JPH06159110A - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

車両用駆動力制御装置

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Publication number
JPH06159110A
JPH06159110A JP31896592A JP31896592A JPH06159110A JP H06159110 A JPH06159110 A JP H06159110A JP 31896592 A JP31896592 A JP 31896592A JP 31896592 A JP31896592 A JP 31896592A JP H06159110 A JPH06159110 A JP H06159110A
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JP
Japan
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cylinders
cylinder
stopped
fuel supply
operating
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Application number
JP31896592A
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English (en)
Inventor
Katsuya Sakida
克哉 崎田
Tomohiro Katou
智啓 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 減筒運転中においても気筒の稼働頻度を相対
的に高くし、休止時の燃焼室の冷却を低減させて再稼働
時にも安定した燃焼を得ること。 【構成】 駆動輪のスリップ率及び内燃機関の運転状態
に基づき、燃料供給を停止すべき気筒数を算出する停止
気筒数算出手段と、その算出結果に応じて所定の気筒に
対する燃料供給を停止する燃料供給停止制御を実行し、
内燃機関の出力トルクを制御する出力トルク制御手段と
を備え、その出力トルク制御手段を、上記燃料供給停止
制御が、燃料供給を連続して停止する気筒は点火順序に
対して等間隔に設定されると共にさらなる稼働率低下の
要求があった場合にはさらに停止させる気筒を稼働気筒
の中から順次入れ替えて実行されるよう構成した。その
ため気筒の稼働頻度が高くなり、再稼働時にも安定した
燃焼が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用駆動力制御装置
に係り、詳しくは特定気筒への燃料供給を停止して減筒
を行う減筒制御によって、エンジンの発生トルクから駆
動力を制御する車両用駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、特開平3−246334号に開示されているよう
に、点火順序に対して等間隔で燃料供給停止を行い、ト
ルク変動を滑らかにする技術が知られている。例えば、
点火順序が#1、#2、#3、#4、#5、#6気筒で
ある場合、1気筒カットするときは#1のみ、2気筒カ
ットするときは#1と#4、3気筒カットするときは#
1、#3及び#5、4気筒カットするときは#1、#
2、#3及び#5、5気筒カットするときは#1、#
2、#3、#4及び#5というように組み合わせて、休
止させる気筒を等間隔にしている。
【0003】しかしながら、上記手法(以下A案とい
う)では常に特定の気筒が休止されるため、長時間の減
筒運転では稼働気筒との休止気筒との温度差が大きくな
り、熱歪からエンジンを劣化させるという問題がある。
この問題に対しては、休止させる気筒を順次入れ替える
という手法(以下B案という)も考えられる。図14に
気筒稼働率が約30%のときの上記A案及びB案の制御
によるタイムチャートを示す。図14において記号
「○」は燃料噴射を、記号「−」は噴射停止を示してい
る。
【0004】図14(a)に示すA案の場合は、#1と
#4の2気筒が常に稼働し残りの気筒が常にカットされ
ているが、同じく(b)に示すB案の場合は、稼働気筒
が最初#1と#4、次に#2と#5、続いて#3と#
6、そして#5となりまた#1と#4に戻るという具合
いに順番に繰り返していく。A案に対してB案では全気
