JPH06100450A - 免疫抑制用のキサンチン類 - Google Patents

免疫抑制用のキサンチン類

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JPH06100450A
JPH06100450A JP3316210A JP31621091A JPH06100450A JP H06100450 A JPH06100450 A JP H06100450A JP 3316210 A JP3316210 A JP 3316210A JP 31621091 A JP31621091 A JP 31621091A JP H06100450 A JPH06100450 A JP H06100450A
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lymphocytes
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JP3316210A
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James A Bianco
ジエイムズ・エイ・ビアンコ
Jack W Singer
ジヤツク・ダブリユー・シンガー
William J Novick Jr
ウイリアム・ジエイ・ノビツク・ジユニア
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Aventis Pharmaceuticals Inc
Fred Hutchinson Cancer Center
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Fred Hutchinson Cancer Research Center
Hoechst Roussel Pharmaceuticals Inc
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式Iおよび式IIのキサンチン類の用途。 【化1】 【化2】 【効果】 該キサンチン類は自己免疫疾患のヒトにおけ
るリンパ球活性化の抑制に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
【発明の背景】本発明は哺乳類における免疫抑制剤とし
てのキサンチン類の使用に関する。本発明の一つの態様
では該キサンチンは哺乳類のリンパ球の活性化を抑制す
る。別の態様では、本発明はヒトの自己免疫疾患に関連
する作用を抑制するためのキサンチンの使用に関する。
【0002】脊椎動物の免疫系は、自らを、疾患を惹起
する(病原性)微生物例えば細菌およびウイルス、寄生
体並びにガン細胞から保護する。免疫系は免疫応答とし
て知られた過程によって外来侵入者を特異的に認識しそ
して選択的に排除する。
【0003】免疫系が進化して、多種の抗原に特異的に
応答することのできる生物が得られるようになった。抗
原対抗に続いて免疫応答が起こるには、抗原は抗原特異
的リンパ球によって認識されねばならないだけではな
く、さらにまた該認識の結果多種の細胞応答が起こらな
ければならない。Tリンパ球はBリンパ球と一緒になっ
て、細胞免疫系の抗原特異的成分2種を示す。休止Tリ
ンパ球の活性化は大部分の免疫応答にとって重大であ
る。それは細胞の活性化のために細胞がその調節活性ま
たはエフェクター活性を発輝することができるようにな
るからである。活性化中、比較的静止性の細胞は細胞の
分化および増殖を包含する複雑な変化をうける。
【0004】外来侵入者の中和および排除をもたらす免
疫応答はまた病気を惹起させ得る。免疫系からなる疾患
は2種の一般群にグループ分けすることができる。該免
疫系の1成分が機能できない場合には欠乏性疾患が生起
する。これらの疾患は感染に対する低い抵抗性および免
疫学的監視機能の損失によって発現する。免疫系が不適
当な状態の下で反応する場合には過敏症の疾患が生起す
る。例えば、自己成分への免疫応答は免疫学的寛容性の
破壊を招き自己免疫疾患を生起させることがある。自己
免疫疾患は身体がそれ自体の構成抗原の1つに対して免
疫応答を行う疾患であり、それは次いで病原性損傷を生
起させる。多くの器官および組織が自己免疫疾患に包含
される。自己免疫は臨床医学上の主要問題であり、大き
な経済学的損失の原因である。
【0005】本技術分野では哺乳類の免疫系を抑制する
ことによる免疫応答を調節する手段が必要とされてい
る。またヒトの免疫疾患を包含する過敏症疾患の臨床管
理も必要とされている。自己免疫疾患予防のための現存
する治療法および手法は十分に満足すべきものではない
ので、該疾患の予防または治療への新しい方法を見つけ
なければならない。というのも自己免疫疾患が、免疫応
答障害に苦しむ患者を悩ます主要原因であるからであ
る。
【0006】
【発明の要約】本発明は哺乳類例えばヒトの場合のリン
パ球例えばTリンパ球およびBリンパ球の活性化の抑制
方法を提供することで、本技術分野の前記必要性をみた
すことを目的とする。さらに詳しく言えば、本発明は少
なくとも1種の式
【0007】
【化3】 (式中R1およびR2は同一または相異なっていて、それ
ぞれ独立して2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分
枝鎖状アルキル基、シクロヘキシル基、直鎖または分枝
鎖状アルコキシアルキル基およびヒドロキシアルキル基
からなる群から選択され;Aはメチル基で置換されう
る、4個までの炭素原子を有する炭化水素基を示す)を
有する、デンブフィリン以外の7−(オキソアルキル)
1,3−ジアルキルキサンチンをヒトに投与することに
よる哺乳類のリンパ球活性化の抑制方法を提供する。式
(I)のキサンチンはリンパ球活性化を抑制するのに有
効な量で用いられる。
【0008】本発明はまた式
【化4】 〔式中R1およびR3のうち少なくとも一方は
【0009】a) 第3アルコール官能基を有する式 (CH2)n−CR4(OH)−CH3 (ここでR4は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基
を示し、そしてnは2〜5の整数である)の分枝鎖状ヒ
ドロキシアルキル基であり、場合により存在しうる他方
のR1またはR3基は水素原子であるか、またはその炭素
鎖が2個までの酸素原子により中断されうるかまたはヒ
ドロキシもしくはオキソ基により置換されうる、6個ま
での炭素原子を有する脂肪族炭化水素基R5であるか、
または
【0010】b) 式 R6−CO−(CH2)p− (ここでR6はC1〜C6−アルキルでありそしてpは2、
3または4である)のオキソアリル基であり、残りのR
1またはR3は前述の定義を有し、そしてR2はC1〜C4
−アルキル基である〕を有する化合物を哺乳類に投与す
ることからなる哺乳類のリンパ球活性化の抑制方法を提
供する。式(II)のキサンチンはリンパ球活性化を抑制
するのに有効な量で用いられる。
【0011】
【従来の技術】よく知られた製剤ペントキシフィリンは
一般式(II)に包含される化合物の1例である。ペント
キシフィリン(“PTX”)は経口用錠剤の形態で商標
トレンタール(TrentalR)で商業的に入手しうる。該化
合物は血液の流動性改善のための製剤としてしばらく使
用されてきたけれども(1971年に臨床試験が実施さ
れた)、それはリンパ球活性化の抑制剤として有効であ
ることは報告されていない。
【0012】
【好ましい態様】ある種のキサンチンは哺乳類患者のT
リンパ球の応答を阻止して免疫応答を抑制するのに、本
発明に従って用いられる。本発明に包含される生物学的
過程の本質を最初に記述する。次にキサンチン類の詳細
な説明および該キサンチンの製造方法について述べる。
ついでインビトロ試験で得られた結果について記載す
る。
【0013】1. 免疫抑制剤としてのキサンチン類 本発明によって用いられる場合のキサンチン類はいくつ
かの型のエフェクター細胞(エフェクター炎症性細胞以
外の)の活性化または作用化を抑制する。すなわち、キ
サンチン類はリンパ球すなわちTリンパ球およびBリン
パ球の活性化を抑制する。さらに詳しく言えば、キサン
チン類はTヘルパー細胞、T細胞傷害性細胞、Tサプレ
ッサー細胞、ナチュラルキラー細胞、抗体依存性細胞仲
介による細胞傷害性の原因であるキラー細胞、T遅延型
過敏性細胞、Bリンパ球およびこれらの細胞型それぞれ
の部分集合からなる群より選択されるリンパ球1種以上
の活性化を抑制する。キサンチンによるT細胞活性化の
抑制はたとえマクロファージ、好中球並びに白血球誘導
サイトカイン(cytokines)例えば腫瘍壊死因子(TN
F)が不在でも証明され得る。
【0014】リンパ球活性化の過程中、BおよびTリン
パ球は多数の変化例えば細胞増殖、細胞分化並びに膜脂
質、イオン代謝速度、環状ヌクレオチド変質、蛋白質リ
ン酸化、特定構成性で新たに活性化された遺伝子のRN
A合成の増減、特定構成性で新たに活性化された遺伝子
産生物の蛋白質合成の増減、細胞容量増加(芽細胞形質
転換)、抗体産生またはDNA合成の各変化を受ける。
該キサンチンは、本発明に従って用いる場合、上記事象
の1種以上を抑制することができる。
