JPH0592063U - フロントピラー下部の補強構造 - Google Patents

フロントピラー下部の補強構造

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JPH0592063U
JPH0592063U JP3956492U JP3956492U JPH0592063U JP H0592063 U JPH0592063 U JP H0592063U JP 3956492 U JP3956492 U JP 3956492U JP 3956492 U JP3956492 U JP 3956492U JP H0592063 U JPH0592063 U JP H0592063U
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front pillar
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロントピラーとサイドシルとの結合部が空
洞化するのを防止し、かつ、補強部材の小型、軽量化を
図るとともに、コスト低減を可能とする。 【構成】 フロントピラー1とサイドシル2との交叉角
部の閉じ断面内に、補強部材14における傾斜隔壁11
を所定角度後傾させて設けるとともに、補強部材14の
垂直隔壁13をサイドシル2の例えばジャッキアップポ
イント付近に位置させる。従って、フロントピラー1と
サイドシル2との結合部の空洞化が防止され、上下及び
前後方向の面内剛性が高まる。かつ同時に、サイドシル
2におけるジャッキアップポイント部の面内剛性も高ま
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば車体のサイドパネルアウタが、フロントピラー、センタピラ ー、クォータピラー、及びサイドシル等と一体的に成形された車両のフロントピ ラー下部の補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のように、サイドパネルアウタ(以下アウタパネル)がフロントピラー等 と一体成形された構造は、プレス型や溶接設備を簡略化しうるばかりでなく、作 業工数の節減が図れるなどの利点を有していることから、軽自動車等の比較的小 型の車両の車体構造に採用することが多い。
【0003】 しかしながら、このような一体成形の車体構造とすると、アウタパネルにイン ナパネルを結合して閉じ断面構造のサイドメンバとした際、上記各ピラー及びサ イドシルとの結合部が空洞化して、結合剛性やねじり剛性が低下する。特に、フ ロントピラー下部ではドアを支持し、またサイドシルの前端部はジャッキアップ ポイントとなるため、フロントピラーとサイドシルとの結合部が空洞化すること は、強度的に好ましくない。
【0004】 この問題を解決するため、従来は図3に示すように、フロントピラー1とサイ ドシル2との結合部の閉じ断面内に、L字形をなす補強部材3を、アウタパネル 4の内面に沿わせて固着するとともに、補強部材3の上端部と後端部とに連設し た隔壁5及び6をもって閉じ断面内を仕切る(バルクヘッド化)ことにより、結 合剛性を高めている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来構造では、隔壁5及び6を含めた補強部材3全体が大型 化して重量が増加するだけでなく、依然としてフロントピラーとサイドシルとの 結合部は空洞化しているため、結合剛性を大きく向上することができない。また 、深絞り加工により補強部材3を一体成形する必要があるため、製造コストが上 昇する。
【0006】 本考案は、上記問題点を解決するためになされたもので、フロントピラーとサ イドシルとの結合部が空洞化するのを防止して結合剛性を大幅に向上するように し、かつ補強部材の小型軽量化を図るとともに、製造容易にしてコスト低減が図 れるようにしたフロントピラー下部の補強構造を提供することを目的としている 。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、フロントピラーとサイドシルとの結合 部が閉じ断面に形成されている車両のフロントピラー下部の補強構造であって、 前記フロントピラーの下端部とサイドシルの前端部との結合部の閉じ断面内に、 傾斜隔壁とその後方に連結板を介して一体化された垂直隔壁とを備える補強部材 を、傾斜隔壁がフロントピラーとサイドシルとの交叉角部において所定角度後傾 するように、また垂直隔壁がサイドシルの前端部適所に位置するように設けたこ とを特徴としている。
【0008】 好ましくは、傾斜隔壁の傾斜角度を、フロントピラー中立軸とサイドシル中立 軸との中間を狙って設定するのがよく、特に45°±10°の範囲とするのがよ い。
【0009】
【作用】
フロントピラーとサイドシルとの交叉角部の閉じ断面内に、補強部材における 傾斜隔壁を所定角度(例えば45°±10°)後傾させて設けるとともに、補強 部材の垂直隔壁をサイドシルの前端部に位置させることにより、フロントピラー とサイドシルとの結合部の空洞化が防止され、上下及び前後方向の面内剛性が高 まる。かつ同時に、サイドシルにおける前端部のジャッキアップポイント部の面 内剛性も高まる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】 なお、前述した従来例と同様の部材には、同じ符号を付して説明する。
