JPH06158294A - 薄膜製造装置 - Google Patents

薄膜製造装置

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JPH06158294A
JPH06158294A JP31029192A JP31029192A JPH06158294A JP H06158294 A JPH06158294 A JP H06158294A JP 31029192 A JP31029192 A JP 31029192A JP 31029192 A JP31029192 A JP 31029192A JP H06158294 A JPH06158294 A JP H06158294A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】内部を真空排気可能な容器1と、この容器1内
に配置されたターゲットホルダ12と、このターゲット
ホルダ12に支持されるターゲット6a,6bに向かっ
てイオンビームを照射可能なイオン源8と、この容器内
に上記ターゲットホルダ12と対向して配置可能な基板
ホルダ4を備えて構成される。上記ターゲットホルダ1
2は、ターゲット6a,6bが存在する領域以外の部分
の一部がターゲットと同一の物質でカバーされている。 【効果】後方散乱が少なく、かつ、光吸収の少ない高性
能光学薄膜を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜の製造装置に関
し、特に、リングレーザジャイロ用ミラー等に用いられ
る低損失光学薄膜を製造するために好適な薄膜製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】光学薄膜の製造に好適な従来の薄膜製造
装置を、図2を用いて説明する。図2は、従来の電子ビ
ーム加熱に用いる真空蒸着装置を示す断面図である。
【0003】同図に示すように、この電子ビーム蒸着装
置21は、真空容器22と、その真空容器22内に配置
された基板ホルダ25と、その基板ホルダ25に対向し
て配置されたルツボ28と、その真空容器22に酸素ガ
スを供給する酸素ガス導入部23と、この真空容器22
内を真空にする真空排気装置24とを備えて構成され
る。
【0004】なお、図示してないが、ルツボ28に隠れ
た部分には、電子ビーム発生装置が配置される。また、
図示していないが、この電子ビーム発生装置から発生し
た電子ビームを、矢印Xの方向に曲げて、試料27に照
射させる磁場発生手段も配置されている。
【0005】この電子ビーム蒸着装置21を用いて、光
学薄膜を製造するには、電子ビーム発生装置から発生し
た電子ビームを、磁場発生手段を用いて曲げて、ルツボ
28内の試料27に照射し、試料27を加熱・蒸発さ
せ、その蒸気を基板上に輸送して、凝縮・析出させるこ
とにより行なう。
【0006】高反射率の薄膜を基板上に形成するには、
試料27として、高屈折率物質と低屈折物質とを用い、
これらを、それぞれ、光の波長の四分の一に相当する厚
さだけ、交互に、基板上に堆積することにより行なう。
一般に、高屈折率物質としては、二酸化チタン(TiO
2)または五酸化タンタル(Ta25)、低屈折率物質
としては、二酸化シリコン(SiO2)が用いられる。
【0007】上記電子ビーム加熱を用いた真空蒸着法に
より、基板上に形成された薄膜は、その内部に空孔が多
く存在するので、水分の侵入等により膜としての安定性
に欠ける。空孔をできるかぎり少なくするためには、基
板の温度を上げる必要がある。このため、電子ビーム加
熱で、空孔が少ない膜を成膜しようとすると、結晶性を
示す薄膜が得られる。
【0008】このため、電子ビーム加熱を用いた真空蒸
着法で製造したレーザミラーを、リングレーザジャイロ
のレーザミラーとして用いた場合においては、レーザミ
ラー内の膜に結晶が存在するので、レーザミラーからの
後方散乱光を原因とする、ロックイン現象と呼ばれるリ
ングレーザジャイロ特有の誤差が大きくなり、満足でき
るミラー性能を得られないという問題がある。
【0009】上記の問題点である後方散乱光を少くする
ために、イオンビームスパッタ技術が用いられている。
これについては、特公昭59−41511号公報に記載
がある。
【0010】図3は、従来技術のイオンビームスパッタ
に用いるイオンビームスパッタ装置31を示す断面図で
ある。同図に示すように、この装置の構造は、ガス導入
