JPH0587934B2 - - Google Patents

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JPH0587934B2
JPH0587934B2 JP63256647A JP25664788A JPH0587934B2 JP H0587934 B2 JPH0587934 B2 JP H0587934B2 JP 63256647 A JP63256647 A JP 63256647A JP 25664788 A JP25664788 A JP 25664788A JP H0587934 B2 JPH0587934 B2 JP H0587934B2
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JP
Japan
Prior art keywords
magnetic flux
coil current
coil
leakage magnetic
pole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63256647A
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English (en)
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JPH02148548A (ja
Inventor
Yoshiro Shiokawa
Yoichi Ino
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Canon Anelva Corp
Original Assignee
Anelva Corp
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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、走査型電子顕微鏡(SEM)やオー
ジエ電子顕微鏡(SAM)に使用される電子ビー
ム装置に備えられた電磁型対物レンズ及び磁束漏
洩消滅方法に関するものである。
(従来の技術) 第3図は、従来の電磁型対物レンズを示してい
る。1はコイル、2は上極、3は下極、4はヨー
ク、5は試料、7はコイル電流制御電源である。
そして、コイル電流制御電源7によりコイル1
に励磁電流を流し、磁束を発生させる。その磁束
は、ヨーク4、上極2、下極3を通り、上極2と
下極3の間のギヤツプ9に軸対称に集中すること
によつて、当該電磁型対物レンズはレンズ作用を
持つようにしている。
(本発明により解決しようとする問題点) しかしながら、コイル電流制御電源7からのコ
イル電流を0から上げていくと、上極2と下極3
との間のギヤツプ9の磁束密度(磁界強度)は、
コイル電流に比例して大きくなり、上記ギヤツプ
9からの漏洩する磁束もこれに比例して大きくな
る。そして、第4図に示すように、下極3の中心
部に設けた穴8を介して漏洩磁束10が試料5方
向へ漏れてしまう。
この点については、コイル電流100mAを通電
したとき、ギヤツプ9の磁束密度は3kガウスの
値を示し、上記レンズ外に漏れた漏洩磁束は1ガ
ウス前後の値が実験により測定することができ
た。そして、このような漏洩磁束の存在により、
例えば、次のような問題が生じており、これらの
問題に対しては有効な対策もなく放置されている
のが現状であつた。
走査型電子顕微鏡(SEM)では、2次電子
効率の低下や磁性体試料での像の歪み。
オージエ電子顕微鏡(SAM)では、オージ
エスペクトルの歪み(定量分析精度の低下)。
(本発明の目的) 本発明の目的は、漏洩磁束を消滅させるように
した電磁型対物レンズ及び漏洩磁束消滅方法を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するために次のよう
に構成されている。すなわち、コイル、ヨーク、
上極、下極及びコイル制御電源により構成される
電磁型対物レンズにおいて、磁気飽和を発生しや
すくするために上記下極の厚みを、上記上極及び
ヨークに比べて薄くするとともに、動作状態での
必要電流量よりも大きな値まで出力できるコイル
制御電源を備える構成にしている。
更に、当該電磁型対物レンズを使用し、予め、
上極と下極との間のギヤツプから漏れる漏洩磁束
が減少する開始点におけるコイル電流値と当該漏
洩磁束が0となるコイル電流値を測定しておき、
まず、最終的に設定したいコイル電流量を越え
て、当該コイル電流量に対応する開始点のコイル
電流量の電流を流した後、最終的に設定したいコ
イル電流量まで通電量を単調減少させるようにし
て漏洩磁束を消滅させるようにしている。
(作用) 電磁型対物レンズを上記構成にすることによつ
て、コイル電流制御電源7からのコイル電流を0
から上げていくと、コイル電流がある値以上とな
ると、下極3で磁気飽和が起こり、試料付近で逆
向きの下極3による磁束11が発生するようにな
る。また、最終的に設定したいコイル電流量を越
えて、当該コイル電流量に対応する漏洩磁束が減
少し始める開始点のコイル電流量を供給すること
ができる。
さらに、実際に使用する時、予め測定しておい
た漏洩磁束の減少開始点に一度合わせてから単調
減少させて最終的に漏洩磁束が消滅する設定値に
合わせることができる。
(実施例) 第1図は、本発明の実施例に係る電磁型対物レ
ンズを示すものである。なお、従来と同一の構成
要素については同一符号を使用するとともに、そ
の動作についても同様であるのでその説明は省略
する。
本発明が構成上従来と相違する点は次の通りで
ある。すなわち、 下極3の厚みを上極、ヨークに比べて薄くし
て比較的磁気飽和が起こり易くしている点。
試料5の近傍に磁束測定素子6を設置した
点。
コイル電流制御電源7において、使用範囲で
の最大設定値に必要な電流より大きな電流まで
出力できるようにしている点。
本実施例では、コイル電流制御電源7からのコ
イル電流を0から上げていくと、上極2と下極3
との間のギヤツプ9の磁束密度は、コイル電流に
比例して大きくなり、上記ギヤツプ9からの漏洩
する磁束もこれに比例して大きくなり、下極3の
中心部に設けた穴8を介して漏洩磁束10が試料
5方向へ漏れてしまう一方、コイル電流がある値
以上となると、下極3で磁気飽和が起こり、試料
付近で逆向きの下極3による磁束11が発生する
