JPH06106045A - 酸化還元反応の方法 - Google Patents

酸化還元反応の方法

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JPH06106045A
JPH06106045A JP4261811A JP26181192A JPH06106045A JP H06106045 A JPH06106045 A JP H06106045A JP 4261811 A JP4261811 A JP 4261811A JP 26181192 A JP26181192 A JP 26181192A JP H06106045 A JPH06106045 A JP H06106045A
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JP
Japan
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membrane
reducing agent
oxidizing agent
raw material
separation membrane
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Pending
Application number
JP4261811A
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English (en)
Inventor
Takashi Kawai
孝 河合
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/24Stationary reactors without moving elements inside
    • B01J19/2475Membrane reactors

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 分離膜の片面に原料を流し、該膜の反対側の
面に酸化剤または還元剤を流すことを特徴とする酸化還
元反応の方法。 【効果】 本発明により、コントロールが容易でしかも
設置スペースなどが小さい小型の装置による酸化還元反
応が可能となる。そして、製品を消費場所近くで製造す
ることが可能となるため、直接消費ラインに接続するこ
とが可能となったり、運送費などの削減ができるという
効果もある。また、反応時間を短くでき、流動系におけ
る製造が可能となるため、生産効率が高く、品質面や省
エネルギーの観点からも効果が大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分離膜を用いる酸化還
元反応の方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化還元反応により各種の化学薬品が製
造されているが、代表的なものに、酸化および還元の両
反応が用いられている過酸化水素の製造があげられる。
過酸化水素は工業的には(1)キノン類を含む反応液を
触媒の存在下に水素添加し、ヒドロキノン化合物を生成
する還元工程、(2)ヒドロキノン化合物を酸化しキノ
ン化合物および過酸化水素を生成する酸化工程により生
成した過酸化水素を反応液より抽出して製造される。そ
して、従来技術では、(1)の還元工程では水素を、
(2)の酸化工程では酸素を反応液に注気混合する必要
があるが、反応槽あるいは流液配管中に直接注入する方
法や、静止型ミキサーなどを用いて混合させるのが一般
的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】流液配管中に直接注入
して反応液中にガスを混合する場合には、単に流液圧力
よりも高い圧力でガスを吹き込むだけであるため、均一
混合および高反応率に達するには時間がかかり、大容量
の反応槽を設置して反応液を滞留させなければならな
い。また、静止型ミキサーを用いても、注入量のばらつ
きが大きくてコントロールしにくいため、均一混合およ
び高反応率に達するには時間がかかり、大容量の反応槽
を設置して反応液を滞留させなければならないという問
題は依然として残る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、分離膜
の片面に原料を流し、該膜の反対側の面に酸化剤または
還元剤を流すことを特徴とする酸化還元反応の方法によ
り、基本的に解決できる。
【0005】分離膜とは酸化剤または還元剤を透過させ
る膜ならばすべて良く、気体分離膜、パーベーパレーシ
ョン膜、逆浸透膜、ナノフィルトレーション膜、透析
膜、限外濾過膜、精密濾過膜、イオン交換膜などをい
い、単一膜、複合膜、均質膜、不均質膜、均一膜、不均
一膜など膜の素材、微細構造に変化があっても良い。
【0006】膜の素材としてはセルロース系、酢酸セル
ロース系、ポリアクリロニトリル系、ポリメチルメタク
リル系、ポリスルホン系、ポリエーテルスルホン系、ポ
リアミド系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポ
