JPH0615986Y2

JPH0615986Y2 - 容器の把持装置

Info

Publication number: JPH0615986Y2
Application number: JP1988159317U
Authority: JP
Inventors: 義一田林
Original assignee: 株式会社大阪タイユー
Priority date: 1988-12-06
Filing date: 1988-12-06
Publication date: 1994-04-27
Anticipated expiration: 2003-12-06
Also published as: DE68906000T2; AU617021B2; EP0372491A1; DE68906000D1; US5020963A; JPH0280698U; AU4596689A; EP0372491B1

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はドラム缶等の略円筒状の大形容器を運搬するた
めに、該容器を把持する装置に関するものである。

（従来の技術及び解決すべき課題）ドラム缶等の円筒状の大形容器を１個づつ運ぶ運搬車
は、台車上に設けた昇降枠に容器の胴部を挟圧支持する
胴部支持装置、或は容器の上端耳部を上爪と下爪とでク
ランプする把持装置を配備しており、缶の容器を挟圧し
て抱え、或は把持装置によって容器の耳部をクランプし
て容器を床面から浮上させ、目的の場所へ移動させるの
である。

容器の胴部を一対の爪板にて挟圧支持する方が、容器の
耳部をクランプするよりも安定感があるが、爪板を左右
に開閉駆動するシリンダ装置及びその駆動源を必要と
し、又、容器の胴部を挟圧支持する毎にシリンダ操作を
必要とし手間が掛かった。

本考案は、容器に押し当てるだけで、容器の胴部を抱え
る様に把持でき、容器から後退させるだけで容器を解放
できる把持装置を明らかにするものである。

（課題を解決する手段）上記目的を達成するために本考案のクランプ装置は、容
器(5)を略半周する支持枠体(1)と、該枠体の両端に枠体
の内側にて回転支持軸(2)(2)にて起伏回転可能に配備さ
れた一対の爪板(3)(3)とで構成され、両回転支持軸(2)
(2)は容器を受け入れる側の先端が互いに開く方向に斜
めに配備され、両爪板(3)(3)の対向する内縁は、容器
(5)の胴部の一部が入り込む様に凹んでおり、爪板(3)の
自由端は支持枠体(1)から飛出し方向に突出し、該突出
部を含む両爪板の上面は爪板の回転支持軸(2)よりも高
く位置し、両爪板間の中心を通る両爪板間の最短長さＬ
_１は、容器(5)の胴部(51)の直径Ｄに対応しており、両
爪板(3)の先端間の間隔Ｌ_２は容器(5)の胴部(51)の直径
Ｄよりも狭くなっている。

（作用及び効果）支持枠体(1)を床面に略平行にして、両爪板(3)の先端を
容器(5)の胴部に押し当てる（第４図Ａ、第４図Ｂ）。

上記状態にて支持枠体(1)を更に前進させる。

両爪板(3)の先端間の間隔Ｌ_２は容器(5)の胴部(51)の直
径Ｄよりも狭いが、爪板(3)の回転支持軸(2)は、爪板
(3)の先端よりも低い位置にあり、且つ該支持軸(2)は容
器の受入れ側が開く方向に傾いているため、爪板(3)の
先端が容器(5)の胴部(51)を押圧することによって、第
２図に２点鎖線で示す如く、爪板(3)の先端が持ち上が
る分力が作用し、爪板(3)の先端は容器(5)の胴部(51)に
接しながら徐々に持ち上がる（第５図Ａ、第５図Ｂ）。

両爪板(3)の先端が容器(5)の直径線を越えると、爪板
(3)の先端は徐々に下り、両爪板(3)間の中心と容器(5)
の軸心が一致した時点にて、両爪板(3)が容器(5)の胴部
(51)に沿う（第６図Ａ、第６図Ｂ）。

この状態にて支持枠体(1)を上昇させると、爪板(3)が容
器(5)の胴部(51)を辷って上昇し、該爪板(3)が容器(5)
の上端の耳部(52)或は容器(5)の胴部(51)に形成された
リング状補強リブ(53)に引っ掛かって容器(5)を持ち上
げることができる。

容器(5)を所定の位置に降ろした後、支持枠体(1)を容器
(5)から後退させると、前記同様にして、爪板(3)に上向
きの分力が作用し、前記爪板(3)の先端側が容器(5)に接
しながら持ち上って後退し、両爪板(3)間から容器(5)が
解放される。

尚、爪板(3)を容器(5)に押し当てる際及び爪板(3)を容
器(5)から外す際に、支持枠体(1)を下降させながら行な
うと、爪板(3)と容器(5)の摩擦によって爪板(3)先端の
高さは変わらず、爪板の基端が下降するため、爪板(3)
は一層起立し易く、爪板(3)と容器(5)の係脱を一層円滑
に行なうことができる。

（実施例）以下、フォークリフトのフォークに装着して使用する容
器の把持装置について説明する。尚、実施例は本願考案
を説明するためのものであって、実用新案請求の範囲を
減縮したり、狭く解してはならない。