ようになる。
更にある程度コイル電流を上げていつた後、反
対にコイル電流を下げていくと、上極2と下極3
間のギヤツプ9からの漏洩磁束10は、コイル電
流に比例して小さくなる。しかし、一方、下極3
は磁気飽和が起きているため、いわゆるヒステリ
シス現象により下極3による磁束11はすぐに小
さくならない。
しかし、コイル電流を更に下げていくと、コイ
ル電流値が0になる以前のある電流値で、ギヤツ
プ9からの漏洩磁束10と下極3からの磁束11
は相殺されて0となる。このときギヤツプ9にお
ける磁束密度は、コイル電流に応じた数値を示
し、レンズ作用を果している。したがつて、漏洩
磁束が0の状態を実現しながら、レンズとしては
正常動作している。
この漏洩磁束10が下極3の磁束11によつて
相殺され消滅した時のコイル電流値は、飽和領域
から減少を始めた時のコイル電流値によつて決め
られることになる。即ち、第2図は、漏洩磁場の
大きさを縦軸に、コイル電流を横軸とした漏洩磁
束の動作曲線である。
ここにおいて、c点で磁気飽和が起こり始める
が、開始点aのコイル電流値bについては、予め
測定しておき、漏洩磁束が0である状態であつ
て、かつ任意のレンズ強度を設定することができ
る。このようにしておけば、実際に使用する時、
最終的に設定したいコイル電流(=レンズ強度)
に0の状態から単調増加させて合わせるのではな
く、先の動作曲線から求めた減少開始点aのコイ
ル電流値に一度合わせてから単調減少させて最終
的に漏洩磁束が消滅する設定値dに合わせると、
この時、漏洩磁束は0になる。
もし、設定値dに合わせ損なつて漏洩磁束が完
全に0とならない場合でも、コイル電流を上記開
始点aに対応するコイル電流値に合わせるように
設定し直せば良い。
第3図は、幾種類か違えて使用するレンズ強度
範囲に対応して、複数の漏洩磁束が0となる条
件、即ち減少開始点a,e,f,gのコイル電流
値を求めた漏洩磁束の動作曲線を示したものであ
る。
次に本実施例に係る電磁型対物レンズを使用し
て行つた実施例を示す。
(実験例) コイル電流が100mA程度から漏洩磁束は、+0.9
ガウスとなり、磁気飽和し始めた。しかし、ギヤ
ツプ9の磁束密度は、500mA以上まで略コイル
電流に比例して増加した。そこで、200mAのコ
イル電流の時に漏洩磁束を0とするように本発明
に従つて設定を行つた。
まず、コイル電流を400mAまで上げて漏洩磁
束が+2.3ガウスとなつた後に、コイル電流を
200mAまで下げると、漏洩磁束は+0.1ガウスと
なつた。
一方、従来のようにコイル電流を0から単調増
加させた場合は、200mAで+1.5ガウスとなるの
で本発明の場合と比較すると、1/10以下に漏洩
磁束が減少したことになる。
なお、コイル電流を300mAまで上げてから
200mAにもどした場合は、+0.4ガウスとなり、減
少開始点が適当でなかつたことが示された。
なお、本実施例では、磁束密度測定素子6を試
料5近傍に設置したが、最初に動作曲線を求めた
後は取り外しても良い。また、一旦、動作曲線を
求めておけば同一形状の装置であれば、装置毎に
動作曲線を求める必要はなく、そのデータをその
まま使用できる。
下極3の厚み、コイル電流制御電源7の電流の
余裕についても固定された値はなく、互いにカバ
ーしあう関係であるので、かなりの範囲で任意に
選ぶことができる。
(考案の効果) 請求項1,2によれば、電磁型対物レンズにお
いて漏洩磁束を消滅させることができ、高精度な
観察、分析が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示した電磁型対物レ
ンズの概略断面図、第2図は漏洩磁束の動作曲線
を示した図、第3図は、複数のコイル電流開始点
を示した漏洩磁束の動作曲線、第4図は従来の電
磁型対物レンズを示した概略断面図である。 1……コイル、2……上極、3……下極、4…
…ヨーク、5……試料、6……磁束密度測定素
子、7……コイル制御電源、9……ギヤツプ、1
0……漏洩磁束、11……下極からの磁束。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 コイル、ヨーク、上極、下極及びコイル制御
    電源により構成される電磁型対物レンズにおい
    て、磁気飽和を発生しやすくするために上記下極
    の厚みを、上記上極及びヨークに比べて薄くする
    とともに、動作状態での必要電流量よりも大きな
    値まで出力できるコイル制御電源を備える構成に
    したことを特徴とする電磁型対物レンズ。 2 予め、上極と下極との間のギヤツプから漏れ
    る漏洩磁束が減少する開始点におけるコイル電流
    値と当該漏洩磁束がOとなるコイル電流値を測定
    しておき、まず、最終的に設定したいコイル電流
    量を越えて、当該コイル電流量に対応する開始点
    のコイル電流量の電流を流した後、最終的に設定
    したいコイル電流量まで通電量を単調減少させる
    ようにして漏洩磁束を消滅させるようにしたこと
    を特徴とする漏洩磁束消滅方法。
JP63256647A 1988-10-12 1988-10-12 電磁型対物レンズ及び漏洩磁束消滅方法 Granted JPH02148548A (ja)

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JP63256647A JPH02148548A (ja) 1988-10-12 1988-10-12 電磁型対物レンズ及び漏洩磁束消滅方法

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JPH02148548A JPH02148548A (ja) 1990-06-07
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JP2530095B2 (ja) * 1993-04-26 1996-09-04 株式会社日立製作所 走査形電子顕微鏡
JP6410434B2 (ja) * 2014-02-07 2018-10-24 株式会社日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子ビーム装置

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