JPH0611056Y2 - 換気扇用のフイルター体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、換気扇用のフイルター体に関する。

従来技術 従来ある換気扇用フイルターとして、実開昭５６−４６
７２８号公報のものが公知である。

その実開昭５６−４６７２８号公報記載のものは、真綿
を数ミリ厚にひきのばしたような状態のガラスウールを
主材とした通気性を有する綿状不織布を円状にカット
し、この円状不織布フイルターを半球殻状のフイルター
受枠に被嵌固定した換気扇用取替えフイルターである。

前記のものを使用するには、使用者側の使用している換
気扇の機種（吸気口外側の形状）に前記フイルター受枠
の形状を嵌着され使用するものである。

また、キッチン用レンジフード換気扇のフイルターとし
て、実開昭５７−５０６３１号公報のものが公知であ
る。

その実開昭５７−５０６３１号公報記載のものは、キッ
チン用レンジフード換気扇に備え付けの前面カバーのガ
ード（金属性のさく）に、網袋（ナイロンネット）で包
み込み、その包み込んだ網袋とカードとをネジによって
固定するため、フイルター交換時には、ネジを一つ一つ
取外し、また、締付け等の作業を必要としたものであ
る。

また、フイルターとして、実開昭６２−５６１１７号公
報のものが公知である。

その実開昭６２−５６１１７号公報記載のものは、ウー
リー加工をした細いナイロン生地を筒織りにし、それを
丸及び楕円形に裁断し、その裁断した廻りにゴムを直に
取外けてフイルターとし、そのフイルターのゴム及びナ
イロン生地と共に編目をも拡げ、換気扇及びキッチンフ
ードに被嵌し使用するものである。

そのため、換気扇排気口前面のフイルターの役目とする
ナイロン生地の編目も拡がり、フイルターの効果も減少
する。

考案が解決しようとする課題 本考案は、実開昭５６−４６７２８号公報記載のような
ガラスウールを主材とした綿状不織布をフイルターとし
て用いず、如何に付着性の良い素材の不織布をフイルタ
ーとして用いるか、また、該フイルターを保持する半球
状の固定枠を用いずとも、換気扇外側に覆着させるかに
ある。

また、実開昭５７−５０６３１号公報記載のものは、換
気扇の前面カーバーのガード前面を、フイルターとする
網袋（網目の粗いナイロンネット）で包んだだけでは、
油よごれ等を多く付着させることが困難である為、これ
も如何に付着性の良い素材のものをフイルターにするか
にある。

また、実開昭６２−５６１１７号公報記載のもののよう
に、フイルター自体をウーリー加工のナイロン生地とし
たことによって、換気扇の大小に関わらず覆うことが可
能であるが、その状態で換気扇を使用すれば、換気扇の
羽根前面のナイロン生地が油汚れ等によって垂るみが生
じ、排気の力で吸い込まれ、羽根に巻き付く恐れがあっ
た。

また、フイルターとするナイロン生地を垂るませないよ
うに張力を強めて換気扇前面を覆えば、ナイロン生地の
織り目が拡大し、フイルター効果が減少してしまう為、
如何にして、換気扇の大小に関わらず、換気扇羽根前面
のフイルター目が拡大縮小せずに、フイルターの効果を
発揮させるかにある。

課題を解決するための手段 素材を不織布又は難燃不織布を用いてフイルター部を形
成し、該フイルター部の周縁に弾性又は伸縮自在とする
筒状の覆体を結合して換気扇用のフイルター体を構成す
る。

作用 換気扇羽根前面となる換気扇カバーの排気口前面の外側
に、フイルター部と覆体とを結合して構成するフイルタ
ー体のフイルター部を、換気扇カバーの排気口前面に位
置させ、該換気扇カバー外周縁より内側に、覆体の開口
口より包み入れ、手を離せば、覆体開口口は筒形状の伸
縮性により、該換気扇カバー枠内側に収縮し、その状態
の換気扇カバーを換気扇カバー受枠に嵌着することによ
って、フイルター体の覆体の周縁は換気扇カバー周縁と
換気扇カバー受枠の間に挟まれ、フイルター体が固定さ
れる。

実施例 本考案の一実施例を図面について説明すれば、素材を不
織布又は難燃不織布を用いて円形状のフイルター部１を
形成する。

また、素材を化合成繊維（通常テトロン、ナイロン等）
を用いて熱加工または薬品加工により強い巻縮を与えら
れたカール状の伸縮性化合成繊維糸又は強い伸縮及び弾
力性をもつ発泡化合成樹脂を繊維糸状にしたもの。

