JPH061311B2 - 液晶装置 - Google Patents

液晶装置

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JPH061311B2
JPH061311B2 JP14387287A JP14387287A JPH061311B2 JP H061311 B2 JPH061311 B2 JP H061311B2 JP 14387287 A JP14387287 A JP 14387287A JP 14387287 A JP14387287 A JP 14387287A JP H061311 B2 JPH061311 B2 JP H061311B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の分野〕 本発明は、改善された駆動特性を示す液晶装置に関し、
特に温度変化に対して改善された駆動特性を示す強誘電
性液晶装置に関する。
〔従来技術〕
従来より、走査電極群と信号電極群をマトリクス状に構
成し、その電極間に液晶化合物を充填し多数の画素を形
成して、画像或いは情報の表示を行う液相表示素子はよ
く知られている。この表示素子の駆動法としては、走査
電極群に順次周期的にアドレス信号を選択印加し、信号
電極群には所定の情報信号をアドレス信号と同期させて
並列的に選択印加する時分割駆動が採用されている。
これらの実用に供されたのは、殆どが、例えば“アプラ
イド・フイジクス・レターズ”(“Applied Physics Le
tters”)1971年、18(4)号127〜128頁に掲載のM.シヤ
ツト(M.Schadt)及びW.ヘルフリヒ(W.Helfric
h)共著になる“ボルテージデイペンダント・オプテイ
カル・アクテイビテイー・オブ・ア・ツイステツド・ネ
マチツク・リキツド・クリスタル”(“VoltageDepende
nt Optical Activity of a Twisted Nematic Liquid Cr
ystal”)に示されたTN(twisted nematic)型液晶であ
った。
近年は在来の液晶素子の改善型として、双安定性を有す
る液晶素子の使用がクラーク(Clark)及びラガーウオ
ール(Lagerwall)の両者により特開昭56-107216号公
報、米国特許第4367924号明細書等で提案されている。
双安定性液晶としては、一般にカイラルスメクチツクC
相(SmC*)又はH相(SmH*)を有する供誘電性液相が用
いられる。この液晶はこれらの状態において、印加され
た電界に応答して第1の光学的安定状態と第2の光学的
安定状態とのいずれかをとり、かつ電界が印加されてい
ないときはその状態を維持する性質、即ち双安定性を有
し、また電界の変化に対する応答がすみやかであるた
め、高速かつ記憶型の表示装置等の分野における広い利
用が期待されている。
上記強誘電性液晶における第1の安定状態と第2の安定
状態の間のスイツチングは、例えば矩形パルスの場合に
は、パルスの時間幅(パルス幅)と電圧値によって定ま
る閾値以上のパルスが印加された場合に起こる。従っ
て、走査電極と情報電極の交点で形成される画素のう
ち、選択画素には閾値以上、その他の画素には閾値以下
のパルスが印加されるように、走査電極と情報電極に適
正なパルスを印加することによりマルチプレクシング駆
動が可能となる。
このようなマルチプレクシング駆動方式には種々のもの
があるが、クロストーク量が少ない電圧平均化法である
1/aバイアス法(例えば1/3バイアス法)が最も良く用い
られている。この1/aバイアス法によれば、走査線の選
択状態と非選択状態との組合せにより、画素に印加され
る電圧の印加状態には4通りの状態が発生する。つま
り、走査線および情報信号線が共に選択状態であれば
