぞれからなる電子走行層
(例えば電子走行層23)と、前記電子走行層上に展延
して形成されヘテロ界面を生成する一導電型不純物含有
キャリヤ供給層(例えばn型AlGaAs電子供給層2
4)と、前記一導電型不純物含有キャリヤ供給層と電子
走行層とのヘテロ界面近傍の電子走行層側に生成される
二次元キャリヤガス層に導電接続されたソース電極(例
えばソース電極26)及びドレイン電極(例えばドレイ
ン電極27)と、前記順に接して延在するアンドープの
井戸領域及びキャリヤがトンネル可能な厚さをもつアン
ドープのバリヤ領域及びアンドープの井戸領域の直上方
に在って前記ソース電極及びドレイン電極の間に形成さ
れたゲート電極(例えばゲート電極28)とを備えてな
ることを特徴とするか、或いは、
【0024】(2)前記(1)に於いて、アンドープの
井戸領域内に介在しキャリヤがトンネル可能な厚さをも
つアンドープのバリヤ領域が間隔をおいた複数であるこ
とを特徴とするか、或いは、
【0025】(3)前記(2)に於いて、複数のバリヤ
領域の間隔をソース側からドレイン側に向かって徐々に
狭くしたことを特徴とするか、或いは、
【0026】(4)面指数(100)から僅かな角度ず
れた面を主面とし且つ一定の間隔を隔てて相互に平行な
段差(例えば段差21A)をもつ化合物半導体基板(例
えば半絶縁性GaAs基板21)上に原子層エピタキシ
法を適用することに依って前記段差から前記化合物半導
体基板の主面に平行する方向にアンドープのバリヤ領域
(例えばアンドープAlGaAsバリヤ領域23A)及
びアンドープのグレーデッド領域(例えばアンドープA
lGaAsグレーデッド領域23B)及びアンドープの
井戸領域(例えばアンドープGaAs井戸領域23C)
及びキャリヤがトンネル可能な厚さをもつアンドープの
バリヤ領域(例えばアンドープAlGaAsバリヤ領域
23D)及びアンドープの井戸領域(例えばアンドープ
GaAs井戸領域23C)及びアンドープのグレーデッ
ド領域(例えばアンドープAlGaAsグレーデッド領
域23E)及びアンドープのバリヤ領域(例えばアンド
ープAlGaAsバリヤ領域23F)のそれぞれを順に
接して延在させる過程を繰り返して所要厚さの電子走行
層(例えば電子走行層23)を形成する工程と、次い
で、前記電子走行層上にヘテロ界面を生成する為の一導
電型不純物含有キャリヤ供給層(例えばn型AlGaA
s電子供給層24)を展延して形成する工程と、次い
で、前記一導電型不純物含有キャリヤ供給層と電子走行
層とのヘテロ界面近傍の電子走行層側に生成される二次
元キャリヤ・ガス層に導電接続されたソース電極(例え
ばソース電極26)及びドレイン電極(例えばドレイン
電極27)を形成する工程と、次いで、前記順に接して
延在するアンドープの井戸領域及びキャリヤがトンネル
可能な厚さをもつアンドープのバリヤ領域及びアンドー
プの井戸領域の直上方且つ前記ソース電極及びドレイン
電極の間にゲート電極(例えばゲート電極28)を形成
する工程とが含まれてなることを特徴とするか、或い
は、
【0027】(5)前記(4)に於いて、キャリヤがト
ンネル可能な厚さをもつアンドープのバリヤ領域をアン
ドープの井戸領域内に間隔をおいて複数個形成する工程
が含まれてなることを特徴とするか、或いは、
【0028】(6)前記(5)に於いて、キャリヤがト
ンネル可能な厚さをもつアンドープのバリヤ領域をアン
ドープの井戸領域内にソース側からドレイン側に向かっ
て間隔を徐々に狭くして複数個形成する工程が含まれて
なることを特徴とする。
【0029】
【作用】本発明に依って得られる量子干渉トランジスタ
では、勿論、電子波が波数空間(逆空間)で二つに分岐
し、そして合流することで干渉を起こすのであるが、電
子波がゲート電極の制御電圧に依って位相変調を受ける
領域には、電子波がトンネリングできる程度の薄いバリ
ヤ層を介在させてあることから、その位相変調を受ける
領域、即ち、量子井戸は、全体的な幅を広くしても、そ
の量子井戸は所謂多重量子井戸的な構成になるので、薄
いバリヤ層で分けられた各量子井戸に於いてはエネルギ
準位を充分に高く維持することができる。
【0030】従って、電子波は充分に長い領域に亙って
エネルギ的に二つに分岐して進行することができるか
ら、各々の位相が大きく変調されてから合流するので、
干渉効果は顕著に現れる。
【0031】また、電子波がトンネリング可能なバリヤ
層が存在する間隔を徐々に狭くする構成を採ると、ソー
