JPH0617661A - エンジンの過給圧制御装置 - Google Patents

エンジンの過給圧制御装置

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JPH0617661A
JPH0617661A JP4174187A JP17418792A JPH0617661A JP H0617661 A JPH0617661 A JP H0617661A JP 4174187 A JP4174187 A JP 4174187A JP 17418792 A JP17418792 A JP 17418792A JP H0617661 A JPH0617661 A JP H0617661A
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宏 能瀬
Shunichi Tsubota
俊一 坪田
Hisaaki Ikenaga
久昭 池永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速時に、オーバーシュートを生じさせるこ
となく、過給圧を迅速かつ確実に目標過給圧に追従させ
ることができる過給圧制御装置を提供する。 【構成】 通常時には、コントロールユニット20によ
って、過給圧がフィードバック制御される。他方、加速
時には、フィードバック制御が停止されて加速補正が行
われ、この後過給圧が境界過給圧を超えたときにフィー
ドバック制御が再開される。ここで、該過給機16の吐
出圧が低く、上記加速補正によって過給圧が境界過給圧
に達しない場合には、さらに第2の加速補正が行われ、
過給圧が高められる。このため、確実にフィードバック
制御が再開され、過給圧が迅速かつ確実に目標過給圧に
追従する。また、第1の加速補正の加速補正量が小さく
設定されるので、オーバーシュートの発生が防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過給圧を、目標過給圧
に追従するようにフィードバック制御するようにしたエ
ンジンの過給圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】過給機を設けて充填効率(エンジン出力)
を高めるようにした過給機付エンジンは従来より知られ
ている。そして、かかる過給機としては、一般に、排気
通路内に配設されたタービンによって、吸気通路内に配
設されたブロワ(ポンプ)を回転駆動し、該ブロワによっ
てエアを加圧(過給)するようにした排気ターボ式過給機
が多用されている。けだし、排気ターボ式過給機は、構
造が簡素であり、かつエンジンの軸動力損失が生じない
といった利点があるからである。
【0003】そして、排気ターボ式過給機は、排気ガス
のエネルギが大きいときすなわち高回転時または高負荷
時に、ブロワの吐出圧(過給圧)が高くなるといった特性
をもつが、単に排気ガスのエネルギにまかせて過給を行
ったのでは、エンジンの運転状態に応じた適正な過給圧
が得られない。そこで、タービンをバイパスするバイパ
ス排気通路と、該バイパス排気通路を開閉するウエスト
ゲートバルブとを設け、該ウエストゲートバルブの開度
を調節して、過給圧を、運転状態に応じて設定される目
標過給圧に追従させるようにした過給機付エンジンが提
案されている(例えば、特開昭57−146023号公
報参照)。
【0004】さらには、過給圧が目標過給圧に追従する
ように、過給圧をフィードバック制御するようにした過
給機付エンジンも提案されている。そして、このように
過給圧をフィードバック制御するようにしたエンジンに
おいては、普通、スロットル開度(エンジン負荷)が大き
いときほど目標過給圧が高く設定される。したがって、
加速時すなわちスロットル開度急増時には、これに伴っ
て目標過給圧が急上昇する。
【0005】しかしながら、一般に、過給圧のフィード
バック制御においては、過給圧の目標過給圧に対する偏
差が実際に検出された後で、この偏差を打ち消すように
ウエストゲートバルブの開度が調節されるので、過給圧
の変化は目標過給圧の変化に対してかなり遅れることに
なる。このため、過給圧をフィードバック制御するよう
にした従来のエンジンでは、加速応答性が悪くなるとい
