JPH06128569A - 低融点炭化水素油の製造方法およびその製造装置 - Google Patents
低融点炭化水素油の製造方法およびその製造装置Info
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- JPH06128569A JPH06128569A JP4278795A JP27879592A JPH06128569A JP H06128569 A JPH06128569 A JP H06128569A JP 4278795 A JP4278795 A JP 4278795A JP 27879592 A JP27879592 A JP 27879592A JP H06128569 A JPH06128569 A JP H06128569A
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融混合槽2内での溶融物の攪拌と混合を促
進させ、溶融物の温度分布および粘度分布を均一にする
ことで溶融物の移送を安定させて連続操業の安定化を図
るとともに、熱効率を向上させて省エネルギ−化を実現
し、経済性を向上させる。 【構成】 ポリオレフィン系プラスチックを押出機1に
より加熱して押出して溶融混合槽2で溶融混合し、溶融
物を熱分解槽3に移して熱分解させ、ここで発生した蒸
気状生成物をゼオライト触媒槽5に導いて接触転化する
低融点炭化水素油の製造方法において、溶融混合槽2の
溶融物を攪拌機10により攪拌混合して溶融物の温度分
布および粘度分布を均一にするとともに、熱分解槽3中
の溶融物の一部を還流系11により押出機1に還流さ
せ、押出機1での予備混合によって押出温度むらおよび
粘度むらをなくすことで、溶融混合槽2内の温度分布お
よび粘度分布の均一化を一層促進させるようにしてあ
る。
進させ、溶融物の温度分布および粘度分布を均一にする
ことで溶融物の移送を安定させて連続操業の安定化を図
るとともに、熱効率を向上させて省エネルギ−化を実現
し、経済性を向上させる。 【構成】 ポリオレフィン系プラスチックを押出機1に
より加熱して押出して溶融混合槽2で溶融混合し、溶融
物を熱分解槽3に移して熱分解させ、ここで発生した蒸
気状生成物をゼオライト触媒槽5に導いて接触転化する
低融点炭化水素油の製造方法において、溶融混合槽2の
溶融物を攪拌機10により攪拌混合して溶融物の温度分
布および粘度分布を均一にするとともに、熱分解槽3中
の溶融物の一部を還流系11により押出機1に還流さ
せ、押出機1での予備混合によって押出温度むらおよび
粘度むらをなくすことで、溶融混合槽2内の温度分布お
よび粘度分布の均一化を一層促進させるようにしてあ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系プラ
スチックからガソリンその他の素原料として有用な低融
点炭化水素油の製造方法およびその製造装置に関する。
スチックからガソリンその他の素原料として有用な低融
点炭化水素油の製造方法およびその製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性プラスチックの生産量の
半分程度を占めているといわれるポリオレフィン系プラ
スチックの再生利用のために、ポリオレフィン系プラス
チックから低沸点低流動点を有する高品質の炭化水素油
を製造する方法が提案されている(特開平3−8679
1号公報)。
半分程度を占めているといわれるポリオレフィン系プラ
スチックの再生利用のために、ポリオレフィン系プラス
チックから低沸点低流動点を有する高品質の炭化水素油
を製造する方法が提案されている(特開平3−8679
1号公報)。
【0003】この製造方法は図2に示す製造装置によっ
て実施される。すなわち、低融点炭化水素油の製造装置
は、適宜の手段によって粉砕したポリオレフィン系プラ
スチックを加熱して、軟化もしくは溶融状態で押出すス
クリュ−式の押出機1と、押出機1から押出された軟化
もしくは溶融物を受入れて溶融混合させる溶融混合槽2
と、この溶融混合槽2で溶融された溶融物の一部を溶融
混合槽2に循環させるとともに、残部を熱分解させるた
めに熱分解槽3に導入するポンプ6と、熱分解槽3で発
生した蒸気状生成物を上部から導いて、蒸気状生成物中
に存在する液粒径の比較的大きいミスト部分の一部を液
状にして分離し熱分解槽3に還流させるとともに、それ