筒が定期的に稼働しており、上述した長時間の減筒運転
での稼働気筒と休止気筒との温度差が大きくなるといっ
た問題は比較的解決できるが、図14(b)から判るよ
うに、この場合各気筒が3〜4点火に1回しか稼働しな
いので、休止時に燃焼室が冷却され、再稼働時に正常に
燃焼し難くなるという問題が生じる。
【0005】そこで本発明は、2種類の減筒方式に基づ
いて停止させる気筒を制御することによって上記問題を
解決し、休止時の燃焼室の冷却を低減させて再稼働時に
も安定した燃焼を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明のの車両用駆動力制御装置は、図1に
例示するように、複数の気筒を有する内燃機関の運転状
態を検出する運転状態検出手段と、上記内燃機関により
駆動される駆動輪の回転速度を検出する駆動輪回転速度
検出手段と、該検出された駆動輪回転速度を一つのパラ
メータとして駆動輪のスリップ率を算出するスリップ率
算出手段と、該算出された駆動輪のスリップ率及び上記
検出された内燃機関の運転状態に基づき、燃料供給を停
止すべき気筒数を算出する停止気筒数算出手段と、該停
止気筒数算出手段の算出結果に応じて、所定の気筒に対
する燃料供給を停止する燃料供給停止制御を実行し、内
燃機関の出力トルクを制御する出力トルク制御手段と、
を備え、車両の駆動力を制御する車両用駆動力制御装置
において、上記燃料供給停止制御が、燃料供給を連続し
て停止する気筒は点火順序に対して等間隔に設定される
と共にさらなる稼働率低下の要求があった場合にはさら
に停止させる気筒を稼働気筒の中から順次入れ替えて実
行されるように、上記出力トルク制御手段を構成したこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】上記構成を有する本発明の車両用駆動力制御装
置によれば、停止気筒数算出手段が、スリップ率算出手
段により算出された駆動輪のスリップ率及び運転状態検
出手段により検出された内燃機関の運転状態に基づき、
燃料供給を停止すべき気筒数を算出する。そして、出力
トルク制御手段が、停止気筒数算出手段の算出結果に応
じ、かつ燃料供給を連続して停止する気筒は点火順序に
対して等間隔に設定すると共にさらなる稼働率低下の要
求があった場合にはさらに停止させる気筒を稼働気筒の
中から順次入れ替えて燃料供給停止制御を実行する。
【0008】気筒稼働率が約30%のときの本発明によ
る燃料供給停止制御の一例をを図15のタイムチャート
に示す。図15において記号「○」は燃料噴射を、記号
「−」は噴射停止を示しており、#2、#4、#6気筒
は連続休止し、#1、#3、#5気筒が間欠稼働してい
る。この場合は、(#1と#5)→(#3)→(#1と
#5)→…という具合いに稼働する。図14(b)に示
したB案の3〜4回に1回の稼働に比べて気筒の稼働頻
度が高くなり、再稼働時にも安定した燃焼が得られる。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。ま
ず、構成を説明する。図2においては、1は車両駆動用
のエンジンであり、吸入空気はエアークリーナ2から吸
気管3、スロットルチャンバ4を経てインテークマニホ
ールド5の各ブランチから各気筒に供給され、燃料はイ
ンジェクタ(燃料供給手段)6により噴射されて吸入空
気と混合される。各気筒には点火プラグ7が装着されて
おり、点火プラグ7にはディストリビュータ8を介して
パワートランジスタ9に通電するタイミングで点火コイ
ル10からの高圧パルスが供給される。
【0010】気筒内の混合気は点火プラグ7の放電によ
って着火、爆発し、排気となって排気管11に送られ、
触媒コンバータ12で排気中の有害成分を三元触媒によ
り清浄化されて外部に排出される。エンジン1の動力は
変速機13を介して車両の駆動軸に伝達され、駆動軸を
駆動する。
【0011】吸入空気の流量はエアフローメータ15に
より検出され、スロットルチャンバ4内のスロットルバ
ルブ16により制御される。スロットルバルブ16の全
閉位置はスロットルバルブスイッチ17により検出さ
れ、エンジン1のクランク角はディストリビュータ8に
内蔵されたクランク角センサ18により検出される。エ
ンジン1に発生するノッキングはノックセンサ19によ
り検出され、冷却水の温度は水温センサ20により検出
される。
【0012】また、排気中の酸素濃度は酸素センサ21
により検出され、車速は車速センサ22により検出され
