JPH06115477A

JPH06115477A - 自転車用フレ−ムの緩衝装置

Info

Publication number: JPH06115477A
Application number: JP29388992A
Authority: JP
Inventors: Nobuaki Shimada; 信秋島田
Original assignee: Bridgestone Cycle Co Ltd
Current assignee: Bridgestone Cycle Co Ltd
Priority date: 1992-10-06
Filing date: 1992-10-06
Publication date: 1994-04-26

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】自転車のフレ−ム１２、小荷重から大荷重ま
で対応できるダンピング能を有する緩衝装置が提供す
る。【構成】柱状もしくは筒状のゴム状弾性体１の一端か
ら、軸方向に筒部と筒座を有する筒体Ａを外嵌すると共
に、他端からも同じく筒部と筒座を有する筒体Ｂを遊嵌
し、スライド可能な状態に嵌合した緩衝装置であって、
両筒体Ａ、Ｂが軸方向に抜けないような抜け止め手段を
設けると共に、外側端面に取付部を形成し、半径方向外
側周面を囲み、止着されたコイルバネを備え、かつ、筒
体が形成する内容積に対し、前記ゴム状弾性体１の内容
積を小さくして空間部を形成し、変形の際の逃げ部を備
えたことを特徴とする。【効果】バネ定数が一定のコイルバネに加え、ゴム状
弾性体のバネ定数の変化が、徐々に立ち上がる特性を合
わせもつ、減衰効果により、部品点数が少なくかつ構造
も簡単、軽量かつ安価で、メンテナンスフリーとなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自転車用のフレ−ムの緩
衝装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自転車用のフレ−ムの緩衝装置の主体
は、ゴム弾性を利用したクッションゴム形式、コイルバ
ネ形式、或いはオ−トバイ等で使用されているショック
アブソ−バ−形式等が挙げられる。しかるに、クッショ
ンゴム形式は構造は単純であるが、ゴムの性質上変位長
さ（ストローク）が短く、バネ定数も比較的大きく、か
つ荷重開放時の残留歪（ヒステリシス）も大きいという
傾向にあった。

【０００３】又、コイルバネ形式としては、例えば、実
開昭５３−１０１６５０号に開示されているものが知ら
れており、チェ−ンステ−とバックフォ−クを一体に構
成してリヤフレ−ムとなし、チェ−ンステ−の前端をメ
インフレ−ムのハンガ部に回動自在に連結するととも
に、バックフォ−クの上端とメインフレ−ムの立パイプ
との間に弾性体を配した構造のものである。

【０００４】かかるコイルバネ形式の緩衝装置は、一般
には悪路走行を考慮して大荷重に対応できるようにバネ
定数を予め大きく設定するので、微振動に対しては十分
な緩衝作用がなく、従って、一般走行時における振動に
対しては十分な緩衝効果を得ることができないという欠
点があった。又、コイルバネ自体には振動減衰（ダンピ
ング）効果が殆ど期待できず、振動の収束が悪く乗り心
地も不安定なものとなっていた。

【０００５】これに対して、ショックアブソーバー形式
のものは、バネ定数及びダンピングが広い範囲で自在に
設定可能であるが、基本的にはシリンダーとピストンと
の組み合わせであり、このため、スペースに対するスト
ロークが限定され、又、構造も複雑なために高価なもの
となってしまう欠点がある。更に、この形式のものは重
量も重くなり、メンテナンスも必要となる等、自転車用
フレームの緩衝装置としては未だ十分なものではなかっ
た。

