JPH06119824A - 金属メッキシールドエナメル線 - Google Patents

金属メッキシールドエナメル線

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JPH06119824A
JPH06119824A JP26610892A JP26610892A JPH06119824A JP H06119824 A JPH06119824 A JP H06119824A JP 26610892 A JP26610892 A JP 26610892A JP 26610892 A JP26610892 A JP 26610892A JP H06119824 A JPH06119824 A JP H06119824A
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JP
Japan
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enamel
metal
wire
layer
enamel wire
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Pending
Application number
JP26610892A
Other languages
English (en)
Inventor
Miyuki Suga
美由樹 菅
Yoshihisa Kato
善久 加藤
Rikio Komagine
力夫 駒木根
Norio Takahata
紀雄 高畑
Hideyuki Kikuchi
英行 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直径がほとんど増加せず可撓性がある金属メ
ッキシールドエナメル線を提供することにある。 【構成】 導体1の外周にエナメル層2を形成したエナ
メル線4の外周に金属メッキを施してシールド層3を形
成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド線、特に紫外
線硬化型のエナメル線を金属メッキによりシールドした
シールド線に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器内のアナログ回路やデジタル回
路の信号線の配線にはビニル線やエナメル線が使用され
ている。
【0003】ところで信号線同士が接近している場合に
は、信号線同士が電磁結合したり、静電結合したりする
ことによりクロストークが発生し、特にデジタル回路で
は機器が誤動作することがある。
【0004】そこでこのクロストークの発生を防止する
ために信号線をシールド構造にすることが一般的に行わ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、信号線
に使用される紫外線硬化型エナメル線をシールド構造に
するには、金属テープやプラスチック・金属の複合テー
プを巻き付けることが考えられるが、これらのテープの
巻付けによるシールドは、シールド線の可撓性が失われ
て配線が困難となるだけでなく、シールド線の直径が大
きくなり多数使用する場合には配線領域が占める体積が
増加して機器が大型化してしまう。
【0006】また、一般にこのようなエナメル線には可
撓性が必要なため、被覆材料として用いられる紫外線硬
化樹脂の硬度が低く抑えられており、銅線編組を用いる
とエナメル線の被膜(エナメル層)に傷が付き機械的破
壊が生じることがある。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、直径がほとんど増加せず可撓性がある金属メッキシ
ールドエナメル線を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、導体の外周にエナメル層を形成したエナメ
ル線の外周に金属メッキを施してシールド層を形成した
ものである。
【0009】
【作用】上記構成によれば、エナメル線の外周に金属メ
ッキにより形成されたシールド層の層厚が、エナメル線
の直径に比べて非常に薄くて均一のため可撓性が保た
れ、しかも直径の大きさがほとんど増加しない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。
【0011】図1は本発明の金属メッキシールドエナメ
ル線の一実施例の断面図である。
【0012】同図において、1は導体であり、導体1の
外周には紫外線硬化樹脂組成物からなるエナメル層2が
形成され、エナメル層2の外周には金属メッキによるシ
ールド層3が形成されている。導体1とエナメル層2と
でエナメル線4を形成し、エナメル線4とシールド層3
とで金属メッキシールドエナメル線5を形成している。
【0013】導体1には、銅、アルミニウム、鉄、白
金、銀等電気を通す金属材料や、それらの金属材料から
なる合金や、錫、銀、ニッケル等によりメッキが施され
たものが用いられる。
【0014】エナメル層2には、紫外線により硬化する
紫外線硬化樹脂組成物が用いられ、基本的には光重合性
オリゴマー、光重合性モノマー、光開始剤等からなって
いる。
【0015】光重合性オリゴマーとしてはエポキシアク
リレート系、エポキシ化油アクリレート系、ウレタンア
クリレート系、ポリエステルウレタンアクリレート系、
ポリエーテルウレタンアクリレート系、不飽和ポリエス
テル系、ポリエステルアクリレート系、ポリエーテルア
クリレート系、ビニル/アクリレート系、ポリエン/チ
オール系、シリコンアクリレート系、ポリブタジエンア
クリレート系、ポリスチルエチルメタクリレート系、ポ
リカーボネイトジアクリレート系等が挙げられる。