る。変速機13の変速位置はリバーススイッチ23によ
り検出され、変速機13のニュートラル位置はニュート
ラルスイッチ24により検出される。車両の駆動輪の回
転数は駆動輪速度センサ(駆動軸回転数検出手段)25
により検出され、従動輪(非駆動輪)の回転数は従動輪
速度センサ(非駆動輪回転数検出手段)26により検出
される。触媒コンバータ12の入口排気温度は触媒入口
温度センサ27により検出され、触媒コンバータ12の
触媒床温度は触媒床温度センサ28により検出される。
【0013】なお、31は補助空気制御弁、32はエア
フレギュレータ、33はエアコン用および暖房用ソレノ
イドバルブ、34は負圧コントロールバルブ、35はフ
ュエルポンプである。上記各センサ15、17〜28か
らの信号はコントロールユニット40に入力されてお
り、コントロールユニット40はスリップ率手段、供給
量演算手段および供給量制御手段としての機能を有し、
主にマイクロコンピュータにより構成される。コントロ
ールユニット49は入力された各信号に基づいてエンジ
ンの点火時期制御、燃料供給制御および車両のトラクシ
ョンコントロールを行う。
【0014】図3はコントロールユニット40の行う制
御の内、点火時期制御の機能を実現する部分のブロック
図である。同図において、マルチプレクサ41はタイマ
42の動作によってエアフローメータ15、水温センサ
20、酸素センサ21及びノックセンサ19からの各信
号を切り換えて通過させ、通過したアナログ信号はA/
D変換器43によってデジタル信号に変換された後CP
U44に入力される。
【0015】一方、クランク角センサ18からの信号は
タイマ45の動作によりカウンタ46によってカウント
され、単位時間当たりの入力回数に相当する信号がエン
ジン回転数信号としてCPU44に入力される。CPU
44はメモリとの間で信号を授受し、前記各種信号に基
づいて運転状態に適合した点火時期を演算し、その演算
結果を出力回路48に出力する。出力回路48にはクラ
ンク角センサ18からの基準角度信号も入力され、演算
された点火時期と一致したときにパワートランジスタ9
を介して点火コイル10に点火信号を出力し、これによ
りディスリビュータ8を介して所定の気筒の点火プラグ
7が放電して混合気に点火される。
【0016】上記エアフローメータ15、スロットルバ
ルブスイッチ17、クランク角センサ18、水温センサ
20、酸素センサ21は運転状態検出手段51を構成
し、点火プラグ7、ディストリビュータ8、パワートラ
ンジスタ9および点火コイル10は点火手段52を構成
している。
【0017】次に、作用を説明する。まず、燃料噴射制
御を説明すると、検出された吸入空気量Qaとエンジン
回転数Nとに基づいて基本噴射量Tpを Tp=K・Qa/N …… ただし、K:定数 なる式から演算した後、この基本噴射量Tpを検出され
た冷却水温度と排気中の酸素温度等に基づいて次式の
ように補正し燃料噴射量Tiを演算する。
【0018】 Ti=Tp×(1+KTW+KAS+KAI+KACC+KDEC)+TB+TC …… ただし、KTW:水温増量補正係数 KAS:始動および始動後増量補正係数 KAI:アイドル後増量補正係数 KACC:加速補正係数 KDEC:減速補正係数 TB:バッテリ電圧補正分 TC:フュエルカット補正分 そして、演算された燃料噴射量Tiに対応するパルス信
号をインジェクタ6に出力し、燃料噴射制御を行う。か
かる燃料噴射制御中に図4のフローチャートに示す駆動
力制御のルーチンが実行される。
【0019】まず、ステップ110(以下単にS110
と言う。以下同様。)で検出された実際のエンジン回転
数N、車速VSP等の各種信号を読込み、S120で検出
されたシフト段が後退段か否かを判別する。YESのと
きはS130に進み、NOのとき、すなわちシフト段が
前進段のときにはS180に進む。S130では第2設
定回転数としての後退時の第2燃料カット回転速度NMA
XRを設定するとともに、S140で第2設定車両速度と
しての後退時の第2燃料カット車両速度VSPMAXRを設定
する。
【0020】一方、S180では第1設定回転速度とし
ての前進時の第1燃料カット回転速度NMAX を設定する
とともに、S190で第1設定車両速度としての前進時
の第1燃料カット車両速度VSPMAX を設定する。ここで
は、第2燃料カット回転速度NMAXRは前記第1燃料カッ
ト回転速度NMAX より小さくなるように設定され、第2
燃料カット車両速度VSPMAXRは第1燃料カット車両速度
