JPH0615897U - 等方圧加圧装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 生産用大型ＣＩＰ装置の処理物装入・抽出作
業の自動化のために、高圧容器本体の上部に簡易な移動
式ガイド装置を設けるもの。 【構成】 高圧容器２の上部に前方側ガイド１並びに後
方側ガイド２２一対の処理物装入ガイドを設け、前方側
ガイドは上蓋開閉装置のフレーム６に、処理物の装入・
抽出に対して可動可に取付けると共に、後方側ガイドは
高圧容器の外周面、又は、高圧容器の外筒３４外周面に
枢支させ処理物の装入・抽出に対して進退可に装着させ
たもの。 【効果】 高圧容器への処理物の自動装入・抽出が可能
となるばかりでなく、高圧容器内壁面への処理物の接触
・接当を回避できるので、同容器内面をハンドリングに
起因する損傷から保護できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は等方圧加圧装置にて処理する処理物の高圧容器への装入・抽出ガイド に関するもので、別途設置のハンドリング装置との組合せにて無人化による完全 自動運転の達成を可能ならしめたものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、等方圧加圧装置は小型生産機から大型生産機に移行しており、高生産性 、高信頼性、高稼動率に対する欲求が増々高まっている。

【０００３】 従来、処理物の高圧容器への装入・抽出作業は人力介入による手動運転にて行 なっていたが、大型生産機用ともなれば、一回当りに装入する処理物も大量、大 型かつ大重量となり、人力による装入・抽出ではその作業に限界が生じていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

人力介入による手動装入・抽出作業では、高生産性、高信頼性、高稼動率の達 成が困難であるのみでなく、安全上にも問題がある。

【０００５】 本考案は、従来大型生産機で人力に頼っていた部分を完全に排除し、完全自動 運転による処理物の高圧容器への装入・抽出を図ろうとするものであり、シンプ ルかつコンパクトな機構の装着のみで、これらの完全自動運転化を達成しようと した点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の要旨は円筒形の高圧容器と該容器の上下蓋及び上蓋開閉装置を備えた 等方圧加圧装置において、高圧容器の上部に前方側ガイド並びに後方側ガイド一 対の処理物装入ガイドを設け、前方側ガイドは上蓋開閉装置のフレームに、処理 物の装入・抽出に対して可動可に取付けると共に、後方側ガイドは高圧容器の外 周面、又は高圧容器の外筒外周面に枢支させ、処理物の装入・抽出に対して進退 可に装着したことを特徴とする等方圧加圧装置である。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、円筒形の高圧容器２の上方開口部に前方側ガイド１、後方側 ガイド２２一対の処理物装入・抽出ガイドを設けるもので、前方側ガイド１は高 圧容器２の上蓋開閉装置のヨークフレーム６に設置するもので、一方、後方側ガ イド２２は前方側ガイド１に対して高圧容器２の開口部を中心に対向する位置に 設置し、高圧容器２の外周面に直に、又は該容器を格納している容器用外筒３４ の外周面に枢支させ、液圧、又は空気圧を用いたアクチュエーター３１にて後方 側ガイド２２を前後進動させ所定位置にセットさせるものである。

【０００８】 前方・後方側両サイド１，２２の先端はローラーとし回転支承により処理物の 装入・抽出時の案内ガイドとするものである。

【０００９】 又、これらのローラーを把持している支持レバーは、前方側ガイド１、後方側 ガイド２２用共に処理物の装入時の例えば、ハンドリング装置での把持状態不良 に伴う処理物の傾きや、偏芯状態でのハンドリング時に予想される異常外力に対 して、高圧容器の上面にて支持する構造としている。

【００１０】 一方、抽出時にも上述の異常外力が前方、後方側両ガイド１，２２に作用する ことになる。 この異常外力に対しては機構的にバネを用いて上方に退避可能な構造としてい る。

【００１１】

【実施例】

本考案の一実施例について、以下図１〜５に基づき説明する。 尚、本実施例ではヨークフレーム式等方圧加圧装置を例示したが、ネジ式等方 圧加圧装置等にも適用できるものとし、ヨークフレーム式等方圧加圧装置に限定 されるものではない。

【００１２】 図１はヨークフレーム式等方圧加圧装置の側面断面図を示す。 この状態では高圧容器２の上蓋３が高圧容器２に嵌着され、下蓋４を含めてヨ ークフレーム６にて支持されているので、高圧容器内部の処理物１２の加圧処理 が可能である。

【００１３】 この時、後方側ガイド２２はヨークフレーム６との干渉を避けるために高圧容 器２の上面の案内位置からアクチュエーター３１の作動により後方に退避動して いる。

【００１４】 一方、前方側ガイド１はヨークフレーム６を構成している受圧板１３に装着さ れているのでヨークフレーム６と一体で作動しており、本図の場合高圧容器２の 上面を超えて突出している。

【００１５】 図２は高圧容器２の上蓋３が開放された状態を示すもので、前方側ガイド１は ヨークフレーム６の高圧容器２後面側への退避動に応じて高圧容器２上端の開口 面上方の所定位置に待機している。