管35を備えた真空処理室32内に、低屈折率膜を形成
するターゲットおよび高屈折率膜を形成するターゲット
などの2種以上のターゲットA,B,C,Dを保持する
ターゲットホルダ33と、これらのターゲットA,B,
C,Dに向けてアルゴン等の希ガスイオンビームを照射
する、通常カフマン型と呼ばれるフィラメントを用いた
イオン源36とが設けられ、さらに、このターゲットホ
ルダ33を臨む位置に基板ホルダ34が設けられた構造
となっている。
【0011】この装置は、目的とする厚さである四分の
一波長厚の膜が基板上に堆積すると、ターゲットホルダ
33が回転し、別のターゲットがイオンビームによりス
パッタされ、低屈折率材料と高屈折率材料の層が、交互
に、基板上に堆積し、この結果、高反射率薄膜が基板上
に形成されるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のイオン
ビームスパッタ装置は、ターゲットホルダ33に取り付
けたターゲットA,B,C,Dにイオンビームを照射
し、スパッタされた粒子を基板上に堆積させる。しか
し、ターゲットホルダは、ターゲットを取り付ける面
と、ターゲットとを同一サイズとすることは難しいた
め、通常は、イオンガンから見ると、ターゲットホルダ
の一部が露出している構造とならざるを得ない。また、
ターゲットAからイオンビームによりスパッタされた粒
子が他のターゲットB,C,Dに付着するクロスコンタ
ミネーションを防止するため、ターゲットカバー37が
取り付けられているのが普通である。
【0013】ところで、イオンガンから引き出されるイ
オンビームは、ある程度集束するようにされているが、
完全にターゲットのみに当るのでは無く、露出したター
ゲットホルダ、ホルダカバー、真空処理室に当り、それ
らをスパッタしてしまうことが起きる。その結果、基板
上に堆積する膜には、ターゲット物質およびその酸化物
に、それら以外の成分が微量ながら混入する。このた
め、得られた膜の低吸収性能が阻害されることになる。
【0014】このように、従来のイオンビームスパッタ
法は、後方散乱光の少ないレーザミラーを製造するには
一応有効な方法であることが判明しているが、より一層
の低散乱ミラーの要求や、高性能光学薄膜の具備すべき
もう一つの重要な性能である、光の低吸収性能を満足す
るに至っていない。
【0015】本発明の目的は、光学部品の表面散乱を減
少させ、後方散乱が少なく、また、光吸収の少ない高性
能光学薄膜を製造することができる薄膜製造装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の一態様によれば、内部を真空排気可能な容
器と、この容器内に配置されたターゲットホルダと、こ
のターゲットホルダに支持されるターゲットに向かって
イオンビームを照射可能なイオン源と、この容器内に上
記ターゲットホルダと対向して配置可能な基板ホルダを
備えて構成される薄膜製造装置において、上記ターゲッ
トホルダは、ターゲットが存在する領域以外の部分の一
部がターゲットと同一の物質でカバーされていることを
特徴とする薄膜製造装置が提供される。
【0017】上記ターゲットホルダは、少くとも2種以
上のターゲットを支持する領域を有すると共に、各領域
は、線状に配置されることができる。
【0018】上記ターゲットホルダは、直線運動する移
動軸を有し、上記2種以上のターゲットを支持する領域
は、移動軸に沿って配置されることができる。ここで、
移動軸の一部は、ターゲットと同一の物質でカバーされ
ことができる。
【0019】上記ターゲットホルダは、ターゲットを支
持する領域を段差を設けて配置することができる。
【0020】また、上記ターゲットホルダは、ターゲッ
トが存在する領域以外の部分の一部が、ターゲットと同
一の物質に代えて、その酸化物でカバーされる構成とす
ることもできる。
【0021】さらに、真空排気可能な容器内部のイオン
ビームが対向する部分が、ターゲットと同一の物質およ
びその酸化物のいずれかででカバーされる構成とするこ
ともできる。
【0022】なお、本発明の薄膜製造装置は、薄膜とし
て、光学薄膜を製造することに好適である。
【0023】本発明の典型的な態様としては、内部を真
空排気可能な容器と、この容器内に配置されるターゲッ
トホルダとこのターゲットホルダに支持されるターゲッ
トに向って、イオンビームを照射可能な第1のイオン源
と、この容器内に上記ターゲットホルダと対向して配置