【0015】実験モデルで種々のパラメーターを用いて
リンパ球活性化を証明することができる。例えば、リン
パ球活性化は初期シグナル形質導入事象例えば細胞質不
含カルシウムの増加;細胞表面抗原例えばインターロイ
キン2(IL−2)受容体およびクラスII(MHC)分
子の発現;リンフォカイン例えばIL−2の産生;細胞
増殖;または細胞溶解活性を観察することによって測定
できる。細胞増殖により示されるリンパ球活性化を用い
て本発明キサンチンの作用が証明された。
【0016】さらに詳しく言えば、血縁でない個体から
の白血球の共培養は、T細胞へのミトゲンの添加の際に
観察されるのと同様の芽細胞の形質転換および増殖をも
たらす。該反応の基本は別個体の細胞表面標識による1
個体からのT細胞の活性化であると思われる。2個体か
らの血液白血球の共培養は“混合白血球培養”または
“MLC"と称されそして該反応は“混合白血球反応”
または“MLR”と称される。リンパ器官から得られた
細胞の共培養は“混合リンパ球培養”または“混合リン
パ球反応”と称される。混合白血球反応においてさえ、
関与する細胞は末梢血液Tリンパ球であるので、一般的
にはこれら2種の型の培養の間に実質上全く相違はな
い。すなわち、これらの表現はここでは交換可能な同義
として用いる。
【0017】MLRは本発明においてヒトのリンパ球活
性化のインビトロ類似物として用いられる。さらに詳し
く言えば、MLCは本発明において、個々の臨床設定で
用いるのに好ましいキサンチンおよびその量を決定する
ためにインビトロアッセイとして用いることができる。
ヒトMLRを阻止するのに強い応答を示すキサンチン
は、本発明による免疫抑制剤として使用するのが好まし
い。
【0018】MLRは慣用技法を用いて実施されうる。
MLR用に培養される細胞は末梢血液、脾臓、リンパ節
または胸腺から誘導されうる。細胞数は数桁で変化し得
る。刺激細胞は照射によりまたはDNA複製を崩壊する
抗生物質での処置により不活化され得る。培地は必要に
より、オートロガス、シンジェネイック、異型的または
異種間由来の血清タンパク質によって補うことが可能で
ある。培養は数日間にわたって遂行され得る。刺激細胞
による反応細胞の刺激度は3H−チミジンまたは放射能
標識されたアミノ酸の吸収率から測定されるかまたは芽
細胞および分割細胞を計数することによって測定され得
る。放射能標識を用いる場合には、収穫の数時間前の培
地に加えることができる。
【0019】リンパ球の細胞表面上の受容体はまた、本
発明によるリンパ球活性化の抑制基準として使用され
た。さらに詳しく言えば、多数の細胞表面分子は、T細
胞の活性化、分化および増殖と関連する事象中のTリン
パ球表面上に現れる。これらはリンフォカイン受容体例
えばIL−2、栄養受容体、クラスII MHC抗原およ
びその他の細胞表面分子を包含する。大部分のこれら細
胞表面分子の外観は転写上で調節されるので、これら分
子の出現が細胞活性化の基準として用いられ得る。
【0020】リンパ球の活性化を抑制することによっ
て、本発明はまた自己抗体の増殖の抑制を可能にする。
自己抗体は動物(またはヒト)自体の細胞または細胞外
蛋白質中に存在する抗原と結合する、該動物によって産
生される抗体である。自己抗体はいくつかの病原機構例
えば受容体刺激、受容体阻止、免疫複合体の形成、オプ
ソニン作用、補体依存性溶菌および生理的ペプチドの阻
止を介して機能する。本発明によるキサンチンの使用に
より上記病原機構の1種以上を中断させることが可能に
なる。
【0021】本発明方法はまた過敏症疾患例えば自己免
疫疾患に苦しむヒト患者の治療にも有用である。本発明
によって治療され得る自己免疫疾患には、器官特異的自
己免疫疾患例えば下記のものがある。
【0022】内分泌系 自己免疫性(ハシモト)甲状腺炎 甲状腺機能亢進症(グレーブス病、甲状腺中毒症) 1型真性糖尿病(インスリン依存性または若年性糖尿
病) インスリン抵抗性糖尿病 自己免疫性副腎不全症(アジソン病) 自己免疫性卵巣炎 自己免疫性睾丸炎
【0023】造血系 自己免疫性溶血性貧血(“温”自己抗体型)(冷凝集素
疾患) 発作性寒冷血球素尿 自己免疫性血小板減少症 好中球減少症 悪性貧血 純赤血球貧血 自己免疫性凝血異常症(循環性抗凝血因子)
【0024】神経筋肉系 重症性筋無力症 自己免疫性多発神経炎 多発性硬化症 経験的アレルギー性脳脊髄炎
【0025】皮膚 天疱瘡およびその他の水疱性疾患 心肺系 リウマチ性心臓炎 グッドパスチュア症候群(肺出血および腎炎) 開心術後症候群(ドレスラー症候群)
【0026】本発明により治療され得る自己免疫疾患と
してはまた全身性自己免疫疾患例えば 全身性紅斑性狼瘡 リウマチ性関節炎 ショーグレン症候群(角膜炎、耳下腺炎および関節炎) 多筋炎 皮膚筋炎 鞏皮症(進行性全身硬化症) をあげることができる。
【0027】自己免疫疾患のこれら2種(器官特異的お
よび全身的)を誘発する病原機構は相異なっているよう
に思われる。器官特異的自己免疫化にはT細胞集団内の
寛容性および抑制、MHC抗原の異常型発現およびMH
C遺伝子の変異が非常に関連している。全身的自己免疫
疾患の病因にはポリクローナルB細胞活性化並びにT細
胞、T細胞受容体およびMHC遺伝子の異常性が含まれ
得る。
【0028】本発明は患者に対して最小のまたは積極的
な免疫抑制療法として用いることができることを理解さ
れたい。さらに詳しく言えば、該キサンチンが本発明に
従って用いられる場合にはそれらは宿主の免疫応答を低
下させることにより免疫抑制剤として機能する。該キサ
ンチンは化学的免疫抑制剤例えばアルキル化剤、抗代謝
産物、コルチコステロイドまたは抗生物質;物理学的免
疫抑制剤例えば電離照射、免疫試薬例えば抗リンパ球血
清または抗リンパ球グロブリン;または特異的抑制のた
めの抗原またはポリクローナルもしくはモノクローナル
抗体の投与を同時にまたは前後のいずれかに行なって本
発明により用いることができる。
【0029】さらに詳しく言えば、該キサンチンは免疫
抑制剤例えばシクロホスファミド、メソトレキセート、
シクロスポリンA、プレドニソン、メチルプレドニソ
ン、抗胸腺細胞グロブリン、ヒトリンパ球副次集団と反
応するモノクロナール抗体またはこれら治療の組合せの
投与前、中または後に投与され得る。これらの免疫抑制
剤は、通常免疫抑制用に使用する養生法に従って用いら
れる。
【0030】同様に、該キサンチンはコルチコステロイ
ド例えばプレドニソンおよびメチルプレドニソン;シク
ロスポリンA;アザチオプリン;抗リンパ球血清または
グロブリン;ヒトリンパ球副次集団と反応するモノクロ
ナール抗体またはこれら治療の組合せの投与とともに本
発明に従って用いることができる。この場合もやはり、
これらの免疫抑制剤は免疫抑制用に通常使用する養生法
によって用いられる。
【0031】本発明はまたヒト患者の異型移植反応作用
の阻止を可能にする。さらに詳しく言えば、キサンチン
類は未処置の拒絶がさもなくば移植片損失をもたらす異
型移植に対する免疫応答を調整するために本発明に従っ
て用いられる。急性移植片拒絶は主として細胞仲介によ
る免疫応答である。
【0032】異型移植反応はヒト患者において宿主対移
植片反応(HVGR)としてまたは移植片対宿主反応
(GVHR)として発現され得る。HVGRは宿主抵抗
性または宿主の永続性免疫のため移植の失敗または拒絶
をもたらすことが可能である。宿主細胞は提供者誘導組
織の移植または提供者誘導細胞の増殖および分化を損う
ことがある。
【0033】本発明キサンチンの使用により、移植手法
の実行可能性が増大され得る。該キサンチンは異型移植
反応例えばHVGRおよびGVHDの予防および治療の
両方にとって価値のある治療剤である。移植後の生存は
主として急性GVHDの重度に関連している。本発明は
GVHRの阻止を可能にし、それに関連してGVHDの
減少が予想される。
【0034】2. ヒト患者へのキサンチン類の投与 キサンチン類の有効量は種々の方法のいずれかで、例え
ばカプセルまたは錠剤で経口的に、または滅菌性溶液の
形態で例えば静脈または筋肉注射により非経口的に投与
することができる。キサンチン類はそれ自体で有効であ
るけれども、安定性、結晶化の便宜性、溶解性増大等の
ためにそれらの医薬的に許容しうる付加塩の形態で調製
されかつ投与されうる。
【0035】好ましい医薬的に許容しうる付加塩として
は無機酸例えば塩酸、硫酸、硝酸等の塩;一塩基性カル
ボン酸例えば酢酸、プロピオン酸等の塩;二塩基性カル
ボン酸例えばマレイン酸、フマル酸、シュウ酸等の塩;
および三塩基性カルボン酸例えばカルボキシコハク酸、
クエン酸等の塩を挙げることができる。
【0036】該キサンチンは、例えば不活性希釈剤また
は食用担体とともに経口投与されうる。それ等はゼラチ
ンカプセル中に封入されるか、または錠剤に圧縮されう
る。経口治療投与の場合には、該化合物は賦形剤ととも
に混入されて錠剤、トローチ、カプセル、エリキシル、
懸濁液、シロップ剤、カシエ剤、チューインガム剤等の
形態で使用されうる。これらの製剤は少なくとも0.5
%の活性化合物を含有すべきであるが、しかしその量は
個々の形態によって変更されることができそして好都合
には単位重量の4.0%〜約70%であるのがよい。こ
のような組成物中におけるキサンチンの量は、適当な投