【0016】また、光重合性オリゴマーはこれらのフッ
素化物でもよく、不飽和二重結合を有するアクリロイル
基(CH2 =CHCO−)やメタクリロイル基(CH2
=C(CH3 )CO−)、アリル基(CH2 =CHCH
2 −)、ビニル基(CH2 CH−)等の官能基を2個以
上有していればよい。さらにこれらの官能基を複数個組
み合わせて用いてもよい。
【0017】光重合性モノマーとしてはアクリロイル基
またはメタクリロイル基を1分子当り1個または2個以
上有するものや、ビニル基等を有する公知の反応性希釈
剤等を用いることができる。例えば、ベンジルアクリレ
ート、ベンジルメタクリレート、ラウリルアクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメ
タクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−フ
ェノキシエチルメタクリレート、ポリエチエングリコー
ルメタクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリ
コールアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、ビニルアセテート、N−ビニルピロリドン、N−
ビニルカプロラクタム、スチレン、エチレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリ
ス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等がある。
【0018】光開始剤は波長250〜400μmの紫外
線を吸収して電子的励起状態となり、ラジカルを発生し
て反応を開始させるものである。光開始剤には分子内結
合開裂型と分子間水素引き抜き型の2種類あるがいずれ
でもよく、またこれらを組み合わせてもよい。
【0019】光開始剤としては、例えばジエトキシアセ
トフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン、2−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等
のアセトフェノン系化合物、ベンゾイン、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベン
ゾイン系化合物、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸
メチル、アクリル化ベンゾフェノン等のベンゾフェノン
系化合物、チオキサンソン、2−イソプロピルチオキサ
ンソン等のチオキサンソン系化合物、2,4,6−トリ
メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ベン
ジル−9,10−フェナンスレンキノン、ジベンゾスベ
ロン、2−エチルアンスラキノン等を用いることができ
る。また、これらの光開始剤を2種類以上組み合わせて
もよい。
【0020】樹脂組成物への光開始剤の添加量は、約
0.5重量%から10重量%までの範囲が適当である。
これは、この光開始剤の重量%が10重量%を超えて
も、効果は増大せず、かえって機械的特性の悪化を招く
ことがあるためである。
【0021】シールド層3は無電解メッキ法によって形
成される。この無電解メッキ法は、溶液中の金属イオン
を化学薬品によって還元析出させる化学還元作用による
ものであり、溶液は次のものから構成される。
【0022】(1)金属塩・・・析出させる金属を含む
塩 (2)還元剤・・・金属イオンを金属として析出させる
ために電子を与える化学薬品 上記の(1)及び(2)のみでもpHや浴温等の条件が
整えば金属イオンは被メッキ物上に析出するが、メッキ
浴の寿命を長くしたり、還元剤の効率をよくする等の目
的に応じて補助成分を含んでもよい。
【0023】補助成分としては(3)pH調整剤、
(4)pH緩衝剤、(5)錯化剤、(6)析出促進剤、
(7)メッキ被膜改良剤、(8)浴液安定剤等が一般的
に用いられている。
【0024】メッキ厚さを増すため、無電解メッキをし
た後に電解メッキを行ってもよい。また、メッキ密着性
を高めるために、カーボンスパッタリング等の表面処理
を行ってもよい。
【0025】図2は図1に示した金属メッキシールドエ
ナメル線に用いられるエナメル線を製造する紫外線硬化
エナメル線被覆装置の概念図である。
【0026】同図において、ロールに巻き取られた導体
1を矢印方向に送り出す送出機6と、送出機6の送出部
に設けられロール7を介して送出機6から送り出された
導体1に紫外線硬化樹脂を塗布する塗布槽8と、塗布槽
8の下側に設けられ紫外線硬化樹脂が塗布された導体1
aに紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させてエナ
メル層2(図1)を形成してエナメル線4とする紫外線
照射部9と、紫外線照射部9の排出側に配置されエナメ
ル線4をロールに巻き取る巻取機10とで構成されてい
る。
【0027】ここにおいて紫外線照射部9には不活性ガ
スが還流されて不活性雰囲気となっている。なお、不活
性ガスとしては窒素ガス,炭酸ガス,アルゴンガス等が
用いられる。
【0028】この装置によって製造されたエナメル線4
に図示しない無電解装置により無電解メッキを施すこと
により傷を付けることなく金属メッキシールドエナメル
線5(図1)を製造することができる。
【0029】次に実施例の作用を述べる。
【0030】エナメル線4の外周に金属メッキによりシ
ールド層3を施すことにより、シールド層3の層厚をエ
ナメル線4の直径に比べて非常に薄くて均一にすること
ができ、このため可撓性が保たれたまま金属メッキシー