【００１６】 一方、後方側ガイド２２はアクチャエーター３１の作動により、高圧容器２の 上面の所定位置に待機し、処理物１２の装入の受け入れ準備が完了している。

【００１７】 処理物１２はこの両ガイドにて案内されながらハンドリング装置３３（詳細に は図示せず）の下降動により高圧容器２の内部に装入される。

【００１８】 この時、もし処理物１２が前方・後方側ガイド１，２２に対して許容値以上に 偏芯していれば、前方側ガイド１の先端の案内ローラー１４及び後方側ガイド２ ２の先端の案内ローラー２３に下向きの異常外力が掛かり、この案内ローラーを 支えているレバー１５，２４も下方に押し下げられるが、このレバーの下方に装 着している支持ローラー２１，３０が高圧容器２の上面に接当し、高圧容器２上 面を介して異常外力に耐える。

【００１９】 次に、加圧処理が完了して処理物１２を高圧容器２から抽出する場合にもこの 前後方ガイド１，２２にて案内される。

【００２０】 この時、ハンドリング装置３３での把持状態が悪くて処理物１２が傾いていた り、偏芯した状態で高圧容器２から取り出された場合、高圧容器２上面の前方・ 後方側ガイド１，２２に、装入時と同様な異常外力が掛かることになる。

【００２１】 先述の通り、装入時の異常外力に対しては高圧容器２の上面を介して支持でき るが、抽出時には別の手段による対処手段が必要となる。

【００２２】 本考案では案内ローラー１４，２３を把持しているレバー１５，２４は取付ブ ラケット１７、又は、支持レバー３２にピン１６，２５を介して結合されていて 、該ピンを支点にレバー１５，２４が回動できる機構になっている。

【００２３】 一方、レバー１５，２４の一端には緩衝用バネ１８，２７が装着されており、 異常外力が作用した時には吸収できるようになっている。

【００２４】 かくして、処理物１２はこれら前方側ガイド１及び後方側ガイド２２の確実な 案内により高圧容器２の内壁面に接触、又は、干渉を避けながら確実かつスムー ズに装入、抽出することが可能となる。

【００２５】 又、万一処理物が偏芯した状態でハンドリングされても、該装入・抽出ガイド の緩衝機構の働きにより、これらのガイドを破損から防止することができる。

【００２６】

【考案の効果】

本考案によれば、等方圧加圧装置の高圧容器内にハンドリング装置等を用いて 処理物を装入、又は、抽出する際、高圧容器の上面に位置している非常にコンパ クトで簡単な装入・抽出ガイドの適用にて、高圧容器内壁面に処理物を接触させ たり、又は、干渉させたりすることもなく、従って、容器内面に圧痕や引き掻き 痕等の損傷を与えることもなく、確実かつスムーズな装入・抽出を可能とする。 このように、コンパクトかつ、シンプルな構成機器の適用のみで、十二分に目 的を達成でき、等方圧加圧装置の中で最も安全上重視すべき高圧容器を処理物の ハンドリングに伴う損傷から完全に保護することができる。

【００２７】 又、無人による完全自動運転にも容易に対応可能で省力化にも大いに寄与でき 、経済的な貢献度は計り知れないものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】ヨークフレーム式等方圧加圧装置の側面断面図
である。

【図２】同等方圧加圧装置の処理物装入のための上蓋開
放状態を示す側面断面図である。

【図３】図２の平面視である。

【図４】図３のａ部詳細図である。

【図５】図４の側面図である。

【符号の説明】

１ 前方側ガイド ２ 高圧容器 ３ 上蓋 ４ 下蓋 ５ 上蓋開閉用ダミー板 ６ ヨークフレーム ７ 上蓋開閉用アクチュエーター ８ 固定用架台 ９ ヨークフレーム移動台車 １０ 移動台車駆動用アクチュエーター １１ 移動台車走行用ベースフレーム １２ 処理物 １３ 受圧板 １４ 案内ローラー １５ レバー １６ ピン １７ 取付ブラケット １８ 緩衝用バネ １９ バネ装着用ボルト ２０ ナット ２１ 支持ローラー ２２ 後方側ガイド ２３ 案内ローラー ２４ レバー ２５ ピン ２６ 枢支ブラケット ２７ 緩衝用バネ ２８ バネ装着用ボルト ２９ ナット ３０ 支持ローラー ３１ アクチュエーター ３２ 支持レバー ３３ ハンドリング装置 ３４ 容器用外筒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒形の高圧容器と該容器の上下蓋及び
   上蓋開閉装置を備えた等方圧加圧装置において、高圧容
   器の上部に前方側ガイド並びに後方側ガイド一対の処理
   物装入ガイドを設け、前方側ガイドは上蓋開閉装置のフ
   レームに、処理物の装入・抽出に対して可動可に取付け
   ると共に、後方側ガイドは高圧容器の外周面、又は高圧
   容器の外筒外周面に枢支させ、処理物の装入・抽出に対
   して進退可に装着したことを特徴とする等方圧加圧装
   置。