【０００６】又、本出願人において、特願平４−５７０
７６号にて、紡錘形のゴム状弾性体とコイルバネ及び傘
状皿座を使用した新たな緩衝装置を提供した。この本発
明の既提案による紡錘形ゴム状弾性体形式は、要求され
る性能をほぼ満たすこととなるが、その形状から、緩衝
装置中央断面積が大きく、又、荷重負荷方向に対して、
確実なガイドを設置していないため、偏荷重負荷時に
は、折れ曲がり易い傾向があった。更に、場合によって
は、防水、防塵のための特別なカバーも必要であった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の欠点を解決せんとして鋭意研究を進めた結果、部
品点数が少なくかつ構造も簡単な緩衝装置を提供するも
のであって、軽量かつ安価であり、メンテナンスフリー
となるすぐれた装置を提供するものである。更に、この
種緩衝装置としての本発明の荷重−変位特性は、小荷重
から大荷重まで対応できるという特徴を有しており、特
にダンピング能を有する緩衝装置が提供できたのであ
る。

【０００８】

【課題を解決しようとする手段】即ち、本発明の構造
は、柱状もしくは筒状のゴム状弾性体の一端から、軸方
向に筒部と筒座を有する筒体Ａを外嵌すると共に、他端
からも同じく筒部と筒座を有する筒体Ｂを遊嵌し、前記
筒体Ａとスライド可能な状態に嵌合した自転車用フレ−
ムの緩衝装置であって、両筒体Ａ、Ｂが軸方向に抜けな
いような抜け止め手段を設けると共に、両筒体Ａ、Ｂの
筒座の軸方向外側端面に取付部を形成し、更に両筒体
Ａ、Ｂの半径方向外側周面を囲み、その両端が当該両筒
体Ａ、Ｂに止着されたコイルバネを備え、かつ、筒体Ａ
及び／又は筒体Ｂが形成する内容積に対し、前記ゴム状
弾性体の内容積を小さくして空間部を形成し、前記ゴム
状弾性体の変形の際の逃げ部を備えたことを特徴とする
自転車用フレ−ムの緩衝装置にかかるものである。

【０００９】本発明で使用される筒状のゴム状弾性体
は、通常のゴム弾性体はもとより、モ−ルド内に注入可
能な熱可塑性エラストマーやポリウレタンエラストマー
が使用でき、特に内部に気泡が散在する、密度が０．４
〜０．７ｇ／ｃｍ³ の発泡ポリウレタンが好んで使用さ
れる。又、場合によっては、柱状もしくは筒状のゴム状
弾性体が、発泡ポリウレタンとポリウレタン等の高弾性
体を重合させたものであってもよい。

【００１０】そして、ゴム状弾性体の変形の際の逃げ部
となる空間部は、筒体Ａ及び／又は筒体Ｂの内表面とゴ
ム弾性体の外表面との間で空間部を形成してもよく、場
合によっては、ゴム弾性体内にこの空間部を形成しても
よい。

【００１１】特に、自転車用フレ−ムの緩衝装置とし
て、望ましくは各筒座に備えられた取付部をピンジョイ
ント部とし、これに挿通されたピンの軸方向が、いずれ
も自転車用フレ−ム面に対して直角方向にあるものがよ
い。そして、主としてかかるゴム状弾性体が両筒座に囲
まれ、両筒座内の体積変化により、自転車用フレームの
緩衝装置に適した荷重−変化特性を得ることが可能とな
るものである。

【００１２】

【作用】本発明の自転車用フレームの緩衝装置は、上記
したように筒状のゴム状弾性体と、コイルバネと、筒座
とから構成された比較的簡単な構造のものであって、そ
のバネ特性にあっては、バネ定数が一定のコイルバネに
加えて、負荷がかかると両筒座が押されはじめ、両筒座
内の体積が減少することによって、このゴム状弾性体が
空間部に逃げ、次いでゴム弾性体が本格的に圧縮されは
じめ、かかるゴム状弾性体のバネ定数が徐々に立ち上が
る特性を持つものである。従って、緩衝装置全体として
のバネ定数は、この種の緩衝装置としては、理想的な特
性となり、更に、筒状のゴム状弾性体自体の減衰効果に
より、緩衝装置としてダンピング効果も付与されるもの
となるのである。

