JPH0597179A - 液体貯蔵用地下タンク - Google Patents

液体貯蔵用地下タンク

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JPH0597179A
JPH0597179A JP3256809A JP25680991A JPH0597179A JP H0597179 A JPH0597179 A JP H0597179A JP 3256809 A JP3256809 A JP 3256809A JP 25680991 A JP25680991 A JP 25680991A JP H0597179 A JPH0597179 A JP H0597179A
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storage tank
heat
tank
liquid
ground
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JP3256809A
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Inventor
Yuji Ono
勇司 小野
Toshiyuki Hatta
敏行 八田
Kazuyuki Yoneyama
一幸 米山
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/0034Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using liquid heat storage material
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【構成】 地表GLからボーリングにより形成した掘削
穴H内に、円筒状縦長で内部に液体を溜めるようにした
貯槽2を設けた液体貯蔵用地下タンク1であって、貯槽
2はその上端が少なくとも地上近くまで達するものであ
り、この貯槽2には貯蔵すべき液体を地上設備間で受渡
しするための液体受入れ・払出し用管路4A,4Bが接
続されてなる。 【効果】 掘削穴Hを大深度に形成することにより大容
量の貯槽2を備えた地下タンクを容易かつ低コストで構
築できる。また、大容量でありながら地表部における占
有面積は極めて小さく、土地の有効利用が図れる。さら
に、貯槽2の内圧と地下水圧とがバランスされ、貯槽2
を肉薄に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体貯蔵用地下タンクに
係わり、特に、ボーリングにより大深度に形成した掘削
穴を利用して構築するようにした液体貯蔵用地下タンク
に関する。
【0002】
【従来の技術】液体の貯蔵を目的としたタンクとしては
様々なものがあり、その一つとして、冷暖房等に使用す
る蓄熱水を貯蔵する蓄熱槽がある。蓄熱槽としては周知
のとおり、地上あるいは建築物地階部分等に設置したい
わゆるプール型(水槽型)のものが一般的である。この
蓄熱槽は、特に近年において、建築物の大型化、熱源利
用地域の広域化、および熱源利用の多様化等により、非
常に大容量のものが要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如き
蓄熱槽の大容量化を考えた場合、単に従来型すなわちプ
ール型の蓄熱槽の容量を増加させようとすればそれだけ
広大な土地を必要とすることになる。しかしながら、周
知の如き近年の地価高騰により、特に都市部においてか
かる蓄熱槽のためにそのような広大な土地を割くことは
不可能である。また、蓄熱槽は大容量となるほど当然そ
の構造および断熱対策等についても大規模なものとなり
大きなコストがかかるものとなる。さらにまた、プール
型の蓄熱槽は必然的に水平断面積の大きいものとなる。
このため、蓄熱水が外気に接する面積(界面部面積)が
大きく、空中への放熱量が大きくなり蓄熱効率の低下に
つながるものとなる。また、蓄熱水上下間の温度差が得
にくく、温度差の異なる熱源水を貯蔵するには蓄熱槽内
を水平方向に分割する必要がありコスト高になるといっ
た不具合もあった。
【0004】本発明は上記の事情に鑑みて成されたもの
であって、小さい占有面積で大容量を貯留でき、しかも
低コストで構築することのできる液体貯蔵用地下タンク
を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る液体貯蔵
用地下タンクは、地表からボーリングにより形成された
掘削穴内に、円筒状縦長に形成され内部に液体を貯留可
能とされた貯槽が埋設されて成り、しかも該貯槽はその
上端が少なくとも地上近傍にまで達するとともに、該貯