与量が得られるような量である。本発明による好ましい
組成物および製剤は、経口単位剤形が活性化合物を約
1.0mg〜約400mgを含有するように調製される。
【0037】錠剤、丸剤、カプセル、トローチ等はまた
以下の成分をも含有することができる。結合剤例えば微
結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン;
賦形剤例えばデンプンまたはラクトース;崩壊剤例えば
アルギン酸、プリモルゲル(Primolgel)、コーンスタ
ーチ等;潤滑剤例えばステアリン酸マグネシウムまたは
ステロテス(Sterotes);滑沢剤例えばコロイド性二酸
化珪素;甘味剤例えばスクロースまたはサッカリン;ま
たは香味剤例えばペパーミント、サリチル酸メチルまた
はオレンジ香料。単位剤形がカプセルである場合には、
それは前記型の物質の外に液状担体例えば脂肪油を含有
することができる。
【0038】その他の単位剤形は、その投与量単位の物
理的形態を調整するその他の物質例えばコーティング剤
を含有しうる。すなわち、錠剤または丸剤は糖、シェラ
ックまたはその他の腸溶コーティング剤で被覆されう
る。シロップ剤は活性化合物の外に甘味剤としてのスク
ロースおよび保存剤、染料、着色剤および香料を含有す
ることができる。これらの組成物を調製する際に用いる
物質は、その使用量において当然製薬的に純粋かつ無毒
でなければならない。
【0039】非経口治療投与の場合には、該キサンチン
を溶液または懸濁液中に混入させることができる。これ
らの製剤は少なくとも0.1%の前記化合物を含有すべ
きであるが、しかしその重量の0.5〜約50%で変更
されてもよい。このような組成物中における活性化合物
の量は、適当な投与量が得られるような量である。本発
明による好ましい組成物および製剤は、非経口投与量単
位が0.5〜100mgの活性化合物を含有するように調
製される。
【0040】該キサンチンの溶液または懸濁液はさらに
次の成分を含有してもよい。滅菌希釈剤例えば注射用
水、塩溶液、不揮発油、ポリエチレングリコール類、グ
リセリン、プロピレングリコールまたはその他の合成溶
媒;抗菌剤例えばベンジルアルコールまたはメチルパラ
ベン類;抗酸化剤例えばアスコルビン酸または亜流酸水
素ナトリウム;キレート化剤例えばエチレンジアミン四
酢酸;緩衝液例えば酢酸塩、クエン酸塩またはりん酸塩
並びに張度調整剤例えば塩化ナトリウムまたはデキスト
ロース。該非経口製剤はガラスもしくはプラスチック製
のアンプル、使い捨て注射器または多重投与用バイアル
中に封入されることができる。
【0041】投与量の値は変更されるが、式(I)また
は式(II)のキサンチンを治療を必要とする患者に、1
日に約1,200〜約2,400mgの経口、非経口または
静脈内による有効な致死下投与量として投与する場合に
良好な結果が得られる。骨髄移植療法で使用するのに特
に好ましい養生法は、連続20日にわたる1/2mg/kg
/時での塩水溶液(100mg/5ml)状態のPTXの静
脈内投与およびそれに続く移植後100日までの2,0
00mg/日の経口用量の投与からなる。しかし、いずれ
もの個々の患者にとって具体的な服用養生法は、各個人
の必要性並びに該キサンチンの投与を管理または監督す
る人の専門的な判断に合せて調整すべきであることは理
解されよう。さらに、ここに記載の投与量は単に例示で
あって、本発明の範囲または実施を決して限定するもの
ではないことも理解されよう。
【0042】3. 式(I)のキサンチンについての記
載および製造 本発明で用いることのできるキサンチンの1群は下記式
【化5】 を有する。式(I)の置換基R1およびR2は同一である
かまたは相異なっていて、独立して2〜6個の炭素原子
を有する直鎖または分枝鎖状アルキル基、シクロヘキシ
ル、アルコキシアルキルおよびヒドロキシアルキル基か
らなる群より選択される。置換基Aはメチル基で置換さ
れうる、4個までの炭素原子を有する炭化水素基を示
す。
【0043】多数の式(I)の化合物が本発明で用いる
ことができる。例えば式(I)のキサンチンはアルキル
基、アルコキシ基またはヒドロキシアルキル基で置換さ
れ得る。適当なアルキル基としては分枝鎖および直鎖状
基例えばエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチル、アミル、ヘキシル等
がある。アルコキシ置換アルキル基としては合一したア
ルコキシおよびアルキル基中に2〜6個の炭素原子を有
する分枝鎖および直鎖状基、例えばメトキシメチル、ア
ミロキシメチル、メトキシエチル、ブトキシエチル、プ
ロポキシプロピル等がある。ヒドロキシアルキル基は1
〜6個の炭素原子を有する基であって、例えばヒドロキ
シメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒ
ドロキシヘキシル等がある。
【0044】式(I)でAにより示される炭化水素基は
二価の飽和脂肪族炭化水素基例えばメチレン、エチレ
ン、トリメチレンおよびテトラメチレンであり、それら
はカルボニル基に隣接する炭素上でメチルにより置換さ
れうる。このようなメチル置換の基としてはエチリジ
ン、1,2−プロピレンおよび1,3−ブチレン基があ
る。
【0045】本発明の手法は、インビボで前記式(I)
のキサンチンの1種に変化する化合物並びに前記式
(I)のキサンチンから生成される代謝産物と同様の代
謝産物をインビボで産生する化合物を用いて実施され得
ることが理解されよう。
【0046】リンパ球活性化を抑制するのに有効でない
ことが見出された、式(I)に包含される化合物はデン
ブフィリンである。ここではまた略記形態で“DBOP
X”と称するが、該化合物は下記の式
【0047】
【化6】 を有する。MLRにより明らかにされるリンパ球活性化
を化合物(III)が抑制し得る能力はインビトロでは証
明されていない。
【0048】本発明で用いる式(I)の化合物は知られ
た技法で合成され得る。例えば該化合物は高められた温
度で、場合により溶媒の存在下において式
【0049】
【化7】 (式中R1およびR2は前述の定義を有する)の対応して
置換された1,3−ジアルキルキサンチンを式 H2C=CR−CO−CH3 (IV) に相当するα,β−不飽和メチルケトンと反応させるこ
とにより製造できる。式(IV)の置換基Rは水素または
メチル基を示す。該反応はアルカリ媒体中で遂行され得
る。
【0050】別法は一般式(III)(式中R1およびR2
は前述の定義を有する)で表される1,3−ジアルキル
キサンチン誘導体のアルカリ金属塩を式 CH3−CO−A−Hal (V) (式中Aは前述の定義を有しそしてHalはハロゲン原
子好ましくは塩素または臭素を示す)に相当するオキソ
アルキルハライドと反応させることからなる。
【0051】これらの反応は好ましくは40°〜80℃
で、場合により高められた圧力または減圧下において、
しかし通常は大気圧下で実施される。個々の出発化合物
は化学量論的量または過剰量のいずれかで用いることが
できる。別法でのアルカリ塩はあらかじめ製造され得る
かまたは反応それ自体中において製造され得るかのいず
れかである。
【0052】該反応に使用するのに適当な溶媒は水混和
性化合物好ましくは低級アルコール例えばメタノール、
プロパノール、イソプロパノールおよび種々のブタノー
ル;さらにまたアセトン;ピリジン;トリエチルアミ
ン;多価アルコール例えばエチレングリコールおよびエ
チレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテ
ルである。
【0053】式(I)の化合物は骨格筋を通る血流を増
加させる顕著な作用および低毒性で知られている。本発
明で用いる該化合物およびその製造方法についてのより
詳細な記載は米国特許第4,242,345号に包含されてお
り、その全開示はここで参考までに考慮されかつ組込ま
れる。
【0054】4. 式(II)のキサンチンについての記
載および製造 また、リンパ球活性化の抑制はヒト患者に下記式
【化8】 〔式中R1およびR3のうち少なくとも一方は
【0055】a) 第3アルコール官能基を有する式 (CH2)n−CR4(OH)−CH3 (ここでR4は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基
を示しそしてnは2〜5の整数である)の分枝鎖状ヒド
ロキシアルキル基であり、場合により存在しうる他方の
1またはR3基は水素原子であるか、またはその炭素鎖
が2個までの酸素原子により中断されうるかまたはヒド
ロキシもしくはオキソ基により置換されうる、6個まで
の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基R5であるか、ま
たは
【0056】b) 式 R6−CO−(CH2)p− (ここでR6はC1〜C6−アルキルでありそしてpは
2、3または4である)のオキソアリル基であり、残り
のR1またはR3は前述の定義を有し、そしてR2はC1
4−アルキル基である〕を有するキサンチンを投与す
ることによって達成される。式(II)のキサンチンは異
型移植反応特にGVHRを阻止するのに有効な量で用い