VSPMAX より小さくなるように設定されている。
【0021】S150ではエンジン回転数Nが第2燃料
カット回転速度NMAXRを越えているか否かを判別し、Y
ESのときはS160を通過することなくS170に進
み、NOのときはS160に進む。S160では車速V
SPが第2燃料カット車両速度VSPMAXRを越えているか否
かを判別し、YESのときはS170に進み、NOのと
きはS220に進む。S170ではインジェクタ6の噴
射作動を停止して燃料カットを行う。従って、シフト段
が後退段にあるときにはエンジン回転数Nが第2燃料カ
ット回転速度NMAXRを越えたとき、あるいは車速Vが第
2燃料カット車両速度VSPMAXRを越えたときに燃料カッ
トが行われる。
【0022】一方、シフト段が前進段にあるときには、
S200でエンジン回転数Nが第1燃料カット回転速度
NMAX を越えているか否かを判別し、YESのときはS
170に進み、NOのときはS210に進む。S210
では車速VSPが第1燃料カット車両速度VSPMAX を越え
ているか否かを判別し、YESのときはS170に進
み、NOのときはS220に進む。S220では燃料カ
ットを行うことなく、インジェクタ6による燃料噴射制
御を継続させる。
【0023】従って、シフト段が前進段にあるときに
は、エンジン回転数Nが第2燃料カット回転速度NMAXR
より大きく設定された第1燃料カット回転速度NMAX を
越えたとき、あるいは車速VSPが第2燃料カット車両速
度VSPMAXRより大きく設定された第1燃料カット車両速
度VSPMAX を越えたときに燃料カットが行われる。
【0024】以上のことから、前進段のときには従来と
同様に車両走行の安全性を図れる一方、通常運転時の車
両速度あるいは回転速度が前進段に比較して低く設定さ
れている後退段においても、車両速度あるいは回転速度
の過度の上昇が有効に抑制され、後退時の車両走行の安
全性を確保できるという本実施例特有の効果がある。
【0025】次に、本発明の特徴部分であるトラクショ
ンコントロールのルーチンは図5のフローチャートに従
って実行される。まず、S310〜S390でそれぞれ
吸入空気量Qa 、エンジン回転数N冷却水温TW 、触媒
床温度Tcc、触媒入口温度Tci、車速VSP、ノック信号
Vk 、駆動軸速度VDW、従動輪速度VPWを読込む。次い
で、S400で前記式に従って基本噴射量Tp(エン
ジン負荷に等しい)を演算し、S410でスリップ率S
Lを下記式に従って演算する。
【0026】 SL =(VDW−VPW)/VPW …… 次いで、S420で触媒床温度Tccの単位時間当たりの
変化dTcc(Tccの時間微分値)を演算し、S430で
触媒入口温度Tciの単位時間当たりの変化dTci(Tci
の時間微分値)を演算する。次いで、S440で基本噴
射量TP およびエンジン回転数Nをパラメータとして基
本点火時期ADV0 を図8に示すマップからルックアッ
プする。
【0027】次いで、S470でノック信号Vk よりノ
ッキングの発生を判定し、S480でスリップ率SL に
対応してSL0 〜SL13と14レベルにランク付けを
し、S490でスリップ率SL をランクSLn と比較す
る。ランク付けの結果、スリップ率SL が大きければS
600に移り、スリップ率SL が小さければトラクショ
ンコントロールの必要なしと判断してS500に進む。
【0028】S500ではエンジン回転数Nを高速回転
フュエルカット回転数NMAXと比較する。S500に
おいてYESのときにはフュエルカットするために、S
530に移り、NOのときはS510に進む。S510
では車速VSPが180Kmより大きいか否かを判別し、
YESのときはやはり同様にフュエルカットするため
に、S530に移り、NOのときはS520に進む。S
520ではKFC=1.0として全気筒共フュエルカット
せずにS540に進み、S530ではKFC=0として全
気筒共フュエルカットを行いS540に進む(フュエル
カットは第7図参照)。
【0029】S540ではノック信号Vk が判定値SL
ELより大きいか否かを判断してS550で基本点火時
期ADVをβだけ遅角させて最終点火時期ADVを決定
する。NOのときはS560で基本点火時期ADV0 を
そのまま最終点火時期ADVとして決定する。次いで、
S570で前記式から燃料噴射量Tiを演算し、S5
80でこの値Tiをレジスタにセットするとともに、S
590で最終点火時期ADVの値をレジスタにセットし