リウレタン系、ポリウレア系、ポリメチルペンテン系、
ポリスルフィド系、ポリスルフィドスルフォン系、ポリ
エーテル系、ポリエーテルケトン系、ポリエチレン系、
ポリプロピレン系、ポリシロキサン系、ポリビニルクロ
ライド系、ポリフッ化ビニリデン系、ポリテトラフルオ
ロエチレン系、エポキシ樹脂系あるいはこれらを組み合
わせた系からなる重合体などの有機物あるいはアルミナ
系、ジルコニア系、シリカ系、ゼオライト系あるいはこ
れらを組み合わせた系などの無機物を挙げることができ
る。
【0007】また、化学薬品、放射線あるいは熱などで
処理して耐薬品性、耐熱性、表面エネルギーなどの特性
を変えた分離膜であってもよく、例えば親水性膜、疎水
性膜あるいは親・疎水性膜であってもよい。
【0008】膜の構造としてはフィルム状、板状、中空
糸状、キャピラリー状、チューブ状あるいはパイプ状の
いずれでもよいが、コンパクトで膜の表面積を大きくで
きて本発明の課題解決の効果を大きくするためには、フ
ィルム状、中空糸状、キャピラリー状が好ましく、さら
には中空糸状が好ましい。
【0009】分離膜はエレメントあるいはモジュールに
組み込んで使用するが、エレメントあるいはモジュール
の形状には特に制限はない。
【0010】触媒としては、一般に亜鉛、クロム、銅、
還元銅、鉄、還元鉄、銀、リチウム、ニッケル、ラネー
ニッケル、ラネー鉄、ラネー銅、ラネーコバルト、蟻酸
ニッケル、還元ニッケル、亜鉛クロム、銅クロム、パラ
ジウム、コバルト、白金、タングステン、ルテニウム、
ロジウム、セリウム、モリブデン、バナジウム、コバル
ト−モリブデン、ニッケル−モリブデン、ビスマス−モ
リブデン、コバルト−モリブデン−ニッケル、五酸化バ
ナジウム、三酸化モリブデン、酸化鉄、塩化鉄、塩化
銅、硫化銅などの貴金属や重金属を主とした金属系、金
属の酸化物系、金属の化合物系あるいはこれらの組み合
わせなどが用いられる。
【0011】触媒はシリカ、アルミナ、活性炭、ケイソ
ウ土、マグネシウムシリケート、シリコンカーバイドな
どのセラミックスの担体に担持させることも良く、球
状、円柱状、棒状など様々の形状の粉末状、粒状などの
担体を用いることが可能であり、原料に分散させた状態
で使用することもできるが、本発明では分離膜の表面あ
るいは内部に固定して用いることが有効で好ましい。
【0012】触媒を分離膜に担持させる方法としては、
製膜原液に触媒を分散させるなどして製膜時に担持させ
る方法、触媒分散液を分離膜に透過させるなどして製膜
後に担持させる方法のいずれでも、さらには化学的処理
を加えても良く、そして、担持は物理的、化学的いずれ
の作用でも良い。
【0013】分離膜の片面に原料を流し、該膜の反対側
の面に酸化剤または還元剤を流す方法には特に制限はな
く、基本的な構成は図1に示すとおりであるが、これに
より、本発明はなんら限定されるものではない。通常原
料1はポンプ2で、酸化剤または還元剤7はポンプ8で
それぞれ分離膜モジュールまたは分離膜エレメント4へ
送られるが、ポンプを使わずに圧力で供給することも可
能である。原料側と酸化剤または還元剤側は分離膜によ
って区別されていて、原料が酸化剤または還元剤側に流
れ込むことはない。モジュールまたはエレメント当たり
の膜面積は大きいので酸化剤または還元剤が良く分散し
て供給されて酸化還元反応が均一に起こり、製品5が得
られる。その一部をバイパスライン6を通して還流する
ことで酸化還元反応率を高めることも可能である。ま
た、原料や酸化剤または還元剤の温度、流量、供給圧力
などを調整するための設備をさらに付け加えても良く、
モジュールまたはエレメントを直列あるいは並列に複数
本使用することも可能である。
【0014】酸化剤は他の分子から電子を奪いやすい性
質を持つものならば原子、分子、イオンでもすべて良
く、例えば、空気、酸素、オゾンや塩素、臭素などのハ
ロゲンのほか、酸素を放ちやすい化合物、例えば過酸化
水素、酸化物、過酸化物、オキソ酸、オキソ酸の塩類な
どがある。特に、膜透過性の高さなどを考慮すると、酸
素分子が特に好ましい。
【0015】還元剤は他の分子に電子を与えやすい性質
を持つものならば原子、分子、イオンでもすべて良く、
例えば、水素、発生期水素、不安定な水素の化合物、一
酸化炭素、亜硫酸、亜硫酸塩、アルカリ金属、重金属、
重金属の塩のほかギ酸、シュウ酸などの有機物還元剤な
どがある。特に、膜透過性の高さなどを考慮すると、水
素分子が特に好ましい。
【0016】酸化剤あるいは還元剤は単独または混合し
て、あるいは他の媒体に分散または溶解して使用するこ
ともできるが、流体としてモジュールまたはエレメント
に供給できることが取扱い上の点から好ましい。また、
膜を透過することが困難な化合物であっても、酸素また
は水素など、膜を容易に透過できる酸化剤あるいは還元
剤を放出し得る化合物も、本発明における酸化剤または
還元剤として用いることができることはいうまでもな
い。
【0017】分離膜を用いた酸化還元反応では、平衡関
係を利用して酸化剤あるいは還元剤の混合を行なうもの
であり、飽和状態以上を混入することがないため、従来
の直接注入法や静止型ミキサーによる混合法を採用して