られる。これらの化合物には商業的に入手し得る化合物
ペントキシフィリン(TrentalR)がある。一般式(II)
に包含されるその他の多数の化合物はリンパ球活性化の
抑制に用いることができる。これらの化合物としては下
記の化合物があげられる。
【0057】
【表1】
【0058】本発明手法はインビボで前記式(II)のキ
サンチンの1種に変化する化合物並びに前記式(II)の
キサンチンから生成される代謝産物と同様の代謝産物を
インビボで産生する化合物で実施されうることが理解さ
れよう。例えば、経口および静脈内投与後にはペントキ
シフィリンはほとんど完全に代謝される。下記の7種の
代謝産物が、それの主要な排泄路であるヒトの尿中に確
認されている。
【0059】代謝産物I 1−(5−ヒドロキシヘキ
シル)−3,7−ジメチルキサンチン 代謝産物II 1−(5,6−ジヒドロキシヘキシル)
−3,7−ジメチルキサンチン 代謝産物III 1−(4,5−ジヒドロキシヘキシル)
−3,7−ジメチルキサンチン 代謝産物IV 1−(4−カルボキシブチル)−3,7
−ジメチルキサンチン 代謝産物V 1−(3−カルボキシプロピル)−3,7
−ジメチルキサンチン 代謝産物VI 1−(5−オキソヘキシル)−3−メチ
ルキサンチン 代謝産物VII 1−(5−ヒドロキシヘキシル)−3−
メチルキサンチン 代謝産物IおよびVが主要代謝産物である。尿中に排泄
される主要代謝産物である代謝産物Vは投与された量の
うちの約50〜60%になる。ほんの痕跡量のペントキ
シフィリンおよび代謝産物Iが尿中に検出される。ペン
トキシフィリンのジヒドロキシ誘導体(代謝産物IIおよ
びIII)は排泄産物の約12%を示しそして代謝産物IV
は約8%を示す。
【0060】式(II)の化合物は米国特許第3,737,433
号およびベルギー特許第831,051号の開示に従って製造
することができる(ここでR1/R3はオキソアリルであ
る)。R1/R3のうちの少なくとも1つが第3アルコー
ルである場合は1985年7月8日付ドイツ国優先権主
張の、1986年7月8日付国際出願PCT/EP 86/00401
号を参照することができる。該出願明細書にはその発明
として、本発明に包含される式(II)のキサンチンの合
成経路についての種々の態様が記載されている。
【0061】一つの態様の一例は a) 式(VII)
【化9】 (式中R2は4個までの炭素原子を有するアルキルを示
す)の3−アルキルキサンチンを式(VIII) X−(CH2)n−C(OH)R4−CH3 (VII
I) (式中Xはハロゲン好ましくは塩素、臭素もしくは沃素
またはスルホン酸エステル基またはリン酸エステル基を
示しそしてR4およびnは前述の定義を有する)のアル
キル化剤と反応させてR3の位置に第3ヒドロキシアル
キル基およびR1の位置に水素を有する式(IX)
【0062】
【化10】 の化合物を得ついで
【0063】a1) これを式(VIII)の同一または相
異なるアルキル化剤でアルキル化して、R1およびR3
位置に同一または相異なる2種の第3ヒドロキシアルキ
ル基を有する式(X)
【0064】
【化11】 の本発明化合物を得るか、または
【0065】a2) それを式 R5−X (Xa) (式中Xは式(VIII)に記載の定義を有しそしてR5
前述の定義を有する)の化合物で式(XI)
【0066】
【化12】 の化合物に変換することからなる。これら全ての場合に
おいて反応は塩基性媒体の存在下または塩形態のキサン
チンを用いて行うのが好ましい。
【0067】別の態様は b) 式(XII)
【化13】 の1,3−ジアルキル化キサンチンを好ましくは塩基性
媒体の存在下でまたは塩形態でその7−位において、1
段階反応によって式(VIII)の化合物で置換して式(X
I)の化合物を得ることからなる。
【0068】別の態様は c) 最初に式(VII)の3−アルキルキサンチンを同
様に好ましくは塩基性媒体の存在下でまたは塩形態で式 R15−X (XIII) の化合物と反応させて式(XIV)
【0069】
【化14】 (式中R15はR5に記載の定義を有するかまたはベンジ
ルもしくはジフェニルメチルを示す)の3,7−ジ置換
キサンチンを得、次にそれらを再び好ましくは塩基性媒
体の存在下でまたは塩形態で、その1位において式(VI
II)の化合物で置換することからなる。式(XV)
【0070】
【化15】 (式中R15はベンジル、ジフェニルメチル、アルコキシ
メチルまたはアルコキシアルコキシメチル基を示す)の
化合物が得られ、それを還元または加水分解条件下で式
(XVI)
【0071】
【化16】 の本発明化合物に変換しついで引続き再び所望によりそ
れを式(VIII)または(Xa)の化合物と反応させて式
(X)または(XV)の本発明化合物を得る。
【0072】別の態様は d) 式(XI)または(XV)(式中R5またはR15はオキ
ソアルキル基を示す)の本発明化合物をケト基用の慣用
還元剤で還元して本発明の対応するヒドロキシアルキル
化キサンチンを得ることからなる。
【0073】ここで出発物質として使用される式(VI
I)または(XII)の3−アルキル−または1,3−ジア
ルキルキサンチンおよび式(VIII)、(Xa)および(XII
I)の“アルキル化剤”は大部分知られているかまたは
文献に開示された方法によって容易に製造されうる。す
なわち、式(VIII)の第3アルコールは例えば式 Hal−(CH2)n−CO−CH3 (XVII) の立体障害されていないハロケトンをいわゆるカルボニ
ル基の還元アルキル化による合成反応において、例えば
アルキルマグネシウムハライドR4−MgHal(グリ
ニャール化合物)またはアルキルリチウム化合物R4
Liの形態での特にマグネシウム、亜鉛またはリチウム
のアルキル金属化合物R4−Mと通常の条件下(例えばH
ouben-Weyl, Vol. VI/1a, Part 2 (1980), pp. 928〜4
0、特にpp.1021 ff. および1104〜1112参照)で反応さ
せることによる有機金属合成によって得ることができ
る。同じ方法で、式 Hal−(CH2)n−CO−R4 (XVIII) のハロケトンをメチルマグネシウムハライドまたはメチ
ルリチウムと反応させて同様に目的化合物が得られる。
【0074】また式(XVII)および(XVIII)に相当する
ヒドロキシケトンはアルキル金属化合物を用いて通常の
方法で、直接的にまたは例えば5,6−ジヒドロ−4H
−ピランでのアセタール形成によるヒドロキシ基の一時
的保護(例えばHouben-Weyl,Vol. VI/1a, Part 2 (198
0), pp. 1113〜1124参照)によるかのいずれかで穏やか
にジオールに変換されうる。式(VIII)の化合物は有利
には塩基性媒体の存在下で末端第1ヒドロキシル基をス
ルホニルまたはリン酸ハライドまたは無水物で選択的に
エステル化することによって得られる。
【0075】式(VIII)の第3アルコール誘導体合成の
ためのその他の可能性はω−クロロ−1−ブロモアルカ
ンをモノメタル化してω−クロロアルキル金属化合物に
し(Houben-Weyl, Vol. XIII/2a (1973), pp. 102およ
び319)、次いでそれらをケトンR4−CO−CH3と反
応させることからなるが、その際中間体として生成され
るアルカノレートが金属塩を除去して閉環する傾向があ
るので、該中間体からの副生成物生成は適当な温度調節
によって最小にするようにする。または前記式(VIII)
の化合物の合成可能性は出発物質としてω−ハロ−1−
アルカノールを用い、それを通常の方法で好ましくはテ
トラヒドロピラニル−(2)エーテルの形態でまたはヒ
ドロキシ基のアルカノレート(MO−CH2)n−Hal形
成後にいずれか所望のアルキル金属化合物で金属化し
(例えばHouben-Weyl, Vol. XIII/2a(1973), p 113参
照)ついでそれらをケトンR4−CO−CH3と反応させ
て前記のジオールを得(Houben-Weyl, Vol. VI/1a, Par
t 2 (1980), p. 1029)、次にその第1ヒドロキシ基を
適当なスルホン酸またはリン酸誘導体で選択的にエステ
ル化することからなる。
【0076】またR4がメチル基を示す式(VIII)の化
合物への好都合な合成はω−ハロアルカン酸アルキルエ
ステル(Hal−(CH2)n−COO−アルキル)を2当
量のメチル金属化合物と反応させることによって達成で
きる。その際該エステルはケトンと反応して2個のメチ
ル基の導入された第3アルコールが得られる(Houben-We
yl, Vol. VI/1a, Part 2 (1980)、pp. 1171〜1174)。
同じ方法で、ω−ヒドロキシ−カルボン酸エステルを、
そのヒドロキシ基を例えばテトラヒドロピラニル−
(2)またはメトキシメチルエステルの形態でまたは場
合により環状エステルのようなラクトン形態で保護する
かまたは保護しないで(例えばHouben-Weyl,Vol. VI/1
a, Part 2 (1980), pp. 1174〜1179参照)、メチル金属
化合物でジオールに変換し次にそれよりその第1ヒドロ
キシル基をスルホン酸またはリン酸ハライドまたは無水
物で選択的にエステル化して式(VIII)の活性アルキル
化剤を得ることができる。
