JPH06147946A - 超音波流量計 - Google Patents

超音波流量計

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JPH06147946A
JPH06147946A JP4301912A JP30191292A JPH06147946A JP H06147946 A JPH06147946 A JP H06147946A JP 4301912 A JP4301912 A JP 4301912A JP 30191292 A JP30191292 A JP 30191292A JP H06147946 A JPH06147946 A JP H06147946A
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JP
Japan
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wedge material
ultrasonic
vibrator
sound wave
flow
Prior art date
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Pending
Application number
JP4301912A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Ota
徹 太田
Yasuhiro Takahashi
康弘 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP4301912A priority Critical patent/JPH06147946A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動子とクサビ材との間の熱応力を緩和し、
クサビ材における音波の伝搬率を高める。 【構成】 上流側の超音波振動子から下流側の超音波振
動子までの音波の伝搬時間と、その逆方向の音波の伝搬
時間との差から流体の流速または流量を計測する超音波
流量計において、超音波振動子6からの音波を流体の流
れに対し、一定の打ち込み角度で打ち込むためのクサビ
材3に充填材を混入することにより、クサビ材3の線膨
張係数を小さくし、密度,硬度を増大させることにより
熱応力を緩和させ、広範な温度範囲で使用可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、流体の流れに対して
斜めに音波を伝播させたときの、超音波の伝搬時間差か
ら流体の流速または流量を計測するようにした、いわゆ
る超音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は透過型超音波流量計の測定原理を
説明するための説明図である。まず、上流の超音波振動
子1を超音波により励起すると、出射された超音波は斜
角クサビ(以下、クサビ材という)3に伝搬される。こ
のクサビ材3は流体の流れ5に対し、超音波を斜めに入
射させるものである。さらに、超音波は配管4から配管
内の流れ5へと伝搬するが、クサビ材3と配管4、配管
4と配管内の流れ5との各境界面においては、図7に示
す如きスネルの法則に従って音波は屈折する。なお、図
7のi,oはそれぞれ媒質、θi,θoはそれぞれ入射
角,反射(出射)角、Co,Ciはそれぞれ媒質i,o
での音速を示している。
【0003】配管内の流体(流れ)5へと伝搬した音波
は対向面に到達し、再び境界面(流体と配管,配管とク
サビ材)で屈折したのち、下流の超音波振動子2で受信
される。この上流から下流の超音波センサに到達するま
での音波の伝搬時間をT12とし、逆に下流の超音波振
動子2を励起し上流の超音波振動子1で音波を受信する
場合の伝搬時間をT21とすると、それぞれの伝搬時間
は次の(1),(2)式で表わされる。なお、τは配
管,クサビ材での伝搬時間、Dは配管の内径、Cは流体
の音速、Vは流体の流速をそれぞれ示す。
【0004】
【0005】上式からも明らかなように、流速があると
(Vが零でないとき)T12,T21に時間差が生じる
ことが分かる。かかる超音波流量計は内径が25mm〜
3000mmの配管内の流速,流量が測定できることか
ら、一般に幅広く用いられている。ところで、クサビ材
の材料としては、その内部での多重反射が問題とならな
いような適度の音波減衰率を持つ樹脂、一般にはアクリ
ル,エポキシ系の樹脂が用いられる。これらの樹脂の耐
熱温度はアクリルでは80℃、エポキシでは120℃付
近であり、200℃以上の高温高精度流量計の実現は不
可能とされていた。しかし、最近、各種の耐熱性エンジ
ニアリングプラスチック(以下、エンプラとも云う)が
商品化され、クサビ材としての耐熱性には問題はなくな
った。ただし、振動子とエンプラ製クサビ材との線膨張
係数の相違により、両者が破壊するおそれがあるという
新たな問題が生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】つまり、動作温度範囲
が広範囲にわたる場合には、振動子とクサビ材それぞれ
の線膨張係数の相違から熱応力を生じ各部材の破壊を招
くという問題がある。また、エポキシ樹脂ではその性質
上+80℃を越える温度では軟化してしまい、機械的特
性が低下するばかりか、超音波の減衰も大きくなってし
まう。また、振動子からの音波がクサビ材へ充分に伝搬
しないという問題もある。したがって、この発明の課題
は振動子とクサビ材の間に発生する熱応力を緩和すると
ともに、クサビ材における音波の伝搬率を高めることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明では、配管内を流れる流体の流れに対
しクサビ材を介して或る一定の打ち込み角度をもって音
波を伝搬させ、上流の超音波振動子から下流の超音波振
動子までの音波の伝搬時間と下流の超音波振動子から上
流の超音波振動子までの音波の伝搬時間との差から流体
の流速または流量を計測する超音波流量計において、前
記クサビ材として耐熱温度の高い樹脂を用いるととも
に、これに充填材を混入したことを特徴としている。
【0008】
【作用】クサビ材として耐熱温度の高い樹脂を用いると
ともに、これに充填材を混入する。充填材としてはクサ
ビ材よりも線膨張係数が小さく、密度が大きく固い材質
のものを選ぶ。このとき、超音波の伝搬を妨害しないよ
うな粒径,粒の形状または充填率を考慮することが必要
である。このように、充填材を混入することにより、ク
サビ材全体としての線膨張係数を小さくでき、振動子と
クサビ材相互の熱応力を緩和することができる。また、
密度が大きくなり、硬度も増すことから、超音波の減衰
も小さくなる。
【0009】
【実施例】図1はこの発明の1実施例を示す構成図であ
る。同図は超音波振動子6,接着剤7およびクサビ材
(斜角クサビ)3の関係を示しており、クサビ材3の上
面に振動子6を接着剤7により取り付けて構成した超音
波センサを示している。つまり、このような構成自体は
公知であるが、ここでは振動子6には例えばPZT〔P
b(Zr・Ti)O3 〕の如き圧電素子を用い、クサビ