(選択状態という)、駆動電圧のピーク値はV(ただ
しVは一定の電源電圧)、また走査線が選択状態で情
報信号線が非選択状態であれば(半選択状態という)、
駆動電圧のピークは(1−2/a)V、一方、走査線
が非選択状態であれば情報信号線に関係なく(非選択状
態という)、駆動電圧のピークはV/aである。従っ
て、マルチプレクシング駆動時の1フレーム(1周期時
間)では、選択状態にある画素に印加される駆動電圧の
実効値は、非選択状態にある画素に印加される駆動電圧
の実効値より大きく、この実効値の差が液晶の透過光強
度もしくは反射光強度の差すなわちコントラストとなり
表示が行えるものである。
ところで、マルチプレクシング駆動においては、選択状
態で閾値電圧以上の書込みパルスが印加され、その後の
非選択状態では、書込みパルスの1/aの電圧値をもつパ
ルス列が情報信号に応じて印加されることになるが、か
かる非選択状態下のパルス列の印加状態によっては、選
択時に書込みパルスが印加されたにもかからわず、反転
を生じない画素を生じる(つまり、選択時に書込みパル
スの印加によって反転を生じるが、続く非選択時に印加
される1/aの電圧値をもつパルス列の印加によって再反
転を生じる)ことがある。この現象は、一般にクロスト
ーク現象と呼ばれているが、かかるクロストーク現象を
生じた表示画面では、コントラストが十分ではなく、し
かも良質な表示品位が得られていない。
このため、特開昭59-193426号公報では、走査線と情報
線の交差部に相当する電極間に印加される駆動交流電圧
に直流電圧成分を重畳することによって、前述したクロ
ストーク現象を防止する方法が提案されている。
また、強誘電性液晶素子は、メモリー効果をもっている
が、そのメモリー効果が必ずしも第1と第2の配向状態
間で対称とはなっておらず、極端な場合には、双安定状
態とならず片方の配向状態が安定な単安定状態となり、
これがスイツチング時の表示品位を悪くさせる原因とな
っていたが、この単安定状態を直流電圧成分(DCバイア
ス)の重畳によって防止する方法が提案されている。
しかしながら、上述したDCバイアスの値が小さすぎると
表示品位を向上させるに至らず、また大きすぎると強誘
電性液晶の双安定性を完全に崩し、逆に単安定になって
しまい、極端な場合には、液晶の配向を壊すに至ってい
た。
このため、従来は、以上のことを考慮に入れDCバイアス
の値の最適化を行っていたが、駆動条件が温度により大
きく変化する強誘電性液晶では、駆動できる温度範囲に
制限が生じていた。
〔発明の概要〕
本発明は、前記従来例を解決するためになされたもの
で、広範な温度領域で高品位表示を可能にした強誘電性
液晶装置を提供することを目的としている。特に、本発
明の別の目的は、広範な温度領域で駆動可能な温度補償
法を提供することにある。
本発明者らは、強誘電性液晶装置のマルチプレクシング
駆動において、上述したDCバイアスと温度の関係につい
て種々の研究を行った結果、DCバイアスを使用温度に応
じて変化させることで、駆動可能な温度範囲を実用上問
題とならない程度にまで広げることができた。本発明
は、かかる知見に基いてなしたものである。
すなわち、本発明は、走査線と情報線との間に強誘電性
液晶を配置した液晶素子と、走査線に走査選択信号を印
加し、該走査選択信号と同期させて情報線に情報信号を
印加する電圧印加手段とを有する液晶装置において、前
記電圧印加手段が、前記走査選択信号が印加されていな
い走査線と前記情報線との交差部に前記強有電性液晶の
閾値電圧を越えていない直流成分を重畳した交流電圧を
印加し、該電流成分の電圧値を温度変化に応じて変化さ
せる手段を有している液晶装置に特徴を有している。特
に本発明では、低温側でDCバイアスの値を小さく設定
し、温度が上昇するに従って、DCバイアスの値を大きく