った問題がある。なお、特開昭57−146023号公
報に開示された上記従来の過給機付エンジンでは、加速
時に目標過給圧を高めて加速応答性を高めるようにして
いるが、このようにすると、加速応答性は良くなるもの
の過給圧が必要以上に高められてしまう。
【0006】また、一般に、過給圧のフィードバック制
御においては積分動作が行われるが、加速時には目標過
給圧が急上昇する一方これに対する過給圧の追従が遅れ
るので、この間に偏差の積分量が非常に大きくなる。こ
のため、上記偏差の積分量を打ち消そうとして、目標過
給圧に達した後も過給圧の上昇が続き、過給圧が目標過
給圧を大幅に上回るといった現象いわゆるオーバーシュ
ートが生じるといった問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、加速時にはフ
ィードバック制御を一時的に停止させた上で、ウェスト
ゲートバルブの開度を所定量だけステップ状に変化さ
せ、過給圧を迅速に上昇させるとともに偏差の積分量の
増大を防止し、この後過給圧が、目標過給圧よりはやや
低圧側に設定される境界過給圧に達した時点からフィー
ドバック制御を再開するようにした過給機付エンジンが
提案されている。このようなエンジンでは、例えば図5
に示すように、加速時にはスロットル開度(H1)が略ス
テップ状に増加し、これに伴って目標過給圧(H2)も略
ステップ状に急上昇する。そして、時刻θ1でフィード
バック制御が停止され(H5)、所定の加速補正が行われ
ることになる(H6)。ここで、加速補正量が適正であれ
ば、過給圧は、曲線H3で示すように迅速に上昇し、時
刻θ2で境界過給圧(H4)に達してフィードバック制御が
再開され、この後まもなく目標過給圧(H2)に一致する
ことになる。
【0008】ここで、加速補正量が大き過ぎると、曲線
3'で示すように、オーバーシュートが生じてしまう。
そこで、かかるオーバーシュートの発生を防止するた
め、通常、加速補正量は最小限に設定される。しかしな
がら、各過給機の吐出性能には多少のばらつきがあるの
で、吐出圧の低い過給機では、曲線H3″で示すよう
に、過給圧が境界過給圧(H4)に到達せず、フィードバ
ック制御が再開されないことがあり、このような場合に
は、過給圧が低い状態で加速が行われ、車両の走行性が
悪化するといった問題がある。本発明は、上記従来の問
題点を解決するためになされたものであって、加速時
に、オーバーシュートを生じさせることなく、過給圧を
迅速かつ確実に目標過給圧に追従させることができるエ
ンジンの過給圧制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、第1の発明は、図1に示すように、エンジンCEの
運転状態に応じて設定される目標過給圧に追従するよう
に過給圧をフィードバック制御する過給圧フィードバッ
ク制御手段aと、エンジンCEの加速状態を検出する加
速検出手段bと、該加速検出手段bによってエンジンCE
が加速状態にあることが検出されたときには過給圧を高
圧側に補正する過給圧補正手段cと、過給圧が目標過給
圧よりもやや低圧側に設定される所定の境界過給圧を超
える場合にのみ上記過給圧フィードバック制御手段aに
フィードバック制御を行わせるフィードバック制限手段
dとが設けられたエンジンの過給圧制御装置において、
加速時に上記過給圧補正手段cによって過給圧が高圧側
に補正された後、過給圧が上記境界過給圧より低い圧力
で安定したときには、過給圧を再度高圧側に補正する第
2の過給圧補正手段eが設けられていることを特徴とす
るエンジンの過給圧制御装置を提供する。
【0010】また、第2の発明は、第1の発明にかかる
エンジンの過給圧制御装置において、加速中は過給圧の
フィードバック制御を禁止する加速時フィードバック禁
止手段fが設けられていることを特徴とするエンジンの
過給圧制御装置を提供する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図2に示すように、エンジンCEは、吸気弁1が開かれ
たときに吸気ポート2から燃焼室3内に混合気を吸入
し、この混合気をピストン4で圧縮して点火プラグ5で
着火・燃焼させ、排気弁6が開かれたときに燃焼ガスを