以外の蒸気状生成物をゼオライト触媒槽5に導く分離器
4と、触媒槽5の下方からの生成物を冷却するコンデン
サ−7を備え、熱分解槽3の系外加熱方式の場合は、熱
分解槽3中の溶融物を導いて加熱する加熱炉8および所
望の温度に加熱された溶融物を熱分解槽3に循環させる
循環系9と、この循環系9からポンプ6の上流位置に分
岐した分岐通路9Aを設けた構造になっている。なお、
操作開始初期の循環すべき溶融物が存在しない状態で
は、溶融混合槽2にワックスWを供給することが好まし
いとされている。
て実施される。すなわち、低融点炭化水素油の製造装置
は、適宜の手段によって粉砕したポリオレフィン系プラ
スチックを加熱して、軟化もしくは溶融状態で押出すス
クリュ−式の押出機1と、押出機1から押出された軟化
もしくは溶融物を受入れて溶融混合させる溶融混合槽2
と、この溶融混合槽2で溶融された溶融物の一部を溶融
混合槽2に循環させるとともに、残部を熱分解させるた
めに熱分解槽3に導入するポンプ6と、熱分解槽3で発
生した蒸気状生成物を上部から導いて、蒸気状生成物中
に存在する液粒径の比較的大きいミスト部分の一部を液
状にして分離し熱分解槽3に還流させるとともに、それ
以外の蒸気状生成物をゼオライト触媒槽5に導く分離器
4と、触媒槽5の下方からの生成物を冷却するコンデン
サ−7を備え、熱分解槽3の系外加熱方式の場合は、熱
分解槽3中の溶融物を導いて加熱する加熱炉8および所
望の温度に加熱された溶融物を熱分解槽3に循環させる
循環系9と、この循環系9からポンプ6の上流位置に分
岐した分岐通路9Aを設けた構造になっている。なお、
操作開始初期の循環すべき溶融物が存在しない状態で
は、溶融混合槽2にワックスWを供給することが好まし
いとされている。
【0004】また、ゼオライト触媒としては、1〜12
の範囲の拘束係数をもつゼオライトが好ましく用いられ
る。拘束係数は、たとえば米国特許第4016218に
定義されている。このようなゼオライトの具体例として
は、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM
−23、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48等
があり、特にZSM−5が好ましく用いられる。ZSM
−5は、通常酸型(当初のアルカリ金属をHで置きかえ
た型)で用いられるが、必要に応じ白金その他の金属を
有するものも用いられ、通常それ自体でまたはアルミナ
等の担体とともに、粒径0.1〜10mm程度の任意の
形に成型して使用される。
の範囲の拘束係数をもつゼオライトが好ましく用いられ
る。拘束係数は、たとえば米国特許第4016218に
定義されている。このようなゼオライトの具体例として
は、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM
−23、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48等
があり、特にZSM−5が好ましく用いられる。ZSM
−5は、通常酸型(当初のアルカリ金属をHで置きかえ
た型)で用いられるが、必要に応じ白金その他の金属を
有するものも用いられ、通常それ自体でまたはアルミナ
等の担体とともに、粒径0.1〜10mm程度の任意の
形に成型して使用される。
【0005】したがって、粉砕機で粉砕したポリオレフ
ィン系プラスチック(たとえばポリエチレン)を押出機
1に入れ230〜300℃程度に加熱して、外部に設け
たオイルジャケット2Aに熱媒油を循環させることによ
って280〜300℃程度に加熱されている溶融混合槽
2中に押出す。溶融混合槽2内で攪拌混合された溶融物
は、定常状態においてポンプ6により一部が溶融混合槽
2に循環されるとともに、残部は熱分解槽3に導かれ
る。熱分解槽3では温度を380〜400℃程度に上げ
て熱分解され、熱分解によって発生した蒸気状生成物を
分離器4に導き、液粒径の比較的大きいミスト部分の一
部を液状にして分離し熱分解槽3に還流させながら、そ
れ以外の蒸気状生成物をZSM−5触媒が充填され30
0〜380℃程度の温度条件をもつゼオライト触媒槽5
に導く。なお、ZSM−5は水素型(H−ZSM−5)
を用いる。そして、ゼオライト触媒槽5の下方からの生
成物をコンデンサ−7で冷却することにより、ガス分お
よび液体生成物を回収することができる。
ィン系プラスチック(たとえばポリエチレン)を押出機