設定することによって、前述の目的を達成することがで
きる。
〔発明の態様の詳細な説明〕
以下、本発明を図面に従って説明する。
第1図は本発明の表示装置の例を示す構成図である。10
1は表示パネルで、走査電極102と信号電極103と、その
間に充填される強誘電性液晶とで構成され、走査電極10
2と信号電極103とで構成されるマトリクスの交点におい
て、電極に印加される電圧による電圧によって、強誘電
性液晶の配向が制御される。
104は信号電極駆動回路で、情報信号線106からのシリア
ルな映像データを格納する映像データシフトレジスタ10
41、映像データシフトレジスタ1041からのパラレルな映
像データを格納するラインメモリ1042、ラインメモリ10
42に格納された映像データに従って、信号電極103に電
圧を印加するための信号電極ドライバー1043、さらに信
号電極103に印加する電圧VI,VCと−VIを切替制御線108
からの信号によって切替える情報側電源切替器1044を有
する。
105は走査電極駆動回路で、走査アドレスデータ線107か
らの信号を受けて、全走査電極の内の1つの走査電極を
指示するためのデコーダ1051、デコーダ1051からの信号
を受けて走査電極102に電圧を印加するための走査電極
ドライバー1052、さらに走査電極102に印加する電圧V
S,VC,−VSを切替制御線108からの信号によって切替え
る走査側電源切替器1053を有する。
109はCPUで発振器110のクロツクパルスを受けて画像メ
モリ111の制御および情報信号線106、走査アドレスデー
タ線107、切替制御線108に対して信号の転送の制御を行
う。
次に、以上の構成における動作の説明を行う。
第2図は切替制御線108からの切換え制御信号と、信号
電極駆動電圧VI,VC,−VI、走査電極駆動電圧VS,VC,
−VSとのタイミングチヤートである。
切替制御線108からの信号で切り変わるタイミングは、
液晶画素に電界が印加されていない期間、本実施例では
リフレツシユ駆動における垂直同期期間内にそのタイミ
ングをもっており、切替制御線108からの信号がHi−レ
ベルのとき、信号電極駆動電圧に+VIHi,−VIHi,走査
電極駆動電圧に+VSHi,−VSHiが出力される。次に、切
替制御線108からの信号がLO−レベルのときには、信号
電極駆動電圧に+VIL0,−VIL0、走査電極駆動電圧に+V
IL0,−VSIL0が出力される。第2図においては、 VI:+VIHi>+VIL0 −VI:−VIHi<−VIL0 VS:+VSHi>+VSL0 −VS:−VSHi<−VSL0 の場合を示しており、切替制御線108からの信号がHi−
レベルのときの方がLo−レベルのときよりも液晶画素に
高い電圧を印加している。
又、第1図に示す装置には、温度センサ112、温度補償
回路113と温度制御回路114が設けられている。これらの
回路によって、温度に応じて操作電極駆動回路105又は
信号電極駆動回路104に入力する電源電圧を制御するこ
とができる。
第3図は、本発明で用いた駆動波形図である。
第3図(A)中のSSは選択された操作線に印加する選択操
作波形を、SNは選択されていない非選択操作波形を、IS
は選択されたデータ線に印加する選択情報波形(黒)
を、INは選択されていないデータ線に印加する非選択情
報信号(白)を表わしている。また、図中(IS−SS)と
(IN−SS)は選択された走査線上の画素に印加する電圧
波形で、電圧(IS−SS)が印加された画素は黒の表示状
態をとり、電圧(IN−SS)が印加された画素は白の表示
状態をとる。
第3図に示す駆動例では、選択された操作線に印加する
操作選択信号SSはVS1と−VS2の電圧に設定した交流電圧
(正極性と負極性は、選択されない走査線の電位を基準
にした)で、その振巾を等しくした電圧(|VS|=|V