【００１３】一方、筒状のゴム状弾性体特有のヒステリ
シス現象に対しては、コイルバネの復元力によりこれを
補うことができ、このため、無負荷時の緩衝装置の全長
も常に安定したものとなるのである。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。（第１実施例）図１は本発明の緩衝装置の第１実施例を
示す軸方向断面図である。図中、１は発泡ポリウレタン
より形成された柱状のゴム状弾性体である。又、符号
３、３′は夫々筒体Ａ、Ｂを示し、これは柱状のゴム状
弾性体１の両端を支える筒座４、４′と、柱状のゴム状
弾性体１の外周表面２を覆う筒部５、５′とが一体的に
形成されている。そして、筒体Ａの内周面がほぼゴム状
弾性体１の外周表面２と合致しており、従って、筒体Ａ
とゴム状弾性体１とはその周面が接触し、一方、筒体Ｂ
はその周面はゴム状弾性体１の外周表面２に接触しない
状態、即ち環状の空間部６を形成して両筒体Ａ、Ｂが組
み合わされる。

【００１５】この図例にあって、筒体Ａの筒部５の外表
面と、筒体Ｂの筒部５′の内表面とが嵌合されてスライ
ド可能とされるものであって、このため、筒体Ａの筒部
５の先端には筒体Ｂ内を筒体５がスム−ズに摺動できる
ように大径部７を設け、緩やかな曲面、又は大きな面取
りが形成されている。一方、筒体Ｂの筒部５′の先端部
はこの大径部７と摺動可能として嵌め合わされている。
符号１０、１０′は、筒座４、４′の外方に備えられた
取付部即ちピンジョイント部であり、図においては平板
状のフランジ１１、１１′が筒座４、４′の外方に備え
られ、これにピン孔１２、１２′が穿設されている。か
かるピンジョイント部１０、１０′は同一平面上にあ
り、かつピン孔１２、１２′の向きは、挿通されるピン
の向きを同一方向とするものであって、特に自転車用フ
レ−ム面に対して直角方向に向けるのがよい。

【００１６】又、符号１３にて示すものは両筒体Ａ及び
Ｂの半径方向の外周面を囲むコイルバネであって、その
両端がかかる筒体Ａ及びＢに止着されている。この例で
は、コイルバネ１３の一端は、筒体Ａの筒座４から断面
Ｌ字状に張り出した傘部１４の内周に設けられた螺旋溝
１５内に螺着され、他方の端は筒体Ｂの外周表面に備え
られた螺旋溝１６に螺着されている例を示す。勿論、こ
のコイルバネ１３の止着手段は任意であり、例えば、両
筒体に前記の傘部を備えたり、螺旋溝を備えたりして止
着することができる。

【００１７】さて、かかる緩衝装置にあって、負荷のか
かった状態を説明すると、緩衝装置に組み込まれた筒座
４、４′の取付部１０、１０′間に、これを狭める方向
で負荷をかけると、初期の段階では両筒座４、４′内に
配置された柱状のゴム状弾性体１は、圧縮されて空間部
６へ逃げ込むために、荷重特性はほぼ一定のバネ定数で
立ち上がっていく。そして、更に負荷がかかると空間部
６が埋まり、ゴム状弾性体１の逃げ場がなくなりゴム状
弾性体１が圧縮されていく。

【００１８】かかる状態にあって、この柱状のゴム状弾
性体１の内圧は急激に増加していき、その反力が段々立
ち上がってくるため、緩衝装置全体として、圧縮の後半
ではバネ定数が徐々に立ち上がるという特性が得られ
る。従って、空間部６の体積をどれ位に設定するかで、
バネ定数の立ち上がるポイントを設定できる。

【００１９】図２は、本発明の緩衝装置の荷重−変位特
性グラフを示す。使用した筒状のゴム状弾性体１は、比
重０．５５の発泡ポリウレタンである。さて、図中、Ａ
ラインは、筒状のゴム状弾性体１の半径方向の外周面に
配置されたコイルバネ１３単体のバネ定数を示してい
る。一方、Ｂラインは、本発明の緩衝装置に負荷をかけ
た場合のバネ定数を示す。従って、Ｂ−Ａの部分（斜線
部）が本発明の筒状のゴム状弾性体１の受けもつ荷重−
変位特性である。