1に入れ230〜300℃程度に加熱して、外部に設け
たオイルジャケット2Aに熱媒油を循環させることによ
って280〜300℃程度に加熱されている溶融混合槽
2中に押出す。溶融混合槽2内で攪拌混合された溶融物
は、定常状態においてポンプ6により一部が溶融混合槽
2に循環されるとともに、残部は熱分解槽3に導かれ
る。熱分解槽3では温度を380〜400℃程度に上げ
て熱分解され、熱分解によって発生した蒸気状生成物を
分離器4に導き、液粒径の比較的大きいミスト部分の一
部を液状にして分離し熱分解槽3に還流させながら、そ
れ以外の蒸気状生成物をZSM−5触媒が充填され30
0〜380℃程度の温度条件をもつゼオライト触媒槽5
に導く。なお、ZSM−5は水素型(H−ZSM−5)
を用いる。そして、ゼオライト触媒槽5の下方からの生
成物をコンデンサ−7で冷却することにより、ガス分お
よび液体生成物を回収することができる。
【0006】しかし、前記従来の製造方法およびその製
造装置では、押出機1から溶融混合槽2に押出されるプ
ラスチックに温度および粘度むらが生じ易い。しかも、
溶融混合槽2内の溶融物の攪拌および混合がポンプ6に
より循環される一部の溶融物の流れのみに委ねられてい
る。つまり循環溶融物の入口2Bから出口2Cに向かう
経路Lおよびその付近の斜線で示す領域の溶融物の流れ
のみに委ねられているので、溶融混合槽2内では、前記
経路Lおよびその付近の斜線で示す領域のように流れが
スム−ズで攪拌と混合が十分になされる領域と、流動状
態が悪いために攪拌と混合が十分になされない領域を生
じ、溶融混合槽2内の溶融物を均等に攪拌し混合させる
ことが期待できない。
造装置では、押出機1から溶融混合槽2に押出されるプ
ラスチックに温度および粘度むらが生じ易い。しかも、
溶融混合槽2内の溶融物の攪拌および混合がポンプ6に
より循環される一部の溶融物の流れのみに委ねられてい
る。つまり循環溶融物の入口2Bから出口2Cに向かう
経路Lおよびその付近の斜線で示す領域の溶融物の流れ
のみに委ねられているので、溶融混合槽2内では、前記
経路Lおよびその付近の斜線で示す領域のように流れが
スム−ズで攪拌と混合が十分になされる領域と、流動状
態が悪いために攪拌と混合が十分になされない領域を生
じ、溶融混合槽2内の溶融物を均等に攪拌し混合させる
ことが期待できない。
【0007】このように、押出機1において温度および
粘度にむらが生じ、しかも溶融混合槽2内で攪拌および
混合状態にムラを生じると、攪拌と混合が十分になされ
る領域では溶融混合槽2の伝熱面に接する溶融物の更新
が良好に行われるので効率よく加熱できるが、攪拌と混
合が十分になされない領域では伝熱面に接する溶融物の
更新が不十分なため、熱効率が低下することになる。し
たがって、溶融混合槽2内の温度分布および溶融物の粘
度分布が不均一になるので、ポンプ6による溶融物の移
送が不安定になって連続操業の安定を妨げるとともに、
熱効率の低下により省エネルギ−化を妨げて経済性を低
下させる原因になっている。
粘度にむらが生じ、しかも溶融混合槽2内で攪拌および
混合状態にムラを生じると、攪拌と混合が十分になされ
る領域では溶融混合槽2の伝熱面に接する溶融物の更新
が良好に行われるので効率よく加熱できるが、攪拌と混
合が十分になされない領域では伝熱面に接する溶融物の
更新が不十分なため、熱効率が低下することになる。し
たがって、溶融混合槽2内の温度分布および溶融物の粘
度分布が不均一になるので、ポンプ6による溶融物の移
送が不安定になって連続操業の安定を妨げるとともに、
熱効率の低下により省エネルギ−化を妨げて経済性を低
下させる原因になっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、押出温度むらおよび粘度むらが生じ、かつ溶融混
合槽内での攪拌と混合が十分になされないので溶融物の
温度分布および粘度分布が不均一にり、溶融物の移送が
不安定になって連続操業の安定を妨げるとともに、熱効
率の低下により省エネルギ−化を妨げて経済性を低下さ
せている点である。
点は、押出温度むらおよび粘度むらが生じ、かつ溶融混
合槽内での攪拌と混合が十分になされないので溶融物の
温度分布および粘度分布が不均一にり、溶融物の移送が
不安定になって連続操業の安定を妨げるとともに、熱効
率の低下により省エネルギ−化を妨げて経済性を低下さ