【0077】前記の各方法で製造され得る式(VIII)の
適当な化合物は例えば〔(ω−1)−ヒドロキシ−(ω
−1)−メチル〕ブチル、−ペンチル、−ヘキシル、お
よび−ヘプチル、〔(ω−2)−ヒドロキシ−(ω−
2)−メチル〕ペンチル、−ヘキシル、−ヘプチル、お
よび−オクチル並びに〔(ω−3)−ヒドロキシ−(ω
−3)−メチル〕ヘキシル、−ヘプチル、−オクチル、
および−ノニルのクロライド、ブロマイド、ヨージド、
スルホネートおよびホスフェートである。
【0078】キサンチン骨格の1−または7−位へのR
5の導入および7−位へのR15の導入に適した式R5−X
(Xa)またはR15−X(XIII)の化合物には、アルコ
キシメチルおよびアルコキシアルコキシメチル誘導体が
適当であり、実際にはそれらのハライドが反応成分とし
て好適に使用されうるが、しかし少なくとも大規模使用
では毒物学上の問題がある。このために、この特別な場
合には対応するスルホネートの使用が好ましいが、これ
は例えば脂肪族カルボン酸および脂肪族または芳香族ス
ルホン酸の混合無水物(M.H. Karger et al., J. Org. C
hem. 36 (1971), pp. 528〜531)をホルムアルデヒドジ
アルキルアセタールまたはジアルコキシアルキルアセタ
ールと穏和かつほぼ定量の反応において反応させること
により容易に入手し得る(M.H. Karger et al., J. Ame
r. Chem. Soc. 91 (1969), pp.5663/5665:R7-SO2-O-CO
-(C1〜C4)アルキル+R8-O-CH2-O-R8-(C1〜C4)アルキル-
CO2R8 → R7-SO2-O-CH2-O-R8)。上記式中、R7は脂肪
族基例えばメチル、エチルもしくはトリフルオロメチ
ル、または芳香族基例えばフェニル、4−トリルもしく
は4−プロモフェニル好ましくはメチルもしくは4−ト
リルを示しそしてR8はR5またはR15の定義にあるアル
キルもしくはアルコキシアルキル基を示す。
【0079】該反応は反応成分に不活性な物質中または
無水非プロトン性溶媒中のいずれかにおいて−20°〜
+40℃、好ましくは0°〜20℃で実施され得る。加
水分解し易くかつ熱的に不安定である反応性の高いスル
ホネートの中間体単離は全く必要でない。それらはキサ
ンチンの窒素上置換のために粗生成物として直ちに使用
するのが好ましい。塩基性縮合剤の通常の添加は不必要
である。
【0080】モノ−またジ置換されたキサンチン誘導体
(IX)、(XVI)、(VII)、(VIII))、(Xa)または(XII
I)の反応は通常、反応成分に不活性な分散剤または溶
媒中で実施される。実際の代表としては特に双極性、非
プロトン性溶媒例えばホルムアミド、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、
テトラメチル尿素、ヘキサメチルりん酸トリアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトンまたはブタンがある。し
かしまたアルコール例えばメタノール、エチレングリコ
ール、およびそれらのモノ−またはジアルキルエーテル
(ここでアルキル基は1〜4個の炭素原子を有するが、
両方一緒では最大5個の炭素原子を有する)、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールおよび種々のブタ
ノール;炭化水素例えばベンゼン、トルエンまたはキシ
レン;ハロゲン化炭化水素例えばジクロロメタンまたは
クロロホルム;ピリジン、および上記溶媒の混合物また
はそれらの水との混合物も使用できる。
【0081】“アルキル化反応”は塩基性縮合剤の存在
下で行うのが適当である。これに適した物質の例として
はアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、炭
酸塩、水素化物、アルコラートおよび有機塩基例えばト
リアルキルアミン(例えばトリエチルアミンもしくはト
リブチルアミン)、第4アンモニウムまたはホスホニウ
ムヒドロキシドおよび固定された、場合により置換され
たアンモニウム基またはホスホニウム基を有する架橋樹
脂がある。キサンチン誘導体はまた該アルキル化反応に
おいて、それらの別々に製造される塩例えばアルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩または場合により置換アンモ
ニウム塩またはホスホニウム塩の形態で直接使用するこ
ともできる。またモノ−およびジ置換されたキサンチン
誘導体は前記無機縮合剤の存在下でまたはそれらのアル
カリ金属またはアルカリ土類金属の塩形態でのいずれか
において、いわゆる相転移触媒例えば第3アミン、四級
アンモニウムもしくはホスホニウム塩またはクラウンエ
ーテル類を用いて、好ましくは相転移触媒条件での2相
系においてアルキル化され得る。一般に商業上入手しう
る適当な相転移触媒にはテトラ(C1〜C4)アルキル−
およびメチルトリメチルアンモニウムおよび−ホスホニ
ウム塩、メチル−、ミリスチル−、フェニル−、および
ベンジルトリ(C1〜C4)アルキル−およびセチルトリ
メチルアンモニウム並びに(C1〜C12)アルキル−お
よびベンジルトリフェニルホスホニウム塩があり、より
大きくかつより多くの対称性構造の陽イオンを有する化
合物が一般的にはより有効であることが証明されてい
る。
【0082】前記操作による基Ia、R5およびR15
導入は一般的には、0℃から使用する特定反応媒体の沸
点までの反応温度で、好ましくは20°〜130℃で場
合により高められた圧力または減圧において実施され
る。反応時間は1時間以下または数時間までであること
ができる。
【0083】式(X)の本発明化合物を製造するための
3−アルキルキサンチン(VIII)の反応には2個の第3
ヒドロキシアルキル基の導入が必要である。同一または
相異なる置換基をキサンチン骨格に順次結合させるか、
または2個の同一ヒドロキシアルキル基を中間体単離な
しで単一ポット反応において結合させることができる。
【0084】7−位にキサンチン原子を生成させる、式
(XV)の化合物からのベンジルおよびジフェニルメチル
基の還元開裂は、アルカロイドおよびペプチド合成での
保護基技法の分野で特に開発されており、従って広く知
られていると推定できる標準条件下で実施される。特に
ベンジル化合物の、液体アンモニア中におけるナトリウ
ムでの化学的還元(Houben-Weyl, Vol. XI/1 (1957), p
p. 974〜975)の外に、貴金属触媒を用いる接触水素化
分解による2個の前記アラルキル基の除去はまた特に実
用的である(Houben-Weyl, Vol. XI/1 (1957), pp. 968
〜971およびVol.IV//1c, Part I (1980), pp. 400〜40
4)。通常、低級アルコールがここでは反応媒体として
使用される(場合によりギ酸またはアンモニアを加え
る)し、または非プロトン性溶媒例えばジメチルホルム
アミドまたは特に氷酢酸も使用される。しかし、これら
の水との混合物も使用できる。特に適当な水添触媒は活
性木炭または硫酸バリウム上のパラジウム黒およびパラ
ジウムであり、一方他の貴金族触媒例えば白金、ロジウ
ムおよびルテニウムは競争的環水素化のために副反応を
生じることがよくありそしてそれ故に条件付でのみ使用
可能である。該水素化分解は20℃〜100℃の温度お
よび大気圧または好ましくは約10バールまでの若干過
剰な圧力で実施するのが好ましい。その際、反応時間は
数分〜数時間が一般に必要とされる。
【0085】R15の位置にアルコキシメチルまたはアル
コキシアルコキシメチル基を有する式(XV)の1,3,7
−トリ置換キサンチンはO,N−アセタールを示す。そ
の結果、7−位のそれらの置換基は酸加水分解の通常の
条件下で開裂されて(Houben-Weyl, Vol. VI/Ib (198
4), pp. 741〜745参照)、式(XVI)の7H化合物が同
様に生成されうる。加水分解で除去され得る好ましい基
の例はメトキシ、エトキシおよびプロポキシメチル基並
びにメトキシエトキシ−およびエトキシエトキシメチル
基である。該反応は希鉱酸例えば塩酸または硫酸中で場
合により溶解促進剤としての氷酢酸、ジオキサン、テト
ラヒドロフランまたは低級アルコールを添加して加熱し
ながら実施するのが有利である。また、触媒量の鉱酸と
組合せた過塩素酸または有機酸例えばトリフルオロ酢
酸、ギ酸および酢酸も有用である。またアルコキシアル
コキシメチル化合物は特に、無水媒体好ましくはジクロ
ロメタンまたはクロロホルム中でルイス酸例えば臭化亜
鉛および四塩化チタンを使用することによって分裂され
得、中間体として生成される7−ブロモメチルまたは7
−ブロモ亜鉛誘導体は水溶液での後処理中に同時に加水
分解する。鉱酸溶液中での分裂中、反応温度は1−位の
第3ヒドロキシアルキル基の有意脱水が全く起こらない
ように選択すべきである。すなわち、原則として100
℃以下であるべきである。
【0086】R5またはR15の位置にオキソアルキル基
を有する式(XI)および(XV)のキサンチンを対応する
ヒドロキシアルキル化合物にする還元は、実際には原則