槽には貯蔵すべき液体を地上設備間で授受するための液
体受入れ・払出し用管路が接続されていることを特徴と
するものである。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1記載の液
体貯蔵用地下タンクにおいて、前記貯槽が蓄熱水を貯留
するためのものであり、前記液体受入れ・払出し用管路
が熱交換器に接続されて成るものである。
【0007】請求項3に係る発明は、請求項2記載の液
体貯蔵用地下タンクにおいて、前記液体受入れ・払出し
用管路が、前記熱交換器を介し一端が前記貯槽内の上端
部近傍に開口するとともに他端が前記貯槽内の底部近傍
に開口したものである。
【0008】
【作用】請求項1に係る液体貯蔵用地下タンクでは、掘
削穴をボーリングにより形成するものであるから、軟岩
地域においても容易かつ安全に大深度化が実現可能であ
る。掘削穴を大深度に形成することにより大容量の貯槽
を備えた地下タンクを構成することができる。また、大
容量ものとしても地表部の占有面積は極めて小さいもの
となる。また、貯槽が満水に近い状態では、貯槽の内圧
を地下水圧とがバランスされるものとなり、貯槽を肉薄
に形成することができる。
【0009】請求項2に係る液体貯蔵用地下タンクで
は、貯槽の深度を大きくしても蓄熱水の界面部面積を小
さくでき、外気への放熱量を小さくできる。また、貯槽
の上下方向の寸法を大きくできるため貯留水(蓄熱水)
上下間の温度差を明確に得ることができる。
【0010】請求項3に係る液体貯蔵用地下タンクで
は、請求項2に係る発明により作用を有効利用した効率
的な蓄熱槽とすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の一実施例で、本発明を蓄熱槽に適
用した例を示したものである。この蓄熱槽(液体貯蔵用
地下タンク)1において符号2は、この蓄熱槽1の主体
を成す貯槽である。この貯槽2内に蓄熱媒体となる液体
すなわち蓄熱水Wが貯留されている。
【0012】前記貯槽2は地盤G中に形成された掘削穴
H内に埋設されている。前記掘削穴Hはボーリングによ
り地表より掘削されたものである。従って、前記貯槽2
はこの掘削穴Hに沿うように円筒状縦長に形成されたも
のとなっている。この貯槽2は、一例として外径数メー
トル(6m程度)のものとなっている。前記掘削穴Hの
深度は、貯槽2の容量、貯槽2の耐圧性、および地下水
圧、土圧等に鑑みて決定され、数十メートルから数百メ
ートル(600m程度)の大深度に及ぶ。ただし、該貯
槽2の径および長さはこれに限定されない。図示例のも
のでは掘削穴Hの深度を400mとしている。ここで、
貯槽2は、その下端部が前記掘削穴Hの底部に達する一
方、その上端部は地表近傍にまで達する長さを有してい
る。すなわち、該貯槽2は掘削穴Hの深度とほぼ同等の
長さ寸法を有したものとなっている。また、掘削穴H内
の前記貯槽2の外側の部分には例えばモルタル等の充填
材3が充填されている。
【0013】前記地盤Gの地上部における貯槽2の設置
された位置の近傍には、この場合、地上に構成された熱
利用設備の一部を構成する熱交換器20が設置されてい
る。前記貯槽2からは、少なくとも2本の蓄熱水受入れ
・払出し用管路(液体受入れ・払出し用管路)4A,4
Bが延出しており、これら蓄熱水受入れ・払出し用管路
4A,4Bは共に前記熱交換器20に接続されている。
なお、これら蓄熱水受入れ・払出し用管路4A,4Bは
前記貯槽2内部において、一方の管路4Aは貯槽2の最
上部近傍に開口し、他方の管路4Bは貯槽2の底部近傍
に開口したものとなっている。ただし、この場合、これ
ら蓄熱水受入れ・払出し用管路4A,4Bは、実質的に
は双方別系統となるものではなく、前記熱交換器20を
介して一つの管路を成すものとなっている。なお、図1
中符号P1,P2はそれぞれ前記蓄熱水受入れ・払出し
用管路4A,4Bを介して蓄熱水Wを前記熱交換器20
に導くためのポンプである。
【0014】次に、上記構成となる蓄熱槽(液体貯蔵用
地下タンク)1の構築方法について図2ないし図9を参
照して説明する。
【0015】上記蓄熱槽1を構築するにはまず前記掘削
穴Hを形成する。本発明に係る掘削穴Hを構築するには
下記の要領により行う。まず、図2のように地盤G内に
地表面GLより地中連続壁5を構築する。本実施例にお
いて該地中連続壁5の内径は約6m程度のものとなって
いる。この地中連続壁5の構築深さは数10m〜100
m程度である。
【0016】地中連続壁5の構築後、図3に示すように
地中連続壁5の内部地盤を掘削機械にて掘削する。図中
符号6は掘削機械である。この掘削は、先行構築された
前記地中連続壁5よりさらに下部まで行う。したがっ
て、この掘削を実施するに当たっては、掘削穴H内部を