排気ポート7に排出するといったプロセスを繰り返し、
これに伴って生じるピストン4のシリンダ軸線方向の往
復運動を、コンロッド8とクランクピン9とクランクア
ーム(図示せず)とによって回転運動に変換してクランク
軸10に出力するようになっている。なお、点火プラグ
5へは、イグニッションコイル11から所定のタイミン
グで、火花放電用の高電圧が供給されるようになってい
る。
【0012】エンジンCE(燃焼室3)にエアを供給する
ために吸気装置Aが設けられ、この吸気装置Aには、下
流端が吸気ポート2と連通する吸気通路13が設けられ
ている。そして、吸気通路13には、エア流れ方向にみ
て上流側から順に、吸入エア中の浮遊塵を除去するエア
クリーナ14と、吸入エア量を検出するエアフローメー
タ15と、後で説明する排気ターボ式過給機16のブロ
ワ16a(ポンプ)と、加圧されて温度が上昇したエアを
冷却するインタクーラ17と、アクセルペダル(図示せ
ず)の踏み込み動作に対応して開閉されるスロットル弁
18と、吸気通路13内のエア中に燃料を噴射する燃料
噴射弁19とが設けられている。
【0013】また、エンジンCEの燃焼ガス(排気ガス)
を排出するために排気装置Bが設けられ、この排気装置
Bには、上流端が排気ポート7と連通する排気通路22
が設けられている。そして、排気通路22には、排気ガ
ス流れ方向にみて上流側から順に、過給機16のタービ
ン16bと、三元触媒を用いた触媒コンバータ23とが
設けられている。
【0014】排気ターボ式過給機16においては、ター
ビン16bが排圧を伴った排気ガスによって回転駆動さ
れ、このタービン16bの駆動力がシャフト16cを介し
てブロワ16aに伝達され、このブロワ16aによって吸
気通路13内のエアが加圧(過給)されるようになってい
る。過給機16の吐出圧すなわち過給圧を制御するため
に、タービン16bをバイパスさせて排気ガスを排出す
るバイパス排気通路24と、このバイパス排気通路24
を開閉するウエストゲートバルブ25とが設けられてい
る。ここで、ウエストゲートバルブ25が開かれたとき
には、排気ガスの一部が、タービン16bをバイパスし
て、バイパス排気通路24を通して排出され、過給圧が
低下する。したがって、ウエストゲートバルブ25の開
度を調節することによって過給圧を制御することができ
るようになっている。
【0015】そして、ウエストゲートバルブ25を開閉
させるために、正圧応動式のダイヤフラム装置からなる
アクチュエータ26が設けられている。このアクチュエ
ータ26は、圧力室26aに大気圧が導入されたときに
はウエストゲートバルブ25を全閉させ、圧力室26a
に正圧が導入されたときには、その圧力に応じてウエス
トゲートバルブ25を開くようになっている。ここで、
圧力室26aへは、正圧導入通路27を通して、ブロア
16a下流の吸気通路13a内の加圧されたエアが導入さ
れるようになっている。
【0016】そして、一方の端部がブロア16a上流の
吸気通路13bに開口し、もう一方の端部が正圧導入通
路27に開口するリリース通路28が設けられ、このリ
リース通路28に、ソレノイド式の過給圧制御弁29が
介設されている。この過給圧制御弁29は、コントロー
ルユニット20から印加される過給圧制御信号(最終デ
ューティ比)に応じて開閉されるようになっている。こ
こで、過給圧制御弁29の開度が大きいときほど、圧力
室26a内の正圧がリリース通路28を通して吸気通路
13bにリリースされ、したがってウエストゲートバル
ブ25の開度が小さくなり、過給圧が高くなるようにな
っている。
【0017】ブロワ16a下流の吸気通路13a内のイン
マニブーストすなわち過給圧は、基本的には、コントロ
ールユニット20によって、エンジンCEの運転状態に
応じて設定される目標過給圧に追従するようにフィード
バック制御されるようになっている。さらに、加速時等
においては、コントロールユニット20によって、上記
フィードバック制御が停止される一方、過給圧の加速補
正が行われ、オーバーシュートを生じさせることなく、
過給圧が迅速かつ確実に目標過給圧に追従させられるよ
うになっている。コントロールユニット20は、請求項
1または請求項2に記載された「過給圧フィードバック