として塩基金属または接触水添のいずれかによって行う
ことができるが、重要な方法は単純な金属水素化物(M
n)、複雑な金属水素化物(M1〔M2nm)または
有機金属水素化物を用いて、極めて温和な条件下および
高収量で行われる反応からなる(Houben-Weyl, Vol. IV
/1d (1981), pp. 267〜282,およびVol. VI/1b(1984),
pp. 141〜155)。ケトンの還元に使用できる多数の複雑
な金属水素化物のうち、最も頻繁に使用される試薬とし
ては例えばリチウムアラネート、リチウムボロヒドリド
および特にナトリウムボロヒドリドがある。ナトリウム
ボロヒドリドは反応性がより低いし、しかもとりわけア
ルコール性、アルコール水性および純粋な水性の溶液ま
たは懸濁液中で処理可能であるために取扱い易い。その
他の慣用不活性溶媒例えばエーテル(例えばジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタ
ン)、炭化水素およびピリジンの外に、ニトリル例えば
アセトニトリルはまた反応媒体として使用され得る。0
℃から特定溶媒の沸点までの温度、好ましくは室温で実
施するのが適している水素化は一般には迅速に行われ、
数分から数時間で完了する。
【0087】また式(II)の第3ヒドロキシアルキルキ
サンチンは式(XIX)
【化17】
【0088】e) (式中R9およびR10の位置におい
て2個の同一または相異なる下記式 −(CH2)n−CO−CH3 (XX);または −(CH2)n−CO−R4 (XXI) の基、または上記式(XX)または(XXI)のうちの1個
だけの置換基および水素または基R5またはR15を含有
する)の置換キサンチンを(C1〜C3)アルキル−また
はメチル金属化合物と、カルボニル基の還元“アルキル
化”を用いて反応させて式(IX)〜(XVI)の本発明に
よるキサンチンを得るか、または
【0089】f) 式−(CH2)n−Hal (XXII)
(ここでHalは塩素または臭素であるのが好ましい)
で示される2個の同一または相異なる基、または1個だ
けの該基および他方の位置における水素または置換基R
5またはR15を有する式(XIX)のキサンチンを末端位置
で金属化し、次にそれらを式 R4−CO−CH3 (XXIII) のケトンと、カルボニル基の還元アルキル化で反応させ
て本発明による式(IX)〜(XVI)のキサンチンを得る
か、または
【0090】g) R9および/またはR10の位置に下
記の基 −(CH2)n−COO−(C1〜C4)アルキル (XXIV) をそして他方の位置には場合により水素または基R5
たはR15を有する式(XIX)のキサンチンを、アルコキ
シカルボニル基当たり2当量のメチル金属化合物を用い
て、R4がメチルを示す式(IX)〜(XVI)のキサンチン
に変換するか、または
【0091】h) R9およびR10の位置に下記の基 −(CH2)n-1−CH=CHR4(CH3) (XXV) (ここで該基(XXV)はC=Cの二重結合を分枝鎖状炭
素原子上での位置異性配置で例えば−C=CH2として
も含有しうる)で示される2個の同一または相異なる基
を有するかまたは1個だけの該基および水素または基R
5またはR15を有する式(XIX)のキサンチンをマルコウ
ニコフ則による酸触媒での水和によって本発明による式
(IX)〜(XVI)のキサンチンに変換し、所望により次
いで前記の方法e)〜h)で本発明により得られた、1
−または7−位に水素原子を有する式(IX)、(XII)、(XI
V)、(XVI)の第3ヒドロキシアルキルキサンチンを場合
により塩基性媒体の存在下でまたは塩形態で、式(VII
I)または(Xa)または(XIII)のアルキル化剤で式
(X)または(XI)または(XV)(ここで前記式中の
2、R4、R5、R15およびnは前述の定義を有する)
のトリ置換化合物に変換することからなる。
【0092】出発物質としてこのために必要とされる3
−アルキル化モノ−またはジオキソアルキル−(XIXa)、
−(ω−ハロアルキル)(XIXb)、−(ω−アルコキシカル
ボニルアルキル)−(XIXc)、および−アルケニルキサン
チン(XIXd)は知られているかまたは例えば3−アルキ
ル−キサンチン(VII)およびスルホニルオキシ−また
はハロケトン(XVII)および(XVIII)、ω−ハロアルキ
ルスルホネート、または1,ω−ジハロアルカン(例え
ばV.B. Kalcheva et al., Journal fur prakt.Chemie 3
27 (1985) pp. 165〜168参照)、ω−スルホニルオキシ
またはω−ハロカルボン酸アルキルエステルまたは式
(XXV)に相当するスルホニルオキシまたはハロアルケ
ンから、式(VIII)および(Xa)の化合物によるモノ−
およびジ置換キサンチンのアルキル化について前記で詳
細に述べた反応条件下で容易に製造されることができ
る。
【0093】R9およびR10の基で官能性化されたキサ
ンチン(XIXa)および(XIXc)の有機金属反応におい
て、操作はアルキル化剤として用いる式(VIII)の第3
アルコールの製造について記載した操作と原則的には同
じである。すなわち、ケトン(XIXa)およびエステル
(XIXc)の還元アルキル化は例えばアルキルカリウム、
−ナトリウム、−リチウム、−マグネシウム、−亜鉛、
−カドミウム、−アルミニウムおよび−スズ化合物を用
いて行うことができる。最近推奨されているアルキルチ
タンおよび−ジルコニウム化合物(D. Seebach et al.,
Agnew, Chem. 95.(1983), pp. 12〜26)も使用でき
る。しかし、ナトリウムおよびカリウムのアルキル金属
化合物は高い反応性のために副反応の傾向がありそして
亜鉛およびカドミウムの該化合物はかなり鈍いので、通
常はアルキルリチウムおよび−マグネシウム(グリニャ
ール)化合物が好ましい。
【0094】ヌクレオフィル性の強い有機金属化合物は
加水分解および酸化に極めて敏感である。従って、それ
らを安全に取扱うには場合によっては不活性ガス雰囲気
中で、水性媒体中において用いることが必要である。通
常の溶媒または分散剤は主に、アルキル金属化合物の製
造にも適当であるものである。実際の例としては特に1
個以上の酸素原子を有するエーテル例えばジエチル、ジ
プロピル、ジブチルもしくはジイソアミルエーテル、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、テトラヒドロピラン、フランおよびアニソー
ル、並びに脂肪族または芳香族炭化水素例えば石油エー
テル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ジエチルベンゼンおよびテトラヒドロナフタレンが
ある。しかし、第3アミン例えばトリエチルアミンまた
は双極性非プロトン性溶媒例えばヘキサメチルリン酸ト
リアミド並びに上記各溶媒の混合物も有利に使用でき
る。カルボニル化合物(XIXa)および(XIXc)と式R4
−MgHalのグリニャール化合物の反応はまた、エー
テル中に有機金属化合物を入れついでケトンまたはエス
テルを、ジクロロメタンまたは1,2−ジクロロエタン
中の溶液として滴加することにより都合よく実施され得
る。臭化マグネシウムの添加がしばしば推奨されるが、
これは複雑な環状遷移状態になるために有機金属化合物
のヌクレオフィル性を増加させることができる。
【0095】該ケトンまたはエステルおよび有機金属化
合物は一般に、−20℃〜100℃好ましくは0℃〜6
0℃または外部冷却なしの室温において、通常は若干過
剰に用いるアルキル金属化合物と合一される。次にこの
反応は通常、還流下での短時間加熱により完了し、その
際の時間は数分から数時間が一般に適当である。得られ
たアルカノレートは塩化アンモニウム水溶液または希酢
酸で分解するのが好ましい。
【0096】金属のマグネシウムおよびリチウムは主と
して、ω−ハロアルキルキサンチン(XIXb)の金属化に
適当である。他方、有機リチウム試薬、一般には1−ブ
チル−、2−ブチル−、t−ブチル−、またはフェニル
リチウムを使用することも可能であるが、前記ハロゲン
原子のリチウムによる置換は従属的役割を果す。しか
し、特にグリニャール化合物を用いるのが好ましい。該
化合物は有利には、キサンチン(XIXa)および(XIXc)
とアルカリ金属化合物との反応で特に適しているとして
記載したエーテル、炭化水素、第3アミンまたは非プロ
トン性溶媒中で25°〜125℃好ましくは100℃以
下において製造される。金属化反応を炭化水素中で実施
する場合には、化学量論的量のエーテル例えばテトラヒ
ドロフランまたは第3アミン例えばトリエチルアミンの
添加が有用であると、じはしば証明されている。触媒例
えばブタノール、塩化アルミニウム、四塩化珪素、テト
ラクロロメタンおよびアルミニウムアルコラートまたは
マグネシウムアルコラートの使用もまた有用であること
がある。ハロゲン−金属交換において、クロライドは通
常、対応するブロマイドまたはヨージドよりも遅く反応
するが、原則としてそれらは収率がより良好である有機
金属化合物を提供する。反応の開始を促進するために、
いくらかの臭化マグネシウム、いくらかの沃素粒または