S1|=|VS2|)を用いており、データ線から印加する
電圧VI1(−VI2)との間で|VS|=1|VIの値になる様
にそれぞれの振巾を設定している(|VI|=|VI1|=
|VI2|)。
又、第3図に示す駆動法では、1ラインクリヤ位相t1
画素(IN−SS)に印加される電圧は、その電圧印加時間
を最小印加時間Δtの2倍の時間に設定した時に強誘電
性液晶の閾値電圧を越える様に設定されている一方、書
込み位相tで印加される電圧VS2+VIは共誘電性液晶
の他方の閾値電圧を越えた電圧に、他方、電圧VS2−VI
は閾値電圧より小さい電圧に設定されている。
第4図は、第3図(A)に示す駆動電圧の振幅に対して駆
動電圧の振幅を変化させた時の駆動波形を表わしてい
る。
第4図は、第3図(A)の情報信号ISとINにDC成分VDC(走
査非選択信号の電圧を基準としたDC成分VDC)を付与し
た情報信号▲IO S▼と▲IO N▼を表している。第4図に
示す情報信号▲IO S▼と▲IO N▼は、それぞれVDCが付
与された非対称の交番波形となっていて、1ラインクリ
ア位相tの時の走査選択信号の電圧極性に対して逆極
性のDC成分VDCを生じさせる電圧−▲VO I▼をもってい
る。(すなわち、走査選択信号の電圧振幅(VS)と情報
信号の電圧振幅(VI)との比(VS/VI)が周期的に切り
換えられる。)この電圧▲VO I▼は、書込み位相期間△
tで決定づけられる強誘電性液晶の閾値電圧より小さい
値に設定される。また、上述したDC成分VDCの極性は、
上述した極性に限られるものではなく、駆動波形に応じ
てその逆の極性の場合であってもよい。
第5図(A)は、本発明で用いた駆動波形例である。第5
図(A)には奇数フレームF2M-1と偶数フレームF2M(M=
1,2,3,…)における奇数番目の走査電極に印加す
る走査選択信号S2n-1(n=1,2,3,…)と、偶数
番目の走査電極に印加する走査選択信号S2nが示されて
いる。第5図(A)によれば、走査選択信号S2n-1は奇数フ
レームF2M-1と偶数フレームF2M(M=1,2,3,…)
の同位相における電圧極性(走査非選択信号の電圧を基
準にした電圧極性)が互いに逆極性となっており、走査
選択信号S2nも同様である。さらに、1フレーム期間内
で印加された走査選択信号S2n-1とS2nは互いに相違した
電圧波形となっており、同位相の電圧極性が互いに逆極
性となっている。
又、第5図(A)の走査駆動波形例では、画面が一済に休
止(例えば画面を構成する全画素に一斉に電圧0を印加
する)するための位相が第3番目に設けられ、走査選択
信号の3番目の位相が電圧0(走査非選択信号の電圧と
同一レベル)に設定されている。
又、第5図(A)によれば、奇数フレームF2M-1で、信号電
極に印加する情報信号としては、走査選択信号S2n-1
対しては白信号(走査選択信号S2n-1との合成により、
2番目の位相で強誘電性液晶の閾値電圧を越えた電圧3
V0が印加されて白の画素を形成する)と保持信号(走査
選択信号S2n-1との合成により、画素に強誘電性液晶の
閾値電圧より小さい電圧±V0が印加される)とが選択的
に印加され、走査選択信号S2nに対しては黒信号(走査
選択信号S2nとの合成により、2番目の位相で強誘電性
液晶の閾値電圧を越えた電圧−3V0が印加されて黒の画
素を形成する)と保持信号(走査選択信号S2nとの合成
により、画素に強誘電性液晶より小さい電圧±Vが印
加される)とが選択的に印加される。
上述の奇数フレームF2M-1の書込みに続く偶数フレームF
2Mで、信号電極に印加する情報信号としては、走査選択
信号S2n-1に対しては、上述と同様の黒信号と保持信号
とが選択的に印加され、走査選択信号S2nに対しては、
上述と同様の白信号と保持信号とが選択的に印加され
る。