せている点である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ポリ
オレフィン系プラスチックを押出機により加熱して押出
して溶融混合槽で溶融混合し、溶融物を熱分解槽に移し
て熱分解させ、発生した蒸気状生成物をゼオライト触媒
槽に導いて接触転化する低融点炭化水素油の製造方法に
おいて、溶融混合槽中の溶融物を攪拌機により攪拌混合
するとともに、熱分解槽中の溶融物の一部を押出機に還
流させることを特徴とし、溶融物の攪拌と混合を促進さ
せ、溶融物の温度分布および粘度分布を均一にすること
で溶融物の移送を安定させて連続操業の安定化を図ると
ともに、熱効率の向上によって省エネルギ−化を実現す
る目的を達成した。
オレフィン系プラスチックを押出機により加熱して押出
して溶融混合槽で溶融混合し、溶融物を熱分解槽に移し
て熱分解させ、発生した蒸気状生成物をゼオライト触媒
槽に導いて接触転化する低融点炭化水素油の製造方法に
おいて、溶融混合槽中の溶融物を攪拌機により攪拌混合
するとともに、熱分解槽中の溶融物の一部を押出機に還
流させることを特徴とし、溶融物の攪拌と混合を促進さ
せ、溶融物の温度分布および粘度分布を均一にすること
で溶融物の移送を安定させて連続操業の安定化を図ると
ともに、熱効率の向上によって省エネルギ−化を実現す
る目的を達成した。
【0010】請求項2の発明は、ポリオレフィン系プラ
スチックを加熱して軟化もしくは溶融状態で押出す押出
機と、押出されたプラスチックを溶融混合する溶融混合
槽と、この溶融混合槽で溶融された溶融物を導入して熱
分解させる熱分解槽と、この熱分解槽で発生した蒸気状
生成物を導いて接触転化させるゼオライト触媒槽を具備
する低融点炭化水素油の製造装置において、溶融混合槽
中の溶融物を攪拌混合する攪拌機を設けるとともに、熱
分解槽中の溶融物の一部を押出機に還流させる還流系が
設けられていることを特徴とし、溶融物の攪拌と混合を
促進させ、溶融物の温度分布および粘度分布を均一にす
ることで溶融物の移送を安定させて連続操業の安定化を
図るとともに、熱効率の向上によって省エネルギ−化を
実現する目的を達成した。
スチックを加熱して軟化もしくは溶融状態で押出す押出
機と、押出されたプラスチックを溶融混合する溶融混合
槽と、この溶融混合槽で溶融された溶融物を導入して熱
分解させる熱分解槽と、この熱分解槽で発生した蒸気状
生成物を導いて接触転化させるゼオライト触媒槽を具備
する低融点炭化水素油の製造装置において、溶融混合槽
中の溶融物を攪拌混合する攪拌機を設けるとともに、熱
分解槽中の溶融物の一部を押出機に還流させる還流系が
設けられていることを特徴とし、溶融物の攪拌と混合を
促進させ、溶融物の温度分布および粘度分布を均一にす
ることで溶融物の移送を安定させて連続操業の安定化を
図るとともに、熱効率の向上によって省エネルギ−化を
実現する目的を達成した。
【0011】
【作用】本発明によれば、熱分解槽から押出機に高温か
つ粘度の低い溶融物の一部を還流させる予備混合によっ
て、押出温度むらおよび粘度むらをなくすことができ
る。しかも溶融混合槽中の溶融物を攪拌機により攪拌混
合することで、溶融物の温度分布および粘度分布を均一
にできる。
つ粘度の低い溶融物の一部を還流させる予備混合によっ
て、押出温度むらおよび粘度むらをなくすことができ
る。しかも溶融混合槽中の溶融物を攪拌機により攪拌混
合することで、溶融物の温度分布および粘度分布を均一
にできる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明方法を実施するのに好適な装置の概
略構成図である。なお、前記従来例と同一もしくは相当
部分に同一符号を付して説明する。図1において、適宜
の手段によって粉砕したポリオレフィン系プラスチック
を加熱して、軟化もしくは溶融状態で押出すスクリュ−
式の押出機1と、押出機1から押出された軟化もしくは
溶融物を受入れて溶融混合させる溶融混合槽2と、この
溶融混合槽2で溶融された溶融物を熱分解させるために
熱分解槽3に導入する通路6Aに介設したポンプ6と、
熱分解槽3で発生した蒸気状生成物を上部から導いて、
蒸気状生成物中に存在する液粒径の比較的大きいミスト
部分の一部を液状にして分離し熱分解槽3に還流させる
とともに、それ以外の蒸気状生成物をゼオライト触媒槽
5に導く分離器4と、触媒槽5の下方からの生成物を冷
却するコンデンサ−7を備えている。そして、本発明の