制御手段」と「加速検出手段」と「過給圧補正手段」と「フィ
ードバック制限手段」と「第2の過給圧補正手段」と「加速
時フィードバック禁止手段」とを含む、エンジンCEな
いしは過給機16の総合的な制御装置である。そして、
コントロールユニット20は、エアフローメータ15に
よって検出される吸入エア量、ブーストセンサ31によ
って検出されるインマニブーストすなわち過給圧、回転
数センサ32によって検出されるエンジン回転数、スロ
ットル開度等を制御情報として、所定の各種制御を行う
ようになっているが、以下では本発明の主旨である過給
圧制御についてのみ説明する。以下、図3に示すフロー
チャートに従って、コントロールユニット20による過
給圧制御の制御方法を説明する。
【0018】制御が開始されると、ステップ#1で、エ
ンジン回転数、インマニブースト(過給圧)、スロットル
開度、吸入エア量等の各種データが制御情報として読み
込まれる。次に、ステップ#2で、目標過給圧P0が演
算される。この目標過給圧P0は、所定のエンジン出力
特性が得られるように、基本的にはスロットル開度すな
わちエンジン負荷に応じて設定される。
【0019】ステップ#3では、目標過給圧P0に応じ
て、過給圧制御弁29に印加すべきベースデューティ比
が演算される。本実施例では、基本的には、まず目標過
給圧P0に応じて基本となるベースデューティ比を設定
する一方、実際の過給圧PNの目標過給圧P0に対する
偏差(P0−PN)に応じて、該偏差をなくすように設定
されるフィードバック補正量を演算し、ベースデューテ
ィ比とフィードバック補正量とから最終デューティ比を
演算し、該最終デューティ比を過給圧制御弁29に印加
し、過給圧PNを目標過給圧P0に追従させるといっ
た、過給圧のフィードバック制御を行うようにしてい
る。
【0020】ステップ#4では、エンジンCEが加速状
態にあるか否かが比較・判定される。本実施例では、ス
ロットル開度が急上昇した後において、過給圧PNが目
標過給圧P0に対して所定の範囲にまで近づいたか否か
で加速状態にあるか否かを判定するようにしている。な
お、スロットル開度の変化率から加速状態にあるか否か
を判定することもできるが、このようにすると加速状態
にあると判定される期間が極めて短くなるので、十分に
は加速補正を行うことができなくなる。
【0021】ステップ#4で、加速状態にないと判定さ
れれば(NO)、ステップ#5〜ステップ#7で、過給圧
のフィードバック制御が行われる。本実施例では、過給
圧PNが、目標過給圧P0と、該目標過給圧P0よりや
や低圧側に設定される境界過給圧PLとの間に入ってい
るときにのみ、すなわち偏差(P0−PN)が、所定の幅
PK(=P0−PL)以下の場合にのみフィードバック制
御を行い、過給圧PNが境界過給圧PLに達しないと
き、すなわち偏差(P0−PN)が上記所定の幅PKを超
えるときには、フィードバック制御を行わないようにし
ている(フィードバック補正量を0にする)。偏差(P0
−PN)が大きいときにフィードバック制御を行うと、
偏差の積分値が大きくなり、この偏差の積分値に基づい
て行われる積分動作のため、ハンチングが生じてしまう
からである。
【0022】具体的には、まずステップ#5で、フィー
ドバック補正量が演算される。このフィードバック補正
量は、普通のPID制御の場合と同様に、偏差(P0−
PN)に比例する部分と(比例動作部分)、偏差の積分値
に比例する部分(積分動作部分)と、偏差の変化率に比例
する部分(微分動作部分)とからなる。なお、3つの動作
の一部、例えば微分動作を省略してもよい。続いて、ス
テップ#6で、ベースデューティ比とフィードバック補
正量とから最終デューティ比が演算される。次に、ステ
ップ#7で、最終デューティ比が、過給圧制御弁29に
出力される。ここで、最終デューティ比に応じてアクチ
ュエータ26の圧力室26a内の圧力が変化し、これに
伴ってウエストゲートバルブ25の開度が変わり、最終
デューティ比に対応する過給圧が得られる。この後ステ
ップ#1に復帰する。
【0023】ところで、前記のステップ#4で、加速状
態にあると判定されたときには(YES)、ステップ#8
〜ステップ#12で、フィードバック制御を停止して、