可能な基板ホルダと、この基板ホルダに支持される基板
に向って反応性ガスを吹きつける装置、または反応性イ
オンビームを照射可能な第2のイオン源を備えて構成さ
れる薄膜製造装置において、上記ターゲットホルダは直
線運動をすることにより、イオンビームに対向するター
ゲットを切替えるようにし、かつ、イオンガンから見
て、ターゲットまたはターゲットと同一の部材のみが見
えるようにした構造とするものがある。この場合、ター
ゲットを2種類とし、ターゲットホルダをイオンビーム
に対し、直角方向に直線的に移動する構造とする。
【0024】光学薄膜として必要な材質は、二酸化シリ
コン(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)などの酸化
物であるので、ターゲットの材料としては、通常、これ
ら酸化物を形成する基物質であるシリコン、チタン等の
純金属を用いる。
【0025】
【作用】まず、容器内に真空に排気した後、第1のイオ
ン源からターゲットに向けてイオンビームを照射する。
イオンビームの照射により、ターゲットからスパッタさ
れた材料が基板上に堆積する。このスパッタ粒子は、イ
オンガンから見てターゲットまたはターゲットと同一の
部材のみが見えているので完全にターゲットと同一物
質、または、その酸化物であり、基板上にはスパッタ粒
子以外の不純物の無い膜が形成される。
【0026】また、反射率を大きくし、散乱性能を向上
させるには、反射膜を形成する高屈折率膜と低屈折率膜
の厚さが正確に光の波長の1/4になっていること、お
よび、それぞれの膜の境界が平坦でかつ明確になってい
ることが必要である。そのため、本発明の一態様では、
ターゲットホルダを直線運動させて、ターゲットの切り
換えを行なっている。このため、膜の切替が迅速に行な
え、かつ、イオンビームに対向する角度をいつも同一と
することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図1を参照
して説明する。図1は、本実施例に係る薄膜製造装置を
示す断面図である。本実施例の薄膜製造装置は、大別し
て、高真空に保持して成膜を行なう真空処理室1などの
容器と、この真空処理室1内を高真空度にする真空排気
手段(図示せず)と、この真空処理室1内に配置され
て、ターゲット6を支持するターゲットホルダ12およ
び基板5を支持する基板ホルダ4と、ターゲット6にス
パッタ用イオンビーム7を照射するためのスパッタ用イ
オン源8と、この真空処理室1内に配置された基板5に
アシスト用イオンビーム9を照射するためのアシスト用
イオン源10と、基板5およびターゲット6のそれぞれ
に電子ビームを照射する電子源11a,11bなどの電
子ビーム発生手段とを備えて構成される。
【0028】上記2つのイオン源8,10は、公知のも
のを用いることができる。第2のイオン源の前面にある
イオンビーム引出用電極10aには、2種類のターゲッ
ト6a,6bのどちらかの部材と同一の部材で作成され
た電極カバー20が取りつけてある。
【0029】基板ホルダ4は、外部モータ2により、回
転自在であり、さらに、基板を冷却するための冷却水の
通路3を有する。
【0030】また、真空処理室1の外部からの操作によ
り、上記ターゲットホルダ12は、移動軸12aに沿っ
て、その軸方向、すなわち、紙面と直交する方向に、移
動できるようになっている。また、移動軸12a方向に
並んで、2種類の金属ターゲット6を配置できる。それ
ぞれのターゲットを、イオンビームの照射位置に移動で
きる。図4〜図6に、本発明の薄膜製造装置に用いるこ
とができるターゲットホルダに、2種類のターゲットを
取り付けた構造の例を示す。
【0031】図4は、ターゲットホルダ12よりも十分
大きく、かつ、図1に示すアシスト用イオン源10から
のイオンビーム9が基板5を照射するさまたげにならな
い程度の大きさのターゲット6a,6bがターゲットホ
ルダ12に取り付けられ、かつ、ターゲット6bからは
み出すターゲットホルダ12の移動軸12aの部分に、
ターゲット6bと同一の部材、もしくは、その酸化物
が、少なくとも表面を覆っている板からなるターゲット
カバー20Bが装着されている。例えば、このターゲッ
トカバー20Bは、ターゲット6bがSiの場合、ター
ゲット6bと同純度または低純度のSi板、または、S
iO2板もしくはSiO板が用いられる。なお、これら
の物質自身の板に限らず、これらの物質を表面に付着し