て本ルーチンを終了する。
【0030】従って、スリップ率SL が小さいときはト
ラクションコントロールが行われず、エンジン回転数N
が高速回転フュエルカット回転数NMAXを越えた場合
および車速VSPが180Kmを越えた場合にフュエルカ
ットが行われる。その結果、過回転やオーバ車速が避け
られ、安全性が確保される。また、ノッキングが発生し
たときは基本点火時期ADV0 がβだけ遅角させられて
ノッキングの抑制が行われる。
【0031】一方、S490でスリップ率SL が大きい
と判断したときは、S600でそのときのスリップラン
クSLn に応じて燃焼制御レベルCLn を設定する。な
お、燃焼制御レベルCLn における添字nが大きくなる
程、低減トルクは大きくなる。
【0032】次いで、S610で触媒入口温度Tciを触
媒劣化の判別のための上限基準値STCinと比較し、S
620で同じく入口温度時間微分値dTciを上限基準値
SdTCinと比較する。S610でYESのときは触媒
入口温度が高く触媒コンバータ12における触媒の焼損
(劣化)が予想されると判断し、S520に戻ってフュ
エルカットによるトラクションコントロールのための補
正を禁止する(フュエルカット補正の禁止)。S610
でNOのときはS620に進み、S620でYESのと
きも同様に触媒の焼損が予想されると判断してS520
に戻る。
【0033】一方、S620でNOのときはS630に
進み、S630で触媒床温度Tccを触媒劣化の判別のた
めの上限基準値STccn と比較し、S640で同じく触
媒床温度時間微分値dTccを上限基準値SdTccn と比
較する。S630でYESのときは触媒床温度が高く触
媒コンバータ12における触媒の焼損が予想されると判
断してS520に戻ってフュエルカットによるトラクシ
ョンコントロールのための補正を禁止する。S630で
NOのときはS640に進み、S640でYESのとき
も同様に触媒の焼損が予想されると判断してS520に
戻る。
【0034】S640でNOときは、次のS650〜S
700の処理において、エンジン負荷に対応するパラメ
ータを個別に取上げてトラクションコントロールのため
の補正レベルを低減した方がよいと判断される運転領域
にあるか否かの判別を順次行う。
【0035】まず、S650でエンジン回転数Nをトラ
クションコントロール制御の判別のための上限基準値S
HNn と比較し、S660で同じく下限基準値SLNn
と比較する。S650でYESのときは触媒コンバータ
12における触媒の劣化が予想されると判断してS71
0に進む。NOのときはS660に進み、ステップ66
0でYESのときはエンストが予想されると判断してS
710に進む。
【0036】一方、S660でNOのときはS670に
進む。S670では冷却水温TW をトラクションコント
ロール制御の判別のための上限基準値SHTwnと比較
し、S680で同じく下限基準値SLTwnと比較する。
S670でYESのときはエンジン1のオーバーヒート
が予想されると判断してS710に進む。NOのときは
S680に進み、S680でYESのときは排気温度が
適温よりも低すぎて触媒の劣化が予想されると判断して
S710に進む。
【0037】また、S680でNOのときはS690に
進む。S6909ではエンジン負荷に対応する基本噴射
量Tpをトラクションコントロール制御の判別のための
上限基準値SHTpnと比較し、S700で同じく下限基
準値SLTpnと比較する。S690でYESのときはエ
ンジン1のオーバヒートが予想されると判断してS71
0に進む。S690でNOのときはS700に進み、S
700でYESのときはエンストが予想されると判断し
てS710に進む。一方、S700でNOのときはS7
30に進む。
【0038】一方、S730では燃焼制御レベルCLに
対応したフュエルカットの補正(図7の補正)を行い、
S740で気筒別の点火時期の補正(同じく図7の補
正)を行ってS580に進む。従って、スリップ率SL
が大きいときはフュエルカットが気筒別にきめ細かく行
われてトルクが低減し、車両の駆動力が制御される。こ
こで、トラクションコントロールは、例えば道路でのス
リップやコーナーリングでのドリフトを防止するのに大
きな効果があり、車両の安全性が保たれる。
【0039】この場合、本実施例ではフュエルカットの
組み合せとして爆発気筒順序に組み合わせており、具体
的には、例えば点火順序が#1、#2、#3、#4、#