本願装置によって把持される容器(5)は、ドラム缶等の
略円筒状の大形容器であって、上端外周に耳部(52)、胴
部(51)には補強用のリング状リブ(53)が隆起形成されて
いる。

把持装置は、上記容器(5)の耳部或はリング状リブに把
持装置を引っ掛けて把持するもので、半円状、略Ｖ字
状、略Ｕ字状等、容器(5)を略半周する形状の支持枠体
(1)に、フォークリフト(6)のフォーク(62)が嵌まる鞘体
(11)及び、容器(5)を引っ掛けて持ち上げる一対の爪板
(3)を配備して構成される。

以下の説明で、前とは、支持枠体(1)の開口側即ち、容
器を受入れる側である。

支持枠体(1)の両端側に後方に向けて平行に鞘体(11)が
突設され、該鞘体(11)の先端には、鞘体に嵌められるフ
ォーク(62)をクランプするクランプ装置(12)が設けられ
ている。

支持枠体(1)の両端には、枠体の内側にて、一対の爪板
(3)(3)が起伏回転可能に配備され、爪板(3)の基端には
スライドブロック(31)が突設されている。

支持枠体(1)の両端には、枠体と同一面内にて回転支持
軸(2)が軸承され、該支持軸(2)は外周に螺条が形成さ
れ、前記爪板(3)のスライドブロック(31)を貫通螺合し
て爪板(3)の基端を回動可能に支持している。

第７図の如く、支持軸(2)は爪板(3)間の中心と支持枠体
(1)の中心を通る仮想線Ｌに対して、45°よりも少し小
さい角度、実施例では43°傾いている。

回転支持軸(2)の前端には手回しハンドル(21)が突設さ
れ、該ハンドル(21)を回すと、支持軸の螺状による推力
によって板(3)が支持軸(2)に沿って前後に移動する。

両爪板(3)の前側自由端は、支持枠体(1)の先端よりも前
方に且つ互いに接近する方向に突出しており、該突出部
を含む両爪板(3)(3)の内縁は容器(5)の胴部(51)の曲率
に対応して円弧状に凹んでいる。

更に、爪板(3)の内縁の上面は、爪板の回転支持軸(2)よ
りも高く位置している。

各爪板(3)の先端にウレタンゴム製の補助爪(33)が短く
突設されており、該補助爪(33)によって爪板(3)が直接
に容器(5)に衝突して傷付くことは防止される。

支持枠体(1)の中央内面には、容器(5)の胴部(51)の後面
が当る当り板(13)が突設されている。

第１図の如く、支持枠体(1)の中央上面には、上記爪板
(3)にて把持した容器(5)の上端を掴んで補助的に支持す
る掴み装置(4)が配備される。

該掴み装置(4)は、支持枠体(1)を貫通して高さ調節可能
に支え軸(41)が配備され、該支え軸(41)の上端に垂直面
内にて揺動可能に揺動レバー(42)が枢支されている。

支え軸(41)は下部がネジ軸となっており、支持枠体(1)
に螺合され且つ支持枠体(1)の内側から螺合されたロッ
クナット(49)によって固定されている。

ロックナット(49)を緩めて支え軸(41)を回転させること
によって支持軸(41)の高さ位置を調節できる。

揺動レバー(42)は、間隔を存して平行に設けた板片(43)
(43)の先端間に跨がって上爪(44)が斜め後方下向きに突
設され、板片間の基端はブロック(45)によって連結さ
れ、該ブロックには、縦向きにクランプボルト(46)が貫
通螺合されている。

前記揺動レバー(42)の板片(43)には横長の長孔(43a)が
開設され、板片間に支え軸(41)の上端が余裕のある状態
に嵌まり、該支え軸に水平に突設した枢軸(48)が板片(4
3)の長孔(43a)に摺動可能に嵌まっている。

支持枠体(1)の中央部には前記上爪(44)との対応位置に
下爪(47)が前方に向けて突設され、又、クランプボルト
(46)との対応位置に受板(40)が後方に向けて突設されて
いる。

クランプボルト(46)を回して該ボルト先端にて受板(40)
を押圧すると、枢軸(48)を中心に揺動レバー(42)の上爪
(44)側が下って、該上爪(44)と下爪(47)によって容器
(5)の上端耳部を掴むことができる。

揺動レバー(42)は長孔(43a)の余裕分だけ前後に移動で
き、容器(5)の耳部の厚みが変化しても対応できる。

上記掴み装置(4)は、フォークリフト(6)が傾斜のある床
面を走行する場合等に補助的に使用するもので、通常
は、クランプボルト(46)及びロックナット(49)を緩め
て、揺動レバー(42)を第１図の２点鎖線で示す如く、容
器の当らぬ様に左右に向きを変えて、待機させておく。