泥水等の安定液7で満たしながら行う。ここでの掘削機
械6により形成する掘削穴Hの深度は、掘削穴Hの上方
部においてその掘削壁面に設ける支保鋼管8(後述)の
設置長さ分である。
【0017】上記深度までボーリング掘削がされたなら
ば一旦、掘削機械6を退去させ、図4の如く掘削穴H内
に支保鋼管8を建て込む。支保鋼管8は、地中連続壁5
よりさらに深度の大きい部分に置いて掘削穴Hの壁面を
支持するためのものである。従って、この支保鋼管8の
外径は掘削穴H内径に対し僅かだけ小さく設定されてい
る。また、この支保鋼管8は図示の如く建て込み時に
は、一端の開口をコンクリート底板9にて塞いである。
【0018】前記支保鋼管8を掘削穴H内に建て込むた
めには、揚重手段10によりこれを吊り上げた後、上部
開口8aより該支保鋼管8内に泥水等の安定液7を注入
していき、浮力を調節しながら安定液7中、すなわち掘
削穴H内に沈めていく。図4中符号11は、該支保鋼管
8内に安定液7を注入するための安定液供給ラインであ
る。掘削穴Hの深度が大きい場合には、支保鋼管8を地
上にて接続するとともに、上記同様に、内部に安定液7
を注入することによりそれら接続された支保鋼管8を順
次掘削穴H内に送り込んでいく。
【0019】支保鋼管8が設置されたならば、次いで図
5に示す如くその支保鋼管8の背面側、すなわち支保鋼
管8該面と掘削穴H内面との間にモルタル12を裏込め
する。図5中符号13はそのためのモルタル打設管であ
る。モルタル12の裏込めにより、掘削穴Hは該モルタ
ル12を介して支保鋼管8に強固に保護および支持され
たものとなる。
【0020】次に、図6の如く前記掘削機械6により、
掘削穴Hをさらに掘削する。前記支保鋼管8の下端には
前記コンクリート底板9が設けてあるから、ここでの掘
削はこのコンクリート底板9を破砕してなされるものと
なる。この掘削も安定液7中にて実施される。
【0021】上記の如く所定深度の掘削穴Hが掘削され
たならば、該掘削穴H内に貯槽2を設置する。貯槽2は
前記支保鋼管8と同様、その内部に浮力調整用の液体1
4を注入することにより掘削穴H内に沈設していく。実
施例では、この液体14として前記支保鋼管8の設置の
時と同様、泥水を用いている。この貯槽2は本実施例で
は極めて長大なものであるから、図7および図8に示す
ように、既に形成された下部を沈設していきながら所定
長さの円筒状の部材(貯槽構成部材)を地上部にて順次
接続していくことにより完成させいく。ただし、該貯槽
2が比較的小容量であって、地上にてその完成体を揚重
できるような場合には予めこの貯槽2を完成させ、その
後掘削穴H内に設置するようにしてもよい。
【0022】前記蓄熱水受入れ・払出し用管路4Bは、
図7および図8に示すように、この貯槽2の沈設途中に
おいて地上部にて所定長さの管路を順次継ぎ足していく
ことにより上方に延長していく。この管路4Bは、例え
ば図示しない支持金具等を用いて貯槽2の内面に支持さ
せるようにすればよい。
【0023】上記の如く貯槽2が沈設され、かつ蓄熱水
受入れ・払出し用管路4A,4Bが接続されたならば、
図9の如く掘削穴H内部にモルタル等の前記充填材3を
充填する。掘削穴H内に充満されていた安定液7は充填
材3の打設とともに排出する。以上で本実施例による蓄
熱槽(液体貯蔵用地下タンク)1の構築が完了する。
【0024】次に、一実施例として上記構成とされた前
記蓄熱槽1の作用について説明する。図10および図1
1はそれぞれ前記熱交換器20を有して構成された熱利
用設備21と、該熱利用設備21による前記蓄熱槽1
(貯槽2)への蓄熱運転、および蓄熱槽(貯槽2)から
の採熱運転状況を示したものである。なお、これら図1
0および図11において前記蓄熱槽1に関してはその貯
槽2のみを図示したものとしている。
【0025】これら図10および図11において、符号
22は例えば発電所等の熱供給源(排熱源)、また符号
23は熱需要家等の熱利用源を示している。前記熱供給
源22からは途中に前記熱交換器20を介してループ状
に配設された熱供給系管路24a,24bが、また前記
熱利用源23からは途中に同じく熱交換器20を介して
ループ状に配設された熱利用系管路25a,25bが延
びている。前記熱供給系管路24a,24bおよび前記
熱利用系管路25a,25bにはそれぞれ、それら各管
路24a,24b,25a,25bの開閉および内部を
流れる流体の流量を調整するためのバルブV1〜V4が
設けられている。
【0026】前記蓄熱槽1に蓄熱する場合は、前記バル
ブV3,V4を閉とし、バルブV1,V2を開とするこ
とにより、図10に示すように前記熱利用系管路25
a,25bを閉塞し、前記熱供給系管路24a,24b
を活かす。一方、蓄熱槽1においては、前記ポンプP2