5、#6気筒である場合、図9に示すように、1気筒カ
ットするときは#1のみ、2気筒カットするときは#1
と#4のみ、3気筒カットするときは#1、#3及び#
5のみ、4気筒カットするときは#1、#2、#4及び
#6、5気筒カットするときは#1、#2、#3、#4
及び#6をカットする。
【0040】ここで図9について説明する。図9におい
て記号「○」は連続噴射、「△」は間欠噴射、「×」は
噴射停止を表す。なお、正確に言うと燃料噴射インジェ
クタ6はパルス信号で駆動されるので、通常は間欠的に
噴射していることになるが、ここでは吸気工程毎に噴射
することを連続噴射、ときどき噴射することを間欠噴射
(または間引き噴射)、連続して噴射を停止することを
噴射停止という。そして、噴射停止している気筒を休止
気筒という。
【0041】図10は図9の特性例を作り出すための噴
射計算ルーチンを示すフローチャートである。本フロー
は各気筒の噴射タイミングの直前に実行される。すなわ
ち、6気筒エンジンの場合は120゜CA毎に1回実行
される。S800で制御レベルがCL0であれば、通常
の噴射処理を行う。即ちS810で減筒実行フラグXC
YLをクリアし、S820において、各気筒毎にF/C
回数をカウントするために設けられたカウンタCCYn
に応じ、図11に示した特性マップより補正量TC を算
出する。なお、CCYn の添字n は気筒番号を表し、第
1気筒に対応するものであればCCY1 となる。そし
て、S830でカウンタCCYn をクリアし、S840
で上記式及び式に基づいて燃料噴射量Tiを算出し
本ルーチンを終了する。
【0042】一方、S800で制御レベルがCL0でな
い場合は、S850で制御レベルがCL12であるか否
かを判断する。そして、制御レベルがCL12である場
合は、S860でカウンタCCYn をインクリメントし
て本ルーチンを終了する。一方、S850でNOの場
合、すなわちCL1〜CL11の場合は、S870で減
筒実行フラグXCYLのセットorクリアを判定する。
減筒実行フラグXCYLがクリアされていれば、S88
0で減筒実行フラグXCYLをセットし、S890及び
S900で減筒カウンタCB,CAをそれぞれクリアす
る。減筒実行フラグXCYLは、通常噴射制御時に上述
したS810でクリアされる。
【0043】また、S870で既に減筒実行フラグXC
YLがセットされていれば、S910で減筒カウンタC
Aをインクリメントし、S920で減筒カウンタCAが
6(エンジンの気筒数)以上であれば、S900で減筒
カウンタCAをクリアし、6未満であれば、そのままS
930へ移行する。つまり、S870〜S920の処理
の実行は、全気筒噴射状態か噴射停止状態から減筒へ移
った時点で減筒カウンタCA,CBをクリアし、以後噴
射タイミング毎に減筒カウンタCAを0〜5の範囲でカ
ウントする働きを持つ。
【0044】S930では減筒カウンタCAと制御レベ
ルCLnを基に図12の特性マップからデータをルック
アップする。図12のマップは、本フロー中の減筒カウ
ンタCAに対しての処理を表すデータを示しており、
「噴射実行」か「F/C」かが設定されている。そし
て、S940において、ルックアップしたデータがF/
Cの場合はS860へ移行し、噴射は実行されない。
【0045】S950では制御レベルCLnを基に図1
3の特性マップから判定値CBXをルックアップする。
S960で判定値CBXが「0」か否かを判断し、
「0」の場合はS820へ移行する。また、判定値CB
Xが0でない場合はS970で減筒カウンタCBをイン
クリメントし、S980で減筒カウンタCBと判定値C
BXとを比較する。そして、減筒カウンタCBが判定値
CBX以上であればS990で減筒カウンタCBをクリ
アし、S860に移行する。一方、減筒カウンタCBが
判定値CBXより小さければS820へ移行する。
【0046】以上の本実施例による処理によれば、特定
の気筒を連続的に噴射停止させると共に、稼働気筒に対
して定期的な噴射停止を行うことが可能である。例え
ば、制御レベルCL1の場合、図12のデータによれば
全気筒噴射であるが、図13のデータは「13」である
ので、稼働気筒(この場合は全気筒)は、順次入れ替わ
りながら13回に1回噴射を停止することになる。ま
た、制御レベルCL5の場合、図11のデータによれば
#2,#3,#5,#6気筒が噴射であるが、図13の
データは「5」であるので、稼働気筒(#2,#3,#
5,#6気筒)は、順次入れ替わりながら5回に1回噴