数滴の臭素、テトラクロロメタンまたは沃化メチルを僅
かに加熱しながら加えることがしばしば推奨される。得
られたグリニャール化合物は通常、単離されずに直ち
に、キサンチン(XIXa)および(XIXc)の還元アルキル
化に記載の反応条件下で式(XXIII)のケトンと反応させ
られる。
【0097】式(XXV)ではマルコウニコフ則に従っ
て、より少ない水素原子を有する炭素原子にヒドロキシ
基が加わると第3アルコールが得られるが、その式(XX
V)の構造要素を有するアルケニルキサンチン(XIXd)
のC=C二重結合への水の付加が、水性溶液または懸濁
液中で強酸例えば硫酸、硝酸またはりん酸の存在下にお
いてしばしば起こる。触媒としてはハロゲン化水素およ
びスルホン酸例えばトリフルオロメタンスルホン酸、酸
交換樹脂、三フッ化硼素錯体またはシュウ酸をも使用す
ることができる。しかし、硫酸中で酸濃度を50〜65
%にして操作するのが好ましいし、温度は原則として0
°〜10℃で十分である。しかし、より低いかまたは高
い酸濃度および/または反応温度を使用し得る場合もあ
る。いずれの場合でも、約60℃以上ではオレフィンへ
の逆脱水が不都合なことに有意になり得るので、反応温
度はできるだけ低く保持すべきである。
【0098】また酸に不活性な溶媒例えば1,4−ジオ
キサン、ベンゼンまたはトルエンの添加が有利である場
合もある。特に高い酸濃度を使用する場合の酸触媒によ
る水和ではエステルが中間体として生成し得るので、反
応バッチは、エステル加水分解のために酸が作用した後
に短時間に加熱しながら多量の水で処理するかまたは混
合物をアルカリ性範囲で処理するのが望ましい。
【0099】本発明による1−および7H−化合物(I
X)または(XVI)を化合物(VIII)または(Xa)または
(XIII)でのN−アルキル化により式(X)または(X
V)のトリ置換キサンチンに場合により変換するための
実験条件は既に詳細に前述したとおりである。
【0100】アルキル基R4の鎖の長さ(少なくとも
2)および/または置換基R5の構造(例えば2−ヒド
ロキシプロピル)により、式(II)の第3ヒドロキシア
ルキルキサンチンは1個または2個の不整炭素原子を有
しそしてそれ故に立体異性体として存在することができ
る。従って、本発明は純粋な立体異性化合物およびそれ
らの混合物の両方に関する。
【0101】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳記する。さら
に詳しく云えば、特許請求する発明の有効性を証明する
ために、式(II)の化合物を試験して、インビボでのリ
ンパ球活性化の抑制を証明した。一般式(I)および
(II)に包含される種々の化合物が有効であるけれど
も、それらは特に好ましいキサンチンとしてのペントキ
シフィリン(“PTX”)に関して例証されよう。
【0102】実施例1 T細胞活性化に及ぼすメチルキサンチン誘導体の効果 血縁でない2個体からの血液単核細胞を一緒に培養する
場合には、相互の刺激が生じT細胞活性化および芽細胞
生成をもたらしそして最終的には細胞傷害性T細胞およ
び記憶細胞を生成させる。混合白血球反応(MLR)と
称されるこの複雑な系の事象はHLA−DR遺伝子座に
遺伝的不同を必要とする。抗原のプロセシングおよび提
示には単核白血球細胞が必要とされる。すなわちMLR
は非自己抗原に対するリンパ球の認識および応答の基準
であり、そして移植片対宿主疾患(GVHD)および異
型移植拒絶に関連するいくつかの細胞事象のインビトロ
表示として役立つ。
【0103】ペントキシフィリン(PTX)すなわち1
−(5−オキソヘキシル)−3,7−ジメチルキサンチ
ンはおそらく転写を減少させることによるのであろう
が、U937細胞中ではエンドトキシンで生起される、
TNF mRNAのアップレギュレイション(upregulat
ion)を防止することができる。リンパ球の活性化にお
けるTNFの潜在的に重要な役割のために、T細胞活性
化に及ぼすPTX、その最初の代謝産物(M1)および
類似化合物7−エトキシメチル−1−(5−ヒドロキシ
−5−メチルヘキシル)−3−メチルキサンチンの各作
用をMLRにおいておよびフィトヘマグルチニン(PH
A)によって評価した。
【0104】後記図1には二方向性MLRでの培養6日
後の直接免疫蛍光によって分析した、T細胞活性化抗原
の発現に及ぼすPTXおよび7−エトキシメチル−1−
(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)−3−メチル
キサンチンの効果が示されている。蛍光イソチオシアネ
ート(FITC)またはフィコエリスリン(PE)の複
合した抗体である以下の抗体を用いた。
【0105】IgG1およびIgG2aのアイソタイプ
対照、抗−HLe−1(CD45)、抗−LeuM3
(CD14)、抗−Leu4(CD3)、抗−IL2−
受容体(CD25)、抗−トランスフェリン受容体(C
D71)、抗−HLA−DRおよび抗−Leu23(C
D69)(全ての抗体はBecton-Dickinson社(San Jose, C
A.)製である)。染色は生産者等の推奨に従って実施し
た(室温で20分間0.1mlのリン酸塩緩衝塩水中にお
いて106個の細胞あたり201個の抗体を使用)。細
胞を2回洗浄し、再懸濁しついでコンソルト(Consor
t)30ソフトウエアで操作するBecton-Dickinson FAC
San流動細胞計で分析した。リンパ球分析ゲイトは前方
散乱および側面散乱を基準にして測定し、次にCD45
およびCD14について二色性免疫蛍光表示を調べるこ
とにより確認した。データは適切なアイソタイプ対照の
場合よりも大きな蛍光を有する細胞の百分率として得ら
れる。
【0106】図2にはPHAで刺激された単核細胞(個
別実験2回)または二方向性MLRのいずれか一方に組
換えヒト腫瘍壊死因子(rhTNF)、200U/mlを
加えた効果が示されている。rhTNF(Genentech
社)を培養初期にPTX含有のマイクロタイターウエル
に加えた。対照はPTX単独(示されている)およびT
NF単独(示されていない)を含有する。TNFはPH
Aまたは異型細胞を含まずに生長した単核細胞を刺激し
なかった。TNFはPTXを含まない細胞培養中で3
tdr混入を阻止することもなかった。結果は3個のウ
エルでの平均SDで示されている。
【0107】正常固体からの血中単核細胞を単独、PH
Aを用いて、およびPTXまたは3種の類似化合物を含
む場合と含まない場合の二方向性MLR中で培養した場
合には、PTX、そのM1代謝産物および7−エトキシ
メチル−1−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)
−3−メチルキサンチン〔化合物1〕は濃度依存手法で
の培養6日後に3Htdr吸収を下記表2に示すように
活発に抑制した。
【0108】
【表2】
【0109】化合物1=7−エトキシメチル−1−(5
−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)−3−メチルキサ
ンチン 化合物2=1−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシ
ル)−3−メチルキサンチン デンブフィリン=7−アセトニル−1,3−ジブチル−
キサンチン M1の場合以外の全値は個別実験6〜8回で得た計算結
果の平均を示す。M1の結果は個別実験2回の平均であ
る。
【0110】PTXおよびM1の場合には、試験した最
高濃度(1mM)が最も有効であったが、3Htdr吸収
の有意抑制は .01mM程度の低い濃度で観察された。ト
リパンブルー染料排除による評価では供試培養中に細胞
生育性の減少は全くなかった(全グループ中において細
胞生育性>95%)。全細胞RNAがMLRから抽出さ
れた場合には、個別に培養した単核細胞の培養に比べて
TNF mRNAのアップレギュレイションがいくらか
存在した。しかし、TNF mRNAの基底レベルはお
そらく培養期間中のいくらかの活性化によると思われる
が、容易に検出可能であった。これはまた3Htdr吸
収の有意レベルによっても注目された。TNF mRN
Aのレベルは、PTXおよび7−エトキシメチル−1−
(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)−3−メチル
キサンチン含有の各MLR中で有意に減少した(図
1)。PTXを用いて観察されたPHAおよびMLRに
応じた減少は組換えヒトTNFを200U/mlの濃度で
加えることによってもなくならなかった。
【0111】T細胞活性化中には、活性化の標識として
役立つことのできるある種の細胞表面決定因子の発現が
増加される。図2には1種のCD−2、1種の非活性化
依存性pan−T抗原および4種の活性化依存性抗原の
発現に及ぼすPTXおよび7−エトキシメチル−1−
(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)−3−メチル
キサンチンの効果が示されている。各グループ間でのC
D2発現には全く相違がなかったけれども、7−エトキ
シメチル−1−(5−ヒドロキシ−5−メチルヘキシ
ル)−3−メチルキサンチンおよびPTXの両方は二方