を作動させて前記蓄熱水受入れ・払出し用配管4Bから
貯槽2内の蓄熱水Wを吸い上げ、該蓄熱水Wを前記熱交
換器20を通過させた後、前記蓄熱水受入れ・払出し用
配管4Aより貯槽2内に戻す。
【0027】上記操作により、貯槽2下部の低温の蓄熱
水Wが熱交換器20における熱交換により高温となり、
貯槽2の上部に還流される。すなわち熱供給源22から
の排熱が該蓄熱槽1内に蓄熱される。ここで、高温の蓄
熱水Wは低温の蓄熱水Wより比重が小さいから高温の蓄
熱水Wは貯槽2上部に滞留することとなる。
【0028】一方、蓄熱槽1の蓄熱を利用する場合は、
前記バルブV1,V2を閉とし、バルブV3,V4を開
とすることにより、図11に示すように前記熱供給系管
路24a,24bを閉塞し、前記熱利用系管路25a,
25bを活かす。一方、蓄熱槽1においては、前記ポン
プP1を作動させて蓄熱水受入れ・払出し用配管4Aか
ら貯槽2内の蓄熱水Wを吸い上げ、該蓄熱水Wを前記熱
交換器20を通過させた後、前記蓄熱水受入れ・払出し
用配管4Bより貯槽2内に戻す。
【0029】上記操作により、貯槽2上部の高温の蓄熱
水Wが熱交換器20における熱交換により低温となり、
貯槽2の下部に還流される。すなわち蓄熱槽1の蓄熱エ
ネルギーが熱利用源23に供給される。低温の蓄熱水W
は高温の蓄熱水Wより比重が大きいから高温の蓄熱水W
は貯槽2下部に滞留することとなる。
【0030】上記蓄熱槽1では、蓄熱水Wが貯槽2内に
貯蔵された状態において、貯槽2の内圧は貯槽2および
充填材3を介して地盤Gからの土圧および地下水圧によ
り支えられるものとなる。しかも、地下水圧は一般に深
度が大きい所ほど大きくなるから、地下水圧と貯槽2に
かかる水頭圧(内圧)とがバランスし、そのため、貯槽
2の構成材(例えば鋼板等)を肉薄とすることができ
る。
【0031】また、この蓄熱槽1は、掘削穴Hをボーリ
ングにより形成し、その掘削穴H内に円筒状縦長の貯槽
2を設置して構成したので、掘削深度を上記の如く大深
度として貯槽2を大容量とすることが容易にしかも安全
に実現可能となり、軟岩地域への構築も可能である。し
かも、そのように貯槽2を大容量のものとした場合で
も、地表部での占有面積を極めて小さくできる。従っ
て、地下の極めて高価な大都市の市街地にも広大な土地
を割くことなく超大容量の蓄熱槽1を構築することが可
能である。あるいはまた、広大な地表部を占有しながら
もその地下部が有効利用されていない例えばグランドや
公園等の地下部に構築することも勿論可能であり、土地
の有効利用が図れる。
【0032】また、上記蓄熱槽1では、深度が大きく水
平断面積が小さいため、蓄熱水Wが外気に接する界面部
面積が小さく、外気への熱放熱が防止され、蓄熱効率の
低下が極力抑制される。また、深度、すなわち貯槽2の
上下方向の寸法が大きいために蓄熱水Wの上下間の温度
差を明確に得ることができる。そのため、貯槽2内に特
に高温用と低温用の別を設けることなく蓄熱槽としての
運用ができ、低コスト化が図れるものとなっている。
【0033】さらに、地盤Gの性質によっては上記図示
例のもののように断熱材を設ける必要がなく、断熱工に
かかるコスト低減も実現可能である。ただし、前記充填
材3として断熱作用を有するものを用い、貯槽2に係る
断熱効果をより高めても無論よい。
【0034】なお、上記実施例に係る蓄熱槽(液体貯蔵
用地下タンク)1においては、前記貯槽2がその全体が
前記掘削穴H内に埋設された構成のものとして説明した
が、例えば図12に示すように前記貯槽2は、その上端
部が地表面GLよりも上方に突出していて、蓄熱水Wの
水面が地表面GLよりも上方にあっても構わない。
【0035】さらに、この蓄熱槽(液体貯蔵用地下タン
ク)1を建築物の下部に複数構築し、該蓄熱槽1をその
建築物の基礎杭として機能させることもできる。その場
合には、貯槽2の管厚を上記実施例のものよりは若干大
きく設定すればよい。かかる構成とすれば、基礎杭を別
途設ける必要がなくなる。
【0036】また、上記実施例では本発明を蓄熱槽に適
用した例について説明したが、本発明に係る液体貯蔵用
地下タンクはこれに限定されるものではなく、例えばL
PG,LNG等、従来より貯蔵タンクにより貯蔵されて
いるあらゆる液体に適用可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1に係る液
体貯蔵用地下タンクによれば、貯槽の容量は掘削深度を
適宜設定することにより自由に設定することができ、掘
削穴を大深度に形成することにより大容量の貯槽を備え
た地下タンクを構成することができる。また、掘削穴は
ボーリングにより形成するものであるから、軟岩地域に
おいても容易かつ安全に大深度化が実現可能である。し
かも、大容量でありながら地表部における占有面積は極