射を停止することになる。
【0047】従って、例えば従来技術として図14
(b)に例示した休止気筒を順次入れ替える手法に対
し、同じ気筒稼働率の場合、本実施例の場合の方が気筒
の稼働頻度が高くなり、休止時の燃焼室の冷却を低減し
て再稼働時にも安定した燃焼を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用駆
動力制御装置によれば、燃料供給を連続停止する気筒を
点火順序に対して等間隔に設定すると共にさらなる稼働
率低下の要求があった場合にはさらに停止させる気筒を
稼働気筒の中から順次入れ替えていくことで、気筒の稼
働頻度が高くなり、休止時の燃焼室の冷却が低減して再
稼働時にも安定した燃焼が得られる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両用駆動力制御装置の基本構成を
例示するブロック図である。
【図2】 実施例の車両用駆動力制御装置の概略構成図
である。
【図3】 コントロールユニットの点火時期制御を行う
部分のブロック図である。
【図4】 燃料噴射制御処理のプログラムを示すフロー
チャートである。
【図5】 駆動力制御処理のプログラムのおもに前半部
分を示すフローチャートである。
【図6】 同じく駆動力制御処理のプログラムのおもに
後半部分を示すフローチャートである。
【図7】 同じく駆動力制御処理のプログラムの一部分
を示すフローチャートである。
【図8】 基本点火時期ADV0 のマップを示す図であ
る。
【図9】 燃焼制御のマップを示す図である。
【図10】 各気筒の噴射タイミングの直前に実行され
る噴射計算ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】 カウンタCCYn と補正量TC との対応マ
ップを示す図である。
【図12】 減筒カウンタCAに対する処理データのマ
ップを示す図である。
【図13】 各制御レベルCLnと判定値CBXとの対
応マップを示す図である。
【図14】 従来技術A,B案における気筒稼働率が約
30%のときの制御例を示すタイムチャートである。
【図15】 本発明における気筒稼働率が約30%のと
きの一制御例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、 3…吸気管、 6…イ
ンジェクタ、7…点火プラグ、 8…ディストリビュー
タ、 9…パワートランジスタ、10…点火コイル、1
1…排気管、 12…触媒コンバータ、13
…変速機、 15…エアフローメータ、1 6…スロ
ットルバルブ、17…スロットルバルブスイッチ、
18…クランク角センサ、19…ノックセンサ、 2
0…水温センサ、 21…酸素センサ、22…車速セ
ンサ、 24…ニュートラルスイッチ、40…コン
トロールユニット、 51…運転状態検出手段、 52
…点火手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/22 330 S 8011−3G 45/00 345 G 7536−3G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気筒を有する内燃機関の運転状態
    を検出する運転状態検出手段と、 上記内燃機関により駆動される駆動輪の回転速度を検出
    する駆動輪回転速度検出手段と、 該検出された駆動輪回転速度を一つのパラメータとして
    駆動輪のスリップ率を算出するスリップ率算出手段と、 該算出された駆動輪のスリップ率及び上記検出された内
    燃機関の運転状態に基づき、燃料供給を停止すべき気筒
    数を算出する停止気筒数算出手段と、 該停止気筒数算出手段の算出結果に応じて、所定の気筒
    に対する燃料供給を停止する燃料供給停止制御を実行
    し、内燃機関の出力トルクを制御する出力トルク制御手
    段と、 を備え、車両の駆動力を制御する車両用駆動力制御装置
    において、 上記燃料供給停止制御が、燃料供給を連続して停止する
    気筒は点火順序に対して等間隔に設定されると共にさら
    なる稼働率低下の要求があった場合にはさらに停止させ
    る気筒を稼働気筒の中から順次入れ替えて実行されるよ
    うに、上記出力トルク制御手段を構成したことを特徴と
    する車両用駆動力制御装置。
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