加速補正、すなわち加速時用の過給圧制御が行われる。
具体的には、まずステップ#8でフィードバック補正が
停止された後、ステップ#9で第1回目の加速補正が行
われる。前記したとおり、加速時に過給圧をフィードバ
ック制御すると、過給圧の変化が目標過給圧の変化に対
して遅れてしまい、加速性能が悪くなる。そこで、フィ
ードバック制御を停止した上で、デューティ比を所定量
だけステップ状に変化させ、過給圧を迅速に目標過給圧
に近付けるようにしている。このデューティ比の補正量
が加速補正量である。
【0024】ステップ#10では、過給圧PNの目標過
給圧P0に対する偏差(P0−PN)が、所定の幅PK
(=P0−PL)より大きいか否かが比較・判定される。
ここで、PK≧PO−PNであると判定されれば(N
O)、過給圧PNがすでに境界過給圧PL以上となって
いるので、フィードバック制御を行うことができる状態
に達している。そこで、ステップ#13で加速補正が停
止(リセット)され、この後ステップ#5〜ステップ#7
で、前記と同様のフィードバック制御が行われた後、ス
テップ#1に復帰する。
【0025】他方、ステップ#10で、PK<P0−P
Nであると判定されれば(YES)、ステップ#11で、
過給圧PNの時間に対する変化率ΔPが、所定の過給圧
安定状態判定値DPより小さいか否かが比較・判定され
る。ここで、DP>ΔPであると判定されれば(YE
S)、過給圧PNがほとんど上昇しておらず、このまま
では過給圧PNが境界過給圧PLに達する見込みがな
い。したがって、このままではフィードバック制御が再
開されないことになる。そこで、この場合は、ステップ
#12で、第2の加速補正が行われる。すなわち、デュ
ーティ比をさらにステップ状に変化させて過給圧PNを
上昇させる。この後ステップ#6で、ベースデューティ
比と、加速補正値(2回目)とに基づいて、最終デューテ
ィ比が演算される。続いて、ステップ#7で最終デュー
ティ比が過給圧制御弁29に出力され、この後ステップ
#1に復帰する。
【0026】ステップ#11で、DP≦ΔPであると判
定された場合は(NO)、過給圧PNが上昇しつつあり、
まもなく境界過給圧PLに達する(偏差がPK以下にな
る)ものと予想される。そこで、この場合は、最初の加
速補正値を維持したまま、ステップ#6〜ステップ#7
が実行され、過給圧制御弁29に最終デューティ比が出
力される。この後、ステップ#1に復帰する。
【0027】以下、図4を参照しつつ、このような過給
圧制御が行われた場合の、加速時における過給特性を説
明する。図4に示すように、例えば、時刻t1でスロット
ル開度(G1)が略ステップ状に変化すると、これに伴っ
て目標過給圧P0(G2)も略ステップ状に変化する。そ
して、時刻t2で加速状態が検出されると、この時点t2
らフィードバック制御が停止され、したがってフィード
バック補正量(G6)が0となる。他方、時刻t2からは第
1の加速補正が行われ、加速補正量(G5)が所定値h1
けステップ状に高められる。これに伴って過給圧PNが
上昇する。ここで、過給圧が曲線G3で示すように順調
に上昇すれば、やがて過給圧が境界過給圧PL(G4)以
上となり、したがってフィードバック制御が開始され、
まもなく過給圧PNは目標過給圧P0(G2)に一致する
ことになる。
【0028】これに対して、過給機16の吐出圧が低い
場合には、過給圧PNが境界過給圧PL(G4)に達する
前に上昇を停止して安定してしまう。しかしながら、こ
のように過給圧PNが安定した場合は、時刻t4で第2の
加速補正が行われ、加速補正量(G5)が所定値h2だけス
テップ状に高められる。このため、過給圧PNは、曲線
3″で示すように再び上昇しはじめ、やがて時刻t5
境界過給圧PL(G4)以上となり、フィードバック制御
が開始され、まもなく過給圧PN(G3″)が目標過給圧
P0(G2)に一致することになる。したがって、過給機
の吐出性能のばらつき等によって、該過給機16の吐出
圧が低い場合でも、加速時には過給圧が迅速かつ確実に
目標過給圧に追従する。
【0029】なお、第1の加速補正量を大きく設定した
場合は、曲線G3'で示すように、時刻t3で境界過給圧P
L(G4)を超え、速やかにフィードバック制御が開始さ