向性MLR培地中でのHLA−DR、トランスフェリン
受容体、IL−2受容体およびCD69の発現を、6日
間培養した1提供者からの単核細胞中で観察されたレベ
ル近くまで減少させた。
【0112】PTX、その主要代謝産物の1種であるM
1および類似体である7−エトキシメチル−1−(5−
ヒドロキシ−5−メチルヘキシル)−3−メチルキサン
チン〔化合物1〕のそれぞれは、PHAによるおよびM
LR中での直接的刺激の両方によってT細胞の活性化お
よび増殖を抑制した。エンドトキシンで刺激された単核
白血球細胞中で前述されたように、PTXはTNF m
RNA発現および培地中へのサイトカインの放出の両方
を減少させた。PTXによるMLRの抑制は、過剰のr
hTNFを加えても逆転されなかった。これはT細胞活
性化に重要なその他の遺伝子もまたPTXにより影響さ
れたことを示唆している。例えば、データはPTXがI
L−2受容体の抗原生起によるアップレギュレイション
を減少させそしてそれ故にIL−2によるオートクリン
(autocrine)刺激を鈍らせることがあるということを
示している。PTXは、単核白血球細胞中においてエン
ドトキシンで生起されたTNF mRNAの産生を遮断
するが、活性化されたT細胞によるそれのTNF産生に
及ぼす作用は既述されたことはない。
【0113】本発明のインビトロデータは、インビボで
は有害な副作用をほとんどもたない選択されたメチルキ
サンチン誘導体が、臨床的に有用な免疫抑制性質を有す
ると考えられることを示唆している。
【0114】〔結論〕要約すれば、身体中への抗原の進
入は免疫系を誘発する。抗原は補助細胞によって捕えら
れ、その抗原決定基がBおよびTリンパ球に与えられ
る。抗原刺激によるBおよびT細胞が互いに相互作用し
合ってエフェクター細胞中に増殖および分化を誘発す
る。これらの末端分化された細胞およびそれらの生成物
は抗原と合一しついでそれの排除への機構を開始させ
る。本発明によるキサンチンの使用は、リンパ球の活性
化を抑制することによる免疫抑制剤としてのキサンチン
の使用を可能にする。すなわち、リンパ球活性は免疫系
の過敏症疾患が有効に治療され得るような方法で調節可
能である。結果として、自己免疫疾患に苦しむ患者の予
後が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】二方向性MLR中の培養6日後における直接免
疫蛍光により分析した、T細胞活性化抗原の発現に及ぼ
すPTXおよび7−エトキシメチル−1−(5−ヒドロ
キシ−5−メチルヘキシル)−3−メチルキサンチンの
効果を示す図。
【図2】PHA刺激による単核細胞(個別実験2回)ま
たは二方向性MLRのいずれか一方に組換えヒト腫瘍壊
死因子(rhTNF)、200U/mlを加えた効果を示
す図。
フロントページの続き (71)出願人 591267383 ザ・フレツド・ハツチンソン・キヤンサ ー・リサーチ・センター THE FRED HUTCHINSON CANCER RESEARCH CE NTER アメリカ合衆国ワシントン州98104.シア トル.コロンビアストリート1124 (72)発明者 ジエイムズ・エイ・ビアンコ アメリカ合衆国ワシントン州98116.シア トル.アルキアベニユー2920 (72)発明者 ジヤツク・ダブリユー・シンガー アメリカ合衆国ワシントン州98122.シア トル.イーストスプリングストリート3515 (72)発明者 ウイリアム・ジエイ・ノビツク・ジユニア アメリカ合衆国ニユージヤージー州08833. レバノン.バートルズロード.アール・デ イー・ナンバー2

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 哺乳類のリンパ球活性化の抑制用医薬を
    製造するための少なくとも1種の式I 【化1】 (式中R1およびR2は同一または相異なっていて、2〜
    6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状アルキル
    基、シクロヘキシル基、直鎖または分枝鎖状アルコキシ
    アルキル基およびヒドロキシアルキル基からなる群から
    選択され;Aはメチル基で置換されうる、4個までの炭
    素原子を有する炭化水素基を示す)を有する、デンブフ
    ィリン以外の7−(オキソアルキル)1,3−ジアルキ
    ルキサンチンの使用。
  2. 【請求項2】 リンパ球がTリンパ球またはBリンパ球
    である、哺乳類のリンパ球活性化の抑制用医薬を製造す
    るための請求項1記載の化合物の使用。
  3. 【請求項3】 哺乳類がヒトである、哺乳類のリンパ球
    活性化の抑制用医薬を製造するための請求項1記載の化
    合物の使用。
  4. 【請求項4】 哺乳類のリンパ球活性化の抑制用医薬を
    製造するための少なくとも1種の式II 【化2】 〔式中R1およびR3のうち少なくとも一方は a) 式 (CH2)n−CR4(OH)−CH3 (ここでR4は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基
    を示し、そしてnは2〜5の整数である)の分枝鎖状ヒ
    ドロキシアルキル基であり、場合により存在しうる他方
    のR1またはR3基は水素原子であるか、またはその炭素
    鎖が2個までの酸素原子により中断されうるかまたはヒ
    ドロキシもしくはオキソ基により置換されうる、6個ま
    での炭素原子を有する脂肪族炭化水素基R5であるか、
    または b) 式 R6−CO−(CH2)p− (ここでR6はC1〜C6−アルキルでありそしてpは2、
    3または4である)のオキソアリル基であり、残りのR
    1またはR3は前述の定義を有し、そしてR2はC1〜C4
    −アルキル基である〕を有する化合物の使用。
  5. 【請求項5】 リンパ球がTリンパ球またはBリンパ球
    である、哺乳類のリンパ球活性化の抑制用医薬を製造す
    るための請求項4記載の化合物の使用。
  6. 【請求項6】 哺乳類がヒトである、哺乳類のリンパ球
    活性化の抑制用医薬を製造するための請求項4記載の化
    合物の使用。
  7. 【請求項7】 化合物がペントキシフィリンである請求
    項4記載の化合物の使用。
  8. 【請求項8】 化合物が式IIにおいてR1がCH3CO
    (CH2)4−であり、R 2が−CH3でありそしてR3が−
    CH2−CH2−CH3である化合物である請求項4記載
    の化合物の使用。
  9. 【請求項9】 化合物が式IIにおいてR1がCH3C(O
    H)(CH3)(CH2)4−であり、R2が−CH3でありそし
    てR3が−CH2−CH2−O−CH3である化合物である
    請求項4記載の化合物の使用。
  10. 【請求項10】 化合物が式IIにおいてR1がCH3
    (OH)(CH3)(CH2) 4−であり、R2が−CH3であり
    そしてR3が−CH2−O−(CH2)2−O−CH3である
    化合物である請求項4記載の化合物の使用。
  11. 【請求項11】 化合物が式IIにおいてR1がCH3
    (OH)(CH3)(CH2) 4−であり、R2が−CH3であり
    そしてR3が−Hである化合物である請求項4記載の化
    合物の使用。
  12. 【請求項12】 化合物が式IIにおいてR1がCH3
    (OH)(CH3)(CH2) 4−であり、R2が−CH3であり
    そしてR3が−CH2−CH2−CH3である化合物である
    請求項4記載の化合物の使用。
  13. 【請求項13】 化合物が式IIにおいてR1がCH3
    (OH)(CH3)(CH2) 4−であり、R2が−CH3であり
    そしてR3が−CH2−CH(OH)−CH3である化合物
    である請求項4記載の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 化合物が式IIにおいてR1がCH3
    (OH)(CH3)(CH2) 4−であり、R2が−CH3であり
    そしてR3が−CH2−CH(OH)−(CH3)2である化合
    物である請求項4記載の化合物の使用。
  15. 【請求項15】 化合物が式IIにおいてR1がCH3
    (OH)(CH3)(CH2) 4−であり、R2が−CH2−CH3
    でありそしてR3が−CH2−O−CH2−CH3である化
    合物である請求項4記載の化合物の使用。
  16. 【請求項16】 化合物が式IIにおいてR1がCH3−C
    (OH)(CH3)(CH 2)4−であり、R2が−CH3であり
    そしてR3が−(CH2)4−C(OH)(CH3)2である化合
    物である請求項4記載の化合物の使用。
  17. 【請求項17】 化合物が式IIにおいてR1がCH3−C
    (OH)(CH3)−(CH2)4−であり、R2が−CH3であ
    りそしてR3が−CH2−O−CH2−CH3である請求項
    4記載の化合物の使用。
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