ス・ドレイン間に或る程度の高い電圧を印加した場合、
量子準位は全ての量子井戸で連結された状態にすること
ができるので、電子波は長い領域に亙ってエネルギ的に
二つに分岐されるだけでなく、ドレイン電流を大きくす
ることもできる。
【0032】
【実施例】図1は第一実施例を解説する為の量子干渉ト
ランジスタを表す要部切断側面図である。図に於いて、
21は半絶縁性GaAs基板、22はアンドープGaA
sバッファ層、23は23A,23B,23C,23
D,23E,23Fからなる電子走行層、23Aはアン
ドープAlGaAsバリヤ領域、23BはアンドープA
lGaAsグレーデッド領域、23CはアンドープGa
As井戸領域、23DはアンドープAlGaAsバリヤ
領域、23EはアンドープAlGaAsグレーデッド領
域、23FはアンドープAlGaAsバリヤ領域、24
はn型AlGaAs電子供給層、25は絶縁膜、26は
ソース電極、27はドレイン電極、28はゲート電極を
それぞれ示している。
【0033】本発明の量子干渉トランジスタに於いて
も、図20乃至図23について説明した従来の技術に依
る量子干渉トランジスタと同様、電子走行層23と電子
供給層24とはヘテロ界面を生成し、そのヘテロ界面近
傍に於ける電子走行層23側には二次元電子ガス層を生
成させなければならない。従って、同じAlGaAsを
用いているバリヤ領域23A及び23D及び23Fと電
子供給層24とはAlのx値を相違させてヘテロ接合を
生成できるようにしてあり、そして、グレーデッド領域
23B及び23Eは、Alのx値を0.1→0、或い
は、0→0.1に変化させるものであるから、問題なく
電子供給層24との間でヘテロ接合を生成することがで
きる。尚、これ等の事柄は他の実施例についても同様で
ある。
【0034】前記各部分について主要なデータを例示す
ると次の通りである。 (1) 半絶縁性GaAs基板21について 主面の面指数が(100)から僅かにずれたオフ基板で
ある。 (2) アンドープGaAsバッファ層22について 厚さ:0.3〔μm〕 (3) アンドープAlGaAsバリヤ領域23Aにつ
いて Alのx値:0.1 電子走行方向の幅:50〔nm〕 厚さ:800〔nm〕 (4) アンドープAlGaAsグレーデッド領域23
Bについて Alのx値:0.1→0(バリヤ領域23A→井戸領域
23C) 電子走行方向の幅:15〔nm〕 厚さ:800〔nm〕 (5) 二つのアンドープGaAs井戸領域23Cにつ
いて 電子走行方向の幅:20〔nm〕 厚さ:800〔nm〕 (6) アンドープAlGaAsバリヤ領域23Dにつ
いて Alのx値:0.1 電子走行方向の幅:5〔nm〕 厚さ:800〔nm〕 (7) アンドープAlGaAsグレーデッド領域23
Eについて Alのx値:0→0.1(井戸領域23C→バリヤ領域
23F) 電子走行方向の幅:15〔nm〕 厚さ:800〔nm〕 (8) アンドープAlGaAsバリヤ領域23Fにつ
いて Alのx値:0.1 電子走行方向の幅:50〔nm〕 厚さ:800〔nm〕 (9) n型AlGaAs電子供給層24について Alのx値:0.3 不純物:Si 不純物濃度:1×1018〔cm-3〕 厚さ:100〔nm〕 (10) 絶縁膜25について 材料:SiO2 厚さ:200〔nm〕 (11) ソース電極26及びドレイン電極27につい
て 材料:AuGe/Au 厚さ:200〔nm〕/300〔nm〕 (12) ゲート電極28について 材料:Al 厚さ:300〔nm〕
【0035】図2乃至図10は図1に見られる第一実施
例を製造する工程を解説する為の工程要所に於ける量子
干渉トランジスタを表す要部切断側面図であり、以下、
これ等の図を参照しつつ詳細に説明する。尚、図1に於
いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意
味を持つものとし、また、図1も後の工程説明に用い
る。
【0036】図2参照 2−(1) 図示されているように、一定の間隔を隔てて相互に平行
な段差21Aをもつ(100)面からのオフ基板である
半絶縁性GaAs基板21を用意する。
【0037】図3参照 3−(1) 原子層エピタキシ(atomic layer epi
taxy:ALE)法を適用することに依り、基板21
上に厚さ0.3〔μm〕のアンドープGaAsバッファ
層22を成長させる。このバッファ層22の表面は、基