たものでも良い。例えば、当該物質のスパッタ膜、めっ
き膜等を用いることができる。
【0032】図4の例では、ターゲットホルダ12がタ
ーゲット6a,6bに完全に覆われるので、ターゲット
ホルダ12がスパッタされることはない。また、ターゲ
ット6bに近い移動軸12aの部分には、ターゲットカ
バー20Bがあるので、移動軸12aが露出しない。こ
のため、移動軸12aが直接スパッタされて、移動軸1
2aの構成物質が基板に達することを防止できる。移動
軸12がスパッタされると、移動軸の12構成部材は、
通常、ステンレス、銅等が用いられるので、その成分で
あるFe,Cr,Ni,Cuが不純物として飛散するこ
とになる。本実施例では、ターゲットカバー20Bがス
パッタされるが、ターゲットカバー20Bは、ターゲッ
ト物質と同一かまたはその酸化物であるので、ターゲッ
トカバー20Bの物質が飛散しても、膜を汚染すること
はない。この点については、図6の例でも同じである。
【0033】図5は、他の実施例で、ターゲットホルダ
12よりも小さなターゲット6a,6bを使用した例で
ある。この場合は、ターゲット6aの周辺にはターゲッ
ト6aと同一もしくはその酸化物からなる部材、また、
ターゲット6bの周辺にはターゲット6bと同一もしく
はその酸化物からなる部材で作られたターゲットカバー
20a,20bが取り付けてある。ターゲットカバー2
0a,20bは、両者を並設した状態で、ターゲットホ
ルダ12よりも十分大きく、かつ、アシスト用イオンビ
ーム9のさまたげにならない大きさを有する。なお、部
材そのものがターゲット6a,6bまたはこれらの酸化
物である必要はない。少なくとも表面が、これらに覆わ
れていれば良い。
【0034】この例では、ターゲットホルダ12が大き
な面積を有するため、イオンビームは、ターゲット6b
を衝撃しているときでも、ターゲットホルダ12から外
れて、移動軸12aを衝撃することはない。従って、こ
の例では、ターゲットホルダ12のターゲット6a,6
bが設けられていない領域にのみ、ターゲットカバー2
0a,20bが設けられている。移動軸12aにはカバ
ーを施していない。
【0035】図6の例は、ターゲット6a、ターゲット
6bを、同一平面上ではなく、ターゲットホルダ12に
段差を設けて取り付けたものである。この例の場合も、
図4の例と同様に、ターゲット6bからはみ出すターゲ
ットホルダ12の移動軸12aの部分に、ターゲット6
bと同一の部材、もしくは、その酸化物が、少なくとも
表面を覆っている板からなるターゲットカバー20Bが
装着されている。
【0036】図6の例では、ターゲット6aと、ターゲ
ット6bとに段差を設けている。このため、ターゲット
6aを、ターゲット6b側に突出するように、大きめの
面積としてある。また、ターゲット6bをこれに伴っ
て、移動軸12a側に突出するように設定してある。図
6に示すように、ターゲット6aは、ターゲット6bよ
り大きめの面積としてある。このため、ターゲット6a
についてスパッタリングを行なっているとき、イオンビ
ームがターゲット6bを衝撃することを防いでいる。ま
た、ターゲット6bは、ターゲット6aの後方にあるの
で、ターゲット6aについてスパッタリングを行なって
いるとき、ターゲット6aのスパッタ粒子が後方のター
ゲット6b方向には飛散しない。このため、ターゲット
6bは、ターゲット6aの物質により汚染されることは
ない。一方、ターゲット6bは、イオンビームの衝撃位
置を移動軸12a寄りとすることにより、イオンビーム
がターゲット6aを衝撃することを防いでいる。これに
より、ターゲット6a,6b間の相互汚染を防止するこ
とができる。なお、移動軸12aをイオンビームが衝撃
することについては、ターゲットカバー20Bで対応す
ることができる。
【0037】以上に説明した図4,5および6に示すい
ずれの例を用いた場合であっても、本実施例によれば、
スパッタ用イオン源8から引き出されたイオンビーム7
は、大部分がターゲット6aまたはターゲット6bにあ
たり、スパッタ粒子は、ターゲットを構成する物質のみ
となる。
【0038】ターゲット、または、ターゲットカバーの
大きさを、アシスト用イオンビーム9のさまたげになら
ない大きさに制限したことにより、ターゲット上部から
イオンビーム7の一部があふれる場合があるが、あふれ
たイオンビームが当る可能性のある部分、すなわち第2
のイオン源のイオンビーム引き出し電極にターゲット6
aまたはターゲット6bも同一の部材からなる電極カバ