【００２０】このように、荷重−変位特性は、バネ定数
が一定のコイルバネに加え、筒状のゴム状弾性体のバネ
定数の変化が変位量の増加に伴い、徐々に立ち上がる特
性を合わせもつため、小荷重から大荷重まで対応できる
という特徴を有しており、特にこのゴム弾性体自身の減
衰効果により、ダンピング能を有する緩衝装置が提供で
きたのである。

【００２１】（第２実施例）図３は本発明の緩衝装置の
第２実施例を示す軸方向断面図である。即ち、第１実施
例と異なる点は、ゴム状弾性体１の軸方向の両端に、筒
体３、３′との間に環状空間部６、６′を形成したもの
である。この空間部６、６′の大きさによってバネ定数
の立ち上がるポイントを選択できることになる。

【００２２】（第３実施例）図４は本発明の緩衝装置の
第３実施例を示す軸方向断面図である。即ち、第１実施
例においては、ゴム状弾性体１を発泡ポリウレタンで形
成したが、本実施例においては、発泡ポリウレタン１に
中空部１７を形成したものである。このようにゴム状弾
性体１を構成すると、中空部１７の体積を変化させるこ
とによってバネ定数やバネ定数の立ち上がるポイントを
設定することができ、その選択の幅がより広くなる。

【００２３】そして、この中空部１７が存在すれば、必
ずしも筒体Ａ或いはＢとゴム状弾性体１との間に空間部
６或いは、６′を設けることは不要となるという構造的
な特徴をもつ。尚、中空部１７と空間部６、６′を同時
に備えることができることは勿論である。

【００２４】（第４、第５実施例）図５は本発明の緩衝
装置の第４実施例を示す軸方向断面図であり、図６は本
発明の緩衝装置の第５実施例を示す軸方向断面図であ
る。即ち、第１実施例においてはゴム状弾性体１を発泡
ポリウレタン単体で形成したが、本実施例においては、
発泡ポリウレタン１₀ に中空部１８を形成し、その中空
部１８にポリウレタン等の高弾性体１９を挿入して複合
化されたゴム状弾性体１としたものである。このように
ゴム状弾性体１を構成すると、発泡ポリウレタン１₀ と
高弾性体１９の体積比を適度に設定することによって、
ゴム状弾性体１の体積や断面積を変えなくともそのバネ
定数を異なった値に設定することができる。つまり、バ
ネ定数を変化させるためには、筒体Ａ、Ｂの大きさや形
状を変更する必要がないという特徴をもつものである。
尚、当然のことながら、図６に示すように、ポリウレタ
ン等の高弾性体１９に中空部１８を設け、そこに発泡ポ
リウレタン１₀ を挿入してゴム状弾性体１とすることも
できる。

【００２５】（第６実施例）図７は本発明の緩衝装置の
第６実施例に用いられる、特にゴム状弾性体１のみを取
出した軸方向における一部切断断面図である。この例に
あっては、ゴム状弾性体１の外周表面は筒体Ａ、Ｂの内
面に接触するように構成されており、これに複数のリン
グ状の空間部６₀ が形成された例である。尚、この空間
部６₀ は断続的に構成されていてもよく、更に、筒体Ａ
或いはＢとの間に既に説明したような空間部６、６′を
形成したものであってもよいことは勿論である。

【００２６】（第７実施例）図８は本発明の緩衝装置の
第７実施例に用いられるゴム状弾性体１のみを取出した
側面図である。この例にあっては、ゴム状弾性体１の外
周表面は前例と同様に筒体Ａ、Ｂの内面に接触するよう
に構成されており、これに複数の孔が貫通して空間部６
₀ が形成された例である。尚、この空間部６₀ は、筒体
Ａ或いはＢとの間に既に説明したような空間部６、６′
を形成したものであってもよいことは勿論である。