特徴とする溶融混合槽2中の溶融物を攪拌混合する攪拌
機10を設けるとともに、熱分解槽3中の溶融物の一部
を押出機1に還流させる還流ポンプ11Aおよび還流通
路11Bによってなる還流系11を設けてある。なお、
12は分岐通路を示し弁12Aを介設してある。なお、
この分岐通路12および弁12Aは必ずしも必要ではな
い。
する。図1は本発明方法を実施するのに好適な装置の概
略構成図である。なお、前記従来例と同一もしくは相当
部分に同一符号を付して説明する。図1において、適宜
の手段によって粉砕したポリオレフィン系プラスチック
を加熱して、軟化もしくは溶融状態で押出すスクリュ−
式の押出機1と、押出機1から押出された軟化もしくは
溶融物を受入れて溶融混合させる溶融混合槽2と、この
溶融混合槽2で溶融された溶融物を熱分解させるために
熱分解槽3に導入する通路6Aに介設したポンプ6と、
熱分解槽3で発生した蒸気状生成物を上部から導いて、
蒸気状生成物中に存在する液粒径の比較的大きいミスト
部分の一部を液状にして分離し熱分解槽3に還流させる
とともに、それ以外の蒸気状生成物をゼオライト触媒槽
5に導く分離器4と、触媒槽5の下方からの生成物を冷
却するコンデンサ−7を備えている。そして、本発明の
特徴とする溶融混合槽2中の溶融物を攪拌混合する攪拌
機10を設けるとともに、熱分解槽3中の溶融物の一部
を押出機1に還流させる還流ポンプ11Aおよび還流通
路11Bによってなる還流系11を設けてある。なお、
12は分岐通路を示し弁12Aを介設してある。なお、
この分岐通路12および弁12Aは必ずしも必要ではな
い。
【0013】前記構成において、粉砕機で粉砕したポリ
オレフィン系プラスチックを押出機1に入れ230〜3
00℃に加熱して、外部に設けたオイルジャケット2A
に熱媒油を循環させることによって280〜300℃に
加熱されている溶融混合槽2中に押出す。溶融混合槽2
中に押出された溶融物は攪拌機10により攪拌混合され
る。したがって、溶融物の温度分布および粘度分布が均
一になり、溶融混合槽2の伝熱面に接する溶融物の更新
が良好に行われるので効率よく加熱できる。
オレフィン系プラスチックを押出機1に入れ230〜3
00℃に加熱して、外部に設けたオイルジャケット2A
に熱媒油を循環させることによって280〜300℃に
加熱されている溶融混合槽2中に押出す。溶融混合槽2
中に押出された溶融物は攪拌機10により攪拌混合され
る。したがって、溶融物の温度分布および粘度分布が均
一になり、溶融混合槽2の伝熱面に接する溶融物の更新
が良好に行われるので効率よく加熱できる。
【0014】溶融混合槽2内で攪拌機10により均一に
攪拌混合された溶融物はポンプ6によって熱分解槽3に
導かれる。熱分解槽3では、溶融液相レベルがほぼ一定
に保たれるように溶融物を供給し、温度を通常350〜
450℃程度に上げて溶融物を熱分解する。圧力条件は
特に限定されないが、通常は常圧近傍が好ましい。ま
た、加熱は溶融混合槽2のように熱分解槽3自体を加熱
しても、前述の系外加熱方式であってもよい。熱分解槽
3での熱分解によって発生した蒸気状生成物を分離器4
に導く。一方、分岐通路12の弁12Aを閉じておけ
ば、還流系11により熱分解槽3の下から押出機1に高
温かつ粘度の低い溶融物を還流させる。このように高温
かつ粘度の低い溶融物を予備混合させることによって、
押出温度むらおよび粘度むらをなくすことができるの
で、溶融混合槽2内の温度分布および粘度分布の均一化
を一層促進させることができる。
攪拌混合された溶融物はポンプ6によって熱分解槽3に
導かれる。熱分解槽3では、溶融液相レベルがほぼ一定
に保たれるように溶融物を供給し、温度を通常350〜
450℃程度に上げて溶融物を熱分解する。圧力条件は
特に限定されないが、通常は常圧近傍が好ましい。ま
た、加熱は溶融混合槽2のように熱分解槽3自体を加熱
しても、前述の系外加熱方式であってもよい。熱分解槽
3での熱分解によって発生した蒸気状生成物を分離器4
に導く。一方、分岐通路12の弁12Aを閉じておけ
ば、還流系11により熱分解槽3の下から押出機1に高
温かつ粘度の低い溶融物を還流させる。このように高温
かつ粘度の低い溶融物を予備混合させることによって、
押出温度むらおよび粘度むらをなくすことができるの
で、溶融混合槽2内の温度分布および粘度分布の均一化
を一層促進させることができる。
【0015】分離器4では液粒径の比較的大きいミスト