板21の表面に在る段差21Aを引き継ぐ段差が生成さ
れるのであるが、その段差は一原子層に相当する整った
形状になる。尚、以下、段差は全て記号21Aで指示す
る。
【0038】図4参照 4−(1) ALE法を適用することに依って、バッファ層22に於
ける一原子層の段差21Aから表面に沿って一原子層の
厚さだけアンドープAlGaAsバリヤ領域23Fを成
長させ、電子走行方向に50〔nm〕延在させる。尚、
この場合に於けるAlのx値は前記したように例えば
0.1である。
【0039】図5参照 5−(1) 引き続きALE法を適用することに依って、Alのx値
を0.1から0へと漸減しつつアンドープAlGaAs
の成長を行い、アンドープAlGaAsグレーデッド領
域23Eを形成し、電子走行方向に15〔nm〕延在さ
せる。
【0040】図6参照 6−(1) 引き続きALE法を適用することに依り、アンドープG
aAs井戸領域23Cの成長を行い、電子走行方向に2
0〔nm〕延在させる。 6−(2) 引き続きALE法を適用することに依り、アンドープA
lGaAsバリヤ領域23Dの成長を行い、電子走行方
向に5〔nm〕延在させる。尚、このバリヤ領域23D
の厚さは電子波が充分にトンネリングできる。また、こ
の場合、Alのx値は前記したように例えば0.1であ
る。 6−(3) 引き続きALE法を適用することに依り、アンドープG
aAs井戸領域23Cの成長を行い、電子走行方向に2
0〔nm〕延在させる。
【0041】図7参照 7−(1) 引き続きALE法を適用することに依り、Alのx値を
0から0.1へと漸増しつつアンドープAlGaAsの
成長を行い、アンドープAlGaAsグレーデッド領域
23Bを形成し、電子走行方向に15〔nm〕延在させ
る。
【0042】図8参照 8−(1) 引き続きALE法を適用することに依り、アンドープA
lGaAsバリヤ領域23Aを成長させ、電子走行方向
に50〔nm〕延在させる。尚、この場合に於けるAl
のx値は前記したように例えば0.1である。
【0043】図9参照 9−(1) 図4乃至図8について説明した工程を繰り返し、前記し
た各領域の厚さを約800〔nm〕程度にして電子走行
層23を完成させる。
【0044】図10参照 10−(1) ALE法を適用することに依り、電子走行層23上にn
型AlGaAs電子供給層24を形成する。この段階
で、電子走行層23と電子供給層24との界面近傍に於
ける電子走行層23側には二次元電子ガス層が生成され
る。
【0045】図1参照 1−(1) 化学気相堆積(chemical vapor dep
osition:CVD)法を適用することに依り、厚
さ例えば200〔nm〕のSiO2 からなる絶縁膜25
を形成する。 1−(2) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセス及びエッ
チング・ガスをCHF3 とする反応性イオン・エッチン
グ(reactive ion etching:RI
E)法を適用することに依り、SiO2 からなる絶縁膜
25の選択的エッチングを行ってソース電極コンタクト
用開口及びドレイン電極コンタクト用開口を形成する。
【0046】1−(3) 前記工程1−(2)で形成したレジスト膜をそのまま残
した状態で真空蒸着法を適用することに依ってAuGe
/Au膜を形成し、その後、レジスト膜を除去するリフ
ト・オフ法に依ってパターニングを行う。 1−(4) 温度約450〔℃〕、時間約1〔分〕の合金化熱処理を
行ってオーミック・コンタクトのソース電極26及びド
レイン電極27を形成する。 1−(5) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセス及びエッ
チング・ガスをCHF3 とするRIE法を適用すること
に依り、SiO2 からなる絶縁膜25の選択的エッチン
グを行ってゲート電極コンタクト用開口を形成する。
【0047】1−(6) 前記工程1−(4)で形成したレジスト膜をそのまま残
した状態で真空蒸着法を適用することに依ってAl膜を
形成し、その後、レジスト膜を除去するリフト・オフ法
に依って、Al膜からなるショットキ・コンタクトのゲ
ート電極28を形成する。
【0048】このようにして得られた第一実施例の量子
干渉トランジスタに於いては、電子波がエネルギ的に二
つに分岐して進行する領域が、図20乃至図23につい
て説明した従来の量子干渉トランジスタに比較し、単純