上記把持装置に於て、両爪板(3)間の中心を通る両爪板
(3)間の最短長さＬ_１は、容器(5)の胴部(51)の直径Ｄに
略対応し、両爪板(3)の先端の間隔Ｌ_２は容器(5)の胴部
(51)の直径よりも狭くなっている。

容器(5)の大きさに対応して、上記爪板(3)の間隔調整
は、支持枠体(1)先端の支持軸(2)を回して、爪板(3)を
斜め前後に移動させることによって行なう。

然して、把持装置の鞘(11)にフォークリフト(6)のフォ
ーク(62)を嵌め、クランプ装置(12)によって把持装置を
フォーク(62)にクランプする。

支持枠体(1)を床面に略平行にして、両爪板(3)の先端を
容器(5)の上部に押し当てる（第４図Ａ、第４図Ｂ）。

上記状態にて支持枠体(1)を更に前進させる。

両爪板(3)の先端間の間隔Ｌ_２は容器(5)の胴部(51)の直
径Ｄよりも狭いが、両爪板(3)(3)の回転支持軸(2)は、
爪板(3)の先端よりも低い位置にあり、且つ爪板の回転
支持軸(2)は容器の受入れ側が互いに開く方向に傾いて
いるため、爪板(3)の先端が容器(5)の胴部(51)周面を押
圧することによって、爪板(3)の先端を持ち上げる分力
が作用し、爪板(3)の先端が容器(5)の胴部(51)に接しな
がら徐々に持ち上がる（第５図Ａ、第５図Ｂ）。

両爪板(3)の先端が容器(5)の直径線を越えると、爪板
(3)の先端は徐々に下がって両爪板(3)間の中心と容器
(5)の軸心が一致した時点にて、両爪板(3)が容器(5)の
胴部(51)に沿う（第６図Ａ、第６図Ｂ）。

この状態にて支持枠体(1)を上昇させると、爪板(3)が容
器(5)の胴部(51)を辷って上昇し、該容器(5)の上端の耳
部(52)に引っ掛かって容器(5)を持ち上げることができ
る。

上記実施例では、爪板(3)の回転支持軸(2)は、爪板(3)
間の中心と支持枠体(1)の中心を通る仮想線Ｌに対し
て、４５°よりも少し小さい角度、実施例では４３°傾
いているため、第７図の如く、容器(5)の胴部(51)の曲
率よりも爪板(3)の円弧の曲率が小さい場合、両爪板(3)
にて容器(5)を挟んだとき、爪板(3)の先端側が後側より
も容器に強く当り、容器(5)は当り板(13)に強く接し、
両爪板(3)の先端と当り板(3)の３点当りによって一層安
定して支持できる。

容器(5)を所定の位置に降ろした後、支持枠体(1)を容器
(5)から後退させると、前記爪板(3)の先端側が容器(5)
に接して持ち上がりながら後退し、両爪板(3)間から容
器(5)を解放することができる。

本考案の把持装置は、上記の如く、フォークリフトに取
り付けて使用する以外にも、昇降装置を具えた手押し台
車の該昇降装置に連繋して使用することができるのは勿
論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、把持装置の一例を示す斜面図、第２図は第１
図II−II線に沿う断面図、第３図は第１図III−III線に
沿う断面図、第４図Ａは爪板が容器に当った状態の平面
から見た説明図、第４図Ｂは同上の側面から見た説明
図、第５図Ａは爪板が容器の周面に接しながら起き上が
っていく状態の平面から見た説明図、第５図Ｂは同上の
側面から見た説明図、第６図Ａは両爪板間の中心と容器
の中心が一致した状態を示す平面から見た説明図、第６
図Ｂは同上の側面から見た説明図、第７図は容器の直径
に対する爪板間隔及び回転支持軸の角度に対する爪板と
容器の当り位置の説明図、第８図はクランプ装置の平面
図、第９図はクランプ装置の断面図である。 (1)…支持枠体、(11)…鞘 (3)…爪板、(4)…掴み装置

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】容器(5)を略半周する支持枠体(1)と、該枠
体の両端に枠体の内側にて回転支持軸(2)(2)にて起伏回
転可能に配備された一対の爪板(3)(3)とで構成され、両
回転支持軸(2)(2)は容器を受け入れる側の先端が互いに
開く方向に斜めに配備され、両爪板(3)(3)の対向する内
縁は、容器(5)の胴部の一部が入り込む様に凹んでお
り、爪板(3)の自由端は支持枠体(1)から飛出し方向に突
出し、該突出部を含む両爪板の上面は爪板の回転支持軸
(2)よりも高く位置し、両爪板(3)間の中心を通る両爪板
間の最短長さＬ_１は、容器(5)の胴部(51)の直径Ｄに対
応しており、両爪板(3)の先端間の間隔Ｌ_２は容器(5)の
胴部(51)の直径Ｄよりも狭い容器の把持装置。
【請求項２】支持枠体(1)には、フォークリフト(6)のフ
ォーク(62)が嵌まる鞘体(11)が突設されている実用新案
登録請求の範囲第１項に記載の容器の把持装置。