又は素材を天然ゴム又は合成ゴムの伸縮性を利用した糸
状のものを芯にして繊維で被覆した糸等によって、筒形
状の覆体２を形成する。

前記フイルター部１の周縁に該覆体２の周縁とを縫製又
は高周波等によって結合３させフイルター体Ａを構成す
る。

図面の第２図を説明すれば、換気扇の羽根が回転可能な
孔４と排気口５を形成した方形状の換気扇カバー６の排
気口５の前面に、前記したフイルター体Ａのフイルター
部１を位置させる。

さらに、フイルター体Ａの覆体２の伸縮性及び弾性を利
して換気扇カバー６外周縁を覆う様にして手を離せば、
該弾性により覆体２開口部は換気扇カバー６外周縁内側
に絡み付く様に覆着する。

その際、覆体２開口部の収縮又は弾性により排気口５前
面にあるフイルター部１が張られる。

また、該フイルター体Ａを覆着した換気扇カバー６を後
方の換気扇カバー受枠（図示せず）に嵌着することによ
って、フイルター体Ａの覆体２は換気扇カバー６の外周
縁と換気扇カバー受枠とに挟まれるため、換気扇を使用
しても、フイルター部１が油汚れ等で多少垂わんでも、
換気扇の羽根に絡む心配のないものである。

本考案の他の実施例として、図面の第３図を説明すれ
ば、素材を不織布又は難燃不織布を用いて方形のフイル
ター部７を形成する。

また、素材を化合成繊維又は発泡化合成樹脂を繊維状に
したもの又は天然ゴム又は合成ゴムを芯にして繊維で被
覆した糸等により、筒状の覆体８を形成する。

前記フイルター部７の外周縁に該覆体８の外周縁とを縫
合又は高周波等にて結合９させフイルター体Ｂ構成す
る。

図面の第４図を説明すれば、キッチンフード１０の斜め
上下間に、後記するフードカバー１２を嵌着させる受１
１を形成する。

方形状のフードカバー１２の前面に、前記したフイルタ
ー体Ｂのフイルター部７を位置させる。

さらに、フイルター体Ｂの覆体８を引っ張るようにフー
ドカバー１２外周縁より内側に向け覆う様にして手を離
せば、覆体８の弾性により覆体８の開口部は収縮し、フ
ードカバー１２内側に絡み付く様に覆着する。

該フイルターＢを覆着させたフードカバー１２を、前記
フードカバー１２の受１１に嵌着することによって、フ
イルター体Ｂの覆体８は受１１の両内側とフードカバー
１２両外側の間に挟まれるため、フイルター体Ｂ全体が
固定されるものである。

考案の効果 本考案は、以上の構成であるから、フイルター部の周縁
に伸縮自在の素材にて筒状の覆体を縫合又は高周波にて
結合形成したことにより、より強固な結合を生じさせた
ものである。

また、該強固な結合によって、換気扇カバーの排気口前
面のフイルター部がずれた場合でも、該ずれた方向の覆
体を引き上げた場合でもれ、フイルター部と覆体の結合
部所をほずれさせずに、覆体を何のような換気扇機種形
状枠又は換気扇カバーの形状枠にも対応可能成らしめ、
フイルター部を容易に排気口前面に位置させることが出
来るものである。

また、その覆着した換気扇カバーやフードカバーを換気
扇受枠に設置する際にも、覆体の筒部が薄い為、換気扇
カバーと該受枠，又はフードカバーと該受の内側間に隙
間を生じさせないことにより、従来の換気扇を回すとフ
ードカバーがガタガタした雑音からも解放される。

また、フイルター体の覆体は換気扇カバーや該受枠，フ
ードカバーや該受内側縁とで強固に狭まれるため、換気
扇吸気口前面のフイルター部がずれて、フイルター効果
を損なうということからも解消出来る効果あるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の斜視図。 第２図は、本考案の一実施例の使用正面図。 第３図は、本考案の他の実施例の斜視図。 第４図は、本考案の他の実施例の使用断面図。 １と７……フイルタ部、２と８……覆体 ＡとＢ……フイルター体

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】素材を不織布又は難燃不織布を用いてフイ
   ルター部を形成し、該フイルター部周縁に弾性又は伸縮
   自在とする筒状の覆体を結合したことを特徴とする換気
   扇用のフイルター体。
2. 【請求項２】フイルター部の周縁と覆体周縁との結合を
   縫製により縫合した実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の換気扇用のフイルター体。
3. 【請求項３】フイルター体の周縁と覆体の周縁との結合
   を高周波接合した実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   換気扇用のフイルター体。