めて小さくでき、従って、地下の極めて高価な大都市の
市街地などにも超大容量のものを構築することが可能と
なり、土地の有効利用が図れる。また、貯槽を常時満水
に近い状態として使用する場合は、常にその水頭圧を維
持することができるので、大深度構成のものであっても
貯槽の内圧を地下水圧と常時バランスさせることが可能
であり、貯槽を肉薄に形成することができ、該貯槽に係
る製造コストの大幅低減が図れる。
【0038】請求項2に係る発明によれば、貯槽の深度
を大きくして貯留水すなわち蓄熱水の界面部面積を小さ
くできるので、外気への熱放熱量が小さく蓄熱効率に優
れた蓄熱槽を構成することができる。また、貯槽の上下
方向の寸法を大きくできるため貯留水(蓄熱水)上下間
の温度差を明確に得ることができ、貯槽内部での蓄熱水
間の熱交換によるロスを小さくできる。
【0039】請求項3に係る発明によれば、請求項2に
係る発明による効果を利用した効率的で低コストの蓄熱
槽を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る液体貯蔵用地下タンク
を示す縦断面図である。
【図2】図2は実施例に係る地下タンクの構築手順の一
例を示す縦断面図である。
【図3】同地下タンクの構築手順を図2に続いて示す縦
断面図である。
【図4】同地下タンクの構築手順を図3に続いて示す縦
断面図である。
【図5】同地下タンクの構築手順を図4に続いて示す縦
断面図である。
【図6】同地下タンクの構築手順を図5に続いて示す縦
断面図である。
【図7】同地下タンクの構築手順を図6に続いて示す縦
断面図である。
【図8】同地下タンクの構築手順を図7に続いて示す縦
断面図である。
【図9】同地下タンクの構築手順を図8に続いて示す縦
断面図である。
【図10】同地下タンクを蓄熱槽として用いた際の作用
を説明する概略構成図である。
【図11】同地下タンクを蓄熱槽として用いた際の作用
を説明する概略構成図である。
【図12】本発明の他の実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 蓄熱槽(液体貯蔵用地下タンク) 2 貯槽 4A,4B 蓄熱水受入れ・払出し用管路(液体受入れ
・払出し用管路) 20 熱交換器 21 熱利用設備(地上設備) G 地盤 GL 地表面 H 掘削穴 W 蓄熱水(液体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地表からボーリングにより形成された掘
    削穴内に、円筒状縦長に形成され内部に液体を貯留可能
    とされた貯槽が埋設されて成り、しかも該貯槽はその上
    端が少なくとも地上近傍にまで達するとともに、該貯槽
    には貯蔵すべき液体を地上設備間で授受するための液体
    受入れ・払出し用管路が接続されていることを特徴とす
    る液体貯蔵用地下タンク。
  2. 【請求項2】 前記貯槽は蓄熱水を貯留するためのもの
    であり、前記液体受入れ・払出し用管路が熱交換器に接
    続されて成る請求項1記載の液体貯蔵用地下タンク。
  3. 【請求項3】 前記液体受入れ・払出し用管路は、前記
    熱交換器を介し、一端が前記貯槽内の上端部近傍に開口
    するとともに他端が前記貯槽内の底部近傍に開口したも
    のである請求項2記載の液体貯蔵用地下タンク。
JP3256809A 1991-10-03 1991-10-03 液体貯蔵用地下タンク Pending JPH0597179A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008006174A1 (en) * 2006-07-14 2008-01-17 Solar Heat And Power Pty Limited Thermal energy storage system
JP2008296943A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Ishii Iron Works Co Ltd 岩盤空洞内で行う横形円筒タンクの形成方法及び横形円筒タンクのタンク部品の構築用装置
EP3091148A4 (en) * 2013-11-26 2017-10-11 Korea Institute of Geoscience and Mineral Resources (KIGAM) High-pressure fluid storage tank and construction method thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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