部分の一部を液状にして分離し熱分解槽3に還流させな
がら、それ以外の蒸気状生成物をゼオライト触媒が充填
され通常の操作では300〜420℃、好ましくは35
0〜480℃の温度条件をもつゼオライト触媒槽5に導
通する。これにより、分解反応だけでなく、異性化反
応、芳香族化反応などを生じ、生成物の品質を向上させ
る。ゼオライト触媒槽5の下方からの生成物をコンデン
サ−7で冷却することにより、ガス分および液体生成物
を回収することができる。
部分の一部を液状にして分離し熱分解槽3に還流させな
がら、それ以外の蒸気状生成物をゼオライト触媒が充填
され通常の操作では300〜420℃、好ましくは35
0〜480℃の温度条件をもつゼオライト触媒槽5に導
通する。これにより、分解反応だけでなく、異性化反
応、芳香族化反応などを生じ、生成物の品質を向上させ
る。ゼオライト触媒槽5の下方からの生成物をコンデン
サ−7で冷却することにより、ガス分および液体生成物
を回収することができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、熱分解
槽から押出機に高温かつ粘度の低い溶融物を還流させる
予備混合によって、押出温度むらおよび粘度むらをなく
すことができる。しかも、溶融混合槽中の溶融物を攪拌
機により攪拌混合することで、溶融物の温度分布および
粘度分布を均一にできるので、溶融物の移送を安定させ
て連続操業の安定化を図れる。また、溶融混合槽内で攪
拌および混合状態にムラを生じないために、溶融混合槽
の伝熱面に接する溶融物の更新が広範囲で良好に行われ
るので熱効率がよくなるから省エネルギ−化を実現して
経済性を向上させることもできる。
槽から押出機に高温かつ粘度の低い溶融物を還流させる
予備混合によって、押出温度むらおよび粘度むらをなく
すことができる。しかも、溶融混合槽中の溶融物を攪拌
機により攪拌混合することで、溶融物の温度分布および
粘度分布を均一にできるので、溶融物の移送を安定させ
て連続操業の安定化を図れる。また、溶融混合槽内で攪
拌および混合状態にムラを生じないために、溶融混合槽
の伝熱面に接する溶融物の更新が広範囲で良好に行われ
るので熱効率がよくなるから省エネルギ−化を実現して
経済性を向上させることもできる。
【図1】本発明方法の実施に適用される装置の一例を示
す概略構成図である。
す概略構成図である。
【図2】従来の方法の実施に適用される装置を示す概略
構成図である。
構成図である。
1 押出機 2 溶融混合槽 3 熱分解槽 7 ゼオライト触媒槽 10 攪拌機 11 還流系
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系プラスチックを押出機
により加熱して押出して溶融混合槽で溶融混合し、溶融
物を熱分解槽に移して熱分解させ、発生した蒸気状生成
物をゼオライト触媒槽に導いて接触転化する低融点炭化
水素油の製造方法において、溶融混合槽中の溶融物を攪
拌機により攪拌混合するとともに、熱分解槽中の溶融物
の一部を押出機に還流させることを特徴とする低融点炭
化水素油の製造方法。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系プラスチックを加熱し
て軟化もしくは溶融状態で押出す押出機と、押出された
プラスチックを溶融混合する溶融混合槽と、この溶融混
合槽で溶融された溶融物を導入して熱分解させる熱分解
槽と、この熱分解槽で発生した蒸気状生成物を導いて接
触転化させるゼオライト触媒槽を具備する低融点炭化水
素油の製造装置において、溶融混合槽中の溶融物を攪拌
混合する攪拌機を設けるとともに、熱分解槽中の溶融物
の一部を押出機に還流させる還流系が設けられているこ
とを特徴とする低融点炭化水素油の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4278795A JP2849968B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 低沸点炭化水素油の製造方法およびその製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4278795A JP2849968B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 低沸点炭化水素油の製造方法およびその製造装置 |