れるものの、オーバーシュートが発生してしまう。な
お、かかるオーバーシュートが発生する場合の加速補正
量、フィードバック補正量及び偏差を、夫々、曲線
5'、G6'、G7'に示す。したがって、本実施例によれ
ば、加速時にオーバーシュートを生じさせることなく、
迅速かつ確実に過給圧を目標過給圧に追従させることが
できる。
【0030】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、加速時にお
いて、過給圧が境界過給圧以下で安定した場合には、第
2の過給圧補正手段によって過給圧がさらに高圧側に補
正されるので、過給圧を確実に境界過給圧に到達させる
ことができる。このため、確実に過給圧のフィードバッ
ク制御が開始され、迅速かつ確実に過給圧を目標過給圧
に追従させることができる。また、過給圧補正手段の加
速補正量を小さく設定することができるので、加速時に
過給圧のオーバーシュートが発生しない。
【0031】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、加速時フィ
ードバック禁止手段によって、加速中はフィードバック
制御が強制的に禁止されるので、加速応答性が高めら
れ、かつ制御安定性が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明にかかる過給圧制御装置を備えたエン
ジンのシステム構成図である。
【図3】 過給圧制御の制御方法を示すフローチャート
である。
【図4】 加速時における、スロットル開度、過給圧、
加速補正量、フィードバック補正量、偏差及び偏差変化
率の経時変化を示す図である。
【図5】 従来の過給圧制御装置における、加速時の、
スロットル開度、過給圧、フィードバック補正量及び加
速補正量の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
CE…エンジン a…過給圧フィードバック制御手段 b…加速検出手段 c…過給圧補正手段 d…フィードバック制限手段 e…第2の過給圧補正手段 f…加速時フィードバック禁止手段 16…過給機 20…コントロールユニット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの運転状態に応じて設定される
    目標過給圧に追従するように過給圧をフィードバック制
    御する過給圧フィードバック制御手段と、エンジンの加
    速状態を検出する加速検出手段と、該加速検出手段によ
    ってエンジンが加速状態にあることが検出されたときに
    は過給圧を高圧側に補正する過給圧補正手段と、過給圧
    が目標過給圧よりもやや低圧側に設定される所定の境界
    過給圧を超える場合にのみ上記過給圧フィードバック制
    御手段にフィードバック制御を行わせるフィードバック
    制限手段とが設けられたエンジンの過給圧制御装置にお
    いて、 加速時に上記過給圧補正手段によって過給圧が高圧側に
    補正された後、過給圧が上記境界過給圧より低い圧力で
    安定したときには、過給圧を再度高圧側に補正する第2
    の過給圧補正手段が設けられていることを特徴とするエ
    ンジンの過給圧制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたエンジンの過給圧
    制御装置において、 加速中は過給圧のフィードバック制御を禁止する加速時
    フィードバック禁止手段が設けられていることを特徴と
    するエンジンの過給圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4832529B2 (ja) * 2006-02-28 2011-12-07 ルノー・エス・アー・エス 内燃エンジンの過給空気を制御するための方法及び装置
JP2021161929A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 本田技研工業株式会社 内燃機関の過給圧制御装置

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