JPH058457U - 液中微粒子計の試料かくはん装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この考案は、従来の磁気によるかくはん子を用
いたものにおける、試料の汚染や磁性粒子の付着などの
不具合を解消したかくはん装置を得ることを目的とす
る。 【構成】微粒子計１にサンプリング管３を介して導入さ
れる試料４の容器５を、ホルダ９を介して回転手段であ
るモータ１０に結合する。これにより、モータ１０で試
料容器５を回転することで試料４をかくはんする。この
ように、従来の磁気結合によるかくはん子を用いないの
で、試料の汚染や磁性粒子の付着がなくなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、サンプリング管を経て試料を微粒子計本体へ導くに際して試料を かくはんするための、液中微粒子計の試料かくはん装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

半導体電子工業や医薬品および油圧機器に関連した産業分野では、液体中の粒 子測定が品質管理や装置保守の上で重要な課題になっている。このような液中粒 子の測定に際しては、試料を一様にするために試料をかくはんする必要が生じる 。図４は従来の液中微粒子計の試料かくはん装置を示し、図において、微粒子計 本体１に、ポンプ２によりサンプリング管３を用いて導入される試料４が、試料 容器５に収納されている。試料容器５の底部には、磁石をガラス被覆、またはＰ ＴＦＥ被覆したかくはん子６を収納し、試料容器５の下部に配置した磁石７をモ −タ８で回転させることにより、かくはん子６を回転して試料４をかくはんして いた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上のような従来の液中微粒子計の試料かくはん装置では、かくはん子の持 ち込みにより試料を汚染する、かくはん子と試料容器との摩耗により試料を汚 染する、鉄粉などの磁性粒子が、磁力によりかくはん子や試料容器底面に付着 する、高粘度試料では、粘性抵抗によりかくはん子と磁石との磁気カップリン グがはずれる、などの問題点があった。

【０００４】 この考案は上記の課題を解決するためになされたもので、試料の汚染や磁性粒 子の付着がなく、磁気カップリングの不安定性のない液中微粒子計の試料かくは ん装置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 この考案に係る液中微粒子計の試料かくはん装置は、試料容器をその中心軸に 関して回転させる回転手段を備えている。

【０００６】 また、試料容器の中心軸と回転手段の回転軸を同心とし、これに対してサンプ リング管が偏心している。

【０００７】 また、試料容器が水平面に対して若干傾斜している。

【０００８】

【作用】

この考案においては、試料容器の回転により試料がかくはんされる。

【０００９】 また、サンプリング管を偏心させたり、試料容器を傾斜させることにより、か くはん作用が増大する。

【００１０】

【実施例】

実施例１ 図１において、試料容器５がホルダ９を介して、回転手段であるモ−タ１０の 回転軸と直結している。その他、図４におけると同一符号は同一部分を示してい る。

【００１１】 以上の構成により、モ−タ１０が動作すると試料容器５が回転し、試料４がか くはんされる。このとき、かくはん子の持ち込みによる試料の汚染や、かくはん 子と試料容器との摩耗による試料の汚染がないことは明らかであり、磁性粒子の 付着や磁気カップリングの不安定性も伴わない。

【００１２】 実施例２ 図２において、試料容器５の中心軸とモ−タ１０の回転軸とは同心とし、これ に対してサンプリング管３を偏心して配置した。これにより、試料容器５が回転 されると、サンプリング管３がかくはん棒の作用をして、試料のかくはんがさら に促進される。

【００１３】 実施例３ 図３において、試料容器５を水平面１１に対して角度θだけわずかに傾斜させ てモータ１０の回転軸に取りつけた。かような構成により、モータ１０が回転す ると、図３に図示の配置に於いてサンプリング管３に対して右側の、試料容器５ 底面の高い個所が回転移動してくるたびに、その個所の試料にエネルギーが加え られるので、強力なかくはん作用が得られる。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように、この考案によれば、かくはん子を用いないので、試料の汚染や 、磁性粒子の付着によるロス等が解消され、効果的なかくはん作用が得られる。 また、磁気カップリングの不安定性に起因するかくはん作用の上限を考慮する要 がない。

【００１５】 また、サンプリング管を偏心させてかくはん棒の作用を与えたり、試料容器を 傾斜させるなどにより、かくはん作用をさらに強大にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例１の概略立断面図である。

【図２】この考案の実施例２の概略立断面図である。

【図３】この考案の実施例３の概略立断面図である。

【図４】従来の液中微粒子計の試料かくはん装置を示す
概略立断面図である。

【符号の説明】

（１）……微粒子計本体、（３）……サンプリング管、
（４）……試料、（５）……試料容器、（１０）……モ
ータ（回転手段）

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】サンプリング管を介して微粒子計本体に試
   料を導くようにしてなる液中微粒子計の試料かくはん装
   置において、前記試料を収納する試料容器を中心軸に関
   して回転させる回転手段を備えていることを特徴とする
   液中微粒子計の試料かくはん装置。
2. 【請求項２】試料容器の中心軸と回転手段の回転軸を互
   いに同心とし、これに対してサンプリング管の軸を偏心
   させたことを特徴とする請求項１記載の液中微粒子計の
   試料かくはん装置。
3. 【請求項３】水平面に対して傾斜した試料容器を備えて
   いることを特徴とする請求項１記載の液中微粒子計の試
   料かくはん装置。