に二倍とはならないまでも、約1.7倍乃至1.8倍程
度に長くすることができるので、電子波の位相変調を充
分に行うことが可能であって、干渉効果が顕著に現れ
る。
【0049】図11は第一実施例の量子干渉トランジス
タに関するエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
尚、図1乃至図10に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。また、図
11では、簡明にする為、伝導帯の底EC のみを表して
ある。
【0050】第一実施例の場合、二つの量子井戸である
各井戸領域23Cの幅は同じである為、そこに生成され
る電子に関する第一量子準位e1 は同じエネルギとなっ
ていて、ソース側から注入された電子は量子井戸領域の
入口に達するとエネルギ・レベルが高いものと低いもの
との二つに分かれ、高いものは、バリヤ領域23Dに依
る電位障壁の上を越えて進行し、また、低いものは、バ
リヤ領域23Dをトンネルして進行することができるの
で、何れにせよドレイン側に達することができる。
【0051】この場合、ソース・ドレイン間に印加する
電圧は低くて良いので、ソース側及びドレイン側のエネ
ルギは等しいと考えて良く、図でもそのように表してあ
る。若し、ソース・ドレイン間にエネルギ差が若干存在
したとしても、量子井戸中に生成される量子準位にはエ
ネルギのぼけがあるので、電子はトンネリング可能であ
る。
【0052】図12は図1乃至図11について説明した
第一実施例の量子干渉トランジスタのゲート電圧対ドレ
イン電流の関係を表す線図であり、横軸にゲート電圧
を、そして、縦軸にドレイン電流をそれぞれ採ってあ
る。図から明らかなように、ゲート電圧を変化させるこ
とでドレイン電流が変化している。尚、これは実験した
際のデータであって、ゲート電圧を周期的に変化させた
ので、ドレイン電流も周期的に変化している。
【0053】図13は第二実施例を解説する為の量子干
渉トランジスタを表す要部切断側面図であり、図1乃至
図12に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或
いは同じ意味を持つものとする。第二実施例が第一実施
例と相違するところは、井戸領域23Cと薄いバリヤ領
域23Dの数を第一実施例に比較して更に多くしたとこ
ろにあり、第一実施例では二重量子井戸であるのに対
し、第二実施例では更に多重化された量子井戸になって
いる。
【0054】このような構成をもつ第二実施例の量子干
渉トランジスタに於いては、電子波の位相変調を行う領
域が第一実施例に比較し、更に長くなっていることは云
うまでもなく、従って、図からも明らかなようにゲート
電極28に於けるゲート長も長くなっている。
【0055】図14は第二実施例の量子干渉トランジス
タに関するエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
尚、図1乃至図13に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。また、図
14では、簡明にする為、伝導帯の底EC のみを表して
ある。
【0056】第二実施例の場合、全ての量子井戸につい
て、生成された第一量子準位のエネルギが同じになるよ
うな井戸幅、即ち、井戸領域23Cの厚さを設定してあ
る。但し、この場合、最もソース側及び最もドレイン側
の量子井戸の形状は、他の量子井戸と異なる為、これ等
二つの量子井戸の井戸幅は他の量子井戸の井戸幅に比較
して若干広くすることが必要である。
【0057】また、この場合も、第一実施例と同様、各
量子井戸間のポテンシャル・バリヤをなすバリヤ領域2
3Dは薄いので、電子はトンネル効果に依って容易に透
過することができる。従って、量子井戸領域の入口で二
つに分かれた電子波のうち、低エネルギで量子井戸内を
進行する電子波も複数のバリヤ領域23Dをトンネルし
てドレイン側に達することができる。
【0058】更にまた、この場合も、第一実施例と同
様、ソース・ドレイン間に印加する電圧は低くて良いの
で、ソース側並びにドレイン側のエネルギは等しいと考
えて良く、図でもそのように表してある。若し、ソース
・ドレイン間にエネルギ差が若干存在したとしても、量
子井戸中に生成される量子準位にはエネルギのぼけがあ
るので、電子はトンネリング可能である。