Publications (2)
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JPH06128569A true JPH06128569A (ja) | 1994-05-10 |
JP2849968B2 JP2849968B2 (ja) | 1999-01-27 |
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ID=17602287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP4278795A Expired - Lifetime JP2849968B2 (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | 低沸点炭化水素油の製造方法およびその製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2849968B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2705117B1 (de) * | 2011-05-05 | 2015-10-21 | Omv Refining & Marketing Gmbh | Verfahren zur energieeffizienten aufbereitung sekundärer lagerstätten |
WO2021096716A1 (en) * | 2019-11-14 | 2021-05-20 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Process for feeding plastic waste material to a thermochemical or pyrolysis reactor |
US11801140B2 (en) | 2019-11-14 | 2023-10-31 | Evalve, Inc. | Catheter assembly with coaptation aid and methods for valve repair |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP4278795A patent/JP2849968B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2705117B1 (de) * | 2011-05-05 | 2015-10-21 | Omv Refining & Marketing Gmbh | Verfahren zur energieeffizienten aufbereitung sekundärer lagerstätten |
US9920255B2 (en) | 2011-05-05 | 2018-03-20 | Omv Refining & Marketing Gmbh | Method and apparatus for energy-efficient processing of secondary deposits |
WO2021096716A1 (en) * | 2019-11-14 | 2021-05-20 | Exxonmobil Chemical Patents Inc. | Process for feeding plastic waste material to a thermochemical or pyrolysis reactor |
US11801140B2 (en) | 2019-11-14 | 2023-10-31 | Evalve, Inc. | Catheter assembly with coaptation aid and methods for valve repair |
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Publication number | Publication date |
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JP2849968B2 (ja) | 1999-01-27 |
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