いた時のように、反応には不必要な過剰の酸化剤あるい
は還元剤が混入して溶解不足の気泡が原料中にできるこ
ともない。しかも、原料と酸化剤または還元剤の供給圧
力、流量、温度を調節することにより原料中への酸化剤
あるいは還元剤の注入量を任意にかつ簡単な操作でコン
トロールでき、均一かつ短時間に、しかも流動系で酸化
還元反応を実施することができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき説明する。
【0019】実施例1 特開平1−34408号公報に記載の方法により、ポリ
テトラフルオロエチレン系樹脂多孔性中空糸膜(分離孔
径0.2μm、内径/外径=0.6mm/1.0mm)を作
製した。この中空糸膜の束の両端部を接着剤でシールし
て中空糸膜の内側と外側を区別した中空糸膜モジュール
(有効長50cm×本数3000本)を作製した。
【0020】次に、塩化パラジウム1%水溶液を90℃
に加熱し、水酸化ナトリウム水溶液でPH10±0.5
に保ちながら、50分の1の容量の37%ホルマリンを
滴下し、前記中空糸膜で瀘過しながら循環通液した後、
純水で洗浄、減圧乾燥して、触媒担持膜を得た。(パラ
ジウムの重量=210g)/(膜の重量=660g)=31.8%であった。
【0021】この中空糸膜の内側に、C9 −アルキルベ
ンゼン75容量%、トリオクチルリン酸エステル25容
量%の溶媒に2−エチルアントラキノンを30.0g/
リットル、2−エチルテトラヒドロアントラキノンを7
0.0g/リットル含む反応液を45℃、0.5トン/
時間で供給し、中空糸膜の外側から水素ガスを1.5kg
/cm2 の圧力で供給した。出口側の反応液の組成は、2
−エチルアントラキノンを30g/リットル、2−エチ
ルテトラヒドロアントラキノンを36.5g/リット
ル、2−エチルテトラヒドロアントラヒドロキノンを3
3.8g/リットルであった。
【0022】実施例2 パラジウムを担持させていない以外は実施例1と同様の
中空糸膜モジュールを用い、中空糸膜の内側に実施例1
で得られた反応液を50℃、0.5トン/時間で供給
し、中空糸膜の外側から酸素ガスを1.5kg/cm2 の圧
力で供給した。出口側の反応液の組成は、2−エチルア
ントラキノンを30.0g/リットル、2−エチルテト
ラヒドロアントラキノンを69.8g/リットル、2−
エチルテトラヒドロアントラヒドロキノンを0.2g/
リットル、過酸化水素5.1g/リットルであった。
【0023】
【発明の効果】本発明により、コントロールが容易でし
かも設置スペースなどが小さい小型の装置による酸化還
元反応が可能となる。そして、製品を消費場所近くで製
造することが可能となるため、直接消費ラインに接続す
ることが可能となったり、運送費などの削減ができると
いう効果もある。また、反応時間を短くでき、流動系に
おける製造が可能となるため、生産効率が高く、品質面
や省エネルギーの観点からも効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化還元反応の方法の一例
【符号の説明】
1:原料 2:ポンプ 3:フィルター 4:分離膜モジュールまたは分離膜エレメント 5:製品 6:バイパスライン 7:酸化剤または還元剤 8:ポンプ 9:フィルター 10:分離膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離膜の片面に原料を流し、該膜の反対
    側の面に酸化剤または還元剤を流すことを特徴とする酸
    化還元反応の方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において触媒を担持させた分離
    膜を用いることを特徴とする酸化還元反応の方法。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2において酸化剤が酸素であ
    るか、または還元剤が水素であることを特徴とする酸化
    還元反応の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において分離膜が中空糸膜
    であることを特徴とする酸化還元反応の方法。
JP4261811A 1992-09-30 1992-09-30 酸化還元反応の方法 Pending JPH06106045A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07313865A (ja) * 1994-05-26 1995-12-05 Agency Of Ind Science & Technol 流下薄膜式触媒反応方法および装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07313865A (ja) * 1994-05-26 1995-12-05 Agency Of Ind Science & Technol 流下薄膜式触媒反応方法および装置

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