【００２７】（第８実施例）図９は本発明の緩衝装置の
第８実施例に用いられる、ゴム状弾性体１のみを取出し
た軸方向における一部切断断面図である。この例にあっ
ては、ゴム状弾性体１の外周表面は前例と同様に筒体
Ａ、Ｂの内面に接触するように構成されており、この体
内に複数の気孔６₀ が形成された例である。尚、この空
間部６₀ は、筒体Ａ或いはＢとの間に既に説明したよう
な空間部６、６′を形成したものであってもよいことは
勿論である。

【００２８】図１０は本発明の緩衝装置を自転車フレ−
ムに装着した状態を示す。図中、２０は自転車用フレ−
ムの前半部であるメインフレ−ムであり、２１はヘッド
パイプ、２２は上パイプ、２３は下パイプ、２４は立パ
イプ、２５はハンガ部である。又、３０は自転車用フレ
−ムの後半部であるリアフレ−ムであり、３１はチエ−
ンステ−、３２は爪、３３はバックホ−クであり、チエ
ンステ−３１はハンガ部２５に連結されている。一方、
揺動ア−ム４０がバックホ−ク３３の上部及び立パイプ
２４に軸支されている。

【００２９】さて、本発明の緩衝装置は、その両端のピ
ンジョイント部１０、１０′が各々連結具４１、４２に
ピン４３、４４にて軸支され、この連結具４１、４２が
立パイプ２４の上端及び揺動ア−ム４０に固着される。
特に、揺動ア−ム４０に固着される連結具４１は、固定
位置が変更できるように、例えばスライド機構（図示せ
ず）とするのが好ましい。この際、ピン４３、４４にお
けるピン軸方向は共に同一方向をなし、特に自転車用フ
レ−ム２０、３０の面に対して直角方向に向けられてい
る。これらはいずれも緩衝すべき外力を、極力ゴム状弾
性体の軸方向に合致させようとするものである。このよ
うにされた自転車にあって、後輪５０より入力された外
力は、後輪軸５１からバックホ−ク３３へ伝わり、この
バックホ−ク３３の延長上にある緩衝装置により吸収さ
れることとなる。

【００３０】

【発明の効果】本発明の緩衝装置は、部品点数が少なく
かつ構造も簡単なため、軽量かつ安価であり、メンテナ
ンスフリーとなるすぐれた緩衝装置を提供できたもので
ある。更に、荷重−変位特性は、バネ定数が一定のコイ
ルバネに加え、筒状のゴム状弾性体のバネ定数の変化が
変位量の増加に伴い、徐々に立ち上がる特性を合わせも
つため、小荷重から大荷重まで対応できるという特徴を
有しており、特にこのゴム弾性体自身の減衰効果によ
り、ダンピング能を有する緩衝装置が提供できたのであ
る。

【００３１】この緩衝装置としての特性は、筒状のゴム
弾性体の比重や、コイルバネの内、外部に配置されたゴ
ム弾性体の組合わせによっても制御することができると
いう特徴を有しており、更に、主として筒状のゴム状弾
性体のヒステリシスによる装置全長のずれも、コイルバ
ネの復元力によりキャンセルされ、安定した長さとなる
ものである。

【００３２】更に、この緩衝装置は、両筒座により外部
から密閉状態となっているため、防水、防塵効果が得ら
れる。そして、密閉状態であることにより、荷重負荷、
開放時のストローク変動に対して、わずかな隙間より出
入りする空気がエアーダンピングの効果も生むものであ
る。

【００３３】そして、両筒座が、荷重負荷、開放時のス
トローク変動に対して、互いにスライドするガイドとな
るように重なり合っているので、緩衝装置に片荷重がか
かっても、安定した特性が得られる。

【００３４】又、筒状のゴム状弾性体が、両筒座とコイ
ルバネにより閉空間に封入されており、荷重のかかる初
期状態から筒状のゴム状弾性体内圧が上がり始めるの
で、このゴム状弾性体体積が比較的少なくとも高いバネ
定数が得られる。従って、装置全体をコンパクトに設計
することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の緩衝装置の第１実施例を示す軸
方向断面図である。