第5図(B),(C)と(D)はそれぞれ第5図(A)に示す駆動波
形に対して、情報信号の電圧+V0に±VDCを付与したも
の、走査選択信号の電圧±2V0に±VDCを付与したものと
情報信号の電圧±V0に±VDCを付与したものを示してい
る。
第6図(A)〜(D)と第7図(A)〜(D)は、本発明で用いた別
の駆動波形を表わしている。第6図(A)と第7図(A)は、
走査選択新Sn(n=1,2,3,…)の同一位相におけ
る極性が互いに逆極性関係になる2種の走査選択信号電
圧を奇数フレーム偶数フレームで交互に印加する駆動法
を表わしている。第6図(B),(C)と(D)ならびに第7
(B),(C)と(D)は、それぞれ第6図(A)に示す駆動波形に
対して、情報信号の電圧+V0に+VDCを付与したもの、
走査選択信号の電圧±2V0に±VDCを付与したものと、情
報信号±Vに±VDCを付与したものを示している。
第8図は本発明で用いた別の好ましい駆動波形例であ
る。第8図中、電圧VClは、書込みに先立って全又は所
定数の画素を一斉にクリヤするための電圧であって、例
えば走査電極に一斉に印加される。SSは電圧2V0と−2V0
の交番電圧をもつ走査選択信号で、SNは基準電圧0に設
定した走査非選択信号である。ISはクリヤされた画素を
反転させるための情報信号で、又、INはクリヤされた画
素を保持するための情報信号で、これらの情報信号は走
査電極に順次印加される走査選択信号と同期させて選択
時に信号電極に印加される。
上述した情報信号ISとINには、それぞれDC成分VDCが付
与された非対称の交番電圧を形成している。このDC成分
VDCは、電圧VC(3V0)に対して同一極性のDC成分VDC
することができ、このDC成分VDCをこれと同一極性の情
報信号電圧(+V)に重畳させることも可能である。
この際、本発明では強誘電性液晶パネルの動作温度範囲
内でDC成分VDCを0から所定オフセツト量の間を可変す
ることができる。また、上述したDC成分VDCの極性は、
上述した極性に限られるものではなく、その逆の極性で
あってもよい。
次に、第9図に示すマトリクス電極群で形成されたすべ
ての画素に対して第3図に示す波形を用いた1/4バイア
ス法によって15℃,25℃と35℃のそれぞれの温度で駆動
した時のコントラストの測定を行った。駆動条件はΔt
=28μsecとし、駆動電圧は、それぞれの温度での最適
駆動電圧とし、これにDCバイアス電圧を重畳させて駆動
を行った。コントラストは全白パターン、全黒パターン
を表示した時の透過率の比として計算した。
縦軸をコントラストとし、横軸を温度としてプロツトし
た結果を第10図に示す。
第10図において、曲線(A)はそれぞれの温度で最大のコ
ントラストが得られるようにVDCの値を可変した場合の
結果で、曲線(B)はVDCの値を温度が25℃の時に最大のコ
ントラストが得られた値(VDC=1.0(V))に固定した
時の結果を示す。
第10図の曲線(B)では35℃において大きくコントラスト
が低下したのに対して、それぞれの温度での最適なVDC
の値(15℃の時VDC=1.0(V),25℃の時VDC=1.0(V),35
の時VDC=0.5(V))で駆動した場合(第10図の曲線(A)の
場合)はすべての温度で高いコントラストを維持するこ
とができた。また第10図の曲線(C)はDCバイアス無し(V
DC=0)の時の結果である。本発明の温度補償駆動法に
よればクロストークがおこりやすくなる高温側でも高い
コントラストが維持でき、低温側では画面全体でのコン
トラストむらを小さくし、使用温度範囲全域で高品位の
表示を行うことができた。
又、本発明では、駆動電圧の振幅切り替え時の振幅変化
量は、第1フレーム(第1フイールド)時の駆動電圧振
幅に対して±0.5%〜±10.0%、好ましくは±1.0%〜5.