材3にはポリイミド系のエンプラを用いており、エンプ
ラの線膨張係数は振動子に比べて1桁程度大きいので、
その両者の線膨張係数の差を緩和するために、エンプラ
に球状溶融シリカを充填した点を特徴としている。
【0010】そして、球状溶融シリカとしては、平均粒
度0.5μmで真球状のシリカの微粉末とし、その大き
さとしては、使用する超音波(1MHz)の波長の1/
10以下の値とし、かつ形状を球形とすることで超音波
の散乱,屈折などの悪影響をなくすようにしている。次
に、樹脂に充填剤を混入した場合、線膨張係数αおよび
縦弾性係数Eはφを体積分率(各記号に1を付してクサ
ビ材、2を付して充填材をそれぞれ示し、以下同様とす
る。)、Bを体積弾性率、Gを横弾性率、νをポアソン
比として、それぞれ(3),(4)式のような関係が成
立する。
【0011】
【0012】この発明の実施例で用いられるクサビ材と
充填材の物性値の一例を、次の表1に示す。
【表1】
【0013】図2は上記(3),(4)式に従い充填材
の体積分率φ2を0〜90%まで変化させたときの、線
膨張係数αと縦弾性係数Eの変化を示している。同図か
ら明らかなように、充填量を多くすれば実線にて示す線
膨張係数αは小さくなるが、点線にて示す縦弾性係数E
は次第に大きくなって行く。また、図3は図2のαとE
をもとに計算した熱応力を示している。この場合の計算
モデルとしては図4に示すような、円盤型の振動子6を
充分大きなクサビ材3に接着剤7で接着した場合の例を
想定している。この場合、線膨張係数は振動子6,接着
剤7,クサビ材3の順に小さい。
【0014】したがって、振動子6には引張応力が、ク
サビ材3には圧縮応力が、また接着剤7には剪断応力が
それぞれ作用することになる。図3からは、シリカの充
填量を増やせば各部の応力の絶対値が減少して行くのが
分かる。これは、充填量を増やすことにより、クサビ材
3の線膨張係数が振動子のそれに近づくためである。な
お、図3の実線は振動子、点線は接着剤、一点斜線はク
サビ材3の場合をそれぞれ示している。また、図4
(イ)は超音波センサの上面図、同(ロ)はその側面
図、(ハ)は熱膨張した結果を示す側面図である。
【0015】図5はシリカの充填量によるクサビ材の音
響インピーダンス変化の様子を示している。クサビ材に
比べてシリカは密度が大きく硬いので、充填量を増やす
ことによって音響インピーダンスが大きくなるのが分か
る。以上の考察から、シリカの充填量を増やせば音響特
性は良くなるが、熱応力は軽減される。ただし、実際の
音波の通り具合は充填材の性状に大きく関与しているの
で、単に充填量を増やせば良いというわけではなく、使
用目的に合わせて決めるようにすることが望ましい。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、クサビ材に充填材を
混入することにより、その線膨張係数を超音波振動子の
それに近づけることができ、両者間の熱応力を緩和する
ことができる。その結果、超音波流量計の使用温度範囲
を広げることが可能となる。さらには、クサビ材の音響
インピーダンスも大きくなることから、超音波の伝搬率
を向上させることが可能となる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す断面図である。
【図2】充填量に応じた線膨張係数と縦弾性率の関係を
示す特性図である。
【図3】振動子,接着剤,クサビ材の充填量に応じた熱
応力を示す特性図である。
【図4】図3の特性変化を得るために用いられる振動
子,接着剤およびクサビ材の例を説明するための説明図
である。
【図5】充填量による音響インピーダンス変化を説明す
るための特性図である。
【図6】透過型超音波流量計の測定原理を説明するため
の説明図である。
【図7】スネルの法則を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,2,6…超音波振動子、3…斜角クサビ(クサビ
材)、4…配管、5…流体(流れ)、7…接着剤。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管内を流れる流体の流れに対しクサビ
    材を介して或る一定の打ち込み角度をもって音波を伝搬
    させ、上流の超音波振動子から下流の超音波振動子まで
    の音波の伝搬時間と下流の超音波振動子から上流の超音
    波振動子までの音波の伝搬時間との差から流体の流速ま
    たは流量を計測する超音波流量計において、 前記クサビ材として耐熱温度の高い樹脂を用いるととも
    に、これに充填材を混入したことを特徴とする超音波流
    量計。
JP4301912A 1992-11-12 1992-11-12 超音波流量計 Pending JPH06147946A (ja)

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JP4301912A JPH06147946A (ja) 1992-11-12 1992-11-12 超音波流量計

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JP4301912A JPH06147946A (ja) 1992-11-12 1992-11-12 超音波流量計

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JPH06147946A true JPH06147946A (ja) 1994-05-27

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ID=17902611

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JP4301912A Pending JPH06147946A (ja) 1992-11-12 1992-11-12 超音波流量計

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JP (1) JPH06147946A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5814736A (en) * 1994-04-19 1998-09-29 Siemens Aktiengesellschaft Holder for ultrasonic transducers
JP2014021116A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 General Electric Co <Ge> 超音波ウェッジおよびその中の音速を決定する方法

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US5814736A (en) * 1994-04-19 1998-09-29 Siemens Aktiengesellschaft Holder for ultrasonic transducers
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