【図２】図２は、本発明の緩衝装置の荷重−変位特性グ
ラフを示す。

【図３】図３は本発明の緩衝装置の第２実施例を示す軸
方向断面図である。

【図４】図４は本発明の緩衝装置の第３実施例を示す軸
方向断面図である。

【図５】図５は本発明の緩衝装置の第４実施例を示す軸
方向断面図である。

【図６】図６は本発明の緩衝装置の第５実施例を示す軸
方向断面図である。

【図７】図７は本発明の緩衝装置の第６実施例に使用さ
れるゴム状弾性体の一部切断断面図である。

【図８】図８は本発明の緩衝装置の第７実施例に使用さ
れるゴム状弾性体の側面図である。

【図９】図９は本発明の緩衝装置の第８実施例に使用さ
れるゴム状弾性体の一部切断断面図である。

【図１０】図１０は本発明の緩衝装置を自転車フレ−ム
に装着した側面図である。

【符号の説明】

１、１₀ ‥‥ゴム状弾性体、２‥‥ゴム状弾性体外周表面、３、３′‥‥筒体Ａ、Ｂ４、４′‥‥筒座、５、５′‥‥筒部、６、６′、６₀ ‥‥空間部、７‥‥大径部、１０、１０′‥‥取付部（ピンジョイント部）、１１、１１′‥‥フランジ、１２、１２′‥‥ピン孔、１３‥‥コイルバネ、１４‥‥傘部、１５、１６、‥‥螺旋溝、１７、１８‥‥中空部、１９‥‥高弾性体、２０‥‥メインフレーム、２１‥‥ヘッドパイプ、２２‥‥上パイプ、２３‥‥下パイプ、２４‥‥立パイプ、２５‥‥ハンガ部、３０‥‥リアフレーム、３１‥‥チェーンステー、３２‥‥爪、３３‥‥バックフォーク、４０‥‥揺動アーム、４１、４２‥‥連結具、４３、４４‥‥ピン、５０‥‥後輪、５１‥‥後輪軸。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】柱状もしくは筒状のゴム状弾性体の一端
から、軸方向に筒部と筒座を有する筒体Ａを外嵌すると
共に、他端からも同じく筒部と筒座を有する筒体Ｂを遊
嵌し、前記筒体Ａとスライド可能な状態に嵌合した自転
車用フレ−ムの緩衝装置であって、両筒体Ａ、Ｂが軸方
向に抜けないような抜け止め手段を設けると共に、両筒
体Ａ、Ｂの筒座の軸方向外側端面に取付部を形成し、更
に両筒体Ａ、Ｂの半径方向外側周面を囲み、その両端が
当該両筒体Ａ、Ｂに止着されたコイルバネを備え、か
つ、筒体Ａ及び／又は筒体Ｂが形成する内容積に対し、
前記ゴム状弾性体の内容積を小さくして空間部を形成
し、前記ゴム状弾性体の変形の際の逃げ部を備えたこと
を特徴とする自転車用フレ−ムの緩衝装置。
【請求項２】柱状もしくは筒状のゴム状弾性体が、発
泡ポリウレタンである請求項第１項記載の自転車用フレ
−ムの緩衝装置。
【請求項３】発泡ポリウレタンの密度が、０．４〜
０．７ｇ／ｃｍ³ である請求項及び第２項記載の自転車
用フレ−ムの緩衝装置。
【請求項４】柱状もしくは筒状のゴム状弾性体が、発
泡ポリウレタンとポリウレタン等の高弾性体を重合させ
たものである請求項第１項記載の自転車用フレ−ムの緩
衝装置。
【請求項５】各筒座に備えられた取付部をピンジョイ
ント部とし、これに挿通されたピンの軸方向が、いずれ
も自転車用フレ−ム面に対して直角方向にある請求項第
１項記載の自転車用フレ−ムの緩衝装置。