ー20を取り付けてあるため、基板上に堆積する膜には
ターゲットを構成する物質またはその酸化物以外の不純
物は混入しないことになる。
【0039】また、ターゲットホルダの運動方向を直線
運動にしたことにより、ターゲット6a,ターゲット6
bが素早く切り替え可能となり、基板上に堆積する高屈
折率物質の膜と低屈折率物質の膜の境界が明確になり、
かつ粗さの少い平坦な界面を有する多層膜が形成可能に
なる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、後方散乱が少なく、か
つ、光吸収の少ない高性能光学薄膜を製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光学薄膜製造装置を示す断
面図。
【図2】従来技術の電子ビーム加熱に用いる真空蒸着装
置を示す断面図。
【図3】従来技術のイオンビームスパッタに用いるイオ
ンビームスパッタ装置を示す断面図。
【図4】ターゲットおよびターゲットホルダの平面図。
【図5】ターゲットおよびターゲットホルダの平面図。
【図6】ターゲットおよびターゲットホルダの断面図。
【符号の説明】
1…真空処理室 2…モータ 3…冷却水通路 4…基板ホルダ 5…基板 6a,6b…ターゲット 8…スパッタ用イオン源 10…アシスト用イオン源 11a,11b…電子源 20B…ターゲットカバー 21…電子ビーム蒸着装置 31…イオンビームスパッタ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益嶋 健守 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部を真空排気可能な容器と、この容器内
    に配置されたターゲットホルダと、このターゲットホル
    ダに支持されるターゲットに向かってイオンビームを照
    射可能なイオン源と、この容器内に上記ターゲットホル
    ダと対向して配置可能な基板ホルダを備えて構成される
    薄膜製造装置において、 上記ターゲットホルダは、ターゲットが存在する領域以
    外の部分の一部がターゲットと同一の物質でカバーされ
    ていることを特徴とする薄膜製造装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記ターゲットホルダ
    は、少くとも2種以上のターゲットを支持する領域を有
    すると共に、各領域は、線状に配置されることを特徴と
    する薄膜製造装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、上記ターゲットホルダ
    は、直線運動する移動軸を有し、上記2種以上のターゲ
    ットを支持する領域は、移動軸に沿って配置されるもの
    である薄膜製造装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、ターゲットと同一の物
    質でカバーされている、ターゲットホルダのターゲット
    が存在する領域以外の部分の一部が、移動軸の一部であ
    る薄膜製造装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、上記ターゲットホルダ
    は、ターゲットを支持する領域を段差を設けて配置する
    ようにした薄膜製造装置。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、
    上記ターゲットホルダは、ターゲットが存在する領域以
    外の部分の一部が、ターゲットと同一の物質に代えて、
    その酸化物でカバーされていることを特徴とする薄膜製
    造装置。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4または5において、
    真空排気可能な容器内部のイオンビームが対向する部分
    が、さらに、ターゲットと同一の物質およびその酸化物
    のいずれかででカバーされていることを特徴とする薄膜
    製造装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4,5,6または7に
    おいて、薄膜が光学薄膜である薄膜製造装置。
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