【0059】図15は図13及び図14について説明し
た第二実施例の量子干渉トランジスタのゲート電圧対ド
レイン電流の関係を表す線図であり、横軸にゲート電圧
を、そして、縦軸にドレイン電流をそれぞれ採ってあ
る。図から明らかなように、ゲート電圧を変化させるこ
とでドレイン電流が変化している。尚、これも、第一実
施例と同様、実験した際のデータであって、ゲート電圧
を周期的に変化させたので、ドレイン電流も周期的に変
化している。
【0060】図16は第三実施例を解説する為の量子干
渉トランジスタを表す要部切断側面図であり、図1乃至
図15に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或
いは同じ意味を持つものとする。第三実施例が第一実施
例或いは第二実施例と相違するところは、井戸領域23
Cと薄いバリヤ領域23Dの数を第一実施例に比較して
更に多くし且つ量子井戸の井戸幅、即ち、井戸領域の厚
さをソース側からドレイン側に向かって徐々に薄くした
ところにあり、従って、ここでは、井戸領域を記号23
1 ,23C2 ,23C3 ・・・・で指示してある。
尚、バリヤ領域23Dの厚さは変わりない。
【0061】このような構成をもつ第三実施例の量子干
渉トランジスタに於いては、第二実施例と同様、電子波
の位相変調を行う領域が第一実施例に比較して長くなっ
ていて、しかも、第一実施例或いは第二実施例に比較す
るとソース・ドレイン間に高い電圧を印加することが可
能である。
【0062】図17は第三実施例の量子干渉トランジス
タに関するエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
尚、図1乃至図16に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。また、図
17では、簡明にする為、伝導帯の底EC のみを表して
ある。
【0063】一般に、ソース・ドレイン間に高い電圧を
印加した場合、その間のエネルギ・バンドは傾斜をもつ
ようになる。第二実施例では、多数のバリヤ領域23
D、従って、多数の井戸領域23Cが設けられているの
で、高い電圧を印加した場合、各量子井戸内に生成され
る第一量子準位のエネルギは一致せず、従って、電子が
各バリヤ領域23Dをトンネルすることは困難になる。
【0064】第三実施例の場合、第二実施例と同様、多
数のバリヤ領域23D及び多数の井戸領域23C1 ,2
3C2 ・・・・を設けた構成になっていて、ソース・ド
レイン間に高い電圧を印加した場合、エネルギ・バンド
は傾斜するのであるが、各量子井戸の幅がソース側から
ドレイン側に向かって徐々に狭くなるように、即ち、第
一量子準位のエネルギが徐々に高くなるように設定され
ていることから、エネルギ・バンドに傾斜を生じても、
第一量子準位のエネルギはフラットになり、電子が複数
の全バリヤ領域23Dをトンネルできる。
【0065】図18は図16及び図17について説明し
た第三実施例の量子干渉トランジスタのゲート電圧対ド
レイン電流の関係を表す線図であり、横軸にゲート電圧
を、そして、縦軸にドレイン電流をそれぞれ採ってあ
る。図から明らかなように、ゲート電圧を変化させるこ
とでドレイン電流が充分に変化している。尚、これも、
第一実施例と同様、実験した際のデータであって、ゲー
ト電圧を周期的に変化させたので、ドレイン電流も周期
的に変化している。
【0066】
【発明の効果】本発明に依る量子干渉トランジスタ及び
その製造方法に於いては、化合物半導体基板上に主面と
平行する方向に順に接して延在するアンドープのバリヤ
領域及びアンドープのグレーデッド領域及びアンドープ
の井戸領域及びキャリヤがトンネル可能な厚さをもつア
ンドープのバリヤ領域及びアンドープの井戸領域及びア
ンドープのグレーデッド領域及びアンドープのバリヤ領
域のそれぞれからなる電子走行層が形成され、電子走行
層上にヘテロ界面を生成する一導電型不純物含有キャリ
ヤ供給層が形成され、ヘテロ界面近傍の電子走行層側に
生成される二次元キャリヤガス層に導電接続されたソー
ス電極及びドレイン電極が形成され、順に接して延在す
るアンドープの井戸領域及びキャリヤがトンネル可能な
厚さをもつアンドープのバリヤ領域及びアンドープの井
戸領域の直上方の且つソース電極及びドレイン電極間に
ゲート電極が形成されている。
【0067】本発明に於いては、電子波がゲート電極の