0%程度が適している。
第9図は前述した液晶装置の平面図で、強誘電性液晶を
封入したセルのマトリクス電極を示す模式図である。
第9図で示すセル構造体90は、ガラス板からなる一対の
基板91aと91bがスペーサ94で所定の間隔に保持され、こ
の一対の基板をシーリングするために、周囲を接着剤96
で接着したセル構造を有しており、基板91aの上には複
数の透明電極92aからなる電極群(例えばマトリクス電
極構造のうち走査電圧印加用電極群)が帯状パターンで
形成され、基板91bの上には前述の透明電極92aと交差さ
せた複数の透明電極92bからなる電極群(例えばマトリ
クス電極構造のうちの情報電圧印加用電極群)が形成さ
れている。透明電極を設けた基板上にはSiO2の無機絶縁
膜及びポリビニルアルコール(PVA)の有機配向膜が形
成され、その表面にはラビング処理が施されている。ま
た、使用した液晶は以下に示すような相系列をもつエス
テル系混合液晶であって、カイラルスメクチツク相を有
するものである。
(ISO;等方相、SmA;スメチツクA相、Cry;結晶相を表わ
す。) 上記混合液晶を第9図に示したセルに封入し、一度等方
相まで昇温させた後、SmC*へ徐冷した。
本発明で用いることができる双安定性を有する液晶とし
ては、強誘電性を有するカイラルスメクチツク液晶が最
も好ましく、そのうちカイラルスメクチツクC相(Sm
C*)又はH相(SmH*)の液晶が適している。この強誘電
性液晶のについては、“ル・ジユールナル・ド・フイジ
ツク・レター”(“Le Journal de Physic Letter")36
巻(L−69)1975年の「フエロエレクトリツク・リキツ
ド・クリスタルス」(「FerroelectricLiquid Crystal
s」);“アプライド・フイジツクス・レターズ”(“A
pplied physics Letters”)36巻(11号)1980年の「サ
ブミクロン・セカンド・バイステイブル・エレクトロオ
プテイツク・スイツチング・イン・リキツド・クリスタ
ル」(「Submicro Second Bistable Electrooptic Swit
ching in Liquid Crystals」);“固体物理”16(14
1)1981年「液晶」等に記載されており、本発明ではこ
れらに開示された強誘電性液晶を用いることができる。
より具体的には、本発明に用いられる強誘電性液晶化合
物の例としては、デシロキシベンジリデン−p′−アミ
ノ−2−メチルブチルシンナメート(DOBAMBC)、ヘキ
シルオキシベンジリデン−p′−アミノ−2−クロロプ
ロピルシンナメート(HOBACPC)および4−o−(2−
メチル)−ブチルレゾルシリデン−4′−オクチルアニ
リン(MBRA8)等が挙げられる。
これらの材料を用いて素子を構成する場合、液晶化合物
がSmC*相またはSmH*相となるような温度状態に保持する
為、必要に応じて素子をヒーター埋め込まれた銅ブロッ
ク等により指示することができる。
又、本発明では前述のSmC*,SmH*の他に、カイラルスメ
クチツクF相,I相,J相,G相やK相で表わされる強
誘電性液晶を用いることも可能である。
第11図は強誘電性液晶セルの例を模式的に描いたもので
ある。131aと131b,In2O3,SnO2やITO(インジウム−テ
イン−オキサイド)等の透明電極がコートされた基板
(ガラス板)であり、その間に液晶分子層112がガラス
面に垂直になるように配向したSmC*相の液晶が封入され
ている。太線で示した線113が液晶分子を表わしてお
り、この液晶分子113は、その分子に直交した方向に双
極子モーメント(P⊥)114を有している。基板111aと11
1b上の電極間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液
晶分子113のらせん構造がほどけ、双極子モーメント(P
⊥)114はすべて電界方向に向くよう、液晶分子113の配
向方向を変えることができる。液晶分子113は細長い形
状を有しており、その長軸方向と短軸方向で屈曲率異方
性を示し、従って例えばガラス面の上下に互いにクロス
ニコルの位置関係に配置した偏光子を置けば、電圧印加
極性によって光学特性が変わる液晶光学変調素子となる
ことは、容易に理解される。さらに液晶セルの厚さを十
分に薄くした場合(例えば1μ)には、第12図に示すよ
うに電界を印加していない状態でも液晶分子のらせん構
造はほどけ、その双極子モーメントPa又はPbは上向き
(124a)又は下向き(124b)のどちらかの状態をとる。
このようなセルに、第12図に示す如く一定の閾値以上の
極性の異なる電界Ea又はEbを所定時間付与すると、双極
子モーメントは電界Ea又はEbの電界ベクトルに対して上
向き124a又は下向き124bと向きを変え、それに応じて液
晶分子は第1の安定状態123aかあるいは第2の安定状態
123bの何れか一方に配向する。
このような強誘電性液晶を光学変調素子として用いるこ
との利点は2つある。第1に応答速度が極めて速いこ