【0012】 図2は、本考案が適用される軽自動車等のサイドメンバSを示すもので、フロ ントピラー1、サイドシル2、センタピラー7、クォータピラー8、ルーフサイ ドレール9により構成されている。
【0013】 フロントピラー1の下端部とサイドシル2の前端部(以下方向は車両の進行方 向に向かっていう)との結合部(連設部)Aは、次のように構成されている。
【0014】 図1において、フロントピラー1の下端部及びサイドシル2の前端部外面側は 、サイドメンバSの外面部材として前記各部を一体にプレス成形したサイドパネ ルアウタ(以下アウタパネルと略称する)4により一体的に結合されている。
【0015】 フロントピラー1及びサイドシル2は、アウタパネル4の内方のフランジ4a にインナパネル10のフランジ10aを固着することにより、閉じ断面構造とな っている。フロントピラー1の下端部とサイドシル2の前端部とが交叉する角部 の閉じ断面内には、傾斜隔壁11、連結板12及び垂直隔壁13よりなる補強部 材14が設けられている。
【0016】 すなわち、上記傾斜隔壁11は、フロントピラー1の中立軸とサイドシル2の 中立軸とが交叉する交点上において、両中立軸間をほぼ2分する角度、好適には 側面視45°±10°の範囲の傾斜角となるように、その前向きに折曲したフラ ンジ部11aがアウタパネル4の内面に沿って固着されている。
【0017】 傾斜隔壁11の内方の端縁に後向に連設された連結板12は、サイドシル2の 前端部の閉じ断面内にほぼ垂直に配設され、かつ上下の端縁に連設した各フラン ジ部12a,12bは、アウタパネル4のフランジ4aとインナパネル10のフ ランジ10aとの間に挟み込まれて、それらと一体的に接合されている。
【0018】 連結板12の後端に連設されている垂直隔壁13は、サイドシル2のジャッキ アップポイント部(図示略)付近の閉じ断面内において、その後向に折曲したフ ランジ部13aがアウタパネル4の内面に沿って固着されている。
【0019】 連結板12の中央部には、補強部材14全体の軽量化と、防錆塗料等のまわり を良くするための貫通孔15が穿設されている。
【0020】 16は、ドアの下部側を支持するヒンジ取付部である。
【0021】 以上説明したように、上記実施例においては、フロントピラー1の下端部とサ イドシル2の前端部との結合部の閉じ断面内に、傾斜隔壁11を設けたことによ り、その部分の空洞化が防止され、しかも傾斜隔壁11の傾斜角度を45°±1 0°の範囲としたことにより、上下及び前後方向の面内剛性を大幅に高めること ができる。
【0022】 また、傾斜隔壁11に連結板12を介して一体化した垂直隔壁13を、サイド シル2におけるジャッキアップポイント部付近の閉じ断面内に設けたことにより 、その部分の空洞化が防止されて、ジャッキアップポイント部の面内剛性をも高 めることができる。
【0023】 従って、従来のような大型の補強部材を用いることなく、フロントピラー1と サイドシル2との結合部の断面変形を抑えることが可能となり、補強部材14の 小型、軽量化が図れる。
【0024】 また、補強部材14を、従来の深絞り加工から通常の曲げ加工により成形する ことができるので、製造コストが低減する。
【0025】
【考案の効果】
本考案によれば、次のような効果を奏する。 (a)フロントピラーとサイドシルとの結合部、及びサイドシルのジャッキアッ プポイント部の空洞化が防止されるので、それらの部分の面内剛性が高まり、断 面変形を抑えることができる。 (b)従来のような大型の補強部材を用いることなく十分な強度が確保されるの で、補強部材の小型、軽量化が図れる。 (c)補強部材を曲げ加工により成形しうるので、コスト低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す要部の一部切欠斜視図
である。
【図2】本考案を適用するサイドメンバ全体の側面図で
ある。
【図3】従来例を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 フロントピラー 2 サイドシル 4 アウタパネル(サイドパネルアウタ) 4a フランジ 7 センタピラー 8 クォータピラー 9 ルーフサイドレール 10 インナパネル 10a フランジ 11 傾斜隔壁 11a フランジ部 12 連結板 12a,12b フランジ部 13 垂直隔壁 13a フランジ部 14 補強部材 15 貫通孔 16 ヒンジ取付部 S サイドメンバ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントピラーとサイドシルとの結合部が
    閉じ断面に形成されている車両のフロントピラー下部の
    補強構造であって、前記フロントピラーの下端部とサイ
    ドシルの前端部との結合部の閉じ断面内に、傾斜隔壁と
    その後方に連結板を介して一体化された垂直隔壁とを備
    える補強部材を、傾斜隔壁がフロントピラーとサイドシ
    ルとの交叉角部において所定角度後傾するように、また
    垂直隔壁がサイドシルの前端部適所に位置するように設
    けたことを特徴とするフロントピラー下部の補強構造。
JP1992039564U 1992-05-19 1992-05-19 フロントピラー下部の補強構造 Expired - Fee Related JP2573686Y2 (ja)

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