制御電圧に依って位相変調を受ける領域に電子波がトン
ネリングできる程度の薄いバリヤ層を介在させてあるこ
とから、その位相変調を受ける領域、即ち、量子井戸
は、全体的な幅を広くしても、その量子井戸は所謂多重
量子井戸的な構成になるので、薄いバリヤ層で分けられ
た各量子井戸に於いてはエネルギ準位を充分に高く維持
することができる。従って、電子波は充分に長い領域に
亙ってエネルギ的に二つに分岐して進行することができ
るから、各々の位相は大きく変調されてから合流するの
で、干渉効果が顕著に現れる。
【0068】また、電子波がトンネリング可能なバリヤ
層が存在する間隔を徐々に狭くする構成を採ると、ソー
ス・ドレイン間に或る程度の高い電圧を印加した場合、
量子準位は全ての量子井戸で連結された状態にすること
ができるので、電子波は長い領域に亙ってエネルギ的に
二つに分岐されるだけでなく、ドレイン電流を大きくす
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例を解説する為の量子干渉トランジス
タを表す要部切断側面図である。
【図2】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図3】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図4】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図5】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図6】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図7】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図8】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図9】図1に見られる第一実施例を製造する工程を解
説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを表
す要部切断側面図である。
【図10】図1に見られる第一実施例を製造する工程を
解説する為の工程要所に於ける量子干渉トランジスタを
表す要部切断側面図である。
【図11】第一実施例の量子干渉トランジスタに関する
エネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
【図12】図1乃至図11について説明した第一実施例
の量子干渉トランジスタのゲート電圧対ドレイン電流の
関係を表す線図である。
【図13】第二実施例を解説する為の量子干渉トランジ
スタを表す要部切断側面図である。
【図14】第二実施例の量子干渉トランジスタに関する
エネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
【図15】図13及び図14について説明した第二実施
例の量子干渉トランジスタのゲート電圧対ドレイン電流
の関係を表す線図である。
【図16】第三実施例を解説する為の量子干渉トランジ
スタを表す要部切断側面図である。
【図17】第三実施例の量子干渉トランジスタに関する
エネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
【図18】図16及び図17について説明した第三実施
例の量子干渉トランジスタのゲート電圧対ドレイン電流
の関係を表す線図である。
【図19】従来例を解説する為のAB効果を利用した量
子干渉トランジスタの要部斜面図である。
【図20】本発明者の発明に係わる既出願の量子干渉ト
ランジスタを表す要部説明図である。
【図21】図20について説明した量子干渉トランジス
タのエネルギ・バンド・ダイヤグラムである。
【図22】図20及び図21について説明した量子干渉
トランジスタの動作を解説する為の電子波の振幅対距離
の関係を表す線図である。
【図23】図20乃至図22について説明した量子干渉
トランジスタのトランジスタ動作を説明する為のゲート
電圧対ドレイン電流の関係を表す線図である。
【符号の説明】
21 半絶縁性GaAs基板 22 アンドープGaAsバッファ層 23 23A,23B,23C,23D,23E,23