ルドエナメル線5の直径の大きさがほとんどエナメル線
4の直径に等しくなる。
【0031】また、エナメル層2に耐アルカリ性に優れ
る紫外線硬化樹脂を用いることにより、エナメル層2の
外周に無電解メッキを容易に行うことができる。
【0032】(具体例)ポリブタジエンアクリレート
(TEAI−3000、日本曹達社製)100重量部、
イソボルニルアクリレート(IBA、第一工業製薬社
製)50重量部及びベンジルジメチルケタール(BD
K、第一工業製薬社製)3重量部からなる紫外線硬化樹
脂組成物を図2に示した装置により線速約100m/分
で直径約0.08mmの素線(軟銅線)に被覆し被覆厚
約25μmのエナメル線を得ることができた。このエナ
メル線をpH約1.0、浴温約60℃中で約3時間メッ
キ浴してメッキ厚約5μmのシールド線を得ることがで
きた。
【0033】(比較例)実施例と同様の工程で得られた
エナメル線を軟銅線により編組を施してシールド線を形
成した。
【0034】比較例では工程が複雑となりエナメル層に
傷が生じたり、編組が不均一になる等の問題が生じた
が、具体例では本願が目的とする可撓性がある細いシー
ルド線を容易に得ることができた。
【0035】以上本実施例においては、導体の外周にエ
ナメル層を形成したエナメル線の外周に金属メッキを施
してシールド層を形成したので、直径がほとんど増加せ
ず可撓性のある金属メッキシールドエナメル線を得るこ
とができる。
【0036】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0037】(1) 直径がほとんど増加せず可撓性がある
金属メッキシールドエナメル線を得ることができる。
【0038】(2) 製造工程においてエナメル線に傷を付
けることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属メッキシールドエナメル線の一実
施例の断面図である。
【図2】図1に示した金属メッキシールドエナメル線に
用いられるエナメル線を製造する紫外線硬化エナメル線
被覆装置の概念図である。
【符号の説明】
1 導 体 2 エナメル層 3 シールド層 4 エナメル線 5 金属メッキシールドエナメル線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高畑 紀雄 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 菊池 英行 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日立 電線株式会社豊浦工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の外周にエナメル層を形成したエナ
    メル線の外周に金属メッキを施してシールド層を形成し
    たことを特徴とする金属メッキシールドエナメル線。
  2. 【請求項2】 前記エナメル層が、紫外線硬化樹脂組成
    物からなることを特徴とする請求項1に記載の金属メッ
    キシールドエナメル線。
  3. 【請求項3】 前記シールド層が、無電解メッキ浴によ
    り形成されることを特徴とする請求項1に記載の金属メ
    ッキシールドエナメル線。
JP26610892A 1992-10-05 1992-10-05 金属メッキシールドエナメル線 Pending JPH06119824A (ja)

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JP26610892A JPH06119824A (ja) 1992-10-05 1992-10-05 金属メッキシールドエナメル線

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JP (1) JPH06119824A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002078015A1 (en) * 2001-03-23 2002-10-03 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Parallel two-core shielding wire and method for producing the same
WO2021210363A1 (ja) * 2020-04-15 2021-10-21 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤハーネス

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002078015A1 (en) * 2001-03-23 2002-10-03 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Parallel two-core shielding wire and method for producing the same
WO2021210363A1 (ja) * 2020-04-15 2021-10-21 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤハーネス
JP2021170460A (ja) * 2020-04-15 2021-10-28 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤハーネス

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