と、第2に液晶分子の配向が双安定状態を有することで
ある。第2の点を例えば第12図によって説明すると、電
界Eaを印加すると液晶分子は第1の安定状態123aに配向
するが、この状態は電界を切っても安定である。又、逆
向きの電界Ebを印加すると液晶分子は第2の安定状態12
3bに配向て、その分子の向きを変えるが、やはり電界を
切ってもこの状態に留っている。又、与える電界Eaが一
定の閾値を越えない限り、それぞれの配向状態にやはり
維持されている。このような応答速度の速さと双安定性
が有効に実現されるには、セルとしては出来るだけ薄い
方が好ましく、一般的には、0.5μ〜20μ、特に1μ〜
5μが適している。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明による温度補償駆動法によ
れば、駆動時の未反転部分を少なくでき、画面全体でコ
ントラストむらを小さくすることができ、画素ごとで閾
値電圧の差がある場合でも高い表示品位を使用温度範囲
全域で維持することが可能となる。この温度補償駆動法
はクロストークをおこしやすい液晶材料に特に有効であ
り、また駆動電圧の温度依存性が大きいものほど有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の液晶装置のブロツク図で、第2図はそ
の装置で用いた切替制御信号、信号側駆動電圧と走査側
駆動電圧とのタイミングチヤート図である。第3図(A)
は本発明で用いた駆動電圧の波形図で、第3図(B)はタ
イミングチヤート図である。第4図は第3図(A)の駆動
電圧に対して振幅変化させた駆動電圧の波形図である。
第5図(A)〜(D)、第6図(A)〜(D)と第7図(A)〜(D)は、
本発明で用いた別の駆動電圧を示す波形図である。第8
図は本発明で用いた別の駆動電圧を示す波形図である。
第9図は本発明で用いた液晶素子の平面図である。第1
0図はコントラストの温度依存性を表わした特性図であ
る。第11図と第12図は、本発明で用いた強誘電性液晶素
子の斜視図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鬼束 義浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−249024(JP,A) 特開 昭62−118326(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走査線と情報線との間に強誘電性液晶を配
    置した液晶素子と、走査線に走査選択信号を印加し、該
    走査選択信号と同期させて情報線に情報信号を印加する
    電圧印加手段とを有する液晶装置において、前記電圧印
    加手段が、前記走査選択信号が印加されていない走査線
    と前記情報線との交差部に前記強誘電性液晶の閾値電圧
    を越えていない直流成分を重畳した交流電圧を印加し、
    該電流成分の電圧値を温度変化に応じて変化させる手段
    を有していることを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】前記情報線に印加する電圧信号が、前記走
    査選択信号が印加されていない走査線への印加電圧を基
    準にして、一方極性電圧と他方極性電圧を有しており、
    該一方極性電圧と他方極性電圧の少なくとも一方の電圧
    に直流成分が重畳される特許請求の範囲第1項記載の液
    晶装置。
  3. 【請求項3】前記走査選択信号が、該走査選択信号が印
    加されていない走査線への印加電圧を基準にして、一方
    極性電圧と他方極性電圧を有しており、該一方極性電圧
    と他方極性電圧の少なくとも一方の電圧に直流成分が重
    畳される特許請求の範囲第1項記載の液晶装置。
  4. 【請求項4】前記情報線に印加する電圧信号が、前記走
    査選択信号が印加されていない走査線への印加電圧を基
    準にして、一方極性電圧と他方極性電圧を有しており、
    該一方極性電圧と他方極性電圧の波高値が互いに非対称
    となっている特許請求の範囲第1項記載の液晶装置。
  5. 【請求項5】前記走査選択信号が、該走査選択信号が印
    加されていない走査線への印加電圧を基準にして、一方
    極性電圧と他方極性電圧を有しており、該一方極性電圧
    と他方極性電圧の波高値が互いに非対称となっている特
    許請求の範囲第1項記載の液晶装置。
  6. 【請求項6】前記強誘電性液晶がカイラルススメクチッ
    ク液晶である特許請求の範囲第1項記載の液晶装置。
  7. 【請求項7】前記カイラルスメクチック液晶の膜厚が無
    電界時にカイラルスメクチック液晶が固有するらせん構
    造を消失させるのに十分に薄い膜厚に設定されている特
    許請求の範囲第6項記載の液晶装置。
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