Fからなる電子走行層 23A アンドープAlGaAsバリヤ領域 23B アンドープAlGaAsグレーデッド領域 23C アンドープGaAs井戸領域 23D アンドープAlGaAsバリヤ領域 23E アンドープAlGaAsグレーデッド領域 23F アンドープAlGaAsバリヤ領域 24 n型AlGaAs電子供給層 25 絶縁膜 26 ソース電極 27 ドレイン電極 28 ゲート電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】面指数(100)から僅かな角度ずれた面
    を主面とする化合物半導体基板上に形成され且つ前記主
    面と平行する方向に順に接して延在するアンドープのバ
    リヤ領域及びアンドープのグレーデッド領域及びアンド
    ープの井戸領域及びキャリヤがトンネル可能な厚さをも
    つアンドープのバリヤ領域及びアンドープの井戸領域及
    びアンドープのグレーデッド領域及びアンドープのバリ
    ヤ領域のそれぞれからなる電子走行層と、 前記電子走行層上に展延して形成されヘテロ界面を生成
    する一導電型不純物含有キャリヤ供給層と、 前記一導電型不純物含有キャリヤ供給層と電子走行層と
    のヘテロ界面近傍の電子走行層側に生成される二次元キ
    ャリヤガス層に導電接続されたソース電極及びドレイン
    電極と、 前記順に接して延在するアンドープの井戸領域及びキャ
    リヤがトンネル可能な厚さをもつアンドープのバリヤ領
    域及びアンドープの井戸領域の直上方に在って前記ソー
    ス電極及びドレイン電極の間に形成されたゲート電極と
    を備えてなることを特徴とする量子干渉トランジスタ。
  2. 【請求項2】アンドープの井戸領域内に介在しキャリヤ
    がトンネル可能な厚さをもつアンドープのバリヤ領域が
    間隔をおいた複数であることを特徴とする請求項1記載
    の量子干渉トランジスタ。
  3. 【請求項3】複数のバリヤ領域の間隔をソース側からド
    レイン側に向かって徐々に狭くしたことを特徴とする請
    求項2記載の量子干渉トランジスタ。
  4. 【請求項4】面指数(100)から僅かな角度ずれた面
    を主面とし且つ一定の間隔を隔てて相互に平行な段差を
    もつ化合物半導体基板上に原子層エピタキシ法を適用す
    ることに依って前記段差から前記化合物半導体基板の主
    面に平行する方向にアンドープのバリヤ領域及びアンド
    ープのグレーデッド領域及びアンドープの井戸領域及び
    キャリヤがトンネル可能な厚さをもつアンドープのバリ
    ヤ領域及びアンドープの井戸領域及びアンドープのグレ
    ーデッド領域及びアンドープのバリヤ領域のそれぞれを
    順に接して延在させる過程を繰り返して所要厚さの電子
    走行層を形成する工程と、 次いで、前記電子走行層上にヘテロ界面を生成する為の
    一導電型不純物含有キャリヤ供給層を展延して形成する
    工程と、 次いで、前記一導電型不純物含有キャリヤ供給層と電子
    走行層とのヘテロ界面近傍の電子走行層側に生成される
    二次元キャリヤガス層に導電接続されたソース電極及び
    ドレイン電極を形成する工程と、 次いで、前記順に接して延在するアンドープの井戸領域
    及びキャリヤがトンネル可能な厚さをもつアンドープの
    バリヤ領域及びアンドープの井戸領域の直上方且つ前記
    ソース電極及びドレイン電極の間にゲート電極を形成す
    る工程とが含まれてなることを特徴とする量子干渉トラ
    ンジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】キャリヤがトンネル可能な厚さをもつアン
    ドープのバリヤ領域をアンドープの井戸領域内に間隔を
    おいて複数個形成する工程が含まれてなることを特徴と
    する請求項4記載の量子干渉トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】キャリヤがトンネル可能な厚さをもつアン
    ドープのバリヤ領域をアンドープの井戸領域内にソース
    側からドレイン側に向かって間隔を徐々に狭くして複数
    個形成する工程が含まれてなることを特徴とする請求項
    5記載の量子干渉トランジスタの製造方法。
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